寛 正 - 日本小児循環器学会

日本小児循環器学会雑誌 11巻2号 199頁(1995年)
第1回浜松小児循環器談話会
期日平成7年1月28日(土)
会場浜松市クリエイト浜松
聖隷浜松病院産婦人科
閉鎖症の1例
辻村 隆介,村越
毅,成瀬
聖隷浜松病院小児科
富田 雅俊,中山
理,西垣
西尾 公男,横山 岳彦
大谷 嘉明,西村
満,岡田
瀬口 正史,鬼頭 秀行
大澤みつぎ,鳥居
裕一,青木
寛 正
1.学校心臓検診を契機に発見された左冠状動脈口
聖隷浜松病院循環器内科 井上 康夫
聖隷三方原病院産婦人科 宇津
二
症例13歳男児.川崎病,高安病の既往なし.5歳入
正常経過で産科新生児室に収容された院内出生の正
学時検診にて心雑音あり,僧帽弁閉鎖不全症として通
期産児で,心疾患を疑わせる臨床症状を呈した児につ
院していたが,運動時前胸部絞拒感があり精査となっ
いて検討した.平成4年4月から平成5年3月までの
た.トレッドミル運動負荷心電図にて1,V、, V5での
1年間の正期産児1,419例のうち,心雑音46例,不整脈
夫
新
久
智
ST低下がみられ,タリウム負荷心筋シンチグラムに
6例,チアノーゼ3例の55例で心疾患が疑われた.
て前壁の虚血が示唆された.選択的冠動脈造影にて左
このうち,器質的心疾患は32例(VSD 10, ASD 6, PDA
冠動脈口閉鎖症と診断した.左冠動脈口閉鎖症は小児
3,VSD&ASD 2, TOF 2, CoA&VSD, TGA,
の突然死の原因の一つとして留意すべきである.
DORV&SV, TAPVRが各1例, TR 5)であり,
2.経ロPGI、による治療を行った肺高血圧症の2
全例日齢5までになんらかの症状を呈していた.
症例
富士宮市立病院小児科
4.腹部cyst合併妊娠にて発見された大動脈縮窄
型疾患群の1例
河崎 知子,岡田 周一,水野 義仁
浜松医科大学小児科
浜松医科大学小児科 伊熊 正光
宮本 健,清水 勝則,伊熊 正光
浜松北病院小児科 西田 光宏
患児は胎児エコーにて腹部cystが発見され,
肺高血圧症の2例について,その臨床経過を報告し,
polycystic kidneyを疑われて在胎37週頭位正常分娩
治療として経口PGI2の投与を検討した.1例は原発性
にて3,400gで出生した.生直後よりチアノーゼと陥没
肺高血圧症(PPH)の7歳男児で,3歳時に欠ロ申発作
呼吸を認め,超音波断層心エコー検査にて大動脈縮窄
を繰り返し,心エコー検査にてPPHと診断された.も
複合(CoA, VSD, PDA, ASD)と診断した.両側の
う一例は5歳時に麻疹で入院した際,心雑音と心拡大
水腎症のためPGE,を使用しながら経過を観察中であ
を指摘され,精査にてASD&PHと診断された.6
る.
歳時に経口PGI、の投与を試みたが腹痛のため中断し
特別講演
た.
“染色体22番部分異常による心奇形について”
3.新生児室で先天性心疾患を疑わせる臨床症状が
東京女子医大循環器小児科 主任教授
認められた児の検討
門間 和夫先生
Presented by Medical*Online