真夏のクリスマス

真夏のクリスマス
シンガポール駐在員事務所
島
宗辰
日本は寒い冬の真っ只中ですが、ここシンガポールは皆さんご存知の通り常夏であるため、クリスマ
ス・年末年始は半袖・短パン・サンダル履きの夏仕様で過ごすことができます。四季のある日本で生ま
れ育ってきた私にとって、暑いクリスマスは非常に違和感があり、なかなか年末という気分になれませ
んでした。
そのような中で、クリスマスを感じさせてくれたのが街中のイル
ミネーションと各所に設置された
クリスマスツリーです。シンガ
ポールのショッピング街の代表であるオーチャード通りでは、いた
るところでクリスマスイルミネーション・ツリーを楽しむことがで
きます。特に全長約 2km のオーチャード通りの全てを照らしている
イルミネーションは日本の総合電機メーカーが 20 年以上スポンサー
を勤め、街を活気付けています。毎年 11 月中旬に開催されるオーチ
ャード通りのイルミネーション点灯式ですが、今年はシンガポール
と日本の国交樹立 50 周年(通称、SJ50)のため、駐シンガポール日
本国特命全権大使も参加され、盛大に行われました。
多民族国家であるシンガポールでは様々な宗教のお祝いがありま
すが、日本と同じようにクリスマスはキリスト教徒だけではなく、
宗教に関係なく皆で楽しむイベントとなっています。毎週末は各地
でクリスマスイベントが行われるのと同時にクリスマスセールも行
われ、いわゆる年末商戦でのショッピングも楽しむことができます。
日本においてはクリスマスが終了した直後には飾りつけがお正月の
ものに取り替えられ、一変してお正月ムードに切り替わりますが、
シンガポールでの飾りつけ等は年末まで見ることができ、中には
クリスマス終了後であるにもかかわらずクリスマスソングが流れているショッピングモールもあります。
年が明ければシンガポールは旧正月ムードに一変します。日本では年末年始が連休となりますが、シン
ガポールでは 1 月 1 日のみが祝日となっています。シンガポールは中華系の民族が多いため旧正月のほ
うが重視されているため、いわゆる元日を意識する事は少ないようです。
このように日本にいるときとは一味違った年末年始を楽しんでいますが、日本の移り変わりゆく四季
がいかにすばらしいかを改めて認識させられています。
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