後 期 計 画 いとまんしに 生まれてよかった、住んでよかった 平成29年3月 市長原稿 === 目 次 === ■第1章 計画策定の背景 1.世界の動き................................................................................................................................... 1 作業中 2.日本の動き................................................................................................................................... 2 3.沖縄県の動き ............................................................................................................................... 4 4.糸満市の動き ............................................................................................................................... 4 ■第2章 計画の基本的な考え方 1.計画の趣旨................................................................................................................................... 5 2.計画の愛称................................................................................................................................... 5 3.計画の位置づけ............................................................................................................................ 6 4.計画の期間................................................................................................................................... 7 5.計画の基本理念............................................................................................................................ 8 6.計画の構成................................................................................................................................... 9 7.計画の体系図 ............................................................................................................................. 10 8.計画の推進体制.......................................................................................................................... 12 ■第3章 計画の内容 基本方向 Ⅰ あらゆる分野における女性の活躍・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13 男性中心労働慣行等の変革と女性の活躍・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14 政策・方針決定過程への女性の参画の拡大・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17 雇用等における男女共同参画の推進と仕事と生活の調和・・・・・・・・・・・・・・・・・19 基本方向 Ⅱ 安全・安心な暮らしの実現・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21 生涯を通じた健康支援・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22 女性に対するあらゆる暴力の根絶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25 貧困、高齢、障害等により困難を抱えた女性等が安心して暮らせる生活環境・・・・・・・・27 基本方向 Ⅲ 男女共同参画社会の実現に向けた基盤の整備・・・・・・・・・・・・・・・・31 男女共同参画社会の視点に立った各種制度等の整備・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32 教育・メディア等を通じた意識改革、理解の促進・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34 ■第 4 章 数値目標一覧 基本方向 Ⅰ あらゆる分野における女性の活躍・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・36 基本方向 Ⅱ 安全・安心な暮らしの実現・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37 基本方向 Ⅲ 男女共同参画社会の実現に向けた基盤の整備・・・・・・・・・・・・・・・39 進捗管理フローチャート・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41 資料編 ● 平成28年度「糸満市男女共同参画計画に関する市民意識調査」概要・・・・・・・・・43 ● 糸満市男女共同参画社会推進条例・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・55 ● 沖縄県男女共同参画推進条例・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・59 ● 男女共同参画社会基本法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・62 ● 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律・・・・・・・・・・・・・・・67 ● 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律・・・・・・・・・・・・・・・・・・76 ● 糸満市男女共同参画行政推進委員会設置規定・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・88 ● 糸満市男女共同参画会議規則・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・91 ● 第2次糸満市男女共同参画計画~いちまんVIVOプラン~中間見直しに向けた答申・・95 ● 用語説明・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 112 ■第2章 計画の基本的な考え方 1.計画の趣旨 男女共同参画社会に向けた取り組みは、国連、政府、自治体等によって、様々なレベルの 取り組みが続けられています。日本でも、男女共同参画の意識は少しずつ広がり、定着しつ つありますが、性別による固定的な役割分担意識をはじめとする課題は、一人ひとりの意識 に深く関わっており、地域における身近な男女共同参画の推進が必要です。 また、少子高齢化の進展、経済の長期低迷や非正規労働者の増加など、社会情勢は絶えず 変化しており、地域社会においても、時とともに取り組むべき課題は変わっていきます。 このため、今回の計画策定にあたっては、平成22年制定の「糸満市男女共同参画社会推進 条例」にある基本理念を本計画の理念としながら、本市の現状や課題等を考慮し、糸満市に おける今後の男女共同参画社会の実現に向けた取り組みを検討しました。 糸満市男女共同参画社会推進条例では、「男女が個人として能力を発揮する機会が確保」 されることなど、6項目にわたる事項を基本理念として掲げています。この理念の先にある のは、男性も女性も暮らしやすい地域社会の実現です。 性別や年齢、障がいの有無にかかわりなく、あらゆる市民が、一人ひとりの能力を発揮し て暮らせる地域社会。そんな男女共同参画社会に少しでも近づくための計画として、「糸満 市第2次男女共同参画計画 ~いちまんVIVOプラン~」を策定します。 2.計画の愛称 糸満市では、第1次計画策定の際に男女共同参画計画を広く市民に理解して頂くため、愛 称の公募を行い、女性会議で決定した 「いちまんVIVOプラン」 を第 2 次計画においても愛称とします。 ビ ボ VIVOとは? ビ ボ ビ ボ 「いちまんVIVOプラン」のVIVOとは、スペイン語で「生き生きとした」という意味 の VIVO(ビボ)と方言を組み合わせ、糸満市の地域性を尊重し、男女が生き生き とした共同参画のまちづくりを目指す意味が込められています。 5 3.計画の位置づけ ○国や県の計画との位置づけについて (1)この計画は、国の「男女共同参画社会基本法」第 9 条並びに第 14 条第 3 項に基づ く計画です。 (2)平成 27(2016)年に閣議決定された、国の「第 4 次男女共同参画基本計画」の内容を 踏まえています。 (3)沖縄県の「第 5 次沖縄県男女共同参画計画~DEIGO プラン~」と整合性を図ってい ます。 ○市の計画等との位置づけについて (1)市の「第 4 次糸満市総合計画(後期基本計画)」を上位計画としています。 (2)平成 22(2010)年公布の「糸満市男女共同参画社会推進条例」の第 10 条に掲げる男 女共同参画社会の推進に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための計画です。 (3) 平成 27(2016)年 3 月の男女共同参画会議からの答申をもとに平成 28 年度中に検討 を重ね、策定しました。 男女共同参画社会基本法 (国 …地方公共団体の責務) (県) (市) 国の施策に準じた施策及び区 国の男女共同参画計画を勘 国及び県の男女共同参画計画を 域の特性に応じた施策の策 案して、基本的な計画を定め 勘案して、基本的な計画を定める 定・実施の責務 なければならない。 ように努めなければならない。 (第 9 条) (第 14 条第 1 項) 第 5 次沖縄県男女参画計画 DEIGOプラン 勘 案 (第 14 条第 3 項) 糸満市男女共同参画社会 推進条例(平成 22 年度) (平成 28 年度) 第 2 次糸満市男女共同参 画計画 いちまん VIVO プ ラン(平成 23 年度) 第 2 次糸満市男女共同参画計画 第 4 次糸満市総合計画 いちまんVIVOプラン 後期基本計画 (平成 27 年度) (後期計画) 喜びのつながるまち(第 7 章) (平成 28 年度) 6 男女共同参画社会の推進(第 4 節) 4.計画の期間 本計画は、平成28年度(2017年度)を初年度とし、平成33年度(2021年度)を目標年度と する6か年計画とします。なお、実施状況の把握及び評価について毎年度行うほか、平成32 年度より、第3次計画に向けた検討を行います。 年 18 19 20 21 22 度 23 ○ 24 25 26 27 28 29 30 ○ 32 H27 年 12 月 国の基本計画変更 国:第4次男女共同参画基本計画策定 第3次 検討 第 2 次計画 ● (一年延長) 7 33 ★ H22 年 12 月 第 1 次計画(後期) 31 H28 年 糸満市第2次いちまんVIVOプラン 後期計画 5.計画の基本理念 「糸満市男女共同参画社会推進条例」の第3条に掲げている以下の基本理念を、本計画の 基本理念とします。 (「糸満市男女共同参画社会推進条例より」) 第3条 男女共同参画社会の推進は、次に掲げる事項を基本理念として行われ なければならない。 (1)男女の個人としての尊厳が重んぜられること、男女が性別による差別的扱 いを受けないこと、男女が個人として能力を発揮する機会が確保されること、 その他の男女の人権が尊重されること。 (2)男女が互いの性を理解し合い、生涯にわたる性と生殖に関する健康と権利 が尊重されること。 (3)性別による固定的な役割分担等に基づく社会の制度又は慣行が男女の社会 における活動の自由な選択に対して影響を及ぼすことのないように配慮さ れること。 (4)男女が社会の対等な構成員として、市における政策又は事業者における方 針の立案及び決定に共同して参画する機会が確保されること。 (5)家族を構成する男女が相互の協力及び社会の支援の下に育児、介護その他 の家庭生活における活動について、家族の一員としての役割を円滑に果たし、 かつ、社会生活における活動を行うことができること。 (6)男女共同参画社会の推進は、国際社会における取組と協調の下に行われる こと。 8 6.計画の構成 この計画の構成は、次のとおりとします。 基本方向 目 Ⅰ~Ⅲ 標 1~8 具体的施策 (1)~(40) 1.基本方向(3 項目) 計画の基本となる考え方であり、本市の目指す姿を表しています。 <基本方向> Ⅰ あらゆる分野における女性の活躍 Ⅱ 安全・安心な暮らしの実現 Ⅲ 男女共同参画社会の実現に向けた基盤の整備 2.目標(8 項目) 計画の具体的な方向性を示すものです。 3. 具体的施策へ反映させる内容( 8 項目) 糸満市男女共同参画会議からの答申を反映させたもので、具体的施策を実施する際 の目的や包含される内容となります。 4.具体的施策( 40 項目) 目標に基づき、計画を実現させるために具体化した施策を示すものです。 9 7.計画の体系図 第2次後期計画計画の体系図 基本方向 目 標 具体的施策に反映させる内容 Ⅰ あ ら ゆ る 分 野 に お け る 女 性 の 活 躍 ① 男性中心労働慣行等の 変革と女性の活躍 ② 政策・方針決定過程への 女性の参画の拡大 ③ 雇用等における男女共同 参画の推進と仕事と生活 の調和 Ⅱ ④ 生涯を通じた健康支援 安 全 ・ 安 心 な 暮 ら し の 実 現 ⑤ 女性に対するあらゆる暴力 の根絶 ⑥ 貧困、高齢、障害等により 困難を抱えた女性等が安心 して暮らせる環境の整備 Ⅲ 男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 に 向 け た 基 盤 の 整 備 ⑦ 男女共同参画の視点に立 った各種制度等の整備 ⑧ 教育・メディア等を通じた 意識改革、理解の促進 ①少子高齢社会に欠くことのできない「女性の社会進出」と認識し、あらゆる施策を通して 「固定的性別役割分業の弊害、改善」を中心に据えた事業展開を行う。 ②特に求職中や現在就労中の女性たちのキャリアアップ・スキルアップ支援が望まれ、例え ば夜間や休日での訓練を行うなど、当事者の状況を踏まえた効果的な手法を実施する。 ③市内民間事業所の協力が不可欠であり、今後強力に推進していく。 ①地域の絆、つながりを重視している本市において、女性の社会活動は大きく、地域で活動 し、地域に精通している「女性の力」「生活者の視点」を広く、まちづくりに反映させる。 ①共働きが珍しくない沖縄県において、女性たちの「仕事・家事・育児・介護」という 過重負担は、男性の長時間労働とも関連しています。よって本市はワーク・ライフ・バ ラス(仕事と生活の調和)をベースとした「働く男(ひと)と女(ひと)、働きたい女性への 支援」を中心に据えた事業展開を行う。 ①本市における疾病状況の特徴を踏まえ、ライフステージに応じた健康維持・増進を図 る。 ②特に、若年者の健康維持・増進を強化する事が重要であり、また性別に関わらず、若 年者の性に対する正しい知識周知は、若年妊娠出産の改善にも繋がります。 ①個人や家庭内の問題として語られてきた「暴力や暴力的なしつけ」は、加害者と 被害者が家族や近親者である事が問題の解決を阻む最大の原因であり、親しい間柄といって も「暴力=犯罪、人権侵害」に該当する行為を「他人事とする」私たちの意識を改め、新し い価値にふさわしい市民意識の変化が必要です。 ②市民に対して「虐待やDVは犯罪、人権侵害」を浸透させる等の取組を実施する。 ①まず生活困窮等が懸念される市民に対し、分野横断的な支援の仕組みをつくる事であ り、それが機能するように適宜チェックを行い「困窮からの脱却」が推進されるよう、 全庁での取組みを行う。 ②支援の必要な方々の可能性を、その生まれ育った環境や経済的優劣で左右される事が ないよう、十分な施策展開と社会的配慮を行い、糸満市に生まれて住んでよかったと思 えるような、子ども達や社会的支援の必要な方々を育み、その視点を忘れる事ないよう、 全庁的な取組を行う。 ①社会を構成する男(ひと)と女(ひと)が、共に互いの能力と人権を尊重し、次世代に対 して責任ある「男女共同参画社会」を築いてゆくためには、私たちの意識に深く根付く、 社会慣習やしきたりを自由や人権という視点で見つめなおすことを行う。 ②答申の基本概念となる部分であり「人権・自由・個性・能力」という男女共同参画に 関する事業の目的をより強く認識し、推進する。 ①教育の基本である「人権や平等」と、男女共同参画社会の理念である「人権・自由・ 個性・能力」に差異はなく、性別に左右されず、児童生徒が自由に進路を選択できる環 境を創る。 ②家庭や地域における男女共同参画社会を形成する意識は、幼児期を初めとし、それは 本市の「つながりの豊かなまち」への第一歩であり、地域や家庭を通した継続的な取組 を行う。 10 具体的施策 (1) 長時間労働の削減などの働き方の改革 (2) 家事・育児・介護等に男性が参画可能となるための地域に おける環境整備 (3) 企業における管理職等の意識啓発 (4) 男女共同参画に関する男性の理解の促進 (5) ポジティブ・アクションの推進等による男女間格差の是正 (6) 女性の活躍に影響を与える社会制度・慣行の見直し (7) 政治・行政分野における女性の参画の拡大 (8) 経済分野における女性の参画の拡大 (9) その他分野における女性の参画の拡大 (10) M字カーブ問題の解消等に向けたワーク・ライフ・バラン ス等の実現 (11) 男性の子育て・介護等への参画の促進 (12) 雇用の分野における男女の均等な機会と待遇の確保対策の 推進 (13) 公正な処遇が図られた多様な生き方の普及・推進 (14) 多様な生き方を可能にするための支援 (15) 農村漁村における女性が働きやすい環境の整備 (16) 生涯にわたる男女の健康の包括的な支援 (17) ライフステージ別における取組の推進 (18) 妊娠・出産等に関する健康支援 (19) 女性に対する暴力の予防と根絶のための基盤づくり (20) 配偶者等からの暴力の防止及び被害者の保護等の推進 (21) DVに関する対策の推進 ※ストーカー、性犯罪、売買春、人身売買を含む (22) 子どもに対する(性的な)暴力の根絶に向けた対策の推進 (23) セクシャル・ハラスメント等防止対策の推進 ※パワーハラスメント、マタニティハラスメントを含む (24) (25) (26) (27) (28) (29) (30) 貧困・居住など生活上の困難に直面する女性等への支援 ひとり親家庭等の親と子が安心して生活できる環境づくり 子ども・若者の自立に向けた取組 高齢者が安心して暮らせる環境整備 障害者・障害児が安心して暮らせる環境整備 外国人が安心して暮らせる環境整備 LGBT(性的少数者)等への配慮や対応 (31) (32) (33) (34) 男女共同参画の視点に立った社会制度・慣行の見直し 男女の多様な選択を可能とする育児・介護の支援と整備 男女の人権尊重の理解と救済・相談の充実 防災・復興分野における男女共同参画の推進 (35) 男女共同参画に関する男性の理解の促進 (36) 男女共同参画を推進し多様な選択を可能にする教育・学 習の充実 (37) 男女平等を推進する教育・学習の取組 (38) 女性の人権を尊重した表現の取組や周知 (39) 学校教育におけるLGBT(性的少数者)等への配慮と対応 (40) 学校現場における男女混合名簿の導入 担当課 事業名 ① 人事管理事業 ① 糸満市IT技術者人材育成事業 ② 保育施設管理運営事業他12件(施設に関する事業) ② 障がい児・延長保育(公立)事業他11件(児童や保護者に関する事業) ③④⑤ 人事管理事業 ④ 地域子育て支援事業 ⑥ 糸満市VIVOフェスタ ⑦ 人事管理事業 ⑦⑧⑨ 審議会委員会等委員への女性登用促進要綱(仮称)の策定 ⑨ 糸満市人・農地プラン検討委員会における女性委員の登用 ⑨ 自治連絡員管理事業 ⑩ 糸満市IT技術者人材育成事業 ⑩⑪⑫⑬⑭ 人事管理事業 ⑪ 乳児、1歳半、3歳児健康診査事業 ⑪ 家族介護支援事業 ⑬ 障害者就労支援事業 ⑭ 国事業を活用し雇用創造推進を図る各種スキルアップ事業 ⑭ ボラントピア推進事業 ⑮ 認定農家申請における家族協定の締結 ⑯ 健康福祉祭り、予防接種事業、自殺対策緊急強化事業、健康づくり周知事業、 国保保険推進事業 ⑯ 願寿環境づくり事業、地域介護予防普及啓発事業 ⑯ 人事管理事業 ⑰ 特定健康診査・保健指導事業、健康診査事業、がん検診事業、40歳未満健診事業 乳児、1歳半、3歳児健康診査事業 ⑰ 敬老会・敬老祝金等支給事業、老人クラブ等対応費、地域介護予防活動支援事業 介護予防ケアマネジメント事業、総合相談事業 ⑰ ウォーキング大会、スポーツレクリエーション祭、一般スポーツ教室 ⑱ 母子手帳交付事業、妊婦健康診査事業、こんにちは赤ちゃん事業、養育支援訪問 事業、親子健康支援事業(離乳食指導・妊婦教室・乳幼児健診事後教室)、特定不 妊治療助成事業 ⑲⑳㉑㉒家庭児童相談事業、児童虐待・DV対策等総合支援事業 ⑲⑳㉑㉒ 窓口関連部署で「DV相談所一覧」等を掲示・配布し、相談窓口の周知、 DV周知事業 ⑲⑳㉑市ドメスティック・バイオレンス、ストーカー行為等、児童虐待及びこれらに準ず る行為の被害者への支援に関する住民基本台帳事務取扱要綱の実施推進 ㉓人事管理事業 人事課 健康推進課 商工観光課 児童家庭課 人事課 児童家庭課 秘書広報課 人事課 秘書広報課 農政課 市民生活環境課 商工観光課 人事課 健康推進課 介護長寿課 社会福祉課 商工観光課 社会福祉課 農政課 健康推進課 介護長寿課 人事課 健康推進課 介護長寿課 社会体育課 健康推進課 児童家庭課 秘書広報課 市民課 人事課 ㉔㉕ ひとり親家庭等医療費助成事業他11件 ㉔ 自立相談支援事業 ㉔ 老人保護措置費 ㉖ 学習等支援事業 ㉗ コミニュケーションソーシャルワーク事業 ㉗ 介護予防・生活支援サービス事業他7件 ㉗㉘ 市営住宅建設事業 ㉘ 自立支援給付事業、地域生活支援事業、緊急システム委託事業 ㉘ 障がい児・延長保育(公立)事業、障がい児・延長保育(法人)事業、親子通園事業 ㉙ 多言語対応医療機関一覧配布、多言語対応窓口案内資料等の検討 ㉙ 多言語対応仕様の親子健康手帳(母子手帳)の配布 ㉙ 市災害時要配慮者支援計画における外国人支援の検討 ㉚ 健康相談事業 ㉚ 民泊受入体制強化事業 ㉚ 糸満市VI VOフェスタ 児童家庭課 社会福祉課 介護長寿課 社会福祉課 ㉛ ㉜ ㉜ ㉝ 秘書広報課 介護長寿課 人事課 介護長寿課 社会福祉課 市民生活環境課 糸満市VI VOフェスタ 包括的・継続的ケアマネジメント支援事業 人事管理事業 権利擁護事業、任意事業(成年後見制度) ㉞ 糸満市防災会議における女性防災委員の推進を図る ㉟ ㉟ ㊱ ㊲ ㊲ ㊳ ㊴ ㊵ 糸満市VI VOフェスタ 生涯学習支援センターにおける講座開設、絵本のひろば及びブックスタート事業 青少年センターにおける講座開設 少年の主張大会 女性経営者(代表者等)による講演会 広報いとまん等における人権に配慮した表現の実施 各学校におけるLGBT等に関するカリキュラムの充実 男女混合名簿の推奨及び導入の推進 11 介護長寿課 建設課 社会福祉課 児童家庭課 秘書広報課 健康推進課 市民生活環境課 健康推進課 商工観光課 秘書広報課 秘書広報課 生涯学習課 学校教育課 秘書広報課 学校教育課 8.計画の推進体制 推進体制フローチャート 平成28年5月17日 糸満市男女共同参画会議規則第2条第1項に基づき ② 答申 市 長 ④ 策定報告 ③ 策定指示 ① 諮問 企画開発部 秘書企画課 市男女共同参画会議 ・男女共同参画社会の 推進に関する施策の策 定及び実施に関するこ と。 ・市男女共同参画計画 等の策定の際に、調査 審議し、答申すること。 ・計画等の進捗状況に 関すること。 委員は12人以内 市民 学識経験者 市職員 市男女共同参画行政 推進委員会 幹事会 相互連携 ・男女共同参画行政に 関する連絡調整。 ・毎年度の進捗状況調 査及び管理 ・男女共同参画行政に関す る問題と諸施策の効果的な 推進に関すこと。 相互連携 ・男女共同参画行政につい て関係部課等の総合調整に 関すること。 推進委員会 委員長 副市長 副委員長 企画開発部長 推進委員会幹事会 幹事長 秘書広報課長 すいs 12 ■第3章 計画の内容 基本方向 Ⅰ あらゆる分野における女性の活躍 平成11年に「男女共同参画社会基本法」が施行され、男(ひと)と女(ひと)のあ り方や社会生活の営みに関する「選択と責任、個人と多様性」が、明記されました。 しかしこれまで「政策・方針決定への女性の参画」や「女性就業者の増加」等、女 性の社会進出を後押し、促しを行っても、女性たちはまだ実際のあらゆる場面にお いて「窮屈さ・不自由さ」を感じています。 その中でも特に「就労分野」における女性の立場は、法律が整備されたからと言 っても飛躍的に前進したとは言い難い状況です。 そのため国は平成27年度「第4次男女共同参画基本計画」を策定し、少子高齢 社会におけるワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の推進、労働慣行の見 直しを行い、女性たちの「就労分野」における改善を目標に掲げたのです。 13 目標1.男性中心労働慣行等の変革と女性の活躍 平成22年国勢調査によると、本市の女性就業者の数人員は、昭和55年5,331人から平成22 年10,402人へ5,071人増加しています。その状況は、農業従事者は平成22年480人で昭和55 年から598人の減少。医療・福祉の従事者は、平成22年で2,453人、また卸小売業は、昭和55 年1,939人で、平成22年1,913人が従事しています。本市女性就労者の特徴として、卸小売業 と医療・福祉分野への従事者が40%を超えるという事があげられます。 よって今後も、女性労働者は増加していくと考えられるため、女性たちの職域拡大と共に 従来の固定的な「性別役割分業(「男は仕事、女は家事・家庭」という考え方)」を基本とし た働き方が、これからの少子高齢社会に適応しづらくなってきている状況があります。 身近な例として育児休業における性別取得割合として、2013年では女性86.5%男性3.4% であり、男性の取得割合は2007年から5%に届いていない状況です。また介護休業は、女性 82.3%、男性16.2%という状況であり、これらの例からも法律の整備等にも関わらず、性別 役割は根強いという事ができるでしょう。しかしそれは、男性の長時間労働の側面とも表裏 一体なのです。 よってこれまで、男性労働者が当然として行ってきた「長時間労働」や「年功序列」等の 日本型労働形態を見直し、家事・育児・介護への男性の積極的参加と図るとともに、女性の 能力が発揮しやすい労働環境の整備や管理する側の意識改革と手法変革が求められます。 【目標】 1男性中心労働慣行等の変革と女性の活躍を目指す 【具体的施策へ反映させる内容】 ①少子高齢社会に欠くことのできない「女性の社会進出」と認識し、あらゆる施策を通し て「固定的性別役割分業の弊害、改善」を中心に据えた事業展開を行う。 ②特に求職中や現在就労中の女性たちのキャリアアップ・スキルアップ支援が望まれ、例 えば夜間や休日での訓練を行うなど、当事者の状況を踏まえた効果的な手法を実施する。 ③市内民間事業所の協力が不可欠であり、今後強力に推進していく。 【具体的施策/事業内容/担当部署】 (1) 長時間労働の削減などの働き方の改革 人 事 課・健康推進課 ・人事管理事業:特定事業主行動計画に基づき、仕事と家庭生活の両立を推進 ・自殺対策緊急強化事業:こころの健康相談を定期的に開催し、うつ病等の早期発見、相 談に対応する (2) 家事・育児・介護等に男性が参画可能となるための地域における環境整備 商工観光課・児童家庭課 ・糸満市IT技術者人材育成事業:育児等による、離職者向けのスキルアップ事業 ・保育施設管理運営事業:公立保育所を適切に管理し、保育環境を整える事業 14 ・保育実施児童運営事業:法人認可保育園へ園児の教育・保育に必要な費用を支払う事業 ・糸満市すこやか保育事業(認可外保育施設助成):認可外保育施設に対して、施設行事や 保険料等に係る費用の一部を補助する事業 ・保育所入所待機児童対策特別事業:認可外保育施設に対して、保育用具等の購入に係る費 用の一部を補助する事業 ・障がい児・延長保育(公立)事業:公立保育所において、障がい児及び時間外保育に対応 した保育を行う事業 ・病児・病後児保育事業:病院等に設置された専用スペースにおいて、病児を看護師等が一 時的に保育する事業 ・障がい児保育・延長保育・特定保育(法人)事業:法人認可保育所において、障がい児及 び時間外保育に対応した保育を行う事業 ・法人保育所等施設整備事業:法人に対して、保育所及び認定こども園の整備に係る費用の 一部を補助する事業 ・小規模保育改修費等支援事業:事業者に対して、小規模保育事業の整備等に係る費用の一 部を補助する事業 ・真壁保育所園舎改築事業:真壁保育所の改築に係る整備事業 ・利用者支援事業(特定型):保護者等が自らにあった子育てサービスを円滑に利用できる よう、必要な支援を行う事業 ・地域型保育事業:小規模保育事業等の事業者に対して、園児の保育に必要な費用を支払う 事業 ・認定こども園事業:法人認定こども園に対して、園児の保育に必要な費用を支払う事業 ・放課後児童クラブ事業:日中保護者のいない家庭の小学生を対象に、遊びをとおした健全 育成活動を行う事業 ・公的放課後児童クラブ設置事業(真壁小学校):真壁児童クラブの建築に係る整備事業 ・がじゅまる児童センター管理運営事業:がじゅまる児童センターにおいて、児童に対する 遊び場の提供、体力増進等の指導を行う事業 ・太陽児童センター運営管理事業:太陽児童センターにおいて、児童に対する遊び場の提供、 体力増進等の指導を行う事業 ・地域子育て支援事業(ひろば型):子育てひろばにおいて、乳幼児の親子交流や子育て相 談、情報提供等の援助を行う事業 ・地域子育て支援事業(一般型):子育て支援センターにおいて、乳幼児の親子交流や子育 て相談、情報提供等の援助を行う事業 ・ファミリーサポートセンター運営事業:乳幼児等の保護者を会員として、預かり等の援助 を希望する者と援助を行う者との相互援助活動に関する連絡、調整を行う事業 ・すこやか館管理運営事業:子育て親子の交流や子育てに関する相談、発達が気になる子の 支援等を行う施設の管理運営に関する事業 ・一時預かり事業:家庭で保育を受けることが一時的に困難となった乳幼児について、保育 所等において一時的に預かり必要な保護を行う事業 15 ・幼稚園児預かり支援事業(一括交付金):幼稚園児の午後の行き場を確保することを目的 に、放課後児童クラブを活用して適切な遊びや生活の場を提供する事業 ・子育て応援NPO活動支援事業:子育て困難な親などを対象に、NPOを活用して相談や学習会 等を開催し養育支援を行う事業 ・親子通園事業:心身に発達の心配のある幼児(障がい児含む)を対象に親子で通園し、心 身の発達を促すとともに、親同士の交流を深めることを目的とする事業 (3) 企業における管理職等の意識啓発 人 事 課 再 人事管理事業:特定事業主行動計画に基づき、仕事と家庭生活の両立を推進 (4) 男女共同参画に関する男性の理解の促進 人 事 課・児童家庭課 再 人事管理事業:特定事業主行動計画に基づき、仕事と家庭生活の両立を推進 ・地域子育て支援事業(ひろば型/センター型):乳幼児の親子交流や子育て相談、情報提 供等の援助を行う事業 (5) ポジティブ・アクションの推進等による男女間格差の是正 人 事 課 再 人事管理事業:特定事業主行動計画に基づき、仕事と家庭生活の両立を推進 (6) 女性の活躍に影響を与える社会制度・慣行の見直し 秘書広報課 ・糸満市VIVOフェスタ:男女共同参画に関する講演会等の実施 【数値目標】 商工観光課 基準値 目標値 (人/年) (人/年) (対象者)育児休業等による離職女性・求職女性 女性IT技術者の育成 5人 糸満市IT技術者人材育成事業における女性の 社会進出を推進する 16 (H28 年度) 20 人 (H33 年度) 目標 2.