株式・債券・為替市場の見通し

情報提供⽤資料
OKASAN ASSET MANAGEMENT MARKET VIEW
2016年12⽉6⽇
岡三アセットマネジメント株式会社
投資情報部
国内株式
業績改善期待から上値を試す展開。但し⽶国の為替政策に注意
⽇本
11⽉末
12-2⽉予想レンジ
⽇経平均株価
18308.48円
17500円〜19900円
TOPIX
1469.43p
1400p〜1590p
⽶次期⼤統領の政策に注⽬
トランプ次期⼤統領の経済政策に市場の注⽬
が集まっています。インフラ投資と減税の組み
合わせが、⽶国の景気を拡⼤させるとともに、
財政⾚字を膨らませるとの⾒通しに基づいて、
⽶⻑期⾦利が急上昇しました。その結果、為替
市場でドル⾼円安が進み、⽇本の輸出企業の収
益が拡⼤するとの連想から、国内株式市場は上
昇基調を強めています。歴史的にも、⽶国の⻑
期⾦利が上昇する局⾯で、国内株式市場は値上
がりする傾向がみられました。
しかし、ドル⾼が続いて⽶国の企業業績が悪
化すれば、トランプ次期政権は⽶国内の産業や
雇⽤を守るために、ドル安誘導政策を打ち出す
可能性があると思われます。その場合には、国
内株式市場は⼀旦、調整局⾯となることが想定
されます。
企業収益は改善へ。株式需給も良好と予想
企業業績については、資源価格の底打ちや、
為替レートの円安傾向を考慮すると、全体とし
て増益基調に戻ってくることが予想されます。
緩和的な⾦融政策の継続や財政⽀出の効果が、
国内経済の⽀援材料になると予想される点も、
株式市場のプラス要因と思われます。
また、株価のバリュエーションが、国際⽐較
において魅⼒的な⽔準と考えられることや、株
式需給の引き締まりが予想される点も、相場の
⽀援材料と考えられます。⽇銀が株価指数連動
型上場投資信託(ETF)の買⼊れを継続している
ほか、企業による⾃社株買いの継続が⾒込まれ
ます。さらに、投資主体別売買動向などから、
⾜元では外国⼈投資家が⽇本株を買い戻す動き
を強めていると思われ、当⾯の株式の需給環境
は良好に推移すると考えます。
徐々に上値を試す展開へ
国内株式市場は、グローバルに景気が拡⼤す
る局⾯で、他の主要先進国よりも好パフォーマ
ンスを⽰す傾向がみられます。欧州の政治不安
については、ユーロ安が輸出企業の収益にマイ
ナスとなる⼀⽅、国内の政治情勢の安定感を引
き⽴たせる可能性もあると思われます。当⾯の
国内株式市場は、企業業績の回復や良好な株式
需給を背景に、上値を試す展開になると考えま
す。
⽇経平均株価の推移
(円)
⽶⻑期⾦利とTOPIXの相関
22000
(TOPIX:ポイント)
(期間:1990年1⽉〜2016年11⽉、⽉次)
3000
予想レンジ
20000
2500
18000
2000
1500
16000
1000
14000
15/01
(年/⽉)
15/04
15/07
15/10
16/01
16/04
16/07
16/10
17/01
(⽶国⻑期⾦利:%)
500
0
2
4
6
8
10
(注)⽇経平均株価の期間は2015年1⽉〜2016年11⽉30⽇(出所)Bloombergのデータより岡三アセットマネジメント作成
※上記の予想レンジや⾒通しは投資情報部の⾒解であり、ファンドの運⽤⽅針とは異なる場合があります。
1
本資料は、投資環境に関する情報提供を目的として岡三アセットマネジメント株式会社が作成したものであり、特定のファンドの投資勧誘を目的として作成したもので
はありません。■本資料に掲載されている市場見通し等は、本資料作成時点での当社の見解であり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。また、
将来予告なしに変更される場合があります。■本資料は当社が信頼できると判断した情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありませ
ん。■投資信託の取得の申込みに当たっては、投資信託説明書(交付目論見書)をお渡ししますので必ず内容をご確認の上、投資判断はお客様ご自身で行っていただき
ますようお願いします。
米国株式
