受賞作品集 - タチカワブラインド

第 13 回 ブラインドカラーコーディネートコンテスト 受賞作品集
The
13 th Blind Color Coordinate Contest 2011
The
13
th
Blind Color Coordinate Contest 2011
第 13 回 ブ ラインドカラーコー ディネ ートコンテスト 受 賞 作 品 集
2011 年、
「ブラインドカラーコーディネートコンテスト」
は、第 13 回を迎えました。タチカワ
ブラインド銀座ショールームのイベントとして1999 年に始まったコンテストも13 年間多く
の方々からご支持をいただき、数々の作品を生み出してきました。今年は全国より、1736 点
「空間コーディネート部門」
(133 点)
、
「イメージ部門」
(1603 点)
の作品の応募がありました。
空間コーディネート部門は昨年より新しい部門として開催している部門で、第2回目となる
今回のテーマは、
「カラーコーディネートブラインドのある空間」
で、対象空間を住空間以外
にも広げた事もあり空間をより立体的に考えた作品が増えました。さらなる新しい発想と
進歩がインテリアにおける
「窓」
の可能性、重要性を深々と認識させられました。
イメージ部門のテーマは
「元気湧くブラインド」。震災の影響からか、奇抜なものより穏やか
な色を使う作品が多く見受けられ、
テーマである「元気湧くブラインド」に対しては、
自分のす
ぐ身の回りにある 元気 をモチーフにする傾向が多くありました。
「色」、
「デザイン」
の深さ、可能性はさらに飛躍を続け、斬新で未知なるすばらしい作品の数々
をゆっくりとお楽しみください。
Space Coordination Section
The
13 th Blind Color Coordinate Contest 2011
空間コーディネート部門
第 13 回 テーマ
「カラーコーディネートブラインドのある空間」
ヨコ型ブラインド「シルキー」のスラットカラー 317 色もしくはタテ型ブラインド「ライン
ドレープ」のスラットカラー40 色を使ってカラーコーディネートしたブラインドを生かし、
全体をコーディネートした室内空間を表現する部門です。
受賞作品数は、グランプリ1名・準グランプリ1名・入賞5名。
コーディネートブラインドを通じて、空間全体をコーディネートする楽しさを表現してもらい
ました。
●規定の平面図の空間をパース図で表現。住空間をはじめ、ホテル・店舗・SOHO など自由に設定。
※手書き、
3D等の表現方法は自由。
●窓には1つ以上「カラーコーディネートブラインド」があること。
●使用する製品は「ヨコ型ブラインド
(シルキー)」
もしくは「タテ型ブラインド
(ラインドレープ)」
●作品には「タイトル」
「コンセプト」
「パース画のもととなる平面図」を記載する。
空間コーディネート部門
1
Grand Prix
グランプリ
2
Semi-grand Prix
1名
準グランプリ 1 名
3
Winning a Prize
入賞
5名
1
空間コーディネート部門 グランプリ
Grand Prix
Healing House
東京都市大学
山田 晋司 (神奈川県)
Concept
休日をおもいっきり休もう!!
必 要のないものはすべて取り払ってこの
空間を、
この時だけを考えて過ごす。
現在のつらい社会から解放されたい!