政策・方針決定過程への女性の参画の拡大 本市における生活や権利に関する事を検討し、その方向性を決定する場面(委員会・審議 会)における、男女の割合は以下の通りです。 糸満市における女性の登用状況(4月1日現在) 地方自治法(第202条の3)に基づく 審議会等 件 件 防災会議 人 内 女性 人 内 女性 割合 人 内 女性 自治連絡員会 割 合 人 内 女性 割 合 平成22年度 15 11 178 39 21.9% 30 1 3.3% 73 16 21.9% 平成23年度 21 15 229 53 23.1% 30 3 10.0% 73 15 20.5% 平成24年度 15 13 187 47 25.1% 30 3 10.0% 73 16 21.9% 平成25年度 22 18 221 56 25.3% 32 3 9.4% 73 15 20.5% 平成26年度 21 16 206 59 28.6% 31 3 9.7% 73 13 17.8% 平成27年度 22 19 223 62 27.8% 32 3 9.4% 73 17 23.3% 平成28年度 20 16 219 54 24.7% 32 3 9.4% 73 15 20.5% 国では 2020 年までに政策方針決定過程への女性割合を 30%とする目標を掲げ、本市も その目標に向けて取り組んでいますが、分野の偏りが大きく防災会議では、1割にも満た ない状況です。 なぜ政策方針決定過程への女性登用が必要なのかは、市民生活に影響を与える重要な事 項や将来への取組等、生活する上で必要不可欠な決まりを決定、方向づける際に「あらゆ る層の意見の総意」が求められているという事です。 よって決定事項における「ジェンダーバイアス(性の偏り)の是正」は、市民の生活をよ り広く反映させる手段といえるのです。 例えば、これまでの地震や大規模災害時における女性の活躍・役割は、承知のとおりで すが、しかし実際はその決定事項や方向性の会議は、ほとんどが男性という状況なのです。 【目標】 2政策・方針決定過程への女性の参画の拡大をめざす 17 【具体的施策へ反映させる内容】 ①地域の絆、つながりを重視している本市において、女性の社会活動は大きく、地域で 活動し、地域に精通している「女性の力」「生活者の視点」を広く、まちづくりに反映 させる。 【具体的施策/事業内容/担当部署】 (7) 政治・行政分野における女性の参画の拡大 人 事 課・秘書広報課 ・ 人事管理事業:人材育成基本方針に基づき、研修等を実施 ・市審議会等委員への女性登用促進要綱(仮称)の策定 (8) 経済分野における女性の参画の拡大 秘書広報課 再 市審議会等委員への女性登用促進要綱(仮称)の策定 (9) その他分野における女性の参画の拡大 農 政 課・秘書広報課・市民生活環境課 ・糸満市人・農地プラン検討委員会における女性委員の登用 再 市審議会等委員への女性登用促進要綱(仮称)の策定 ・自治連絡員管理事業:女性自治連絡員推薦の奨励 【数値目標】 基準値 目標値 (人/年) (人/年) 市各種委員会等への女性の登用を促進 24.7% 30% 市審議会等への女性の登用を図る (H28 年度) (H32 年度) 人事課 (対象者) 女性 市女性職員の管理職への登用を促進 14.8% 管理職ポストへの登用 農政課 15% (H28 年度) (H32 年度) 基準値 目標値 (人/年) (人/年) - 委員全体の (対象者) 女性 女性委員の登用 糸満市人・農地プラン検討委員会における 30% 女性委員の登用 (H33 年度) 市民生活環境課 基準値 目標値 (人/年) (人/年) 19% 30% 14 人/73 人 (H33 年度) (対象者)自治会 女性自治連絡員推薦の奨励 自治連絡員会議における女性自治連絡員の 占める割合を増やす。 (H28 年度) 18 目標 3.雇用等における男女共同参画の推進と仕事と生活の調和 就労と深く関わる「ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)」について、共働き が多い沖縄県の状況を見ると、収入(仕事)に費やす時間は男性 8.35h女性 5.51h、家事に 費やす時間は男性 0.44h女性 4.25h、女性は「仕事と家事」の二重役割を担っている実態 を明らかにしています。 また全国調査における介護者がいる就業者では、平日に介護・看護を行う行動者は男性 11.5%女性 30.4%であり、日曜に介護・看護を行う男性は 14.6%女性 29.5%と性別間の 隔たりがあます。また家事労働では、平日行動者は男性 18.4%女性 83.1%、日曜日は男性 25.6%女性 85.1%となり、上記以外の全国調査の比較を見ても、女性は男性に比べ「仕事 +介護・看護+家事」という三重負担を担っており、これはワーク・ライフ・バランスとも 無関係ではありません。 【目標】 3 雇用等における男女共同参画の推進と仕事と生活の調和をめざす 【具体的施策へ反映させる内容】 ①共働きが珍しくない沖縄県において、女性たちの「仕事・家事・育児・介護」という過重 負担は、男性の長時間労働とも関連しています。よって本市はワーク・ライフ・バラン ス(仕事と生活の調和)をベースとした「働く男(ひと)と女(ひと)、働きたい女性への支 援」を中心に据えた事業展開を行う。 【具体的施策/事業内容/担当部署】 (10) M字カーブ問題の解消等に向けたワーク・ライフ・バランス等の実現 商工観光課・人 事 課 再 糸満市IT技術者人材育成事業:育児等による、離職者向けのスキルアップ事業 再 人事管理事業:特定事業主行動計画に基づき、仕事と家庭生活の両立を推進 (11) 男性の子育て・介護等への参画の促進 人事課・健康推進課・介護長寿課 再 人事管理事業:特定事業主行動計画に基づき、仕事と家庭生活の両立を推進 ・乳児、1歳半、3歳児健康診査事業:発育・発達の確認及び相談に対応する ・家族介護支援事業:家族介護制度の周知及び介護用品給付 (12) 雇用の分野における男女の均等な機会と待遇の確保対策の推進 人 事 課 再 人事管理事業:特定事業主行動計画に基づき、仕事と家庭生活の両立を推進 (13) 公正な処遇が図られた多様な生き方の普及・推進 人 事 課・社会福祉課 再 人事管理事業:特定事業主行動計画に基づき、仕事と家庭生活の両立を推進 ・障害者就労支援事業:障がい者の雇用促進、自立支援を目的に、市内の就労支援事 業所の連携と商品開発や販売促進等を行う 19 (14) 多様な生き方を可能にするための支援 人 事 課・商工観光課・社会福祉課 再 人事管理事業:特定事業主行動計画に基づき、仕事と家庭生活の両立を推進 ・厚生労働省の事業を活用し、地域の雇用創造推進を図り、人材育成のための各種 スキルアップ事業を実施 ・ボラントピア推進事業:市民福祉増進のため、ボランティアの育成及び各種ボラ ンティアと連携した事業の企画・運営を行う (15) 農村漁村における女性が働きやすい環境の整備 農政課 ・認定農家申請における家族協定の締結を図る 【数値目標】 人事課 基準値 目標値 (人/年) (人/年) 1人 2 人以上 (対象者)市男性職員 男性職員の育児休業取得促進 男性職員の育児意識の啓発や上司や同僚の理解 (H26 年度) (H31 年度) を図り、育児休業を取得する男性職員を増やす。 農政課 基準値 目標値 (人/年) (人/年) - 10 戸 (対象者)農家 認定農家申請における家族協定の締結 認定農家申請における家族協定の締結を図る 20 (H33 年度) 基本方向 Ⅱ 安全・安心な暮らしの実現 安全・安心な暮らしとは、一人一人が日々健康に暮らせることです。WHO(世界保 健機構)憲章では「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、 肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること (日本 WHO 協会訳)」と定義づけられています。 私たちが生涯にわたり心身の健康を保ち、社会的にも生きがいのある生活をおく ることは、一人一人に保障されるべき固有の権利ともいえます。 21 目 標4.生 涯を通じた健 康 支 援 女性と男性は、身体的な特徴の違いから、ライフステージに応じてさまざまな健 康上の課題に直面します。とりわけ女性は、妊娠・出産に関連して、健康状態が大 きな影響を受けます。 『平成26年度版 福 祉 保 健 概 要 』に よ る と 、本 市 の 15~ 19 歳 ま で の 母 子 健 康 手 帳 の 交 付 件 数 は 、 平 成 23 年 度 29 件 、 平 成 24 年 度 28 件 、 平 成 25 年 度 37 件 で 、 本 市の若年妊娠出産に対する取組が必要です。特に若年妊娠・出産の場合は、自分自 身 で 主 体 的 に 選 択 す る 、リ プ ロ ダ ク テ ィ ブ・ヘ ル ス / ラ イ ツ (性 と 生 殖 に 関 す る 自 己 選 択 )の 知 識 が 乏 し い と い わ れ 、若 年 者 に 限 ら ず 女 性 は 、自 分 の 心 と 体 に 関 す る 十 分 な知識と選択が重要であり、地域を含めた家庭や生涯学習でのリプロダクティブ・ ヘ ル ス / ラ イ ツ (性 と 生 殖 に 関 す る 自 己 選 択 )を 推 進 す る 必 要 が あ る の で す 。 また、女性の就労率が高まっている今日、働く女性の妊娠・出産期の健康維持・ 管理を充実させることも必要です。 一方、近年では男性でも中高年期における心身の不調、いわゆる男性の更年期や 男性の不妊などの問題も注目されるようになっており、男女ともに更年期の問題へ の対策が必要とされます。 このように、男女の身体的特徴やライフステージの違いを踏まえて、生涯にわた る健康支援が重要といえます。 ま た 本 市 の 特 定 健 診 受 診 率 は 、平 成 27 年 ~ 平 成 29 年 ま で 目 標 60% に 対 し て 35% となっており、そのため市民の健康に対する意識の啓発と継続 性については、医療 費の視点からも大きいのです。 【目標】 4生涯を通じた健康支援をめざす 【具体的施策へ反映させる内容】 ①本市における疾病状況の特徴を踏まえ、ライフステージに応じた健康維持・増進 を図る。 ② 特 に 、若 年 者 の 健 康 維 持・増 進 を 強 化 す る 事 が 重 要 で あ り 、ま た 性 別 に 関 わ ら ず 、 若年者の性に対する正しい知識周知は、若年妊娠出産の改善にも繋がります。 【 具 体 的 施 策 /事 業 内 容 /担 当 部 署 】 (16) 生 涯 に わ た る 男 女 の 健 康 の 包 括 的 な 支 援 健康推進課・介護長寿課・人事課 ・健康福祉まつり:2 年に 1 回の開催。市民へ健康への意識啓発を図る ・ 予 防 接 種 事 業 : 定 期 予 防 接 種 と し て A 類 疾 病 ,B 類 疾 病 へ 対 応 再自殺対策緊急強化事業::こころの健康相談を定期的に開催し、精神疾患者の 早期発見、相談に対応する 22 ・健康づくり周知事業:5 月禁煙デー9 月生活習慣病予防をロビーにてパネル展や 相談を実施 ・国保保健推進事業:国保険加入者に、保健師等の保健指導を実施 ・願寿環境づくり事業:願寿館教室の拡充、施設の整備を行う ・地域介護予防普及啓発事業:願寿館の管理運営及び運動教室等事業委託費 ・人事管理事業:共済組合と連携し、職員の健康維持を図る (17) ラ イ フ ス テ ー ジ 別 に お け る 取 組 の 推 進 健康推進課・介護長寿課・社会体育課 ・ 特 定 健 康 診 査 ・ 保 健 指 導 事 業 : 40~ 74 才 の 国 保 者 対 象 に 特 定 健 診 と 保 健 指 導 を 実施 ・健康診査事業:生活保護者を対象とした健康診査 ・が ん 検 診 事 業:40 歳 以 上 は が ん (胃・肺・大 腸 )検 診 を 行 い 、女 性 は 20 才 以 上 (子 宮 が ん )及 び 40 歳 以 上 (乳 が ん )検 診 を 実 施 ・ 40 歳 未 満 健 診 事 業 : 20~ 39 才 へ の 検 診 を 実 施 再 乳児、1歳半、3歳児健康診査事業:発育・発達の確認及び相談に対応する ・敬老会・敬老祝金等支給事業:敬老会実施及び敬老祝金支給 ・老人クラブ等対応費:市老人クラブ関係団体への活動補助金 ・地域介護予防活動支援事業:地域デイサービス事業 ・介 護 予 防 ケ ア マ ネ ジ メ ン ト 事 業:介 護 予 防 及 び 日 常 生 活 支 援 を 目 的 と す る ケ ア マ ネジメントを行う ・総合相談事業:高齢者に対する各種相談業務、高齢者虐待予防を実施 ・ウ ォ ー キ ン グ 大 会 、ス ポ ー ツ レ ク リ エ ー シ ョ ン 祭:年 に 1 回 開 催 し 、市 民 の ス ポ ーツ(運動)の日常化を促進する ・一般スポーツ教室:市民ニーズ(年齢別等)にあった各種スポーツ教室を実施 (18) 妊 娠 ・ 出 産 等 に 関 す る 健 康 支 援 健康推進課 ・母子手帳交付事業:手帳交付時に、保健師、管理栄養士による個別相談を実施 ・ 妊 婦 健 康 診 査 事 業 : 妊 娠 中 に 必 要 な 14 回 分 の 妊 婦 健 診 を 公 費 負 担 ・こ ん に ち は 赤 ち ゃ ん 事 業:生 後 4 ヶ 月 ま で の 乳 児 が い る 家 庭 へ の 子 育 て 支 援 の 情 報提供を実施 ・養育支援訪問事業:育児不安等の家庭への訪問支援 ・親 子 健 康 支 援 事 業:① 離 乳 食 指 導:7 ヶ 月 児 を 対 象 に 離 乳 食 の 相 談 、指 導 を 実 施 ②妊婦教室:妊娠中に出産に関する知識を養う教室を開催③乳幼児健診事後教 室:乳幼児健診から発達の気になる児や育児不安のある親の親子教室を実施 ・特定不妊治療助成事業:特定不妊治療における経済的負担への助成を行う 23 【数値目標】 健康推進課 (対象者) 基準値 目標値 (%/年) (人/年) 38.3% 60% (H27 年度) (H33 年度) 基準値 目標値 (人/年) (人/年) - 45 人 40 歳~74 歳の国民健康保険加入者 特定健診受診 特定健診の受診率向上に努める。 人事課 (対象者)市職員 職場における健康管理支援を推進する 訪問型特定保健指導の徹底(40 歳以上の職員を対象に (H33 年度) 内蔵脂肪症候群に着目し、該当者及び予備軍を減少させ るための保健指導) 介護長寿課 基準値 目標値 (人/年) (人/年) 11,900 人 年 300 人増 (H28 年度) (H33 年度) 基準値 目標値 (%/年) (人/年) (対象者)高齢者 介護予防に対する意識向上に努める 運動教室への参加を促す 健康推進課 (対象者)20~40 未満の若者 20~40 未満の若者健診を実施 7.1% 20 歳~40 歳未満の健診受診率を高めることにより、 若いうちからの健康への関心を高める。 10 % (H27 年度) (H33 年度) 国保加入分 (対象者) 妊婦さんのパートナー(夫) 妊婦教室へのパートナー(夫)の参加率を増やす 教室への参加を夫婦同伴で参加してもらう事により、 28.5% 35% (H26 年度) (H33 年度) 基準値 目標値 (人/年) (人/年) 1,600 人 年 10%向上 妊婦への理解、子育てへの関心を高める 社会体育課 (対象者) 市民 参加者の年 10%向上を図る てくてくウォーキング大会、スポーツレクリエーショ (H27 年度) (H33 年度) ン祭の参加者を毎年 10%向上させる。 (対象者) 市民 延べ 150 人 スポーツ教室における男性参加者を 1/3 とする 30 歳以上男性の一般スポーツ教室への参加を促す。 24 13 人 30 人×5 年 (H27 年度) (H33 年度) 目 標 5.女 性に対 するあらゆる暴力 の根 絶 女性に対する暴力の多くが、家族間や親しい間柄で行われ、互いを知りすぎているが故に、 暴力と認識できていない、暴力と認識したくないという状況が存在します。 特に代表的なものとしては、DV(ドメスティック・バイオレンス)です。女性に対する暴力 への対応は「自ら声をあげる・行動する」事が前提となっています。しかしその暴力が長期 間続くと、判断能力が不十分となり「(暴力を)我慢する心理状態」になってしまいます。 女性はそれ以外にも、職域等の拡大により様々な種類の暴力に遭遇する状況が増加してお り「暴力=犯罪、人権侵害」を認識する必要があるのです。 そしてこれまで「人権侵害」と認識しづらい行動や行為も、新たな価値判断により「人権 侵害」と判断されます。その代表的なものとして企業における「マタニティー・ハラスメン ト(マタハラ)」や大学等における「アカデミック・ハラスメント(アカハラ)」と呼ばれるも のがあります。 『平成27年度版 女性保護事業のあらまし(平成26年度実績)』によると、本市受付分 のDV相談件数は、平成23年45件、平成24年76件、平成25年79件、平成26年81件という状況 です。また平成26年度の相談内容別では配偶者からの暴力(男性→女性へ)52件、生活困窮等 による要保護13件、その他28件です。(但し相談内容については重複回答のため、件数とは 一致しません。)相談内容における配偶者からの暴力の割合は、県内(離島市を除いた)9市 中、第2位です。 そしてDVとも関連が深い児童虐待について見ると、本市における相談件数は、市町村受 付で平成18年度~平成21年度まで、平均25人で、15歳未満人口では0.2%を占めます。また その後の平成22年度~平成26年度までは、平均50人で15歳未満人口では0.5%となり、この 値は県内(離島市を除いた)9市中、第2位という順位です。少子化でありながら、虐待相談 件数の増加という状況は決して看過することはできません。 【目標】 5女性に対するあらゆる暴力の根絶をめざす 【具体的施策へ反映させる内容】 ① 個 人 や 家 庭 内 の 問 題 と し て 語 ら れ て き た「 暴 力 や 暴 力 的 な し つ け 」は 、加 害 者 と 被 害 者 が 家 族 や 近 親 者 で あ る 事 が 問 題 の 解 決 を 阻 む 最 大 の 原 因 で あ り 、親 し い 間 柄といっても「暴力=犯罪、人権侵害」に該当する行為を「他人事とする」私た ちの意識を改め、新しい価値にふさわしい市民意識の変化が必要です。 ② 市 民 に 対 し て「 虐 待 や D V は 犯 罪 、人 権 侵 害 」を 浸 透 さ せ る 等 の 取 組 を 実 施 す る 。 25 【 具 体 的 施 策 /事 業 内 容 /担 当 部 署 】 (19)女性に対する暴力の予防と根絶のための基盤づくり 児童家庭課 (20)配偶者等からの暴力の防止及び被害者の保護等の推進 秘書広報課 (21)DVに関する対策の推進※ストーカー、性犯罪、売買春、人身売買を含む 市 民 課 (22)子どもに対する(性的な)暴力の根絶に向けた対策の推進 ・家庭児童相談事業:18歳までの児童をもつ保護者等の育児や教育に関する悩みなどの相談 を受け、問題解決の支援 ・児童虐待・DV対策等総合支援事業:児童虐待の通告を受けた際の児童の安全確認等の体制 強化及び婦人相談員の活動強化 ・窓口関連部署で「DV相談所一覧」や名刺判一覧表等を掲示・配布し、相談窓口の周知を 行う ・DV周知事業:11月の「児童虐待防止月間及び女性に対するあらゆる暴力をなくす運動」 期間中に、講演会及び市庁舎ロビーにて啓発掲示やパープルライトアップ等を行う ・ドメスティック・バイオレンス及びストーカー行為等の被害者支援のための庁内ネットワ ーク会議要領作成を検討する ・市ドメスティック・バイオレンス、ストーカー行為等、児童虐待及びこれらに準ずる行為 の被害者への支援に関する住民基本台帳事務取扱要綱の実施推進を行う (23)セクシャル・ハラスメント等防止対策の推進※パワーハラスメント、マタニティ-ハラスメントを含む 人事課 再 人事管理事業:人材育成基本方針に基づき、職場環境改善を推進 【数値目標】 秘書広報課 基準値 目標値 (人/年) (人/年) 年1回 延べ 300 人 (H27 年度) ※60 人×5 年 (対象者)市民 DV啓発講演会等の実施 児童虐待及びDV週間における「DVに関する 知識啓発」を図る。 (H33 年度) DV統計の整理公表 年1回 本市における児童虐待及びDVに関する相談等 に関するデータを整理公表する。 26 (H27 年度) 毎年 11 月公表 目 標6.貧 困、高 齢、障害 等により困 難を抱えた女 性 等が安 心して 暮らせる生 活 環境 貧困、高齢、障害等により困難を抱えた女性等が安心して暮らせる環境の整備一般に、女 性は男性に比べ非正規雇用の割合が高く、また賃金や昇進等においても男性より低い処遇で ある傾向があります。そのため、男性に比べて経済的な自立や安定の面において、不利な立 場になりやすくなっています。そのため、女性は男性に比べ貧困状態に陥るリスクが潜在的 に高いことが考えられます。例えば、ひとり親世帯については、父子世帯に比べ母子世帯の 所得が低いことが知られています。 しかしながら、先述の通り、非正規雇用の割合の高さなど現役時代の所得が低い場合、年 金などによる老後の生計維持が困難になることも考えられます。 母子世帯 所得(千円) 父子世帯 1,550 2,090 87.5 92.3 就労率(%) 出典:沖縄県 2013年度「ひとり親世帯実態調査」 わが国では、平成25年度に子供の貧困対策の推進に関する法律が施行されました。その目 的は、子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されないようにするために、あら ゆる対策を講じることとされています。しかし平成27年度の状況を見てみると、沖縄県の子 どもの相対的貧困率は29.9%であり、全国平均16.3%を大幅に上回っています。その衝撃的 な数字と現実の状況に納得し、社会の共通認識へと繋がった事は記憶に新しいところです。 特に貧困世帯は、行政的支援や手続き等の「知識不足」や他人に頼らない事によって、そ の現状から抜け出す事が困難になっている事が指摘されています。 また女性の貧困については、働き盛りなど若い世代だけでなく高齢者についても深刻とな ることが懸念されます。女性は男性に比べて平均寿命が長いため、老後の住居の確保や生活 費の確保を、より長期にわたって行う必要があります。 『平成26年度版 福祉保健概要』によると、本市における要介護者の推移は平成21年度 1,842人から平成25年度では2,162人であり、介護サービス受給者の推移は平成21年度1,586 人から平成25年度1,823人へと増加しています。また障害者における身体障害者手帳等交付 状況は、平成22年度1,977人から平成25年2,113人であり、療育手帳等交付状況は平成22年度 554人から平成25年度638人へと増加しています。 また新しい課題として性の多様性に関する「LGBT」等の人々の生きにくさがあります。 LGBTとは、L=レズビアン、G=ゲイ、B=バイセクシュアル、T=トランスジェンダ ー。順番に、女性同性愛者、男性同性愛者、両性愛者、生まれたときに法律的/社会的に割 り当てられた性別とは異なる性別を生きる人のことを言います。LGBTは、広く性的少数 27 者の人たちを指す表現として用いられることも多い言葉です。調査によると、日本の人口の 7.6%にあたる人たちがLGBTであるという調査結果が出ています。13人に1人というこの 数字は、学校や職場の仲間として、あるいは家族として、当たり前に存在していることを示 しています。 そのため那覇市では平成27年度に「性の多様性を尊重する都市・なは」宣言(レインボー なは宣言)を行い、性に関するあらゆる差別や偏見をなくし、誰もが安心して暮らせる都市 をめざしています。よってこのように、これまでの社会的概念を変化させ、支援が必要な方々 への「社会支援の充実」を図る事が必要です。 【目標】 6 貧 困 、高 齢 、障 害 等 に よ り 困 難 を 抱 え た 女 性 等 が 安 心 し て 暮 ら せ る 環 境 の 整 備 を めざす 【具体的施策へ反映させる内容】 ①まず生活困窮等が懸念される市民に対し、分野横断的な支援の仕組みをつくる事であり、そ れが機能するように適宜チェックを行い「困窮からの脱却」が推進されるよう、全庁での取 組みを行う。 ②支援の必要な方々の可能性を、その生まれ育った環境や経済的優劣で左右される事がないよ う、十分な施策展開と社会的配慮を行い、糸満市に生まれて住んでよかったと思えるような、 子ども達や社会的支援の必要な方々を育み、その視点を忘れる事ないよう、全庁的な取組を 行う。 【具体的施策/事業内容/担当部署】 (24)貧困・居住など生活上の困難に直面する女性等への支援 社会福祉課・介護長寿課 (25)ひとり親家庭等の親と子が安心して生活できる環境づくり 児童家庭課 ・ひとり親家庭等医療費助成事業:ひとり親家庭等に対して、医療費の一部を助成する ・自立支援教育訓練給付金事業: ひとり親家庭の母または父に対して、技能取得・資格取得 をするための講座受講に必要な費用の一部を給付する ・高等職業訓練促進給付金事業:ひとり親家庭の母または父に対して、就職に有利な資格を 取得するため2年以上養成機関で修業する場合、給付金を支給する ・ひとり親家庭認可外保育施設利用料補助事業:ひとり親家庭の認可外保育施設利用料の負 担を軽減し、生活の安定と自立促進に寄与することを目的とする ・助産施設保護措置事業: 経済的理由により入院助産を受けることができない妊産婦に対し て、助産施設での助産に係る費用を援助する ・児童手当措置費:家庭等における生活の安定及び児童の健やかな成長に質することを目的 として、児童を養育している方に対して支給される ・児童扶養手当措置事業:離婚などにより、父または母と生活を共にできない児童の母また は父に対し、児童の福祉の増進を図ることを目的として支給される 28 ・こども医療費助成事業:保護者の経済的負担を軽減し、こどもの健全育成と福祉の増進を 図ることを目的に、こどもの医療費の全額または一部を助成する ・未熟児養育医療費給付事業:養育のため病院等に入院することを必要とする未熟児に対し、 その養育に必要な医療の給付を行う ・子育て相談室設置事業:貧困等を起因として子育て困難に陥っている家庭の保護者からの相 談を受け、子育て等に関する助言や育児支援等を行う ・ひとり親家庭放課後児童クラブ利用料補助事業:ひとり親家庭の放課後児童クラブ利用料の 負担を軽減し、生活の安定と自立促進に寄与する ・糸満市子供の未来支援事業:経済的に困窮している家庭の児童及び家庭の状況把握を行い、 学習支援や食事の提供等、子どもの貧困等の改善に必要な支援を行う ・自立相談支援事業:生活困窮状態からの早期自立を支援。相談・就労支援、住居確保給付金 の支給、家計相談等を行う ・老人保護措置費:養護老人ホーム措置費等 (26)子ども・若者の自立に向けた取り組み 社会福祉課 ・学習等支援事業:生活困窮世帯(生活保護世帯含む)の子ども達に対し、学習支援や生活支 援、家庭訪問等による教育相談等を行う (27) 高齢者が安心して暮らせる環境整備 社会福祉課・介護長寿課・建設課 ・コミニュケーションソーシャルワーク事業:地域福祉コーディネーター(CSW)を配置 し、地域課題を一緒に考えながら相談、アドバイス等の支援を行う ・介護予防・生活支援サービス事業:要支援者等が選択できるサービス・支援の充実及び自立 促進や重度化予防を図る ・介護予防生活支援事業:在宅福祉サービスの実施(生活援助・外出支援等) ・民間送迎バス活用事業:民間の送迎バスを利用し各停車場所へ送迎(ブーゲンビレア号) ・介護サービス給付事業:要介護認定者の各種介護サービス ・予防サービス給付事業:要支援認定者の各種介護サービス ・生活支援体制整備事業:高齢者に関する情報共有や連携・協働による体制整備を図る ・認知症総合支援事業:住み慣れた環境で自分らしく暮らし続けるための環境整備 ・在宅医療・介護連携推進事業:在宅医療と介護を一体的に提供するために必要な支援を行う ・市営住宅建設事業:バリヤフリー等に対応した市営住宅の建設 (28)障害者・障害児が安心して暮らせる環境整備 社会福祉課・児童家庭課・建設課 ・自立支援給付事業:居宅における生活の支援、生活介護など施設等での日中の活動の支援、 放課後デイサービスなどの障がい児通所支援等を行う ・地域生活支援事業:相談支援事業や日常生活用具給付事業、移動支援事業など地域特性に応 じた支援を行う ・緊急通報システム委託事業:単身の身体障がい者への緊急通報協力員等の援助事業 再 障がい児・延長保育(公立)事業:公立保育所において、障がい児及び時間外保育に対応 した保育を行う 29 再 障がい児保育・延長保育・特定保育(法人)事業:法人認可保育所において、障がい児及 び時間外保育に対応した保育を行う ・親子通園事業:心身に発達の心配のある幼児(障がい児含む)を対象に親子で通園し、心身 の発達を促すとともに、親同士の交流を深めることを目的とする 再 市営住宅建設事業:バリヤフリー等に対応した市営住宅の建設 (29)外国人が安心して暮らせる環境整備 秘書広報課・健康推進課・市民生活環境課 再 DV周知事業:庁舎ロビーにてDV被害者支援等に関する多言語リーフレットの掲示 ・多言語対応可能な医療機関一覧を関係窓口で配布 ・多言語対応窓口案内資料等の検討 ・多言語対応仕様の親子健康手帳(母子手帳)の配布 ・市災害時要配慮者支援計画における外国人支援の検討 (30)LGBT(性的少数者)等への配慮や対応 健康推進課・商工観光課・秘書広報課 ・健康相談事業:LGBTの方から精神的な相談があった場合、こころの健康相談として対応 ・民泊受入体制強化事業:修学旅行生の宿泊先(民泊)への講習等実施 再 糸満市VIVOフェスタ:男女共同参画に関する講演会等の実施 【数値目標】 児童家庭課 基準値 目標値 (人/年) (人/年) 5人 8人 (H27 年度) (H33 年度) 0 か所 4 か所 (H27 年度) (H33 年度) (対象者)ひとり親家庭の保護者(母又は父) 高等技能訓練促進費の支給 安定した職業への就職に有利な資格取得を目指 すひとり親家庭の母または父の修業と生活の両立 を支援するため、高等技能訓練促進費を支給し、 ひとり親家庭の生活費の負担軽減を図る。 (対象者)貧困家庭の子供 子供の居場所の設置 貧困状況にある子供に対して、学習支援や生活 指導、食事の提供等を行い、子供が健やかに育成 される環境の整備を推進する。 30 基本方向 Ⅲ 男女共同参画社会の実現に向けた基盤の整備 本市は平成22年「糸満市男女共同参画社会推進条例」を施行し、市の責務、市民 の責務、事業者の責務、教育者の責務という男女が社会の対等な構成員として、あら ゆる場面に参画することのできる社会基盤を整える事を理念に掲げました。 しかしながら実際には、私たちの意識やこれまでの社会慣習・しきたりには、男女 共同参画の理念とはかけ離れたものもまだ存在しているのです。 31 目 標7.男 女 共 同 参 画 社 会の視 点に立った各 種 制 度等 の整 備 これまで国は、平成 11 年男女社会参画基本法、平成 13 年配偶者からの暴力の防止及 び被害者の保護に関する法律、平成 27 年女性の職業生活における活躍の推進に関する法 律を施行し、生活の場に残る「固定的性別役割分業」や「人権」の視点からこの改善に取 り組んでいます。 しかし私たちの実感として、依然としてまだ社会全体に色濃く「不自由さや不平等感」 が存在するのです。 内閣府の 2002 年と 2012 年の調査によると、法律や制度の上で男性が優遇されていると 感じる割合は、2002 年では女性 55.9%男性 39.4%、2012 年は女性 44.9%男性 30.8%で、 また女性が優遇されている割合はどの年及び性別でも1割に達していません。社会慣習や しきたりに関する男性が優遇されている意識は、2002 年は女性 75.2%男性 70.8%、2012 年女性 74.5%男性 65.7%、女性が優遇されている割合はどの年及び性別でも1割に達して いません。 本市「男女共同参画計画~ いちまんVIVOプラン ~」も策定から 17 年が経過してい ます。しかし依然と残る「不自由さや窮屈さ、不平等感」を払しょくする事が出来ていな いのが現状です。 こうした不平等をもたらす制度や慣行の見直しに関して、本市はその是正に関して取組 む必要があります。 【目標】 7男女共同参画社会の視点に立った各種制度等の整備をめざす 【具体的施策へ反映させる内容】 ①社会を構成する男(ひと)と女(ひと)が、共に互いの能力と人権を尊重し、次世代に対して 責任ある「男女共同参画社会」を築いてゆくためには、私たちの意識に深く根付く、社 会慣習やしきたりを自由や人権という視点で見つめなおすことを行う。 ②答申の基本概念となる部分であり「人権・自由・個性・能力」という男女共同参画に関す る事業の目的をより強く認識し、推進する。 【具体的施策/事業内容/担当部署】 (31)男女共同参画の視点に立った社会制度・慣行の見直し 秘書広報課 再 糸満市VIVOフェスタ:男女共同参画に関する講演会等の実施 (32)男女の多様な選択を可能とする育児・介護の支援と整備 介護長寿課・人事課 ・包括的・継続的ケアマネジメント支援事業:関係機関と連携し支援促進を図る 再 人事管理事業:特定事業主行動計画に基づき、仕事と家庭生活の両立を推進 (33)男女の人権尊重の理解と救済・相談の充実 介護長寿課・社会福祉課 ・権利擁護事業:権利問題を抱える高齢者や障害者の支援 32 ・任意事業(成年後見制度):成年後見等制度利用の支援を行う (34)防災・復興分野における男女共同参画の推進 市民生活環境課 ・糸満市防災会議における女性防災委員の推進を図る 【数値目標】 介護長寿課 基準値 目標値 (人/年) (人/年) 120 人 年 20 人増 (H28 年度) (H33 年度) 基準値 目標値 (人/年) (人/年) 9% 20% 3 人/32 人 (H33 年度) (対象者)高齢者 権利擁護に関する相談者数 高齢者の権利擁護の充実を図る。 市民生活環境課 (対象者)市民 女性防災会議委員推薦の奨励 糸満市防災会議における女性防災委員の推 進を図る。 (H28 年度) 33 目 標8.教 育・メディア等を通じた意 識 改 革、理 解の促 進 教育は「教え育む」事であり、新しい価値観や既成概念打破の力となります。しかし一方 では、固定的・画一的な考え方の継承という側面が、生じる事も考えられます。 そのため教育は、私たちの意識に刷り込まれた「社会慣習やしきたり」と決して無関係で はなく、人権や平等という基本理念を「あらゆる教育の場」で取り組むべきです。 このように性別役割意識を変えていくためには、私たちの考え方に影響を与える教育やメ ディア(広報)などの在り方が極めて重要です。とりわけ教育においては、幼児段階からの 男女共同参画社会への意識の醸成は、成長した後の進路選択等に影響を与えるといわれます。 例えば、県外への進学・就職や、大学進学と短大・専門学校への進学における、男女差など です。そのため、子どもたちの自由な進路選択を保障することは、大人世代の責任といえる のです。 また時代を反映した授業内容や少数者への配慮や他者への人権意識は、地域や家庭でも取 組むべきものです。 【目標】 8教育・メディア等を通じた意識改革、理解の促進をめざす 【具体的施策へ反映させる内容】 ①教育の基本である「人権や平等」と、男女共同参画社会の理念である「人権・自由・個性・ 能力」に差異はなく、性別に左右されず、児童生徒が自由に進路を選択できる環境を創る。 ②家庭や地域における男女共同参画社会を形成する意識は、幼児期を初めとし、それは本市 の「つながりの豊かなまち」への第一歩であり、地域や家庭を通した継続的な取組を行う。 【具体的施策/事業内容/担当部署】 (35) 男女共同参画に関する男性の理解の促進 再 糸満市VIVOフェスタ:男女共同参画に関する講演会等の実施 ・生涯学習支援センターにおける講座開設による理解の促進 ・絵本のひろば及びブックスタート事業における男性の参加を促す (36) 男女共同参画を推進し多様な選択を可能にする教育・学習の充実 ・青少年センターにおける講座開設による学習の充実 (37) 男女平等を推進する教育・学習の取組 ・少年の主張大会における男女平等の推進 ・女性経営者(代表者等)による講演会の実施 (38) 女性の人権を尊重した表現の取組や周知 ・広報いとまん等における人権に配慮した表現の実施 (39)学校教育におけるLGBT(性的少数者)等への配慮と対応 ・各学校における LGBT 等に関するカリキュラムの充実を行う 34 (40) 学校現場における男女混合名簿の導入 ・男女混合名簿の推奨及び導入の推進:・市校長会及び教頭会等で推奨、導入推進の理解を 求める 【数値目標】 学校教育課 基準値 目標値 (人/年) (人/年) (対象者) 市内幼小中学校 2 校/4 年 ― 男女混合名簿の導入 市内小中学校において、男女混合名簿の導入 小学校 1 校 中学校 1 校 (H33 年度) を図る。 35 ■第4章 数値目標一覧 Ⅰ-1 (2) 家事・育児・介護等に男性が参画可能となるための地域における環境整備 商工観光課 基準値 目標値 (人/年) (人/年) 5人 20 人 (H28 年度) (H33 年度) (対象者)育児休業等による離職女性・求職 女性 女性IT技術者の育成 糸満市IT技術者人材育成事業における女 性の社会進出を推進する Ⅰ-2 (7) 政治・行政分野における女性の参画の拡大 基準値 目標値 (人/年) (人/年) 市各種委員会等への女性の登用を促進 24.7% 30% 市審議会等への女性の登用を図る (H28 年度) (H32 年度) 人事課 (対象者) 女性 市女性職員の管理職への登用を促進 14.8% 管理職ポストへの登用 15% (H28 年度) (H32 年度) 基準値 目標値 (人/年) (人/年) - 委員全体の (8) 経済分野における女性の参画の拡大 農政課 (対象者) 女性 女性委員の登用 糸満市人・農地プラン検討委員会における 30% 女性委員の登用 (H33 年度) (9) その他の分野における女性の参画の拡大 市民生活環境課 基準値 目標値 (人/年) (人/年) 19% 30% 14 人/73 人 (H33 年度) (対象者)自治会 女性自治連絡員推薦の奨励 自治連絡員会議における女性自治連絡員の 占める割合を増やす。 (H28 年度) 36 Ⅰ-3 (11) 男性の子育て・介護等への参画の促進 人事課 基準値 目標値 (人/年) (人/年) 1人 2 人以上 (H26 年度) (H31 年度) (対象者)市男性職員 男性職員の育児休業取得促進 男性職員の育児意識の啓発や上司や同僚の理解 を図り、育児休業を取得する男性職員を増やす。 (15) 農村漁村における女性が働きやすい環境の整備 農政課 基準値 目標値 (人/年) (人/年) - 10 戸 (対象者)農家 認定農家申請における家族協定の締結 認定農家申請における家族協定の締結を図る (H33 年度) Ⅱ-4 (16) 生涯にわたる男女の健康の包括的な支援 健康推進課 (対象者) 基準値 目標値 (%/年) (人/年) 38.3% 60% (H27 年度) (H33 年度) 基準値 目標値 (人/年) (人/年) - 45 人 40 歳~74 歳の国民健康保険加入者 特定健診受診 特定健診の受診率向上に努める。 人事課 (対象者)市職員 職場における健康管理支援を推進する 訪問型特定保健指導の徹底(40 歳以上の職員を (H33 年度) 対象に 内蔵脂肪症候群に着目し、該当者及び予備軍を減少 させ るための保健指導) 介護長寿課 基準値 目標値 (人/年) (人/年) 11,900 人 年 300 人増 (H28 年度) (H33 年度) (対象者)高齢者 介護予防に対する意識向上に努める 運動教室への参加を促す 37 (17) ライフステージ別における取組の推進 健康推進課 基準値 目標値 (%/年) (人/年) (対象者)20~40 未満の若者 20~40 未満の若者健診を実施 7.1% 20 歳~40 歳未満の健診受診率を高めることによ り、若いうちからの健康への関心を高める。 社会体育課 (対象者) (H27 年度) 10 % (H33 年度) 国保加入分 基準値 目標値 (人/年) (人/年) 市民 参加者の年 10%向上を図る てくてくウォーキング大会、スポーツレクリエー 1,600 人 年 10%向上 (H27 年度) (H33 年度) 13 人 延べ 150 人 ション祭の参加者を毎年 10%向上させる。 (対象者) 市民 スポーツ教室における男性参加者を 1/3 とする 30 歳以上男性の一般スポーツ教室への参加を促 (H27 年度) す。 (18) 30 人×5 年 (H33 年度) 妊娠・出産等に関する健康支援 健康推進課 基準値 目標値 (%/年) (人/年) 28.5% 35% (H26 年度) (H33 年度) (対象者) 妊婦さんのパートナー(夫) 妊婦教室へのパートナー(夫)の参加率を増やす 教室への参加を夫婦同伴で参加してもらう事に より、妊婦への理解、子育てへの関心を高める 38 Ⅱ-5 (19) 女性に対する暴力の予防と根絶のための基盤づくり (20) 配偶者等からの暴力の防止及び被害者の保護等の推進 (21) DV に関する対策の推進 ※ ストーカー、性犯罪、売買春、人身売買を含む (22) 子どもに対する(性的な)暴力の根絶に向けた対策の推進 秘書広報課 基準値 目標値 (人/年) (人/年) 年1回 延べ 300 人 (H27 年度) ※60 人×5 年 (対象者)市民 DV啓発講演会等の実施 児童虐待及びDV週間における「DVに関する知 識啓発」を図る。 (H33 年度) DV統計の整理公表 年1回 本市における児童虐待及びDVに関する相談に 毎年 11 月公表 (H27 年度) 関するデータを整理公表する。 Ⅱ-6 (24) 貧困・居住など生活上の困難に直面する女性等への支援 (25) ひとり親家庭等の親と子が安心して生活できる環境づくり 児童家庭課 基準値 目標値 (人/年) (人/年) 5人 8人 (H27 年度) (H33 年度) (対象者)ひとり親家庭の保護者(母又は父) 高等技能訓練促進費の支給 安定した職業への就職に有利な資格取得を目指 すひとり親家庭の母または父の修業と生活の両立 を支援するため、高等技能訓練促進費を支給し、ひ とり親家庭の生活費の負担軽減を図る。 (対象者)貧困家庭の子供 子供の居場所の設置 0 か所 貧困状況にある子供に対して、学習支援や生活指 導、食事の提供等を行い、子供が健やかに育成され る環境の整備を推進する。 39 (H27 年度) 4 か所 (H33 年度) Ⅲ-7 (33) 男女の人権尊重の理解と救済・相談の充実 介護長寿課 基準値 目標値 (人/年) (人/年) 120 人 年 20 人増 (H28 年度) (H33 年度) (対象者)高齢者 権利擁護に関する相談者数 高齢者の権利擁護の充実を図る。 (34) 防災・復興分野における男女共同参画の推進 市民生活環境課 基準値 目標値 (人/年) (人/年) 9% 20% 3 人/32 人 (H33 年度) (対象者)市民 女性防災会議委員推薦の奨励 糸満市防災会議における女性防災委員の推進を 図る。 (H28 年度) Ⅲ-8 (40) 学校現場における男女混合名簿の導入 学校教育課 基準値 目標値 (人/年) (人/年) (対象者) 市内幼小中学校 2 校/4 年 ― 男女混合名簿の導入 市内小中学校において、男女混合名簿の導入を図 小学校 1 校 中学校 1 校 (H33 年度) る。 40 41 資 料 資料編 42 編 ● 平成 28年度「糸満市男女共同参画社会に関する市民意識調査」概要 1 調査対象 市内に在住の 20 歳以上の男女 3,000 人を住民基本台帳から無作為抽出。 2 調査期間 平成 28 年 11 月 22 日から 12 月 31 日 3 回収状況 アンケートの配布数 3,000 件のうち、有効回収数は 545 件。回収率は 18.2%。 4 サンプリングと標準誤差について ・市民意識調査のサンプル数と誤差 母集団 標本誤差 サンプル数 ±2.0% 2,269 件 40,954 人 ±3.0% 1,041 件 (20 歳以上の男女) ±4.0% 592 件 ±5.0% 381 件 ※算式は信頼度 95%と設定して算出 郵送による調査の場合、回収率は 20%程度です。今回 3,000 件の配布で約 600 件の回 収を得られることと仮定し郵送調査を行い、回収サンプル数も ±5.0%に収まっています。 5 回収状況等について 男 アンケート 20代 30代 40代 50代 送付状況 兼城 54 63 64 59 西崎 68 59 62 55 字糸満・潮崎 69 55 63 52 高嶺 63 64 55 53 三和 66 57 61 61 計 320 298 305 280 % 21.3% 19.9% 20.3% 18.7% 女 60代 計 60 300 56 300 61 300 65 300 55 300 297 1,500 19.8% 100.0% 20代 66 52 51 57 54 280 18.7% 30代 57 61 65 56 63 302 20.1% 40代 56 58 57 65 59 295 19.7% 50代 61 65 68 67 59 320 21.3% 60代 60 64 59 55 65 303 20.2% 計 総計 300 600 300 600 300 600 300 600 300 600 1,500 3,000 100.0% 男 女 アンケート 20代 30代 40代 50代 60代 計 20代 30代 40代 50代 60代 計 総計 回収状況 兼城 7 12 15 10 6 50 11 19 13 11 21 75 125 西崎 5 3 10 9 8 35 6 14 7 13 19 59 94 字糸満・潮崎 3 7 10 7 9 36 10 10 15 14 19 68 104 高嶺 2 8 7 9 10 36 5 12 13 16 16 62 98 三和 1 3 10 9 11 34 5 13 9 11 11 49 83 計 18 33 52 44 44 191 37 68 57 65 86 313 504 % 9.4% 17.3% 27.2% 23.0% 23.0% 100.0% 11.8% 21.7% 18.2% 20.8% 27.5% 100.0% 41 男性平均回収率 12.7% 女性平均回収率 20.9% 545 % 20.8% 15.7% 17.3% 16.3% 13.8% 16.8% 平均 18.2% カテゴリーA(糸満・潮崎か西崎か不明) :41 件 43 男 女 アンケート 20代 30代 40代 50代 60代 回収状況 兼城 13.0% 19.0% 23.4% 16.9% 10.0% 西崎 7.4% 5.1% 16.1% 16.4% 14.3% 字糸満・潮崎 4.3% 12.7% 15.9% 13.5% 14.8% 高嶺 3.2% 12.5% 12.7% 17.0% 15.4% 三和 1.5% 5.3% 16.4% 14.8% 20.0% 計 5.6% 11.1% 17.0% 15.7% 14.8% 計 20代 30代 40代 50代 16.7% 16.7% 33.3% 23.2% 11.7% 11.5% 23.0% 12.1% 12.0% 19.6% 15.4% 26.3% 12.0% 8.8% 21.4% 20.0% 11.3% 9.3% 20.6% 15.3% 12.7% 13.2% 22.5% 19.3% 60代 35.0% 29.7% 32.2% 29.1% 16.9% 28.4% 18.0% 20.0% 20.6% 23.9% 18.6% 20.3% 計 25.0% 19.7% 22.7% 20.7% 16.3% 20.9% ①太字:全体の平均以上の値、②斜字:性別毎の平均以上の値、太字+斜字左記①かつ②を含む値 (以下、調査結果より抜粋) ■ 基本属性 基本属性 性別 基本属性 年代 基本属性 婚姻状況 女性 男性 総計 337 208 545 61.8% 38.2% 100.0% 20代 30代 40代 50代 60代以上 総計 57 106 116 125 141 545 10.5% 19.4% 21.3% 22.9% 25.9% 100.0% パートナー有 (結婚していな 未婚 いがパート ナーと同居) 121 5 22.2% 既婚 0.9% 死別 離別 未回答 370 11 35 3 545 67.9% 2.0% 6.4% 0.6% 100.0% ■単純集計 質問項目 ①推進条例 質問項目 ②VIVOプラン 1 (内容を 知ってい る) 2(聞いたこと はあるが、内 3 容は知らな (知らない) い) 未回答 総計 29 184 319 13 545 5.3% 33.8% 58.5% 2.4% 100.0% 1 (内容を 知ってい る) 総計 2(聞いたこと はあるが、内 3 容は知らな (知らない) い) 未回答 総計 15 103 413 14 545 2.8% 18.9% 75.8% 2.6% 100.0% 44 質問項目 ③雇用機会均等法 質問項目 ④育児・介護休業 質問項目 ⑤ワーク・ライフ・ バランス 質問項目 ⑥DV防止法 質問項目 ⑦セクハラ 質問項目 ⑧男女共同参画 週間 質問項目 ⑨VIVOフェスタ 1 (内容を 知ってい る) 2(聞いたこと はあるが、内 3 容は知らな (知らない) い) 未回答 総計 244 192 96 13 545 44.8% 35.2% 17.6% 2.4% 100.0% 1 (内容を 知ってい る) 2(聞いたこと はあるが、内 3 容は知らな (知らない) い) 未回答 総計 247 190 94 14 545 45.3% 34.9% 17.2% 2.6% 100.0% 1 2(聞いたこと (内容を はあるが、内 3 知ってい 容は知らな (知らない) る) い) 147 155 227 27.0% 28.4% 41.7% 1 2(聞いたこと (内容を はあるが、内 3 知ってい 容は知らな (知らない) る) い) 266 219 47 48.8% 40.2% 8.6% 1 2(聞いたこと (内容を はあるが、内 3 知ってい 容は知らな (知らない) る) い) 373 124 36 68.4% 22.8% 6.6% 1 2(聞いたこと (内容を はあるが、内 3 知ってい 容は知らな (知らない) る) い) 40 117 374 7.3% 21.5% 68.6% 1 2(聞いたこと (内容を はあるが、内 3 知ってい 容は知らな (知らない) る) い) 17 79 435 3.1% 14.5% 79.8% 45 未回答 16 2.9% 未回答 13 2.4% 未回答 12 2.2% 未回答 14 2.6% 未回答 14 2.6% 総計 545 100.0% 総計 545 100.0% 総計 545 100.0% 総計 545 100.0% 総計 545 100.0% 質問項目 ○(知っている) 沖縄県女性相談所 質問項目 ✕(知らない) 130 415 545 23.9% 76.1% 100.0% ○(知っている) 女性の人権ホットライン 質問項目 ✕(知らない) 総計 123 422 545 22.6% 77.4% 100.0% ○(知っている) 糸満市の女性相談 総計 ✕(知らない) 総計 56 489 545 10.3% 89.7% 100.0% ■クロス集計 質問項目 ①推進条例 1(内容を知っ ている) 2(聞いたこと はあるが、内 容は知らない) 3(知らない) -(未回答) 総計(男性) 1(内容を知っ ている) 2(聞いたこと はあるが、内 容は知らない) 3(知らない) -(未回答) 総計(女性) 20代 0 5 13 0 18 0 13 26 0 39 30代 1 8 24 1 34 1 16 55 0 72 40代 5 12 38 1 56 2 23 34 1 60 50代 2 13 36 1 52 5 33 33 2 73 60代以上 3 20 24 1 48 10 41 36 6 93 11 58 135 4 208 18 126 184 9 337 5.3% 27.9% 64.9% 1.9% 100.0% 5.3% 37.4% 54.6% 2.7% 100.0% 総計 質問項目 1(内容を知っ ②VIVOプラン ている) 2(聞いたこと はあるが、内 容は知らない) 3(知らない) -(未回答) 総計(男性) 1(内容を知っ ている) 2(聞いたこと はあるが、内 容は知らない) 3(知らない) -(未回答) 総計(女性) 20代 0 2 16 0 18 1 3 35 0 39 30代 0 1 32 1 34 1 9 62 0 72 40代 3 6 46 1 56 1 12 45 2 60 50代 0 12 38 2 52 3 13 55 2 73 60代以上 1 12 34 1 48 5 33 50 5 93 4 33 166 5 208 11 70 247 9 337 1.9% 15.9% 79.8% 2.4% 100.0% 3.3% 20.8% 73.3% 2.7% 100.0% 総計 質問項目 2(聞いたこと 1(内容を知っ ③雇用機会均 はあるが、内 ている) 等法 容は知らない) 3(知らない) -(未回答) 総計(男性) 1(内容を知っ ている) 2(聞いたこと はあるが、内 容は知らない) 3(知らない) -(未回答) 総計(女性) 20代 11 4 3 0 18 18 15 6 0 39 30代 13 16 4 1 34 38 18 16 0 72 40代 27 19 9 1 56 26 24 9 1 60 50代 22 21 8 1 52 31 24 16 2 73 60代以上 17 20 10 1 48 41 31 15 6 93 90 80 34 4 208 154 112 62 9 337 43.3% 38.5% 16.3% 1.9% 100.0% 45.7% 33.2% 18.4% 2.7% 100.0% 総計 質問項目 ④育児・介護 休業 1(内容を知っ ている) 2(聞いたこと はあるが、内 容は知らない) 3(知らない) -(未回答) 総計(男性) 1(内容を知っ ている) 2(聞いたこと はあるが、内 容は知らない) 3(知らない) -(未回答) 総計(女性) 20代 5 8 5 0 18 18 11 10 0 39 30代 14 14 5 1 34 39 23 10 0 72 40代 28 17 10 1 56 31 17 9 3 60 50代 19 27 5 1 52 33 24 14 2 73 60代以上 18 20 9 1 48 42 29 17 5 93 84 86 34 4 208 163 104 60 10 337 40.4% 41.3% 16.3% 1.9% 100.0% 48.4% 30.9% 17.8% 3.0% 100.0% 総計 46 質問項目 ⑤ワーク・ライ フ・バランス 1(内容を知っ ている) 2(聞いたこと はあるが、内 3(知らない) 容は知らない) -(未回答) 総計(男性) 1(内容を知っ ている) 2(聞いたこと はあるが、内 3(知らない) 容は知らない) -(未回答) 総計(女性) 20代 8 4 6 0 18 12 10 17 0 39 30代 12 8 13 1 34 21 23 28 0 72 40代 17 16 21 2 56 23 10 26 1 60 50代 8 19 24 1 52 18 21 30 4 73 60代以上 5 13 28 2 48 23 31 34 5 93 50 60 92 6 208 97 95 135 10 337 24.0% 28.8% 44.2% 2.9% 100.0% 28.8% 28.2% 40.1% 3.0% 100.0% 総計 質問項目 ⑥DV防止法 1(内容を知っ ている) 2(聞いたこと はあるが、内 3(知らない) 容は知らない) -(未回答) 総計(男性) 1(内容を知っ ている) 2(聞いたこと はあるが、内 3(知らない) 容は知らない) -(未回答) 総計(女性) 20代 8 7 3 0 18 15 21 3 0 39 30代 15 11 6 2 34 34 31 7 0 72 40代 27 24 4 1 56 29 26 4 1 60 50代 18 28 5 1 52 42 27 2 2 73 60代以上 24 19 4 1 48 54 25 9 5 93 92 89 22 5 208 174 130 25 8 337 44.2% 42.8% 10.6% 2.4% 100.0% 51.6% 38.6% 7.4% 2.4% 100.0% 総計 質問項目 ⑦セクハラ 1(内容を知っ ている) 2(聞いたこと はあるが、内 3(知らない) 容は知らない) -(未回答) 総計(男性) 1(内容を知っ ている) 2(聞いたこと はあるが、内 3(知らない) 容は知らない) -(未回答) 総計(女性) 20代 15 1 2 0 18 34 4 1 0 39 30代 24 6 3 1 34 58 10 4 0 72 40代 40 12 3 1 56 42 14 3 1 60 50代 23 22 6 1 52 48 20 3 2 73 60代以上 27 17 3 1 48 62 18 8 5 93 129 58 17 4 208 244 66 19 8 337 62.0% 27.9% 8.2% 1.9% 100.0% 72.4% 19.6% 5.6% 2.4% 100.0% 総計 質問項目 2(聞いたこと 1(内容を知っ ⑧男女共同参 はあるが、内 3(知らない) ている) 画週間 容は知らない) -(未回答) 総計(男性) 1(内容を知っ ている) 2(聞いたこと はあるが、内 3(知らない) 容は知らない) -(未回答) 総計(女性) 20代 3 3 12 0 18 3 11 25 0 39 30代 2 4 27 1 34 5 7 60 0 72 40代 8 9 38 1 56 2 15 42 1 60 50代 4 15 32 1 52 9 12 50 2 73 60代以上 1 14 32 1 48 3 27 56 7 93 18 45 141 4 208 22 72 233 10 337 8.7% 21.6% 67.8% 1.9% 100.0% 6.5% 21.4% 69.1% 3.0% 100.0% 総計 質問項目 2(聞いたこと 1(内容を知っ ⑨VIVOフェス はあるが、内 3(知らない) ている) タ 容は知らない) -(未回答) 総計(男性) 1(内容を知っ ている) 2(聞いたこと はあるが、内 3(知らない) 容は知らない) -(未回答) 総計(女性) 20代 0 2 16 0 18 1 2 36 0 39 30代 0 1 32 1 34 0 5 67 0 72 40代 3 9 43 1 56 2 7 50 1 60 50代 0 13 38 1 52 5 11 54 3 73 60代以上 1 11 34 2 48 5 18 65 5 93 4 36 163 5 208 13 43 272 9 337 1.9% 17.3% 78.4% 2.4% 100.0% 3.9% 12.8% 80.7% 2.7% 100.0% 総計 47 質問項目 ①沖縄県女性 ○(知っている) ✕(知らない) 相談所 20代 総計(男性) ○(知っている) ✕(知らない) 総計(女性) 4 14 18 5 34 39 30代 5 29 34 14 58 72 40代 13 43 56 15 45 60 50代 7 45 52 27 46 73 60代以上 総計 10 38 48 30 63 93 39 169 208 91 246 337 18.8% 81.3% 100.0% 27.0% 73.0% 100.0% 質問項目 ②女性の人権 ○(知っている) ✕(知らない) ホットライン 総計(男性) ○(知っている) ✕(知らない) 総計(女性) 20代 4 14 18 6 33 39 30代 7 27 34 19 53 72 40代 12 44 56 14 46 60 50代 8 44 52 28 45 73 60代以上 総計 6 42 48 19 74 93 37 171 208 86 251 337 17.8% 82.2% 100.0% 25.5% 74.5% 100.0% 質問項目 ③糸満市の女 ○(知っている) ✕(知らない) 性相談 総計(男性) ○(知っている) ✕(知らない) 総計(女性) 20代 0 18 18 4 35 39 30代 0 34 34 4 68 72 40代 2 54 56 2 58 60 50代 4 48 52 15 58 73 60代以上 3 45 48 22 71 93 総計 9 199 208 47 290 337 4.3% 95.7% 100.0% 13.9% 86.1% 100.0% 48 ■自由回答より 属性 回答 1 30代/男性/糸満・西崎・潮 そもそも何かがわからない。 