第3章 県央の中核都市に ふさわしい、 快適な基盤づくり

第3章
県央の中核都市に
ふさわしい、
快適な基盤づくり
3. 県央の中核都市にふさわしい、快適な基盤づくり
《施策体系》
1 総合的な土地利用の促進
1 計画的な土地利用の促進
2 土地調査の推進
2 快適な都市環境の形成
1 公共下水道等の整備
2 中心市街地の整備
3 街路の整備
4 住環境の整備
5 公園の整備
3 人・物の交流を支える道路ネットワークの形成
1 山陰道の整備促進
2 国・県道の整備促進
3 市道の整備
4 農道の整備
4 暮らしを支える生活交通の確保
1 新たな生活交通システムの再編
5 生活の質を高める情報通信網の整備・活用
1 高度情報通信基盤の整備促進
2 電子自治体の形成
6 安全な生活の確保
1 消防・救急救助体制の充実強化
2 防災体制の充実強化
3 交通安全対策の推進
4 防犯対策の充実
5 治山治水対策等の推進
-78-
3-1 総合的な土地利用の促進
施策体系
県央の中核都市にふさわしい、快適な基盤づくり(基盤整備)
総合的な土地利用の促進
計画的な土地利用の促進
土地調査の推進
現況と課題
1 計画的な土地利用の促進
急速な人口減少と高齢化に直面し、市街地の活力の低下とともに住宅や店舗などの郊外立地が進
んでいる。その結果、市街地が拡散し、低密度な市街地を形成し、厳しい財政状況下で、拡散した
居住者の生活を支える公共サービスの提供が将来困難になりかねない状況にある。
こうした状況下で、今後も持続可能なまちづくりを推進していくため、用途区域による計画的な
土地利用と共に、新たにコンパクトで利便性の高い市街地形成を目指す必要がある。
2 土地調査の推進
昭和 46 年から事業着手した「地籍調査事業」は、平成 27 年度までの 44 年間で計画面積 415.84
k㎡の内、140.55k㎡が完了しており、約 34%の進捗率となっているが、約 66%にあたる 275.29
k㎡が未調査区域として残っている。引き続き、年次的な調査を進めていく必要があるが、広大な
面積であるため、調査地区の優先順位付けを行い、計画的・効率的に取り組まなければならない。
なお、林業の衰退による山林の荒廃や、急速な過疎高齢化が進む中、物証や人証が失われつつあ
り、また、県外地権者や未相続物件の増加に伴い調査への協力が得られ難くなっていることなど、
地籍調査を取り巻く環境は年々厳しさを増している状況にある。
-79-
方向と目標
●今後も計画的な土地利用を推進し、コンパクトで利便性の高いまちづくりを目指す。
●公共事業の円滑な推進や民間活動の活性化を図るために必要な基礎資料となる地籍調
査事業を推進する。
施策の内容
1
計画的な土地利用の促進
①低密度で拡散した市街地を今後も持続可能なコンパクトで利便性の高いものにしていくため、
当市の中心拠点となる地域に行政や医療・福祉、商業等の都市機能の集積を図り緩やかに居
住の誘導を進めるとともに、周辺部の地域(小さな拠点)と中心拠点を交通ネットワークに
より結節させる「多極ネットワーク型コンパクトシティ」の実現を目指し、
「立地適正化計画」
の策定、並びに「都市計画マスタープラン」の見直しを行う。
2
土地調査の推進
①地籍調査を計画的に取り組む。
主な施策と事業
施 策
計画的な土地
利用の促進
土地調査の推
進
事
業
付
記
立地適正化計画の策定と都市計画マス
タープランの見直し
当市における将来の土地利用の考
え方をまとめる
地籍調査事業
計画的な地籍調査の実施
-80-
3-2 快適な都市環境の形成
施策体系
県央の中核都市にふさわしい、快適な基盤づくり(基盤整備)
快適な都市環境の形成
公共下水道等の整備
中心市街地の整備
街路の整備
住環境の整備
公園の整備
現況と課題
1 公共下水道等の整備
(1) 汚水処理
下水道等汚水処理施設は、良好な生活環境を形成・維持し、衛生的で快適な生活の実現と河川等
公共用水域の水質保全を図るために必要不可欠な施設である。
当市における汚水処理施設の整備状況は、事業完了した「波根西地区」と「元井田地区」の 2 つ
の「農業集落排水施設」、現在整備中の「公共下水道大田処理区」、「特定環境保全公共下水道仁摩
処理区・温泉津処理区」と「浄化槽」であり、汚水処理人口普及率は、平成 27 年度末において 38.7%
と全国や島根県の平均値と比較しても極めて低い状況にある。
このような状況に対し、
「大田市下水道基本構想」を平成 26 年度に見直して、公共下水道 4 処理
区、農業集落排水施設 2 処理区の計 6 処理区と浄化槽(生活排水処理事業)により、全市域の汚水
処理施設の整備を重点施策として進めている。
(2) 雨水処理
雨水対策は、現在、都市下水路 5 路線を計画決定し、整備を進めているが、公共下水道の整備着
手により、公共下水道の雨水として計画変更を行っている。現在未着手の大原都市下水路は、公共
下水道(大田排水区)の雨水として編入し計画変更する予定である。
大田町内においては、橋北地区の「柳井都市下水路」の幹線上流部が未改修であり、橋南地区の
さるばみがわ
「猿喰川周辺」においては、排水断面の能力不足などにより、周辺宅地への冠水被害が発生してい
るため、今後早急な整備が必要である。
-81-
温泉津排水区については、平成 26 年度から本格的に雨水函渠の整備に着手し、平成 29 年度末完
了を目指している。
○ 汚水処理人口普及率
(平成28年3月31日現在)
単位
大田市
普 及 人口
総人口
人
36,421
普 及 率
島根県
普 及 人 口 千人
698
普 及 率
全 国
普 及 人 口 万人
12,766
普 及 率
汚 水
処 理
人 口
農業集
落排水
事業等
公 共
下水道
浄化槽
市町村整 浄化槽設
左記以外
備推進事 置整備事
分
業等分
業分
コミュニ
ティ・
プラント
14,092
7,367
568
6,157
1,189
2,837
2,131
0
38.7%
20.2%
1.6%
16.9%
3.3%
7.8%
5.9%
0.0%
543
322
111
106
28
46
32
4
77.8%
46.1%
15.9%
15.2%
4.0%
6.6%
4.6%
0.6%
11,474
9,926
358
1,167
84
596
487
23
89.9%
77.8%
2.8%
9.1%
0.7%
4.7%
3.8%
0.2%
(資料:下水道課)
○ 汚水処理事業一覧
事業名
処理区名
公共下水道
大 田
温泉津
仁 摩
五十猛
波根西
元井田
特定環境保全
公共下水道
農業集落排水施設
浄 化 槽
計画区画面積(ha)
計画人口(人)
703
28
85
35
10
14
42,737
(平成28年3月31日現在)
計画戸数(戸)
状況
13,170
620
2,100
690
240
110
9,790
5,440
290
900
270
90
50
4,016
着手済
着手済
着手済
未着手
整備完了
整備完了
着手済
(資料:下水道課)
2
中心市街地の整備
当市の市街地は、自然発生的に形成されたこともあり、道路が狭く、駐車場等の公共・公益施設
が不十分であり、都市機能を備えているとは言い難く、近年は、郊外型店舗の立地により、中心部
の人口の減少、空き店舗の増加など市街地の空洞化が進んでいる。
このような状況の中、大田市駅周辺においては、平成 8 年度から「大田市駅周辺西側土地区画整
理事業」に着手し、関連事業も含めて平成 17 年度に完了した。現在、駅北側においては、土地利