「トランプノミクス」を⾒極める動きから⾼値圏でもみ合い
⽶国
11⽉末
12-2⽉予想レンジ
NYダウ
19123.58㌦
18600㌦〜19750㌦
S&P500指数
2198.81p
2160p〜2280p
⽶次期⼤統領の政策を⾒極める動きに
次期政権の経済政策による収益の上振れも
も⼀休みの状態にあるとみられます。
⼤統領選挙の結果に対する初期の反応としては、
ると考えます。今後、次期政権の経済政策(トラ
ンプノミクス:インフラ投資や減税など)によっ
⾦利上昇と規制緩和期待を背景に「銀⾏」、イン
フラ投資の拡⼤期待から「素材や建設」、オバマ
て経済成⻑が加速すれば、企業収益のさらなる上
振れも期待できます。インフラ投資は需要を創出
ケアの⾒直し観測から「ヘルスケア」が株式市場
全体の上昇を牽引する動きがみられました。また、
すると考えられるものの、減税については、個⼈
が減税分を消費ではなく貯蓄に回したり、企業も
スタイル別には景気敏感が多く含まれる「バ
リュー」や国内ビジネスの⽐率が⾼い「中⼩型」
減税分を成⻑投資に使わず株主還元などに回して
しまう可能性が残ります。また、これまで進んで
が、「グロース」や「⼤型」のパフォーマンスを
上回ってきました。
きたドル⾼の悪影響にも注意が必要と思われます。
今後は、これらの政策の実現性やマクロ経済、
企業収益への具体的な影響、そして、トランプ⽒
やや割⾼なバリュエーションが上値を抑制
の政策の中でも通商、移⺠など「負の部分」の影
響を改めて分析する段階に⼊っていくと考えてい
株価収益率(PER)で⾒たバリュエーションは、
2005年以降の平均や、リーマン・ショック前の
⾜元の⽶国株式市場は、⻑期⾦利の上昇やドル
⾼が⼀服したことを受けて、「トランプラリー」
ます。
今後、主要閣僚の任命などを通して政策の⽅向
性は次第に明らかになるとみられますが、1⽉20
⽇の新⼤統領の就任式までは具体的な政策が⾒え
にくい状態が続くと思われます。
S&P500指数ベースの1株当たり利益(EPS)は、
前四半期(7-9⽉期)から増益基調に戻りつつあ
企業収益が改善に向かうことが予想される⼀⽅、
⽔準を上回っています。
⽶国株式市場は、やや割⾼とみられるバリュ
エーションが上値を抑制し、当⾯は⼤きく上がる
こともなく下値も堅い、もみ合いの推移となるこ
とが予想されます。
S&P500指数の推移
S&P500ベースの1株当たり利益(EPS)成⻑率(前年⽐)
(ポイント)
25%
2400
20%
予想レンジ
2300
(期間:2015年6⽉〜2017年9⽉、四半期)
15%
2200
10%
2100
5%
2000
0%
(予想値)
1900
‐5%
1800
15/01
(年/⽉)
(年/⽉)
‐10%
15/04
15/07
15/10
16/01
16/04
16/07
16/10
17/01
15/06 15/09 15/12 16/03 16/06 16/09 16/12 17/03 17/06 17/09
(注)S&P500指数の期間は2015年1⽉〜2016年11⽉30⽇(出所)Bloombergのデータより岡三アセットマネジメント作成
※上記の予想レンジや⾒通しは投資情報部の⾒解であり、ファンドの運⽤⽅針とは異なる場合があります。
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本資料は、投資環境に関する情報提供を目的として岡三アセットマネジメント株式会社が作成したものであり、特定のファンドの投資勧誘を目的として作成したもので
はありません。■本資料に掲載されている市場見通し等は、本資料作成時点での当社の見解であり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。また、
将来予告なしに変更される場合があります。■本資料は当社が信頼できると判断した情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありませ
ん。■投資信託の取得の申込みに当たっては、投資信託説明書(交付目論見書)をお渡ししますので必ず内容をご確認の上、投資判断はお客様ご自身で行っていただき
