食物アレルギーに関連する糖脂質抗原の解析とその応用 43 食物 ア レルギー に 関連す る糖脂 質抗 原 の解析 とその応 用 松 1.は 2.実 じ め に ア レ ルギ ーは21世 紀 に解 決 され るべ き病 気 の 一つ と して 位置付 け られ ,そ の治療 法や 予防法 の 下 祥(埼 玉医科大学免疫学) 験 方 法 2.lT細 胞 クロー ンの樹 立法 牛乳,小 麦,卵 を出発 材料 と して,常 法に従 い, 開発 に対す る社会 的要請 も大 きい 。なか で も食物 シク ロヘ キサ ンrク ロロホル ム ド メ タノール/グ ア レルギー はア レルゲ ンが 身近 なもので あるだ け ラス ビーズを用 いて,非 極性脂 質 と極性 脂質 を抽 に,抗 原 を回避す るとい う考え方 だけで は不十 分 出 した。DMSOに10∼100mg/mlと であ り,根 本的 な治療 法の 開発が待 たれ る分野 で 溶 解 し,ろ 過滅 菌のの ち,抗 原 液 とした。 ヒ ト末 ある。 梢 血単核 球 よりデ ィッシュ付着 性細胞 を分離 し, 近 年,結 核 菌 に対す る ヒ トT細 胞応 答 の解析 抗 原(DMSOの 最 終濃 度は無 害 なo.1%以 下 とす な どか ら,蛋 白抗 原と同様 に,糖 脂 質抗 原 もまた る),GM-CSEIL-4を 生体 にさ まざま な応 答を誘 導す る重 要 な抗 原で あ (途中,抗 原/GM-CSF/IL-4を る ことが明 か とな った。 この ような糖脂 質抗原 の に抗 原/GM-CSF/IL-4/TNFQを 提示 を担 っ てい るのがCDI蛋 らに2∼3日 白であ る。我 々は な るよ うに 加 えて6日 間 培 養 した 一度 追加)。 次 加 え,さ 培 養 した 。これ によ り,マ ク ロフ ァ さ まざま な食物中 の糖脂質抗 原 に対 す る免疫応 答 ージが未 熟樹状細 胞か ら成熟樹 状細胞へ と分 化 し を解析 して きた。本研 究で は当初,こ のよ うな抗 てい く課 程で抗 原に暴 露 され る とい う条件が 満た 原の特 徴 を明 らか に し,そ れを寛容 誘導 に応用 す され る。 樹状細 胞を回収 した のち,再 度分離 した る ことを 目的 とした。 新 鮮 自己T細 胞 とと もに96-wellプ レー トの 中で しか し,研 究が進 むにつ れ,こ の ような糖脂 質 培 養 した。7日 後,芽 球 化 の認 め られ るwellに の中 には特異 的免疫 応答誘 導活性 よ りも抗 原非特 上 記 方法 に従 っ て別 途調 整 した樹状 細 胞/IL-2 異的 なア レルギー誘 導活性 の強い ものが ある こと /IL-4を 加 え た。 この ように して樹 立 したT細 がわ かって きた。 胞 株の抗 原特異性 を確 認 した のち,脂 質抗原 に対 つ ま り,「 トレロゲ ン」 と して の糖 脂質 よ りも して反応 する ものにつ いての み限界希 釈法 による 「ア ジュバ ン ト」 と しての糖 脂質 の方 が活性 が 強 ク ロー ニ ン グを 行 った。 この 過程 で,HLA-DR い ことがわ かって きた。我 々は研 究過程 にお いて, をshareし て いない アロの樹状 細胞 を用い るこ と 食物 ア レルギーの解 決に向 けて このア ジュバ ン活 に よ り,HLA-DR拘 性 に焦 点 を当てた方 向に研 究を シフ トさせて いっ 株 化 を避 け るこ とがで きた。通 常,こ の過程 の後 た。 束性 の 自己 反応 性T細 胞の 半にお いてア ロの樹状 細胞 を用いれ ば,ア ロ反応 性T細 胞の 出現は 防止で きた。 ちなみ にCDIabc 44 浦 上 財団 研究 報告 書Vol.12(2004) 図1CD14fill胞 の磁気細胞分離 CD4T細 に個体差 は ないので抗 原提示 は行 われ る。 2.2ア PBMCsよ り,抗 用 い てCD14陽 ヒ トCDI4マ 性 細 イ クロ ビー ズを 胞 を 分 離 U/ml),GM-CSF(100ng/ml)で6日 胞を調 整 した(図2)。 