情報提供⽤資料 OKASAN ASSET MANAGEMENT MARKET VIEW 2017年3⽉6⽇ 岡三アセットマネジメント株式会社 投資情報部 国内株式 業績拡⼤期待から⽇経平均株価は2015年の⾼値を試す展開に ⽇本 2017年2⽉末 3-5⽉予想レンジ ⽇経平均株価 19118.99円 18800円〜20900円 TOPIX 1535.32p 1500p〜1670p 欧⽶の株式市場に対して出遅れ感 国内株式市場は、欧⽶の株式市場と⽐較した出 遅れ感を強めていると思われます。その背景には、 ⾜元の⽶国景気が底堅いにもかかわらず、年初来、 ドルが対円で弱含んできたことや、2⽉末の⽶⼤統 領の議会演説などを控え、市場参加者がポジショ ンをとりにくかったこと、⼤⼿電機メーカーの巨 額損失の報道によって⽇本企業のコーポレートガ バナンスに対する不信感が⽣じたこと、などが ていると考えます。また、企業の⾃社株買いや⽇ 本銀⾏による株価指数連動型上場投資信託 (ETF)の買⼊れが下値を⽀えると予想されます。 ⽶国トランプ政権の経済政策に注意 当⾯、⽶トランプ政権による減税やインフラ投 資、規制緩和の⾏⽅が市場の注⽬材料になると思 われます。これらの政策が実⾏される⾒込みが⾼ あったと考えられます。 まれば、⽶国景気のさらなる拡⼤と⽶国⾦利の上 昇、ドル⾼円安の動きが連想され、国内株式市場 良好な業績、バリュエーション、株式需給 は上値を試す展開になると予想されます。⼀⽅、 トランプ政権の政策実現の⾒込みの後退や、国境 国内のマクロ経済環境は、外需を中⼼に改善傾 向を辿っています。企業業績についても、⽶⼤統 領選以降の円安などを背景に、3⽉期末に向けて業 績⾒通しの上⽅修正の動きが強まってくると予想 されるほか、2017年度も増益の⾒通しになると思 われます。株価バリュエーション(PER)は、依 然として割安な⽔準と考えられます。 ⾜元ではドルベースの⽇経平均株価が戻り⾼値 を更新する動きとなっていることから、海外投資 家は⽇本株の「持たざるリスク」にも注⽬し始め 調整税の導⼊によって⽇本企業がダメージを受け る可能性が⾼まる場合には、⼀旦、調整局⾯とな る可能性もあるものと考えます。 ⽶国新政権の経済・通商政策以外には、欧州の 政治情勢が国内株式市場にとってリスク要因にな ると考えられます。ただ、国内経済や世界経済は 循環的な拡⼤期に⼊っているとみられるほか、政 策⽀援の効果も期待できることから、⽇経平均株 価は調整場⾯をはさみながら、2015年につけた⾼ 値を試す動きになると考えます。 ⽇⽶欧の主な株価指数の推移 ⽇経平均株価の推移 (円) 22000 予想レンジ 105 S&P500 104 20000 DAX 103 TOPIX 102 18000 (期間:2017年1⽉4⽇〜2017年2⽉28⽇) (2017年1⽉4⽇を100とした指数) 101 100 99 16000 98 97 14000 15/1 15/7 16/1 16/7 17/1 (年/⽉) 96 1/4 1/11 1/18 1/25 2/1 2/8 2/15 2/22 (⽉/⽇) (注)⽇経平均株価の期間は2015年1⽉〜2017年2⽉28⽇(出所)Bloombergのデータより岡三アセットマネジメント作成 ※上記の予想レンジや⾒通しは投資情報部の⾒解であり、ファンドの運⽤⽅針とは異なる場合があります。 1 本資料は、投資環境に関する情報提供を目的として岡三アセットマネジメント株式会社が作成したものであり、特定のファンドの投資勧誘を目的として作成したもので はありません。■本資料に掲載されている市場見通し等は、本資料作成時点での当社の見解であり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。また、 将来予告なしに変更される場合があります。■本資料は当社が信頼できると判断した情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありませ ん。