災害時のICTサービス利用について(PDF形式:249KB)

災害時のICTサービス利用について
2017‐3‐10
災害時に利用するICTサービスの認知「6割超」
〜年代・地域別で⾒ると浮き彫りになったサービス認知の差〜
株式会社NTTドコモ
モバイル社会研究所
目次
調査結果1 :災害時に利用するICTサービス認知
調査結果2・3 :年代・地域別サービス認知状況
■ 調査結果 1
約6割の人が災害サービスを認知
多くの人が災害時にスマホやケータイで、家族や知人の安否確認をおこなったり、災害に
関する情報を収集しているのではないだろうか。災害用伝言ダイヤルが誕生し、20 年が経と 図 1 主なサービスの認知度
うとしているが、どのようなサー
ビスがどれくらい認知されている
か、今回調査をおこなった。
それぞれのサービス別にみた、認
知度は左記(図1)の通りである。
これら6つのサービス1つでも知
っていると答えた人は57%であ
った。それでは、どのような人が
これらのサービス知っているか、
年代・地域別に考察してみる。
2
出展)モバイル社会研究所調べ
若年層ほど認知が低い、SNSの利用と反比例
年代別に災害に利用するサービスの認知度
図2
年代別サービスの認知度
をみてみる。そうすると、若年層で低い結
果となった。この世代はICTサービス利
用には長けている世代ではあるが、災害時
に利用するサービスの認知度では低い結果
となった(図2)。なぜ、若年層が低い結果
となったか、今回の調査では明らかにでき
なかったが、1つの仮説として、この世代
はSNSの利用が高く、災害時の安否確認
や情報収集をSNSでおこなっている可能
性がある。
※LINE,Facebook,Twitter のどれかを利用していると答えた人の割合
3
地域によって認知に差が生じている
最後に地域別に災害時に利用するサービスの認知度をみる。全国を19の地区に分けてみ
たとき、
「東北」や「南関東」
「山陽」
「西四国」
「南九州」
「沖縄」では、6割を超える人が1
つ以上のサービスを知っていると答えた。その一方、
「山陰」
「北陸」
「甲信」では、半数以上
の人が1つのサービスも知らないと答えた。
図3
地域別サービスの認知度
出展)モバイル社会研究所独自調べ
昨年、北海道に3つ台風が上陸したり、地震があまり起きていなかった熊本で大きな地震
が発生した。全国どこでも大規模な自然災害が発生しても、おかしくない状況である。そう
した状況の中で、災害時に利用するICTサービスが普及していない部分はどこか、モバイ
ル社会研究所では今後、住民の「ライフスタイル」や「防災意識」と合わせて調査研究をお
こなっていく。 ■その他
災害時のICT利用については、
「データで読み解くスマホ・ケータイ利用トレンド 2016‐2017
ケータイ社会白書」(2016 年 10 月発刊)の中でも記載している。 ■調査概要(web 調査) 調査時期
:2017 年 1 月
調査対象
:全国、15~79 歳男女
標本抽出法 :QUOTA SAMPLING 性別・年齢・居住地地域で割付 3000 サンプル回収
■問い合わせ先 ご不明な点がありましたら、下記までご連絡ください。
株式会社 NTT ドコモ モバイル社会研究所 [email protected]