そんな人が癒しを求めてやってくる隠れ家。 審査員講評
ブラインドを壁として扱っている意外性と新鮮さ
が注目を集めました。ブラインドがデザインの
メインとなり、
空間の中で映えています。
2
空間コーディネート部門 準グランプリ
Semi-grand Prix
風景の気配
RIADO 一級建築士事務所
堀内 幸子 (大阪府)
Concept
先人達が、借景と称して、風景を室内の装飾
としたように、窓を飾るブラインドは風景を
閉じるものではなく、風 景を映す透 明 な
鏡として、
風景の気配、
余韻、
予感を感じさせ
ながら、美しく空間を彩る。
春は桜、梅雨は紫陽花、夏は緑、秋は紅葉、
冬はさざんかなど…、
自然を満喫できる空間で、
ゆったりした時間を
過ごしてみてはいかがでしょうか。
審査員講評
ピクチャーウインドーとしての役割を二十四
節気に合わせてブラインドが担うという発想や、
ブラインドのデザインに感心しました。ハードな
素材のブラインドで和風の柔らかさがよく表現
されています。
3
空間コーディネート部門 入賞
Winning a Prize
格子床と脂燭色の小さな居酒屋
東京都市大学
澤田 啄冬 (神奈川県)
Concept
「狭いお店でも、
できるだけたくさんのお客様を喜んでいただきたい。」
この居酒屋は、
そんなご主人の願いから生まれました。
狭い空間を最大限に生かしたスキップフロアの店内は、和の要素を
取り入れながらも、
これまでにない新しい空間に挑戦しました。
中でも特 徴 的なのが、店 内 足 元の大きな生 簀と、その少し高い
位置にある格子床。格子床を通して見える生簀と、
自由に泳ぎ回る
新鮮な魚たちが店内を愉しげに演出します。
また生簀の水底に設置された照明は、格子床を通して店内空 間を
格子模様に演出します。
審査員講評
ブラインドで間仕切る作品が多い中、空間の使い方に工夫がみられます。
またブラインドをデザイン要素として生かし、暗い中にもブラインドの
色づかいが効果的です。
4
空間コーディネート部門 入賞
Winning a Prize
私、できる女
東京都市大学
塚本 悠斗 (千葉県)
Concept
大手企業で働くひとりのキャリアウーマン。そんな、
いつも頑張って
いる
「できる女性」のためのプライベートオフィスを考えました。
色彩は情熱を表す赤、活力を表すオレンジ、気品を表す白の三色に
まとめ、
ここで働く女性を表現しました。ブラインドにもこの配色を
反映させています。壁は赤とオレンジ、それに鏡を交互に配置し、
鏡があることで常に自分に気を張り、意識を高く保つ事ができます。
また、そんな中にも女性が持つ「可愛らしさ」
を出すために床に白の
ドットを取り入れました。
審査員講評
パワーを感じるシャープなデザインに、
ブラインドが生きています。
女性らしいかどうかは賛否両論、最終的にはこのユニークなタイトルに
引っ張られました。
空間コーディネート部門 入賞
Winning a Prize
ラインドレープと
小さなレストラン
設計室ないとう
内藤 太一 (愛知県)
Concept
とあるビルの一階に小さなレストランを。
景色は…、あまりよくないな。 サッシュがみえるのも格好良くないか。 通りとは穏やかな繋がりがあるといいな。
ラインドレープでぐるっと囲んで、窓をかく
しつつ、インテリアに統一感を出そう。
曲線で、
テキスタイルの柔らかさを生かそう。
通りに近いところは、落ち着きのある色で、
奥は暗くなりすぎないように、
ちょっと明るめ
の 色で。小さくて、落ち着 いた 雰 囲 気 の
審査員講評
小さなレストランの間仕切りを、
レールを自由な曲線に曲げたタテ型のブラインドで構成してい
ます。白いインテリアの中にスラット
(羽根)の曲面の重なり合いが、贅沢な雰囲気を醸し出して
います。
レストラン。あれ? 自由曲線はできるかな?
…そこはタチカワさんになんとかしてもら
おう。
5
空間コーディネート部門 入賞
Winning a Prize
どこでもブラインド
アトリエ H.S.H.S.
