免疫 反応 下 にお け る好塩 基球 の形 態学 的研 究 第1編 特異的抗原に よる好塩 基球 の形態学的変化 の 走査 型電子顕微鏡観察 岡 山大 学 医学 部 第2内 科 学教 室(主 任:木 村郁 郎 教 授) 大学 院医学研究科 小 林 誠 (昭 和54年3月23日 Key words:好 塩 基 球,脱 走 査 電 顕,気 第1章 緒 顆 粒,特 異的抗原 管 支 喘息 超 微 構 造観 察 にお け る有 用性 が 広 く認 識 され る に至 言 好塩 基 球 は1879年Ehrlich1)に 受 稿) って い るが,好 塩 基球 につ い ての 走 査 型 電 子顕 微 鏡 よ り初 めて記 載 され を用 い た 観察 はみ あ た らな い よ うであ る.そ こ で著 た 多核 白血 球 の1つ で,組 織 肥 胖 細 胞 と同様 の メ タ 者 は 走査 型 電 子 顕 微 鏡 を 用 い た末 梢 血 好塩 基球 の観 クロマ ジー を呈 す る顆 粒 で満 た され た血 液 細 胞 で あ 察 法 の考 案,お よび これ を用 いて 気 管 支 喘 息患 者 の るが,末 梢 血 中 へ の 出現 率 は 他 の 白血球 成 分 に 比 し 末 梢 血 に特 異抗 原 を添加 した際 の 好 塩 基球 の細 胞 表 て 極端 に少 な く,そ の機 能 に つ い て は最 近 まで不 明 面 の 形 態学 的 変 化 特 に 顆粒 放 出機 序 に つ い て検 討 を の まま で あ った 。1961年 にShelley2)ら はペ ニ シ リン 行 な った の で報 告 す る. 過敏 症 の患 者 末 梢 血 にペ ニ シ リン を添加 した際 に 好 第2章 対 象 並 び に方 法 塩 基球 が脱 顆 粒 を起 こ す こ とを光 学 顕微 鏡 で観 察 し, また 木 村 ら3),4)は 好塩 基 球 好酸球 同 時直接 算定 液 を考 第1節 案 し,こ ア レ ル ギ ー 性 疾 患 を 有 し な い 健 康 人3例,そ れ を用 い て 気 管支 喘 息 の 発 作 前後 で好塩 基 球 が 変 動 す る こ と を 明 らか に し, Pruzansky tterson5)は and レ ル ギ ー 症4例,お Pa- ア レル ギー 患者 の 末 梢 血 に特 異 抗 原 を添 を 発 見 し,後 にIgEが (Table ある こ と 好 塩 基 球 と の み 結 合 し,他 cellで ア レ ル ゲ ン 或 い は 抗 ヒ ト免 疫 グ ロプ リンEと ctionに diatorを よ りhistamineを 放 出 し,即 含 む 各 種 のchemical 時 型 ア レ ル ギ/反 こ と が 判 明 し た が,ア 好 塩 基球 浮遊 液 の 作 製 好 塩 基 球 の 分 離 は,ヘ パ リ ン0.5mlを ス ポ ー ザ プ ル 注 射 器 で,空 のintera 14×104mmの me W. 応 を惹 起 す る シ リ コ ン 処 理 試 験 管 で, 6% 275.000) 1mlと と も に30分 ∼1時 の 上 清1m2か 塩 基 球 の 形 態 的 変 化 特 に 顆 粒 放 出 機 序 に つ い て は, よ る 比 重 遠 沈 法 を 用 い て 行 な っ た.次 未 だ 不 明 の 点 が 多 い よ う で あ る. rich fractionで 一 方1973年 頃 か らPolliack8),9),10),11)ら に よ り 走 査 型 電 子 顕 微 鏡 を 用 い てB & Tリ ン 処 理 試 験 管 に 採 取 しRPMI ン パ 球 を始 め とす に 行 な わ れ る よ う に な り,走 浮 遊 し て,好 査 型電 子 顕 微 鏡 の 表 面 第2項 733 ら教 室 い でbasophil を 村 田 ピ ペ ッ トで シ リ コ 1640に 塩 基 球 浮 遊 液1.0mlを 受 身 感 作 処理 (M. 度 勾配 液 に て1200rpmで10 分 間 遠 沈 し て 洗 滌 し, cell pelletをRPMI る 各 種 白 血 球 の 細 胞 表 面 形 態 に つ い て の 研 究 が 活 発. 採 血 し, dextran 間 室 温 に放 置 の 谷 崎 ら12)の 考 案 し たFicoll-Conray濃 あ る 第5層 入れ た デ ィ 腹 時 静 脈 血6mlを し て 赤 血 球 を 沈 降 させ た 後,そ レ ル ギー 反 応 の場 にお け る好 を選 ん だ 。 