がんばってます - 長崎県商工会議所連合会

新たな販路を開拓し、県産茶の魅力を発信したい
の想いを受け継いで
今回のがんばってますは、長崎県産茶の魅力を全国へ広げようと奮闘している有限会社 茶蔵
源氏園 専務取締役・矢ヶ部 健さんをご紹介します。
父
矢 ヶ 部 さ ん の 両 親 が 緑 茶 の 卸 売 業 を 始
め た の は 昭 和 年。 自 身 も、 東 京 の 大 学 を 卒
業 後 は す ぐ に 帰 崎 し、 両 親 と と も に 茶 葉 の 販
売を行ない、現在に至っている。
「 父 は 生 前、
『お客様にお茶の販売をするだ
け で な く、 ご 要 望 を 伺 っ た り、 い れ 方 の ア ド
バ イ ス を 行 な っ た り し な が ら、 人 と の 出 会 い
す
や交流を大切にしてほしい』と口を酸っぱく
して言っていました」
。その言葉を胸に、九州
各県と山口県にある卸先の事業所へ毎月出向
き、 お 茶 の い れ 方 に つ い て の 指 導 も 行 な っ て
いる。
「今の取引があるのも、父が人との出会
いを大切にして築いてきた信頼関係という“財
産 ” が あ っ た か ら こ そ。 こ れ か ら も 一 つ 一 つ
の 出 会 い や、 お 客 様 の 声 を 大 切 に し て い き た
いです」
。父が残した“財産”は、現社長であ
る 母 と、 妻 の 千 春 さ ん の 3 人 で 受 け 継 い で い
る。
お
茶へのこだわり
九 州 に は 多 く の お 茶 農 家 が あ る が、 同
社 で 取 り 扱 っ て い る 茶 葉 は、 社 長 と 専 務 が 試
飲 し、 色 や 味、 香 り な ど に お い て 納 得 の い く
も の し か 取 り 扱 っ て い な い。 ま た、 卸 先 へ 販
売 す る 際 は、 お 客 様 の 要 望 に 合 わ せ て、 オ リ
112
ジナルのブレンドも行なっている。「産地ごと
の 味 の 違 い は だ い た い 把 握 し て い ま す の で、
あ と は ど う 組 み 合 わ せ る か で す。 ブ レ ン ド の
専門家である茶師と相談しながら決めていま
おもむ
す」。また、九州の各産地に赴き、生産者から
情 報 収 集 を 行 な う な ど、 そ の こ だ わ り に は 余
念がない。
方で作られている「ぐり茶(写真②)
」をはじめ、
まだ一般の消費者には知名度が低いものの、お
いしいお茶はたくさんあるという。
「消費者に伝えきれていない魅力を発信する
ため、試飲会の開催や新商品の開発など、これ
からも様々なことにチャレンジし、
『お茶のこ
とは源氏園を尋ねれば間違いない』と言われる
ような店にしたいですね」と力強く抱負を語っ
た。
おいしいお茶が飲みたい、お茶について知り
たいという方はぜひ、茶蔵 源氏園へお越しく
ださい !
● 城山団地
8
会議所NEWS 2017 2月号
9
駅↓
JR長崎
ハローワーク●
有限会社 茶蔵 源氏園
● 富士見郵便局
〒852-8022 長崎市富士見町14-9
095-862-8111
095-862-6721
活水高校 ●
線
JR長崎本
112
206
住吉↑ 大橋電停
営 9:00〜18:00
休 日曜・祝日
茶蔵 源氏園
松山町電停
城山小学校
●
稲佐橋↓
52
ビッグN ●
スタジアム
護国神社 ●
しい“出会い”のために
Information
など、専務の右腕として活躍している。
また、
「地元のお客様にもよりお茶について
知ってほしい」という思いから、もっと気軽に
立ち寄れるようにと店舗内装を変更し、お茶の
試飲だけでなく、おいしいいれ方や飲み方、生
産者のエピソードなど色々な豆知識を紹介する
など工夫した。
「ご来店いただければ、色々な種類のお茶を
取り揃えていますので、その中からお気に入り
の一品を見つけていただけるはずです」
新
① 市内の観光地をパッケージにした
「そのぎ茶」
② 独特な製法で造られ、渦のような形になることから名づけられ
た
「ぐり茶」。煎茶とは違った味や香り、
コクが味わえる
緑茶の生産量のうち、3〜5%と非常に少ない
③「ぐり茶
(左)
」
と、人気急上昇中の「そのぎ和紅茶
(右)
」
Vol. 310
す
産茶の知名度向上のために
①
これまでは卸売を中心にしていたため、
消費者の声を直接聞く機会が少なかったが、今
後は店舗や土産品店での販売を増やし、その機
会を作っていきたいという。
「お客様は、私たちが思いつきもしないよう
なアイデアを持っていらっしゃいます。その貴
重なご意見を少しでも多く聞けるように、
“出
会い”の場を増やしていきたいですね」
また、最近は健康志向の高まりで緑茶が注目
を集めることも多くなっているが、主に九州地
③
ば
まっん
て
や
か
べ
けん
さん
矢ヶ部 健
専務取締役
げん じ えん
ちゃぐら
県産茶指定店に認定されている同店。
「長
崎でもお茶が栽培されているんですか」と、観
光客から驚かれることも多いという。
全国的にはまだ知名度の低い長崎県産茶を広
めるため、まずはお土産用のパッケージを昨年
5月に開発した(写真①)
。長崎の観光地がプ
リントされており、観光客を中心に、評判は上々
とのこと。また、昨年からは、東京での販売も
始めており、県産茶の普及活動に努めている。
「これから取り扱っていただける土産品店をど
んどん増やして、県産茶のPRに繋げたいです」
と話すのは千春さん。各地で行なわれる商談会
などにも積極的に参加して販路を徐々に広げる
②
有限会社 茶蔵 源氏園
県
がんばってます