崎地区 2 30代/男性/糸満・西崎・潮 問3(あなたに違和感のない性別を選択してください。)の質問意味がよくわかりません。 崎地区 3 子どもの住みよい町などにしない限り、女性の方が働くのは困難ではないか? 30代/男性/糸満・西崎・潮 沖縄は他県と比べて市民等の声をほとんど聞く耳をもっていないような気がする。 崎地区 要望事項があってないと思うが、もう少し市民の声を聞いてほしい。 4 30代/男性/兼城地区 市の政策の認知度、市民への貢献活動内容について周知活動(予算を使わずに低コスト)が少ない。具体的な内容 が不明である。 5 30代/男性/兼城地区 保育園になかなか入れなくて、仕事したくてもできなくて、でも仕事してないと保育園の順番は後ろの方で困る。 6 30代/男性/高嶺地区 分かりにくい・・・。 この紙と合わせて付いていたもう1枚の紙ですが、「○○条」とか並べて、男女共同参画社会をめざす!!と言われて も、へぇ・・・。となるだけでした、私は。私が期待することは、糸満市の条例とかではなくて、糸満市がこれを基に“何を して”→“どうなったか(どうしたいか)”を知りたい!! もう1枚の紙を市民に配ることにより「何を伝えたい」と考えていますか? 7 30代/男性/三和地区 男女共同参画の理念を本当に実現するためには実効性ある施策が必要不可欠であり、明確な効果のある方法を総 合的に活かしていくべき。また、人々の意識を変えるだけで本当に十分ではなく、社会構造そのものを平等なものに 変えていく必要がある。 8 40代/男性/糸満・西崎・潮 糸満市に限らず沖縄県民の意識が少ないと感じます。 崎地区 まずは糸満から頑張ってください。 9 男女共同参画など、知らない人が多く意味すら知らない人が多いと思う。若い世代を中心に教育等(学校法人)で推 40代/男性/糸満・西崎・潮 進していってほしい。 崎地区 育児等で会社の対応など辛い思いをしている人などを助けてほしい。 10 40代/男性/兼城地区 頑張ってください。 11 40代/男性/兼城地区 女性が働きやすくなるためには、保育園入園が必須だと思います。乳幼児をあずけることができないと女性は働けま せんよね。ぜひ、保育園(公立)の増園をお願いします。 12 40代/男性/三和地区 計画、条例が在る事を初めて知りました。共同参画週間を設けているのであれば、もっと有効に活用してみれば? 13 50代/男性/糸満・西崎・潮 小生下記病院(南部徳洲会病院)に勤務しており今後、男女共同参画及び子育て支援を中心とした後期研修医制度 崎地区 を立ち上げる予定です。もし、可能であれば御指導宜しくお願いします。 14 50代/男性/兼城地区 税金をもっと有効に使ってほしい。つまらない、役に立たない助成金はやめてほしい。 老後、安心して生活できる施策を!! 15 50代/男性/高嶺地区 迅速な取り組み、みんながわかりやすい仕組み作り。 49 属性 回答 16 50代/男性/高嶺地区 小学校、中学校、高校から今一度しっかりとした道徳をうえつけなければ、上記の様な内容は、なくならないと思いま す。大人が努力しても小さい時からのしつけが一番大事だと考えます。 17 50代/男性/三和地区 男女平等であるべきだと思います。 18 60代~/男性/糸満・西崎・ 男女共同参画社会の推進強化を図ることは、個人の質の高い人格の形成と心豊かな発展する社会につながると考え 潮崎地区 ます。 19 60代~/男性/糸満・西崎・ 糸満市の男女共同参画の条例案を各家庭へ送ってください。 潮崎地区 20 60代~/男性/糸満・西崎・ 今何でこの問題を取り上げるのか? 潮崎地区 21 60代~/男性/糸満・西崎・ 上記計画の具体的な内容をもっと市民へ知らせるべき。 潮崎地区 22 60代~/男性/糸満・西崎・ いちまんVIVOプランなんて聞いたこともありません。 潮崎地区 23 60代~/男性/高嶺地区 ①~③知らない。(相談先①沖縄県女性相談所②女性の人権ホットライン③糸満市の女性相談) 24 60代~/男性/三和地区 男女とも上~下のバランス、生活面 50 属性 1 回答 20代/女性/糸満・西崎・潮 昔ながらの風習が残っているので年寄りが死ぬまでは良くなるコトはないと思います。 崎地区 知らないおじさんに「女がいけんするんじゃない!」と言われたばかりです。 2 20代/女性/高嶺地区 どういう仕組みなのか、まったく知りません。 男女共同参画計画より、待機児童問題をもっと推進してほしいです。 3 20代/女性/三和地区 特にありません。 「男だから~だ」「女だから~だ」といったような固定観念が少しでも減り、人が人として生活しやすい環境が築ける事 を期待しています。 4 30代/女性/糸満・西崎・潮 もっと女性が働きやすい町にしてほしいです。 崎地区 5 30代/女性/糸満・西崎・潮 別紙を読んでいい事だと思ったので、もっと推していった方がいいと思う。 崎地区 6 30代/女性/糸満・西崎・潮 具体的に何をされているのか知りませんでした。 崎地区 糸満でもDVがあるのか知りません。 7 30代/女性/兼城地区 どんな活動や内容なのかわかりません。 8 30代/女性/兼城地区 女性は働くより、育児がしやすい環境を望んでいる。 「働きたい」のではなき収入が少ないため働かざるを得ないのに、子どもを預けられないのだた思います。 安心して子どもを育てたいだけ。「預けたい」「働きたい」ではない。 9 30代/女性/兼城地区 糸満市男女共同参画社会推進条例を拝見しましたが、具体的にどうしていくというのが書かれておらず「言葉だけ」と いう印象。とにかく女性は(私は)働きたい!と思っているのに、まず保育園に子供が入れないという現状。2人入れた ものの、2人とも違う保育園で朝の送迎から職場に出勤するまでに1時間かかっています。それが当たり前のように言 う市役所!!本当に腹立ちます。何か苦情を言っても全く改善されません。「協働」という言葉を使うならもっと子供の こと、働きたくても働けない親のことを考えてほしいものです。もがいて苦しんでいる女性・親は沢山いると思います。 「また糸満市に住みたい」と思える市になっていただける様宜しくお願いします。 10 30代/女性/兼城地区 何度かDV(夫からの)で警察を呼んでいます。 夫は精神疾患あり、無職。悩んでいます、いろいろと。 11 30代/女性/高嶺地区 今回、初めて知りました。 12 30代/女性/三和地区 興味や、何かしらの当事者にならないと上記の条例などはなかなか知る機会がない。でもそれだとダメだとは思うの で、もう少し関心を持つように心掛けたいと思います。 13 現政権は、「女性が輝く社会」などと言いながら育児も介護も家庭に押し付けた上で納税まで要求し、個人を尊重する 40代/女性/糸満・西崎・潮 憲法を壊して家父長制を復活させようとしています。糸満市にはぜひ沖縄らしくそのような流れに抵抗し、本当の意味 崎地区 で女性が生きやすい社会を作っていただきたいと思います。 14 40代/女性/糸満・西崎・潮 封書同封の糸満市男女共同~の資料ですが、読みたいと思うものではなかったです。どうでもいいですよねの白黒コ 崎地区 ピー、うすれ、文字つぶれ。糸満はやっぱりこの程度ですか。税金を大切に使ってください。 15 40代/女性/糸満・西崎・潮 住みやすい市になるよう地域住民等と力を合わせ知恵や行動力で今より良くなる事を願ってます。 崎地区 51 属性 16 回答 40代/女性/糸満・西崎・潮 県内初のパープルライトの取組、大変すばらしいと思います。 崎地区 17 40代/女性/兼城地区 糸満の男尊女卑の風潮をなくす運動や啓発をしてほしい。 18 40代/女性/兼城地区 こういうのがあるのは知りませんでした。 今後、利用させていただきます。 19 40代/女性/高嶺地区 結婚→子育て→職場へ復帰の流れを、行政としてもう少しわかりやすくしてほしいと思います。低月齢や幼稚園児を育 てているお母さん達のサポート(仕事を見つけやすくするなど) 糸満市に住んで子育てしやすいまちづくりを願います。 糸満市はとてもいい街だし、子育てに良い環境だと思うので、もっともっと行政が頑張ってください。 私は、美術・芸術関係の仕事をしているので、糸満市をARTな街にしたいです。子供も大人も!! 20 40代/女性/高嶺地区 男女共同参画? 調査票が届いてビックリしてる。どうして私に届いたのか?母子家庭だからでしょうか? 21 50代/女性/糸満・西崎・潮 歩行中、電飾(DVNO)を見ましたが、よく解らなかった。情報を知る方法がないのか?よく知らない自分がいます。 崎地区 22 50代/女性/糸満・西崎・潮 フィリピン出身で在沖22年になります。英語版もあればいいと思う。 崎地区 ・具体例を出してわかりやすく市民一般へ広めてほしい。 23 50代/女性/兼城地区 こんなことがありました→・こうすると良いです →このようになりました(改善されました、良くなりましたetc. ・ここへ連絡してください ・イラスト入り(字は大きく) 24 50代/女性/高嶺地区 男女が対等に家族互いに協力し、家族としての役割を果たしながら共に生活していく事がものすごく大事なのですが、 沖縄ではそれがなかなか出来ていない事に少し不安かつ不満です。もっと心の勉強、人間としてのありかたを学んで ほしいです。 25 50代/女性/三和地区 知っているのがなく、日々暮らすのが精いっぱいな感じです。 26 60代~/女性/糸満・西崎・ 問10ははっきりわかりません。(男女共同参画社会に関する関連用語について) 潮崎地区 問11は聞いたことがありません。(相談先について) 27 60代~/女性/糸満・西崎・ 弱者を守るための条例作りは大いに推進頂きたい事ですが、では私達は何をすればよいのか全く見えません。絵に 潮崎地区 描いた餅にならぬようよろしくお願いします。 28 60代~/女性/糸満・西崎・ 広報にのせてもっと広くアピールしてほしい。 潮崎地区 29 60代~/女性/三和地区 糸満市の男女共同参画計画について知らない事が多いが広報してますか? 30 60代~/女性/三和地区 現代社会に於いて毎日の仕事が忙しく、職に就く人もきびしい中、市が推進している計画には余裕がありません。その 前に市が子供増やし子供の教育費など無料に若者たちの育成に力を注ぐことが大切だと思う。 52 糸満市男女共同参画計画に関する市民意識調査 調査票 【目 的】 糸満市は今年度、糸満市男女共同参画計画の中間見直しについて、 前回調査(平成23年度)との比較を行うため、市民意識調査を実施し ます。 市民の皆様のご協力をお願いします。 平成28年10月吉日 糸満市長 上原 昭(公印省略) 記入上の注意 問い合わせ先:糸満市秘書広報課 電話 840-8118 FAX:840-8112 ① 質問をよく読んで記入もれがないようにお願いします。 ② 回答は、この調査票に印刷された番号に、直接○をつけて下さい。 までに、同封した封筒でポ 平成 28 年 12 月 31 日 ストへ投函して下さい。 これより質問です。 切手は必要ありません。 あなたのお住まいの地区はどちらですか。(1つ選んで○) A 糸満・西崎・潮崎地区 ①糸満(西川町含む) B 兼城地区 ④照屋 C 高嶺地区 ⑫豊原 ⑬与座 D 三和地区 ⑰真壁 ⑱宇江城 ⑲真栄平 ⑳新垣 ㉔糸洲 ㉕南波平 ㉖喜屋武 ㉗束辺名 ㉘上里 ㉚山城 ㉛伊原 ㉜米須 ㉝大度 ㉞摩文仁 ⑤兼城 ⑥座波 ②潮崎 ⑦賀数 ⑭大里 ③西崎(西崎町含む) ⑧北波平 ⑮国吉 ⑨武富 ⑩阿波根 ⑪潮平 ⑯真栄里 ㉑伊敷 ㉒名城 ㉓小波蔵 ㉙福地 あなたの年齢はおいくつですか。(1つ選んで○) ① 20代 ② 30代 ③ 40代 ④ 50代 ⑤ 60代以上 あなたが違和感のない性別を選択して下さい。(1つ選んで○) ① 男性 ② 女性 現在お住まいの住宅は次のうちのどれにあたりますか。(1つ選んで○) ① 持ち家(分譲マンション含む) ② 借家 ③ 賃貸マンション、アパート ④ 市営・県営住宅 ⑤ 間借 ⑥ 社宅・官舎・社員寮など ⑦ その他( ) 53 あなたは現在どのような家族構成でお住まいですか。(1つ選んで○) ① 一人暮らし ② 夫婦のみ ③ 夫婦と子ども ④ 夫婦と親のみ ⑤ 母子家庭 ⑥ 父子家庭 ⑦ 三世代同居 ⑧ その他( ) あなたは結婚していらっしゃいますか。(1つ選んで○) ① 既婚 ② 結婚していないがパートナーと同居 ③ 離別 ④ 死別 ⑤ 未婚 あなたの職業について(1つ選んで○)※現在休業中の方も働いているものとみなします。 A事業主・家族従業員 ①農林漁業 ②商工・サービス業(卸・小売店、飲食店サービス業) ③自由業(開業医師、弁護士、芸術家、寺社) B雇用者 Cその他 ④正職員(一般職) ⑤正職員(技術職) ⑥管理職・会社役員 ⑦公務員 ⑧契約・派遣社員 ⑨パートタイマー ⑩臨時・アルバイト ⑪内職 ⑫主婦・主夫 ⑬学生 既婚又はパートナーと同居の方へ ①共働き ② 自分のみ お子さんがいらっしゃる方へ ① 1人 ② 2人 ⑭無職 あなた方は共に職業をお持ちですか。(1つ選んで○) ③ 相手のみ ④ 共に無職 あなたはお子さんが何人いらっしゃいますか。 ( 1つ選んで○) ③ 3人以上 ④ 子どもはいない これより、男女共同参画に関する質問です。 あなたは、男女共同参画社会に関する関連用語をご存知ですか。 ①~⑨の全てに、1つずつ選んで○をつけて下さい。 ① 糸満市男女共同参画社会推進条例 内容を 知ってい る 聞いた事は あるが、 内容 知らない は知らない 1 2 3 ② 糸満市男女共同参画計画 ~いちまんVIVO プラ ン~ 1 2 3 ③ 男女雇用機会均等法 1 2 3 ④ 育児・介護休業法 1 2 3 ⑤ ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和) 1 2 3 ⑥ 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関す る法律(DV防止法) ⑦ セクシュアル・ハラスメント 1 2 3 1 2 3 ⑧ 男女共同参画週間(毎年 6 月 23 日~29 日) 1 2 3 ⑨ VIVOフェスタ(市の男女共同参画のための講演 等) 1 2 3 ビ 54 ボ 次の相談先で、知っているものはどれですか。(いくつでも○) ① 沖縄県女性相談所 【 TEL 854- 1172】 ② 女性の人権ホットライン 【 TEL 0570-070-810】 ③ 糸満市の女性相談 【 TEL 840-8131】 ※糸満市の男女共同参画計画へのご要望・ご意見がありましたらご自由にお書き下さい。 55 ● 糸満市男女共同参画社会推進条例 平成 22 年 3 月 26 日 条例第 3 号 糸満市は、沖縄戦終焉の地として、平和の発信地という重要な役割を担っており、 「ひかりと みどりといのりのまち」として平和で豊かな住みよい社会の実現を目指している。平和ととも に市民が求めている望ましい社会は、個人が尊重され、男女がともに、より質の高い生活を実 現できる社会である。 我が国では、日本国憲法において、個人の尊重と法の下の平等がうたわれ、国際社会におけ る取組と連動しつつ法制度の整備を行い、男女共同参画社会の形成を柱に男女平等の実現を目 指してきた。 糸満市においても、男女共同参画社会づくりの指針となる「糸満市男女共同参画計画~いち まんVIVOプラン~」に基づいて様々な取組を推進してきた。 しかしながら、現実には女性に対する暴力などの人権侵害及び性別による固定的な役割分担 意識に基づく慣習や社会制度等が依然として根強く存在し、真の男女共同参画社会の実現には、 なお多くの課題が残されている。 また、少子高齢化、国際化などの社会経済情勢の急激な変化に対応し、生き生きと豊かで住 みよい社会を築くためには、性別にとらわれることなく、男女が社会の対等な構成員としてあ らゆる分野に参画することのできる地域社会の基盤を整える必要がある。 ここに私たち糸満市民は、男女共同参画社会の実現を目指すことを決意し、市、市民、事業 者及び教育者が一体となって、男女共同参画社会の実現を総合的かつ計画的に推進するため、 この条例を制定する。 (目的) 第1条 この条例は、男女共同参画社会の推進に関し、基本理念を定め、市、市民、事業者及 び教育者の責務を明らかにするとともに、市の施策について基本的な事項を定めることによ り、男女共同参画の総合的かつ計画的な推進を図り、もって男女共同参画社会を実現するこ とを目的とする。 (定義) 第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。 (1) 男女共同参画社会 男女が社会の対等な構成員として、自らの意思によって家庭、職 場、学校、地域その他の社会のあらゆる分野(以下「社会のあらゆる分野」という。)にお ける活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文 化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うべき社会をいう。 56 (2) 積極的改善措置 社会のあらゆる分野における活動に参画する機会についての男女間 の格差を改善するため、必要な範囲において男女のいずれか一方に対し、当該機会を積極 的に提供することをいう。 (3) 事業者 営利又は非営利を問わず、市内において事業を行う個人及び法人その他の団 体をいう。 (4) 教育者 市内において、学校教育及び社会教育に携わる者をいう。 (5) セクシュアル・ハラスメント 性的な言動により相手方を不快にさせ、若しくは生活 環境を害し、又は性的な言動に対する相手方の対応によって不利益を与えることをいう。 (6) ドメスティック・バイオレンス 夫婦間、恋人間等親密な関係の男女の間の身体的、 性的、心理的又は経済的な暴力をいう。 (基本理念) 第3条 男女共同参画社会の推進は、次に掲げる事項を基本理念として行われなければならない。 (1) 男女の個人としての尊厳が重んぜられること、男女が性別による差別的扱いを受けな いこと、男女が個人として能力を発揮する機会が確保されること、その他の男女の人権が 尊重されること。 (2) 男女が互いの性を理解し合い、生涯にわたる性と生殖に関する健康と権利が尊重され ること。 (3) 性別による固定的な役割分担等に基づく社会の制度又は慣行が男女の社会における活 動の自由な選択に対して影響を及ぼすことのないように配慮されること。 (4) 男女が社会の対等な構成員として、市における政策又は事業者における方針の立案及 び決定に共同して参画する機会が確保されること。 (5) 家族を構成する男女が相互の協力及び社会の支援の下に育児、介護その他の家庭生活 における活動について、家族の一員としての役割を円滑に果たし、かつ、社会生活におけ る活動を行うことができること。 (6) 男女共同参画社会の推進は、国際社会における取組と協調の下に行われること。 (市の責務) 第4条 市は、前条の基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、男女共同参画社会の 推進に関する施策(積極的改善措置を含む。以下同じ。)を総合的に策定し、及び実施する責 務を有する。 2 市は、男女共同参画社会の推進に関する施策を実施するに当たって、市民、事業者、教育者、 国及び他の地方公共団体と連携し、協力するよう努めなければならない。 (市民の責務) 第5条 市民は、基本理念にのっとり、社会のあらゆる分野において、男女共同参画社会の推 進に努めるとともに、市が実施する男女共同参画社会の推進に関する施策に協力するよう努 めなければならない。 57 (事業者の責務) 第6条 事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動に関し、男女共同参画社会の推進に努 めるとともに、市が実施する男女共同参画社会の推進に関する施策に協力するよう努めなけ ればならない。 (教育者の責務) 第7条 教育者は、男女共同参画社会の推進に果たす教育の重要性を深く認識し、個々の教育 本来の目的を実現する過程において、基本理念にのっとり、教育を行うよう努めなければな らない。 (性別による人権侵害の禁止) 第8条 何人も社会のあらゆる分野において、性別による差別的取扱い、セクシュアル・ハラ スメント、ドメスティック・バイオレンスその他の行為により男女の人権を侵害してはなら ない。 (公衆に表示する情報に関する配慮) 第9条 何人も公衆に表示する情報において、性別による固定的な役割分担、男女間における 暴力等を正当化し、若しくは助長させるような表現又は過度の性的な表現を行わないよう配 慮しなければならない。 (男女共同参画計画) 第 10 条 市長は、男女共同参画社会の推進に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための 男女共同参画計画を策定するものとする。 2 市長は、男女共同参画計画を策定するに当たっては、糸満市男女共同参画会議(糸満市附属 機関設置に関する条例(平成 7 年糸満市条例第 25 号)により設置された附属機関をいう。以 下同じ。)の意見を聴かなければならない。 3 市長は、男女共同参画計画を策定したときは、これを公表するものとする。 4 前 2 項の規定は、男女共同参画計画の変更について準用する。 (施策の策定等に当たっての配慮) 第 11 条 市は、あらゆる施策を策定し、及び実施するに当たっては、男女共同参画社会の推進 に配慮しなければならない。 (附属機関等の委員の構成) 第 12 条 市の附属機関等の委員の構成は、男女の委員の数が均衡するよう努めなければならな い。 (調査研究) 第 13 条 市は、男女共同参画社会の推進に関する施策に必要な調査研究を行うものとする。 (市民等の理解を深めるための措置) 第 14 条 市は、男女共同参画社会の推進に関して市民、事業者及び教育者の理解を深めるため、 広報活動その他必要な措置を講ずるものとする。 58 (市民等の活動への支援) 第 15 条 市は、市民、事業者及び教育者が男女共同参画社会の推進に関して行う活動を支援す るため情報の提供その他必要な措置を講ずるものとする。 (苦情の申出) 第 16 条 市民、事業者及び教育者は、市が実施する男女共同参画社会の推進に関する施策又は 男女共同参画社会の推進に影響を及ぼすと認められる施策について苦情があるときは、書面 により、市長に申し出ることができる。 2 市長は、前項の規定による申出があったときは、必要に応じて糸満市男女共同参画会議の意 見を聴き、適切な措置を講ずるものとする。 (公表) 第 17 条 市長は、毎年度、男女共同参画社会の推進に関する施策の実施状況に関する報告書を 作成し、公表しなければならない。 (委任) 第 18 条 附 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。 則 (施行期日) 1 この条例は、平成 22 年 4 月 1 日から施行する。 (経過措置) 2 この条例の施行の際、現に策定されている「糸満市男女共同参画計画~いちまんVIVOプ ラン~」 (平成 18 年 3 月策定)は、第 10 条の規定により策定し、及び公表された男女共同参 画計画とみなす。 59 ● 沖縄県男女共同参画推進条例 平成 15 年 3 月 31 日 条例第 2 号 沖縄県男女共同参画推進条例をここに公布する。 沖縄県男女共同参画推進条例 個人の尊重と法の下の平等は、日本国憲法の崇高な理念であり、男女は、すべて人として平等であっ て、個人として尊重されなければならない。 沖縄県においては、国際社会や国内の動向を踏まえ、男女平等を実現するための様々な取組を進 めて きた。 しかしながら、現実には、女性に対する暴力やセクシュアル・ハラスメントなどの人権侵害、また、 社会のあらゆる分野における性別による固定的な役割分担意識やこれに基づく社会通念、慣習、しきた り等が依然として存在しており、真の男女平等の達成には、なお多くの課題が残されている。 こうした状況の中で、少子高齢化や国際化など社会経済情勢の急激な進展に対応し、豊かで活力ある 沖縄県を築くためには、本県の地域性等にも配慮しつつ男女が性別にかかわりなくその個性と能力を十 分に発揮し、お互いの人権を尊重し、喜びと責任を分かち合いながら多様な生き方を選択することがで きる社会の実現を図る必要がある。 ここに、私たち沖縄県民は、男女共同参画社会の実現を目指すことを決意し、県、市町村、県民及び 事業者が一体となって、男女共同参画の推進に取り組むため、この条例を制定する。 第1章 総則 (目的) 第1条 この条例は、男女共同参画の推進に関し、基本理念を定め、並びに県、県民及び事業者の責務 を明らかにするとともに、男女共同参画の推進に関する施策の基本となる事項を定めることにより、 男女共同参画を総合的かつ計画的に推進することを目的とする。 (定義) 第2条 (1) この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。 男女共同参画 男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野 における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、社会的、経済的及び文化的 利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うことをいう。 (2) 積極的改善措置 前号に規定する機会に係る男女間の格差を改善するため必要な範囲内におい て、男女のいずれか一方に対し、当該機会を積極的に提供することをいう。 (3) セクシュアル・ハラスメント 他の者に対し、その意に反した性的な言動(以下この号におい て「性的な言動」という。)により当該者の就業環境その他の生活環境を害すること又は性的な言 動を受けた者の対応により当該者に不利益を与えることをいう。 (基本理念) 第3条 男女共同参画の推進は、男女の個人としての尊厳が重んぜられること、男女が性別による差別 的取扱いを受けないこと、男女が個人として能力を発揮する機会が確保されることその他の男女の人 権が尊重されることを旨として、行われなければならない。 2 男女共同参画の推進に当たっては、社会における制度又は慣行が、性別による固定的な役割分担等を 反映して、男女の社会における活動の選択に対して中立でない影響を及ぼすことにより、男女共同参 画の推進を阻害する要因となるおそれがあることに考慮し、社会における制度又は慣行が男女の社会 における活動の選択に対して及ぼす影響をできる限り中立なものとするように配慮されなければな らない。 60 3 男女共同参画の推進は、男女が、社会の対等な構成員として、県における政策又は民間の団体におけ る方針の立案及び決定に共同して参画する機会が確保されることを旨として、行われなけ ればならな い。 4 男女共同参画の推進は、家族を構成する男女が、相互の協力と社会の支援の下に、子の養育、家族の 介護その他の家庭生活における活動について家族の一員としての役割を円滑に果たし、かつ、当該活 動以外の活動を行うことができるようにすることを旨として、行われなければならない。 5 男女共同参画の推進は、男女が互いの性を理解し合い、生涯にわたる妊娠、出産その他の性及び生殖 に関する事項に関し、自らの決定が尊重されること及び健康な生活を営むことについて配慮されるこ とを旨として、行われなければならない。 6 男女共同参画の推進は、国際社会における取組と密接な関係を有していることを考慮し、国際的協調 の下に行われなければならない。 (県の責務) 第4条 県は、前条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、男女共同参画の推進に 関する施策(積極的改善措置を含む。以下同じ。)を総合的に策定し、及び実施する責務を有する。 2 県は、男女共同参画の推進に関する施策の実施に当たっては、市町村、県民及び事業者と共同して取 り組むよう努めなければならない。 (県民の責務) 第5条 県民は、基本理念にのっとり、家庭、職場、学校、地域その他の社会のあらゆる分野において、 男女共同参画の推進に寄与するよう努めるとともに、県が実施する男女共同参画の推進に関する施策 に協力するよう努めるものとする。 (事業者の責務) 第6条 事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動に関し、男女共同参画の推進に寄与するよう努 めるとともに、県が実施する男女共同参画の推進に関する施策に協力するよう努めるものとする。 2 事業者は、その雇用する男女について、雇用上の均等な機会及び待遇を確保するとともに、職業生活 における活動と家庭及び地域生活における活動とを両 立して行うことができる職場環境を整備する よう努めるものとする。 (男女の人権侵害の禁止) 第7条 何人も、職場、学校、地域、家庭その他の社会のあらゆる分野において、性別による差別的取 扱い、セクシュアル・ハラスメント、男女間の暴力的行為(身体的又は著しい精神的な苦痛を与える 行為をいう。)その他の行為により男女の人権を侵害してはならない。 (公衆に表示する情報に関する配慮) 第8条 何人も、公衆に表示する情報において、性別による固定的な役割分担、性別による差別、セク シュアル・ハラスメント、男女間における暴力等を正当化し、若しくは助長するような表現又は過度 の性的な表現を行わないよう配慮しなければならない。 第2章 男女共同参画の推進に関する基本的施策等 (男女共同参画計画) 第9条 知事は、男女共同参画社会基本法(平成 11 年法律第 78 号)第 14 条第 1 項に規定する男女共同 参画社会の形成の促進に関する施策についての基本的な計画(以下「沖縄県男女共同参画計画」とい う。)を定めるに当たっては、男女共同参画の推進に関する施策の総合的かつ計画的な実施を図るた め、次に掲げる事項について定めるものとする。 (1) 男女共同参画の推進に関する総合的かつ長期的な基本方向及び目標 (2) 前号に定める事項に基づき実施すべき具体的な男女共同参画の推進に関する施策 (3) 前 2 号に掲げるもののほか、男女共同参画の推進に関する施策を総合的かつ計画的に実施するた めに必要な事項 2 知事は、沖縄県男女共同参画計画を定めるに当たっては、沖縄県男女共同参画審議会の意見を聴かな ければならない。 3 前項の規定は、沖縄県男女共同参画計画の変更について準用する。 