りそな マーケットフラッシュ ウィークリー ◎注意事項をよくお読みください。 先週の動きと今週の見通し No.714 (2017 年 3 月 6 日~2017 年 3 月 10 日) ■ポイント ト ランプ米大統領の議会演説は政策的な目新しさはないものの姿勢が好感される FRB 高官の発言に より米 3 月利上げの可能性高まる。今後の焦点は利上げのペース フランス大統領選を巡る不透明感は一旦薄らぐ 短期金利 長期金利 円/円スワップ 米国金利 株式相場 為替相場 無担保(翌日物) 円TIBOR(3ヶ月) 新発10年債 先物中心限月 5年 10年 ドルLIBOR(3ヶ月) T-Note(10年) 日経平均 NYダウ ドル・円 ユーロ・ドル ユーロ・円 先週末値 -0.037 % % 0.057 % 0.055 150.60 円 % 0.10 % 0.26 % 1.102 % 2.478 19,469.17 円 21,005.71 ドル 114.04 円 1.0622 ドル 121.13 円 もみ合い もみ合い 金利低下 金利低下 もみ合い 金利低下 下落 上昇 ドル下落 ユーロ下落 ユーロ下落 今週の予想 -0.080 0.045 0.040 150.30 0.06 0.20 1.08 2.30 18,800 20,600 111.50 1.0400 118.50 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ 0.000 0.075 0.100 150.60 0.13 0.28 1.15 2.65 19,700 21,500 115.00 1.0750 123.50 % % % 円 % % % % 円 ドル 円 ドル 円 ■ウィークリー コメント 先週は大統領議会演説、 米 3 月利上げ観測の台 頭、フランス大統領選が注 目材料 3/13 予算教書が注目 FRB 高官が相次いで 3 月 利上げに言及 先週はトランプ米大統領の米議会演説、3 月の米利上げ観測、フランス大 統領選を巡る不透明感の緩和が話題となりました。 まず、トランプ米大統領の議会演説ですが、政策的には目新しさの乏しい ものとなりました。むしろ、注目されたのは内容ではなく、トランプ大統領の姿 勢で、議会に対する対立姿勢を弱めたことが好感されました。NY ダウは最高 値を更新し、3/1 に 21,000 ㌦台をつけるに至りました。しかし、依然として具 体性に乏しく、3/13 前後に予定されている予算教書の中身が注目されます。 また、先週に入り、FRB(Federal Reserve Board:米連邦準備制度理事会) 高 官 が 相 次 い で 、 3/14-15 に 開 催 さ れ る FOMC ( Federal Open Market Committee:連邦公開市場委員会) での利上げの可能性に言及したことが 注目されます。FRB 当局者は通常火曜日と水曜日に開催される FOMC の 前々週土曜日から開催翌日の木曜日まで(ブラックアウト期間)金融政策に 関する発言をすることが禁止されています。従って、先週の金曜日が今月の FOMC で利上げについて言及できる最後の機会となっていました。 27 日にカプラン FRB ダラス連銀総裁は講演で、金融当局は (以下次頁) ◎注意事項 *当資料に記載された情報は信頼に足る情報源から得たデータ等に基づいて作成しておりますが、その内容に ついては明示されていると否とに拘わらず、弊社がその正確性、確実性を保証するものではありません。ま た、ここに記載された内容が事前の連絡なしに変更されることもあります。 *また、当資料は情報提供を目的としており、金融商品等の売買を勧誘するものではありません。取引時期な どの最終決定はお客さまご自身の判断でなされるようお願い致します。 1 りそなマーケットフラッシュ ウィークリー (前頁より続く)「早め」に利上げをすべきだとの認識を表明しました。また翌日 にはダドリーNY 連銀総裁が TV インタビューで「利上げの主張は一段と説得 力のあるものに」とコメントし、「かなり早期」は比較的近い将来を意味すると述 べました。このインタビュー自体が当日急遽決まったものであったこともあり、 ブラックアウト期間を前に FRB が利上げを織り込ませようとする意図を感じら れました。 