用の増進も図られ、公共ゾーンへの施設誘致も完了しているが、駅前商業ゾーンにおいては、低利
用地も多く、商業集積を促すことが今後の重要な課題となっている。
大田市駅東側については、平成 23 年度から地元関係者と「新たなまちづくり計画」を進めてき
たが、平成 26 年度における事業延期に伴い協議が中断しており、今後、早期に検討を再開し、具
体的なまちづくりについて協議していく必要がある。
-82-
3 街路の整備
都市計画道路は、まちの骨格を形成し円滑な交通を確保するとともに、安全で快適な市街地をつ
くるための最も基幹的な道路網である。当市の都市計画道路は、中心市街地を中心として、既設市
街地の商店街や公共施設への幹線道路整備を進めてきたが、平成 27 年度末における街路の整備状
況は、
25 路線 60,290mを都市計画決定しているものの、整備率は 54.8%の状況にとどまっている。
当市における都市計画道路は、計画時と現在とでは、社会情勢やまちづくりの考え方などが大き
く変化していることから、役割や必要性・実現性が変化し、整備予定地での建築規制の長期化を解
消するため、都市計画道路の見直しを進める必要がある。
現在、栄町高禅寺線の整備については、大田市駅周辺のまちづくり計画と県道の整備計画での調
整が課題となっている。
● 都市計画街路の整備状況
名 称
柳
ケ
坪
大
田
停
綿
田
線
12 ~ 16
場
3,340
(平成28年4月1日現在)
完成延長(換算他)
整備率
(m)
808
24.2%
線
16 ~ 25
710
76
10.7%
天
神
中
島
線
12 ~ 16
2,780
2,070
74.5%
川
北
吉
永
線
12 ~ 16
2,660
1,323
49.7%
大
田
久
手
線
12
160
0
0.0%
和
江
大
田
線
9
520
520
100.0%
線
16
460
152
33.0%
線
12
1,000
560
56.0%
線
12.5
1,660
980
59.0%
大
山
宮
鳴
栄
久
殿
大
車
幅 員
計画延長
(m)
正
崎
西
崎
城
日
滝
町
出
栄
高
手
町
禅
長
町
田
山
ノ
城
市
駅
線
12
470
470
100.0%
線
12 ~ 16
3,150
1,921
61.0%
久
線
25
3,580
3,100
86.6%
平
線
12
250
0
0.0%
線
8
170
170
100.0%
18,560
730
3.9%
寺
前
出 雲 仁 摩 線 ( 大 田 )
21
朝
線
10
760
0
0.0%
仁 摩 温 泉 津 線 ( 仁 摩 )
山
イ
21
4,030
2,458
61.0%
仁
摩
ン
タ
ー
線
13
920
750
81.5%
国
道
9
号
線
15
910
910
100.0%
仁
摩
漁
港
線
12
400
400
100.0%
仁
摩
大
森
線
9
250
0
0.0%
天
イ
ン
河
タ
ー
線
9
860
0
0.0%
鈴
ヶ
原
内
港
線
9
430
0
0.0%
仁
摩
臨
港
線
8
920
150
16.3%
仁
摩
宅
野
線
9
1,230
0
0.0%
出 雲 仁 摩 線 ( 仁 摩 )
21
2,890
29
1.0%
仁摩温 泉津 線( 温泉 津)
21
7,270
4,434
61.0%
60,340
22,011
36.5%
合 計 27 路 線
(資料:都市計画課)
-83-
4
住環境の整備
(1) 市営住宅
公共住宅事情については、
「市営住宅」 225 戸(17 団地)、
「一般市営住宅」 3 戸(1 団地)
、
「特
定公共賃貸住宅」 21 戸(3 団地)
、若者やU・J・Iターン者の定住促進を目的とした「公社定住
促進賃貸住宅」 32 戸(2 団地)
、
「県営住宅」 68 戸(2 団地)、
「雇用促進住宅」 240 戸(2 団地)
があり、合計 589 戸(27 団地)となっている。
この内、当市が管理する住宅は、281 戸(23 団地)の約 47%であり、とりわけ、市営住宅 225
戸の内、約 30%に相当する 69 戸(6 団地)が、
「公営住宅法」上の耐用年限を経過し、老朽化が進
んでいる状況であり、長寿命化を図る上で、計画的な修繕を行う必要がある。また、空家活用につ
いて検討する必要がある。
○ 市営住宅等の状況
区分
大田
市
営
団地名
所在地
第2柳ヶ坪
大田町吉永
第3柳ヶ坪
第4柳ヶ坪
沢田
第2沢田
新諸友
第2新諸友
第3新諸友
第4新諸友
長久
山崎
高禅寺
大田町吉永
大田町吉永
久手町刺鹿
久手町刺鹿
久手町刺鹿
久手町刺鹿
長久町長久
長久町長久
長久町長久
大田町大田
長久町長久
行恒
久利町行恒
建設年
S40
S40
S45
S46
S47
S48
S51
S52
S55
S55
S56
S56
S62
H16
H17
計 13団地
松山
温泉津町温泉津
みそのハイツ湯町上
計 2団地
温泉津町温泉津
高浜
仁摩町仁万
温泉津
仁摩
日ノ本
仁摩町天河内
計 2団地
市営住宅(17団地) 合計
一
般
温泉津
賃特
貸定
住公
宅共
温泉津
沖泊
温泉津町温泉津
S52
S53
S54
S61
S63
H12
H11
H12
H13
S53
H1
H1
一般(1団地) 合計
温泉津町湯里
H16
仁摩町仁万
H13
仁摩
仁摩町仁万
H4
特定公共賃貸住宅(3団地) 合計
※「構造」欄の「簡耐」は「簡易耐火構造」を表す
湯里
高浜
清石
-84-
(平成28年4月1日現在)
構造
戸数
木造平屋建
9
簡耐平屋建
10
簡耐平屋建
10
簡耐平屋建
10
簡耐平屋建
10
簡耐平屋建
10
簡耐平屋建
10
簡耐2階建
10
簡耐2階建
10
簡耐2階建
5
簡耐2階建
10
簡耐2階建
10
RC3階建
8
木造平屋建
4
木造平屋建
12
戸数 計
138
簡耐2階建
10
簡耐2階建
10
簡耐2階建
10
簡耐2階建
5
木造一部2階建
4
木造一部2階建
12
戸数 計
51
木造2階建
8
木造2階建
10
木造2階建
6
簡耐2階建
12
戸数 計
36
225
木造平屋建
1
木造平屋建
2
3
木造一部2階建
5
木造2階建
6
木造2階建
10
21
(資料:都市計画課)
(2) 建築物の耐震化
平成 20 年度に「大田市建築物耐震改修促進計画」を策定し、特定建築物(住宅・多数の者が利
用する特定建築物)の耐震化率について、国の示した目標値 90%に可能な限り近づけることを目指
してきた。しかし、大田市の状況は、特定建築物については、ほぼ目標値に近づけることができた
ものの、平成 20 年度において人が居住している住宅約 14,800 棟のうち、耐震性を有する住宅は
59%と推計されていたが、27 年度末の推計値は 62%であり、耐震化率が目標値に大きく及ばない
状況となっている。今後、一戸建て住宅の耐震化率向上に向け、市民への情報提供、防災意識を高
めていく必要がある。
(3) 空き家対策
平成 25 年の住宅・土地統計調査によると、市内の空き家数は賃貸住宅を含め 4,630 戸と推計さ
れており、このうち、そのまま放置すれば倒壊等保安上危険な状態となるおそれのある空き家が
年々増加している。増え続ける空き家対策として、平成 26 年に「空家等対策の推進に関する特別
措置法」が制定され、空家等の施策を推進するため、空家等対策計画を策定することができること
となったが、市内全域の空き家の実態がつかめていない状況であり平成 28 年度に実態調査を行っ
ている。