永野 新 (広島県)
Concept
ブラインドは窓辺に設置するもの。という
その概 念自体を解 体するところから始め
ました。
魅力的なスラットを1枚1枚デザインする
のと同時に、
これからのブラインドの可能性
が拡がっていくような、そんな新しいブラ
インドの使われ方を目指します。それは、
住宅にも店舗にもオフィスにも柔軟に対応
できるデザインです。今回はその一例として、
リビング空間を想定しています。リビング
では、
テレビを見たり本を読んだり、窓辺で
ひなたぼっこしながら寝っころがったり、
家族と話したり、
といろんな行為が起こる
場所です。そして、一般的に部屋と部屋を
スタイルが 変わったとしても柔 軟に対 応
空間を彩ることができると思います。
ブラインドには、まだたくさんのカラフルな
隔てるのは
「壁」
であり、
それらを繋ぐものは
できるはずです。長さも幅も開閉する事で
「建 具」です。材 料や設 備 の 発 展 により、
自由に設定できるし、
1枚の壁を移動させる
生活をデザインすることができる、これは
間仕切壁に断熱性能がなくても、
エアコンや
事で、
2枚や3枚の壁として扱う事も簡単に
そんな提案です。
床暖房などによって快適な住空間は成立
できます。ちょっと1人で本を読みたい時は
しています。そんな中、今まで通り分厚い
閉じればいい。子供が遊んでいる姿を確認
審査員講評
壁で部屋と部屋、
空間と空間を分ける必要が
したければ透過性のある素材を選べばいい。
アイデアが面白く、さまざまな情報を盛り込んで
あるだろうか?ブラインドの様に、簡 単に
部屋を広く使いたいときにはブラインドを
います。模型写真にイラストを書き込んだ凝った
取り外す事が出来たり、模 様を変えたり、
小さくたためばいい。壁がブラインドでできて
作品です。1つの場所でなく、掛けかえるという
透 明 度を変 化できるものを使えば、生 活
いても、
プライバシーは守れるし、
むしろ柔軟に
自由度がブラインドの可能性を表しています。
空間コーディネート部門 入賞
Winning a Prize
和+飾+馴染む
BLOCK DESIGN
山崎 義樹 (富山県)
Concept
「和の空間に飾るブラインド」、
「和の空間に
馴染むブラインド」
として、新しい和のブラ
インドの使い方を提案いたします。
和の柄で雰囲気を構成するのではなく、
使い
方や眺め方にブラインドならではの和を演出
します。床の間には掛け軸の様に、地窓には
窓から見える景色の様にブラインドを設置。
モダンアートのようなブラインドの柄が、
和の空間に馴染みながら、空間を力強く主
張します。板の間の収納には横格子の様に
ブラインドを設 置。開口部だけではなく、
収納の目隠し機能としてブラインドを使用。
6
審査員講評
木の縦格子パネルと横型ブラインドを同じ
和室にブラインドを使うための様々な提案をしています。
25mm 幅でコーディネート。デザインと
技術の確かさやデザイン力に驚かされます。特に収納に使うアイデアは新鮮です。
機能が合わさったブラインドの使い方です。
Image
mage section
The
13 th Blind Color Coordinate Contest 2011
イメージ部門
第 13 回 テーマ
「元気湧くブラインド」
ヨコ型ブラインド
「シルキー」
のスラットカラー 103 色 ( ベーシックカラー)
を使って決められた
テーマを表現する部門です。スラット
(羽根)
の色だけでなく細かいパーツの色も選ぶことが
できます。
受賞作品数は、
グランプリ1名・準グランプリ1名・入賞3名。
第13回のテーマは「元気湧くブラインド」。あなたが「自分の夢を追いかけているとき」や
「人の優しさにふれたとき」
などをブラインドのスラットカラーに託してもらいました。
●カラーコーディネート方式とは…
シルキー、
シルキーカーテンなど、
ご家庭向けヨコ型ブラインドでお好きなカラーを選んでオリジナルのブラインドをつ
くるタチカワブラインドの独自のプログラムです。すべてのスラット、ヘッドボックス、ボトムレール、
コード、樹脂部品の
それぞれのカラーを自由に組み合わせることができます。カラーはベーシックカラー、
ツートンカラー、パールカラーの
全 157 色からお選びいただき、最大 30 色まで使用することができます。価格は使用するカラー数によりブラインド
本体価格の 15 ∼ 30%UPとなります。なお、
コンテストはベーシックカラー 103 色のみで行っています。
イメージ部門
1
Grand Prix
グランプリ
2
Semi-grand Prix
1名
準グランプリ 1 名
3
Winning a Prize
