便利アイテム：オープンソース USB給電アナライザ

第
3章
Linux/ ラズパイ /Windows…
好みの PC からパケット解析 OK
便利アイテム：オープンソース
USB 給電アナライザ
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石岡之也，松井聡
タイプCコネクタ
装備のPCまたは
この間のUSB PDの
タイプC対応AC
通信内容を観測
アダプタ
USB
USB
測定対向機
タイプC
タイプC
オス
メス
USB PD
USB
アナライザ
タイプC ハード・ディスク
本体
ケーブルやスマホなどのタ
USB
イプC周辺機器
USBタイプCの
マイクロB
コネクタへ直接，
接続する
USB
Linux PC
(Ubuntu)
アナライザ・データの
取得表示のための制御PC
アナライザ本体制御ソフトウェアおよびアナライズ・データ
表示ビューワ・ソフトウェアをインストール
図 1　パワー・デリバリの通信パケットが目で見て分かる USB 給
電（PD）アナライザ“USB-PD Sniffer”はオープンソースで公開
https://www.chromium.org/chromium-os/twinkie
紹介するもの…ハードもソフトも
オープンの USB 給電アナライザ
初めて使うバスやインターフェースに対応した機器
は，最初はなかなか思うように動いてくれない場面が
多いと思います．そんなときに役に立つのが，バス・
アナライザなどと呼ばれる測定器です．USB タイプ C
（Type-C）で動作する電力供給規格 USB パワー・デリ
バリ（Power Delivery；以下 USB PD）も，登場した
ての新しい規格の 1 つでしょう．
パワー・デリバリでは何 V/ 何 A の電力を供給可能
か / 必要かをお互いの機器間で通信します．この電源
ネゴシエーションのパケットを分かりやすく表示する
のがパワー・デリバリ・アナライザ（以下 USB PD ア
ナライザ）です．
その USB PD アナライザが，なんとオープンソース
のソフトウェアとハードウェアとして，図 1 に示す
The Chromium Projects で公開されています．今回
はここで公開されている情報を元に，USB PD におけ
る電源ネゴシエーション通信の様子を見てみます．
2017 年 4 月号
図 2　USB 給電（PD）アナライザのハードウェア構成
構成
● その 1：PC 側の制御ソフトウェア
図 2 に，USB PD アナライザ・システムの全体像を
示します．アナライザなので，タイプ C コネクタを装
備した PC や AC アダプタと，それにつながるハード・
ディスクやスマホなどのタイプ C 周辺機器との間にア
ナライザ本体を挿入して接続します．よって USB PD
アナライザ本体にはタイプ C コネクタが 2 つ用意さ
れています．
またアナライザ本体に対しての測定開始や停止，ア
ナライズ・データの吸い出しなどの操作は，別途
Ubuntu という Linux OS を動作させた PC を用意して
制御します．その制御 PC との接続にも USB を使いま
す．
▶ Windows 環境でも表示できる
USB PD アナライザ本体の制御ソフトウェアは PC
上の Ubuntu 環境でしか動作確認ができませんでした
が，アナライズ・データをファイルとして Windows
環境に持って行けば，USB PD アナライザ本体がなく
てもアナライズ・データを表示する，Windows 版の
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