のMo-DCと ジ ュバ ン ト活 性 の 同 定 法 し,IL-4(100 間培 養 した 共培 養 し,MLRを に よ り,naiveCD4T細 これ を洗 浄 済み 誘導 した。 これ 胞 に はThlま た はTh2 へ の分化 圧が加 わる ことにな る。7∼9日 後,分 化 したT細 胞 にanti-CD3とanti-CD28で 再刺 激 も の を モ ノ サ イ ト由 来 樹 状 細 胞(Mo-DC)と し を加 え,そ の16時 間後 に培 養 上清 を 回収 した。 て 用 い た(図1)。 養 培 養上清 中のIL-4,5,13,IFNγ tubeを こ の 細 胞 を 回 収 し,4-ml培 用 い て,2×10a/tubeで 際,DCを ml,な 培 養 した。そ の たはTh2へ れ図を図3に 示 した。 成 熟 さ せ る刺 激 と してTNFα10ng/ ら び に 試 験 し た い ア ジ ュ バ ン トを 加 え た 。 3.結 2日 を測定 し,Th1ま の 分化 を判 定 した。 方法 の全 体 の流 後 に 培 養 上 清 を 回 収 し た 後,tubeの Mo-DCを 洗 浄 し た 。 こ の 培 養 上 清 に つ い て は, IL-12p40,MDC,TARC,CCL2,IL-10な し た 。 一 方,HLA-DRタ PBMCsか どを定量 イ ピ ング 済 み の ア ロ ら,negativeselection法 に よ りnaive 図2ナ 果 と考察 ま ま 3.lT細 胞 クロー ンの 樹立 親水性 糖脂 質を認識 する数種 類の クロー ンが得 られた。 しか し,末 梢血 中 における その クロー ン 頻 度 は予 想外 に低 い もので あ り,PBMCと イーブCD4T細 胞の磁気細胞分離 抗原 食物アレルギーに関連する糖脂質抗原の解析 とその応用 図3ア 4 ジュバ ンド活性の同定法 の単 純 な共 培養 では,増 殖反応 を定量 で きなかっ ユバ ン ト活性 を評価 した。 その結果,牛 乳 由来の た。 比較 的疎 水性 の 強い 分画 にTh2ア 3.2牛 乳 のア ジュバ ン ト活性 そ こ で,C18-RP-HPLCを 用 い て,Folch変 法 で 食物か ら調整 した脂 質を分画 精製 し,そ のア ジ 17(3-Estradiol ジ ュバ ン ト活 性 を見い出 すこ とが で きた。 エ ス トロゲ ンについ て同 じように活性 を評価 した ところ,エ ス トロゲ ンに もTh2ア Estrone ジュバ ン ト活性 が見 出 され た。 さ Estriol p-nonylphenol eth _yn_ylestradiol BisphenolA 図4エ ストロゲン類 似体 46 浦 上財 団 研究 報告 書Vol.12(2004) らにHPLC上 で 同 じ分画 に 溶出 され る こ とか ら, 牛 乳 由来 のTh2ア ジ ュバ ン ト活性 はエ ス トロゲ ンに由来 す るもの と考 え られた。 3.3環 介 して抗 原提 示細 胞内 に伝 え られ るシ グナルの差 に由来 する ことを示 してい た。そ こで, 抗HLA-DQ抗 境 ホ ルモ ンの アジ ュバ ン ト活性 エス トロゲ ン以外 にも様 々な合成 化合物 が環境 ホルモ ン として知 られ てい る。そ の中に は食品添 加 物な い しは 食材への 混入物 と してヒ トに摂 取 さ れてい る物が含 まれ ている。 例え ば,ト リブチル 錫(TBT)は にMHCを 大 型魚 に 多 く含 まれ てい る。 また, ビス フェノー ルは飲料 缶の 内面 コーテ ィングに多 体 を用い て抗 原提 示細 胞 に刺激 を 入 れ,そ のT細 胞分 化誘 導能 を 観察 した。予 想 された 通 り,HLA-DQ分 子 を介 した刺激 はDC2 を誘 導す るこ とが 明 らか とな った(図5)。 3.5HLA-DQ拘 束 性T細 胞 ク ロー ンのThl/ Th2シ フ ト そ こ で,実 際 にPBMCか termTcelllineの ら 得 られ たshort- 拘 束分子 によっ てThl/Th2シ い(日 本 では2001に 改良 され た)。ノニ ルフェ ノ フ トがみ られるか を観察 した。図6に 示 す ように ール は食 品 用 ラ ップフ ィル ム に多 い(日 本 では HLA-DR拘 2001に 改 良)。