方法 第1項 あ り, ば ア scoreが+3 1) 第2節 の 白血球 とは結 合 しな い こ とを証 明 した。 こ うした 一 連 の 研 究 に よ り好 塩 基 球 はIgEのtarget よ び ダ ニ のRAST 以 上 の ア トピ ー 型 気 管 支 喘 息 患 者4例 加 す る と好 塩 基 球 が 減 少 す る こ と を 見 出 し た 。 こ れ に 相 前 後 し て 石 坂 ら6),7)はreaginがIgEで 対 象 1640に 作 製 した 。 再 734 小 林 誠 Table 1 Clinical features of subjects * Atoplc dermstltls ** HD:House-dust BW: Allerglc Buckwheat rhinitis *** Ca: Candida not Br: Broncasma tested Alt: Alternaria Asp: Asperglllus RW:Ragwced 受 身 感 作 の ため の 血清 は ダニ過 敏 性 を有 す るア ト ピ ー 型 気 管 支 喘 息 患 者(21才,男, RAST scoreダ ニ+4)か IgE>4000IU/ml, ら分 離 し た 血 清 を1.0mlず つ 試 験 管 に 分 注 し凍 結 保 存(一70℃)し の 都 度 融 解 し て 実 験 に 供 し た.受 て お き,そ 身 感 作 処 理13),14)は 健 康 人 末 梢 血 好 塩 基 球 浮 遊 液 に 同 量 の 上 記 血 清 を加 え, 37℃30分 間 恒 温 漕 でincubateし, て 洗 滌 し た もの を,受 mlと RPMI1640に 身 感 作 処 理 好 塩 基 球 浮 遊 液1.0 し た. 第3項 添加 抗 原及 び 添加 濃度 上 記 好 塩 基 球 浮遊 液1.0mlに 下 記の 抗 原 液O.1mlを 添加 した. (1)対 照:生 (2)そ 理 食塩 水 ば 粉 抗 原: 10-3稀 (3)ダ 10-1稀 釈 液(2.88mg/ml)お よび 釈 液(2.88×10-2mg/ml) ニ 抗 原: 10-4稀 10-2稀 釈 液(0.975mg/ml)お よび 図1.好 塩 基球 分 離 と走 査 電 顕標 本 作 製 法 釈 液(0.975×10-2mg/ml) な お 非 受 身 感 作 処 理 好 塩 基 球 浮 遊 液 に は(1), (2), (3),を,受 身 感 作 処 理 好 塩 基 球 浮 遊 液 に は(1), (3)を 添 加 し,恒 温 漕 に て そ れ ぞ れ37℃15分 間incubateし 料 台 に 付 着 さ せ た.そ の 後, ered (PH. 4℃1時 た。 glutaraldehyde 2.5%cacodylate 7.4 320m buff- osmol)に て 間 固 定 を 行 な っ た. (2)光 学顕 微 鏡 及 び 走査 型電 子 顕 微 鏡 下 で の 同一 第4項 走 査 型電 子 顕 微 鏡標 本 の作 製 と観 察 細胞 同 定 法 に 関す る考 案:好 塩 基 球 の 同 定 は 木村3) (図1) (1)固 定:反 の好 塩 基球 好酸 球 同 時 直 接算 定 液 を用 い て 行 な っ た。 応 を終 了 し た 好 塩 基 球 浮 遊 液 を ゆ る や か に ピ ペ ッ テ ィ ン グ し た 後,予 でcoat15)し 1∼2滴 め, poly-L-lysine た非 対 称 なマ ー ク 入 り試 料 台 上 に,そ を 滴 下 し, の 5分 間 室 温 に 放 置 し て 細 胞 を 試 即 ち,固 定 の 終 了 した 試 料 台 を 取 り 出 し0.1M late buffer (pH. 7.4)で cacody 数 回 洗 浄 し な 後 ,標 本 を 乾 燥 させ な い 様 に 素 早 く 好 塩 基 球 好 酸 球 同 時 直 接 算 定 液 を 滴 下 し,光 学 顕 微 鏡 で 観 察 し た.そ の結 果 免 疫 反 応 下 に お け る 好塩 基 球 の 形 態 学 的研 究 好塩 基 球 は 写 真1に 示 す如 くメ タ クロマ ジ-を 呈 し, さ(0.15∼0.4μ)の 明 らか に好 塩 基 球 と判 定 され た.