■投資信託の取得の申込みに当たっては、投資信託説明書(交付目論見書)をお渡ししますので必ず内容をご確認の上、投資判断はお客様ご自身で行っていただき ますようお願いします。 米国株式 「トランプ政策」を⾒極めながら上値を試す動き ⽶国 2017年2⽉末 3-5⽉予想レンジ NYダウ 20812.24㌦ 20200㌦〜22000㌦ S&P500指数 2363.64p 2290p〜2500p 「正の政策」の実現性を⾒極める局⾯ 政策実現への期待の⾼まりが必要 トランプ⼤統領は、就任直後に、TPPからの離 脱、不法⼊国者の国外退去など、世界の経済活動 2⽉末に⾏われたトランプ⼤統領の議会演説では、 これらの政策の詳細や財源などが語られませんで にとってマイナスと考えられる「負の政策」を⼤ 統領令の形で打ち出してきました。しかし今後は、 した。しかし、今後3ヵ⽉程度では、これらの「正 の政策」の実施に向けた道筋が⽰され、⽶国株式 議会と交渉を進めながら、減税やインフラ投資、 規制緩和など、企業・個⼈の⾃由な経済活動を促 市場の上昇要因になると考えます。 ⼀⽅、これらの政策によって過度にドル⾼や⾦ 進する「正の政策」の進展が期待されます。 法⼈税率の引き下げは、企業利益が拡⼤して株 利上昇が進めば、企業収益を下押しする可能性が あると思われます。また、政策の先⾏き不透明感 主価値を押上げ、個⼈所得減税やインフラ投資の 拡⼤は、新たな需要の創出につながるものと考え などから、銀⾏の事業法⼈向けや個⼈向けの貸出 しの伸びに減速感がみられる点に注意が必要と思 られます。ドット・フランク法の⾒直しなどの規 制緩和は、⾦融機関がリスクをとりながら収益機 われます。 会を拡⼤させることに繋がると考えられます。 ⽶国企業の海外留保利益を低い税率で国内に回 バリュエーションはやや割⾼な⽔準 株価収益率(PER)で⾒た⽶国株式のバリュエー ションは、過去の平均と⽐較すると、やや割⾼な 帰させる「レパトリ減税」は、⽶国内の設備投資 拡⼤や⾃社株買いの増加につながり、株式市場に ⽔準と思われます。ただ、1株当たり利益(NYダ ウベースのEPS)は、昨年後半から増益基調に転 プラスの効果をもたらすと考えられます。 国境調整税については、⽶国の貿易収⽀の改善 じていることが注⽬されます。当⾯の⽶国株式市 場は、⽶国企業がトランプ政権の政策の恩恵を受 と輸⼊価格の上昇を通して、経済成⻑率やインフ レ率を押上げるとの⾒⽅があるものの、恩恵を受 けるとの⾒⽅が優勢になり、業績の改善基調を評 価する動きから、緩やかに上値を追う展開が予想 ける輸出企業と収益が圧迫される輸⼊企業との利 害調整は困難を極めると思われます。 されます。 NYダウ指数の推移 (ドル) NYダウベースのバリュエーション(PER)の推移 予想レンジ 22000 (倍) (期間:2000年1⽉〜2017年2⽉) 26 21000 24 NYダウのPER 20000 22 当期間の平均 19000 20 18 18000 16 17000 14 16000 12 15000 15/1 15/7 16/1 16/7 17/1 (年/⽉) (年/⽉) 10 00/1 02/1 04/1 06/1 08/1 10/1 12/1 14/1 16/1 (注)NYダウ指数の期間は2015年1⽉〜2017年2⽉28⽇(出所)Bloombergのデータより岡三アセットマネジメント作成 ※上記の予想レンジや⾒通しは投資情報部の⾒解であり、ファンドの運⽤⽅針とは異なる場合があります。 2 本資料は、投資環境に関する情報提供を目的として岡三アセットマネジメント株式会社が作成したものであり、特定のファンドの投資勧誘を目的として作成したもので はありません。■本資料に掲載されている市場見通し等は、本資料作成時点での当社の見解であり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。また、 将来予告なしに変更される場合があります。■本資料は当社が信頼できると判断した情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありませ ん。