入賞
3名
7
The 13 th Blind Color Coordinate Contest 2011
イメージ部門 グランプリ
Grand Prix
朝日を浴びて
T-5078HB
名古屋製酪株式会社
T-5078
T-5078
T-5078
平山 莉菜 (愛知県)
T-5329
T-5078
T-5078
T-5329
Concept
T-5078
朝日を浴びながら迎える一日はすがすが
T-5328
T-5329
T-5329
しく、素 敵 な 一日を過ごせそうな 予 感 に
T-5328
わくわくします。刻々と昇る朝日を浴びな
T-5328
T-5328
がら元気をチャージし、笑顔で迎える一日の
T-5540
始まりです。
T-5328
T-5540
T-5540
審査員講評
T-5539
暗闇から空が白けてきて、雲の中から漏れる光が
T-5540
T-5013
差し込む感じ、空気感がとてもよく表現されてい
T-5013
ます。空間を一番よく表現していた作品で、雄大
T-5013
T-5124
さを感じさせます。
T-5123
T-5124
T-5314
T-5357
T-5314
T-5314
T-5335
T-5545
T-5314
T-5546
T-5529
T-5546
T-5322
T-5322
T-5016
T-5568
T-5016
T-5551
T-5016
T-5551
T-5551
T-5553
T-5551
T-5553
T-5553
T-5553
T-5551BR
コード:T-5315 樹脂パーツ(チルトカバー):T-5078 樹脂パーツ(イコライザー):T-5335
8
The 13 th Blind Color Coordinate Contest 2011
イメージ部門 準グランプリ
Semi-grand Prix
マグマ
T-5006HB
T-5006
長崎県立長崎工業高等学校
T-5558
秋山 瑞季 (長崎県)
T-5558
T-5006
T-5006
T-5006
T-5006
T-5558
Concept
T-5006
今この瞬間も私たちの足の下で活動して
T-5006
いるマグマ。地 球の鼓 動とも思えるその
T-5006
活動は、地層ではさまれて、眼には見えない。
T-5006
そんな、
地中からのエネルギーを感じることが
T-5006
できれば、私たちは自然と元気になれるの
T-5558
T-5006
T-5006
T-5006
ではないのか !?
T-5558
T-5006
T-5006
審査員講評
T-5006
地殻が動き出し、
チカラが底から湧いてくるような
T-5006
斬新なデザインです。ブラインドの光沢やマットな
T-5006
T-5006
つや消しを部分的に入れるなど強くインパクトの
T-5006
ある作品に仕上がっています。
T-5006
T-5006
T-5006
T-5558
T-5006
T-5006
T-5006
T-5351
T-5351
T-5561
T-5561
T-5561
T-5559
T-5559
T-5555
T-5553
T-5555
T-5555
T-5559
T-5561
T-5561
T-5351
T-5006
T-5006
T-5006
T-5006BR
コード:T-5006 樹脂パーツ(チルトカバー):T-5006 樹脂パーツ(イコライザー):T-5006
9
イメージ部門 入賞
Winning a Prize
T-5103HB
T-5510
T-5333
T-5541
T-5543
T-5510
T-5329
T-5328
T-5510
T-5129
T-5078
T-5329
T-5103
T-5510
T-5329
T-5078
T-5548
T-5316
T-5549
T-5551
T-5550
T-5063
T-5103
T-5552
T-5549
T-5126
T-5546
T-5317
T-5063
T-5553
T-5552
T-5319
T-5063
T-5548
T-5549
T-5322
T-5536
T-5093
T-5019
T-5537
T-5355
T-5093
T-5362
T-5537
T-5362
T-5555
T-5352
T-5560
T-5562
T-5560
T-5561
T-5362BR
山ガール♪♪♪
梅田 美沙 (愛知県)
Concept
晴れ渡る空、澄み切った空気、土の匂い…豊かな自然に触れると、
やはり元気が
もらえます。さらに、ハイキングやトレッキングのもう一つの楽しみが、普段
街ではなかなか着られない派手でかわいい衣類を身につけて歩けること。
相乗効果でさらに元気になってしまいます!