そ の好 塩 基球 の 位 8, 置 をチ ャー トに 記 入 し,同 時 に カ ラ-ス ラ イ ド用 写 9, ③ 735 小孔 を 有す る好 塩 基 球.(写 真 10) ガ ラ ス板上 に 付着 し,膨 化 状 で 短 桿状 突 起 が 真 を撮 影 して,走 査 型 電子 顕微 鏡 観 察 で 同一 部 位 を 消 失 し;細 胞 膜 が広 範 に 欠損 した と思 わ れ る 好塩 基 確 認 す る際 に使 用 した, 球.(写 (3)脱 水,置 0.1M 換,臨 界 点 乾 燥:同 cacodylate ン 系 列(25%, で 各5分 bufferで 50%, 70%, 間 脱 水 し,次 置 換 し た 後,日 定 終 了後 直 ちに 洗 滌 し,上 90%, 95%お 昇アセ ト よ び100%) い で 酢 酸 イ ソ ア ミル で一 昼 夜 立 臨 界 点 乾 燥 装 置(HCP-1)を 用い (4)観 察: EIKO IB-3型 HXM-2X及 イ オ ン コ ー タ ー でPt-Pd びJSM-U3型 を用 い て 観 察 し た.写 真 ②(矢 走 査 電 子顕 微 鏡 印)は 写 真1と れ,各 種 抗 原 添加 別 の 出現 頻 度 に つ い て検 討 を行 な っ た. 第2節 健 康 人 にお け る好塩 基球 の形 態 学 的 検 討. 健 康 人末 梢 血 好塩 基 球 に 生 食水,そ ば 粉 抗 原10-1稀 釈 液 お よび ダ ニ抗 原10一2稀釈 液 を添加 した 際 の形 態 学 て 液 体 炭 酸 ガ ス に て 臨 界 点 乾 燥16)を 行 な っ た. 蒸 着 後, 真11, 12) 以 上 の 各 変 化 は分 泌 様 式 を示 唆 す る所 見 と考 え ら 同一 の 好 塩 基 球 を 示 す. 的 変 化 を第3章 第1節 に 述 べ た如 き分 類 に 従 って, その 出 現頻 度 を検 討 した. 細 胞 形態:生 (Table 2) 食水 を添加 す る と観 察 好 塩 基球 数24 個 の うち球 状 好 塩 基 球 の 出現 率 は87.5%と 第3章 実 験 成 積 第1節 抗 原 添加 に よ る好 塩 基球 の形 態 変 化 の 分 類 高率 で, 洋 梨 状 及 び膨 化 状 好塩 基球 は それ ぞれ4.2%, 8.3% と低率 で あ っ た.一 方 そ ば粉 抗 原 液 添加 で は26個 の 観 察 好塩 基 球 はす べ て球 状 好塩 基 球 で あ った.ダ ニ 抗 原 液 を 添加 す る と22個 の観 察 好 塩 基球 の うち球 状 健 康 人,そ ば ア レ ル ギー 症 お よび ダ ニ過 敏 性 気 管 好 塩 基球 の 出現 率 で86.4%で,洋 梨 状 お よび膨 化 状 支 喘 息患 者 の 末梢 血 好塩 基 球 に 生理 食塩 水,そ ば 粉 好 塩 基球 の 出現率 は4.5%, 抗 原液 お よび ダニ抗 原液 を それ ぞ れ 添加 した際 の 好 以 上3種 の添 加 液 で は いず れ も球 状 好塩 基球 の 出現 塩 基球 の形 態 変 化 を走査 型 電 子 顕 微 鏡 に て観 察 し, が 著 明 で,洋 梨 状 お よび膨 化 状 好 塩 基球 の 出現 は低 細 胞形 態 及 び 細 胞 表面 超 微 構 造 に つ い て検 討 を加 え 率 で あ っ た.こ れ に 対 して受 身 感 作 処理 好塩 基 球25 た. 個 に ダ ニ抗 原 を添加 した際 には 球 状 好塩 基 球 の 出現 第1項 細 胞 形態 に つ いて 率 は60%と,非 走査 型 電 顕 顕 微鏡 観 察 に よ り,次 の3種 類 の 細 胞 形 態 を示 す 好塩 基球 が観 察 され た. ① 直径 が 約5∼6μ で,細 胞 表 面 に 密 に短 桿 状 突 起 を 有す る球状 好塩 基 球(写 真3) ② 細 胞 表 面 の一 部 で短 桿 状 突 起 が粗 に な り,そ こか ら旗 状 の 突 起 を 出 し,活 発 に遊 走す るが 如 き洋 梨状 好 塩 基球.(写 ③ 真.4) 9.1%と 低率 で あ っ た. 受 身 感作 処 理 健 康 人好塩 基球 に 生 食 水 あ る い は ダニ 抗 原 液 を添 加 した 際 に比 べ て低 率 で あ るが(P<0.1),洋 と もに20.0%と 梨 状 お よび 膨 化状 好 塩 基 球 は 高率 に認 め られ(P<0.3),反 応性 の 亢 進 を認 め た. 