今後、空き家対策に関する協議会を設置し、空き家実態調査の結果を基に、空家等対策計画の作
成と実施についての協議を行い、空き家の利活用含め、危険空き家の発生防止を図っていく必要が
ある。
5 公園の整備
公園施設は、市民の安全で快適な生活を確保するうえで欠かすことのできない施設で、適切に維
持管理していくことが求められている。
当市においては、昭和 42 年より 11 カ所(総合公園 2、歴史公園 1、街区公園 7、地区公園 1)
の都市公園を計画決定し、整備を進めてきたが、公園内の各施設においては老朽化が進んでいる。
市民の公園に対する要望は、社会の高齢化や余暇時間の拡大等によるライフスタイルの変化、そ
れに伴う生活環境の向上に対するニーズの高まりなどから、多種多様なものとなっている。
このような市民ニーズに対し、現在、
「大田市民公園」の施設改修や「仁摩健康公園」の施設改
修、石見銀山遺跡の活用を図るべく「石見銀山公園」の整備に取り組んできた。
今後においては、市街地における街区公園の整備や、安全で安心して利用できるよう老朽化した
既存の施設改修を行う必要がある。
-85-
● 都市公園の状況
(平成28年4月1日現在)
種 別
総合公園
地区名
都市計画決定
年 月 日
供用開始
年月日
大田
S49.4.9
S50.5.20
8.50
温泉津
S51.10.1
S55.3.31
2.74
大田
S50.7.11
S61.10.1
36.92
温泉津
S42.12.9
S44.4.3
0.30
山崎公園
大田
S59.6.14
S61.10.1
0.49
長久公園
大田
S59.6.14
S61.10.1
0.24
鳴滝公園
大田
S59.6.14
H4.12.18
0.53
宮崎公園
大田
S59.6.14
H13.4.25
0.44
駅前公園
大田
H12.3.31
H17.4.1
0.12
駅北公園
大田
H17.10.17
H20.5.1
0.15
仁摩健康公園
仁摩
S62.3.20
H3.3.16
7.80
施設名称
大田市民公園
櫛島公園
歴史公園
石見銀山公園
温泉津児童公園
街区公園
地区公園
開設面積(ha)
(資料:都市計画課)
方向と目標
●汚水処理人口普及率は、平成 30 年度末に 46.0%を目標とする。
●雨水処理対策の都市下水路については、計画的な整備を検討・実施する。
●中心市街地の整備は、大田市駅周辺における具体的なまちづくり計画を検討する。
●都市計画道路の長期未着手路線の解消を図る。
●市民が快適な暮らしを営むことができる環境づくりとして、総合的な住環境の整備を進め
るとともに、公園の整備・改修を行い、都市環境の向上を図る。
施策の内容
1
公共下水道等の整備
(1)汚水処理
①「公共下水道事業」については、現在事業を継続している「公共下水道大田処理区」
、「特定
環境保全公共下水道仁摩処理区・温泉津処理区」の着実な整備推進を図り、平成 30 年度末の
下水道普及率 27.0%を目標とする。また、「公共下水道大田処理区久手地区」については事
業化に向けた検討を行う。
-86-
②「浄化槽事業」については、現在事業を継続している「生活排水処理事業」と、集合処理区
域の未整備地区を補完する「浄化槽設置整備事業」の着実な整備推進を図り、平成 30 年度末
の浄化槽普及率 17.5%を目標とする。
③「大田市下水道基本構想」について、集合処理を予定している区域の状況等を検討する中で、
整備手法の見直しを行い、計画的に市全域への汚水処理施設普及の実現を図る。
(2)雨水処理
①「柳井都市下水路」は、公共下水道整備(雨水対策)として、汚水処理工事と同時にバイパ
ス・改修工事を実施する。
②「猿喰川周辺」の冠水被害については、市河川の改修状況を確認のうえ、根本的な雨水対策
を検討する。
③温泉津排水区については、同時に施工する汚水工事や街なみ環境整備事業と調整を図りなが
ら、平成 29 年度完了に向け整備を進める。
④大原都市下水路は、公共下水道整備(雨水対策)として、汚水計画と同時に検討を行う。
2 中心市街地の整備
①大田市駅周辺における商業集積と都市機能整備の具体策を検討する。
②「大田市民会館」周辺や「大田市民公園」周辺等の整備については、土地利用・公共公益施
設の配置を考慮し、検討する。
3 街路の整備
①長期未着手路線の見直し(路線廃止、幅員変更)を行う。
②「栄町高禅寺線」については、島根県施工分の事業実施に向けて強く要望し整備を促進する。
同時に市施工分については、老朽化の著しい「菜洗橋」の架け替え工事に着手し、整備を進
める。
4 住環境の整備
(1) 市営住宅
①「大田市住宅マスタープラン(住生活基本計画)」及び「大田市営住宅長寿命化計画」に基づ
き、耐用年限を経過している市営住宅の代替施設の確保(空き家活用等)並びにストック改修
を実施する。
(2) 建築物耐震化
①住宅における耐震化率を向上させるため、建築物の耐震診断及び耐震改修を行う市民に対し、
木造住宅の耐震診断費用並びに耐震改修費の助成を行い、耐震改修の促進を図る。
(3) 空き家対策
①空き家実態調査に基づき、
「空家等対策計画」を策定する。
-87-
②特定空家等の除却に対する補助制度の創設に向けた検討を行う。
5
公園の整備
①都市公園については、老朽化に対する安全対策の強化及び改築・更新、適切な施設点検や維
持補修等の予防保全管理を行うため、既存施設の長寿命化対策を計画的に行う。
-88-
主な施策と事業
施
策
事
業
公共下水道整備事業
(汚水)大田処理区
特定環境保全公共下水道整備事業
(汚水)温泉津処理区
特定環境保全公共下水道整備事業
(汚水)仁摩処理区
公共下水道等
の整備
公共下水道整備事業(雨水)大田町橋北
公共下水道整備事業(雨水)温泉津町温
泉街
付
記
【計画処理区域面積】 703ha
【計画 処 理 人 口】13,170 人
【計画日最大汚水量】 6,100 ㎥/日
【計画処理区域面積】 28ha
【計画 処 理 人 口】 620 人
【計画日最大汚水量】 220 ㎥/日
【計画処理区域面積】 85ha
【計画 処 理 人 口】2,100 人
【計画日最大汚水量】 850 ㎥/日
雨水管の検討、整備
雨水管の整備
大原都市下水路整備事業
大原都市下水路のJRアンダー部
の改修
生活排水処理事業
市設置の浄化槽整備事業
浄化槽設置整備事業
個人設置の浄化槽設置への支援
中心市街地の
整備
大田市駅周辺まちづくり計画策定に向
けた検討
街路の整備
栄町高禅寺線の整備促進
島根県における事業実施への要望
活動の継続、菜洗橋の整備
公共住宅修繕事業
老朽化した市営住宅の改修等
住環境の整備
木造住宅耐震化等促進事業
空き家対策事業
石見銀山公園整備事業
大田市民公園施設整備事業
公園の整備
耐震診断・耐震改修にかかる費用の
助成
空き家の利活用、特定空家等の発生
の防止
園路広場、トイレ、休憩所、駐車場
の整備
大田総合体育館の耐震化、整備、改
修等
仁摩健康公園施設整備事業
遊具等の改修
街区公園整備事業
再整備、遊具等の改修
-89-
3-3 人・物の交流を支える道路ネットワークの形成
施策体系
県央の中核都市にふさわしい、快適な基盤づくり(基盤整備)
人・物の交流を支える道路ネットワークの形成
山陰道の整備促進
国・県道の整備促進
市道の整備
農道の整備
現況と課題
1
山陰道の整備促進
高速道路ネットワークは、東西に約 230kmの県域を有する島根県の中で、東西連携、県央地域
振興及び、市民の命を守る最も基幹的な社会基盤である。
特に、国道 9 号における「出雲・江津間」は、交通の難所であり、事故や災害によりたびたび全
