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ニュースリリース
2 0 1 7 年 3 月 2 日
株式会社日本政策金融公庫
人手不足感が調査開始以来、過去最高
~ホテル・旅館業の上昇傾向が顕著~
雇用動向に関するアンケート調査結果
(生活衛生関係営業の景気動向等調査特別調査結果2016年10~12月期)
【従業者の確保をめぐる環境】(2ページ)
○ 1年前と比べた従業者の確保をめぐる環境は、「確保しにくくなった」の割合が36.1%と、2008年の調査開始以来、
過去最高となった。
○ 業種別にみると、飲食業、食肉・食鳥肉販売業、映画館、ホテル・旅館業が全体を上回った。この4業種の過去5年
間の推移をみると、各年次ともにホテル・旅館業が最も高い。
【従業者の過不足感】(3ページ)
○ 従業者の過不足感は、「不足」の割合が約4割(38.8%)と、2008年の調査開始以来、過去最高となった。
○ 業種別にみると、飲食業、食肉・食鳥肉販売業、映画館、ホテル・旅館業が全体を上回った。この4業種の5年
前調査との比較においては、ホテル・旅館業の上昇幅(+35.5ポイント)が最も大きい。
【従業者の増減動向】(4ページ)
○ 1年前と比べた従業者の増減動向は、「減少した」の割合が18.0%と、前年調査を5.1ポイント上回った。
○ 業種別にみると、飲食業、食肉・食鳥肉販売業、映画館、ホテル・旅館業が全体を上回った。この4業種の5年
前調査との比較においては、ホテル・旅館業の上昇幅(+16.3ポイント)が最も大きい。
<お問い合わせ先>
日本政策金融公庫 国民生活事業本部 生活衛生融資部
生活衛生情報支援グループ 担当:竹迫、小沢 TEL 03-3270-1653
【調査の実施要領】
調
査
時
点
2016年12月上旬
調
査
方
法
調
査
対
象
有効回答企業数
郵送調査、訪問面接調査
生活衛生関係営業 3,290 企業
3,096 企業 (回答率94.1%)
(業種内訳)
飲食業
1,424
企業
映画館
57
企業
150
企業
ホテル・旅館業
176
企業
55
企業
公衆浴場業
109
企業
理容業
394
企業
クリーニング業
275
企業
美容業
456
企業
食肉・食鳥肉販売業
氷雪販売業
【本調査における留意事項】
 2012年4~6月期調査時点で調査対象企業の見直しが行われている。
 2016年4~6月期調査時点で沖縄県を調査対象に加えている。
 比率の算出にあたっては、無回答を除いたものを母数としている。
 本調査における従業者、正社員及び非正社員の定義は次表のとおり。
【従業者】
個人企業
事業主、家族従業員、常時雇用の従業員、パート・アルバイト・契約社員・派遣社員等※
法人企業
常勤役員、常時雇用の従業員、パート・アルバイト・契約社員・派遣社員等
※6か月以上継続雇用(雇用予定を含む)し、通常の従業員と同様に勤務している方を指す(以下同じ)。
【正社員】
個人企業
法人企業
家族従業員、常時雇用の従業員
常時雇用の従業員
【非正社員】
個人企業
法人企業
パート・アルバイト・契約社員・派遣社員等
1
1
従業者の確保をめぐる環境
○ 1年前と比べた従業者の確保をめぐる環境は、「確保しにくくなった」の割合が36.1%と、 2008年の調査開始以来、過去最高となった(図表1)。
○ 業種別にみると、飲食業、食肉・食鳥肉販売業、映画館、ホテル・旅館業が全体を上回った。この4業種の過去5年間の推移をみると、各年次ともに
ホテル・旅館業が最も高い(図表2、3)。
○ 1年前と比べて従業者の確保がしにくくなった理由は、「新規に募集をしても応募が少ない」、「新規募集の際に、求められる待遇面(給与、休暇等)の
水準が高い」、「新規に雇用した者が定着せずに辞めてしまう」の順に高い(図表4)。
図表1
従業者の確保をめぐる環境
確保しやすくなった
2008年
(n=3,220)
2009年
(n=3,216)
2010年
(n=3,217)
2011年
(n=3,207)
2012年
(n=3,083)
2013年
(n=2,988)
2014年
(n=3,039)
2015年
(n=3,041)
2016年
(n=3,075)
変わらない
7.9
図表2
確保しにくくなった
73.2
13.9
18.9
72.3
10.4
13.7
74.4
7.5
75.8
3.1
83.1
2.3
15.2
16.7
13.8
74.3
1.6
23.4
65.8
0.8
65.0
1.0
62.9
(%)
32.6
34.1
36.1
図表3 従業者の確保をめぐる環境
【「確保しにくくなった」割合が全体を上回った4業種】
70
60.2
60
47.0
50
40.4
40
29.4
30