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欧州株式
政治動向が変動要因となるも、出遅れ修正から堅調な動き
欧州
11⽉末
12-2⽉予想レンジ
STOXXヨーロッパ600指数
341.99p
325p〜365p
伊銀⾏の救済が⾜踏みする可能性も
イタリアでは、国⺠投票の結果を受けて、
レンツィ⾸相が辞任の意向を表明しました。
今後の政局不安や、反EU・反移⺠を掲げる
「五つ星運動」の勢⼒伸⻑への懸念が⾼まっ
ていく可能性があると思われます。来年は、
オランダ、フランス、ドイツで⼤統領選、議
会選が⾏われることから、1年を通して、政
治⾯での不透明感が⾦融市場の不安材料にな
ると予想されます。
しかし、株式市場はこれまでに、英国の国
⺠投票や⽶⼤統領選を通して、政治的に⼤き
な波乱があっても、その波乱がマクロ経済や
企業収益に与える影響を「冷静に」判断すべ
きであることを学びました。そのため、欧州
株式は、政治イベントによって幾分不安定化
することはあっても、⼤きく乱⾼下すること
はないと思われます。イタリアについては、
政治的な混乱よりもむしろ、それによってモ
ンテパスキ銀⾏の⽀援策や、その他の銀⾏の
資本強化策が⾜踏みすることが懸念されます。
マクロ経済は緩やかに拡⼤
⼀⽅、ユーロ圏や英国のマクロ経済は、緩や
かな拡⼤基調を続けています。今後の企業の景
況感は、政治不安を材料に⼀時的に悪化する可
能性があるものの、通貨安や欧州中央銀⾏
(ECB)の緩和的な⾦融政策が下⽀えすること
が期待されます。また、ドイツを中⼼とする中
核国の雇⽤の安定が、域内の個⼈消費を押上げ
ていくと考えています。
⽶国株式と⽐較した出遅れ修正の動きへ
⽶国株式が⼤統領選後に⼤幅に上昇した⼀⽅、
欧州株式は⾜踏みを続けています。 企業収益の
リビジョンレシオは、⽶国がマイナス圏で低迷
する⼀⽅、欧州ではプラスに転じました。ECB
が量的緩和の延⻑を発表して通貨安が進む場合
には、輸出産業の収益上振れも想定されます。
株価のバリュエーションも⽶国より割安と考
えられます。そのため、向こう3ヵ⽉程度の欧
州株式市場は、政治要因に対してやや敏感に反
応する場⾯があるものの、⽶国株式市場よりも
堅調に推移する展開になるものと考えます。
MSCIベースの企業収益リビジョンレシオ
STOXXヨーロッパ600指数の推移
(ポイント)
(期間:2015年1⽉7⽇〜2016年11⽉30⽇、週次)
100
420
50
400
0
‐50
380
‐100
予想レンジ
‐150
360
‐200
340
‐250
‐300
320
300
15/01
(年/⽉)
15/04
15/07
15/10
16/01
16/04
16/07
16/10
17/01
‐350
15/01
MSCI欧州
15/04
15/07
MSCI⽶国
15/10
16/01
16/04
16/07
16/10
(年/⽉)
(注)リビジョンレシオは、アナリスト予想が「上⽅修正された銘柄数-下⽅
修正された銘柄数」で算出されます。
(注)STOXXヨーロッパ600指数の期間は2015年1⽉〜2016年11⽉30⽇(出所)Bloomberg、DataStreamのデータより岡三アセットマネジメント作成
※上記の予想レンジや⾒通しは投資情報部の⾒解であり、ファンドの運⽤⽅針とは異なる場合があります。
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本資料は、投資環境に関する情報提供を目的として岡三アセットマネジメント株式会社が作成したものであり、特定のファンドの投資勧誘を目的として作成したもので
はありません。■本資料に掲載されている市場見通し等は、本資料作成時点での当社の見解であり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。また、
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アジア株式
⽶国の利上げに対する警戒感が⾼まるも下値は限定的に
アジア
11⽉末
12-2⽉予想レンジ