イエレン FRB 議長はこうした FRB 高官の動きを総括する形で週末に講演 し、雇用やインフレ動向が当局の見通しに沿った動きとなっていれば、「今月 の金利調整(利上げ)が適切」との考え方を示しました。一連の動きを反映し て、政策金利である FF(Federal Fund)先物の金利水準が上昇し、今月の利 上げ確率は先週末の 40%から 94%に上昇しています。来週の FOMC での 利上げはある程度マーケットに織り込まれたと言えます(図表 1)。 イエレン FRB 議長も 3 月 利上げに前向き 指標面では、今週末の雇用統計が注目されます。非農業部門の雇用者数 は+190 千人が予想の中心となっておりますが、イエレン議長が長期的な成長 と整合的なペースとしている「+75 千人から+125 千人」からは大幅に上振れて います。雇用統計が 3 月利上げの支障となる可能性は低そうです。 雇用統計は利上げを支持 する内容に 今後の注目は利上げのペ ース むしろ、今後の焦点は 3 月以降の利上げのペースに移っていくと思われま す。来週の FOMC で参加者のドット・プロット(金利予測分布図)が公表になり ますので、参加者のスタンスに変化がないかが重要なポイントになります。ま た、週末の雇用統計での賃金の伸びも注目されます。2 月に公表された 1 月 分雇用統計では平均時給が前月比+0.1% と市場予想+0.3%を下回り、賃金 の回復ペースは緩やかとの認識が広がりました。逆に 2 月の賃金の上昇ペー スが加速しているようであれば、今後の利上げピッチを引き上げるとの見方が 台頭するきっかけとなります。 フランス大統領選を巡る見 方が錯綜 その他先週はフランス大統領選を巡る思惑が錯綜しました。フランス大統 領選は 2 回投票制となっております。初回の投票(4/23)で 50%以上の投票 率を得られる候補者がいなければ、上位 2 名による決選投票(5/7)となる制度 です。世論調査ではフランスの EU 離脱を主張していた極右の国民戦線のル ペン党首が優位となっており、2 回目の投票で中道派と争うという構図がコン センサスでした(2 回目の投票は中道派勝利がコンセンサス)。 一方で、ルペン党首が家宅捜査を受けるなどスキャンダルも浮上しており、 世論調査での支持率は下降気味となっています。先週末の一部世論調査で は、初回の投票でルペン党首が 2 位に後退する可能性や中道右派の対立 候補が差し替えとなれば、3 位になる可能性も指摘されています。これらの政 治動向を踏まえる形でフランス国債とドイツ国債のスプレッド(「フランス国債利 回り」-「ドイツ国債利回り」)が縮小し、10 年債の利回りで 2/21 には 80bp 近 くまで拡大していたのが先週末は 58bp となっています(図表 2)。 極右勢力後退の世論調査 でフランスの対独スプレッド は縮小 このままユーロの不透明感 が解消されるかは予断を 許さない 図表1: ただ、このままユーロを巡る不透明感が解消されるかは予断を許しません。 来週は 15 日にオランダの総選挙を控えております。極右政党の台頭が再度 ユーロの不安定感をもたらす可能性は否定できません。 仏独債利回りスプレッド(仏債利回り-独債利回り) 図表2: (%) (%) 100 0.8 FF 先物からみた 3 月米利上げ確率 80 0.6 60 0.4 40 0.2 20 0 0 16/1 16/3 16/5 16/7 16/9 16/11 17/1 16/6 17/3 出所:Bloomberg、りそな銀行 16/7 16/8 16/9 出所: Bloomberg、りそな銀行 ◎表紙の注意事項をよくお読みください。 2 16/10 16/11 16/12 17/1 17/2 りそなマーケットフラッシュ ウィークリー ■今週のひとコマ 図表3: 法人企業統計・ソフトウェアを除く設備投資の推移 前期比% ソフトウェア投資を除く設備投資 15 10 5 0 -5 -10 -15 08/12 09/12 10/12 11/12 12/12 13/12 14/12 15/12 16/12 出所: IN 情報センター、りそな銀行 法人企業統計 企業の活動を包括的に捉えた 指標 設備投資、注目度高い 10-12 月期、前期比+3.5% 売上高、経常利益も前期を上 回る 3/1(水)、財務省から法人企業統計が公表されました。