面通行止めになるなど、救急医療への対応や産業振興等で大きな影響があり、市民の安全と安心を
確保するうえにおいて、国道 9 号の代替路や、地域活性化につながる山陰道の整備は必要不可欠で
ある。
山陰道の「出雲・江津間」については、
「仁摩・温泉津道路」が既に開通しており、平成 29 年度
には「朝山・大田道路」
、平成 30 年度には「多伎・朝山道路」の開通が予定されている。
また、
「出雲・湖陵道路」
、
「湖陵・多伎道路」
「大田・静間道路」、
「静間・仁摩道路」、
「福光・浅
利道路」の事業進捗が図られている。
今後は、事業実施中区間の早期完成と、「浅利・江津間」の早期事業着手に向け、積極的な取り
組みが必要である。
2
国・県道の整備促進
(1) 国道の整備促進
国道 9 号は、当市と九州・京阪神を結ぶ産業・経済活動の基幹道路であり、急峻な地形が海岸部
まで迫っており、急カーブ・急勾配の箇所が多いため、交通事故が多く、また、交通量の増加に伴
い、歩行者の安全が脅かされている状況にあり、これの改良整備について各方面から強く要望がな
されている。
-90-
これまで、逐次、車道の拡幅、交差点の整備、カーブ改良や歩道整備工事が進められてきたが、
市内にはカーブの改良を要する区間が依然として残っており、併せて、歩道設置も急がれている。
引き続き、全線にわたり、安全で安心な路線整備に向けた取り組みが必要である。
(2) 県道の整備促進
主要幹線道路の整備については、産業・経済・文化・観光の活性化を促し、当市の発展に大きく
寄与している。
「主要地方道」は、現在 6 路線であり、改良率は 78.2%の状況にある。また、
「一般県道」は 20
路線で、改良率は 26.6%であり、それぞれ、年次的に改良が進んでいる。
①市街地環状ルートの整備促進
市街地環状ルートを形成し、通院・通学を含めた安全・安心の確保や住民の利便性向上、中心市
街地の活性化のなどを図るため、「主要地方道三瓶山公園線」のバイパスとして「都市計画道路栄
町高禅寺線」
、
「主要地方道大田桜江線」の大田町栄町の国道 375 号から久利町行恒地内(安谷橋付
近)の未改良区間(行恒工区)及び「一般県道久利静間線」の静間町八日市地内の未改良区間につ
いて整備促進が必要である。
②石見銀山遺跡へのアクセス道路の整備促進
「主要地方道仁摩邑南線」は、中国横断自動車道広島浜田線瑞穂ICを経て、当市と広島、京阪
神、九州等を結ぶ重要な路線であるばかりでなく、石見銀山遺跡へ繋ぐアクセス道路として重要で
ある。仁摩町の国道 9 号からのアクセスは向上したものの、祖式町瀬戸地内におけるカーブ改良等
の拡幅整備が急がれる。
③地域間交流を図る道路の整備促進
各地域間を結ぶ県道は、主要幹線道路として県道の重要性がより一層高まっていることから重点
的・抜本的な整備をする必要がある。主要地方道大田桜江線の祖式町及び大代町地内は幅員狭小で
カーブが連続しており、改良整備が急がれる。一般県道静間久手(停)線及び和江港大田市(停)
線については国道 9 号から海岸部へのアクセス向上が期待され、さらには、統合新設した「JF し
まね大田水産物地方卸売市場」へ至る道路としても重要な路線であり、改良整備が急がれる。一般
県道大田井田江津線は大田桜江線と温泉津川本線を連絡する道路であり、改良整備が急がれる。
④救急搬送路の整備促進
傷病者を、圏域外の出雲市や江津市の二次・三次医療圏へ迅速かつ安静に搬送するため、「一般
県道久利五十猛停車場線」
、
「主要地方道大田佐田線」及び「一般県道窪田山口線」の改良整備が急
がれる。
⑤三瓶石見銀山線(仮称)の県道としての整備
広域観光ルートとして、川合町地内の国道 375 号線と久利町地内の主要地方道大田桜江線を結ぶ
路線の整備が重要である。
-91-
○ 市内の国道・主要地方道・一般県道整備状況
(平成27年4月1日現在)
改 良
区分
延 長
m
路線名
改良済
延長m
一 般 国 道 9 号
一般国道
一 般 国 道 375 号
2路線
小計
主要
地方道
6路線
一般
県道
20路線
舗 装
未改良
%
%
延長m
%
0
0.0
11,319 89.4
1,345 10.6
12,664 100.0
0
0.0
51,116
49,771 97.4
1,345
2.6
51,116 100.0
0
0.0
三 瓶 山 公 園 線
20,182
18,695 92.6
1,487
7.4
19,943 98.8
239
1.2
仁 摩 邑 南 線
19,512
16,318 83.6
3,194 16.4
19,512 100.0
0
0.0
温 泉 津 川 本 線
11,384
11,326 99.5
0.5
11,384 100.0
0
0.0
川 本 波 多 線
8,527
5,368 63.0
3,159 37.0
8,527 100.0
0
0.0
大 田 桜 江 線
19,332
10,286 53.2
9,046 46.8
19,332 100.0
0
0.0
大 田 佐 田 線
13,867
10,552 76.1
3,315 23.9
13,867 100.0
0
0.0
小計
92,804
72,545 78.2
20,259 21.8
92,565 99.7
239
0.3
和江港大田市(T)線
3,799
2,096 55.2
1,703 44.8
875 23.0
大 田井 田江 津線
7,737
1,305 16.9
6,432 83.1
7,737 100.0
0
0.0
美 郷 大 森 線
2,670
797 29.9
1,873 70.1
2,670 100.0
0
0.0
線
570
264 46.3
306 53.7
0
0.0
570 100.0
湯 里 (T) 祖 式 線
11,908
8.3
10,922 91.7
350
2.9
11,558 97.1
温 泉 津 (T) 線
1,744
856 49.1
888 50.9
1,734 99.4
10
0.6
石 見 福 光 (T) 線
1,719
263 15.3
1,456 84.7
1,719 100.0
0
0.0
久
手
(T)
線
107
五 十 猛 港 線
仁
986
107 100.0
833
244 29.3
589 70.7
線
380
380 100.0
温 泉 津 港 線
507
81 16.0
窪 田 山 口 線
4,361
123
田 儀山 中大 田線
10,554
1,014
波 根 久 手 線
0.0
107 100.0
85 10.2
748 89.8
0
370 97.4
10
2.6
426 84.0
499 98.4
8
1.6
2.8
4,238 97.2
4,361 100.0
0
0.0
9.6
9,540 90.4
10,554 100.0
0
0.0
6,551
4,138 63.2
2,413 36.8
6,520 99.5
31
0.5
池 田 久 手 (T) 線
19,346
4,441 23.0
14,905 77.0
14,593 75.4
4,753 24.6
静 間 久 手 (T) 線
5,375
1,547 28.8
3,828 71.2
1,300 24.2
4,075 75.8
瓜 坂 川 合 線
3,397
3,330 98.0
久 利 五 十 猛 (T) 線
9,985
3,090 30.9
大 国 馬 路 (T) 線
4,331
久 利 静 間 線
小計
84
0
2,924 77.0
0.0
合計28路線
港
0
58
0.0
万
港