審査員講評
山を歩いている女性の躍動感や今風の色づかいなど、他にはないファッション性を感じさせ
ます。山から頂上へ向かっていくような動きを感じさせる作品です。
コード:T-5328 樹脂パーツ(チルトカバー):T-5328 樹脂パーツ(イコライザー):T-5322
イメージ部門 入賞
Winning a Prize
なでしこ JAPAN
T-5134HB
T-5554
T-5554
T-5554
T-5012
T-5012
T-5554
T-5012
T-5012
T-5554
T-5012
T-5012
T-5554
T-5554
T-5554
T-5554
T-5548
T-5548
T-5548
T-5548
T-5548
T-5548
T-5554
T-5554
T-5554
T-5554
T-5554
T-5554
T-5554
T-5554
T-5554
T-5554
T-5012
T-5012
T-5012
T-5555
T-5555
T-5012
T-5012
T-5012
T-5554
T-5554
T-5554
T-5554
T-5012
T-5554
T-5012
T-5554
T-5012
T-5554
T-5554
T-5134BR
和歌山大学
浦野 哲也 (和歌山県)
Concept
2011 年女子サッカー W 杯で見事優勝を成し遂げた「なでしこ JAPAN」を
イメージして作った作品です。その優勝の瞬間には、私だけではなく日本国民
全員が元気になったのではないかと思います。このブラインドであの感動を
もう一度 !!
審査員講評
今年、日本全体を元気にしてくれた「なでしこ JAPAN」がテーマです。スポーティーな
カラーの切れが躍動感を表現し、つや消しの落ち着いたピンクがヤマトナデシコとしての
奥ゆかしさを感じさせます。
コード:T-5540 樹脂パーツ(チルトカバー):T-5105 樹脂パーツ(イコライザー):T-5105
10
イメージ部門 入賞
Winning a Prize
T-5127HB
T-5012
T-5539
T-5129
T-5547
T-5539
T-5539
T-5551
T-5539
T-5539
T-5019
T-5129
T-5129
T-5129
T-5547
T-5127
T-5129
T-5357
T-5129
T-5129
T-5129
T-5127
T-5127
T-5127
T-5547
T-5019
T-5547
T-5127
T-5127
T-5127
T-5019
T-5129
T-5129
T-5357
T-5357
T-5539
T-5553
T-5547
T-5357
T-5357
T-5129
T-5019
T-5127
T-5547
T-5019
T-5553
T-5061
T-5553
T-5127
T-5129
T-5129
T-5551BR
tomato!!
学校法人朋学舎 群馬日建工科専門学校
真鍋 涼 (群馬県)
Concept
私が「元 気 湧く」のは、大 切に育てている苗に野 菜が実った時です。小さな
畑に大きな tomato が実っている風景をイメージしてつくりました。まるで、
家の中で野菜を育てているかのような気持ちになれます。
審査員講評
日常的でごく普通なテーマですが、印象に残る作品です。風景とトマトというイメージを
抽象化して再構築している感じが見受けられるデザインです。
コード:T-5019 樹脂パーツ(チルトカバー):T-5551 樹脂パーツ(イコライザー):T-5551
Prize
The 13 th Blind Color Coordinate Contest 2011
学校賞
インテリアや設計に携わる方々をはじめ、様々
な業種の方から応募いただいているブラインド
カラーコーディネートコンテスト。なかでも1回
目から専門学校や大学といった学生の参加は大
変多く、自由な発想にあふれた作品をいただい
獲得ポイント 22 ポイント
(東京都世田谷区)
ております。 学校賞は、「グランプリ者
10 ポイント」+
「準グランプリ者
「入賞者
東京都市大学
7 ポイント」+
5 ポイント」+
安藤 一夫
橘田 遼
瀧尾 陽太
本澤 駿
「二次審査通過者
2 ポイント」+
石賀 貴恵
木村 佳奈恵
田渕 智子
村上 美春
「一次審査通過者
1 ポイント」
大石 実永
児島 知也
西川 耕太郎
安田 涼
総ポイント数の最も多い学校に贈られます。