■投資信託の取得の申込みに当たっては、投資信託説明書(交付目論見書)をお渡ししますので必ず内容をご確認の上、投資判断はお客様ご自身で行っていただき ますようお願いします。 欧州株式 政治が相場の変動要因。堅調なマクロ経済や企業業績が下⽀え 欧州 2017年2⽉末 3-5⽉予想レンジ STOXXヨーロッパ600指数 370.24p 360p〜390p 「政治」が不安材料 オランダ総選挙を⽪切りに、フランスの⼤統領 選・下院選、ドイツの総選挙など、欧州は「政治 の季節」を迎えます。いずれの選挙でも反EU、反 移⺠を掲げる極右政党が政権の中枢を担う可能性 は低いと考えます。ただ、これらの選挙を控えて 先⾏き不透明感が⾼まれば、株式市場が不安定化 する可能性があります。 英国のEU離脱の正式表明については、EU共通市 場へのアクセスよりも移⺠制限や司法権の独⽴を 優先する「強硬離脱」になることが想定され、既 に⾦融機関を中⼼に複数の企業が英国のビジネス 拠点をユーロ圏に移す検討を始めており、今後の 動きが注⽬されます。 マクロ経済は緩やかに拡⼤ ユーロ圏経済は、ユーロ安と輸出相⼿国の成⻑ 加速、欧州中央銀⾏(ECB)の緩和的な⾦融政策 を受けた銀⾏貸出しの伸びなどを背景に、企業景 況感、消費者信頼感とも、⾼レベルで推移してい ます。2017年は、エネルギー価格の上昇を受けた 実質賃⾦の低下から個⼈消費が伸び悩むものの、 外需が引き続き堅調に推移すると予想されます。 英国経済については、EU離脱を巡る不確実性の ⾼まりにもかかわらず、ポンド安を背景に個⼈消 費や輸出を中⼼に息の⻑い成⻑を続けています。 しかし、EU離脱交渉が正式に始まれば、交渉の⾏ ⽅を巡る不透明感が、企業の設備投資計画や消費 者マインドに影を落とすことが懸念されます。 魅⼒的な欧州株式のリスクプレミアム⽔準 欧州の株式リスクプレミアム(株式益利回りか ら社債利回りを引いて算出)は、⾼⽔準を維持し ています。ECBが量的緩和の⼀環として社債を⼤ 量に買い⼊れていることが理由のひとつと考えら れます。域内の企業が低コストで資⾦を調達し、 ⾃社株買いや、設備投資、M&Aなどの成⻑投資の 原資にすることを容易にする効果があると考えら れます。また、⾼い株式リスクプレミアムは、社 債投資と⽐較して、株式投資の魅⼒が⾼いことを ⽰していると思われます。当⾯の欧州株式市場は、 政治が変動要因となるものの、内外需要の⾼まり を受けた企業収益の拡⼤基調などを背景に、下値 を切上げる展開になると予想されます。 欧州株式市場のリスクプレミアム STOXXヨーロッパ600指数の推移 (ポイント) (STOXX600指数の株式益利回りと欧州企業の社債利回りの差) 420 (期間:2005年3⽉〜2017年2⽉) (%) 400 予想レンジ 14 株式リスクプレミアム 株式益利回り 12 380 社債利回り 10 360 8 6 340 4 320 2 300 15/1 15/7 16/1 16/7 17/1 (年/⽉) 0 05/3 06/9 08/3 09/9 11/3 12/9 14/3 15/9 (年/⽉) (注)STOXXヨーロッパ600指数の期間は2015年1⽉〜2017年2⽉28⽇ (出所)Bloomberg のデータより岡三アセットマネジメント作成 ※上記の予想レンジや⾒通しは投資情報部の⾒解であり、ファンドの運⽤⽅針とは異なる場合があります。 3 本資料は、投資環境に関する情報提供を目的として岡三アセットマネジメント株式会社が作成したものであり、特定のファンドの投資勧誘を目的として作成したもので はありません。■本資料に掲載されている市場見通し等は、本資料作成時点での当社の見解であり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。また、 将来予告なしに変更される場合があります。■本資料は当社が信頼できると判断した情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありませ ん。