細 胞表 面 超 微構 造:非 受 身 感 作 処 理好 塩 基 球 に対 す る,生 食水,そ ば 粉 及 び ダニ 抗 原 液 添 加 の い ず れ も表 面超 微 構 造上 特 異 な所 見 は ほ とん ど認 め られ な 直 径 が 約10∼12μ で,中 央 には 比較 的密 に短 か っ た.一 方 受 身 感作 処 理 を行 な った場 合 には ダニ 桿状 突起 に 覆 わ れ た核 の 隆 起 を有 し,細 胞 辺縁 は短 抗 原 液添 加 で 細 胞 膜 欠損 を示 す 好塩 基球 が観 察 され, 桿状 突起 が 粗 で,ガ ラ ス板 上 に付 着 膨 化 した膨 化 状 細 胞 形態 の 成 積 とあ わせ る と,ダ ニ 過敏 性 気管 支 喘 好塩 基球.(写 息 患者 に ダニ 抗 原 液 を添 加 した 際 と同程 度 の変 化 が 真5) 以上3種 類 の好 塩 基 球 に つ い て 各種 抗 原 添加 別 の 出現 頻 度 を検 討 した. 第3節 ア レル ギー 症 にお け る好塩 基球 の形 態 学 第2項 細胞 表 面 超 微 構 造 につ いて 好 塩 基球 の表 面 形 態 上 の 変 化 と して次 の3種 類 の 所 見が 観 察 され た. ② 的 検討 第1項 そ ば ア レル ギー 症 患 者 に つ い て そ ば ア レル ギー症 患者 末 梢 血 好塩 基球 に 生 食水, ① 細 胞 表 面 の一 部 に 半球 状 或 い は逆 円錐 状 の 突起 を有 す る好塩 基 球.(写 認め られ,好 塩 基球 の反 応 性 の 獲 得 が示 唆 され た. 真6, 7) 細 胞表 面の 短 桿 状 突 起 が粗 に な り種 々 の大 き そ ば粉 抗 原10-1, 変化 を検 討 した. 10-3稀 釈 液 を添 加 し た際 の 形態 的 (Table 3) 細 胞形 態:生 食水 を添 加 す る と観 察 好塩 基球16個 736 小 Table 2 Frequency of basophils Table 3 Frequency of basophils 林 of each from 誠 morphology healthy of each and suface morphology from buckwheat はす べ て 球 状 好塩 基球 で,洋 梨 状 お よび 膨 化状 好塩 structure controls and surface allergy structure patients 小孔 形 成 お よび細 胞 膜 の 広 範 に 欠損 した好塩 基球 は 基球 の 出現 は 認 め られ なか った.次 に そば粉 抗 原液 お の おの6.3%で を 添加 し た際 の 観 察好 塩 基 球61個 では 球 状 好塩 基球 造 上 変 化 が 著 しか っ た. は31.1%と 生 食 水 添加 に比 べ て 有意 に低率 で あ るの に 比 し(P<0.O1),洋 梨 状 及 び 膨化 状 好 塩 基球 の 出 現 率 は そ れ ぞ れ27.9%, (P<0.05),反 41.0%と 有意 に高率 で あ り 応 性 の 亢 進 が 窺 わ れ た.さ ら に 濃 度 に つ い て 検 討 す る と10-1稀 釈 液 添 加 で は45個 の 好 塩 基 球 の う ち 洋 梨 状 が22.2%,膨 が 高 率(P<0.01)で は16個 %と 化 状 は42.2%と あ っ た が, の 好 塩 基 球 の う ち,洋 梨 状48.8%,膨 同 程 度 で あ り,し 膨 化状 10-3稀 釈 液 添 加 で 化 状37.5 か も濃度 差 に よ る細 胞形 態 上 の 差 異 は 認 め ら れ な か っ た. 