日本における法人企 業の活動を最も包括的に捉えた指標で企業の動向を分析する際に役立ちま す。四半期毎の統計のため、速報性にはかけますが、売上高やバランスシート 項目、設備投資など多様な財務指標が確認でき、有用性は高いです。 調査対象は、資本金 1,000 万円以上の法人で、自計記入を郵送やオンライン にて提出する方法で業種別の売上高、資産・負債、損益などを調査します。 注目度が高いのは、設備投資(ソフトウェアを除く)の季節調整済み伸び率で す。理由は、四半期 GDP の 2 次速報で、設備投資や在庫投資の推計に法人 企業統計のデータが利用されるところにあります。 10-12 月期は前期比+3.5%でした(7-9 月期▲0.1%)。設備投資とは、企業が 建物や機械などの形あるものに資金を投資することを言います。これを行うことに よって、生産性が高まったり、効率が上がったりするため、経済にとってプラスに なる効果があります。 また、その他には売上高(前期比+1.5%)や経常利益(+5.2%)なども公表され ており、いずれも7‐9月期を上回る水準です。企業は売上が上がり、利益が増 えて、設備に投資できたという内容が読み取れます。(中條) 各マーケット・コメントは 3 月 6 日(月)09:00 現在 ◎表紙の注意事項をよくお読みください。 3 りそなマーケットフラッシュ ウィークリー ■外国為替市場 米ドル 予想 ドル円: ドル円は下落 111.50 -115.00 円 先週のドル円は上昇。週初はダラス連銀のカプラン総裁が早期利上げの必 要性に言及し上昇。月末には実需絡みの売りに押されて下落する場面がみら れたが、NY 連銀のダドリー総裁の発言を受けて 3 月利上げ観測が高まり再 び上昇。トランプ米大統領の議会演説が無難な結果となったことも後押しし た。週末には 3 月米利上げの織り込みが一巡するなか、米ドル売りとなり上げ 幅を縮小させた。 今週のドル円は下落を想定。先週は FRB 高官の発言やトランプ米大統領 の演説を受けて 3 月利上げ観測が高まるなか上昇したが、利上げの織り込み が一巡し、下落する展開を想定。ただ、足元では 112 円~115 円程度のレン ジ内で推移しており、112 円近辺では押し目買いも相応にみられよう。今週末 の雇用統計や翌週の FOMC を控え、持ち高調整の動きが主体となろう。 ユーロ 予想 ユーロ円: ユーロ円は下落 118.50 -123.50 円 ユーロドル: ユーロドルは下落 1.0400 -1.0750 ドル 豪ドル・NZ ドル 予想 豪ドル円: 豪ドル円は下落 84.00 -88.00 円 NZ ドル円: NZドル円は下落 78.00 -82.00 円 図表4: 119 118 117 116 115 114 113 112 111 110 先週のユーロドル・ユーロ円は共に上昇。FRB高官が相次いで3月利上げ を示唆するコメントをしたことでドル買いが優勢となり、ユーロドルは一時1.05ド ルを割り込んだ。しかし、週末にはフランス大統領選に関わる世論調査で極右 のルペン候補の劣勢が伝えられたことから反発し、1.06台を回復した。一方、 ユーロ円は米利上げ観測の高まりを受けたドル円の買い戻しやルペン候補の 劣勢を受けたユーロ買いに底堅く推移した。 今週のユーロドル・ユーロ円は下落を予想。来週にオランダ総選挙を控え、 ユーロの買い戻し圧力も徐々に一服となりやすいであろう。来週のFOMCは利 上げがコンセンサスとなる一方で、今週のECB定例理事会は現状維持が予想 され、金融政策面からもユーロドルは下値を探る展開となりやすい。一方、ユ ーロ円はドル円の上値が重く、じり安で推移が見込まれる。 先週の豪ドル円は上昇、NZドル円は下落。米利上げ観測の高まりでドル円 が115円に迫る堅調な動きとなり、豪ドル円、NZドル円共に底堅い動きとなる。 しかし、原油価格が在庫懸念で下落したこともあり、上値は重く、上げ幅を削る 格好となった。結局、先週のマーケットでNZドルは主要通貨でもっとも弱い通 貨となった。 今週の豪ドル円、NZドル円は下落を予想。原油在庫や投機筋ポジションの 積み上がりにより、原油相場の上値が抑えられやすい状況となっており、豪ド ル円、NZドル円共に上値が重い展開が想定される。来週のFOMCでの利上 げはコンセンサスであるが、ドル買いも一服しつつあり、円は買い戻されやす い地合い。