■投資信託の取得の申込みに当たっては、投資信託説明書(交付目論見書)をお渡ししますので必ず内容をご確認の上、投資判断はお客様ご自身で行っていただき ますようお願いします。 アジア株式 域内経済の回復が相場の⽀援材料だが、⽶国の⾦融政策に注意 アジア 2017年2⽉末 3-5⽉予想レンジ MSCI アジア(除く⽇本)指数 564.34p 540p〜590p さらに、インドネシアやマレーシアの鉄道、タ イの都市交通建設、フィリピンにおけるアジアイ マクロ経済は回復基調に アジア全域で、経済活動は回復段階に⼊ってき たと思われます。まず中国では、イーコマースを ンフラ投資銀⾏(AIIB)を活⽤したインフラ投資 などが、今後も域内の需要を作り出すとともに、 中⼼とした個⼈消費に加え、設備廃棄が⼀巡して 価格が安定してきた素材産業や、公共投資の拡⼤ 中期的に経済構造の強化に寄与すると考えます。 10-12⽉期に前年同期⽐でプラス転換したMSCI を受けたインフラ投資などが、経済活動を下⽀え していると考えられます。低迷が続いた輸出⼊も アジア(除く⽇本)ベースのEPSは、2017年を通 して増益基調を辿ると期待されます。 前年⽐でプラス成⻑に転じてきたほか、製造業景 況感指数が上昇基調を維持していることが注⽬さ れます。 今秋、中国では5年に⼀度の共産党⼤会が開催さ 注⽬される⽶国の利上げスピード ドル建てのMSCIアジア(除く⽇本)指数は、12 ⽉の安値から直近の⾼値まで約12%上昇しました。 れることから、経済や社会の安定が最優先課題に なると思われます。そのため、景気が失速するリ ⽶⾦利の上昇やドル⾼が⼀服したことによって、 新興国の⾦融市場に安⼼感が拡がってきたことが スクが⾒えてくれば、財政を使って何らかの景気 刺激策が打たれると予想されます。 背景にあるとみられます。しかし、3⽉の⽶国 FOMCにおける利上げの確率が⾼まり、年2〜3回 エネルギー産出国であるマレーシアでは、原油 価格が急落した2014年以降に低迷していた製造業 のペースでの利上げが想定されます。今後、利上 げスピードが加速すれば、アジア株式への売り圧 景況感指数が1⽉、2⽉と上向いてきました。また、 インドでは、⾼額紙幣廃⽌の影響が経済を混乱さ ⼒が強まる可能性があるほか、トランプ⽶⼤統領 の保護主義的な通商政策によって、⽶国向け輸出 せることが懸念されましたが、10-12⽉期のGDP 成⻑率は市場予想を上回る7%を記録し、昨年12 停滞への懸念が⾼まることなどが、リスク要因に なると考えます。 ⽉頃に景況感は底打ちしたものと思われます。 (ポイント) MSCIアジア (除く⽇本)指数の推移 中国、インド、マレーシアの製造業景況感指数の推移 (ポイント) 700 (期間:2014年3⽉〜2017年2⽉) 55 54 650 53 予想レンジ 600 52 51 50 550 49 500 450 400 15/1 48 中国 47 インド 46 マレーシア 45 15/7 16/1 16/7 17/1 (年/⽉) 14/3 14/9 15/3 15/9 16/3 16/9 (年/⽉) (注)MSCIアジア(除く⽇本)指数の期間は2015年1⽉〜2017年2⽉28⽇(出所)Bloombergのデータより岡三アセットマネジメント作成 ※上記の予想レンジや⾒通しは投資情報部の⾒解であり、ファンドの運⽤⽅針とは異なる場合があります。 4 本資料は、投資環境に関する情報提供を目的として岡三アセットマネジメント株式会社が作成したものであり、特定のファンドの投資勧誘を目的として作成したもので はありません。■本資料に掲載されている市場見通し等は、本資料作成時点での当社の見解であり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。また、 将来予告なしに変更される場合があります。■本資料は当社が信頼できると判断した情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありませ ん。■投資信託の取得の申込みに当たっては、投資信託説明書(交付目論見書)をお渡ししますので必ず内容をご確認の上、投資判断はお客様ご自身で行っていただき ますようお願いします。 