61 (施策の策定等に当たっての配慮) 第 10 条 県は、男女共同参画の推進に影響を及ぼすと認められる施策を策定し、及び実施するに当たっ ては、男女共同参画の推進に配慮しなければならない。 (基本理念の普及啓発) 第 11 条 県は、基本理念に対する県民及び事業者の理解を深めるため、必要な広報活動の実施及び普及 啓発に努めるものとする。 2 県は、学校教育をはじめとするあらゆる分野の教育を通じて、男女共同参画の推進に努めるものとす る。 (調査研究) 第 12 条 県は、男女共同参画の推進に関する施策の策定に必要な調査研究を行うよう努めるものとする。 第 13 条 知事は、男女共同参画の推進のために必要があると認められる場合は、事業者に対して、雇用 その他の事業活動における男女共同参画の実態を把握するための調査を行うものとする。 (市町村との協力) 第 14 条 県は、市町村が実施する男女共同参画の推進に関する施策の策定及び実施について、必要な協 力を行うとともに、市町村に対し、県が実施する男女共同参画の推進に関する施策に協力することを 求めることができる。 (県民等に対する支援) 第 15 条 県は、県民及び民間の団体が行う男女共同参画の推進のための活動を支援するため、交流の機 会の提供、情報の提供、相談その他の必要な措置を講ずるものとする。 (男女間の暴力の防止) 第 16 条 県は、配偶者間その他の男女間の暴力を防止するため、啓発、相談、被害者に対する支援その 他の必要な措置を講ずるものとする。 (苦情等の相談) 第 17 条 知事は、男女共同参画の推進に関し、県民又は事業者から、苦情又は申出があった場合は、相 談に応じるものとする。 (男女共同参画の状況等の公表) 第 18 条 知事は、毎年度、男女共同参画の状況及び男女共同参画の推進に関する施策の実施状況につい て、公表しなければならない。 第3章 沖縄県男女共同参画審議会 (設置及び権限) 第 19 条 この条例の規定に基づく諮問に応じて調査審議を行わせるため、沖縄県男女共同参画審議会 (以下「審議会」という。)を置く。 2 審議会は、この条例に定めるもののほか、男女共同参画の推進に関する重要事項について、知事の諮 問に応じて答申し、又は建議することができる。 (組織等) 第 20 条 審議会は、委員 15 人以内で組織する。この場合において、男女のいずれか一方の委員の数は、 委員の総数の 10 分の 4 未満であってはならない。 2 委員は、学識経験を有する者その他知事が適当と認める者のうちから、知事が任命し、又は委嘱する。 3 委員の任期は、2 年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。 4 委員は、再任されることができる。 5 委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。 6 前各項に定めるもののほか、審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。 第4章 雑則 (規則への委任) 第 21 条 附 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。 則 この条例は、平成 15 年 4 月 1 日から施行する。 62 ● 男女共同参画社会基本法 (平成十一年六月二十三日法律第七十八号) 最終改正:平成十一年一二月二二日法律第百六十号 我が国においては、日本国憲法に個人の尊重と法の下の平等がうたわれ、男女平等の実現に向けた様々 な取組が、国際社会における取組とも連動しつつ、着実に進められてきたが、なお一層の努力が必要と されている。 一方、少子高齢化の進展、国内経済活動の成熟化等我が国の社会経済情勢の急速な変化に対応してい く上で、男女が、互いにその人権を尊重しつつ責任も分かち合い、性別にかかわりなく、その個性と能 力を十分に発揮することができる男女共同参画社会の実現は、緊要な課題となって いる。 このような状況にかんがみ、男女共同参画社会の実現を二十一世紀の我が国社会を決定する最重要課 題と位置付け、社会のあらゆる分野において、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の推進を図 っていくことが重要である。 ここに、男女共同参画社会の形成についての基本理念を明らかにしてその方向を示し、将来に向かっ て国、地方公共団体及び国民の男女共同参画社会の形成に関する取組を総合的かつ計画的に推進するた め、この法律を制定する。 第一章 総則 (目的) 第一条 この法律は、男女の人権が尊重され、かつ、社会経済情勢の変化に対応できる豊かで活力ある 社会を実現することの緊要性にかんがみ、男女共同参画社会の形成に関し、基本理念を定め、並びに 国、地方公共団体及び国民の責務を明らかにするとともに、男女共同参画社会の形成の促進に関する 施策の基本となる事項を定めることにより、男女共同参画社会の形成を総合的かつ計画的に推進する ことを目的とする。 (定義) 第二条 一 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。 男女共同参画社会の形成 男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあら ゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及 び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うべき社会を形成することをいう。 二 積極的改善措置 前号に規定する機会に係る男女間の格差を改善するため必要な範囲内におい て、男女のいずれか一方に対し、当該機会を積極的に提供することをいう。 (男女の人権の尊重) 第三条 男女共同参画社会の形成は、男女の個人としての尊厳が重んぜられること、男女が性別による 差別的取扱いを受けないこと、男女が個人として能力を発揮する機会が確保されることその他の男女 の人権が尊重されることを旨として、行われなければならない。 (社会における制度又は慣行についての配慮) 第四条 男女共同参画社会の形成に当たっては、社会における制度又は慣行が、性別による固定的な役 割分担等を反映して、男女の社会における活動の選択に対して中立でない影響を及ぼすことにより、 男女共同参画社会の形成を阻害する要因となるおそれがあることにかんがみ、社会における制度又は 慣行が男女の社会における活動の選択に対して及ぼす影響をできる限り中立なものとするように配 慮されなければならない。 63 (政策等の立案及び決定への共同参画) 第五条 男女共同参画社会の形成は、男女が、社会の対等な構成員として、国若しくは地方公共団体に おける政策又は民間の団体における方針の立案及び決定に共同して参画する機会が確保されること を旨として、行われなければならない。 (家庭生活における活動と他の活動の両立) 第六条 男女共同参画社会の形成は、家族を構成する男女が、相互の協力と社会の支援の下に、子の養 育、家族の介護その他の家庭生活における活動について家族の一員としての役割を円滑に果たし、か つ、当該活動以外の活動を行うことができるようにすることを旨として、行われなければならない。 (国際的協調) 第七条 男女共同参画社会の形成の促進が国際社会における取組と密接な関係を有していることにかん がみ、男女共同参画社会の形成は、国際的協調の下に行われなければならない。 (国の責務) 第八条 国は、第三条から前条までに定める男女共同参画社会の形成についての基本理念(以下「基本 理念」という。)にのっとり、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策(積極的改善措置を含む。 以下同じ。)を総合的に策定し、及び実施する責務を有する。 (地方公共団体の責務) 第九条 地方公共団体は、基本理念にのっとり、男女共同参画社会の形成の促進に関し、国の施策に準 じた施策及びその他のその地方公共団体の区域の特性に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有 する。 (国民の責務) 第十条 国民は、職域、学校、地域、家庭その他の社会のあらゆる分野において、基本理念にのっとり、 男女共同参画社会の形成に寄与するように努めなければならない。 (法制上の措置等) 第十一条 政府は、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策を実施するため必要な法制上又は財政 上の措置その他の措置を講じなければならない。 (年次報告等) 第十二条 政府は、毎年、国会に、男女共同参画社会の形成の状況及び政府が講じた男女共同参画社会 の形成の促進に関する施策についての報告を提出しなければならない。 2 政府は、毎年、前項の報告に係る男女共同参画社会の形成の状況を考慮して講じようとする男女共同 参画社会の形成の促進に関する施策を明らかにした文書を作成し、これを国会に提出しなければなら ない。 第二章 男女共同参画社会の形成の促進に関する基本的施策 (男女共同参画基本計画) 第十三条 政府は、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、 男女共同参画社会の形成の促進に関する基本的な計画(以下「男女共同参画基本計画」という。)を 定めなければならない。 2 男女共同参画基本計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。 一 総合的かつ長期的に講ずべき男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の大綱 二 前号に掲げるもののほか、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策を総合的かつ計画的に推 進するために必要な事項 64 3 内閣総理大臣は、男女共同参画会議の意見を聴いて、男女共同参画基本計画の案を作成し、閣議の決 定を求めなければならない。 4 内閣総理大臣は、前項の規定による閣議の決定があったときは、遅滞なく、男女共同参画基本計画を 公表しなければならない。 5 前二項の規定は、男女共同参画基本計画の変更について準用する。 (都道府県男女共同参画計画等) 第十四条 都道府県は、男女共同参画基本計画を勘案して、当該都道府県の区域における男女共同参画 社会の形成の促進に関する施策についての基本的な計画(以下「都道府県男女共同参画計画」という。) を定めなければならない。 2 都道府県男女共同参画計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。 一 都道府県の区域において総合的かつ長期的に講ずべき男女共同参画社会の形成の促進に関する 施策の大綱 二 前号に掲げるもののほか、都道府県の区域における男女共同参画社会の形成の促進に関する施策 を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項 3 市町村は、男女共同参画基本計画及び都道府県男女共同参画計画を勘案して、当該市町村の区域にお ける男女共同参画社会の形成の促進に関する施策についての基本的な計画(以下「市町村男女共同参 画計画」という。)を定めるように努めなければならない。 4 都道府県又は市町村は、都道府県男女共同参画計画又は市町村男女共同参画計画を定め、又は変更し たときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。 (施策の策定等に当たっての配慮) 第十五条 国及び地方公共団体は、男女共同参画社会の形成に影響を及ぼすと認められる施策を策定し、 及び実施するに当たっては、男女共同参画社会の形成に配慮しなければならない。 (国民の理解を深めるための措置) 第十六条 国及び地方公共団体は、広報活動等を通じて、基本理念に関する国民の理解を深めるよう適 切な措置を講じなければならない。 (苦情の処理等) 第十七条 国は、政府が実施する男女共同参画社会の形成の促進に関する施策又は男女共同参画社会の 形成に影響を及ぼすと認められる施策についての苦情の処理のために必要な措置及び性別による差 別的取扱いその他の男女共同参画社会の形成を阻害する要因によって人権が侵害された場合におけ る被害者の救済を図るために必要な措置を講じなければならない。 (調査研究) 第十八条 国は、社会における制度又は慣行が男女共同参画社会の形成に及ぼす影響に関する調査研究 その他の男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の策定に必要な調査研究を推進するように努 めるものとする。 (国際的協調のための措置) 第十九条 国は、男女共同参画社会の形成を国際的協調の下に促進するため、外国政府又は国際機関と の情報の交換その他男女共同参画社会の形成に関する国際的な相互協力の円滑な推進を図るために 必要な措置を講ずるように努めるものとする。 (地方公共団体及び民間の団体に対する支援) 第二十条 国は、地方公共団体が実施する男女共同参画社会の形成の促進に関する施策及び民間の団体 が男女共同参画社会の形成の促進に関して行う活動を支援するため、情報の提供その他の必要な措置 を講ずるように努めるものとする。 65 第三章 男女共同参画会議 (設置) 第二十一条 内閣府に、男女共同参画会議(以下「会議」という。)を置く。 (所掌事務) 第二十二条 会議は、次に掲げる事務をつかさどる。 一 男女共同参画基本計画に関し、第十三条第三項に規定する事項を処理すること。 二 前号に掲げるもののほか、内閣総理大臣又は関係各大臣の諮問に応じ、男女共同参画社会の形成 の促進に関する基本的な方針、基本的な政策及び重要事項を調査審議すること。 三 前二号に規定する事項に関し、調査審議し、必要があると認めるときは、内閣総理大臣及び関係 各大臣に対し、意見を述べること。 四 政府が実施する男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の実施状況を監視し、及び政府の施 策が男女共同参画社会の形成に及ぼす影響を調査し、必要があると認めるときは、内閣総理大臣及 び関係各大臣に対し、意見を述べること。 (組織) 第二十三条 会議は、議長及び議員二十四人以内をもって組織する。 (議長) 第二十四条 2 議長は、内閣官房長官をもって充てる。 議長は、会務を総理する。 (議員) 第二十五条 議員は、次に掲げる者をもって充てる。 一 内閣官房長官以外の国務大臣のうちから、内閣総理大臣が指定する者 二 男女共同参画社会の形成に関し優れた識見を有する者のうちから、内閣総理大臣が任命する者 2 前項第二号の議員の数は、同項に規定する議員の総数の十分の五未満であってはならない。 3 第一項第二号の議員のうち、男女のいずれか一方の議員の数は、同号に規定する議員の総数の十分の 四未満であってはならない。 4 第一項第二号の議員は、非常勤とする。 (議員の任期) 第二十六条 前条第一項第二号の議員の任期は、二年とする。ただし、補欠の議員 の任期は、前任者の 残任期間とする。 2 前条第一項第二号の議員は、再任されることができる。 (資料提出の要求等) 第二十七条 会議は、その所掌事務を遂行するために必要があると認めるときは、関係行政機関の長に 対し、監視又は調査に必要な資料その他の資料の提出、意見の開陳、説明その他必要な協力を求める ことができる。 2 会議は、その所掌事務を遂行するために特に必要があると認めるときは、前項に規定する者以外の者 に対しても、必要な協力を依頼することができる。 (政令への委任) 第二十八条 この章に定めるもののほか、会議の組織及び議員その他の職員その他会議に関し必要な事 項は、政令で定める。 66 附 則 抄 (施行期日) 第一条 この法律は、公布の日から施行する。 (男女共同参画審議会設置法の廃止) 第二条 男女共同参画審議会設置法(平成九年法律第七号)は、廃止する。 (経過措置) 第三条 前条の規定による廃止前の男女共同参画審議会設置法(以下「旧審議会設置法」という。)第一 条の規定により置かれた男女共同参画審議会は、第二十一条第一項の規定により置かれた審議会とな り、同一性をもって存続するものとする。 2 この法律の施行の際現に旧審議会設置法第四条第一項の規定により任命された男女共同参画審議会 の委員である者は、この法律の施行の日に、第二十三条第一項の規定により、審議会の委員として任 命されたものとみなす。この場合において、その任命されたものとみなされる者の任期は、同条第二 項の規定にかかわらず、同日における旧審議会設置法第四条第二項の規定により任命された男女共同 参画審議会の委員としての任期の残任期間と同一の期間とする。 3 この法律の施行の際現に旧審議会設置法第五条第一項の規定により定められた男女共同参画審議会 の会長である者又は同条第三項の規定により指名された委員である者は、それぞれ、この法律の施行 の日に、第二十四条第一項の規定により審議会の会長として定められ、又は同条第三項の規定により 審議会の会長の職務を代理する委員として指名されたものとみなす。 附 則 (平成一一年七月一六日法律第一〇二号) 抄 (施行期日) 第一条 この法律は、内閣法の一部を改正する法律(平成十一年法律第八十八号)の施行の日から施行 する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。 二 附則第十条第一項及び第五項、第十四条第三項、第二十三条、第二十八条並びに第三十条の規定 公布の日 (職員の身分引継ぎ) 第三条 この法律の施行の際現に従前の総理府、法務省、外務省、大蔵省、文部省、厚生省、農林水産 省、通商産業省、運輸省、郵政省、労働省、建設省又は自治省(以下この条において「従前の府省」 という。)の職員(国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第八条の審議会等の会長又は委 員長及び委員、中央防災会議の委員、日本工業標準調査会の会長及び委員並びに これらに類する者 として政令で定めるものを除く。)である者は、別に辞令を発せられない限り、同一の勤務条件をも って、この法律の施行後の内閣府、総務省、法務省、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、農 林水産省、経済産業省、国土交通省若しくは環境省(以下この条において「新府省」という。)又は これに置かれる部局若しくは機関のうち、この法律の施行の際現に当該職員が属する従前の府省又は これに置かれる部局若しくは機関の相当の新府省又はこれに置かれる部局若しくは機関として政令 で定めるものの相当の職員となるものとする。 (別に定める経過措置) 第三十条 第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要となる経過措置は、 別に法律で定める。 附 則 (平成一一年一二月二二日法律第一六〇号) 抄 (施行期日) 第一条 この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。 67 ● 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律 (平成十三年四月十三日法律第三十一号) 最終改正:平成十九年七月十一日法律第百十三号 我が国においては、日本国憲法に個人の尊重と法の下の平等がうたわれ、人権の擁護と男女平等の実 現に向けた取組が行われている。 ところが、配偶者からの暴力は、犯罪となる行為をも含む重大な人権侵害であるにもかかわらず、被 害者の救済が必ずしも十分に行われてこなかった。また、配偶者からの暴力の被害者は、多くの場合女 性であり、経済的自立が困難である女性に対して配偶者が暴力を加えることは、個人の尊厳を害し、男 女平等の実現の妨げとなっている。 このような状況を改善し、人権の擁護と男女平等の実現を図るためには、配偶者からの暴力を防止し、 被害者を保護するための施策を講ずることが必要である。このことは、女性に対する暴力を根絶しよう と努めている国際社会における取組にも沿うものである。 ここに、配偶者からの暴力に係る通報、相談、保護、自立支援等の体制を整備することにより、配偶 者からの暴力の防止及び被害者の保護を図るため、この法律を制定する。 第一章 総則 (定義) 第一条 この法律において「配偶者からの暴力」とは、配偶者からの身体に対する暴力(身体に対する 不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすものをいう。以下同じ。)又はこれに準ずる心身に 有害な影響を及ぼす言動(以下この項において「身体に対する暴力等」と総称する。)をいい、配偶 者からの身体に対する暴力等を受けた後に、その者が離婚をし、又はその婚姻が取り消された場合に あっては、当該配偶者であった者から引き続き受ける身体に対する暴力等を含むものとする。 2 この法律において「被害者」とは、配偶者からの暴力を受けた者をいう。 3 この法律にいう「配偶者」には、婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を 含み、「離婚」には、婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあった者が、事実上 離婚したと同様の事情に入ることを含むものとする。 (国及び地方公共団体の責務) 第二条 国及び地方公共団体は、配偶者からの暴力を防止するとともに、被害者の自立を支援すること を含め、その適切な保護を図る責務を有する。 第一章の二 基本方針及び都道府県基本計画等 (基本方針) 第二条の二 内閣総理大臣、国家公安委員会、法務大臣及び厚生労働大臣(以下この条及び次条第五項 において「主務大臣」という。)は、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護のための施策に関す る基本的な方針(以下この条並びに次条第一項及び第三項において「基本方針」という。)を定めな ければならない。 2 基本方針においては、次に掲げる事項につき、次条第一項の都道府県基本計画及び同条第三項の市町 村基本計画の指針となるべきものを定めるものとする。 一 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する基本的な事項 68 3 二 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護のための施策の内容に関する事項 三 その他配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護のための施策の実施に関する重要事項 主務大臣は、基本方針を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長 に協議しなければならない。 4 主務大臣は、基本方針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなけ ればならな い。 (都道府県基本計画等) 第二条の三 都道府県は、基本方針に即して、当該都道府県における配偶者からの暴力の防止及び被害 者の保護のための施策の実施に関する基本的な計画(以下この条において「都道府県基本計画」とい う。)を定めなければならない。 2 3 都道府県基本計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。 一 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する基本的な方針 二 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護のための施策の実施内容に関する事項 三 その他配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護のための施策の実施に関する重要事項 市町村(特別区を含む。以下同じ。)は、基本方針に即し、かつ、都道府県基本計画を勘案して、当 該市町村における配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護のための施策の実施に関する基本的な 計画(以下この条において「市町村基本計画」という。)を定めるよう努めなければならない。 4 都道府県又は市町村は、都道府県基本計画又は市町村基本計画を定め、又は変更したときは、遅滞な く、これを公表しなければならない。 5 主務大臣は、都道府県又は市町村に対し、都道府県基本計画又は市町村基本計画の作成のために必要 な助言その他の援助を行うよう努めなければならない。 第二章 配偶者暴力相談支援センター等 (配偶者暴力相談支援センター) 第三条 都道府県は、当該都道府県が設置する婦人相談所その他の適切な施設において、当該各施設が 配偶者暴力相談支援センターとしての機能を果たすようにするものとする。 2 市町村は、当該市町村が設置する適切な施設において、当該各施設が配偶者暴力相談支援センターと しての機能を果たすようにするよう努めるものとする。 3 配偶者暴力相談支援センターは、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護のため、次に掲げる業務 を行うものとする。 一 被害者に関する各般の問題について、相談に応ずること又は婦人相談員若しくは相談を行う機関 を紹介すること。 二 被害者の心身の健康を回復させるため、医学的又は心理学的な指導その他の必要な指導を行うこ と。 三 被害者(被害者がその家族を同伴する場合にあっては、被害者及びその同伴する家族。次号、第 六号、第五条及び第八条の三において同じ。)の緊急時における安全の確保及び一時保護を行うこ と。 四 被害者が自立して生活することを促進するため、就業の促進、住宅の確保、援護等に関する制度 の利用等について、情報の提供、助言、関係機関との連絡調整その他の援助を行うこと。 五 第四章に定める保護命令の制度の利用について、情報の提供、助言、関係機関への連絡その他の 援助を行うこと。 六 被害者を居住させ保護する施設の利用について、情報の提供、助言、関係機関との連絡調整その 他の援助を行うこと。 69 4 前項第三号の一時保護は、婦人相談所が、自ら行い、又は厚生労働大臣が定める基準を満たす者に委 託して行うものとする。 5 配偶者暴力相談支援センターは、その業務を行うに当たっては、必要に応じ、配偶者からの暴力の防 止及び被害者の保護を図るための活動を行う民間の団体との連携に努めるものとする。 (婦人相談員による相談等) 第四条 婦人相談員は、被害者の相談に応じ、必要な指導を行うことができる。 (婦人保護施設における保護) 第五条 都道府県は、婦人保護施設において被害者の保護を行うことができる。 第三章 被害者の保護 (配偶者からの暴力の発見者による通報等) 第六条 配偶者からの暴力(配偶者又は配偶者であった者からの身体に対する暴力に限る。以下この章 において同じ。)を受けている者を発見した者は、その旨を配偶者暴力相談支援センター又は警察官 に通報するよう努めなければならない。 2 医師その他の医療関係者は、その業務を行うに当たり、配偶者からの暴力によって負傷し又は疾病に かかったと認められる者を発見したときは、その旨を配偶者暴力相談支援センター又は警察官に通報 することができる。この場合において、その者の意思を尊重するよう努めるものとする。 3 刑法(明治四十年法律第四十五号)の秘密漏示罪の規定その他の守秘義務に関する法律の規定は、前 二項の規定により通報することを妨げるものと解釈してはならない。 4 医師その他の医療関係者は、その業務を行うに当たり、配偶者からの暴力によって負傷し又は疾病に かかったと認められる者を発見したときは、その者に対し、配偶者暴力相談支援センター等の利用に ついて、その有する情報を提供するよう努めなければならない。 (配偶者暴力相談支援センターによる保護についての説明等) 第七条 配偶者暴力相談支援センターは、被害者に関する通報又は相談を受けた場合には、必要に応じ、 被害者に対し、第三条第三項の規定により配偶者暴力相談支援センターが行う業務の内容について説 明及び助言を行うとともに、必要な保護を受けることを勧奨するものとする。 (警察官による被害の防止) 第八条 警察官は、通報等により配偶者からの暴力が行われていると認めるときは、警察法(昭和二十 九年法律第百六十二号)、警察官職務執行法(昭和二十三年法律第百三十六号)その他の法令の定め るところにより、暴力の制止、被害者の保護その他の配偶者からの暴力による被害の発生を防止する ために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。 (警察本部長等の援助) 第八条の二 警視総監若しくは道府県警察本部長(道警察本部の所在地を包括する方面を除く方面につ いては、方面本部長。第十五条第三項において同じ。)又は警察署長は、配偶者からの暴力を受けて いる者から、配偶者からの暴力による被害を自ら防止するための援助を受けたい旨の申出があり、そ の申出を相当と認めるときは、当該配偶者からの暴力を受けている者に対し、国家公安委員会規則で 定めるところにより、当該被害を自ら防止するための措置の教示その他配偶者からの暴力による被害 の発生を防止するために必要な援助を行うものとする。 (福祉事務所による自立支援) 第八条の三 社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)に定める福祉に関する事務所(次条において 「福祉事務所」という。)は、生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)、児童福祉法(昭和二十 二年法律第百六十四号)、母子及び寡婦福祉法(昭和三十九年法律第百二十九号)その他の法令の定 めるところにより、被害者の自立を支援するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。 70 (被害者の保護のための関係機関の連携協力) 第九条 配偶者暴力相談支援センター、都道府県警察、福祉事務所等都道府県又は市町村の関係機関そ の他の関係機関は、被害者の保護を行うに当たっては、その適切な保護が行われるよう、相互に連携 を図りながら協力するよう努めるものとする。 (苦情の適切かつ迅速な処理) 第九条の二 前条の関係機関は、被害者の保護に係る職員の職務の執行に関して被害者から苦情の申出 を受けたときは、適切かつ迅速にこれを処理するよう努めるものとする。 第四章 保護命令 (保護命令) 第十条 被害者(配偶者からの身体に対する暴力又は生命等に対する脅迫(被害者の生命又は身体に対 し害を加える旨を告知してする脅迫をいう。以下この章において同じ。)を受けた者に限る。以下こ の章において同じ。)が、配偶者からの身体に対する暴力を受けた者である場合にあっては配偶者か らの更なる身体に対する暴力(配偶者からの身体に対する暴力を受けた後に、被害者が離婚をし、又 はその婚姻が取り消された場合にあっては、当該配偶者であった者から引き続き受ける身体に対する 暴力。