MSCI アジア(除く⽇本)指数
526.46p
500p〜570p
⽶国の⼤統領選挙後の株価は鈍い動き
⽶国の⼤統領選以降、アジアの株式市場は先進
国市場に対して出遅れています。⽶国⻑期⾦利の
上昇を受けて、この地域に向けられていた資⾦が
⽶国に回帰するとの思惑や、トランプ⽒の保護主
義政策によって、アジアから⽶国への輸出が停滞
するとの観測が背景にあったものと考えられます。
企業収益に改善の兆し
しかし、企業収益には明るい兆しが⾒えてきた
と考えます。これまで低下基調をたどってきた⼀
株 当 た り 利 益 ( EPS ) 成 ⻑ 率 は 、 今 四 半 期
(2016年10-12⽉期)から増益基調に転じるこ
とが予想されています。韓国や台湾のテクノロ
ジー企業は、⽶国を中⼼とする先進国経済の拡⼤
や、通貨安の恩恵を受けることが予想されます。
さらに、⽶国の⾦利上昇は、域内の⾦利上昇を通
して⾦融機関の収益を拡⼤させる可能性があると
思われます。
構造改⾰が株価を下⽀え
12⽉5⽇に、「深セン・⾹港ストックコネク
MSCIアジア (除く⽇本)指数の推移
ト」が始まりました。海外の投資家は、深セン市
場のテクノロジー企業などを通して中国経済の成
⻑に投資することが可能になったと考えられます。
また、インドネシアで7⽉に始められた租税恩赦
制度は、海外・国内に滞留していた未申告の資産
が株式市場に向かう契機になったと思われるほか、
フィリピンでも同様の制度が導⼊される気運が⾼
まっています。インドでは、⾼額紙幣の回収と新
紙幣の流通で、これまで課税を逃れていたタンス
預⾦や偽装紙幣を⽩⽇の下にさらすことによって、
税収の拡⼤や資⾦の有効活⽤が進められています。
アジア全域でこのような前近代的な慣習が徐々
に取り除かれることを通して、経済構造が効率化
し、企業価値も拡⼤に向かうと考えます。
⽶⾦利の安定に伴って上昇基調に回帰へ
アジアの株式市場は、当⾯はやや不安定な相場
展開になる可能性があるものの、⽶国⾦利が安定
した動きとなれば、市場の焦点が再びアジア地域
の経済や企業収益に向かい、株価は徐々に下値を
切り上げる展開に移⾏していくことが予想されま
す。
MSCIアジア(除く⽇本)指数ベースのEPS成⻑率(前年⽐)
(ポイント)
40%
700
(期間:2015年6⽉〜2017年9⽉、四半期)
30%
650
20%
600
予想レンジ
550
10%
500
0%
450
‐10%
400
15/01
(予想値)
(年/⽉)
15/04
15/07
15/10
16/01
16/04
16/07
16/10
17/01
(年/⽉)
‐20%
15/06 15/09 15/12 16/03 16/06 16/09 16/12 17/03 17/06 17/09
(注)MSCIアジア(除く⽇本)指数の期間は2015年1⽉〜2016年11⽉30⽇(出所)Bloombergのデータより岡三アセットマネジメント作成
※上記の予想レンジや⾒通しは投資情報部の⾒解であり、ファンドの運⽤⽅針とは異なる場合があります。
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本資料は、投資環境に関する情報提供を目的として岡三アセットマネジメント株式会社が作成したものであり、特定のファンドの投資勧誘を目的として作成したもので
はありません。■本資料に掲載されている市場見通し等は、本資料作成時点での当社の見解であり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。また、
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内外債券|長期金利
⽇欧の⾦利は低位安定、⽶⾦利は短期的に揺り戻しの動きも
10年国債利回り
11⽉末
12-2⽉予想レンジ
⽇本
0.03%
-0.10%〜0.10%
⽶国
2.38%
2.00%〜2.55%
ドイツ
0.28%
0.10%〜0.55%
⽇本の⻑期⾦利は「0%程度」で安定
⽇本の10年国債利回りは、⽶国発の上昇圧⼒
を受けて、プラス圏に浮上しました。⽶国⾦利が