内外債券|長期金利 ⽶⾦利は緩やかに上昇。⽇欧の⾦利にも上昇圧⼒がかかる展開 10年国債利回り 2017年2⽉末 3-5⽉予想レンジ ⽇本 0.06% 0%〜0.15% ⽶国 2.39% 2.2%〜2.7% ドイツ 0.21% 0.1%〜0.75% ただ、トランプ政権の政策がどのように実⾏さ れるか依然として不透明ななか、保護主義的な通 ⽇銀は⾦融緩和政策を継続 当⾯、⽇本銀⾏は⻑短⾦利操作付き量的・質的 ⾦融緩和政策を継続し、国内の10年国債利回りは -0.1%と0.1%のレンジ内で、安定した動きが続く と考えられます。ただ、消費者物価指数(CPI)は、 エネルギー価格の底打ちを背景に緩やかな上昇に 向かうと予想されます。⽶国⾦利がさらに上昇し 商・外交政策が⽶国経済の⾜腰を弱めるとの思惑 が⾼まれば、安全資産とされる⽶国債市場に資⾦ が流れ込み、⾦利が低下する場⾯もあると考えら れます。 たり、4⽉の⽇⽶経済対話に向けて⽶国から「⽇銀 の緩和的な⾦融政策が円安ドル⾼を招いている」 当⾯はユーロ圏の⻑期⾦利に上昇圧⼒ といった批判が出てくれば、国内⾦利にも上昇圧 ⼒がかかると考えます。その場合、⽇銀が⻑期⾦ CPIは、前年⽐+2.0%まで上昇してきました。景 気が底堅いドイツなどでは、さらに上昇する可能 利の⽬標を引上げる可能性が出てくると考えられ ます。今後数ヵ⽉は、市場の⾦利上昇圧⼒と、⾦ 性があると考えられます。⽶国の⾦利上昇などを 背景に、当⾯はドイツなど欧州の⻑期⾦利にも上 利を低位に抑えたい⽇銀とのせめぎ合いが続くと 考えます。 昇圧⼒がかかりやすい展開が想定されます。 ⼀⽅、域内の企業景況感や消費者信頼感は、依 ⽶国の⾦利は緩やかな上昇基調に 然として⾼⽔準を維持しているものの、⼀部には ピークアウトの兆しもみられます。物価上昇にあ エネルギー価格の底打ちを受けて、ユーロ圏の わせて域内の実質賃⾦が低下していることから、 今後、個⼈の消費意欲が減退して物価上昇の勢い FF⾦利先物市場が⽰す、3⽉の連邦公開市場委員 会 (FOMC)における利上げ確率が上昇する⼀⽅、 ⽶⻑期⾦利は安定的に推移しています。しかし、 が鈍るとの⾒⽅が強まる可能性もあると思われま す。そのため、ドイツの⾦利は⼀⽅的に上昇する 労働市場が底堅く推移しているほか、企業の景況 感が上向いていることなどを考慮すると、⻑期⾦ 展開にはなり難いと思われ、中期的には物価の安 定を受けて、低位で安定すると考えます。 利は緩やかに上昇する展開が予想されます。 ⽇本10年国債利回りの推移 (%) 0.6 (%) 0.5 0.4 0.3 予想レンジ 0.2 0.1 0.0 ‐0.1 ‐0.2 ‐0.3 ⽶国10年国債利回りの推移 予想レンジ 2.8 2.6 1.0 2.4 0.8 2.2 0.6 2.0 0.4 1.8 0.2 1.6 0.0 1.4 ‐0.2 1.2 ‐0.4 15/1 15/7 16/1 16/7 17/1 (年/⽉) ドイツ10年国債利回りの推移 (%) 1.2 予想レンジ ‐0.4 15/1 15/7 16/1 16/7 17/1 (年/⽉) 15/1 15/7 16/1 16/7 17/1 (年/⽉) (注)グラフの期間は2015年1⽉〜2017年2⽉28⽇(出所)Bloombergのデータより岡三アセットマネジメント作成 ※上記の予想レンジや⾒通しは投資情報部の⾒解であり、ファンドの運⽤⽅針とは異なる場合があります。 5 本資料は、投資環境に関する情報提供を目的として岡三アセットマネジメント株式会社が作成したものであり、特定のファンドの投資勧誘を目的として作成したもので はありません。■本資料に掲載されている市場見通し等は、本資料作成時点での当社の見解であり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。また、 将来予告なしに変更される場合があります。■本資料は当社が信頼できると判断した情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありませ ん。