クロス円でも調整しやすい展開を見込む。 米ドル円 図表5: 円/ドル 2016/12/30 126 ユーロ円 円/ユーロ 124 122 120 118 2017/1/20 2017/2/10 116 2017/3/3 2016/12/30 出所:Bloomberg、りそな銀行 2017/1/20 2017/2/10 2017/3/3 出所:Bloomberg、りそな銀行 各マーケット・コメントは 3 月 6 日(月)09:00 現在 ◎表紙の注意事項をよくお読みください。 4 図表6: 90 89 88 87 86 85 84 83 82 豪ドル円 図表7: 円/豪ドル 2016/12/30 85 NZ ドル円 円/NZドル 84 83 82 81 2017/1/20 2017/2/10 80 2016/12/30 2017/3/3 出所:Bloomberg、りそな銀行 2017/1/20 2017/2/10 2017/3/3 出所:Bloomberg、りそな銀行 ■債券市場 国内 予想 金利は低下 TIBOR(3M):0.045 -0.075 % 長期金利(新発 10 年債): 0.04-0.10% 米国 予想 金利は低下 ドル LIBOR(3M): 1.08 -1.15 % T-note(10 年):2.30 -2.65 % 図表8: % 0.18 0.17 0.16 0.15 0.14 0.13 0.12 0.11 0.10 0.09 0.08 0.07 0.06 0.05 0.04 16/3 先週の国内債は超長期債が下落(金利は上昇)、先物・中短期債は上昇 (金利は低下)と年限によってまちまちの動きとなった。米金利上昇基調と なる中、10 年債入札を控え、金利が上昇する場面も見られたが、入札を無 難にこなしたことで、週末にかけて下落一服となった。超長期債は翌週に 30 年債入札を控えていたことが重石となった。 今週の国内債は上昇(金利は低下)を予想。このところ超長期債の需給 環境が悪く 30 年債入札前に一定の調整は想定される。但し、週末の「25 年超」オペは 200 億円の減額となったが、波乱とはならなかった。押し目で は一定の需要を集めるであろう。入札をこなし、週末にかけてじりじりと金利 が低下する展開を予想する。 先週の米国債は下落(金利は上昇)。FRB 要人が相次いで 3 月利上げ の可能性について言及し、金利は上昇。イエレン FRB 議長も週末の講演 で雇用やインフレの動向が当局の見通しに沿った動きとなっているのであ れば、今月の金利調整が適切と発言し、3 月利上げの可能性を示唆した。 一時 10 年金利は 2.52%まで上昇したが、ある程度利上げが織り込まれて いたこともあり、影響は限定的であった。 今週の米国債は上昇(金利は低下)を予想。先週までの FRB 高官の発 言により来週の FOMC での利上げは既にコンセンサスであり、一段と売り 込む材料とはなりづらい。3 年債・10 年債・30 年債入札があり、需給面で上 値を積極的に買う環境ではないが、入札をこなし、徐々に下値を固める展 開を想定する。 日米短期金利 図表9: 日本 米国(右軸) 1.30 % % 1.10 0.90 0.70 0.50 0.30 ▲ ▲ ▲ ▲ 0.10 -0.10 16/6 16/9 16/12 日米長期金利 17/3 出所:Bloomberg、りそな銀行 日本 0.6 0.5 0.4 0.3 0.2 0.1 0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 16/3 16/6 % 2.8 2.6 2.4 2.2 2.0 1.8 1.6 1.4 1.2 1.0 0.8 米国(右軸) 16/9 16/12 17/3 出所:Bloomberg、りそな銀行 各マーケット・コメントは 3 月 6 日(月)09:00 現在 ◎表紙の注意事項をよくお読みください。 5 ■株式市場 日経平均 先週の日経平均は上昇。前週末の円高を嫌気し売りが先行したものの、 円高が一服したことなどから下げ幅を縮小。米株が堅調に推移したことも相 場を後押し。トランプ米大統領の議会演説を控えて値を消す場面がみられ たが、演説が無難な結果となり、大統領が改めてインフラ投資を議会に求 めるとインフラ株を中心に上昇。ただ、買い一巡後は伸び悩み、ドル円の上 値が重いなか、株価は上げ幅を縮小させた。 