社会福祉施設等の態様の多様化により、自力で避難することが困難な要介護者の入居若しくは宿泊が常態化している もの、または福祉関係法令に位置づけられないもので社会福祉施設等と同様なサービスを提供する施設があることから、 消防法上の位置づけを明確にするため、消防法施行令別表第1における用途区分の改正が行われました。 また、平成25年2月8日、長崎県長崎市の認知症高齢者グループホームの火災を受け、消防用設備等の設置基準が 見直されました。 【平成27年4月1日施行】 羽咋郡市広域圏事務組合消防本部 改正内容 関係する防火対象物 用途区分が見直されました。 (6)項ロ (6)項ハ 消防機関へ通報する火災報知設備と自動火災報知設備が連動するよう改正されました。 (6)項ロ スプリンクラー設備の設置基準が改正されました。 (6)項ロ 自動火災報知設備の設置基準が改正されました。 (5)項イ (6)項イ (6)項ハ 法:消防法 令:消防法施行令 則:消防法施行規則 ◆令別表第1における防火対象物◆ (5)項イ:旅館、ホテル等 (6)項イ:病院、診療所等 (6)項ロ:自力避難困難者 入所福祉施設等 (6)項ハ:老人福祉施設、 児童養護施設等 平成25年2月8日、長崎県長崎市の認知症高齢者グループホームの火災を受け、令別表第1における(6)項ロ及びハの区分について 細分化することとなりました。 【平成27年4月1日施行】 (6)項ロ 旧 (自力避難困難者入所福祉施設等) 新 平成27年3月末まで 老人短期入所施設 平成27年4月1日から (1) (高齢者施設) 老人短期入所施設 養護老人ホーム 特別養護老人ホーム 軽費老人ホーム※1 有料老人ホーム※1 介護老人保健施設 老人短期入所事業を行う施設 小規模多機能型居宅介護事業を行う施設※1 認知症対応型老人共同生活援助事業を行う施設 その他これらに類するもの※2 (2) (生活保護者施設) 救護施設 乳児院 (3) (児童施設) 乳児院 障害児入所施設 (4) (障害児施設) 障害児入所施設 (5) (障害者施設) 障害者支援施設※3 短期入所を行う施設又は 共同生活援助を行う施設※3(「短期入所等施設」) 養護老人ホーム 特別養護老人ホーム 有料老人ホーム(一部) 介護老人保健施設 老人短期入所事業を行う施設 認知症対応型老人共同生活援助事業を行う施設 救護施設 障害者支援施設(一部) 短期入所を行う施設(一部) 共同生活介護を行う施設(一部) (注)新しく用途区分が追加・変更された施設を赤字で記載しています。 ※1 避難が困難な要介護者を主として入居(宿泊)させるもの(消防法施行規則第5条第3項) ・「避難が困難な要介護者を主として入居させる」とは、「介護保険法の要介護状態区分が3~5の者」を対象とし、その入居者が、施設全体の定員の半数以上である ことを目安として判断する。 ・「避難が困難な要介護者を主として宿泊させる」とは、宿泊業務が常態化し、「介護保険法の要介護状態区分が3~5の者」の割合が、当該施設の宿泊利用者全体の 半数以上であることを目安として判断する。 ※2 (6)項ロ(1)「その他これらに類するもの」(消防法施行規則第5条第4項) 避難が困難な要介護者を主として入居(宿泊)させ、業として入浴、排せつ、食事等の介護、機能訓練又は看護若しくは療養上の管理その他の医療を提供する施設。 ※3 避難が困難な障害者を主として入所させるもの(消防法施行規則第5条第5項) ・「避難が困難な障害者等」とは、「障害者総合支援法の障害支援区分が4~6の者」を対象とし、定員の概ね8割を超えることを目安とし判断する。 (6)項ハ 旧 (老人福祉施設、児童養護施設等) 新 平成27年3月末まで 老人デイサービスセンター (1) (2) (生活保護者施設) 更正施設 (3) (児童施設) 助産施設 保育所 幼保連携型認定こども園 児童養護施設 児童自立支援施設 児童家庭支援センター 一時預かり事業を行う施設 家庭的保育事業を行う施設 その他これらに類するもの※6 (4) (障害児施設) 児童発達支援センター 情緒障害児短期治療施設 児童発達支援若しくは放課後等デイサービスを行う施設 (5) (障害者施設) 身体障害者福祉センター 障害者支援施設※7 地域活動支援センター 福祉ホーム (障害者のための)生活介護、短期入所、自立訓練、就労移行支援、 就労継続支援若しくは共同生活援助を行う施設※8 軽費老人ホーム 老人福祉センター 老人介護支援センター 有料老人ホーム(一部) 老人デイサービス事業を行う施設 小規模多機能型居宅介護事業を行う施設 更正施設 助産施設 保育所 児童養護施設 児童自立支援施設 児童家庭支援センター 児童発達支援センター 情緒障害児短期治療施設 児童発達支援若しくは放課後等デイサービスを行う施設 身体障害者福祉センター 障害者支援施設(一部) 地域活動支援センター 福祉ホーム (障害者のための)生活介護、短期入所、共同生活介護、自立訓練、就労移行 支援、就労継続支援、共同生活援助を行う施設(一部) (注)新しく用途区分が追加・変更された施設を赤字で記載しています。 