12,664
0
延長m
38,452 100.0
万
38,452 100.0
%
未舗装
0.0
仁
38,452
延長m
舗装済
67
2.0
3,397 100.0
0
0.0
6,895 69.1
9,871 98.9
114
1.1
1.9
4,247 98.1
3.1
4,198 96.9
3,749
1,412 37.7
2,337 62.3
1,414 37.7
2,335 62.3
99,623
26,451 26.6
73,172 73.4
68,182 68.4
31,441 31.6
243,543
148,767 61.1
94,776 38.9
211,863 87.0
31,680 13.0
※「路線名」欄の「(T)」は「停車場」を表す。
※改良済車道幅員は5.5m以上。
133
(資料:県央県土整備事務所大田事業所)
-92-
3 市道の整備
市道は、広範囲な市域をもつ当市において、国道、県道等の幹線道路を補完する道路として、ま
た、集落間をつなぐ道路として、市民生活に最も密着した道路であり、これまで各種補助事業等の
活用により、改良整備を進めてきたが、改良率は 48.0%、舗装率は 88.2%であり、改良率につい
ては、県平均と比較して低い水準にある。
急峻な山地や谷あいの多い当市において、改良費用が割高となる傾向にある。このため、山間部
を中心とした地理的条件の厳しい地域は、改良の進捗が悪く、地域住民は普段の生活や産業活動に
大きな支障をきたしている。
一方、高規格幹線道路については、
「仁摩・温泉津道路」の開通、
「多伎・朝山道路」、
「朝山・大
田道路」
、
「大田・静間道路」
、
「静間・仁摩道路」、
「福光・浅利道路」の各区間の事業着手により着
実に整備が進んでいる。こうした中、インターチェンジとそれに続く国道、県道、市道等との一体
的な整備が必要となってきている。
○ 市道整備状況
(平成28年4月1日現在)
種別
実延長
(m)
路線数
改良済延長
(m)
舗装済延長
(m)
改良率
舗装率
1級
29
63,148
52,504
83.1%
62,883
99.6%
2級
67
159,260
109,188
68.6%
154,169
96.8%
小計
96
222,408
161,692
72.7%
217,052
97.6%
その他
1,620
748,612
304,764
40.7%
639,636
85.4%
合計
1,716
971,020
466,456
48.0%
856,688
88.2%
※改良済は幅員4.0m以上(舗装済は簡易舗装を除く)
(資料:土木課)
○ 道路の現況比較表
(平成27年4月1日現在、単位:m)
大田市
8市平均
町村平均
県平均
実延長
970,648
1,413,750
308,092
773,632
改良済延長
465,486
770,842
166,396
420,900
48.0%
54.5%
54.0%
54.4%
856,149
1,138,868
216,243
604,716
88.2%
80.6%
70.2%
78.2%
改良率
舗装済延長
舗装率
※改良済は幅員4.0m以上(舗装済は簡易舗装を除く)
(資料:島根県土木部道路維持課)
-93-
4
農道の整備
農業生産性の向上や、農産物輸送の合理化と併せ、定住条件整備の一環として、地域生活環境の
改善及び集落間のネットワーク並びに観光地間のアクセスとして、農道整備は重要な役割を担って
いる。近年の「ほ場整備事業」に伴い整備された農道は、幅員が広く、大型農業機械に対応できる
ものとなっているが、旧来の農道は、幅員も狭く未整備なものが依然として多い。
また、
国営開発農地と 2 市 2 町を結ぶ広域的な農道として完成した大邑地区広域営農団地農道は、
国道 9 号にアクセスしている富山町地内の県道への接続により、農産物輸送コストの縮減などが見
込まれる。
なお、県事業により整備された農道は、市へ譲与されるものであり、今後は、適切な維持管理を
行う必要がある。
方向と目標
●県央に位置する特性を活かすため、山陰道をはじめ国道・県道・市道・広域農道等、幹線
道路網の整備を推進し、県央の中核都市としての道路交通機能の強化を図り、人・物の交
流を支える道路ネットワークの形成に努める。
●市民生活の向上と地域の自立を促進するため、生活道路の整備等を進める。
施策の内容
1
山陰道の整備促進
(1) 山陰道の「出雲・江津間」の早期全線完成へ向け、関係自治体・団体と協力し、国・県へ強く
要望する。
①事業中区間の早期完成
②「浅利・江津間」の早期事業着手
2
国・県道の整備促進
(1) 国道 9 号の整備について、国・県へ強く要望する。
①仁摩町馬路地内における線形改良の整備促進
②温泉津町福光地内における「主要地方道温泉津川本線」への右折レーンの確保
③歩道未整備区間の整備促進
(2) 県道の整備について、県へ強く要望する。
①市街地環状ルートの整備促進
「都市計画道路栄町高禅寺線」
(主要地方道三瓶山公園線のバイパスとして)
「主要地方道大田桜江線」
(久利町行恒地内)
「一般県道久利静間線」
(静間町八日市地内)
-94-
②石見銀山遺跡へのアクセス道路の整備促進
「主要地方道仁摩邑南線」
(祖式町瀬戸地内)
③地域間交流の促進を図る道路の整備促進
「主要地方道大田桜江線」
(祖式町及び大代町地内)
「一般県道静間久手停車場線」
(鳥井町及び静間町地内)
「一般県道和江港大田市停車場線」
(長久町及び鳥井町地内)
「一般県道大田井田江津線」(温泉津町井田地内)
④救急搬送路の整備促進
「一般県道久利五十猛停車場線」(五十猛町及び大屋町地内)
「主要地方道大田佐田線」
(山口町地内)
「一般県道窪田山口線」
(山口町佐津目地内)
⑤三瓶石見銀山線(仮称)の県道としての整備
国道 375 号線と主要地方道大田桜江線を結ぶ間
⑥その他、未改良区間の改良整備促進
3 市道の整備
①国・県道とのアクセスを容易にするため、主要幹線市道をはじめとした道路ネットワークの
構築を進める。
②主要幹線市道(1・2 級及びこれに準ずる市道)の改良については、規格改良を主とした整備
を行う。
③主要幹線市道を除くその他の路線については、幅員狭小区間の解消等、通行上の安全確保を
主体に改良率の向上を図る。
④地域振興の基盤として、観光地や地場産地へのアクセスをより円滑にする。
⑤「高規格幹線道路」及びIC周辺の地理的、経済的条件等を勘案し、道路体系との整合性を
図りながら、円滑な交通の確保と利便性のある道路のアクセス整備を進める。
4 農道の整備
①広域・一般農道の整備については、農村の地域生活圏のネットワークを強力に推し進めるう
えで不可欠な基盤整備であり、今後は、他の道路整備との調整を図り、道づくりを推進する。
特に、県営で実施される「一般農道整備」は、早期完成を目指し、整備を促進する。
②多面的な利活用が可能な農道を維持していくために、地域住民と協力して維持管理を行うシ
ステムづくりを検討する。
-95-
主な施策と事業
施 策
事
業
付
記
山陰道の整備
促進
山陰道の整備促進に向けた要望活動及
び意識啓発
国・県道の整備
促進
県道改良事業負担金
新世紀道路等の市負担
市道整備事業
過疎対策道路、一般道路等の整備
高規格幹線道路等関連周辺地域整備事
業
山陰道流末関連の改良工事等
社会資本整備総合交付金事業
道(みち)整備交付金事業
市道の整備
国の交付金を財源としての道路改
良整備
観光地間及び観光地域内の安全
性・快適性の確保を目的とした道路
改良
道路維持事業
