第73号 3月 1日 平成28年度卒業証書授与式

校長だより第 73 号
平成 29 年 3 月 1 日
平成 28 年度 卒業証書授与式
式
辞
例年になく雪に見舞われた冬も終わりに近づき、春の息吹を感じるようになってきました。本日はご
多忙の中、島根県教育委員会から今岡 充 様、松農会会長 浅野俊雄 様、PTA 会長野々村卓也 様
を始め多くのご来賓の皆様にご臨席を賜り、第 115 回の卒業証書授与式をこのように盛大に挙行できま
すことを心から御礼申し上げます。ありがとうございます。
156 名の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。本校での 3 年間、そしてこれまで生きてき
た 18 年間の皆さんのたゆまぬ努力と研鑽を心から讃えたいと思います。本日のこの喜びの日を迎える
ことができたのは、もちろん皆さんの頑張りの成果なのですが、皆さんのことを絶えず気遣いながら支
えてくださったご家族や周囲の皆様のお陰であることも忘れてはいけません。
本年度は、『チーム松農 新たな学校文化の創造へ ~高めよう!学力・マナー・愛校心~』という
スローガンのもと様々な新しい活動を皆さんは実践してくれました。県総体での応援メッセージの作成
や綿密な計画の元に実施された球技大会や体育祭。収穫祭での模擬店審査や生徒発表会の充実、餅まき
を実施しました。また、収穫祭に来場されたお客さんへの親切な対応が話題になりました。さらに熊本
地震における支援として、いち早い募金活動の実施など、生徒会・農業クラブ・家庭クラブ役員がリー
ダーシップをとり、新しい学校文化の創造に積極的に関わってくれたのが皆さんです。感謝します。
皆さんの本校での 3 年間は、皆さんの人生に影響を与えるような 3 年間でしたでしょうか。これから
の人生を豊かにするために基礎となった 3 年間でしたでしょうか。そして、一生の友人となる友に出会
えた 3 年間でしたでしょうか。皆さんのこれからは大きく時代が変わる時にあるといっても過言ではあ
りません。これまでの多くの仕事が AI(人工知能)に変わる時代、働き方改革の時代、地方創生の時代
等様々な変化や改革が起こってくる時代です。これらの変化の激しい時代においては、その変化に柔軟
に対応できる力や行動力が必要です。そのためにはこれからも新しい発想でどんどん実践するといった
考え方や行動力が必要となるのです。新たな学校文化を創造するために、チーム松農として学力、マナ
ー、愛校心を高める努力を行ってきました。これは皆さんの教養を高めるための取り組みです。教養と
は個人の人格や学習に結びついた知識や行いのことで、単にものを知っているということではありませ
ん。教養とは人の心が分かる心という人もいますし、学問、知識などによって養われた心の豊かさ、品
位、と辞書には書かれています。皆さんが本校で実践してきた様々なことは教養を高めるための努力で
す。こうして身についた教養は、人工知能にも負けないでしょうし、時代の変化の激しい中でも順応で
きる力を持っていると確信しています。自信を持って社会で活躍してください。
人生には大きな節目があります。今日の卒業式もその節目です。この節目の日に、すべての蕾が花と
咲きました。これから皆さんは就職する人、進学する人と進む道は様々です。ここで咲いた花が美しく
咲き続けるためには、ありきたりの言葉ですが努力することです。がむしゃらに努力する姿はどんな花
よりも美しいものです。就職する人はそれぞれの会社で、進学する人は将来の職業人を目指してそれぞ
れの場所で力をつけてください。
最後になりましたが、保護者の皆様にはこの 3 年間時には厳しく、時には優しくお子様を励まし、支
えていただき、また本校の教育活動に絶大なるご理解とご協力を賜りましたことに心から感謝申し上げ
ますとともに、深く敬意を表します。
卒業生のみなさんが将来この地域を支える立派な社会人となり、地域や社会で必要とされる人材に育
ってくれると教職員一同確信しています。卒業生の皆さんそして保護者の皆様と 3 年間ここで過ごせた
ことに感謝しつつ、
「チーム 115 期卒業生」の皆さんの前途洋々で、幸多きことを心から祈念し式辞と
致します。
平成 29 年 3 月 1 日
島根県立松江農林高等学校 校長
吉川
靖