分野 6.がん 定期的な「がん検診」で、早期発見! がん予防のためには、早期診断・治療による死亡率の低減を図ることも大切です。がんは今や「不 治の病」ではなく、早く見つければ治ります。 早期に乳がんを見つけて治療された女性は、治療期間が 12日で5年生存率は 98%以上と高くな ります。 一方、すでにリンパ節に転移があると、治療期間は5年と長期入院となり5年生存率も 80%に低 下します。 岡崎市においても、各がんの検診を受けることができます。 特に、がんにかかりやすくなる 40 歳以上の方は少なくとも胃と食道の内視鏡検査、大腸の便潜 血反応検査、胸部のエックス線検査、女性は乳がん検査の「マンモグラフィー」などを受けるよう にしてください。 がん医療 がんの治療は外科的にがんを取り除く治療が中心的でしたが、最近では放射線治療や薬物治療を 併用しながら、がん病巣の切除範囲を減らし、各臓器の機能を温存するがん患者に優しい治療が進 められています。また、治療し難いがんを効率よく治療できる新しい薬物の開発や新しい放射線治 療も開発されつつあります。 一方では、がんの苦痛を和らげるため、がん病巣による肉体的な痛みに対しては麻薬などを用い た疼痛管理を、病気による不安感や孤独感など精神的な苦痛に対しては家族も含めた質の高い心の ケアを目指しております。将来はそのようながん医療の体制向上も期待されています。 がんリスクを軽減する がんリスクを軽減するためには、まず発生因子であるたばこやアルコールを控えること。食事は 「偏りなく、バランスよく」が基本。塩分や脂肪分、肉類などの摂取量を減らし、ビタミンやベー タカロチンが豊富な緑黄色野菜、果物を毎日食べるようにします。運動はムリなく、ほどほどに。 ジョギングやウォーキング、水泳などの有酸素運動を半時間∼1時間程度、週2回以上が目安です。 太りすぎず、やせすぎず、標準体重を維持するように努めましょう。 がん予防として注目されているサプリメントは、「過ぎたるはおよばざるが如し」がキーワード。 過剰な摂取はかえって、がんリスクを増大させるおそれがあります。適量を守ってください。 がん受診率を上げるために 受診率の高い市町村ではがん死亡率の低減効果が大きいことは明らかです。 がん検診の受診率の実態を把握し、自分はがんと縁がないという根拠のない「無関心」、検診の存 在や検診場所を知らない「無知」 、検診を受ける時間と費用が「ムダ」などの考えを改める必要があ ります。動機づけとして、誕生日や結婚記念日などを「検診記念日」にするのもいいでしょう。 地元の医師会と協力体制を組みながら、がん検診の意義、方法、成果など重要な情報をわかりや すく旗やリーフレットで示し、それを官民協力しながら各市町村の隅々まで伝えていくのです。 実際に愛知県下でも検診受診率の高い市町村では行政、住民、医療機関が一体となって受診勧奨 を行っています。その活動の中核として「がん患者の会」や「がん患者の家族会」などボランティ ア団体の果たす役割も大きいと思います。
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