フ タル酸エ ステ ル(フ タル酸 ブチ お よびHLA-DP拘 ルベ ンジ ル,フ タル酸 ジ ーn一 ブチ ル,フ タル酸 ジ か にTh2に シクロヘ キ シル,フ タル酸 ジエチ ルヘキ シル,フ らか とな った。 タル酸 ジエチ ル)は 瓶 詰め食 品の キャ ップシー リ ン グに 多 い(図4)。 この よ うな 化 合物 のTh2 束性 ク ロー ン に比べ る と,HLA-DQ 束性 のT細 胞 ク ロー ンは明 ら シ フ トしたパ ター ンを示す ことが 明 本研 究で 得 られた最 も重 要 な情報 は,食 物 中 の脂 質 はCD1分 子 に よ り提 示 され る抗 原 と して adjuvant活 性 を調 べ た結果,そ の多 くにDC2の よりも,ア ジュバ ン ト活性 を有す る物質 と して の 分 化誘導 能が ある ことが判明 した。 ほ うに重要 な意味 がある とい う点 であ る。 また, 3.4抗HLA-DQ抗 体の アジュバ ン ト活性 我 々 は以前 の研究か ら,通 常 の蛋 白抗原 を認識 通常 のア レルゲ ンの抗原提 示にお いて もその抗 原 提示 分子 の種類 がTh1/Th2分 す るT細 胞 クロー ンにおい て もそ の拘束 分子(抗 持 って お り,HLA-DQに 原提 示分 子)に よって性 質が異 な っってお り,こ 応答 を よ りTh2寄 れ は,MHC-peptide-TCR複 とも意義深 い。 合体 が形 成 され た際 SignalingviaHLA・DQcanbetransmittedeitherb: 1.anti-HLA-DQmAb l::謙蕊a離 器 諸;畿( 4.agaroseconjugatedR・i山anti・HLA-DQmAb 5.HLA-DQ・restrictedTcelldonestraetedwith emetine 図5HL.a-DQを 介 した刺激はTh2分化 を誘導する 化 に重 要 な意味 を よ る抗原 提示 はT細 胞 りに傾 け るこ とが判 明 した こ 食物アレルギーに関連する糖脂質抗原の解析とその応用 47 れ る。 この ような物質 は従 来の ア レル ゲン として で は な く,多 数の ア レル ゲ ンに対 す るIgE免 疫 応答 の成立 に抗 原非特異 的に関与 する,と 考 えら れ るか らであ る。環 境中の さ まざまな物 質が アレ ルギー増 強因子 と して働 いてい るこ とが 示唆 され て き た。 しか しこれ らはlgEク ラスの 抗体 と直 接反 応す るわけ ではな い。 つ ま りいわ ゆる 「アレ ルゲ ン』 では ないわけ だが,そ の作用機 序の本態 は明 らか では なかった。 近 年,プ ロ フェ ッショナル抗 原提 示細 胞 として の樹 状 細胞(DC)に 関す る研究 が急 速 に進 展 し て き た。そ の 中で 得 られ た重 要 な情報 の 中 に, Random19・merreach▼e'1cel且cloneso童variousrestriction DCに patternswererestimulatedwithexcessconcentrationsofX19 (500オM)andthenaf重era48-hincubaion,c山ure s叩ern飢antswerecol且ectedformeasuremenofIFN一 γand 発現す るToll-likereceptor(TLR)が アジ ュバ ン ト受 容体 と して機 能 して いる という知見が Iレ4productionbyELISA。Onespotindicateonece1Hine. 図6HLA-DQ拘 束性 クロー ンはTh2寄 りにシフトしている あ る11。細 菌 などに特 徴的な構 造 を持 つ核酸2β1, lipopolysaccharide4},さ らには真菌 由来 のユ ニー そ もそ も,ア レルギー は特 定の アレル ゲンに対 クな糖 タ ンパ クJ)な どは,TLRの 特定 のisoform す るIgEク ラス の抗 体 が産 生 され るこ と によ り と結 合す る こ とによ り,DCの 引 き起 こされ る。 