免疫機構 アレルギー疾患・自己免疫疾患などの 発症機構と治療技術 【研究開発目標】 花粉症をはじめとするアレルギー性 疾患・自己免疫疾患等を克服する 免疫制御療法の開発 研究開発総括(PS) 菅村 和夫 宮城県立病院機構宮城県立がんセンター 特任部長 本研究領域は、アレルギー疾患や自己免疫疾患を中心とするヒト の免疫疾患を予防・診断・治療することを目的に、免疫システムを 適正に機能させる基盤技術の構築を目指す研究を対象としています。 アレルギー疾患や自己免疫疾患を中心とする疾患には国民の QOL を低下させるとされるものから重篤な場合は死に至るものまでありま す。このような疾患についてこれまでに深められてきた分子、細胞、 器官・組織といったレベルにおける免疫機構や制御に関する理解を 個体レベルの高次調節免疫ネットワークシステムの理解へと発展さ せ、臨床応用へとつないでいきます。 具体的な研究課題としては、制御性細胞による免疫調節機構、粘 膜免疫系・自己免疫系・獲得免疫系・自然免疫系の構築機構とそ の制御、自己免疫疾患・アレルギー疾患の発症機構、免疫と感染 制御機構、疾患に対する薬剤・ワクチンなどの開発と効果測定、疾 患の診断・治療法の確立、などが含まれます。 アドバイザー 斉藤 隆 理化学研究所統合生命医科学 研究センター グループディレクター 坂口 志文 大阪大学免疫学フロンティア 研究センター 教授 渋谷 和子 筑波大学医学医療系 准教授 髙津 聖志 富山県薬事研究所 所長 徳久 剛史 千葉大学 学長 能勢 眞人 愛媛大学 名誉教授・客員教授 花井 陳雄 協和発酵キリン株式会社 代表取締役社長 宮坂 信之 東京医科歯科大学 名誉教授 山本 一彦 東京大学大学院医学系研究科 教授 47 2 2 2 2 択 採 度 年 択 採 度 年 メカノバイオ 渋谷 彰 竹田 潔 筑波大学医学医療系 教授 大阪大学大学院医学系研究科 教授 アレルギーの多くは肥満細胞から放出される化学物質に 炎症性腸疾患をはじめとした免疫疾患の多くが、自然免疫 物質の放出を抑制する免疫系受容体、アラジン -1 および 腸管の免疫系は、他の組織にはない特有のシステムを構 脂質 よって引き起こされます。我々はこれまでに、これらの化学 メア -I を同定しました。本研究ではヒト肥満細胞に発現す る新たな抑制性免疫系受容体を探索し、アレルギー疾患発 症機構におけるこれら受容体の役割を解明します。さらに、 疾患代謝 抑制性免疫系受容体を分子標的とした、花粉症や喘息な どに対する革新的医薬品の開発を目指します。 恒常性 エピゲノム 慢性炎症 脳神経回路 iPS 免疫機構 LEAP 48 自然免疫系を標的とした 腸管免疫疾患の 制御技術の開発 成 平 成 平 微生物叢 ヒト肥満細胞活性化制御技術 の開発による アレルギー疾患の克服 系の異常により発症することが明らかになってきています。 築しており、自然免疫担当細胞も特有の細胞サブセットが 存在し、腸管粘膜免疫系を制御しています。本研究では、 自然免疫系による腸管粘膜免疫制御機構を明らかにして、 その異常により発症する腸管免疫疾患の治療技術の開発 を目指します。
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