予想 日経平均は下落 18,800 -19,700 円 今週の日経平均は下落を想定。米雇用統計や FOMC を控えポジション 調整主体の動きのなかで、為替が円高気味に推移するなか、値を下げる展 開を想定。上昇局面では利益確定売りが相応にみられており、上値の重い 展開を予想。ただ、米株が堅調さを維持するなか、押し目買いの動きも想 定され下値も限定的だろう。 NY ダウ 先週のダウは上昇。週初は経済指標が予想を下回ったことなどから売り が先行したが、トランプ大統領の議会演説を控え上昇に転じ 12 連騰を記 録。上昇が一服する場面がみられたが、演説にて新たな材料こそ出なかっ たものの、議会との協調姿勢が示されたことを好感し再び上昇。強い経済 指標も後押しし、1 日には 21,000 ドル台へ到達した。週末にかけては上値 も下値も限定的で、21,000 ドル台を維持した。 予想 ダウは上昇 20,600 -21,500 ドル 今週のダウは上昇を想定。週末の雇用統計や翌週の FOMC を控え、積 極的に上値を追っていく展開は想定しがたいものの、トランプ政権への期 待が継続し、緩やかな上昇基調が続く見通し。また 3 月利上げ観測が高ま るなかでも、堅調さを維持しており、地合いの良さを表していると考えられ る。 図表10: 日経平均 20000 図表11: NY ダウ 円 21500 ドル 21000 19500 20500 19000 20000 18500 18000 2016/12/30 19500 2017/1/20 2017/2/10 19000 2016/12/30 2017/3/3 出所:Bloomberg、りそな銀行 中国株 下落、週末にかけてインフ ラ株などに売り インド株 下落、約 2 年ぶりの高値圏 から反落 ブラジル株 ほぼ変わらず、良好な経済 指標を背景に週末に反発 2017/1/20 2017/2/10 2017/3/3 出所:Bloomberg、りそな銀行 中国株は下落。約 3 ヶ月ぶりの高値圏で推移していることなどから戻り売り が先行。証券当局者が投機的取引の抑制方針を示したことも重石となった。5 日に始まる全国人民代表大会(全人代)を前に政策期待から反発。中国製造 業 PMI が予想を上回ったことも相場を後押しした。しかし週末にかけてはイン フラ株などに売りが出て反落した。 インド株は下落。2016 年度(2017 年 3 月までの 1 年間)の成長予想が下方 修正される可能性が高いとの報道を背景に売りが先行したが、10-12 月期 GDP が予想を上回ったことを好感し反発。ただ、足元で約 2 年ぶりの高値水 準で推移していることから利益確定売りが優勢となり反落した。 ブラジル株はほぼ変わらず。2/27-28はカーニバルのため休場。連休明けは 欧米株高などを背景に上昇。ブラジル製造業PMIが前月から上昇したことも 相場を支えた。原油価格が下落する場面では値を下げたが、貿易黒字が予 想を上回ると、買い優勢となり反発した。 各マーケット・コメントは 3 月 6 日(月)09:00 現在 ◎表紙の注意事項をよくお読みください。 6 ロシア株 ロシア株は下落。前週の流れを引き継ぎ売りが先行。配当が予想を下回 った国営送電企業への売りが目立った。原油価格が下落する場面では下げ 幅を拡大させた。売り一巡後は原油価格が値を戻すなか、買いが入る場面 がみられたが、製造業 PMI が前月から低下し再び下落した。 下落、軟調地合いが継続 図表12: 中国上海総合指数 3400 図表13: ムンバイ SENSEX 指数 ポイント 30000 29500 29000 28500 28000 27500 27000 26500 26000 25500 2016/12/30 ポイント 3300 3200 3100 3000 2016/12/30 2017/1/20 2017/2/10 2017/3/3 図表14: ブラジル BOVESPA 指数 70000 2350 68000 2300 66000 2250 64000 2200 62000 2150 60000 2100 58000 2050 2017/1/20 2017/2/10 2017/1/20 2017/2/10 2017/3/3 図表17: NY 金先物(期近物) ドル/トロイオンス ドル/バレル 1280 1260 