細 胞 表 面 超微 構 造:生 食 水 添加 で は 特 徴 あ る所 見 あ り濃 度 が高 い程,細 胞 表 面 超 微構 第2項 ダ ニ過 敏 性 気 管 支 喘 息患 者 につ い て ダ ニ過 敏 性 気 管 支喘 息 患 者 の 末 梢血 好 塩 基 球 に ダ ニ 抗 原液 を添加 した際 の形 態 学 的 変 化 を検 討 した. (Table 4) 細 胞形 態:生 食 水 添加 では 観 察 好塩 基球28個 の う ち球 状 好塩 基 球 の 出現 率 は85.8%と 高率 で,洋 梨 状 お よび 膨 化状 好 塩 基球 の 出現 率 は7.1%, 8.3%と 率 であ っ た のに 対 し,ダ ニ抗 原液 の 添 加 で は58個 の 好 塩 基球 の うち球 状 好塩 基球 の 出現 率 は62.1%と 率 とな り(P<0.05)洋 の 出 現 率 は17.1%, 20.1%と 生 食水 添 加 に 比 し有意 を 見出 せ な か っ た のに 対 し,そ ば 粉 抗 原10-1稀 釈 液 添 加 では,半 球 状 隆起 お よび小 孔 を形 成 す る 好塩 基 加 抗 原 濃 度 別 に よ る 検 討 で は, 球 はおの おの8.9%に,広 個 の 観 察 好 塩 基 球 の う ち 洋 梨 状 が11.4%,膨 基 球 は31.1%に 観 察 され た.他 方, 10-3稀 釈 液 では 28.6%, 10-4稀 低 梨状 お よ び膨 化 状 好塩 基 球 に 高 率 で(P<0.05),反 範 に細 胞 膜 の 欠損 した好塩 低 応 性 の 亢 進 を 窺 わ せ た.添 10-2稀 釈 液 で は, 35 化状が 釈 液 で は23個 の 好 塩 基 球 の う ち 洋 梨 免 疫 反 応下 に お け る好 塩 基球 の 形態 学 的 研 究 Table 4 Frequency of each of basophils 状 が26.1%,膨 化状 が8.7%で morphology from mite あ り,高 濃 度 の 添加 で は 膨化 状 好 塩 基 球 が 高率 に 出現 し(P<0.1),洋 梨 allergy and surface 737 structure patients 基 球 の 形態 的変 化 特 に そ の表 面超 微 構 造 に つ い て は 明 らか に され て い な い.今 回 著者 の行 な っ た走 査 型 電 子 顕 微 鏡 に よ る観 察 の 結 果,ア 状 好塩 基 球 は 濃 度 に よる差 異 を認 め なか っ た. トピー 型 気 管 支 喘 細 胞表 面 超 微 構 造:生 食 水 添加 で は 変 化 を思 わせ 息患 者 末梢 血 及び 受 身 感 作 した健 康 人末 梢 血 好塩 基 る所 見 が認 め られ な か っ た の に対 し,ダ ニ抗 原添 加 球 は 特 異 抗 原 添加 に し,上 記 位相 差 顕 微 鏡 所 見 に 類 では 半球 状 隆 起 を有 す る好塩 基球 は7.8%,小 孔形成 似 し た遊 走能 の亢 進 を示 す 洋 梨状 好 塩 基 球 及 び ガ ラ 範 な細 胞膜 欠損 を呈 す 好 ス板 に 付 着 膨 化 した膨 化 状 好塩 基 球 の高 率 の 出 現 が を示 す 好塩 基 球 は1.7%,広 塩 基 球 は5.2%と いずれ も少 数 観 察 され た.し か し濃 度別 に よ る出現 頻 度 には 特 異 なpatternは 認め 難 い 認め られ た. 好 塩 基 球 は種 々 の細 胞 内 含 有 物 質 を 含む 細 胞 で あ ものの,高 濃 度 の添 加 で広 範 な 細 胞 膜の 欠 損 した 好 り20),こ 塩基 球 が よ り高率 に 出現 した. か は 未 だ 問 題 を残.し て い る21).黒 れ を分 泌 細 胞 と み な す こ とが で き る か ど っ 住22)は 腺 細 胞 の 分 泌 様 式 を 透 過 型 電 顕 を用 い て 観 察 し, 第4章 総 括 並 び に 考案 る こ と を 提 唱 し て い る.即 ちI型:全 に分 類 す 分 泌, II型: 大 離 出 型 分 泌, III型:小 応 させ た際 の 形 態学 的変 化 の 観 察 はShe1ley and Ju- 分 泌, V型:透 出 型 分 泌 で あ る.こ の うちI型 以 外 hlin2)によ るものが最 初 と思 われ る.そ の後,木 村 ら17) は 部 分 分 泌 で あ る.著 者 は 走査 型 電 子顕 微 鏡 に て観 は 好塩 基球 脱 顆 粒 試 験 を用 いて 抗 免 疫 グロ プ リン添 察 され た表 面 形 態 上 の 変化 を,こ れ らの 分 泌様 式 と 加 の 際 の好 塩 基球 の 形態 変 化 を塗 抹 標 本上 で検 討 し 対 比 させ つ つ 検 討 を加 え た結 果,半 球 状 或 い は逆 円 て い るが, Hastie18)及 び 佐 藤19)の 位相 差 顕 微鏡 に 錐 状 突 起 は 離 出型 分 泌 を示唆 す る所 見 と考 え,小 孔 ア トピー 型 患者 の末 梢 血 好 塩 基球 に特 異抗 原 を反 離 出 型 分 泌, 5型 IV型:開 口型 よ る観 察 に至 って,そ れ ま で不 明 であ っ た好 塩 基 球 の形 成 は 開 口型分 泌 を,広 範 な細 胞 膜 の 欠 損 は 全 分 の動 態 及 び脱 顆 粒 の 機序 に も幾 つ か の新 しい知 見 が 泌 を示 す もの と推 察 した. 