「ライドシェアは認めない」で意思統一

交通政策ニュース
「ライドシェアは認めない」で意思統一
~ハイタクフォーラム 2017 春季中央行動を展開~
2017 年3月7日
私鉄総連総合政策局
ハイタクフォーラムは3月6~7日、2017 春季中央行動を展開した。
6 日は、衆議院第一議員会館で厚生労働省と国土交通省に要請行動を行い、
全体で 140 人(私鉄から 40 人)が参加した。
厚生労働省要請では、累進歩合の完全排除、給与体系・労働条件・運転者
負担、最低賃金、運転者の健康チェックの問題など 4 項目を要請し、改善を
強く求めた。また、参加者からは、中央と地方で連携して悪質事業者に対す
る徹底的な監督の実施と地方運輸局との連携による合同監査を求める発言が
相次いだ。
続いて、国土交通省要請では、特
定地域指定要件、改正タクシー特措
法の附帯決議、ライドシェアと称す
る白タク合法化の問題など 10 項目
を要請。参加者からは、初乗り運賃
の引き下げを地方に適用すること
への懸念、悪質事業者の徹底的な排
除に向けた監査強化、ライドシェア導入阻止、ジャスタビに対する国交省の
見解などについて強く要望された。
翌7日には、全電通会館ホールでハイタクフォーラム 2017 総決起集会を開
き、全体で 418 人、私鉄からは 77 人が参加した。集会では、久松勇治私鉄総
連ハイタク協議会事務局長・松永次央全自交労連書記長が前日の厚労省・国
交省との交渉報告をおこない、辻元清美民進党タクシー政策議員連盟幹事長
が、民進党タクシー政策議員連盟の総会でおこなわれた内閣官房とのライド
シェアやジャスタビに関する規制改革会議や成長戦略会議での議論内容やラ
イドシェアを巡る国会論戦などの情勢について報告された。その後、交通の
安全と労働を考える市民会議代表の宮里邦雄弁護士からは、「労働者派遣法も
特定業種だけ認めていたのが、規制緩和され原則自由・例外規制となった。
ライドシェア問題もこの
時と似ている」、
「資本主義
経済の元では利益を得る
者が責任を負うのが法理
原則。ライドシェアは利益
を得ても責任を負わない」
と問題点を指摘し、ライド
シェアの問題点を社会に発信するシンポジウムを今後も開催し、白タク合法
化阻止に向けた決意が述べられた。また、ITF 内陸運輸部会の浦田誠部長か
らは国内外でウーバー社が引き起こした問題や事件、各国が再規制に動き出
している状況などについて、報告し、ライドシェアの拡大阻止に国際連帯で
取り組むことが呼びかけられた。さらには、連合・平川総合政策局長をはじ
め、交運労協・住野議長、全国ハイヤー・タクシー連合会、民進党や社民党
をはじめとする政党代表議員からも連帯あいさつを受けた。
集会は最後に、私鉄総連・井上書記の提案による集会アピールを満場の拍
手で採択し、伊藤実全自交委員長の発声による団結ガンバロウで集会を締め
くくった。
集会終了後は、1月から取り
組み、135,200 筆(私鉄 26,300
筆) を集約した「ライドシェア
(白タク)の合法化に反対し、
交通の安全・安心を守るための
請願署名」を衆・参議員議長宛
てに提出するため、衆・参議院
議員面会所に約 100 人(私鉄 30 人)が移動し、衆議院では全自交・伊藤委員長
が民進党タクシー政策議連会長代行・伴野豊衆議院議員に、参議院では、私
鉄総連ハイタク協議会・池之谷議長が代表あいさつを行い、民進党タクシー
政策議連事務局長・本村賢太郎衆議院議員に署名を手渡した。
以
上