市道の維持、舗装補修
橋梁維持事業
橋梁維持工事
道路台帳整備事業
道路台帳の補正業務
防災安全交付金事業
国の交付金を財源としての計画的
な舗装修繕
橋梁長寿命化事業
国の交付金を財源としての計画的
な橋梁修繕
広域営農団地農道整備事業(大邑 3 期地 県営の広域営農団地農道整備に対
区)
する負担金
農道の整備
基幹農道整備事業(和田 3 期地区)
県営の基幹農道整備に対する負担
金
ふるさと農道整備事業(大田邑智地区)
県営のふるさと農道整備に対する
負担金
-96-
3-4 暮らしを支える生活交通の確保
施策体系
県央の中核都市にふさわしい、快適な基盤づくり(基盤整備)
暮らしを支える生活交通の確保
新たな生活交通システムの再編
現況と課題
1 新たな生活交通システムの再編
当市を運行する乗合バス路線は、市内を運行するものが 11 路線、周辺市町と連絡する広域的路
線 6 路線が運行されている。併せて、学校統合等に伴うスクールバスへの一般乗客の利用(一般混
乗)も行われるなど、市民の生活交通は比較的確保されている。
しかしながら、過疎化の進行やモータリゼーションの発展等により、バス利用者が減少しバスの
運行経費に対する当市の財政負担が年々増加している。
このような中にあっても引き続き、通院や通学など市民生活を支える地域交通の維持・確保は重
要な課題である。
中山間地域等の広範な市域を抱える当市においては、各地域の実情や市民のニーズ等に即した生
活交通手段の確保、周辺地域から中心市街地へのアクセスの確保、バス停までの距離が遠い住民へ
の対応等、総合的な生活交通対策が必要となっている。平成 27 年度、平成 28 年度においては、新
たな交通手段の一つとしてデマンド交通の試験運行を行い課題等を抽出し、地域特性に応じた交通
手段の導入に向け検討を始めたところである。今後も「大田市地域公共交通網形成計画」に基づき、
新たに生活交通システムの再編を図り、市民生活の利便性を確保していく必要がある。
-97-
方向と目標
●「大田市地域公共交通網形成計画」に基づき、路線バスの運行再編や地域特性に応じた交通
手段を導入するなど、生活交通システムを再編し、市民生活の利便性を確保する。
施策の内容
1
新たな生活交通システムの再編
①路線バス運行の廃止に伴う地方バス路線の維持確保を図る。
②通学バスを一般市民が利用できる路線バスとの一体的な運行体制を継続実施する。
③ダイヤや路線の見直しにより、利便性が高く効率的なバス路線の構築を図る。
④公共交通空白地の移動手段確保のため、乗り合いタクシーやデマンド型公共交通、自治会輸
送等、地域の利用実態に即した生活交通手段の導入を図る。
⑤タクシーを活用した高齢者等に対する新たな生活支援サービス「てごタクシー」の普及啓発
を図る。
主な施策と事業
施 策
新たな生活交
通システムの
再編
事
業
付
記
地域交通対策事業
バス路線の維持存続と運行支援
地域公共交通空白地解消に向けた検討
乗り合いタクシー、デマンド型公共
交通、自治会輸送等
-98-
3-5 生活の質を高める情報通信網の整備・活用
施策体系
県央の中核都市にふさわしい、快適な基盤づくり(基盤整備)
生活の質を高める情報通信網の整備・活用
高度情報通信基盤の整備促進
電子自治体の形成
現況と課題
1 高度情報通信基盤の整備促進
平成 18 年に策定した「大田市情報化推進計画」に基づき、平成 19 年度から 3 カ年で市内全域に
光ケーブルを敷設するとともに、各公共施設を光ファイバで接続する光幹線網の整備を行った。
これにより、高度情報化社会に対応しうる高速大容量の通信基盤が整い、行政サービスをはじめ
とした多種多様な市民サービスを柔軟に展開することが可能となった。
なかでも携帯電話については、光幹線網の予備芯を携帯電話事業者に開放することで、通信エリ
アの拡大を促進し、事業者自らの整備が見込まれない山間地等の地域については、平成 26 年度か
ら 2 カ年かけて、市内 4 カ所に移動通信用鉄塔の整備を行い、平成 27 年度末の不感地域の数は、6
地区・13 世帯まで減少した。引き続き携帯電話不感地域解消に取り組む必要がある。
平成 20 年度から平成 21 年度においては、ケーブルテレビ施設の整備を行い、第 3 セクターによ
るケーブルテレビサービスが市内全域でスタートした。
ケーブルテレビ放送サービスの加入率は、平成 27 年度末で 73.3%に達し、難視聴対策、インタ
ーネット接続環境の格差是正や情報伝達手段の一元化が図れた。
今後は、地域情報化の推進に向け、ケーブルテレビへの加入を引続き促進するとともに、情報通
信基盤を活かしたソフト事業への展開が必要である。
また、これまで整備してきた情報通信基盤の適正管理と更新に併せ、依然として解消されていな
いケーブルテレビ網の光ファイバ通信と同軸ケーブル通信との通信格差解消を図る必要がある。
大容量回線による超高速インターネットサービスは、市民の生活向上だけでなく、企業の進出(サ
テライトオフィス等)、若者の定住促進、地域の産業活動や電子行政の基盤として期待できること
から、ケーブルテレビ伝送路の「FTTH 化(光ファイバ化)」の検討が必要である。
-99-
○ ケーブルテレビ加入世帯数の推移
平成26年度
加入世帯
加入率
(戸)
(%)
平成27年度
加入世帯
加入率
(戸)
(%)
旧大田市
7,926
70.8
8,061
72.0
8,123
72.6
旧温泉津町
1,060
75.3
1,079
76.7
1,082
76.9
旧仁摩町
1,334
78.1
1,350
79.0
1,365
79.9
計
10,320
72.1
10,490
73.3
10,570
73.9
※ただし、平成28年度は9月30日現在
2
(各年度3月31日現在)
平成28年度
加入世帯
加入率
(戸)
(%)
(資料:情報企画課)
電子自治体の形成
平成 19 年度から 3 カ年で、市内全域に光ケーブルを敷設するとともに、各公共施設を光ファイ
バで接続する光幹線網の整備を行い、公共ネットワークの再構築を図った。
本ネットワーク上にて、インターネット接続、電子メール、ファイル共有等の各種システムを運
用しており、行政事務の高度情報化及び効率化を図っている。
また、電子自治体の推進を図るために島根県及び県内全市町村で運用している「しまね電子申請
サービス」及びマイナンバーカードを活用した「マイナポータル」など、市民が自宅のパソコン、
スマートフォン、タブレット端末などからインターネットを通じて、申請・届出等の行政手続が簡
単に行えるよう整備している。
方向と目標
●これまでに整備してきた情報通信基盤を活用したソフト事業への展開を図る。
●電子自治体の推進に向け電子申請の利用促進を図る。
●情報基盤通信網の適正管理と更新及び FTTH 化(光ファイバ化)への検討を行う。
施策の内容
1
高度情報通信基盤の整備促進
①市民生活の利便性向上を図るため、産業・福祉・医療・教育・防災等の各分野において、情
報通信基盤を活かした住民サービスを展開する。
②ケーブルテレビ放送に係る各種設備・機器が安定して稼動するよう、計画的に更新を行う。
③情報通信格差の解消と大容量回線の通信を行うため、現在同軸ケーブルにより整備している
伝送路を光ファイバ化する検討を行う。
2
電子自治体の形成
①自営光網及び公共ネットワークの安全・安定稼動を図るため、支障移転、老朽化した端末及
びサーバ機器などを計画的に更新する。
-100-
②電子自治体の推進に向け、しまね電子申請サービス、マイナポータルなど電子申請の周知と