20
10
0
確保しやすくなった
全体
(n=3,075)
飲食業
(n=1,414)
食肉・食鳥肉販売業
(n=149)
氷雪販売業
(n=55)
理容業
(n=392)
美容業
(n=449)
映画館
(n=57)
ホテル・旅館業
(n=176)
公衆浴場業
(n=109)
クリーニング業
(n=274)
16.0
23.8
14.5
5.0
3.1
18.7
2012年
2013年
40.7
34.5
52.3
50.9
50.9
38.7
40.9
37.6
40.0
33.6
81.3
2015年
2016年
変わらない
確保しにくくなった
62.9
0.8
59.2
40.0
59.1
40.9
1.8
81.8
0.8
16.4
71.4
2.0
27.8
66.1
3.5
31.8
45.6
2.3
50.9
37.5
60.2
84.4
0.4
15.6
74.1
25.5
従業者の確保がしにくくなった理由(複数回答)
(n=1,100)
38.3
(%)
31.9
映画館
30.1
20.5
7.5
食肉・食
鳥肉販売
業
応
募
が
少
な
い
2
新
規
に
募
集
を
し
て
も
(%)
36.1
ホテル・
旅館業
飲食業
2014年
1.0
図表4
(「確保しにくくなった」割合の最近5年間の推移)
(%)
従業者の確保をめぐる環境【業種別】
が与
高、
い休
暇
等
)
の
水
準
め
ら
れ
る
待
遇
面
(
給
新
規
募
集
の
際
に
、
求
ま定新
う着規
せに
ず雇
に用
辞し
めた
て者
しが
め欲
る・
人能
材力
が等
少の
な面
いで
求
募
は
あ
る
も
の
の
、
意
新
規
募
集
の
際
に
、
応
辞
め
て
し
ま
う
健
康
上
の
理
由
等
か
ら
従
業
者
が
高
齢
化
し
、
か
れ
て
し
ま
う
ま
た
は
他
社
に
引
き
抜
優
秀
な
従
業
者
が
独
立
、
7.5
そ
の
他
2
従業者の過不足感
○ 従業者の過不足感は、「不足」の割合が約4割(38.8%)と、2008年の調査開始以来、過去最高となった(図表5)。
○ 業種別にみると、飲食業、食肉・食鳥肉販売業、映画館、ホテル・旅館業が全体を上回った。この4業種の5年前調査との比較においては、ホテル・
旅館業の上昇幅(+35.5ポイント)が最も大きい(図表6、7)。
図表5
従業者の過不足感
不足
2008年
(n=3,220)
2009年
(n=3,220)
2010年
(n=3,220)
2011年
(n=3,220)
2012年
(n=3,083)
2013年
(n=3,017)
2014年
(n=3,039)
2015年
(n=3,041)
2016年
(n=3,096)
適正
22.6
図表6
過剰
66.2
67.5
12.8
20.5
67.5
12.0
18.3
65.0
10.7
76.4
5.2
27.2
66.3
6.6
33.0
62.3
4.7
33.0
62.2
4.8
38.8
57.2
図表7
(%)
4.0
47.0
50
20
10
46.7
29.3
51.8
50.9
38.0
42.6
35.2
25.1
18.7
59.6
2013年
2014年
22.9
29.1
映画館
食肉・食鳥
肉販売業
2015年
2016年
1.8
34.7
65.1
ホテル・旅
館業
5.0
45.6
75.2
飲食業
3
4.3
60.3
64.8
0
2012年
5.5
52.6
21.4
7.3
76.4
34.6
29.5
19.3
3.6
46.7
36.0
35.1
4.0
56.2
18.2
52.6
46.0
(%)
57.2
46.0
40.2
28.1
過剰
40.2
64.8
57.0
適正
38.8
(「不足」割合の最近5年間の推移)
60
30
全体
(n=3,096)
飲食業
(n=1,424)
食肉・食鳥肉販売業
(n=150)
氷雪販売業
(n=55)
理容業
(n=394)
美容業
(n=456)
映画館
(n=57)
ホテル・旅館業
(n=176)
公衆浴場業
(n=109)
クリーニング業
(n=275)
従業者の過不足感【「不足」割合が全体を上回った4業種】
70
40
不足
(%)
11.2
19.7
24.3
従業者の過不足感【業種別】
0.6
1.8
5.8
3
従業者の増減動向
○ 1年前と比べた従業者の増減動向は、「減少した」の割合が18.0%と、前年調査を5.1ポイント上回った(図表8)。
○ 業種別にみると、飲食業、食肉・食鳥肉販売業、映画館、ホテル・旅館業が全体を上回った。この4業種の5年前調査との比較においては、ホテル・
旅館業の上昇幅(+16.3ポイント)が最も大きい(図表9、10)。
図表8
増加した
2008年