図表18: 1240 1220 1200 1180 1160 1140 1120 1100 2016/12/30 55 53 51 49 2016/12/30 2017/3/3 ポイント 2000 2016/12/30 2017/3/3 図表16: WTI 原油先物(期近物) 57 2017/2/10 図表15: ロシア MICEX 指数 ポイント 56000 2016/12/30 2017/1/20 2017/1/20 2017/2/10 2017/3/3 出所:Bloomberg、りそな銀行 作成 : りそな銀行 2017/1/20 2017/2/10 2017/3/3 出所:Bloomberg、りそな銀行 総合資金部 中條仁美 水野伸哉 各マーケット・コメントは 3 月 6 日(月)09:00 現在 ◎表紙の注意事項をよくお読みください。 7 りそなマーケットフラッシュ ウィークリー ■過去 5 年間の相場推移 図表17: 日経平均(左軸)と NY ダウ(右軸) 円 22,000 21,000 N 20,000 19,000日 18,000 17,000 16,000 15,000 14,000 13,000 12,000 11,000 10,000 9,000 8,000 2012/03 図表18: ドル NYダウ 日経平均 2013/03 2014/03 2015/03 2016/03 22,000 21,000 20,000 19,000 18,000 17,000 16,000 15,000 14,000 13,000 12,000 11,000 10,000 9,000 8,000 2017/03 米ドル円とユーロ円 円 円 160 150 ユーロ円 140 150 130 140 120 130 110 120 100 110 90 100 米ドル円 80 90 70 2012/03 図表19: 180 2013/03 2014/03 2015/03 2016/03 80 2017/03 WTI 原油先物と日本 10 年金利 WTI原油先物(左軸) ドル 日本10年金利(右軸) % 1.30 160 1.10 140 0.90 120 0.70 100 0.50 80 0.30 60 0.10 40 -0.10 20 -0.30 0 2012/03 2013/03 2014/03 2015/03 2016/03 -0.50 2017/03 出所:Bloomberg、りそな銀行 各マーケット・コメントは 3 月 6 日(月)09:00 現在 ◎表紙の注意事項をよくお読みください。 8 りそなマーケットフラッシュ ウィークリー ■マーケットカレンダー 日本 米国 2/27(月) 2/28(火) ★1月鉱工業生産 1月住宅着工件数 1月商業販売統計 2年債入札 (EU)1月マネーサプライ ★12月S&PコアロジックCS住宅価格指数 10-12月期GDP改定値 2月シカゴ地区製造業PMI 3/1(水) 法人企業統計 ★(独)2月CPI 1月建設支出 1月個人所得・消費支出 2月ISM製造業景況感指数 非農業部門雇用者数 (中)2月PMI製造業 ★(EU)2月HICP 3/2(木) 10年債入札 2月マネタリーベース 国庫短期証券(3ヶ月) 3/3(金) ★1月CPI 1月家計調査 1月雇用統計 2月消費動向調査 前月比、千人 その他 1月中古住宅販売成約指数 2月ISM非製造業景況感指数 % 3ヶ月移動平均 400 350 300 250 200 150 100 50 0 3/12(日) 3/13(月) ★1月機械受注 1月第3次産業活動指数 3/14(火) 20年債入札 国庫短期証券(1年) コンセンサス予想: 0.0% (前回実績:0.0%) 05/2 06/2 07/2 08/2 09/2 10/2 11/2 12/2 13/2 14/2 15/2 16/2 17/2 12/1 12/7 13/1 13/7 14/1 14/7 15/1 15/7 16/1 16/7 17/1 出所:Bloomberg、りそな銀行 出所:Bloomberg、りそな銀行 3/8(水) 10-12月期GDP2次速報値 1月景気動向指数 1月国際収支 2月貸出・預金動向 国庫短期証券(6ヶ月) 3/9(木) 1月毎月勤労統計 2月マネーストック 5年債入札 国庫短期証券(3ヶ月) 3/10(金) 政策金利 