上昇するなかで国内⾦利が低位を保てば、ドル⾼
円安要因となり、輸⼊物価の上昇などから2%の
CPI⽬標に到達するタイミングが早まることが⾒
込まれます。そのため、⽇銀は、現在の誘導⽬標
(短期⾦利:-0.1%・ 10年国債利回り:0%程
度)を継続すると考えられます。その結果、当⾯
は⻑短⾦利とも、⽇銀が誘導⽬標とする⽔準付近
で安定的に推移すると思われます。
⽶⾦利は短期的に揺り戻しの動きも
ています。今後、完全雇⽤に近い段階で財政⽀出
が⼤幅に拡⼤されれば、インフレ圧⼒が⾼まり、
利上げのスピードが速まる可能性に留意が必要と
考えます。
ユーロ圏の⻑期⾦利は安定的に推移
12⽉8⽇に予定されているECB理事会では、域
内のインフレ率が⽬標値(2%に近い2%未満)
を⼤きく下回る状況が続くなか、量的緩和の延⻑
などが発表されると予想しています。
しかし、⾦融機関や⼀部政府から⾮伝統的な⾦
融政策に対する⾵当たりが強まっていることから、
⼤統領選におけるトランプ⽒の勝利以降、同⽒
来年に⼊ると、⽇銀と同様に⾦融政策の枠組みの
変更を迫られる可能性があります。
が掲げるインフラ投資と減税の政策ミックスが景
気を刺激し、国債の増発を招くとともにインフレ
オーストリアにおける極右の⼤統領誕⽣は回避
されましたが、イタリアの国⺠投票では憲法改正
を加速させるとの思惑が⾼まり、10年国債利回
りが急上昇しました。短期的には、揺り戻しの動
案が否決されました。来年はオランダ、フランス、
ドイツで主要な選挙などが⾏われるほか、英国の
きとなることが予想されます。その後は、少なく
とも⾦利の上昇やドル⾼が企業収益を悪化させ、
EU離脱交渉が開始される可能性もあります。
このような政治の不透明感を背景に、ECBが予
⽶国内の雇⽤を脅かす状況になるまでは、緩やか
な上昇基調が継続すると予想しています。
防的に緩和措置を継続することも考えられます。
そのため、ドイツの⻑期⾦利は、⽶国の⻑期⾦利
12⽉13-14⽇に開催される連邦公開市場委員会
(FOMC)では、利上げが⾏われることが予想され
から上昇圧⼒を受けながらも、レンジ内で推移す
る展開が予想されます。
⽇本10年国債利回りの推移
(%)
(%)
0.6
2.8
0.5
2.6
0.4
0.3
0.2
予想レンジ
0.1
0
‐0.1
‐0.2
⽶国10年国債利回りの推移
(%)
1.2
予想レンジ
ドイツ10年国債利回りの推移
1.0
2.4
0.8
2.2
0.6
2.0
0.4
1.8
0.2
1.6
0.0
予想レンジ
‐0.2
‐0.3
1.4
‐0.4
(年/⽉)
15/01 15/04 15/07 15/10 16/01 16/04 16/07 16/10 17/01
1.2
15/01 15/04 15/07 15/10 16/01 16/04 16/07 16/10 17/01
(年/⽉)
‐0.4
(年/⽉)
15/01 15/04 15/07 15/10 16/01 16/04 16/07 16/10 17/01
(注)グラフの期間は2015年1⽉〜2016年11⽉30⽇(出所)Bloombergのデータより岡三アセットマネジメント作成
※上記の予想レンジや⾒通しは投資情報部の⾒解であり、ファンドの運⽤⽅針とは異なる場合があります。
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本資料は、投資環境に関する情報提供を目的として岡三アセットマネジメント株式会社が作成したものであり、特定のファンドの投資勧誘を目的として作成したもので
はありません。■本資料に掲載されている市場見通し等は、本資料作成時点での当社の見解であり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。また、
将来予告なしに変更される場合があります。■本資料は当社が信頼できると判断した情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありませ
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外国為替