■投資信託の取得の申込みに当たっては、投資信託説明書(交付目論見書)をお渡ししますので必ず内容をご確認の上、投資判断はお客様ご自身で行っていただき ますようお願いします。 外国為替 トランプ政策はドル⾼要因、欧州の政治不安はユーロ安要因に 外国為替 2017年2⽉末 3-5⽉予想レンジ ドル円 112.77円 110円〜118円 ユーロドル 1.06㌦ 1.04㌦〜1.08㌦ ユーロ円 119.27円 116円〜124円 ドル円相場はドルが買われやすい展開 2⽉に⾏われた⽇⽶⾸脳会談の後、トランプ⽶⼤ 統領から為替相場の⽔準などに対する発⾔は減っ てきたように思われます。ムニューシン⽶財務⻑ 官の「過度に強いドルは⽶国経済に短期的にマイ ナス」だが、「強いドルは⻑期的には重要」との 主張が、徐々に政権中枢に浸透していくものと考 えられます。 トランプ政権の経済・通商政策は、中期的にド ル⾼をもたらすものだと考えます。減税やインフ ラ投資の拡⼤は、需要の拡⼤や財政⾚字の拡⼤、 また、北朝鮮情勢など地政学的リスクの⾼まりは、 市場がリスクオフに振れて円⾼が進む要因になる と考えられます。 このようななか、当⾯のドル円相場は、4⽉に予 定されている「⽇⽶経済対話」の内容などに関す る憶測が、変動要因のひとつになると考えられま す。 政治情勢の不透明感などがユーロ安要因に 3⽉のオランダ総選挙を⽪切りに欧州は「政治の 季節」を迎えます。市場で警戒されている仏⼤統 ⽶国⾦利の上昇を通してドル⾼をもたらすと考え られるほか、国境調整税の導⼊は、輸出の促進や 領選で、反グローバル化・反EUを掲げる極右のル ペン⼤統領が誕⽣する可能性は低いと思われます 輸⼊の抑制によって貿易⾚字を縮⼩させ、国内成 ⻑率やインフレ率を⾼めることを通して、ドル⾼ が、選挙の過程で先⾏き不透明感が⾼まれば、 ユーロ売り圧⼒が⾼まる可能性があると考えられ 要因になると思われます。また、⽶国企業の海外 留保利益を国内に回帰させる「レパトリ減税」も、 ます。また、ECBが当⾯、量的緩和を継続すると 想定されることは、ユーロが対ドルで売られやす 実施された場合にはドル⾼要因と考えられます。 ただ、⾏き過ぎたドル⾼や⾦利上昇は、⽶国企 い要因のひとつと考えられます。ただ、ユーロ圏 は経常収⽀の⿊字を維持しており、⽶政権のユー 業の収益を悪化させ、⽶国経済を弱体化させる恐 れがあります。この恐れが⾼まる場合には、為替 ロ安牽制が強まる可能性もあるため、⼀⽅的に ユーロ安が進⾏する動きにはなり難いものと考え 相場の基調が転換する可能性があると考えます。 ます。 ドル円相場の推移 (円) ユーロドル相場の推移 (ドル) 130 1.25 125 1.20 予想レンジ 120 1.15 115 1.10 予想レンジ 110 1.05 105 1.00 100 95 15/1 15/7 16/1 16/7 17/1 (年/⽉) 0.95 15/1 15/7 16/1 16/7 17/1 (年/⽉) (注)グラフの期間は2015年1⽉〜2017年2⽉28⽇(出所)Bloombergのデータより岡三アセットマネジメント作成 ※上記の予想レンジや⾒通しは投資情報部の⾒解であり、ファンドの運⽤⽅針とは異なる場合があります。 6 本資料は、投資環境に関する情報提供を目的として岡三アセットマネジメント株式会社が作成したものであり、特定のファンドの投資勧誘を目的として作成したもので はありません。■本資料に掲載されている市場見通し等は、本資料作成時点での当社の見解であり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。また、 将来予告なしに変更される場合があります。■本資料は当社が信頼できると判断した情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありませ ん。■投資信託の取得の申込みに当たっては、投資信託説明書(交付目論見書)をお渡ししますので必ず内容をご確認の上、投資判断はお客様ご自身で行っていただき ますようお願いします。 