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2017 年 2 月 24 日
報道関係各位
国立大学法人 東北大学
日本電気株式会社
東北大学と NEC、産学連携により AI の社会実装を推進
日 本 電 気 株 式 会 社( 本 社:東 京 都 港 区 、代 表 取 締 役 執 行 役 員 社 長 兼 CEO:
新 野 隆 、 以 下 NEC ) は 、 AI の 社 会 実 装 を 推 進 す る た め 、 国 立 大 学 法 人 東
北大学(所在地:宮城県仙台市、総長:里見 進、以下 東北大学)と協力し、
AI 領 域 に お け る 共 同 研 究 や 地 域 の 人 材 育 成 な ど を 強 化 し ま す 。
具 体 的 に は 、 NEC の 最 先 端 AI 技 術 群 「 NEC the WISE」 ( 注
1)
を用いて、
① 社 会 イ ン フ ラ や プ ラ ン ト 設 備 の 保 全 技 術 領 域 に お け る AI を 活 用 し た 共 同 研
究 、② 地 域 活 性 化 を 目 的 と し た 、東 北 地 域 の 企 業 と の AI 実 証 環 境 の 共 同 構 築・
運営を実施します。
本 産 学 連 携 の 特 長 は 、東 北 大 学 で 保 有 し て い る 知 見 や 、実 験 か ら 得 ら れ た 膨
大 な 実 デ ー タ を 活 用 し て 、研 究 成 果 の 社 会 実 装 ま で を 見 据 え た AI の 有 用 性 の
検 証 、地 域 活 性 化 に 向 け た AI 活 用 推 進 お よ び 地 域 に お け る 人 材 育 成 ま で 幅 広
く連携を行うことです。
東 北 大 学 と NEC は 今 後 と も 、AI を は じ め と す る 先 端 技 術 を 活 用 し た 社 会 価
値創造を進めていきます。
【背景】
AI が 研 究 開 発 フ ェ ー ズ か ら 実 用 フ ェ ー ズ へ と 拡 が る 中 、 実 デ ー タ を 用 い た
技 術・ソ リ ュ ー シ ョ ン の 検 証 が よ り 重 要 に な っ て い ま す 。そ の た め に は 大 学 や
企 業 の 持 つ 膨 大 な 実 デ ー タ の 活 用 が 求 め ら れ て お り 、今 回 の 連 携 は 、こ れ を 実
現するものです。
1
【東北大学との産学連携の概要】
1. 社 会 イ ン フ ラ や プ ラ ン ト 設 備 の 設 備 保 全 技 術 領 域 で の AI を 活 用 し た 共 同
研究・実証の実施
東 北 大 学 流 体 科 学 研 究 所( 注
インバリアント分析技術(注
4)
2)
と NEC は 、「 非 破 壊 検 査( 注
3)
領域における
の 適 用 研 究 」を 今 月 か ら 実 施 し ま す 。 同 研 究 所
ではプラント保全の観点から構造機器の非破壊検査や非破壊評価について研
究 を 進 め て お り 、 今 回 、 本 研 究 に NEC の 「 イ ン バ リ ア ン ト 分 析 技 術 」 を 活 用
します。
イ ン バ リ ア ン ト 分 析 技 術 は 、多 数 の セ ン サ ー 間 の 関 係 性 を 自 動 抽 出 し 、そ の
関 係 性 の 崩 れ か ら 「 い つ も と 違 う 」 を 検 出 す る NEC 独 自 の AI 技 術 で す 。 今
回 、プ ラ ン ト 運 転 や 検 査 、実 験 か ら 得 ら れ た 膨 大 な デ ー タ を 、同 技 術 を 活 用 し
て 分 析 し ま す 。そ の 結 果 を 、同 研 究 所 と NEC で 共 有 し 、AI の 適 用 範 囲 の 拡 大
を検討します。
ま た 、 本 研 究 の 結 果 を 踏 ま え 、 東 北 大 学 と NEC は 、 フ ラ ン ス ・ リ ヨ ン で 研
究 を 実 施 し て い る Engineering and Science Lyon-Tohoku Laboratory( 注
5)
との共同研究など、海外での研究も進めていく予定です。
2. 地 域 活 性 化 を 目 的 と し た 東 北 地 域 企 業 と の AI 実 証 環 境 の 共 同 構 築 、 運 営
東北大学 大学院工学研究科情報知能システム研究センター(センター長:
川又 政征教授
以 下 、 IIS 研 究 セ ン タ ー ) へ 、 NEC の デ ィ ー プ ラ ー ニ ン グ 技
術 で あ る 「 RAPID 機 械 学 習 技 術 ( 注
6)
」 を 提 供 し 、 同 セ ン タ ー 内 の AI 実 証 環
境を整備しました。
この実証環境は「マシンインテリジェンス研究会」(注
7)
(会長:東北大学
大 学 院 情 報 科 学 研 究 科 青 木 孝 文 教 授 ) に 参 画 す る 東 北 地 域 企 業 が 、 AI を 使
っ て 各 社 が 保 有 す る 画 像 や テ キ ス ト デ ー タ を 分 析 す る な ど 、実 業 務 に 活 用 し ま
す 。 IIS 研 究 セ ン タ ー と NEC が 各 社 に 合 わ せ た 適 用 領 域 の 提 案 を 行 う こ と に
よ り 、例 え ば 、製 造 業 分 野 に お け る 不 良 品 検 知 、産 業 用 ロ ボ ッ ト 向 け 画 像 認 識
シ ス テ ム な ど 、 IoT( Internet of Things) に よ る 生 産 性 の 向 上 を 可 能 に し ま
す。また、両者による分析サポートも提供します。
今 回 の 取 り 組 み は 、東 北 地 域 に お け る AI の 現 場 活 用 、人 材 育 成 と イ ノ ベ ー