この ような抗 体が結 合す る抗原 Thl細 胞 を誘 導 しや す くす る。 こ の よ うなDC をア レルゲ ンと呼 ぶ。 このIgEク ラス の抗 体が 産生 され るた めに はT細 胞の 中で もTh2細 胞が をDCI細 胞 と呼ぶ 。誘導 され たTh1細 胞 は炎症 反 応 を媒 介す る重 要 な細 胞で あ る。 この よ うに 分化誘導 され る必要 があ る。 免疫学 にお ける近年 DCI細 胞 の誘 導 を介 してTh1細 の トピ ッ クス は,Th2細 質 はThlア 胞の 分化 に は特 定 の性 質 をもっ た樹状 細 胞(Dendriticcells:DC)の 存 形質 を変化 させ, 胞 を誘導 す る物 ジュバ ン トと呼 ばれて いる。 同様 な 機序 でDCの 形 質 を変 化 させ(DC2細 在が必須 であ る ことがわか った点 にある。 この よ 胞),こ れ を介 してTh2細 胞 を誘導 す るよ うな物 うな樹 状細 胞 をDC2と 質 も次第 に知 られる ようにな って きた 。この よう 呼ぶ。 最 も重要 な ポ イン トは,環 境要 因が直接 影響 を与え るこ とが で きる な物 質 をTh2ア のは このDCで Yazdanbakhshら6.71は あ り,こ の細 胞こそ が環境 要因 と ジ ュ バ ン ト と呼 ん で い る。 住 血吸 虫 由来 の リ ン脂 質 免疫応 答の接 点に なって いる とい う点で ある。一 (phosphatidylserine)がDC2細 部の環境 ホ ルモ ンなどの低 分子化学物 質 はア レル と示 した。す なわち,寄 生虫 は抗 原特異 的 な免疫 ゲ ン とし てで は な く,DCをDC2に 応 答を誘 導す る以 前 に抗 原提示細 胞の 応答 を抗 原 す る こ とで ア レルギーの 「 起 こ りやす さ』 を支 配 してい るの であ る。 した がって,こ の よ うな物 質 を多 数の物 胞 を誘 導す るこ 非 特異 的 に動 かす こ とに よってTh2ア ジュバ ン ト活 性 を発揮で きるが ゆえに 「ア レルゲ ン」 なの 質の 中か ら効 率 よく見出す スク リーニ ング系 を樹 であ る。 これ はTLR2を 立す るこ とが で きれ ば,ア レルギ ー学や環 境医学 用 して いる81。この成果 は我 々に よ り再現 性 が確 受 容体 の 一部 とし て利 に対 して大 きな貢献 をす るこ とが で きると期待 さ 認 されて いる。 48 浦 上財 団研 究 報告 書VoLl2(2004) ■ アレルギー騰導活性物質の新しい試験管内スクリーニング法の確立。 ● 医薬、化学、建築、食品、衣料、化粧品など、種々の業界における、 自社製品の効率的な安全性評価法の確立。 圏 化学物質の安全性評価の一手段 として、広く社会に認知せしめるこ とができれば、人類の長期的健康の維持と増進に著しく貢献する。 ■ 臓器特異的な種々の自己免疫病において、Th2アジュバントは、責任 自己抗原と共に用いることによって免疫寛容誘導治療薬となる。 ■ 現存する医薬品や低分子ライブラリーをスクリーニングすることで、 適応拡大および新薬開発 により自己免疫病の新規治療法の開発に貢 献できる。 ■ 減感作治療用のダニエキスや花粉エキスか ら,Th2ア ジュバントとな る成分を除去することにより、よ り有効で安全な減感作治療用エキ スの開発 に貢献できる。 図7期 待される波及効 果 2)KriegAM,CpGmotifsinbacterialDNAandtheir 我 々は,他 の低 分子 物 質の 中 に も同様 のTh2 アジュバ ント活性 を有 する ものがあ る,と いう作 immuneeffects.Annu.Rev.Immunol.20:709.2002 3)MatsumotoM,KikkawaS,KohaseM.MiyakeK,Seya T.Establishmentofamonoclonalantibodyagainsthuman 業 仮説の もと,食 品,ダ ニ抽 出物,ス ギ花粉 抽出 物 のHPLC画 分,な らび にエ ス トロゲ ン類似 体 を用いて 研究 を進めて きた。 