利用促進を図る。
主な施策と事業
施
策
高度情報通信
基盤の整備促
進
電子自治体の
形成
事
業
付
記
情報通信基盤利用促進事業
・ケーブルテレビのデータ放送機
能、インターネット環境を活用した
住民サービスの展開
・FTTH 化(光ファィバ化)への検討
音声告知端末機購入費補助事業
音声告知端末機の購入補助
島根県共同利用型電子申請・施設予約
サービス負担金
「しまね電子申請サービス」の運用
に係る負担金
住民基本台帳ネットワークシステム更
新事業
住民情報システムの関連機器の保
守委託等
-101-
3-6 安全な生活の確保
施策体系
県央の中核都市にふさわしい、快適な基盤づくり(基盤整備)
安全な生活の確保
消防・救急救助体制の充実強化
防災体制の充実強化
交通安全対策の推進
防犯対策の充実
治山治水対策等の推進
現況と課題
1
消防・救急救助体制の充実強化
(1) 常備消防と救急救助
①常備消防
社会情勢の変化に伴う建物利用の多様化・複合化による中高層建築物の増加や都市型災害、大規
模な自然災害等、消防を取り巻く環境は急速に変化しており、各種災害に対応する取り組みが重要
である。
また「消防ポンプ自動車」をはじめとした車両の計画的な更新整備を行うとともに、市民ニーズ
の多様化、消防行政を取り巻く諸情勢に対応すべく、職員の知識と技術の向上を図り、更なる消防
教養の充実が必要である。
西部消防署庁舎は、築 43 年を経過し、老朽化の進行や耐震強度の低下が著しく、消防施設とし
ての機能維持が困難であることから早期の整備が必要である。
②救急救助
高齢化、核家族化が進展する中、救急業務に対する市民の期待はますます増大しており、職員の
更なる知識・技術の向上が求められるとともに、迅速かつ的確な対応が救命率の向上につながるこ
とから、車両や、高度な救命処置用資器材の整備を計画的に行う必要がある。
特に、救命率向上のため、
「高規格救急自動車」の計画的な更新を図り、更には、「救急救命士」
を計画的に養成し、救急体制の充実強化を図る必要がある。また、島根県が運航している医師、看
-102-
護師が搭乗する「医療専用ヘリコプター(ドクターヘリ)」の有効活用や、市民への応急手当の普
及啓発に努める必要がある。そして、救助業務については火災・水難・交通事故・自然災害・労働
災害等の各種災害に対応できる資機材の整備が必要である。
(2) 非常備消防
大田市消防団は、地域防災における中核的な存在として、地域と密着した防災活動を展開してお
り、火災をはじめとする各種災害に対応し大きな成果を挙げるなど、市民からは大きな期待が寄せ
られている。
消防団員の確保はもとより、消防団の機動力強化、資機材の整備により、災害時の出動態勢の強
化を図る必要があり、併せて、団員が円滑な災害活動を行うため、知識・技術を習得するための訓
練・研修を行う必要がある。
消防水利施設については、防火水槽、消火栓の新設等、消防水利の確保に努めているが、今後も
継続的に整備し、更に、充実を図る必要がある。
○ 火災の発生状況
年
次
火
災
発
生
件
数
羅
災
世
帯
数
建
物
(焼
㎡
損
)面
積
焼
失
棟
数
山
林
(焼
a
損
)面
積
(損
千
害
円
額
)
負
傷
者
死
者
平成22年
26
8
13
138
5
5,816
1
0
平成23年
26
8
12
736
15
38,180
1
0
平成24年
31
10
22
846
6
29,658
1
3
平成25年
26
6
10
594
18
5,073
0
3
平成26年
33
6
14
1,961
4
433,314
0
4
平成27年
17
4
10
400
0
8,487
0
3
平成28年
18
5
12
630
2
16,226
0
4
(資料:消防部総務課)
-103-
○ 救急出場の推移
年
次
平成22年
平成23年
平成24年
平成25年
平成26年
平成27年
平成28年
区
分
自
然
災
害
火
災
交
通
事
故
水
難
労
働
災
害
運
動
競
技
一
般
負
傷
自
損
行
為
加
害
急
病
そ
の
他
計
件数
0
0
5
98
11
11
251
3
22
950
248
1,599
搬送人員
0
0
6
116
11
11
244
2
14
910
244
1,558
件数
1
0
3
117
10
11
227
2
26
997
246
1,640
搬送人員
0
0
2
127
11
11
223
2
16
951
242
1,585
件数
2
0
2
116
19
15
264
8
18
971
279
1,694
搬送人員
2
0
2
125
19
16
257
6
9
916
274
1,626
件数
1
0
1
105
20
8
248
5
14
977
269
1,648
搬送人員
1
0
0
119
19
8
242
6
9
939
260
1,603
件数
2
0
1
104
18
7
266
1
15
1,001
323
1,738
搬送人員
2
0
1
121
19
8
263
0
11
960
319
1,704
件数
0
0
4
86
17
14
295
6
14
1,030
338
1,804
搬送人員
0
0
2
95
17
15
296
6
8
985
332
1,756
件数
1
0
5
97
20
12
299
4
13
1,118
325
1,894
搬送人員
1
0
5
111
20
13
294
4
11
1,071
314
1,844
(資料:消防部総務課)
2
防災体制の充実強化
当市では、平成 18 年度に策定した「大田市地域防災計画」に基づき、組織体制や災害時に備え
た非常食及び資機材の年次的な計画による備蓄を実施するとともに、島根県をはじめとした関係機
関と連携を図りながら、防災情報システムの運用を行っている。
また、東日本大震災や熊本地震等の大規模災害を教訓として、自然災害や大規模な社会インフラ
事故等の発生時に全庁の統括・調整にあたる「危機管理室」を設置するなど、危機管理体制の充実・
強化に努めており、大規模災害発生時において、市の行政機能を継続するための業務継続計画につ
いては、策定中である。
一方、総合的な防災対策を進めていくためには、市民による自主防災体制の構築、育成・強化が
重要であるが、自主防災組織の組織率は、平成 27 年度末で 36.1%と、島根県(71.1%)及び全国
(81.7%)を大きく下回っている状況であり、組織化が課題となっている。
今後、災害時の情報伝達手段の拡充や市民の避難体制の整備などを推進するとともに、防災意識
の啓発など、地域防災体制の強化を図る取り組みをこれまで以上に推進する必要がある。
また、市の行政機能を継続するために必要な人員や執行環境の確保に努める必要がある。
本庁舎は昭和 57 年完成の建物で、耐震基準を満たしておらず、建築後 35 年が経過していること
から、緊急性、耐用残存年数を考慮したうえで耐震補強等を検討する必要がある。
3
交通安全対策の推進
交通事故の現状は、夜間における国道での交通死亡事故が特に多発しており、高齢者の交通事故
の増加は大きな問題となっている。
当市は、交通事故防止対策推進のため「大田市交通対策協議会」へ交通安全対策業務の委託、ま
た、大田市交通指導員を委嘱して、児童・生徒の登下校時に交通安全指導を実施するなどの取り組
-104-
みを行っている。
更に、交通安全環境についても、市民要望に基づき、交通安全施設(カーブミラー設置等)の整