加 え られ た.即 ちHastieは 特 異 抗 原 を,佐 藤 は抗 ヒ 山崎 ら23), Andersonら24)は ラ ッ ト肥 胖 細 胞 に, 添加 Chan25)は モルモ ッ トの好 塩 基 球 に抗 原添 加 後 の 形 態 し,そ の 際の 好塩 基球 の 形態 変 化 と して,好 塩 基 球 学 的 変 化 を透 過 型 電 顕 に て 観察 し,先 ず 細 胞 周 辺 部 が 運 動 亢進 を きた し,或 い は運 動 停 止 し膨化 す る こ の 顆 粒 が 細 胞 外に 放 出 され た あ とに,空 胞 が 形 成 さ とを観 察 し,ま た 同 時 に細 胞 内 での 顆粒 の変 化,小 れ,隣 接 す る顆 粒 限 界膜 が そ の空 胞 と癒 合 し,次 々 ト免 疫 グロ ブ リン(anti-IgE及 びanti-IgG)を 顆 粒 の 出現,顆 粒 の 減 少,空 胞 の 出現 と増 大 に も言 と顆 粒 内 容 が 放 出 さ れchannelを 及 して い る.脱 顆 粒 に つ い ては, Hastieは 細胞 外 脱 胞 内 部 に 入 り こ み,い 顆 粒 に 否定 的 見解 を取 っ て い るの に 対 し,佐 藤 は併 報 告 した.ま せ て 行 な っ た微 分 干 渉顕 微 鏡 下 にhand-shape様 は 顆 粒 内 でheparin-protein 突 形 成 し,次 第に細 わ ゆ る連珠 形成 をす る こ とを たThonら26), Uvnas27)はhistamine complexと イ オ ン結 合 起 よ り顆粒 放 出 を認 め た と報 告 して い る.し か し, し て お り,ひ と た び 細 胞 外 に 放 出 さ れ ると 細 胞 外Na+ これ らの 観察 に もか か わ らず,脱 顆 粒 を含 め た好 塩 イ オ ン と 接 触 し,イ オ ン 交 換 に よ り, histamineが 遊 738 小 離 す る と推 察 し,小 孔 の 役 割 は,細 の 流 入 を招 く こ と で あ る と し,顆 林 胞 外Na+イ オン 誠 好塩 基 球 はtarget organで あ るア レル ギー反 応 局 所 に集 積 す る と考 え られ る.そ して 気 管 支粘 膜 に遊 出 粒 とhistamineの 放 出 は 別 個 の 機 序 で 起 こ る と 説 明 し て い る. Tizard した好 塩 基 球 は よ り高 い 濃 度 の抗 原 に 暴 露 さ れ る結 ら28)は 抗 原 添 加 後 の ラ ッ ト肥 胖 細 胞 を 走 査 型 電 子 顕 果,各 種 の 分 泌 型 式 に よ り顆粒 を放 出 して 第2段 階 微 鏡 で 観 察 し,細 に進 展 し,さ らに 好塩 基球 の一 部 は 第3段 階 に 至 る 胞 表 面 に 著 明 なgranule 及 び 小 孔 の 形 成 を 認 め て い る.ま compound extrusion たKesslerら29)は もの と推 察 され る.以 上 の 反応 機 序 は 木村 ら32)33)の 48/80添 加 の際 の ラ ッ ト肥 胖細 胞 を走査 型 報 告 した,気 管 支 喘 息 の 発作 前 で好 塩 基 球 が 増加 し, 電 子 顕 微 鏡 で 観 察 し,細 胞 表 面 の 開 口部 の奥 に さ ら 発作 後 に 減 少 す る事 実,あ る いは 喀 痰 中へ の 好塩 基 に小 孔 観 察 され る と報 告 し,細 胞 内 脱顆 粒 あ る いは 球 の 出現 の 機 転 と一 致 して考 え る こ とが で き,ア レ channelの ル ギ/反 応 に お け る 好塩 基 球 の 反 応 機 序 の 一 部 が, 形 成 の所 見 と推 論 して い るが,今 回 の ア トピー 患 者 末 梢 血 好塩 基球 に つ い て も,抗 原添 加 に 際 し類 似 し た 所 見 を 認 め て い る.