◆3 月 9 日のくまもとアートポリス(KAP)シンポジウム◆ みんなで語り合いましょう 熊本震災から約 1 年が経とうとしています。建築関係では、応急危険度判定や避難所環境整備など から、応急仮設住宅とその住環境整備、みんなの家整備など様々な場⾯でボランタリー精神の溢れる 活動がひと区切りできる状況になったと思います。これらの活動を第⼀ステップとすれば、ある意味では 「仮設」という応急の対策であると位置づけられます。この間の皆様の様々な試みや実践活動につきまし ては、今秋に開催を予定しております KAP 建築展で披露させていただき、論議の場を設定させていただ きたいと考えているところです。 来たる 3 月 9 ⽇に開催するシンポジウムのテーマは「仮設を超えて-災害公営住宅とみんなの家」とい たしました。その理由は、第⼆ステップとなる恒久的な意味合いの強い「災害公営住宅」と災害救助法の 枠にとらわれない「みんなの家」についても KAP として関わっていくためです。 第一ステップは、より早く、より安全に応急の生活の場を供給することが命題でありましたが、第二ステッ プでは、恒久的な地域環境との共存、少⼦⾼齢化社会での公営住宅のあり⽅、災害公営住宅という 特性、持続性のあるコミュニティの創設などのテーマが問われることになります。震災後の⼈⼿不⾜、建設 コストの⾼騰で、公共⼯事が落札されにくいという問題も潜んでいます。阪神⼤震災や東⽇本⼤震災の 復興等で得られる教訓なども踏まえながら次の⼒強い⼀歩をふみださなければなりません。 シンポジウムは平土間の円卓会議で、指定させていただく幾人かのスピーカーを除いては、挙手してい ただく形式で⾃由に討論する場とします。 ラウンド 1 では、これまでの応急仮設、みんなの家や住環境整備までを振り返り、今後も継続していく べきことや反省点などを参加者全員で客観的に検証する場とします。施⼯者、設計者、⾏政関係者、 学⽣、市⺠、それぞれの⽴場での客観的な意⾒交換を期待するところです。 ラウンド 2 では、災害公営住宅の計画において標準設計と⼀線を画す住⼾計画、配置計画、コミュニ ティ計画などについて第⼀弾を担当する建築家にたたき台としてのイメージを提⽰してもらい意⾒交換を 試みたいと思っています。また、小規模仮設団地に計画するみんなの家のイメージを題材に、みんなの家 の新たなる可能性について論議を進めていきたいところです。 お忙しい平⽇の午後ですが、多くの皆様の参加と貴重な意⾒交換をお願いしたいと思っております。 熊本は被災し多くの⽅々の⽀援を受けて復興に向けて努⼒していますが、この機会を得て、被災地にお ける住宅供給や環境整備などのノウハウを広く公開していくために皆様の声を直にお聞きしたいと願って おります。意⾒発表では画像や図⾯を⽤いることも可です。会場に PDF や JPG データをお持ちください。 皆様の参加と意⾒交換をお待ちしております。 宜しくお願い申し上げます。
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