⽶ドルは急上昇の反動も、その後は緩やかに上昇する展開へ
外国為替
11⽉末
12-2⽉予想レンジ
ドル円
114.46円
110円〜121円
ユーロドル
1.06㌦
1.025㌦〜1.085㌦
ユーロ円
121.19円
118円〜124円
ドル円は、当⾯ドルが買われやすい展開に
ユーロドルは、ユーロ安の動きへ
トランプ次期⼤統領が掲げるインフラ投資や減
税などの政策を受けて、⽶国⾦利は上昇基調で推
ECBは、12⽉8⽇の理事会で量的緩和の延⻑や
国債買⼊れルールの変更を発表すると予想される
移することが⾒込まれます。⼀⽅、国内の短期⾦
利、⻑期⾦利はともに⽇本銀⾏の誘導⽬標の近辺
⼀⽅、FRBは12⽉13-14⽇に開催されるFOMCに
おいて利上げを⾏うと考えられます。⾦融政策の
で安定的に推移することが想定されるため、⾦利
の⽅向性の違いから、ドルが買われやすい展開が
⽅向性からは、ユーロが売られやすい展開が想定
されます。
継続すると考えています。
しかし、12⽉に予想される利上げ実施後は、材
国際通貨基⾦(IMF)による2017年の成⻑⾒通
しを⽐較すると、ユーロ圏の1.5%に対して⽶国
料出尽くし感が強まる可能性があります。また、
主に中⻄部の⼯場労働者の⽀持を受けたトランプ
は2.2%の成⻑が⾒込まれていることも、ユーロ
の売り材料になると思われます。また、2017年
次期⼤統領が、国内の産業・雇⽤が脅かされるほ
どのドル⾼には反対の姿勢を打ち出すことが予想
に⼊ると、3⽉のオランダ総選挙、4、5⽉のフラ
ンス⼤統領選挙、秋のドイツ総選挙などを控え、
され、これらがドルの上値を抑制するものと考え
ます。
域内の政治・経済に不透明感が⾼まる可能性があ
ると思われます。この点も、ユーロに対するドル
想定される⽶国の新政権の政策の⼀つに、⽶国
企業の海外資⾦を国内に還流させ、国内投資や格
⾼要因になると考えています。
⼀⽅、ECBが、来年、⽇銀と同様に⾦融政策の
差是正に利⽤することが挙げられます。この政策
が時限的に⾏われた2005年にはドル⾼進⾏がみ
枠組みの⾒直しを⾏えば、それが緩和縮⼩(テー
パリング)と受け⽌められる可能性が考えられま
られるなど、為替相場の変動要因となる可能性が
あるため、政策の実現性や進捗度合いを⾒極める
す。この点は、ユーロ⾼要因として留意しておく
必要があると考えます。
動きになることが予想されます。
ドル円相場の推移
(円)
ユーロドル相場の推移
(ドル)
130
1.25
125
予想レンジ
1.20
120
1.15
115
110
予想レンジ
1.10
105
1.05
100
95
15/01
(年/⽉)
15/04
15/07
15/10
16/01
16/04
16/07
16/10
17/01
1.00
15/01
(年/⽉)
15/04
15/07
15/10
16/01
16/04
16/07
16/10
17/01
(注)グラフの期間は2015年1⽉〜2016年11⽉30⽇(出所)Bloombergのデータより岡三アセットマネジメント作成
※上記の予想レンジや⾒通しは投資情報部の⾒解であり、ファンドの運⽤⽅針とは異なる場合があります。
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本資料は、投資環境に関する情報提供を目的として岡三アセットマネジメント株式会社が作成したものであり、特定のファンドの投資勧誘を目的として作成したもので
はありません。■本資料に掲載されている市場見通し等は、本資料作成時点での当社の見解であり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。また、
将来予告なしに変更される場合があります。■本資料は当社が信頼できると判断した情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありませ
ん。■投資信託の取得の申込みに当たっては、投資信託説明書(交付目論見書)をお渡ししますので必ず内容をご確認の上、投資判断はお客様ご自身で行っていただき
ますようお願いします。
皆様の投資判断に関する留意事項
【投資信託のリスク】
