分属実習について 20170123 北 はじめに • 分属実習では • 指導医が実習生と一緒に、興味のあるクリニカル・クエスチョン(CQ) を作る(または指導医がいくつか提示して実習生に選んでもらう) • それを分析・調査・研究・発表するプロセスを学生さんに学んで頂くと 大変勉強になる 分属実習のプロセス案 • 臨床研究のプロセスは 京大医療疫学 福原先生の 教科書 「臨床研究の道標」 にのっとるとわかりやすい • 臨床研究の道標は 医局HDDにPDFがupされています • 以下、教科書のサマリーです 臨床研究のプロセス;9ステップ 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. クリニカル・クエスチョン(CQ)を作る リサーチ・クエスチョン(RQ)に構造化する 文献検索する モデル化する 変数に変換する 研究デザインの型を選択する データ収集 統計的解析 倫理的考察 1 クリニカル・クエスチョン(CQ)を作る • 興味のあるクリニカル・クエスチョン(CQ:臨床上の疑問)を作る • 実習生に主体的に興味のあるCQを発案してもらう。 • 指導医は実臨床経験から、アドバイス・修正を行う 2 リサーチ・クエスチョン(RQ)に構造化 • CQをリサーチ・クエスチョン(RQ)に構造化する • PICO/PECOに組み立て直す • • • • Patients 患者に Intervention/Exposure 何らかの介入・要因があると Comparison 無い群を比較して Outcome どうなる(どうなった) 3 文献検索 • すでに分かっていること、まだ分かっていないことを確認し、RQを吟 味・修正する • 教科書(国試対策本・邦文教科書・英文教科書)・MEDLINE・医学中 央雑誌・UpToDateは 必ずサーベイしてまとめる 4 モデル化 • 修正したRQをモデル化して整理する 標的患者集団 Patients 要因/介入 Exposure Intervention アウトカム Outcome 予後因子 中間因子 交絡因子 修飾因子 5 変数に変換する • モデル化したRQを測定可能かつ妥当な変数に変換する • 客観的概念 • 計測値・データなど、すでに数値化されている • 主観的概念 • 重症度分類、QOLなど • すでに何らかの尺度が設定されている場合が多い 6 研究デザインの型を選択する • 分属実習では、多くは、介入が無い観察研究で、そのうち比較対象 が無い記述研究か、比較対象がある分析的観察研究である 臨床研究の道標 P136 7 統計的手法を用いて比較する アウトカム変数の型 解析の目的 2値変数 連続変数 生存期間 データの記述 頻度集計・割合 平均±標準誤差/ Kaplan‐Meier 中央値 2群間の比較 Χ二乗検定/Fisherの正確検定 t検定 対応のある比較 Nemar検定 対応のあるt検定 3群間以上の比較 Χ二乗検定 分散分析 多数Log‐rank 回帰モデルで交絡調整 ロジスティック回帰 線形回帰 Cox回帰 Log‐rank検定 臨床研究の道標 P231 8 倫理的考察を加える1 次項 臨床研究の道標 P239 8 倫理的考察を加える2 前項より
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