(写 stieら30)はRagweed に,特 allergyの 異 抗 原 を 添 加 し た 際, 真10).最 更に 理 解 され た もの と考 え られ た. 近Ha- 第5章 患者 末梢 血 好塩 基 球 exocytotic tiornを 透 過 型 電 子 顕 微 鏡 で 観 察 し,ま degranulaた,教 の 透 過 型 電 子 顕 微 鏡 所 見 を 発 表 し て お り,今 語 健 康 人及 び 気管 支 喘 息 患 者 末 梢 血 の 好塩 基球 に特 室の高 橋 ら31)も そ ば ア レ ル ギ ー 症 患 者 の 好 塩 基 球 で,同 結 様 回の著 異抗 原 を添加 した際 の 形 態 変 化 に つ い て 走査 型 電 子 顕 微 鏡 を用 い て検 討 した. 1)健 康 人 末梢 血 好 塩 基球 に 生 食 水,そ ば粉 及び ダ 者 の 観 察結 果 とと もに,好 塩 基球 の 脱顆 粒 に開 口型 ニ抗 原 を添加 した際 に は い ず れ も球 状 好 塩 基 球 の 出 分 泌 が 関与 す る可 能性 を示 す もの と考 え られ る. 現 が 高率 で,表 面 超 微 構 造上 特徴 あ る所 見は 認 め ら また, Hastie18)は 前述 の 位 相差 顕 微 鏡 に よ る研 究 れ なか った.一 方 受 身 感 作 処理 好塩 基球 に特 異 抗 原 で好塩 基球 は部 分 分 泌 を行 な い,顆 粒放 出後 もcell を添加 した際 には,球 状 好塩 基球 に 比 し,洋 梨 状 ・ deathを きた さない と報 告 して いるが,そ ば ア レル ギ 膨 化 状 両 好塩 基 球 の 出 現 が 高率 で,表 面 超 微 構 造上 ー症 にそば粉 抗 原 を添加す るが如 き,抗 原抗体反応 が特 は広 範 な細 胞 膜 の 欠 損 を示 す 好塩 基 球 が 認 め られ た. に 強 い 場 合 に は,広 範 な 細 胞 膜 欠 損 を伴 な う全 分 泌 を 示 唆 す る 好 塩 基 球 が 観 察 さ れ, cell deathを す 直 前 の 姿 と 考 え ら れ る 結 果 で あ っ た.(写 きた 真11, 12) 2)そ ば ア レ ル ギー 症 及 び ダ ニ過 敏 性 を有 す る気管 支 喘 息 患者 では,生 食 水 添加 に際 し球 状 好 塩 基球 の 出現率 が高 率 で,表 面 超微 構 造 上 特 徴 の あ る所 見 を 見出 し得 なか った の に 対 し,特 異抗 原 を添 加 した際 な お 透 出 型 分泌 に 関 して の検 討 は 走査 型 電 子 顕 微 に は,洋 梨 状 及び 膨 化 状 好塩 基球 の 出現 が 高率 に認 鏡 で は 観 察が 困難 で あ り,併 せ て 透 過 型電 子 顕 微 鏡 め られ,細 胞 表 面 超 微 構造 上,半 球 状 隆 起,小 孔 の に よ る検討 が必 要 で あ る と考 え られ た. 形 成,広 範 な細 胞 膜 欠 損 の 各所 見 を示 す 好 塩基 球 が 以 上 の結 果 か ら,著 者 は ア レル ギー 反応 に 際 して 高率 に 観察 され た.特 に小 孔 の形 成 を示 す 好塩 基 球 惹 起 され た抗 原抗 体 反 応の 程 度 に 従 い,好 塩 基球 の に つ い ては,肥 胖 細 胞 に お け る開 口型 顆 粒 放 出機 序 形 態 変 化 を次 の3段 階 に 区分 で きる もの と考 え て い と類 以 した所 見 が 観 察 さ れ た.ま た,広 範 な細 胞膜 る.即 ち,第1段 欠 損 を示す 好 塩 基球 は,抗 原 濃度 の 高 い 際 に,出 現 階 は 運動 亢 進 を きた し洋 梨 状 を呈 す る好塩 基 球,第2段 階は 各種 の部 分 分 泌 に よ り顆 粒 を放 出す る好 塩 基球,第3段 が 高率 で あ っ た. 階 は著 明 に 膨 化 して, つ い に は全 分 泌 を起 こ しcell deathを きた す 好塩 基 稿 を終 る に あ た り,御 指 導 御 校 閲 を賜 っ た恩 師 木 村 郁 郎 球 で あ る.第1段 教 授 に 深 甚 の 謝 意 を 表 す る と と もに,終 の み,第2段 第3段 階 は最 も弱 い 反 応 で遊 走 能 の 亢進 階 は さ らに強 く持続 す る反 応 の 際 に, 階 は 非 常 に 強 い 反 応 の 際 に,観 と 考 え られ る.