(n=3,220)
2009年
(n=3,216)
2010年
(n=3,217)
2011年
(n=3,207)
2012年
(n=3,087)
2013年
(n=2,999)
2014年
(n=3,039)
2015年
(n=3,041)
2016年
(n=3,075)
変わらない
6.6
77.2
5.3
79.5
5.7
4.9
減少した
全体
16.2
(n=3,075)
飲食業
15.2
(n=1,414)
食肉・食鳥肉販売業
13.1
(n=149)
氷雪販売業
15.3
(n=55)
理容業
10.6
(n=392)
美容業
11.8
(n=449)
映画館
13.2
(n=57)
ホテル・旅館業
12.9
(n=176)
公衆浴場業
18.0
(n=109)
クリーニング業
(n=274)
79.8
85.6
4.7
83.5
5.1
81.7
6.1
81.0
76.8
図表10
従業者の増減動向【業種別】
増加した
(%)
81.3
3.8
5.2
図表9
従業者の増減動向
5.2
76.8
4.4
74.8
12.8
68.5
7.3
30
2.0
82.7
5.1
21.1
18.8
20
15.9
12.8
5.3
71.9
12.5
11.0
6.5
12.5
15.2
15.1
87.2
5.5
83.2
ホテル・
旅館業
22.8
映画館
20.8
18.8
12.0
7.9
7.4
2013年
2014年
4
2015年
飲食業
食肉・食
鳥肉販
売業
0
2012年
10.9
15.3
2016年
14.0
22.8
60.2
4.6
16.9
13.3
18.8
80.8
27.3
25.9
(%)
18.0
81.8
(「減少した」割合の最近5年間の推移)
27.5
減少した
20.8
従業者の増減動向【「減少した」割合が全体を上回った4業種】
(%)
10
変わらない
27.3
8.3
11.3
4
従業者の増減理由
○ 従業者の増加理由は、「将来の人手不足への備え」、「受注・販売の増加」、「技能承継のため(従業者の高齢化への対応)」の順に高い(図表11)。
○ 従業者の減少理由は、「離職者の補充人員を募集したが採用できず」、「受注・販売の減少」、「事業縮小」の順に高い(図表12)。
図表11
従業者の増加理由【複数回答】
(n=158)
図表12
(n=521)
(%)
将来の人手不足への備え
15.2
店舗・営業所・工場等を新設
13.3
4.6
設備増強・業務効率化
4.4
3.6
6.3
店舗・営業所・工場等を閉鎖
新技術・設備導入への対応
5.7
業務の一部を外注化
その他
1.9
その他
18.4
5
7.3
受注・販売の減少予定
出産、育児休業等を
取得する従業者の補完
業務の一部を内製化
11.3
人員過剰
18.4
新事業・新分野への進出
17.9
事業縮小
20.9
受注・販売の増加予定
61.4
受注・販売の減少
27.8
技能承継のため
(従業者の高齢化への対応)
(%)
離職者の補充人員を募集した
が採用できず
51.9
受注・販売の増加
従業者の減少理由【複数回答】
2.1
13.6
5
従業者の採用について
○ 従業者を採用する場合の方針は、「パート・アルバイトの採用」、「経験者の中途採用」、 「女性の採用」の順に高い(図表13)。
○ 従業者を採用する場合に利用する手段は、「身内や知人からの紹介」、「ハローワークへの求人」、「求人サイトの活用」の順に高い(図表14)。
図表13
従業者を採用する場合の方針【複数回答】
(n=1,921)
図表14
(n=1,937)
(%)
パート・アルバイトの採用
51.5
女性の採用
51.4
(%)
身内や知人からの紹介
80.5
経験者の中途採用
従業者を採用する場合に利用する手段【複数回答】
61.8
ハローワークへの求人
43.0
求人サイトの活用
30.4
はり紙・折込チラシを配布
若手の採用
27.1
33.1
学校への求人
未経験者の中途採用
新規学卒者の採用
23.6
シニアの採用
外国人の採用
23.4
28.8
19.0
6.6
派遣労働者等の
外部人材の活用
4.0
その他
3.6
新聞・雑誌等への求人広告
15.0
自社ホームページでの求人
14.7
民間の人材サービス会社の利用
14.2
生活衛生営業指導センター、
生活衛生同業組合との連携
6.2
インターンシップの実施
6.0
自社のパンフレットを作成
※採用の必要がないと回答した企業を除く。
4.1
商工会・商工会議所との連携
2.9
合同面接会・就職フェア等
への参加
2.2
その他
4.0
特にない
3.3
※採用の必要がないと回答した企業を除く。
6
6
賃金水準
○ 1年前と比べた正社員及び非正社員の賃金水準は、「上昇した」の割合が前年調査に比べてそれぞれ1.9ポイント上昇した(図表15、17)。