皆様の投資判断に関する留意事項 【投資信託のリスク】 投資信託は、株式や公社債など値動きのある証券等(外貨建資産に投資する場合は為替リスクがあります。)に投資します ので、基準価額は変動します。従って、投資元本が保証されているものではなく、基準価額の下落により、損失を被り、投資元 本を割り込むことがあります。 投資信託は預貯⾦と異なります。投資信託財産に⽣じた損益は、すべて投資者の皆様に帰属します。 【留意事項】 • • • 投資信託のお取引に関しては、⾦融商品取引法第37条の6の規定(いわゆるクーリングオフ)の適⽤はありません。 投資信託は預⾦商品や保険商品ではなく、預⾦保険、保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。 また、登録⾦融機関が取扱う投資信託は、投資者保護基⾦の対象とはなりません。 投資信託の収益分配は、各ファンドの分配⽅針に基づいて⾏われますが、必ず分配を⾏うものではなく、また、分配⾦の⾦額も 確定したものではありません。分配⾦は、預貯⾦の利息とは異なり、ファンドの純資産から⽀払われますので、分配⾦が⽀払わ れると、その⾦額相当分、基準価額は下がります。分配⾦は、計算期間中に発⽣した収益を超えて⽀払われる場合があるため、 分配⾦の⽔準は、必ずしも計算期間におけるファンドの収益率を⽰すものではありません。また、投資者の購⼊価額によっては、 分配⾦の⼀部または全部が、実質的には元本の⼀部払戻しに相当する場合があります。ファンド購⼊後の運⽤状況により、分 配⾦額より基準価額の値上がりが⼩さかった場合も同様です。 【お客様にご負担いただく費⽤】 お客様が購⼊時に直接的に負担する費⽤ 購⼊時⼿数料:購⼊価額×購⼊⼝数×上限3.78%(税抜3.5%) お客様が換⾦時に直接的に負担する費⽤ 信託財産留保額:換⾦時に適⽤される基準価額×0.3%以内 お客様が信託財産で間接的に負担する費⽤ 運⽤管理費⽤(信託報酬)の実質的な負担:純資産総額×実質上限年率2.052%(税抜1.90%) ※ 実質的な負担とは、ファンドの投資対象が投資信託証券の場合、その投資信託証券の信託報酬を含めた報酬のことをいいま す。なお、実質的な運⽤管理費⽤(信託報酬)は⽬安であり、投資信託証券の実際の組⼊⽐率により変動します。 その他費⽤・⼿数料 監 査 費 ⽤:純資産総額×上限年率0.01296%(税抜0.012%) ※ 上記監査費⽤の他に、有価証券等の売買に係る売買委託⼿数料、投資信託財産に関する租税、信託事務の処理に要す る諸費⽤、海外における資産の保管等に要する費⽤、受託会社の⽴替えた⽴替⾦の利息、借⼊⾦の利息等を投資信託財 産から間接的にご負担いただく場合があります。 ※ 監査費⽤を除くその他費⽤・⼿数料は、運⽤状況等により変動するため、事前に料率・上限額等を⽰すことはできません。 ●お客様にご負担いただく費⽤につきましては、運⽤状況等により変動する費⽤があることから、事前に合計⾦額若しくはその上限 額⼜はこれらの計算⽅法を⽰すことはできません。 【岡三アセットマネジメント】 商 号:岡三アセットマネジメント株式会社 事 業 内 容:投資運⽤業、投資助⾔・代理業及び第⼆種⾦融商品取引業 登 録:⾦融商品取引業者 関東財務局⻑(⾦商)第370号 加 ⼊ 協 会:⼀般社団法⼈ 投資信託協会/⼀般社団法⼈ ⽇本投資顧問業協会 上記のリスクや費⽤につきましては、⼀般的な投資信託を想定しております。各費⽤項⽬の料率は、委託会社である岡三アセットマ ネジメント株式会社が運⽤する公募投資信託のうち、最⾼の料率を記載しております。投資信託のリスクや費⽤は、個別の投資信 託により異なりますので、ご投資をされる際には、事前に、個別の投資信託の「投資信託説明書(交付⽬論⾒書)」の【投資リス ク、⼿続 ・⼿数料等】をご確認ください。 <本資料に関するお問合わせ先> カスタマーサービス部 フリーダイヤル 0120-048-214 (9:00〜17:00 ⼟・⽇・祝祭⽇・当社休業⽇を除く) 7
© Copyright 2024 ExpyDoc