その結 果,食 品に含 Toll-likereceptor3thatblocksdouble-strandedRNAmediatedsignaling.Biochem.Biophys.Research Communications.293:1364-9.2002 4)FitzgeraldKA.Palsson-McDermouEM.BowieAG, まれ るエ ス トロゲ ンやbisphenolAにDC2誘 導 JefferiesCA,NlansellASBradyG,BrintE,DunneA.Gray 活性 があ る ことが証明 され,我 々の 仮説が正 しい ことが証 明 された。 また,抗 原提示 分子の 中で も HLA-DQ分 子 を介 した シ グナル はDC2を 誘 導す P.HarteNIT,McMurrayD.SmithDE,SimsJE,BirdTA. ぼON eillLA.Mal(MyD88-adapte1・-like)isrequiredforTolllikereceptor-4signaltransduction.1¥ature.413:78-83.2001 5)OzinskyA,UnderhillDM,FontenotJD.HajjarAM, るこ とが 明 らか にな っ た。 この知 見 は我 々 らが SmithKD.≪'ikonCB,SchroederL,AderemA.The 17年 前 に 発表 した 免疫 抑制 遺伝 子 を分子 レベル repertoireforpatternrecognitionofpathogensbythe で 理解す る ことに も貢 献 した9.1°.111。 本研究 をさ ら innateimmunesystemisdefinedbycooperationbetween に発展 させ る こと によ り,図7に 示 した ような toll-likereceptors.Proc.Natl.;cad.Sci.USA97:13766-71. 2000 様 々な成 果が期 待 され る。 6)vanderKleijD,LatzE.BrouwersJFHM.KruizeYCM. Schmitz'VI.Kurt-JonesEA.EspevikT,deJongEC. 謝 辞 KapsenbergMl.GolenbockDT.TielensAGM, YazdanbakhshM.Anovelhost-parasitelipidcross-talk.J. 本研究 に対 し多額の助 成金 を賜 りま した浦 上食 品 ・食文 化振興 財団 に心 か ら感謝致 します とと も に,貴 財 団の益 々の ご発 展 を祈 念 申し上げ ます。 Biol.Chem.50:48122-48129.200? 7)vanderKleijD,YazdanbakhshM.Controlof inflammatorydiseasesbypathogens:lipidsandthe immunesystem.Eur.J.Immunol.33:2953-2963.2003 8)RedeckeV.HaeckerH,DattaSK,FerminA,PithaPM, 文 献 1)TakedaK.AkiraS.Tollreceptorsandpathogen resistance.Cell.Microbiol.5:143,2003 BroideDH,RazE.ActivationofToll-likereceptor2 inducesaTh2immuneresponseandpromotes experimentalasthma.J.Immunol.172:2739-2743,2004 食 物 ア レルギ ー に関 連す る 糖脂 質抗 原 の解 析 とそ の応 川 9)HiravamaK.NlatsushitaS.KikuchiI,IuchiNI,OhtaN. SasazukiT.HLA-DQisepistatictoHL_a-DRincontrolling theimmuneresponsetoschistosomalantigeninhumans. Nature327:42〔x430.1987 moleculesviaNLへPkinases.J.ImmulloLl66:2202-2208, '?001 1DMatsushitaS.UemuraY.OhyamaH.Signal transductionthroughHLA-DQmoleculesalterdendritic cellfunctiontoenlユanceTh2differentiation.InEAACI 10)NlatsuokaT.TabataH,NlatsushitaS.Nlonocvtesare differentiallyactivatedthroughHLA-DR.