神田 愛里
佐藤 麻里江
福嶋 克哉
山本 理紗子
木崎 真宥子
菅田 夏美
星野 聡美
にて選出。
11
第 13 回 ブラインドカラーコーディネートコンテスト
審査員 講評
(50 音順)
大きな宝箱を開くようにいつもわくわくする楽しい審査の日、
とは言うものの楽しいばかりではありま
せん。沢山の応募作品から上位作品を選ぶという事はそれ以外を選ばない、実は辛い作業でもあります。
タイトルとコンセプトを読み、作者からのメッセージを受けて作品と向かいます。その 3 点の総合評価で
判断する時、心に響くタイトルとコンセプトになるほどと思える美しい作品を毎回選ばせて頂いています。
イメージ部門の今回のテーマ「元気湧くブラインド」
審査を通していろいろな元気を頂きましたが、今回の元気のもとはやはり太陽でした。どこにいても
一日は朝日と共に始まります。元気と勇気を私たちに与えてくれる朝日。再生、復興、希望の思いと
重なるのかテーマに選んだ応募者も多かったです。グランプリ作品はまさにまだ明けきらないうす青い
インテリアデコレーター
空を、静かに日の光で染めて行く美しさを評価させて頂きました。準グランプリは、パワフルな色使いと
岡部 史子
デザインに一目惚れでした。
空間コーディネート部門の今回は空間の使い方に幅広い解釈から、前回にはなかった店舗、オフィス
等が増え、さらに吹き抜けなど天井高のある空間や1階以上の提案等も有り、バラエティーに富んだ
面白い作品が多く審査は楽しくも難しかったです。
ブラインドの新しく楽しい使い方や可能性の提案があり、インテリア的に完成度を持つ作品を選び
ました。グランプリ作品は壁面のユニークな使い方を評価いたしました。外装と内装の一体化させた
見せ方はとても個性的で斬新に感じました。
昨年の東日本大震災以来、
日本全体が辛い日々を過ごしてきました。一日も早い復興を望み、希望に
向かう心の現れでしょうか、応募作品には優しさにあふれた温かい内容が多く、審査をしていて豊かな
気持ちになる事ができてとても癒されました。ありがとうございました。
イメージ部門について
大方の予想に反して、風景描写や家族の出来事など身近な出来事をテーマにする作品が多かった。
作品の審査にあたっては、課題テーマにコンセプトが即しているか、またコンセプトが十分作品に表
現できているかを考慮した。
色をすこしずつ変えながら自然の風景を描く表現法はすでにやり尽くされた感があるが、それでも
グランプリの
「朝日を浴びて」
は、完成度が高く、
グラデーションの新鮮な美しさに感動した。準グランプリ
の「マグマ」はデザイン性が高く、明日への希望の湧く力強い作品である。
入賞の「tomato!!」は、自然描写が巧みで、実際の色の変化をそのまま表現するのではなく、抽象化
された色彩構成が評価された。「なでしこJAPAN」は、今年の話題としてはずせないテーマである。
建築家デザイナー
河村 容治
数ある
「なでしこ」作品のなかで、色のボリュームと配色のバランスの良さで最終選考に残った。
そのほか「山ガール♪♪♪」が今 年の世 相をよく反 映して話 題になったが、昨 年のグランプリ作 品
の色使いに近かったので入賞に留まった。
空間コーディネート部門について
昨年に較べ、全体に作品の質の向上がみられた。空間の提案としてユニークなものもが多数見受け
られたが、
審査では、
あくまでもブラインドが主役で新しいブラインドの使い方の提案を第一の基準とした。
「ラインドレープと小さなレストラン」
や
「どこでもブラインド」
にあるように積極的に間仕切りにブラインド
を利用する作品に優れたものが多かった。また、幅の狭い横型ブラインドを並べて、縦だけではなく
横の色の変化を見せる作品が目に留まった。空間コーディネート部門ならではの新しいブラインドの
表現である。
最終選考では、大胆な学生の作品「Healing House」や「私、できる女」
と、技術が確かで完成度の
高 いプ ロ の 作 品「風 景 の 気 配」や「和+飾+馴 染 む」の ぶ つ かり 合 いとな った。結 局、
「Healing
House」に突き抜けるような新鮮さと思い切りの良さが感じられ、またブラインドの配色もよいこと
から、
「風景の気配」
とは僅かな差であるがグランプリに選ばれ、
「風景の気配」が準グランプリとなった。
「風景の気配」は、二十四節気に応じてデザインされたブラインドを、庭に面した全面開口に架け替え、