第十二条第一項第二号において同じ。)により、配偶者からの生命等に対する脅迫を受けた者 である場合にあっては配偶者から受ける身体に対する暴力(配偶者からの生命等に対する脅迫を受け た後に、被害者が離婚をし、又はその婚姻が取り消された場合にあっては、当該配偶者であった者か ら引き続き受ける身体に対する暴力。同号において同じ。)により、その生命又は身体に重大な危害 を受けるおそれが大きいときは、裁判所は、被害者の申立てにより、その生命又は身体に危害が加え られることを防止するため、当該配偶者(配偶者からの身体に対する暴力又は生命等に対する脅迫を 受けた後に、被害者が離婚をし、又はその婚姻が取り消された場合にあっては、当該配偶者であった 者。以下この条、同項第三号及び第四号並びに第十八条第一項において同じ。)に対し、次の各号に 掲げる事項を命ずるものとする。ただし、第二号に掲げる事項については、申立ての時におい て被害 者及び当該配偶者が生活の本拠を共にする場合に限る。 一 命令の効力が生じた日から起算して六月間、被害者の住居(当該配偶者と共に生活の本拠として いる住居を除く。以下この号において同じ。)その他の場所において被害者の身辺につきまとい、 又は被害者の住居、勤務先その他その通常所在する場所の付近をはいかいしてはならないこと。 二 命令の効力が生じた日から起算して二月間、被害者と共に生活の本拠としている住居から退去す ること及び当該住居の付近をはいかいしてはならないこと。 2 前項本文に規定する場合において、同項第一号の規定による命令を発する裁判所又は発した裁判所は、 被害者の申立てにより、その生命又は身体に危害が加えられることを防止するため、当該配偶者に対し、 命令の効力が生じた日以後、同号の規定による命令の効力が生じた日から起算して六月を経過する日ま での間、被害者に対して次の各号に掲げるいずれの行為もしてはならないことを命ずるものとする。 一 面会を要求すること。 二 その行動を監視していると思わせるような事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。 三 著しく粗野又は乱暴な言動をすること。 四 電話をかけて何も告げず、又は緊急やむを得ない場合を除き、連続して、電話をかけ、ファクシ ミリ装置を用いて送信し、若しくは電子メールを送信すること。 五 緊急やむを得ない場合を除き、午後十時から午前六時までの間に、電話をかけ、ファクシミリ装 置を用いて送信し、又は電子メールを送信すること。 六 汚物、動物の死体その他の著しく不快又は嫌悪の情を催させるような物を送付し、又はその知り 得る状態に置くこと。 七 その名誉を害する事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。 八 その性的羞恥心を害する事項を告げ、若しくはその知り得る状態に置き、又はその性的羞恥心を 害する文書、図画その他の物を送付し、若しくはその知り得る状態に置くこと。 71 3 第一項本文に規定する場合において、被害者がその成年に達しない子(以下この項及び次項並びに第 十二条第一項第三号において単に「子」という。)と同居しているときであって、配偶者が幼年の子 を連れ戻すと疑うに足りる言動を行っていることその他の事情があることから被害者がその同居し ている子に関して配偶者と面会することを余儀なくされることを防止するため必要があると認める ときは、第一項第一号の規定による命令を発する裁判所又は発した裁判所は、被害者の申立てにより、 その生命又は身体に危害が加えられることを防止するため、当該配偶者に対し、命令の効力が生じた 日以後、同号の規定による命令の効力が生じた日から起算して六月を経過する日までの間、当該子の 住居(当該配偶者と共に生活の本拠としている住居を除く。以下この項において同じ。)、就学する学 校その他の場所において当該子の身辺につきまとい、又は当該子の住居、就学する学校その他その通 常所在する場所の付近をはいかいしてはならないことを命ずるものとする。ただし、当該子が十五歳 以上であるときは、その同意がある場合に限る。 4 第一項本文に規定する場合において、配偶者が被害者の親族その他被害者と社会生活において密接な 関係を有する者(被害者と同居している子及び配偶者と同居している者を除く。以下この項及び次項 並びに第十二条第一項第四号において「親族等」という。)の住居に押し掛けて著しく粗野又は乱暴 な言動を行っていることその他の事情があることから被害者がその親族等に関して配偶者と面会す ることを余儀なくされることを防止するため必要があると認めるときは、第一項第一号の規定による 命令を発する裁判所又は発した裁判所は、被害者の申立てにより、その生命又は身体に危害が加えら れることを防止するため、当該配偶者に対し、命令の効力が生じた日以後、同号の規定による命令の 効力が生じた日から起算して六月を経過する日までの間、当該親族等の住居(当該配偶者と共に生活 の本拠としている住居を除く。以下この項において同じ。)その他の場所において当該親族等の身辺 につきまとい、又は当該親族等の住居、勤務先その他その通常所在する場所の付近をはいかいしては ならないことを命ずるものとする。 5 前項の申立ては、当該親族等(被害者の十五歳未満の子を除く。以下この項において同じ。)の同意 (当該親族等が十五歳未満の者又は成年被後見人である場合にあっては、その法定代理人の同意)が ある場合に限り、することができる。 (管轄裁判所) 第十一条 前条第一項の規定による命令の申立てに係る事件は、相手方の住所(日本国内に住所がない とき又は住所が知れないときは居所)の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。 2 前条第一項の規定による命令の申立ては、次の各号に掲げる地を管轄する地方裁判所にもすることが できる。 一 申立人の住所又は居所の所在地 二 当該申立てに係る配偶者からの身体に対する暴力又は生命等に対する脅迫が行われた地 (保護命令の申立て) 第十二条 第十条第一項から第四項までの規定による命令(以下「保護命令」という。)の申立ては、次 に掲げる事項を記載した書面でしなければならない。 一 配偶者からの身体に対する暴力又は生命等に対する脅迫を受けた状況 二 配偶者からの更なる身体に対する暴力又は配偶者からの生命等に対する脅迫を受けた後の配偶 者から受ける身体に対する暴力により、生命又は身体に重大な危害を受けるおそれが大きいと認め るに足りる申立ての時における事情 三 第十条第三項の規定による命令の申立てをする場合にあっては、被害者が当該同居している子に 関して配偶者と面会することを余儀なくされることを防止するため当該命令を発する必要がある と認めるに足りる申立ての時における事情 四 第十条第四項の規定による命令の申立てをする場合にあっては、被害者が当該親族等に関して配 偶者と面会することを余儀なくされることを防止するため当該命令を発する必要があると認める に足りる申立ての時における事情 72 五 配偶者暴力相談支援センターの職員又は警察職員に対し、前各号に掲げる事項について相談し、 又は援助若しくは保護を求めた事実の有無及びその事実があるときは、次に掲げる事項 2 イ 当該配偶者暴力相談支援センター又は当該警察職員の所属官署の名称 ロ 相談し、又は援助若しくは保護を求めた日時及び場所 ハ 相談又は求めた援助若しくは保護の内容 ニ 相談又は申立人の求めに対して執られた措置の内容 前項の書面(以下「申立書」という。)に同項第五号イからニまでに掲げる事項の記載がない場合に は、申立書には、同項第一号から第四号までに掲げる事項についての申立人の供述を記載した書面で 公証人法(明治四十一年法律第五十三号)第五十八条ノ二第一項の認証を受けたものを添付しなけれ ばならない。 (迅速な裁判) 第十三条 裁判所は、保護命令の申立てに係る事件については、速やかに裁判をするものとする。 (保護命令事件の審理の方法) 第十四条 保護命令は、口頭弁論又は相手方が立ち会うことができる審尋の期日を経なければ、これを 発することができない。ただし、その期日を経ることにより保護命令の申立ての目的を達することが できない事情があるときは、この限りでない。 2 申立書に第十二条第一項第五号イからニまでに掲げる事項の記載がある場合には、裁判所は、当該配偶 者暴力相談支援センター又は当該所属官署の長に対し、申立人が相談し又は援助若しくは保護を求めた際 の状況及びこれに対して執られた措置の内容を記載した書面の提出を求めるものとする。この場合におい て、当該配偶者暴力相談支援センター又は当該所属官署の長は、これに速やかに応ずるものとする。 3 裁判所は、必要があると認める場合には、前項の配偶者暴力相談支援センター若しくは所属官署の長 又は申立人から相談を受け、若しくは援助若しくは保護を求められた職員に対し、同項の規定により 書面の提出を求めた事項に関して更に説明を求めることができる。 (保護命令の申立てについての決定等) 第十五条 保護命令の申立てについての決定には、理由を付さなければならない。ただし、口頭弁論を 経ないで決定をする場合には、理由の要旨を示せば足りる。 2 保護命令は、相手方に対する決定書の送達又は相手方が出頭した口頭弁論若しくは審尋の期日におけ る言渡しによって、その効力を生ずる。 3 保護命令を発したときは、裁判所書記官は、速やかにその旨及びその内容を申立人の住所又は居所を 管轄する警視総監又は道府県警察本部長に通知するものとする。 4 保護命令を発した場合において、申立人が配偶者暴力相談支援センターの職員に対し相談し、又は援 助若しくは保護を求めた事実があり、かつ、申立書に当該事実に係る第十二条第一項第五号イからニ までに掲げる事項の記載があるときは、裁判所書記官は、速やかに、保護命令を発した旨及びその内 容を、当該申立書に名称が記載された配偶者暴力相談支援センター(当該申立書に名称が記載された 配偶者暴力相談支援センターが二以上ある場合にあっては、申立人がその職員に対し相談し、又は援 助若しくは保護を求めた日時が最も遅い配偶者暴力相談支援センター)の長に通知するも のとする。 5 保護命令は、執行力を有しない。 (即時抗告) 第十六条 保護命令の申立てについての裁判に対しては、即時抗告をすることができる。 2 前項の即時抗告は、保護命令の効力に影響を及ぼさない。 3 即時抗告があった場合において、保護命令の取消しの原因となることが明らかな事情があることにつ き疎明があったときに限り、抗告裁判所は、申立てにより、即時抗告についての裁判が効力を生ずる までの間、保護命令の効力の停止を命ずることができる。事件の記録が原裁判所に存する間は、原裁 判所も、この処分を命ずることができる。 73 4 前項の規定により第十条第一項第一号の規定による命令の効力の停止を命ずる場合において、同条第 二項から第四項までの規定による命令が発せられているときは、裁判所は、当該命令の効力の停止を も命じなければならない。 5 前二項の規定による裁判に対しては、不服を申し立てることができない。 6 抗告裁判所が第十条第一項第一号の規定による命令を取り消す場合において、同条第二項から第四項ま での規定による命令が発せられているときは、抗告裁判所は、当該命令をも取り消さなければならない。 7 前条第四項の規定による通知がされている保護命令について、第三項若しくは第四項の規定によりそ の効力の停止を命じたとき又は抗告裁判所がこれを取り消したときは、裁判所書記官は、速やかに、 その旨及びその内容を当該通知をした配偶者暴力相談支援センターの長に通知するものとする。 8 前条第三項の規定は、第三項及び第四項の場合並びに抗告裁判所が保護命令を取り消した場合につい て準用する。 (保護命令の取消し) 第十七条 保護命令を発した裁判所は、当該保護命令の申立てをした者の申立てがあった場合には、当 該保護命令を取り消さなければならない。第十条第一項第一号又は第二項から第四項までの規定によ る命令にあっては同号の規定による命令が効力を生じた日から起算して三月を経過した後において、 同条第一項第二号の規定による命令にあっては当該命令が効力を生じた日から起算して二週間を経 過した後において、これらの命令を受けた者が申し立て、当該裁判所がこれらの命令の申立てをした 者に異議がないことを確認したときも、同様とする。 2 前条第六項の規定は、第十条第一項第一号の規定による命令を発した裁判所が前項の規定により当該 命令を取り消す場合について準用する。 3 第十五条第三項及び前条第七項の規定は、前二項の場合について準用する。 (第十条第一項第二号の規定による命令の再度の申立て) 第十八条 第十条第一項第二号の規定による命令が発せられた後に当該発せられた命令の申立ての理由 となった身体に対する暴力又は生命等に対する脅迫と同一の事実を理由とする同号の規定による命 令の再度の申立てがあったときは、裁判所は、配偶者と共に生活の本拠としている住居から転居しよ うとする被害者がその責めに帰することのできない事由により当該発せられた命令の効力が生ずる 日から起算して二月を経過する日までに当該住居からの転居を完了することができないことその他 の同号の規定による命令を再度発する必要があると認めるべき事情があるときに限り、当該命令を発 するものとする。ただし、当該命令を発することにより当該配偶者の生活に特に著しい支障を生ずる と認めるときは、当該命令を発しないことができる。 2 前項の申立てをする場合における第十二条の規定の適用については、同条第一項各号列記以外の部分 中「次に掲げる事項」とあるのは「第一号、第二号及び第五号に掲げる事項並びに第十八条第一項本 文の事情」と、同項第五号中「前各号に掲げる事項」とあるのは「第一号及び第二号に掲げる事項並 びに第十八条第一項本文の事情」と、同条第二項中「同項第一号から第四号までに掲げる事項」とあ るのは「同項第一号及び第二号に掲げる事項並びに第十八条第一項本文の事情」とする。 (事件の記録の閲覧等) 第十九条 保護命令に関する手続について、当事者は、裁判所書記官に対し、事件の記録の閲覧若しく は謄写、その正本、謄本若しくは抄本の交付又は事件に関する事項の証明書の交付を請求することが できる。ただし、相手方にあっては、保護命令の申立てに関し口頭弁論若しくは相手方を呼び出す審 尋の期日の指定があり、又は相手方に対する保護命令の送達があるまでの間は、この限りでない。 (法務事務官による宣誓認証) 第二十条 法務局若しくは地方法務局又はその支局の管轄区域内に公証人がいない場合又は公証人がそ の職務を行うことができない場合には、法務大臣は、当該法務局若しくは地方法務局又はその支局に 勤務する法務事務官に第十二条第二項(第十八条第二項の規定により読み替えて適用する場合を含 む。)の認証を行わせることができる。 74 (民事訴訟法の準用) 第二十一条 この法律に特別の定めがある場合を除き、保護命令に関する手続に関しては、その性質に 反しない限り、民事訴訟法(平成八年法律第百九号)の規定を準用する。 (最高裁判所規則) 第二十二条 この法律に定めるもののほか、保護命令に関する手続に関し必要な事項は、最高裁判所規 則で定める。 第五章 雑則 (職務関係者による配慮等) 第二十三条 配偶者からの暴力に係る被害者の保護、捜査、裁判等に職務上関係のある者(次項におい て「職務関係者」という。)は、その職務を行うに当たり、被害者の心身の状況、その置かれている 環境等を踏まえ、被害者の国籍、障害の有無等を問わずその人権を尊重するとともに、その安全の確 保及び秘密の保持に十分な配慮をしなければならない。 2 国及び地方公共団体は、職務関係者に対し、被害者の人権、配偶者からの暴力の特性等に関する理解 を深めるために必要な研修及び啓発を行うものとする。 (教育及び啓発) 第二十四条 国及び地方公共団体は、配偶者からの暴力の防止に関する国民の理解を深めるための教育 及び啓発に努めるものとする。 (調査研究の推進等) 第二十五条 国及び地方公共団体は、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に資するため、加害者 の更生のための指導の方法、被害者の心身の健康を回復させるための方法等に関する調査研究の推進 並びに被害者の保護に係る人材の養成及び資質の向上に努めるものとする。 (民間の団体に対する援助) 第二十六条 国及び地方公共団体は、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護を図るための活動を行 う民間の団体に対し、必要な援助を行うよう努めるものとする。 (都道府県及び市の支弁) 第二十七条 一 都道府県は、次の各号に掲げる費用を支弁しなければならない。 第三条第三項の規定に基づき同項に掲げる業務を行う婦人相談所の運営に要する費用(次号に掲 げる費用を除く。) 二 第三条第三項第三号の規定に基づき婦人相談所が行う一時保護(同条第四項に規定する厚生労働 大臣が定める基準を満たす者に委託して行う場合を含む。)に要する費用 三 第四条の規定に基づき都道府県知事の委嘱する婦人相談員が行う業務に要する費用 四 第五条の規定に基づき都道府県が行う保護(市町村、社会福祉法人その他適当と認める者に委託 して行う場合を含む。)及びこれに伴い必要な事務に要する費用 2 市は、第四条の規定に基づきその長の委嘱する婦人相談員が行う業務に要する費用を支弁しなければ ならない。 (国の負担及び補助) 第二十八条 国は、政令の定めるところにより、都道府県が前条第一項の規定により支弁した費用のう ち、同項第一号及び第二号に掲げるものについては、その十分の五を負担するものとする。 2 国は、予算の範囲内において、次の各号に掲げる費用の十分の五以内を補助することができる。 一 都道府県が前条第一項の規定により支弁した費用のうち、同項第三号及び第四号に掲げるもの 二 市が前条第二項の規定により支弁した費用 75 第六章 第二十九条 第三十条 罰則 保護命令に違反した者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。 第十二条第一項(第十八条第二項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定によ り記載すべき事項について虚偽の記載のある申立書により保護命令の申立てをした者は、十万円以下 の過料に処する。 附 則 抄 (施行期日) 第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を経過した日から施行する。ただし、第二章、第六条 (配偶者暴力相談支援センターに係る部分に限る。)、第七条、第九条(配偶者暴力相談支援センター に係る部分に限る。)、第二十七条及び第二十八条の規定は、平成十四年四月一日から施行する。 (経過措置) 第二条 平成十四年三月三十一日までに婦人相談所に対し被害者が配偶者からの身体に対する暴力に関 して相談し、又は援助若しくは保護を求めた場合における当該被害者からの保護命令の申立てに係る 事件に関する第十二条第一項第四号並びに第十四条第二項及び第三項の規定の適用については、これ らの規定中「配偶者暴力相談支援センター」とあるのは、「婦人相談所」とする。 (検討) 第三条 この法律の規定については、この法律の施行後三年を目途として、この法律の施行状況等を勘 案し、検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとする。 附 則 (平成一六年六月二日法律第六四号) (施行期日) 第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を経過した日から施行する。 (経過措置) 第二条 この法律の施行前にしたこの法律による改正前の配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に 関する法律(次項において「旧法」という。)第十条の規定による命令の申立てに係る同条の規定に よる命令に関する事件については、なお従前の例による。 2 旧法第十条第二号の規定による命令が発せられた後に当該命令の申立ての理由となった身体に対する 不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすものと同一の事実を理由とするこの法律による改正 後の配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(以下「新法」という。)第十条第一項第 二号の規定による命令の申立て(この法律の施行後最初にされるものに限る。)があった場合における 新法第十八条第一項の規定の適用については、同項中「二月」とあるのは、「二週間」とする。 (検討) 第三条 新法の規定については、この法律の施行後三年を目途として、新法の施行状況等を勘案し、検 討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとする。 附 則 (平成一九年七月十一日法律第百十三号) 抄 (施行期日) 第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を経過した日から施行する。 (経過措置) 第二条 この法律の施行前にしたこの法律による改正前の配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に 関する法律第十条の規定による命令の申立てに係る同条の規定による命令に関する事件については、 なお従前の例による。 76 ● 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律 (平成二十七年九月四日法律第六十四号) 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律をここに公布する。 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律 第一章 総則 (目的) 第一条 この法律は、近年、自らの意思によって職業生活を営み、又は営もうとする女性が その個性と能力を十分に発揮して職業生活において活躍すること(以下「女性の職業生活に おける活躍」という。)が一層重要となっていることに鑑み、男女共同参画社会基本法(平 成十一年法律第七十八号)の基本理念にのっとり、女性の職業生活における活躍の推進につ いて、その基本原則を定め、並びに国、地方公共団体及び事業主の責務を明らかにするとと もに、基本方針及び事業主の行動計画の策定、女性の職業生活における活躍を推進するため の支援措置等について定めることにより、女性の職業生活における活躍を迅速かつ重点的に 推進し、もって男女の人権が尊重され、かつ、急速な少子高齢化の進展、国民の需要の多様 化その他の社会経済情勢の変化に対応できる豊かで活力ある社会を実現することを目的とす る。 (基本原則) 第二条 女性の職業生活における活躍の推進は、職業生活における活躍に係る男女間の格差 の実情を踏まえ、自らの意思によって職業生活を営み、又は営もうとする女性に対する採用、 教育訓練、昇進、職種及び雇用形態の変更その他の職業生活に関する機会の積極的な提供及 びその活用を通じ、かつ、性別による固定的な役割分担等を反映した職場における慣行が女 性の職業生活における活躍に対して及ぼす影響に配慮して、その個性と能力が十分に発揮で きるようにすることを旨として、行われなければならない。 2 女性の職業生活における活躍の推進は、職業生活を営む女性が結婚、妊娠、出産、育児、 介護その他の家庭生活に関する事由によりやむを得ず退職することが多いことその他の家庭 生活に関する事由が職業生活に与える影響を踏まえ、家族を構成する男女が、男女の別を問 わず、相互の協力と社会の支援の下に、育児、介護その他の家庭生活における活動について 家族の一員としての役割を円滑に果たしつつ職業生活における活動を行うために必要な環境 の整備等により、男女の職業生活と家庭生活との円滑かつ継続的な両立が可能となることを 旨として、行われなければならない。 77 3 女性の職業生活における活躍の推進に当たっては、女性の職業生活と家庭生活との両立 に関し、本人の意思が尊重されるべきものであることに留意されなければならない。 (国及び地方公共団体の責務) 第三条 国及び地方公共団体は、前条に定める女性の職業生活における活躍の推進について の基本原則(次条及び第五条第一項において「基本原則」という。)にのっとり、女性の職 業生活における活躍の推進に関して必要な施策を策定し、及びこれを実施しなければならな い。 (事業主の責務) 第四条 事業主は、基本原則にのっとり、その雇用し、又は雇用しようとする女性労働者に 対する職業生活に関する機会の積極的な提供、雇用する労働者の職業生活と家庭生活との両 立に資する雇用環境の整備その他の女性の職業生活における活躍の推進に関する取組を自ら 実施するよう努めるとともに、国又は地方公共団体が実施する女性の職業生活における活躍 の推進に関する施策に協力しなければならない。 第二章 基本方針等 (基本方針) 第五条 政府は、基本原則にのっとり、女性の職業生活における活躍の推進に関する施策を 総合的かつ一体的に実施するため、女性の職業生活における活躍の推進に関する基本方針(以 下「基本方針」という。)を定めなければならない。 2 基本方針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。 一 女性の職業生活における活躍の推進に関する基本的な方向 二 事業主が実施すべき女性の職業生活における活躍の推進に関する取組に関する基本的な 事項 三 女性の職業生活における活躍の推進に関する施策に関する次に掲げる事項 イ 女性の職業生活における活躍を推進するための支援措置に関する事項 ロ 職業生活と家庭生活との両立を図るために必要な環境の整備に関する事項 ハ その他女性の職業生活における活躍の推進に関する施策に関する重要事項 四 前三号に掲げるもののほか、女性の職業生活における活躍を推進するために必要な事項 78 3 内閣総理大臣は、基本方針の案を作成し、閣議の決定を求めなければならない。 4 内閣総理大臣は、前項の規定による閣議の決定があったときは、遅滞なく、基本方針を 公表しなければならない。 5 前二項の規定は、基本方針の変更について準用する。 (都道府県推進計画等) 第六条 都道府県は、基本方針を勘案して、当該都道府県の区域内における女性の職業生活 における活躍の推進に関する施策についての計画(以下この条において「都道府県推進計画」 という。)を定めるよう努めるものとする。 2 市町村は、基本方針(都道府県推進計画が定められているときは、基本方針及び都道府 県推進計画)を勘案して、当該市町村の区域内における女性の職業生活における活躍の推進 に関する施策についての計画(次項において「市町村推進計画」という。)を定めるよう努 めるものとする。 3 都道府県又は市町村は、都道府県推進計画又は市町村推進計画を定め、又は変更したと きは、遅滞なく、これを公表しなければならない。 第三章 事業主行動計画等 第一節 事業主行動計画策定指針 第七条 内閣総理大臣、厚生労働大臣及び総務大臣は、事業主が女性の職業生活における活 躍の推進に関する取組を総合的かつ効果的に実施することができるよう、基本方針に即して、 次条第一項に規定する一般事業主行動計画及び第十五条第一項に規定する特定事業主行動計 画(次項において「事業主行動計画」と総称する。)の策定に関する指針(以下「事業主行 動計画策定指針」という。)を定めなければならない。 2 事業主行動計画策定指針においては、次に掲げる事項につき、事業主行動計画の指針と なるべきものを定めるものとする。 一 事業主行動計画の策定に関する基本的な事項 二 女性の職業生活における活躍の推進に関する取組の内容に関する事項 三 その他女性の職業生活における活躍の推進に関する取組に関する重要事項 3 内閣総理大臣、厚生労働大臣及び総務大臣は、事業主行動計画策定指針を定め、又は変 更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。 79 第二節 一般事業主行動計画 (一般事業主行動計画の策定等) 第八条 国及び地方公共団体以外の事業主(以下「一般事業主」という。)であって、常時 雇用する労働者の数が三百人を超えるものは、事業主行動計画策定指針に即して、一般事業 主行動計画(一般事業主が実施する女性の職業生活における活躍の推進に関する取組に関す る計画をいう。以下同じ。)を定め、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣に 届け出なければならない。これを変更したときも、同様とする。 2 一般事業主行動計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。 一 計画期間 二 女性の職業生活における活躍の推進に関する取組の実施により達成しようとする目標 三 実施しようとする女性の職業生活における活躍の推進に関する取組の内容及びその実施 時期 3 第一項に規定する一般事業主は、一般事業主行動計画を定め、又は変更しようとすると きは、厚生労働省令で定めるところにより、採用した労働者に占める女性労働者の割合、男 女の継続勤務年数の差異、労働時間の状況、管理的地位にある労働者に占める女性労働者の 割合その他のその事業における女性の職業生活における活躍に関する状況を把握し、女性の 職業生活における活躍を推進するために改善すべき事情について分析した上で、その結果を 勘案して、これを定めなければならない。この場合において、前項第二号の目標については、 採用する労働者に占める女性労働者の割合、男女の継続勤務年数の差異の縮小の割合、労働 時間、管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合その他の数値を用いて定量的に定 めなければならない。 4 第一項に規定する一般事業主は、一般事業主行動計画を定め、又は変更したときは、厚 生労働省令で定めるところにより、これを労働者に周知させるための措置を講じなければな らない。 5 第一項に規定する一般事業主は、一般事業主行動計画を定め、又は変更したときは、厚 生労働省令で定めるところにより、これを公表しなければならない。 6 第一項に規定する一般事業主は、一般事業主行動計画に基づく取組を実施するとともに、 一般事業主行動計画に定められた目標を達成するよう努めなければならない。 7 一般事業主であって、常時雇用する労働者の数が三百人以下のものは、事業主行動計画 策定指針に即して、一般事業主行動計画を定め、厚生労働省令で定めるところにより、厚生 労働大臣に届け出るよう努めなければならない。これを変更したときも、同様とする。 80 8 第三項の規定は前項に規定する一般事業主が一般事業主行動計画を定め、又は変更しよ うとする場合について、第四項から第六項までの規定は前項に規定する一般事業主が一般事 業主行動計画を定め、又は変更した場合について、それぞれ準用する。 (基準に適合する一般事業主の認定) 第九条 厚生労働大臣は、前条第一項又は第七項の規定による届出をした一般事業主からの 申請に基づき、厚生労働省令で定めるところにより、当該事業主について、女性の職業生活 における活躍の推進に関する取組に関し、当該取組の実施の状況が優良なものであることそ の他の厚生労働省令で定める基準に適合するものである旨の認定を行うことができる。 (認定一般事業主の表示等) 第十条 前条の認定を受けた一般事業主(次条及び第二十条第一項において「認定一般事業 主」という。)は、商品、役務の提供の用に供する物、商品又は役務の広告又は取引に用い る書類若しくは通信その他の厚生労働省令で定めるもの(次項において「商品等」という。) に厚生労働大臣の定める表示を付することができる。 2 何人も、前項の規定による場合を除くほか、商品等に同項の表示又はこれと紛らわしい 表示を付してはならない。 (認定の取消し) 第十一条 厚生労働大臣は、認定一般事業主が次の各号のいずれかに該当するときは、第九 条の認定を取り消すことができる。 一 第九条に規定する基準に適合しなくなったと認めるとき。 二 この法律又はこの法律に基づく命令に違反したとき。 三 不正の手段により第九条の認定を受けたとき。 (委託募集の特例等) 第十二条 承認中小事業主団体の構成員である中小事業主(一般事業主であって、常時雇用 する労働者の数が三百人以下のものをいう。以下この項及び次項において同じ。)が、当該 承認中小事業主団体をして女性の職業生活における活躍の推進に関する取組の実施に関し必 要な労働者の募集を行わせようとする場合において、当該承認中小事業主団体が当該募集に 従事しようとするときは、職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第三十六条第一項 及び第三項の規定は、当該構成員である中小事業主については、適用しない。 81 2 この条及び次条において「承認中小事業主団体」とは、事業協同組合、協同組合連合会 その他の特別の法律により設立された組合若しくはその連合会であって厚生労働省令で定め るもの又は一般社団法人で中小事業主を直接又は間接の構成員とするもの(厚生労働省令で 定める要件に該当するものに限る。)のうち、その構成員である中小事業主に対して女性の 職業生活における活躍の推進に関する取組を実施するための人材確保に関する相談及び援助 を行うものであって、その申請に基づいて、厚生労働大臣が、当該相談及び援助を適切に行 うための厚生労働省令で定める基準に適合する旨の承認を行ったものをいう。 3 厚生労働大臣は、承認中小事業主団体が前項に規定する基準に適合しなくなったと認め るときは、同項の承認を取り消すことができる。 4 承認中小事業主団体は、第一項に規定する募集に従事しようとするときは、厚生労働省 令で定めるところにより、募集時期、募集人員、募集地域その他の労働者の募集に関する事 項で厚生労働省令で定めるものを厚生労働大臣に届け出なければならない。 5 職業安定法第三十七条第二項の規定は前項の規定による届出があった場合について、同 法第五条の三第一項及び第三項、第五条の四、第三十九条、第四十一条第二項、第四十八条 の三、第四十八条の四、第五十条第一項及び第二項並びに第五十一条の二の規定は前項の規 定による届出をして労働者の募集に従事する者について、同法第四十条の規定は同項の規定 による届出をして労働者の募集に従事する者に対する報酬の供与について、同法第五十条第 三項及び第四項の規定はこの項において準用する同条第二項に規定する職権を行う場合につ いて、それぞれ準用する。この場合において、同法第三十七条第二項中「労働者の募集を行 おうとする者」とあるのは「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律第十二条第四 項の規定による届出をして労働者の募集に従事しようとする者」と、同法第四十一条第二項 中「当該労働者の募集の業務の廃止を命じ、又は期間」とあるのは「期間」と読み替えるも のとする。 6 職業安定法第三十六条第二項及び第四十二条の二の規定の適用については、同法第三十 六条第二項中「前項の」とあるのは「被用者以外の者をして労働者の募集に従事させようと する者がその被用者以外の者に与えようとする」と、同法第四十二条の二中「第三十九条に 規定する募集受託者」とあるのは「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(平成 二十七年法律第六十四号)第十二条第四項の規定による届出をして労働者の募集に従事する 者」とする。 7 厚生労働大臣は、承認中小事業主団体に対し、第二項の相談及び援助の実施状況につい て報告を求めることができる。 第十三条 公共職業安定所は、前条第四項の規定による届出をして労働者の募集に従事する 承認中小事業主団体に対して、雇用情報及び職業に関する調査研究の成果を提供し、かつ、 これらに基づき当該募集の内容又は方法について指導することにより、当該募集の効果的か つ適切な実施を図るものとする。 82 (一般事業主に対する国の援助) 第十四条 国は、第八条第一項若しくは第七項の規定により一般事業主行動計画を策定しよ うとする一般事業主又はこれらの規定による届出をした一般事業主に対して、一般事業主行 動計画の策定、労働者への周知若しくは公表又は一般事業主行動計画に基づく措置が円滑に 実施されるように相談その他の援助の実施に努めるものとする。 第三節 第十五条 特定事業主行動計画 国及び地方公共団体の機関、それらの長又はそれらの職員で政令で定めるもの(以 下「特定事業主」という。)は、政令で定めるところにより、事業主行動計画策定指針に即 して、特定事業主行動計画(特定事業主が実施する女性の職業生活における活躍の推進に関 する取組に関する計画をいう。以下この条において同じ。)を定めなければならない。 2 特定事業主行動計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。 一 計画期間 二 女性の職業生活における活躍の推進に関する取組の実施により達成しようとする目標 三 実施しようとする女性の職業生活における活躍の推進に関する取組の内容及びその実施 時期 3 特定事業主は、特定事業主行動計画を定め、又は変更しようとするときは、内閣府令で 定めるところにより、採用した職員に占める女性職員の割合、男女の継続勤務年数の差異、 勤務時間の状況、管理的地位にある職員に占める女性職員の割合その他のその事務及び事業 における女性の職業生活における活躍に関する状況を把握し、女性の職業生活における活躍 を推進するために改善すべき事情について分析した上で、その結果を勘案して、これを定め なければならない。この場合において、前項第二号の目標については、採用する職員に占め る女性職員の割合、男女の継続勤務年数の差異の縮小の割合、勤務時間、管理的地位にある 職員に占める女性職員の割合その他の数値を用いて定量的に定めなければならない。 4 特定事業主は、特定事業主行動計画を定め、又は変更したときは、遅滞なく、これを職 員に周知させるための措置を講じなければならない。 5 特定事業主は、特定事業主行動計画を定め、又は変更したときは、遅滞なく、これを公 表しなければならない。 6 特定事業主は、毎年少なくとも一回、特定事業主行動計画に基づく取組の実施の状況を 公表しなければならない。 83 7 特定事業主は、特定事業主行動計画に基づく取組を実施するとともに、特定事業主行動 計画に定められた目標を達成するよう努めなければならない。 第四節 女性の職業選択に資する情報の公表 (一般事業主による女性の職業選択に資する情報の公表) 第十六条 第八条第一項に規定する一般事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、職 業生活を営み、又は営もうとする女性の職業選択に資するよう、その事業における女性の職 業生活における活躍に関する情報を定期的に公表しなければならない。 2 第八条第七項に規定する一般事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、職業生活 を営み、又は営もうとする女性の職業選択に資するよう、その事業における女性の職業生活 における活躍に関する情報を定期的に公表するよう努めなければならない。 (特定事業主による女性の職業選択に資する情報の公表) 第十七条 特定事業主は、内閣府令で定めるところにより、職業生活を営み、又は営もうと する女性の職業選択に資するよう、その事務及び事業における女性の職業生活における活躍 に関する情報を定期的に公表しなければならない。 第四章 女性の職業生活における活躍を推進するための支援措置 (職業指導等の措置等) 第十八条 国は、女性の職業生活における活躍を推進するため、職業指導、職業紹介、職業 訓練、創業の支援その他の必要な措置を講ずるよう努めるものとする。 2 地方公共団体は、女性の職業生活における活躍を推進するため、前項の措置と相まって、 職業生活を営み、又は営もうとする女性及びその家族その他の関係者からの相談に応じ、関 係機関の紹介その他の情報の提供、助言その他の必要な措置を講ずるよう努めるものとする。 3 地方公共団体は、前項に規定する業務に係る事務の一部を、その事務を適切に実施する ことができるものとして内閣府令で定める基準に適合する者に委託することができる。 4 前項の規定による委託に係る事務に従事する者又は当該事務に従事していた者は、正当 な理由なく、当該事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。 (財政上の措置等) 第十九条 国は、女性の職業生活における活躍の推進に関する地方公共団体の施策を支援す るために必要な財政上の措置その他の措置を講ずるよう努めるものとする。 84 (国等からの受注機会の増大) 第二十条 国は、女性の職業生活における活躍の推進に資するため、国及び公庫等(沖縄振 興開発金融公庫その他の特別の法律によって設立された法人であって政令で定めるものをい う。)の役務又は物件の調達に関し、予算の適正な使用に留意しつつ、認定一般事業主その 他の女性の職業生活における活躍に関する状況又は女性の職業生活における活躍の推進に関 する取組の実施の状況が優良な一般事業主(次項において「認定一般事業主等」という。) の受注の機会の増大その他の必要な施策を実施するものとする。 2 地方公共団体は、国の施策に準じて、認定一般事業主等の受注の機会の増大その他の必 要な施策を実施するように努めるものとする。 (啓発活動) 第二十一条 国及び地方公共団体は、女性の職業生活における活躍の推進について、国民の 関心と理解を深め、かつ、その協力を得るとともに、必要な啓発活動を行うものとする。 (情報の収集、整理及び提供) 第二十二条 国は、女性の職業生活における活躍の推進に関する取組に資するよう、国内外 における女性の職業生活における活躍の状況及び当該取組に関する情報の収集、整理及び提 供を行うものとする。 (協議会) 第二十三条 当該地方公共団体の区域において女性の職業生活における活躍の推進に関する 事務及び事業を行う国及び地方公共団体の機関(以下この条において「関係機関」という。) は、第十八条第一項の規定により国が講ずる措置及び同条第二項の規定により地方公共団体 が講ずる措置に係る事例その他の女性の職業生活における活躍の推進に有用な情報を活用す ることにより、当該区域において女性の職業生活における活躍の推進に関する取組が効果的 かつ円滑に実施されるようにするため、関係機関により構成される協議会(以下「協議会」 という。)を組織することができる。 2 協議会を組織する関係機関は、当該地方公共団体の区域内において第十八条第三項の規 定による事務の委託がされている場合には、当該委託を受けた者を協議会の構成員として加 えるものとする。 3 協議会を組織する関係機関は、必要があると認めるときは、協議会に次に掲げる者を構 成員として加えることができる。 一 一般事業主の団体又はその連合団体 85 二 学識経験者 三 その他当該関係機関が必要と認める者 4 協議会は、関係機関及び前二項の構成員(以下この項において「関係機関等」という。) が相互の連絡を図ることにより、女性の職業生活における活躍の推進に有用な情報を共有し、 関係機関等の連携の緊密化を図るとともに、地域の実情に応じた女性の職業生活における活 躍の推進に関する取組について協議を行うものとする。 5 協議会が組織されたときは、当該地方公共団体は、内閣府令で定めるところにより、そ の旨を公表しなければならない。 (秘密保持義務) 第二十四条 協議会の事務に従事する者又は協議会の事務に従事していた者は、正当な理由 なく、協議会の事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。 (協議会の定める事項) 第二十五条 前二条に定めるもののほか、協議会の組織及び運営に関し必要な事項は、協議 会が定める。 第五章 雑則 (報告の徴収並びに助言、指導及び勧告) 第二十六条 厚生労働大臣は、この法律の施行に関し必要があると認めるときは、第八条第 一項に規定する一般事業主に対して、報告を求め、又は助言、指導若しくは勧告をすること ができる。 (権限の委任) 第二十七条 第八条から第十二条まで及び前条に規定する厚生労働大臣の権限は、厚生労働 省令で定めるところにより、その一部を都道府県労働局長に委任することができる。 (政令への委任) 第二十八条 この法律に定めるもののほか、この法律の実施のため必要な事項は、政令で定 める。 第六章 罰則 86 第二十九条 第十二条第五項において準用する職業安定法第四十一条第二項の規定による業 務の停止の命令に違反して、労働者の募集に従事した者は、一年以下の懲役又は百万円以下 の罰金に処する。 第三十条 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に 処する。 一 第十八条第四項の規定に違反した者 二 第二十四条の規定に違反した者 第三十一条 次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金 に処する。 一 第十二条第四項の規定による届出をしないで、労働者の募集に従事した者 二 第十二条第五項において準用する職業安定法第三十七条第二項の規定による指示に従わ なかった者 三 第十二条第五項において準用する職業安定法第三十九条又は第四十条の規定に違反した 者 第三十二条 次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。 一 第十条第二項の規定に違反した者 二 第十二条第五項において準用する職業安定法第五十条第一項の規定による報告をせず、 又は虚偽の報告をした者 三 第十二条第五項において準用する職業安定法第五十条第二項の規定による立入り若しく は検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の陳述 をした者 第三十三条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法 人又は人の業務に関し、第二十九条、第三十一条又は前条の違反行為をしたときは、行為者 を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。 第三十四条 第二十六条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、二十万円以 下の過料に処する。 附 則 抄 (施行期日) 87 第一条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第三章(第七条を除く。)、第五章 (第二十八条を除く。)及び第六章(第三十条を除く。)の規定並びに附則第五条の規定は、 平成二十八年四月一日から施行する。 (この法律の失効) 第二条 2 この法律は、平成三十八年三月三十一日限り、その効力を失う。 第十八条第三項の規定による委託に係る事務に従事していた者の当該事務に関して知り 得た秘密については、同条第四項の規定(同項に係る罰則を含む。)は、前項の規定にかか わらず、同項に規定する日後も、なおその効力を有する。 3 協議会の事務に従事していた者の当該事務に関して知り得た秘密については、第二十四 条の規定(同条に係る罰則を含む。)は、第一項の規定にかかわらず、同項に規定する日後 も、なおその効力を有する。 4 この法律の失効前にした行為に対する罰則の適用については、この法律は、第一項の規 定にかかわらず、同項に規定する日後も、なおその効力を有する。 (政令への委任) 第三条 前条第二項から第四項までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経 過措置は、政令で定める。 (検討) 第四条 政府は、この法律の施行後三年を経過した場合において、この法律の施行の状況を 勘案し、必要があると認めるときは、この法律の規定について検討を加え、その結果に基づ いて必要な措置を講ずるものとする。 88 ● 糸満市男女共同参画行政推進委員会設置規程 平成 8 年 4 月 1 日 訓令第 7 号 改正 平成 9 年 4 月 1 日訓令第 2 号 平成 10 年 4 月 14 日訓令第 11 号 平成 12 年 3 月 17 日訓令第 7 号 平成 13 年 11 月 1 日訓令第 25 号 平成 14 年 7 月 5 日訓令第 42 号 平成 15 年 10 月 31 日訓令第 25 号 平成 18 年 5 月 16 日訓令第 35 号 平成 19 年 3 月 30 日訓令第 18 号 平成 21 年 3 月 31 日訓令第 13 号 平成 22 年 3 月 31 日訓令第 5 号 (設置) 第1条 男女共同参画問題に関する諸施策について、総合的、かつ効果的に推進するため糸満 市男女共同参画行政推進委員会(以下「委員会」という。)を置く。 (任務) 第2条 委員会の任務は、次のとおりとする。 (1) 男女共同参画行政に関する問題と諸施策の効果的な推進に関すること。 (2) 男女共同参画行政について関係部課等の総合調整に関すること。 (3) その他男女共同参画必要な事項に関すること。 (組織) 第3条 委員会は、委員長、副委員長及び委員をもって組織する。 2 委員長に副市長、副委員長に企画開発部長をもって充てる。 3 委員は、別表第 1 に掲げる職にある者をもって充てる。 (委員長及び副委員長) 第4条 2 委員長は、会務を総理し、会議の議長となる。 副委員長は、委員長を補佐し、委員長に事故があるとき、又は欠けたときは、その職務を代 理する。 (会議) 第5条 委員会は、必要に応じて委員長が招集する。 89 (幹事会) 第6条 委員長の命を受けて、委員会に提出する事項、又は委員会から求められた事項につい て、調査及び検討するため委員会の下に幹事会を置く。 2 幹事会は、別表第 2 の者をもって充てる。ただし、委員長が必要と認めるときは、その都度 他の者を加えることができる。 3 幹事長に企画開発部秘書企画課長をもって充てる。 4 幹事会は必要に応じ、幹事長が招集する。 (庶務) 第7条 委員会の庶務は、企画開発部秘書企画課が行う。 (委任) 第8条 この規程に定めるもののほか、委員会の運営に関し必要な事項は、委員長が定める。 附 則 この訓令は、平成 8 年 4 月 1 日から施行する。 附 則(平成 9 年 4 月 1 日訓令第 2 号) この訓令は、平成 9 年 4 月 1 日から施行する。 附 則(平成 10 年 4 月 14 日訓令第 11 号) この訓令は、平成 10 年 4 月 14 日から施行する。 附 則(平成 12 年 3 月 17 日訓令第 7 号) この訓令は、平成 12 年 3 月 17 日から施行する。 附 則(平成 13 年 11 月 1 日訓令第 25 号) この訓令は、平成 13 年 11 月 1 日から施行する。 附 則(平成 14 年 7 月 5 日訓令第 42 号) この訓令は、平成 14 年 7 月 5 日から施行する。 附 則(平成 15 年 10 月 31 日訓令第 25 号) この訓令は、平成 15 年 11 月 1 日から施行する。 附 則(平成 18 年 5 月 16 日訓令第 35 号) この訓令は、公布の日から施行する。 附 則(平成 19 年 3 月 30 日訓令第 18 号) この訓令は、平成 19 年 4 月 1 日から施行する。 附 則(平成 21 年 3 月 31 日訓令第 13 号) この訓令は、平成 21 年 4 月 1 日から施行する。 附 則(平成 22 年 3 月 31 日訓令第 5 号) この訓令は、平成 22 年 4 月 1 日から施行する。 90 別表第 1(第 3 条関係) 副市長 企画開発部長 総務部長 市民健康部長 福祉部長 経済観光部長 建設部長 消防長 教育委員会総務部長 教育委員会指導部長 土地開発公社専務理事 水道部長 別表第 2(第 6 条関係) 秘書企画課長 人事課長 市民生活課長 生活環境課長 市民課長 健康推進課長 社会福祉課長 児童家庭課長 介護長寿課長 地域包括支援課長 農政課長 商工観光課長 海人課長 建設課長 都市計画課長 行政経営課長 生涯学習課長 学校教育課長 社会体育課長 中央公民館長 91 ● 糸満市男女共同参画会議規則 平成 7 年 12 月 21 日 規則第 24 号 改正 平成 14 年 7 月 1 日規則第 20 号 平成 16 年 8 月 18 日規則第 20 号 平成 18 年 5 月 16 日規則第 29 号 平成 22 年 11 月 1 日規則第 31 号 平成 28 年 3 月 28 日規則第 10 号 (趣旨) 第1条 この規則は、糸満市附属機関設置に関する条例(平成 7 年糸満市条例第 25 号)第 3 条の規定に基づき、糸満市男女共同参画会議(以下「会議」という。)の組織及び運営に関し 必要な事項を定めるものとする。 (担任事務) 第2条 会議の担任事務は、次に掲げる事項とする。 (1) 糸満市男女共同参画計画等の策定の際に調査審議し、答申すること。 (2) 前号に掲げる計画等の進捗状況に関すること。 (3) その他男女共同参画社会の形成の促進に関すること。 (組織) 第3条 2 会議は、委員 12 人以内で組織する。 委員は、次の各号に掲げる者のうちから市長が委嘱又は任命する。 (1) 市民 (2) 学識経験者 (3) 市職員 (4) その他市長が必要と認める者 (任期) 第4条 委員の任期は、委嘱の日から 2 年とする。ただし、補欠委員の任期は、前任者の残 任期間とする。 (会長及び副会長) 第5条 会議に会長及び副会長を置き、委員の互選でこれを定める。 2 会長は、会議を代表し会務を総理する。 3 副会長は、会長に事故があるとき、又は欠けたときは、会長の職務を代理する。 92 (会議) 第6条 2 会議は、会長が招集する。 会議は、委員の半数以上が出席しなければ、開くことができない。 (関係者の出席) 第7条 会議において、必要があると認めるときは、関係者の出席を求め、その意見を聴く ことができる。 (部会) 第8条 会議に特定の事項を調査検討させるため、必要に応じ部会を置くことができる。 2 部会の委員は、会議委員の中から会長が指名する。 3 部会に部会長及び副部会長を置き、部会の委員の互選によりこれを定める。 4 部会長は、部会の会議を掌理する。 5 副部会長は、部会長に事故あるとき、又は欠けたときは、部会長の職務を代理する。 (委任) 第9条 この規則に定めるもののほか、会議の運営に関し必要な事項は、会長が会議に諮っ て定める。 附 則 この規則は、公布の日から施行する。 附 則(平成 14 年 7 月 1 日規則第 20 号) この規則は、公布の日から施行する。 附 則(平成 16 年 8 月 18 日規則第 20 号) この規則は、公布の日から施行する。 附 則(平成 18 年 5 月 16 日規則第 29 号) この規則は、公布の日から施行する。 附 則(平成 22 年 11 月 1 日規則第 31 号) この規則は、公布の日から施行する。 附 則(平成 28 年 3 月 28 日規則第 10 号) 93 ● 糸満市男女共同参画会議委員名簿 (任 期:平成 29 年 3 月 6 日~平成 31 年 3 月 5 日) 94 ● 第 2 次糸満市男女共同参画計画~いちまんVIVOプラン~ 中間見直しに向けた答申 糸満市男女共同参画会議 平成28年3月29日 第2次糸満市男女共同参画計画~ いちまんVIVOプラン ~ 中間見直しに向けた答申について はじめに 本市は第 4 次総合計画において、 「 ひかりとみどりといのりのまち」という基本理念のもと、 市の将来像を「つながりの豊かなまち」とし、まちづくりを推進しています。 少子高齢化の進展など人口構造の変化や、産業構造・雇用形態の変化にみられる経済環境の 変化、また住環境や自然環境の変化など、市民生活をとりまく地域社会のありようが大きく変 化し続けている中、今後の本市のまちづくりにおいては市民相互の共通理解や協働の関係づく りが重要と考えられます。 そうしたまちづくりの過程においては、さまざまな状況にある市民の多様な意見が等しく尊 重され、市民同士が対等な立場で発言・活動することが期待されます。 「男女共同参画社会づく り」に関する取り組みは、市民の多様性や個性を尊重しつつ、共に地域社会を築いていくため の根本となるものであると考えられます。 我が国においては、平成 11 年に「男女共同参画社会基本法」が施行され、男 (ひと)と女(ひ と)のあり方や社会生活の営みに関する「選択と責任、個人と多様性」が、明記されました。 こうした法整備を踏まえ、平成 12 年 3 月には、本市における男女共同参画社会づくりに関 する施策をとりまとめた「第1次糸満市男女共同参画計画~ いちまん VIVO プラン ~」を策 定し、全県に先駆けて男女共同参画社会づくりに取り組み始めました。平成 24 年 3 月には第 2 次計画を策定しました。 平成 28 年度は第 2 次計画の中間年として、計画の見直しを行う こととされています。糸満市男女共同参画会議(以下、当会議)においては、国の大幅な制度 変更と内外の政策動向や地域の実態を踏まえ、計画見直しを行いました。 よって平成 28 年度 の計画見直しを迎えるにあたり、以下の通り、答申を行います。 なお、答申は「総論」と「各論」から構成され、 「総論」は、見直しに当たっての基本的な考え 方に係るものをまとめたもの。 「各論」は、個別具体的な取り組みについて、見直しの内容をま とめたものとし、第 2 次計画では、第三章「計画の内容」に相当します。 95 総論 1 計画の考え方について ~重点課題の解決に向けた絞り込みを~ 国は平成 27 年 12 月に「第 4 次男女共同参画計画」を閣議決定し、4つの基本方針のもと、 3つの政策領域・12 の分野における施策をとりまとめています。 見直しにあたっては、国・県の政策動向等に配慮しつつも、本市市民の生活状況や市のこれ までの取り組み等、地域特性を重視し、本市のまちづくり・市民生活の向上における重点課題 の解決に向け、これまでの計画の視点や施策内容等を整理し、施策の絞り込みや優先順位をつ けていくことが望まれます。 例えば、職域における男女の雇用労働条件の格差や、男性の長時間労働や育児休業取得率の 低迷などに代表される仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)、ひとり親世帯の経済的 困窮、家庭内暴力(DV、ドメスティック・バイオレンス)、若年妊婦や高年齢出産、仕事を持つ 女性の妊娠・出産時の健康管理、不妊など性と生殖に関わる健康/権利(リプロダクティブ・ヘ ルス/ライツ) など、男女共同参画社会づくりに関わる課題は雇用・労働から保健・医療、福 祉・教育まで多岐にわたります。計画見直しにあたって、本市において、早急に取り組み可能 かつ重要度の高い施策を吟味し、計画に盛り込むことを期待します。 2 計画の内容について ~市民生活に則した、具体的・成果検証が容易な内容に~ 第 2 次計画においては、成果目標として 13 の指標が掲げられています。例えば、「学校で の男女混合名簿等の研究検討等」 「男性市職員の育児休業取得率」など日常生活に関連した指標 のほか、 「各種女性委員の登用率」等、女性の政策・意思決定過程への参画に関する指標、ワー ク・ライフ・バランスの周知度等、男女共同参画社会づくりに関する周知や市民意識に関する 指標などがあります。 現計画の成果指標を踏まえつつ、より一層市民生活に密着した指標を盛り込み、市民生活に おいてどの程度男女共同参画が根付いているか、より具体的な取り組みや成果指標の設定が期 待されます。 また、成果指標の中には、意識に関するものなど市民意識調査が必要なものもあります。市 においては可能な限り市民意識や生活実態の把握を行うために必要な措置を取ることが望まれ ます。意識調査等が諸般の事情で困難な場合でも、市当局内部における情報共有の徹底など、 日常業務内において可能な仕組みづくりが期待されます。 96 3 計画の推進について ~市のより一層の取り組みから、持続可能な市民協働の仕組みへ~ 計画の見直しに際しては、見直し後の計画推進についても、より実効性のある体制づくりが 重要です。 現在、本市においては、男女共同参画行政推進委員会が設置されていますが、日々の業務に おいても男女共同参画の視点を踏まえた行政運営がなされるよう、 分野横断的なワーキングチ ームの設置が期待されます。合わせて、全職員に対する教育研修なども必要です。 加えて、事業者としての市が、職域での男女共同参画を率先垂範することが望まれます。例 えば、男性の育児休業の取得率や女性管理職の登用率の向上等に向け、必要な対策をとること が望まれます。 一方で、男女共同参画社会づくりの取り組みが地域にも根付いていくようにするために、持 続可能な市民協働の仕組みづくりが望まれます。 現行計画においては、市条例に基づき、糸満市男女共同参画会議がその役割を担っています。 今後は、性別にとらわれず個人がいきいきと生活できる地域社会を市民自ら築いていけるよう、 市民を力づける(エンパワーメントする)ことが肝要です。 例えば、福祉活動、教育活動、経済活動など、地域における様々な活動に取り組む市民に対 し、男女共同参画社会づくりに関する情報や意識啓発の機会を提供することが重要です。それ により、地域に根差した男女共同参画社会づくりを推進する基盤が築かれるものと考えられま す。 97 第1章 あらゆる分野における女性の活躍 平成11年に「男女共同参画社会基本法」が施行され、男(ひと)と女(ひと)のあり方や社会 生活の営みに関する「選択と責任、個人と多様性」が、明記されました。しかしこれまで「政 策・方針決定への女性の参画」や「女性就業者の増加」等、女性の社会進出を後押しや促しを 行っても、女性たちはまだ実際の あらゆる場面において「窮屈さ・不自由さ」を感じています。 その中でも特に「就労分野」における女性の立場は、法律が整備されたからと言っても飛躍 的に前進したとは言い難い状況です。 