4.5 4.0 3.5 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 -0.5 コンセンサス予想: 非農業部門雇用者 数+19.0万人(1月 実績:+22.7万人) 3/6(月) 3/7(火) 30年債入札 (EU)1月失業率 (豪)1月貿易収支 (EU)1月小売売上高 1月製造業受注 1月消費者信用残高 1月貿易収支 (豪)1月小売売上高 ★(中)2月貿易統計 ★(独)1月製造業受注 (豪)準備銀行理事会 <ロシア 国際婦人デー> 2月ADP民間雇用調査 ★(独)1月鉱工業生産 ★(EU)ECB定例理事会 ★(中)2月CPI 2月輸入物価指数 (英)BOE金融政策委員会 ★2月雇用統計 ★(独)1月貿易収支 2月財政収支 <夏時間開始> (英)1月鉱工業生産・製造業生産 ★FOMC(-15日) ★(独)3月ZEW景気期待指数 ★(中)1-2月鉱工業生産 ★(中)1-2月小売売上高 3/15(水) ★日銀金融政策決定会合(‐16日) 1月稼働率 国庫短期証券(3ヶ月) ★2月CPI ★2月小売売上高 3/16(木) 黒田日銀総裁定例会見 ★2月住宅着工 (EU)1月鉱工業生産 (中)2月固定資産投資 (英)2月失業率 1月企業在庫 1月対米証券投資 3月NY連銀製造業景況指数 3月フィラデルフィア連銀製造業景況指数 3/17(金) 資金循環統計 ★2月鉱工業生産 流動性供給入札 2月景気先行指数 3/20(月) <春分の日> 2月シカゴ連銀全米活動指数 3/21(火) 3/22(水) ★2月貿易統計 ★2月中古住宅販売件数 1月全産業活動指数 40年債入札 日銀金融政策決定会合議事要旨(1/30-31開催分) 3/23(木) 国庫短期証券(3ヶ月) ★2月新築住宅販売 3/24(金) 3/26(日) (EU)2月CPI (豪)2月失業率 (独)2月PPI (英)2月CPI (EU)3月消費者信頼感指数 (NZ)準備銀行理事会 ★(独)2月小売売上高 【以降の主要日程】 <国債入札> 2年債(3/30、4/28)、5年債(3/9、4/18)、10年債(4/4)、20年債(3/14、4/20)、30年債(3/7、4/13)、40年債(3/22) <日銀金融政策決定会合>3/15-16、4/26-27、6/15-16、7/19-20、9/20-21、10/30-31、12/20-21 <米・連邦公開市場委員会(FOMC)> 3/14-15、5/2-3、6/13-14、7/25-26、9/19-20、10/31-11/1、12/12-13 <ECB定例理事会> 3/9、4/27、6/2、7/20、9/7、10/26、12/14 ◎表紙の注意事項をよくお読みください。 9 りそなマーケットフラッシュ ウィークリー ■市場相場動向 (2/27~3/3) 2/27(月) -0.039 3ヵ月 0.05727 日本円TIBOR 6ヵ月 0.10636 円短期金利先物 17/6限 99.945 利付2年国債 新発債 -0.270 国 利付5年国債 新発債 -0.145 内 利付10年国債 新発債 0.046 金 利付20年国債 新発債 0.620 利 債券先物 17/3限 150.59 2年 0.03701 5年 0.09077 円/円スワップ 10年 0.25072 20年 0.66997 FFレート 0.66 米 金 TB(3ヵ月) 0.503 利 T-NOTE(10年債) 2.365 日本円(3ヵ月) 海 L -0.00986 米ドル(3ヵ月) 外 I 1.05456 ユーロ(3ヵ月) 金 B -0.35214 英ポンド(3ヵ月) 利 O 0.35369 R スイスフラン(3ヵ月) -0.72720 豪ドル(3ヵ月) 1.78000 NZドル(3ヵ月) 2.00000 ドル・円(仲値) 112.18 ユーロ・円(仲値) 118.52 豪ドル・円(仲値) 86.10 NZドル・円(仲値) 東 80.71 京 ドル・円(15:30時点) 外 112.18 ユーロ・円(15:30時点) 国 118.54 ユーロ・ドル(15:30時点) 為 1.0567 ドル円直先スプレッド(3ヵ月、銭/ドル) 替 d 44.4 ドル・円 112.70 N ユーロ・ドル 1.0587 Y 英ポンド・ドル 1.2442 スイスフラン・ドル 1.0090 日経平均(225種/円) 