-DQand-DP 2004.Amstel'dan1(abstract). 49 URAKAMIFOUNDATIONMEMOIRSVo1.12(2004) 50 Analysisofglycolipidantigensassociatedwithfoodallergy ShoMatsushita (DepartmentofAllergyandImmundogy.SaitamaMedicalSchool) Inourpreviousstudies,weshowedthatclassIIHLAmolecules,notonlypresent peptideantigenstoTcellsbutalsotransmitsignalsintoantigen-presentingcellsandlead to:i)secretionofIgMfromBcells(J.Biol.Chem.2000);ii)secretionofvariousmonokines frommonocytes(J.Immunol.2001);iii)anergyinductionofactivatedTcells(lmmunol. Lett.2002):andiv)secretionofchemokinesfromfibroblastswithoutT-cellproliferation (Cytokine2002)Furthermore.HLA-DRtendstostimulatemonocytestosecreteproinflammatorymonokines,suchasIL-1Q,whereasDQandDPstimulateanti-inflammatory monokinessuchasIL-10,bydifferentialactivationofMAPkinases(J.Immunol.2001)In thisstudy,weusedhumandendriticcells(DCs)preparedfromfreshlyisolatedCD14positiveperipheralbloodmonocytes.ImmatureDCs,whenincubatedfortwodayswith TNFaandanti-DQmAbs,didstimulateallogeneicnaiveCD4Tcellstodifferentiateinto Th2cells.whereasisotype-matchedcontroloranti-DRmAbsdidnotexhibitsuchaneffect. Indeed,DQ-restrictedT-cellclonesestablishedagainstrandom19-merpeptidemixture, exhibitedTh2-pronephenotype,comparedwithDR-restrictedTcells.Thesedata collectivelyindicatethatantigenpresentationbyHLA-DQmoleculestendstoenhanceTh2 differentiation,byalteringDCfunctionviasignalingthroughHLA-DQmoleculesthemselves intoDCs.Thesimilarpatternofeffectwasdetected,byusingsomeendocrinedisrupters, suchasestrogen,BPA,nonylphenol,andTBT.Thus,thesechemicalscontainedinoutdaily foodconsumption,exhibitTh2adjuvantactivity,whichneedstobefurtheraddressedinour futurestudies.
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