2
ションの創発を目的としており、新規事業創出にも貢献していきます。
以上
(注 1)
「 NEC the WISE」 ( エ ヌ イ ー シ ー ザ ワ イ ズ ) は 、 NEC の 最 先 端 AI 技 術 群 の 名
称 で す 。 "The WISE"に は 「 賢 者 た ち 」 と い う 意 味 が あ り 、 複 雑 化 ・ 高 度 化 す る 社 会
課 題 に 対 し 、 人 と AI が 協 調 し な が ら 高 度 な 叡 智 で 解 決 し て い く と い う 想 い を 込 め て
います。
プ レ ス リ リ ー ス 「 NEC、 AI( 人 工 知 能 ) 技 術 ブ ラ ン ド 「 NEC the WISE」 を 策 定 」
http: //jpn.nec.com/press/201607/20160719_01.html
NEC の AI 技 術 http: //jpn.nec.com /bigdata /ai /
(注 2) 東 北 大 学 流 体 科 学 研 究 所 ( 所 長 : 大 林 茂 教 授 )
同研究所の未到エネルギー研究センター・システムエネルギー保全研究分野 高木
敏行教授との共同研究。
(注 3) 非 破 壊 検 査
機 械 部 品 や 構 造 物 の 有 害 な キ ズ を 、対 象 を 破 壊 す る こ と な く 超 音 波 、電 磁 場 、赤 外
線、放射線を使って検出する検査。配管内部の腐食などの検査も本検査に含まれる。
(注 4) イ ン バ リ ア ン ト 分 析 技 術
( 参 考 URL: http://jpn.nec.com /bigdata /analyze /index.html?#invariant )
大 量 に 収 集 し た セ ン サ デ ー タ の 中 に 埋 も れ て い る 、シ ス テ ム の 特 徴 を 表 す 普 遍 的 な
関 係 性( イ ン バ リ ア ン ト )を 、対 象 プ ラ ン ト ・ シ ス テ ム の ド メ イ ン 知 識 に 頼 ら ず に 自
動 的 、 か つ 網 羅 的 に 抽 出 し て 、 モ デ ル 化 し 、 モ デ ル と 一 致 し な い「 い つ も と 違 う 」 挙
動 を サ イ レ ン ト 障 害 と し て 検 知 す る AI 技 術 。
(注 5) Engineering and Science Lyon-Tohoku Laboratory(ELyT)
ELyT と は 、 東 北 大 学 、 フ ラ ン ス 国 立 科 学 研 究 セ ン タ ー ( CNRS) 、 リ ヨ ン 大 学 の 3
機 関 で 、 CNRS の 国 際 共 同 研 究 枠 組 み を 用 い た 研 究 組 織 。 2008 年 12 月 発 足 。 2017
年 よ り 、 ELyTGlobal と し て 産 業 界 も 加 え た 取 り 組 み を 開 始 予 定 。
(注 6) RAPID 機 械 学 習 技 術
( 参 考 URL: http://jpn.nec.com /rapid / )
ディープラーニング技術を搭載し、事前に手本となるデータを読み込むことで傾
向を自動で学習するため、データの分類/検知/推薦などの高精度な判断が可能。
ま た 、 NEC 北 米 研 究 所 の 独 自 技 術 に よ り 、 分 析 エ ン ジ ン の 高 速 化 と 軽 量 化 の 両 立 を
実現。これにより、大規模なマシンリソースを必要とせずにサーバ1台から分析処
理ができるため、幅広い業務や企業への適用が可能。
プレスリリース「自動でデータの傾向を学習する人工知能ソフトウェアを発売」
http://jpn.nec.com/press/201508/20150821_01.html
(注 7) マ シ ン イ ン テ リ ジ ェ ン ス 研 究 会
( 参 考 URL: http://mitoos.jp/ )
産学連携活動を軸に、マシンインテリジェンス技術を用いた、仙台から東北発の
オンリーワンな革新的ものづくり、或いはイノベーティブな製品開発など、新たな
事業基盤の醸成を目指す研究会。
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<本件に関するお客様からのお問い合わせ先>
NEC
ビッグデータ戦略本部
電 話 : ( 03) 3798-0564
E-Mail: [email protected]
東北大学
流体科学研究所
教授
高木敏行
電 話 : ( 022) 217-5248
E-Mail: [email protected]
東北大学大学院工学研究科
情報知能システム研究センター
電 話 : ( 022) 795-4869
E-Mail: [email protected]
<本件に関する報道関係からのお問い合わせ先>
NEC
コーポレートコミュニケーション部
高木
電 話 : ( 03) 3798-6511
E-Mail: [email protected]
NEC は 、 社 会 ソ リ ュ ー シ ョ ン 事 業 を 推 進 す る
ブ ラ ン ド メ ッ セ ー ジ 「 Orchestrating a brighter world」 の も と 、
今 後 の 世 界 の 大 き な 変 化 (メ ガ ト レ ン ド )に 対 応 す る
様々な課題解決や社会価値創造に貢献していきます。
詳細はこちらをご覧ください。
http://jpn.nec.com /profile /vision /message.html
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