投資信託は、株式や公社債など値動きのある証券等(外貨建資産に投資する場合は為替リスクがあります。)に投資します
ので、基準価額は変動します。従って、投資元本が保証されているものではなく、基準価額の下落により、損失を被り、投資元
本を割り込むことがあります。
投資信託は預貯⾦と異なります。投資信託財産に⽣じた損益は、すべて投資者の皆様に帰属します。
【留意事項】
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投資信託のお取引に関しては、⾦融商品取引法第37条の6の規定(いわゆるクーリングオフ)の適⽤はありません。
投資信託は預⾦商品や保険商品ではなく、預⾦保険、保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。
また、登録⾦融機関が取扱う投資信託は、投資者保護基⾦の対象とはなりません。
投資信託の収益分配は、各ファンドの分配⽅針に基づいて⾏われますが、必ず分配を⾏うものではなく、また、分配⾦の⾦額も
確定したものではありません。分配⾦は、預貯⾦の利息とは異なり、ファンドの純資産から⽀払われますので、分配⾦が⽀払わ
れると、その⾦額相当分、基準価額は下がります。分配⾦は、計算期間中に発⽣した収益を超えて⽀払われる場合があるため、
分配⾦の⽔準は、必ずしも計算期間におけるファンドの収益率を⽰すものではありません。また、投資者の購⼊価額によっては、
分配⾦の⼀部または全部が、実質的には元本の⼀部払戻しに相当する場合があります。ファンド購⼊後の運⽤状況により、分
配⾦額より基準価額の値上がりが⼩さかった場合も同様です。
【お客様にご負担いただく費⽤】
„ お客様が購⼊時に直接的に負担する費⽤
購⼊時⼿数料:購⼊価額×購⼊⼝数×上限3.78%(税抜3.5%)
„ お客様が換⾦時に直接的に負担する費⽤
信託財産留保額:換⾦時に適⽤される基準価額×0.3%以内
„ お客様が信託財産で間接的に負担する費⽤
運⽤管理費⽤(信託報酬)の実質的な負担:純資産総額×実質上限年率2.052%(税抜1.90%)
※ 実質的な負担とは、ファンドの投資対象が投資信託証券の場合、その投資信託証券の信託報酬を含めた報酬のことをいいま
す。なお、実質的な運⽤管理費⽤(信託報酬)は⽬安であり、投資信託証券の実際の組⼊⽐率により変動します。
その他費⽤・⼿数料
監 査 費 ⽤:純資産総額×上限年率0.01296%(税抜0.012%)
※ 上記監査費⽤の他に、有価証券等の売買に係る売買委託⼿数料、投資信託財産に関する租税、信託事務の処理に要す
る諸費⽤、海外における資産の保管等に要する費⽤、受託会社の⽴替えた⽴替⾦の利息、借⼊⾦の利息等を投資信託財
産から間接的にご負担いただく場合があります。
※ 監査費⽤を除くその他費⽤・⼿数料は、運⽤状況等により変動するため、事前に料率・上限額等を⽰すことはできません。
●お客様にご負担いただく費⽤につきましては、運⽤状況等により変動する費⽤があることから、事前に合計⾦額若しくはその上限
額⼜はこれらの計算⽅法を⽰すことはできません。
【岡三アセットマネジメント】
商
号:岡三アセットマネジメント株式会社
事 業 内 容:投資運⽤業、投資助⾔・代理業及び第⼆種⾦融商品取引業
登
録:⾦融商品取引業者 関東財務局⻑(⾦商)第370号
加 ⼊ 協 会:⼀般社団法⼈ 投資信託協会/⼀般社団法⼈ ⽇本投資顧問業協会
上記のリスクや費⽤につきましては、⼀般的な投資信託を想定しております。各費⽤項⽬の料率は、委託会社である岡三アセットマ
ネジメント株式会社が運⽤する公募投資信託のうち、最⾼の料率を記載しております。投資信託のリスクや費⽤は、個別の投資信
託により異なりますので、ご投資をされる際には、事前に、個別の投資信託の「投資信託説明書(交付⽬論⾒書)」の【投資リス
ク、⼿続 ・⼿数料等】をご確認ください。
<本資料に関するお問合わせ先>
カスタマーサービス部 フリーダイヤル 0120-048-214 (9:00〜17:00 ⼟・⽇・祝祭⽇・当社休業⽇を除く)
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