(平成29年3月1日)(PDF:41KB)

墨 田 区(報道)
平成29 年3月 1 日
∼お雛様になりきった園児たちが“おすまし顔”∼
区内の幼稚園で「生き雛様 ひなまつり」を開催!
本日午前 10 時 30 分から、私立向島文化幼稚園(八広六丁目 24 番6号 吉川宜範・園長)の3階ホ
ールで、園児たちがひな人形に扮する「生き雛様 ひなまつり」が開かれた。これは、昭和 26 年の同
園開園時から毎年行われている伝統行事で、今回で 67 回目を迎える。
会場となった同園ホールには、高さ約 2.5mのひな壇がつくられ、その後方には壁代(かべしろ)
と呼ばれる白・赤・黒の3色でできた幕(縦約 2.5m、横約5m)が飾られた。机やイスでつくられ
た4段のひな壇には、かわいらしいおひな様の衣装を身につけた園児 19 人(男8人、女 11 人)がお
すまし顔で登場。お内裏様に扮した男の子は、隅田稲荷神社の宮司でもある吉川園長が以前使ってい
た黒い冠をかぶり、笏(しゃく)を手に、衣冠束帯(いかんそくたい)の正装。一方、おひな様に扮
した女の子は、赤い着物の上に十二単をまとい、天冠(てんかん)と呼ばれる金の冠をかぶり、きら
びやかな扇子を手に、口紅とおしろいでかわいらしくお化粧していた。また、弓矢を背にして狩衣を
まとった左大臣と右大臣、杯をのせた三方や長柄の杓、銚子を持った三人官女、笛や太鼓を手にした
五人囃子、おそろいの烏帽子をかぶった仕丁(しちょう)など、どの園児もそれぞれの役になりきっ
てひな段に並んだ。このほか、仕丁の両脇には右近の橘、左近の桜に扮した子どもたちも登場し、華
やかな段飾りが完成した。
午前 10 時 50 分、会場に全園児が集合。集まった園児たちは、
「かわいー」
「かっこいー」と、ひな
壇をきらびやかに飾った“生き雛様”たちを前に大興奮。吉川園長が園児たちに、ひなまつりや同園
伝統の“生き雛様”が始まった経緯の説明をした後、保護者や同園教諭など約 80 人が見守る中、園児
たちが「うれしいひなまつり」を元気に大合唱。最後に年長組の園児たちが鍵盤ハーモニカやタンバ
リン、大太鼓、トライアングルなどの楽器で「おひなさま」の合奏を披露し、全園児で一足早い桃の
節句を祝った。
おひな様の大役を務めた女の子の園児は「高いところに上がって少し怖かったけど、とても楽しか
った。
」と少しはにかみながら話していた。
<生き雛様 ひなまつり経緯>
この珍しい“ひなまつり”は、同園を開園した現園長の父で隅田稲荷神社(墨田四丁目 38 番 13 号)の
宮司でもあった故 吉川 正五氏が考案したもの。正五氏は、終戦の混乱が続いていた昭和 26 年に、神社の
境内で幼児の世話を始めたのをきっかけに同園を開園。当時は、空襲などでひな人形を消失したり、壊さ
れたりして「ひなまつり」を祝うことのできる家庭が少なかったことから、園児たちがみんなで桃の節句
をお祝いできるようにと、同園教諭や保護者が衣装や小道具を手作りでそろえ「生き雛様 ひなまつり」を
始めた。以来、毎年桃の節句を控えたこの時期に開かれるようになり、今では、同園の春を告げる伝統行
事としてすっかり定着している。
《問合せ》私立向島文化幼稚園
℡ 3614−3415