19107.47 東証株価指数(TOPIX) 1534.00 東 日経ジャスダック指数 2987.27 京 東証マザーズ指数 1059.28 東証1部売買高(百万株) 1838.33 株 NYダウ(ドル) 20837.44 式 ナスダック総合指数 5861.90 中国上海総合指数 海 3228.66 外 SENSEX(インド) 28812.88 ブラジルボベスパ指数 M ICEX指数(ロシア/ドル建) 2056.46 金(NY先物、期近)(ドル) 1258.80 商 原油(WTI先物、期近)(ドル) 54.05 品 CRB先物指数 189.88 お問い合わせは、取引店の担当者までご連絡ください 無担保コール オーバーナイト物 2/28(火) -0.048 0.05727 0.10636 99.940 -0.276 -0.145 0.050 0.624 150.58 0.03820 0.08748 0.24130 0.65868 0.56 0.604 2.390 -0.01043 1.06400 -0.35286 0.35650 -0.72620 1.79000 2.00000 112.56 119.03 86.33 80.87 112.44 119.18 1.0599 d 43.6 112.77 1.0576 1.2380 1.0058 19118.99 1535.32 2989.33 1059.31 1984.00 20812.24 5825.44 3241.73 28743.32 2035.77 1253.90 54.01 190.62 ◎表紙の注意事項をよくお読みください。 10 3/1(水) -0.046 0.05727 0.10636 99.935 -0.275 -0.135 0.060 0.649 150.47 0.04148 0.09461 0.25573 0.68817 0.66 0.619 2.453 -0.01543 1.09278 -0.35643 0.35025 -0.72600 1.79000 2.00000 113.17 119.56 86.69 81.03 113.46 119.78 1.0557 d 46.8 113.73 1.0547 1.2293 1.0089 19393.54 1553.09 3004.44 1069.76 1993.64 21115.55 5904.03 3246.93 28984.49 66988.88 2059.87 1250.00 53.83 191.27 3/2(木) -0.042 0.05727 0.10636 99.945 -0.290 -0.145 0.065 0.675 150.51 0.04258 0.10199 0.27197 0.71747 0.66 0.660 2.478 -0.00900 1.10000 -0.35500 0.35400 -0.72600 1.79000 2.00000 114.00 120.16 87.32 81.45 114.12 120.21 1.0534 d 45.5 114.41 1.0507 1.2267 1.0134 19564.80 1564.69 3016.27 1071.08 2210.38 21002.97 5861.22 3230.03 28839.79 65854.93 2049.00 1232.90 52.61 188.81 3/3(金) -0.037 0.05727 0.10636 99.945 -0.304 -0.155 0.055 0.655 150.60 0.04042 0.09595 0.26366 0.71034 0.66 0.696 2.478 -0.01214 1.10167 -0.35429 0.35556 -0.72400 1.79000 2.00000 114.32 120.21 86.54 80.77 114.17 120.08 1.0518 d 45.5 114.04 1.0622 1.2291 1.0079 19469.17 1558.05 3024.55 1073.85 1717.45 21005.71 5870.75 3218.31 28832.45 66785.53 2056.89 1226.50 53.33 189.72
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