平成27年4月1日から (高齢者施設) 老人デイサービスセンター 軽費老人ホーム※4 老人福祉センター 老人介護支援センター 有料老人ホーム※4 老人デイサービス事業を行う施設 小規模多機能型居宅介護事業を行う施設※4 その他これらに類するもの※5 ※4 (6)項ロ(1)(高齢者施設)に掲げるものを除く。 ※5 (6)項ハ(1)「その他これらに類するもの」(消防法施行規則第5条第6項) 老人に対して、業として入浴、排せつ、食事等の介護、機能訓練又は看護若しくは療養上の管理その他の医療を提供する施設。 ※6 (6)項ハ(3)「その他これらに類するもの」(消防法施行規則第5条第7項) 業として、乳児若しくは幼児を、一時的に預かる施設又は業として乳児若しくは幼児に保育を提供する施設。 ※7 (6)項ロ(5)(障害者施設)に掲げるものを除く。 ※8 (6)項ロ(5)(障害者施設)短期入所等施設を除く。 面積に関係なく自動火災報知設備の設置が必要な防火対象物又はその部分に、次のものが追加されました。 【平成27年4月1日施行】 ①(5)項イ(旅館・ホテル等) ②(6)項イ(病院・診療所等)及びハ((6)項ロ以外の有料老人ホーム等)(利用者を入居させ、又は宿泊さ せるものに限る。) ③(16の2)項(地下街)に掲げる防火対象物の部分で(5)項イ並びに(6)項イ及びハ(利用者を入居させ、 又は宿泊させるものに限る。)に供されるもの。 ① (5)項イ ③ ② (6)項イ又はハ (16の2)項で、(5)項イ並びに(6)項イ及びハの用途 に供される部分がある。 利用者を入居させ、又は宿泊させる。 いいえ はい 延べ面積300㎡以上 はい 設置義務あり いいえ 設置義務なし 令別表第1(6)項ロに掲げる防火対象物又はその部分については、従前は延べ面積275㎡以上から設置義務がありましたが、この改 正により延べ面積に関係なくスプリンクラー設備の設置が必要となりました。 【平成27年4月1日施行】 令別表第1(6)項ロ 防火対象物又はその部分 はい はい 延べ面積1,000㎡以上 いいえ 令別表第1(6)項ロ (2)救護施設 (4)障害児入所施設 (5)障害者支援施設※1 障害者の短期入所施設※1 障害者の共同生活援助を行う施設※1 介助がなければ避難できない者とし て総務省令で定めるものを主として 入所させるもの※3 はい 令別表第1(6)項ロ (1)老人短期入所施設 養護老人ホーム 特別養護老人ホーム 軽費老人ホーム※2 有料老人ホーム※2 介護老人保健施設 老人短期入所事業を行う施設 小規模多機能型居宅介護事業を行う施設 認知症対応型老人共同生活援助事業を行う施設 その他これらに類するものとして総務省令で定めるもの (3)乳児院 いいえ (6)項部分の延べ面積が 275㎡以上 はい いいえ 設置義務なし スプリンクラー設備又は 特定施設水道連結型スプリンクラー設備 設置義務あり スプリンクラー設備 設置義務あり ※1主として避難が困難な障害者を入所させるものが該当します。 ※2主として避難が困難な要介護者を入居・宿泊させるものが該当します。 ※3下記参照 消防予第 101 号 平成26年3月26日 令第12条第1項第1号ロに規定する「介助がなければ避難できない者として総務省令で定める者」は、乳児、幼児並びに令別表第 1(6)項ロ(2)、(4)及び(5)に規定する施設に入所する者(同表(6)項ロ(5)に規定する施設に入所する者にあっては、 同表(6)項ロ(5)に規定する避難が困難な障害者等に限る)のうち、次の各号のいずれかに該当する者とした。 1 認定調査項目(障害支援区分に係る市町村審査会による審査及び判定の基準等に関する省令(平成26年厚生労働省令第5 号)別表第1に掲げる項目をいう。以下同じ。)3の群「移乗」において、「支援が不要」又は「見守り等の支援が必要」 に該当しない者 2 認定調査項目3の群「移動」において、「支援が不要」又は「見守り等の支援が必要」に該当しない者 3 認定調査項目6の群「危険の認識」において、「支援が不要」又は「部分的な支援が必要」に該当しない者 4 認定調査項目6の群「説明の理解」において、「理解できる」に該当しない者 5 認定調査項目8の群「多動・行動停止」において、「支援が不要」に該当しない者 6 認定調査項目8の群「不安定な行動」において、「支援が不要」に該当しない者 令別表第1(6)項ロ又は(6)項ロ部分が存するものに設ける消防機関へ通報する火災報知設備は、自動火災報知設備の感知器と連動し て起動(これを直接通報といいます。)するものとされました。 【平成27年4月1日施行】 直接通報としなければならない対象物 令別表第1 (6)項ロ (16)項イ(特定複合用途) (16の2)項(地下街) (16の3)項(準地下街) (6)項ロの用途に供される部分が存するも のに限ります。 新築(改正後の基準に適合) 既存(従前の基準) 平成30年3月31日までに改正後の基準に適合させる必要があります。 平成27年4月1日 平成30年4月1日以降 改正後の基準に適合 平成30年3月31日
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