2017 年 Business Partner 3 月号 office NEWS 法律相談Q&A - 保険給付の待期期間 ― Q: 保険給付の待期期間について、労災の休業(補 償)給付や健康保険の傷病手当金では 3 日、雇 用保険の基本手当では 7 日ということは知って いますが、何か違いがあるのですか? A: いずれの待期期間も実際の給付の算定基礎には なりませんが、それぞれ内容が異なります。 ①休業(補償)給付(労災) 業務上又は通勤による負傷や疾病にかかる療 養で労働することができないために賃金を受け ない日の第 4 日目から支給されますが、この休 業の最初の 3 日間が待期期間で継続・断続を問 いません。業務災害の場合、この期間については 事業主に労働基準法上の休業補償を行う必要が あり、また、通勤災害の場合、労働者の申出によ り年次有給休暇として処理することも可能です。 ②傷病手当金(健康保険) 私傷病の療養のため労務に服することができ ないときにその日から起算して 3 日を経過した 日(第 4 日目)から賃金を受けない日について 支給されます。虚病防止のために設けられたもの で、3 日間が継続している必要がありますが、賃 金を受けていても成立し、年次有給休暇として処 理した場合は待期が完成したものとされます。 ③基本手当等(雇用保険) 離職後の最初の求職の申込日以後、失業してい る日が通算(連続又は断続)して 7 日に満たな い間は支給されず、これを待期といいます。その 日が失業しているかどうかは公共職業安定所の 失業認定があって初めて認められるものなので、 4 週間に 1 回の失業認定日には待期の 7 日につ いても失業の認定が行われます。 法改正ニュース - 老齢年金受給資格期間の短縮 - (平成 29 年 8 月 1 日施行) 老齢年金受給に必要な資格期間(保険料納付済期間 や国民年金の保険料免除期間等を合算した期間)が、 10 年以上 25 年以上 になります。 これに伴い、既に支給開始年齢以上で資格期間が 10 年以上 25 年未満の方には 2 月下旬から日本年金 機構から年金請求書等が順次郵送されます。これらの 方の請求手続は施行日以前でも可能ですが、手続後、 年金証書の送付は施行日以降となります。 注 年金請求書送付のために手数料を求めたりする等 ○ のことはありません。不審な電話にはご注意下さい。 ※この短縮は老齢年金が対象です。 例:遺族年金の受給要件の一つである 「老齢年金の受給権者や受給資格期間を満たし た人の死亡」 これまで通り 25 年以上の期間に基づいてい ることが必要(10 年以上の期間) 最近のニュースから 「違法な時間外・休日労働」 4 割強の事業所で確認 厚生労働省は、労働基準監督署が昨年 4~9 月に 実施した立入調査で、全国約 1 万事業所のうち 43.9%(4,416)の事業所で違法な長時間労働(時 間外・休日労働)を確認し、是正勧告を実施したと 発表した。調査を実施したのは残業が月 80 時間超 の従業員がいるとされた事業所。昨年 4 月に調査対 象を従来の「月 100 時間超」から「月 80 時間超」 に拡大したことにより、調査対象事業所の数が前年 の 2 倍強に増加し、勧告の件数も増えた。 ~ 日本法令 社労士情報サイト より~
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