そのため国は平成27年度「第4次男女共同参画基本計画」を策定し、少子高齢社会におけ るワーク・ライフバランス(仕事と生活の調和)の推進、労働慣行の見直しを行い、女性たちの 「就労分野」における改善を目標に掲げたのです。 第1節 男性中心労働慣行等の変革と女性の活躍 『平成18年度版 統計 いとまん』によると、本市の女性就業者の人員は、 昭和 55 年 5,331 人から平成 17 年 9,744 人へ 4,413 人増加しています。その状況は、農業従事者は平成 17 年 489 人で昭和 55 年から 589 人の減少。医療・福 祉の従事者は、平成 17 年で 2,068 人です。 また卸小売業は、昭和 55 年 1,939 人、平成 17 年 2,106 人が従事しています。 本市女性就労者の特徴として、卸小売業と医療・福祉分野への従事者が 40%を超えるという 事があげられます。 よって今後も、女性労働者は増加してゆくと考えられるため、女性たちの職域拡大と共に従 来の固定的な「性別役割分業」を基本とした働き方が、これからの少子高齢社会に適応しづら くなってきている状況があります。 身近な例として育児休業における性別取得割合として、2013 年では女性 86.5%男性 3.4% であり、男性の取得割合は 2007 年から 5%に届いていない状況です。また介護休業は、女性 82.3%、男性 16.2%という状況であり、これらの例からも法律の整備等にも関わらず、性別役 割は根強いという事ができるでしょう。しかしそれは、男性の長時間労働の側面とも表裏一体 なのです。 よってこれまで、男性労働者が当然として行ってきた「長時間労働」や「年功序列」等の日 本型労働形態を見直し、家事・育児・介護への男性の積極的参加と図るとともに、女性の能力 が発揮しやすい労働環境の整備や管理する側の意識改革と手法変革が求められています。 98 そのため本市においては、 1.女性就業者の継続的雇用が促進されるよう、環境整備周知や優遇策、表彰等を行う。 2.求人意欲の高い建設・介護等の分野に特化した就労支援策を図る。 3.市や民間の経営トップ及び管理職に対する、性差に囚われない労働働環境の整備。 が求められます。 【答申】 特に第1節は企業側の協力が不可欠であり、急激な前進は困難であるが、今後強力に推進し て事が肝要であり、それは本市に限らず、他市町村における男女参画行政でも同様であると思 います。 よってここは、少子高齢社会に欠くことのできない「女性の社会進出」であると認識し、あ らゆる施策を通して「固定的性別役割分業の弊害、改善」を中心に据えた事業展開が望まれる のです。 特に求職中や現在就労中の女性たちのキャリアアップ・スキルアップ支援が望まれます。例 えば夜間や休日での訓練を行うなど、当事者の状況を踏まえた効果的な手法が望まれます。 上記をふまえて、第2次糸満市男女共同参画計画~いちまんVIVOプラン ~へ反映する 事を答申します。 第2節 政策方針決定過程への女性の参画の拡大 本市における生活や権利に関する事を検討し、その方向性を決定する場面(委員会・審議会) における、男女の割合は以下の通りです。 地方自治法(第202条の3) に基づく審議会等 件 件 防災会議 自治連絡員会 人 内 女 性 人 内 女 性 割 合 人 内 女 性 割 合 人 内 女 性 割 合 平成22年度 15 11 178 39 2 1 .9 % 30 1 3 .3 % 73 16 2 1 .9 % 平成23年度 21 15 229 53 2 3 .1 % 30 3 1 0 .0 % 73 15 2 0 .5 % 平成24年度 15 13 187 47 2 5 .1 % 30 3 1 0 .0 % 73 16 2 1 .9 % 平成25年度 22 18 221 56 2 5 .3 % 32 3 9 .4 % 73 15 2 0 .5 % 平成26年度 21 16 206 59 2 8 .6 % 31 3 9 .7 % 73 13 1 7 .8 % 99 図-1糸満市における女性の登用状況(4月1日現在) 国では 2020 年までに政策方針決定過程への女性割合を 30%とする目標を掲げ、本市もその 目標に向けて取り組んでいますが、分野の偏りが大きく防災会議では、1割にも満たない状況 です。 なぜ政策方針決定過程への女性登用が必要なのかは、市民生活に影響を与える重要な事項や 将来への取組等、生活する上で必要不可欠な決まりを決定、方向づける際に「あらゆる層の意 見の総意」が求められているという事です。 よって決定事項における「性の偏り(ジェンダーバイアス)の是正」は、市民の生活をより広 く反映させる手段といえるのです。 例えば、災害時における女性の活躍・役割の重要性は、これまでの地震や大規模災害を見て も明白ですが、実際にはその決定事項や方向性の会議は、ほとんどが男性という状況なのです。 そのため本市においては、 1.2025 年までに、政策方針決定過程への女性割合を 40%とする。 2.女性に対して、グループや組織での役員経験を促し、担うしくみを整える。 3.あらゆる業種に残る「性別職務分離」の是正に努める。 が求められます。 【答申】 本市第4次総合計画には~「つながりの豊かなまち」をめざして~というサブタイトルがつ けられているように、本市は地域の絆、つながりを重視しています。その地域においては、女 性の社会活動は決して小さくはありません。 地域で活躍する、地域の事に精通している「女性たちの力」 「生活者の視点」は、本市がめ ざす「つながりの豊かなまち」にとって必要不可欠です。 上記をふまえて、第2次糸満市男女共同参画計画~いちまんVIVOプラン ~へ反映する 事を答申します。 第3節 雇用等における男女共同参画の推進と仕事と生活の調和 それでは就労と深く関わる「ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)」 について、共 働きが多い沖縄県の状況を見ると、収入(仕事)に費やす時間は男性 8.35h女性 5.51h、家事 に費やす時間は男性 0.44h女性 4.25h、女性は「仕事 と家事」の二重役割を担っている実態 を明らかにしています。 また全国調査における介護者がいる就業者では、平日に介護・看護を行う行動者は男性 11.5%女性 30.4%であり、日曜に介護・看護を行う男性は 14.6%女 性 29.5%と性別間の隔 たりがあます。また家事労働では、平日行動者は男性 18.4%女性 83.1%、日曜日は男性 25.6% 100 女性 85.1%となり、上記以外の全国調査の比較を見ても、女性は男性に比べ「仕事+介護・看 護+家事」という三重負担を担っており、これはワーク・ライフ・バランスとも無関係ではあり ません。 そのため本市においては、 1.家事・育児、介護・看護に関する市民ニーズを把握し、ワーク・ライフ・ バランスの主旨 を踏まえた事業実施を行う。 2.市内事業所における男性の積極的な育児休業や介護休業に関する取得を促し、経営者トッ プへのワーク・ライフ・バランスの理解を求める。 3.男女における長時間労働に関する認識を改め、労働環境の改善を促す。 が求められます。 【答申】 共働きが珍しくない沖縄県において、女性たちの「仕事・家事・育児・介護」という過重負 担の実態は、それを担う義務感であり、そのような母親の姿を見て育った次世代に、少子化の 影響がないとは言い切れません。また男性の長時間労働の是正なども改善しなければいけない 課題です。 よって本市はワーク・ライフ・バランス(家庭と生活の調和)をベースとした「働く男(ひと) と女(ひと)、働きたい女性への支援」を中心に据えた事業展開が望まれます。 上記をふまえて、第2次糸満市男女共同参画計画~いちまんVIVOプラン ~へ反映する 事を答申します。 101 第2章 安全・安心な暮らしの実現 安全・安心な暮らしとは、一人一人が日々健康に暮らせることです。WHO(世界保健機構)憲 章では「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的 にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること(日本 WHO 協会訳)」と定義づけ られています。 私たちが生涯にわたり心身の健康を保ち、社会的にも生きがいのある生活をおくることは、 一人一人に保障されるべき固有の権利ともいえます。 第1節 生涯を通じた健康支援 女性と男性は、身体的な特徴の違いから、ライフステージに応じてさまざまな健康上の課題 に直面します。とりわけ女性は、妊娠・出産に関連して、健康状態が大きな影響を受けます。 『平成26年度版 福祉保健概要』によると、本市の 15~19 歳までの母子健康手帳の交付件 数は、平成 23 年度 29 件、平成 24 年度 28 件、平成 25 年度 37 件で、本市の若年妊娠出 産に対する取組が必要です。 特に若年妊娠・出産の場合は、自分自身で主体的に選択する、リプロダクティブ・ヘルツ/ ライツ(性と生殖に関する自己選択)の知識が乏しいといわれ、若年者に限らず女性は、自分の 心と体に関する十分な知識と選択が重要であり、 地域を含めた家庭や生涯学習でのリプロダク ティブ・ヘルツ/ライツ(性と生殖 に関する自己選択)を推進する必要があるのです。 また、女性の就労率が高まっている今日、働く女性の妊娠・出産期の健康維持・管理を充実 させることも必要です。 一方、近年では男性でも中高年期における心身の不調、いわゆる男性 の更年期や男性の不妊などの問題も注目されるようになっており、男女ともに更年期の問題へ の対策が必要とされます。 このように、男女の身体的特徴やライフステージの違いを踏まえて、生涯にわたる健康支援 が重要といえます。 また本市の特定健診受診率は、平成 27 年~平成 29 年まで目標 60%に対して、35%となっ ています。そのため健康に対する意識の啓発と継続が与える影響は、財政的にも大きいのです。 そのため本市においては、 1.市民に切れ目のない、健康支援策の構築を検討する。 2.予防事業に関する事業展開を多く行い、特定健診受診率の増加を図る。 3.それぞれの世代に応じた、心と体に関する健康の基本的な知識の普及を図る。 102 4.市内事業所に対して、職場における健康管理支援制度(法的な補助等)の活用を推進する。 とりわけ、妊娠・出産期にある女性の健康管理を図り、本人はもとより職場・同僚の意識の醸 成を図る。 が求められます。 【答申】 本市における疾病状況の特徴を踏まえ、ライフステージに応じた健康維持・増進を図る事が 肝要であり、特に、若年者の健康維持・増進を強化する事が重要です。また性別に関わらず、 若年者の性に対する正しい知識周知は、若年妊娠出産の改善にも繋がると考えます。 上記をふまえて、第2次糸満市男女共同参画計画~いちまんVIVOプラン ~へ反映する 事を答申します。 第2節 女性等に対するあらゆる暴力の根絶 女性に対する暴力の多くが、家族間や親しい間柄で行われ、互いを知りすぎているが故に、 暴力と認識できていない、暴力と認識したくないという状況が存在します。特に代表的なもの としては、DV(ドメスティック・バイオレンス) です。女性に対する暴力への対応は「自ら声を あげる・行動する」事が前提となっています。しかしその暴力が長期間続くと、判断能力が不 十分となり「(暴力を)我慢する心理状態」になってしまいます。女性はそれ以外にも、職域等 の拡大により様々な種類の暴力に遭遇する状況が増加しており「暴力=犯罪、人権侵害」を認 識する必要があるのです。 そしてこれまで「人権侵害」と認識しづらい行動や行為も、新たな価値判断により「人権侵 害」と判断されます。その代表的なものとして企業における「マタニティー・ハラスメント(マ タハラ)」や大学等における「アカデミック・ハラスメント(アカハラ)」と呼ばれるものがあり ます。 『平成27年度版 女性保護事業のあらまし(平成26年度実績)』によると、 本市受付分のD Vの相談件数は、平成 23 年 45 件、平成 24 年 76 件、平成 25 年 79 件、平成 26 年 81 件 という状況です。また平成 26 年度の相談内容別では配偶者からの暴力(男性→女性へ)52 件、 生活困窮等による要保護 13 件、その他 28 件です。 (但し相談内容については重複回答のた め、件数とは一致しません。 ) この相談内容における配偶者からの暴力の割合は、県内(離島市を除いた)9市中、第2位で、 他市町村と比較して多いというのが実態です。 そしてDVとも関連が深い児童虐待について見ると、本市における相談件数は、市町村受付 で平成 18 年度~平成 21 年度まで、平均 25 人で、15 歳未満人口では 0.2%を占めます。ま 103 たその後の平成 22 年度~平成 26 年度までは、平均 50 人で 15 歳未満人口では 0.5%となり、 この値は県内(離島市を除いた)9市中、第2位という順位です。 少子化でありながらも、虐待相談件数の増加という状況は決して看過することはできません。 そのため本市においては、 1.女性や児童に対する「暴力、人権侵害」を共通認識できるよう、周知や各機関の連携を図 る。 2.暴力や虐待に関する事を、地域での見守り、通報により「他人事としない」しくみに取り 組む。 3.市内事業者に対して、人権に関する周知を行い、女性たちの安定的な雇用継続に取り組む ための共通理解を図る。 4.市民に対する、性暴力被害(ワンストップサービス)の周知を図る。 5.人権尊重の醸成 が求められます。 【答申】 これまで個人や家庭内の問題として語られてきた「暴力や暴力的なしつけ」は、加害者と被 害者が家族や近親者である事が、問題の解決を阻む最大の原因であり、親しい間柄といっても 「暴力=犯罪、人権侵害」に該当する行為を「他人事とする」私たちの意識を改め、新しい価 値にふさわしい市民意識が求められているのです。 また市民へは「虐待やDVは犯罪、人権侵害」を浸透させる等の取組が求められます。 上記をふまえて、第2次糸満市男女共同参画計画~いちまんVIVOプラン ~へ反映する 事を答申します。 第3節 貧困、高齢、障害等により困難を抱えた女性等が安心して暮らせる環境の整備 一般に、女性は男性に比べ非正規雇用の割合が高く、また賃金や昇進等においても男性より 低い処遇である傾向があります。そのため、男性に比べて経済的な自立や安定の面において、 不利な立場になりやすくなっています。そのため、女性は男性に比べ貧困状態に陥るリスクが 潜在的に高いことが考えられます。例えば、ひとり親世帯については、父子世帯に比べ母子世 帯の所得が低いことが知られています。 しかしながら、先述の通り、非正規雇用の割合の高さなど現役時代の所得が低い場合、年金 などによる老後の生計維持が困難になることも考えられます。 所得(千円) 就労率(%) 母子世帯 1,550 87.5 父子世帯 2,090 92.3 出典:沖縄県 2013年度「ひとり親世帯実態調査」 104 わが国では、平成25年度に子供の貧困対策の推進に関する法律が施行されました。その目 的は、子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されないようにするために、あらゆ る対策を講じることとされています。しかし平成27年度の状況を見てみると、沖縄県の子ど もの相対的貧困率は 29.9%であり、全国平均 16.3%を大幅に上回っています。その衝撃的な 数字と現実の状況に納得し、社会の共通認識へと繋がった事は記憶に新しいところです。 特に貧困世帯は、行政的支援や手続き等の「知識不足」や他人に頼らない事によって、その 現状から抜け出す事が困難になっている事が指摘されています。 また女性の貧困については、働き盛りなど若い世代だけでなく高齢者についても深刻となる ことが懸念されます。女性は男性に比べて平均寿命が長いため、老後の住居の確保や生活費の 確保を、より長期にわたって行う必要があります。 『平成26年度版 福祉保健概要』によると、本市における要介護者の推移は平成 21 年度 1,842 人から平成 25 年度では 2,162 人であり、介護サービス受給者の推移は平成 21 年度 1,586 人から平成 25 年度 1,823 人へと増加しています。また障害者における身体障害者手帳 等交付状況は、平成 22 年度 1,977 人か ら平成 25 年 2,113 人であり、療育手帳等交付状況 は平成 22 年度 554 人から平成 25 年度 638 人へと増加しています。 また新しい課題として性の多様性に関する「LGBT」等の人々の生きにくさがあります。 LGBTとは、L=レズビアン、G=ゲイ、B=バイセクシュアル、T=トランスジェンダ ー。順番に、女性同性愛者、男性同性愛者、両性愛者、生まれたときに法律的/社会的に割り 当てられた性別とは異なる性別を生きる人のことを言います。LGBTは、広く性的少数者の 人たちを指す表現として用いられることも多い言葉です。 また調査によると、日本の人口の 7.6%にあたる人たちがLGBTであるという調査結果が 出ています。13 人に 1 人というこの数字は、学校や職場の仲間として、あるいは家族として、 当たり前に存在していることを示しています。 そのため那覇市では平成27年度に「性の多様性を尊重する都市・なは」宣言(レインボー なは宣言)を行い、性に関するあらゆる差別や偏見をなくし、誰もが安心して暮らせる都市を めざしています。よってこのように、これまでの社会的概念を変化させ、支援が必要な方々へ の「社会支援の充実」を図る事が必要です。 そのため本市においては、 1.糸満市くらしのサポートセンター「きづき」の周知徹底を図る。 2.ひとり親世帯等の経済的安定を推進するため、生活支援と一体となった職業能力開発の取 り組みを、国・県と連携して推進する。 3.中長期的な視点に立って、支援を必要とする市民を組織で連携して支えてゆく、しくみを 確立させる。 4.子どもの貧困対策に対する全庁的な取組を行い、貧困にあえぐ子ども達に「温かい食事と 暖かい場所」を提供する等、生まれ育った環境による貧困状態からの脱却を図る。 5.貧困の状況に応じて異なる「子どもや親の貧困」に応じた支援。 105 6.社会的に支援の必要な方々へ全庁的な「配慮や姿勢」を定め、少数派であるがゆえに、不 利益や不快感を是正するよう努める。 7.本市事業における物品調達や工事契約等について、貧困対策等を積極的に行った企業に対 する優遇を検討する。 が求められます。 【答申】 まず生活困窮等が懸念される市民に対し、分野横断的な支援の仕組みをつくる事であり、そ れが機能するように適宜チェックを行い「困窮からの脱却」が推進されるよう、全庁での取組 みが必要です。 また子どもの可能性を、その生まれ育った環境や経済的優劣で左右される事がないよう、十 分な施策展開と社会的配慮を行い、糸満市に生まれて住んでよかったと思えるような、子ども 達や社会的支援の必要な方々を育み、その視点を忘れる事なく、全庁的な取組を要望します。 上記をふまえて、第2次糸満市男女共同参画計画~いちまんVIVOプラン ~へ反映する 事を答申します。 106 第3章 男女共同参画社会の実現に向けた基盤の整備 本市は平成22年「糸満市男女共同参画社会推進条例」を施行し、市の責務、市民の責務、 事業者の責務、教育者の責務という男女が社会の対等な構成員として、あらゆる場面に参画す ることのできる社会基盤を整える事を理念に掲げました。 しかしながら実際には、私たちの意識やこれまでの社会慣習・しきたりには、男女共同参画 の理念とはかけ離れたものもまだ存在しているのです。 第1節 男女共同参画社会の視点に立った各種制度等の整備 これまで国は、平成11年男女社会参画基本法、平成13年配偶者からの暴力の防止及び被 害者の保護に関する法律、平成27年女性の職業生活における活躍の推進に関する法律を施行 し、生活の場に残る「固定的性別役割分業」や「人権」の視点からこの改善に取り組んでいま す。 しかし私たちの実感として、依然としてまだ社会全体に色濃く「不自由さや不平等感」が存 在するのです。 内閣府の 2002 年と 2012 年の調査によると、法律や制度の上で男性が優遇されていると感じ る割合は、2002 年では女性 55.9%男性 39.4%、2012 年は女性 44.9%男性 30.8%で、また 女性が優遇されている割合はどの年及び性別でも1 割に達していません。社会慣習やしきたり に関する男性が優遇さ れている意識は、 2002 年は女性 75.2%男性 70.8%、2012 年女性 74.5%男性 65.7%、女性が優遇されている割合はどの年及び性別でも1割に達していません。 本市「男女共同参画計画~ いちまんVIVOプラン ~」も策定から17年が経過していま す。しかし依然と残る「不自由さや窮屈さ、不平等感」を払しょくする事が出来ていないのが 現状です。 こうした不平等をもたらす制度や慣行の見直しに関して、本市はその是正に関して取組む必 要があります。 そのため本市においては、 1.社会慣習やしきたり等その成立背景や(トートーメー)伝承に関する正しい知識の普及を図 る。 2.不平等を是正する制度や慣習に関するセミナー・講演会を実施する。例えば「財産分与」 や「年金」「進学」などに関する普及を行う。 が求められます。 107 【答申】 社会を構成する男(ひと)と女(ひと)が、共に互いの能力と人権を尊重し、次世代に対して責任 ある「男女共同参画社会」を築いてゆくためには、私たちの意識に深く根付く、社会慣習やし きたりを自由や人権という視点で見つめなおすことが必要です。またここは答申の基本概念と なる部分であり「人権・自由・ 個性・能力」という男女共同参画に関する事業の目的をより 強く認識し、推進 する必要があるのです。 上記をふまえて、第2次糸満市男女共同参画計画~いちまんVIVOプラン ~へ反映する事 を答申します。 第2節 教育・メディア(広報)を通じた意識改革、理解の促進 教育は「教え育む」事であり、新しい価値観や既成概念打破の力となります。 しかし一方では、固定的・画一的な考え方の継承という側面が、生じる事も考えられます。 そのため教育は、私たちの意識に刷り込まれた「社会慣習やしきたり」と決して無関係では なく、人権や平等という基本理念を「あらゆる教育の場」で取り組むべきであるといえます。 このように性別役割意識を変えていくためには、私たちの考え方に影響を与える教育やメデ ィア(広報)などの在り方が極めて重要です。 とりわけ教育においては、幼児段階からの男女共同参画社会への意識の醸成は、成長した後 の進路選択等に影響を与えるといわれます。例えば、県外への進学・就職や、大学進学と短大・ 専門学校への進学における、男女差などです。 そのため、子どもたちの自由な進路選択を保障することは、大人世代の責任といえるのです。 また、家庭科の男女共修など時代を反映した授業内容や少数者への配慮や他者への人権意識は、 地域や家庭でも取組むべきものです。 そのため本市においては、 1.男女共同参画社会の形成に必要である、人権意識や少数者への配慮等について、学習や教 育の場を通して身につけてゆく事。 2.性別にとらわれない多様な進路選択に向けた保護者の意識啓発を行う。 3.市の広報物等における、性別役割にとらわれない表現方法のガイドラインの作成を行う。 が求められます。 108 【答申】 教育の基本である「人権や平等」と、男女共同参画社会の理念である「人権・自由・個性・ 能力」とに差異はなく、性別に左右されず、児童生徒が自由に進路を選択できる環境を創る事 が重要です。 また家庭や地域における男女共同参画社会を形成する意識は、幼児期を初めとし、それは本 市の「つながりの豊かなまち」への第一歩であると考えます。 そのため地域や家庭を通した 継続的な取組が求められるのです。 上記をふまえて、第 2 次糸満市男女共同参画~いちまんVIVOプラン~へ反映することを 答申します。 109 ● 糸満市男女共同参画会議委員名簿 (任 期:平成 27 年 1 月 30 日~平成 29 年 1 月 29 日) 会議役職 1 会長 2 委員 3 委員 4 委員 5 委員 6 委員 7 委員 8 委員 9 委員 10 委員 11 委員 12 副会長 氏 名 役職/所属団体等 おおしろ みねこ 大城 美根子 とけし えいこ 渡慶次 英子 たまき そのこ 玉城 園子 きんじょう よしたか 金城 佳孝 きんじょう まこと 金城 誠 ひが かげやす 比嘉 景康 きんじょう よしこ 金城 好子 あはごん ようしん 阿波根 庸伸 こうち まさゆき 幸地 政行 やふそ たみえ 屋富祖 民江 前市行革委員 元職員(保健師) 市婦人相談員 市建設業協会事務局長 市商工会理事 糸満警察署警部補 市女団協会長 市企画開発部長 市教育委員会指導部長 市女性連合会会長 たましろ なおこ 玉城 直子 女性模擬市議 みやひら たかお 宮平 隆央 沖国大非常勤講師 (県公衆衛生協会) 110 ● 答申に至るまでの作業経過 糸満市男女共同参画会議 回 年 数 月 日 内 容 備 「第 2 次糸満市男女共同参画計画~いちま 1 平成 27 年 1 月 30 日 出席者 んVIVOプラン~」中間見直し答申(案) 12名 検討 2 平成 27 年 11 月 25 日 同上 3 平成 27 年 12 月 7 日 同上 4 平成 28 年 2 月 12 日 同上 5 平成 28 年 3 月 7 日 同上 6 平成 28 年 3 月 29 日 出席者 8名 出席者 9名 出席者 9名 出席者 12名 「第 2 次糸満市男女共同参画計画~いちま 出席者 んVIVOプラン~」中間見直し答申 10名 糸満市男女共同参画会議起草委員会:3名 会議役職 1 会長 2 委員 3 副会長 回 数 年 月 考 氏 名 おおしろ みねこ 大城 美根子 たましろ なおこ 玉城 直子 みやひら たかお 宮平 隆央 役職/所属団体等 前市行革委員 女性模擬市議 沖国大非常勤講師 (県公衆衛生協会) 日 内 1 平成 28 年 2 月 9 日 事務局案検討 2 平成 28 年 3 月 2 日 同上 3 平成 28 年 3 月 23 日 容 備 考 出席者 2名 出席者 3名 「第 2 次糸満市男女共同参画計画~いちまん 出席者 VIVOプラン~」中間見直し最終確認 3名 111 ● 用語説明 【 あ 】 育児・介護休業法 育児と仕事、介護と仕事が両立できる働き方の実現を目指し、育児休業や介護休暇などに ついて定めた法律。 糸満市男女共同参画行動計画 男女共同参画社会づくりの総合的な指針とするために市が作成した行動計画。 糸満市男女共同参画社会推進条例 行政、市民、企業等が一体となっ て、男女共同参画社会づくりに取り組むために制定した 条例。 エンパワーメント 力をつけること。男女共同参画の分野では、女性が社会のあらゆる分野で、自ら意思決定 して行動できる知識や能力を身につけ、意思決定過程への参加の機会を獲得すること。 【 か 】 家族経営協定 魅力的な農業経営を目指し、経営方針や役割分担、働きやすい就業環境などについて、家 族間で十分に話し合い、決めること。配偶者や後継者にとって、魅力的でやり甲斐のある 農業経営とすることなどを目的に、全国で進められている。 家庭的保育(保育ママ) 保育者(保育ママ)の居宅などで行われる家庭的な小規模保育。保護者が仕事や病気のと きなどに利用する。保育ママを認定して事業を行っている自治体もある。 固定的性別役割分担意識 「男は仕事、女は家庭」など、性別によって役割や能力、活動する分野があり、それが自 然だとする考え。 クォーター制 割り当て性のことで、男女共同参画については、積極的に現状を改善するため、政策決定 機関等のメンバーに一定割合の女性枠を設けたりすること。 112 【 さ 】 参画 単に参加するだけではなく、企画・立案や決定にもかかわり、負担も責任も 担い合うとい った主体的かつ積極的な態度や行動のことをいう。 ジェンダー 「男性には認められる行為だが、女性には認められない」など、生物学的ではなく、社会 的、文化的につくられた性別。「ジェンダー・フリー」はジェンダーにとらわれないこと。 また、 「ジェンダー統計」は,男女間の意識による偏り,格差や差別の現状などを客観的に 把握するための統計。 女性の人権ホットライン 配偶者やパートナーからの暴力、職場等におけるセクシャル・ハラスメント、ストーカー 行為といった女性をめぐる様々な人権問題についての相談を受け付ける専 用相談電話。 周産期医療 妊娠 22 週から生後 1 週未満までの時期を差し、この時期の母子は、健康に異常を起こしや すく、特別に取り上げられている。 セクシャル・ハラスメント 性的嫌がらせともいわれ、男女雇用機会均等法は、男女ともにハラスメントの防止対象と している。 積極的改善措置(ポジティブ・アクション) 社会的・構造的な要因で不利益を受けている者(人種や性別など)に、一定の範囲で特別 の機会を提供することなどにより、機会均等の実現を目指す暫定的な措置のこと。 【 た 】 男女共同参画社会 男女が社会の対等な構成員となり、社会のあらゆる分野の活動に参加する機会が確保され、 政治的、経済的、社会的、文化的な利益を均等に受けられる社会。また、男女が共に責任 も担う社会。 男女共同参画社会基本法 男女平等を当然の前提として、男女共同参画社会に向けた国の基本方針、施策の方向性を 示した法律。 男女共同参画週間 「男女共同参画社会基本法」が交付・施行された 6 月 23 日から、29 日まで毎年行われる男 女共同参画社会の実現を訴える週間。 113 男女雇用機会均等法 労働者の募集、採用、配置、昇進、雇用形態の変更などで、性別を理由にした 差別の禁止 などを定めた法律。 男女混合名簿 性別で区分するのではなく、あいうえお順や生年月日順などで男女を一緒にした名簿。 DV防止法 身体的・精神的・性的暴力からの保護を目的とした「配偶者からの暴力の防止及び被害者 の保護に関する法律」の略称。 ドメスティック・バイオレンス 配偶者、恋人などからの暴力を意味する。英語表記を略し、「DV」という場合もある。 【 は 】 ファミリーサポートセンター 子どもを預けたい人と預かっても良いという人が会員となって集まり、会員相互の扶助機 能を活用したサービス。 ピアサポート ピア(peer)は仲間などを意味する英語。同じ年代や立場の人などによるサポートの こと。 VIVOフェスタ 「VIVO」はスペイン語で「生き生きとした」などを意味する。男女共同参画のまちづ くりを目指し、毎年、講演会などが行われる。 【 ら 】 リプロダクティブ・ヘルス/ライツ 性と生殖に関する健康と権利のこと。女性の身体的、精神的、社会的な健康と、子どもを 「産む、産まない」といった自己決定の権利についての考え方を示している。 【 わ 】 ワーク・ライフ・バランス 仕事と、家事・育児・介護などの生活が両立できる「仕事と生活の調和」のこと。 114 第 2 次糸満市男女共同参画計画 ~ いちまんVIVOプラン ~ 後期計画 平成 29 年 3 月策定 ◆発 行 糸満市 沖縄県糸満市潮崎町 1 丁目 1 番地 ◆編 集 糸満市 企画開発部 秘書企画課 電話:098-840-8118 115 FAX:098-840-8112 資 料 資料編 116 編 67
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