備を実施しており、交通環境の改善を含めた総合的な交通事故防止対策に努めている。
交通安全の更なる推進を図るためには、各地区の交通安全活動の継続はもとより、交通指導員の
指導力向上が必要である。
4 防犯対策の充実
近年、青少年や児童に関わる凶悪犯罪事件が多発しており、防犯対策の充実を求める機運が高ま
っている。
当市は、「大田市防犯協力会」へ助成を行うなど、防犯対策を推進しており、特に、防犯協力会
の活動を通じて、
「子どもの見守り隊」や、
「青色回転灯パトロール隊」等の自主防犯組織が結成さ
れるなど、市民による自主防犯の取り組みが進められている。
また、薄暮時や、夜間における不審者からの声がけ事案が発生しており、市民要望に基づいた防
犯灯の設置整備及び自治会防犯灯新規設置等にかかる助成を実施している。
防犯対策を推進していくうえで、市民による自主防犯の取り組みの継続性が課題であり、また、
防犯灯の設置については、市の設置から市民が設置する防犯灯への移行が必要となっている。
5 治山治水対策等の推進
地理的・地形的条件から、水害・山崩れなどの災害危険箇所の多い当市において、砂防、地すべ
り防止対策、急傾斜地崩壊対策、治山等の県事業を中心として諸事業に取り組んできたが、今後も
災害防止に向けて、積極的に事業を推進する必要がある。
河川や地域の基幹排水路、更に、市街地内の排水路については、流域の環境変化に伴う流量の増
大から流下断面の不足が生じ、降雨の際、住宅地の湛水が大きな問題となっている。
排水路については、築造後経過年数が経ち、老朽化も進み、改修や修繕の要望も多く出るなど、
市民生活の環境保全への対応が必要である。
河川環境の整備については、河川に隣接する地元自治会等が、「河川愛護団」を結成して除草・
清掃を行うなど、良好な河川環境が確保されており、これらについては、「河川愛護団奨励金」と
して助成している。
方向と目標
●火災及び風水害、震災時等の被害防止のため、消防力及び救急救助体制の充実・強化、
消防拠点施設や防災施設の整備等を進めるとともに、自主防災組織の育成強化や、災害
予防意識の啓発に努め、災害に強い防災体制を構築する。
●「大田市地域防災計画」を逐次見直し、総合的な地域防災体制の充実・強化を図る。
●災害危険箇所の把握に努め、土砂災害の防止に向けた治山・治水対策や、海岸保全対策
を推進する。
-105-
施策の内容
1
消防・救急救助体制の充実強化
(1) 常備消防と救急救助
①常備消防
・老朽化した西部消防署庁舎の建替えについて検討する。
・防災への広報活動をはじめ、あらゆる媒体を活用し、市民意識の高揚を図る。
・中高層建築物の増加や、都市型災害に対応する消防力の整備について検討する。
・車両や、装備・搭載資機材の計画的な更新を行う。
・職員の知識と技術の向上を図るため、「消防大学校」等の教育機関への派遣を行い、更なる
スキルアップを図る
②救急救助
・車両や資機材の計画的な更新を行う。
・複雑、多様化・高度化する救急業務及び救助業務に対応するため、職員の知識・技術の向上
を目的とした研修会等へ参加する。
・計画的に救急救命士を養成する。
・市民に対して、応急手当講習の受講を積極的に推進し、応急手当の普及啓発に努める。
(2) 非常備消防
①消防団員の減少や、被雇用者団員が増加する中、消防団協力事業所の認定による活動環境の
整備や、地縁等を通じた消防団への加入を促進する。
②消防団車両や、資機材の計画的な更新を行い、消防力の充実を図る。
③消防団員に対する資機材の取扱訓練、消防学校派遣教育等、各種訓練・研修会を計画的に実
施する。
④消防水利不足地域への防火水槽、消火栓を計画的に設置する。
⑤消防団員の処遇の改善を図る。
2
防災体制の充実強化
①避難所の見直しや災害時要配慮者対策等、市民の避難体制の整備に努める。
②災害用食糧や資機材の備蓄整備、また、応援体制の拡充並びに防災訓練の実施など、災害予
防体制の強化を推進する。
③総合防災情報システムの整備など広域的な防災体制を図る。
④防災行政無線の整備など、災害時の情報伝達手段の拡充を図る。
⑤各地域の実情に応じた研修会や、学習会等の継続的な実施、自主防災組織の結成を推進する
など防災意識の啓発に努める。
⑥大規模災害発生時に業務を継続するために執務環境の整備を行う。
⑦市役所本庁舎の耐震補強等について検討を行う。
-106-
3 交通安全対策の推進
①「大田市交通対策協議会」と連携し、高齢者を対象とした参加体験型の交通安全教室の実施
や、小学校の新入生への夜行反射材の配布等、交通安全にかかる啓発活動を実施する。
②交通指導員による交通安全指導については、交通安全意識を高めるため、定期的な研修会を
開催し、指導力の向上や関係機関との連携を図る。
③交通安全施設については、継続的に整備を行う。
4 防犯対策の充実
①更なる自主防犯活動の推進を図るため、
「大田市防犯協力会」に対する支援を行い、民間パト
ロールの充実に向けた「青色回転灯パトロール隊」の市内全域への整備や、小学校の新入生
への防犯啓発グッズの配布等を行う。
②防犯灯の設置については、自治会連合会や学校・保護者会等との連携を図りながら、必要な
箇所に対しての設置を行うとともに、市民による自主的な防犯灯設置の促進・支援を行う。
5 治山治水対策等の推進
①市民の生命・財産を自然災害から守るため、県及び市管理河川、砂防、治山、地すべり防止
対策、急傾斜地崩壊対策等の各事業を推進する。
②湛水が発生する地域については、水路の抜本的な改修等により対策を進める。
③各地域での排水路の改修については、年次的に進め、また、公共下水道整備区域内において
は、下水道工事との関連を図り整備を進める。
④愛護団構成員の対策は、今後高齢化となりますます厳しい状況が考えられるが、治水や河川
環境改善の観点から、良好に維持できるよう制度を検討する。
主な施策と事業
施
策
消防・救急救助
体制の充実強
化
事
業
付
記
西部消防署庁舎新築整備事業
西部消防署庁舎の建替えの検討
化学消防ポンプ自動車更新事業
化学消防ポンプ自動車の更新
高規格救急自動車更新事業
高規格救急自動車の更新
消防団小型動力ポンプ積載車更新事業
小型動力ポンプ積載車の更新
消防団小型動力ポンプ更新事業
小型動力ポンプの更新
消防団装備充実強化事業
消防団員の安全装備品の整備
消火栓整備事業
消防水利確保のための消火栓の新
設
消防格納庫整備事業
消防団の車両・資機材の格納庫整備
-107-
防災体制の充
実強化
消防水利確保のための防火水槽の
新設
「大田市地域防災計画」の見直し
防災対策事業
や、避難訓練の実施及び食糧備蓄な
どの防災対策の推進
防災行政無線屋外拡声子局増設整備事 防災行政無線屋外拡声子局の増設
業
整備
総合防災システム端末、震度情報ネ
島根県総合防災情報システム負担金
ットワーク等による災害規模の状
況把握と情報提供等
県営の防災ダム事業に対する負担
県単防災ダム事業(清滝ダム)
金
「大田市交通対策協議会」への業務
交通対策協議会委託事業
委託
交通安全対策
の推進
交通指導員設置事業
交通指導員報酬等
交通安全施設整備事業
カーブミラー、ガードレール等の設
置
防犯灯整備事業
防犯灯の設置及び維持管理
防火水槽整備事業
防犯対策の充
実
大田市防犯協力会への支援
治山対策事業
治山治水対策
等の推進
急傾斜地崩壊対策事業負担金
用悪水路整備事業
-108-
青色回転灯整備、防犯ブザー配布等
にかかる負担金
山崩れ、地すべり等の山地災害の防
止対策
島根県実施の急傾斜地崩壊対策事
業にかかる市負担金
幹線排水路、用悪水路の整備及び改
修