○ 業種別にみると、正社員、非正社員ともに、ホテル・旅館業、映画館、食肉・食鳥肉販売業が上位3位を占めた(図表16、18)。
図表15
上昇した
2015年
(n=2,435)
2016年
(n=2,309)
図表17
正社員の賃金水準
変わらない
24.1
(%)
低下した
69.7
26.0
69.8
上昇した
6.2
2015年
(n=1,968)
4.2
2016年
(n=2,075)
※正社員は雇用していないと回答した企業を除く。
図表16
変わらない
変わらない
(%)
低下した
32.6
64.6
34.5
2.8
63.1
2.4
※非正社員は雇用していないと回答した企業を除く。
正社員の賃金水準【業種別】
上昇した
非正社員の賃金水準
図表18
非正社員の賃金水準【業種別】
上昇した
低下した
変わらない
低下した
(%)
(%)
全体
(n=2,309)
26.0
69.8
飲食業
(n=1,056)
25.9
70.5
食肉・食鳥肉販売業
(n=132)
32.6
氷雪販売業
(n=46)
17.4
理容業
(n=263)
16.0
美容業
(n=321)
78.3
74.9
30.8
映画館
(n=54)
クリーニング業
(n=198)
65.7
35.2
ホテル・旅館業
(n=159)
公衆浴場業
(n=80)
65.9
18.2
34.5
63.1
2.4
3.6
飲食業
(n=1,089)
35.1
63.0
1.9
1.5
食肉・食鳥肉販売業
(n=127)
4.3
氷雪販売業
(n=32)
9.1
理容業
(n=143)
3.4
美容業
(n=229)
53.5
80.0
76.8
38.6
3.1
ホテル・旅館業
(n=162)
6.3
公衆浴場業
(n=73)
5.1
7
クリーニング業
(n=165)
59.1
21.9
2.4
75.0
9.8
3.1
82.5
31.9
映画館
(n=55)
64.8
43.4
13.8
4.2
全体
(n=2,075)
7.7
65.1
60.0
40.0
52.5
23.3
33.9
3.1
46.9
74.0
64.2
0.6
2.7
1.8
7
賃金水準の見通し
○ 今後1年間の正社員の賃金の見通しは、「賃金を引き上げる」の割合が、前年調査に比べて0.9ポイント上昇したものの、非正社員は0.4ポイント減少
した(図表19、21)。
○ 業種別にみると、正社員は、ホテル・旅館業、食肉・食鳥肉販売業、美容業の順に高く、非正社員は、映画館、ホテル・旅館業、食肉・食鳥肉販売の
順に高い(図表20、22)。
図表19
賃金を引き上げる
2015年
(n=2,365)
23.0
2016年
(n=2,296)
23.9
正社員の賃金の見通し
変えない
73.6
73.9
図表21
(%)
賃金を引き下げる
賃金を引き上げる
変えない
25.4
73.1
1.5
2.2
2016年
(n=2,085)
25.0
73.5
1.5
※正社員は雇用していない、雇用の予定がないと回答した企業を除く。
図表22
賃金を引き下げる
非正社員の賃金の見通し【業種別】
賃金を引き上げる
変えない
賃金を引き下げる
(%)
全体
(n=2,296)
23.9
73.9
飲食業
(n=1,070)
22.6
75.2
食肉・食鳥肉販売業
(n=130)
36.9
氷雪販売業
(n=45)
理容業
(n=255)
26.7
18.0
美容業
(n=317)
77.6
70.0
25.9
ホテル・旅館業
(n=157)
クリーニング業
(n=191)
71.1
28.1
映画館
(n=54)
公衆浴場業
(n=77)
60.8
72.2
38.9
10.4
15.2
(%)
2.2
全体
(n=2,085)
25.0
73.5
1.5
2.1
飲食業
(n=1,098)
25.3
73.5
1.2
2.3
食肉・食鳥肉販売業
(n=128)
2.2
氷雪販売業
(n=34)
4.3
理容業
(n=140)
1.9
美容業
(n=231)
1.9
映画館
(n=55)
82.7
28.1
2.6
公衆浴場業
(n=71)
2.1
クリーニング業
(n=165)
8
70.3
23.5
1.6
76.5
9.3
86.4
23.8
4.3
74.0
41.8
ホテル・旅館業
(n=163)
61.1
87.0
(%)
賃金を引き下げる
2015年
(n=1,922)
正社員の賃金の見通し【業種別】
賃金を引き上げる
変えない
3.3
※正社員は雇用していない、雇用の予定がないと回答した企業を除く。
図表20
非正社員の賃金の見通し
56.4
38.0
18.3
20.6
2.2
1.8
62.0
80.3
1.4
77.6
1.8