従 っ て,気 察 され る もの 管 支 喘 息 にお いて 吸 入抗 原 が 気 管 支 粘 膜 に 到 達 し,さ らに血 管 内 に 入 っ た一 部 の 抗 原 は 濃 度 と し て は 微 量 で あ る た め,好 は 運 動 亢 進 を き た す が,顆 謂basophil chemotactic 塩基 球 粒 放 出 に ま で 至 ら ず,所 factorの 作 用 と あ い ま っ て, 指 導 を 賜 っ た 高 橋 清 助 手 に 深 謝 し ます. 始 御 懇 篤 な る御 免疫 反応 下 に お け る好塩 基 球 の形 態 学 的 研 究 文 1. 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Scanning electron in basophils microscope challenged Department of Internal Fine morphological 8 atopic asthmatics electron microscopy The results were changes in blood --- 4 buckwheat after they observation of morphological with specific had allergy been changes antigens KOBAYASHI Medicine, Okayama University (Director: basophils reactions in vitro Makoto blood 747 Medical School, Okayama Prof. I. Kimura) basophils patients exposed were examined and 4 mite to specific in 3 healthy allergy patients controls and --- by scanning antigens. as follows. 1) Observation on cell morphology showed 3 different types of basophils; A) Spherical shaped basophils with short microvilli, B) Pear-shaped basophils with extended flag-like pseudo podia, C) 'Swollen' type basophils over glass-plates. 2) Investigations on surface structures demonstrated 3 different changes: a) Hemispheric projections or spindle-shaped processes on the cell surface, b) Irregular shaped pores among short rod-shaped microvilli, c) Ruptured cell membranes in marked swollen basophils. 3) Basophils in healthy controls did not show any changes of surface structures and were spherical when P. S. S., buckwheat and mite extracts were added. Similar results were obtained with basophils from atopic patients when P. S.S. were added. 4) Basophils from atopic patients, or basophils from healthy controls after passively sensitized with IgE rich serum, were pear-shaped or 'swollen' with surface structural changes.
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