季節の変化を楽しむというユニークな発想が評価された。
12
東日本大震災という大変悲しい災害後のコンテストです。どれほどの作品が集まってくるのかという
心配がありました。ところが実際はそれをはねのける数と、内容ある応募数に日本の底力を感じホッと
ひと安心いたしました。これはこのブラインドカラーコーディネートコンテストを実施された主催者
立川ブラインドの皆様も同じ気持ちだったと思います。応募作品全体は想像とは異なり、大震災その
ものをテーマにしたイメージは少なかったのと同時に、元気湧く を強く意識して創った作品も少な
かったのではないかというのが第一印象です。
イメージ部門は多彩で素晴らしいものがたくさんありました。その中でも私にとって強烈に惹かれる
2作品をとりあげ、
コメントしてみたいと思います。1つは「マグマ」。タイトルとイメージの一体性を重視
し審査している中で、
このバランスは見事です。もう1つは「朝日を浴びて」
という作品。ブラインドの
町田ひろ子アカデミー
校長
町田 ひろ子
カラーコーディネートだけでこれほど空間感、大きさ、ひろがりを感じ、さらに陽がまさに昇ろうと周辺
が明るく光の射していくこのシーンは、作者のコメントの気分そのもの。こういった光景を何度か実際
に体験した私には感激した作品でした。
空間コーディネート部門はそれぞれ興味深い作品が多くありましたが、
ブラインド空間とテーマとの
一体性を考えると少し物足りなかったというのが正直な感想です。その中では「風景の気配」がテーマと
ブラインドで四季を演出しようという意欲的な作品で大変評価できました。ただ残念なことにブラインド
そのもののカラーコーディネートはいま一つ。惜しい作品です。
「Healing House」はブラインドカラーコーディネートが壁面窓全体に拡がり、大胆でユニークなの
が審査員全員一致で一番高く評価されました。ただテレビを中心に配置して
「Healing House」
と名
称している事に関しては、癒される空間と想定しているとするとイメージのギャップに違和感が残ります。
テーマと空間提案は必ず一致してほしいというのが私の審査の重点のポイントの1つでした。
空間コーディネート部門は3Dを含めて、表現力の豊かな作品の応募が増えている素晴らしさがあるので、
より内容の独創性ある応募を今後期待したいと思います。
特別な年であった2011年、イメージ部門の「元気湧くブラインド」
というテーマは、今年ならではの
選ばれるべくして選ばれたテーマだと思います。
今まで経験したことのない大きな悲劇、そこから立ち上がらなくてはならない今の私たちの、自分たち
に向けたエールを表現するような、
「 大きな」
コンセプトを持った作品を期待していました。
結果は…、
ちょっと意外でした。身近で、個人的な「小さな元気」
をテーマにした作品が多かった。それ
が悪いということではありませんが、
ちょっと物足りなかったのは確かです。
入賞された作品、
とくにグランプリは、そういう意味での「大きさ」を持っています。私たちみんなが
共感できる、
「みんなが元気」になれるブラインド。それが入賞の理由だと思います。
株式会社博報堂
クリエイティブディレクター
山田 英幸
空間コーディネート部門は、
2年目ということもあり、
また、居住スペースでなくてはいけないという条件
もなくなったせいか、応募作品のバラエティーも増え、審査していてとても楽しかったです。
私は、
「(実現性よりも)
コンテストならではの自由な発想」
「ブラインドの新しい使い方」
「インテリア
におけるブラインドの役割の大きさ」などを審査の基準として選びました。
入賞作品はそれらの条件を高いレベルでクリアしています。とくにグランプリ作品は、大きな開口部
全面のブラインドが壁面のデザインとうまく呼応し、
ブラインドの使い方の新しい提案になっていると思い
ます。また、準グランプリは季節によってブラインドを掛け替える、
という新しい提案とブラインドという
ハードな素材で日本の季節をうまく表現している、
という点で評価しました。
今回のコンテストを通して、
「自由な発想」の大切さを、
「 みんな(仕事の場合は顧客)が共感できる
デザイン」がいかに強いかを知り、今後のみなさんの勉強、仕事に生かしていただけたらと思います。
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