ヒューマンタッチ総研(建設業界版) Monthly Report

「ヒューマンタッチ総研 Monthly Report」平成 29 年 2 月
ヒューマンタッチ総研(建設業界版) Monthly Report
平成 29 年 2 月
ヒューマンタッチ総研レポートでは、建設業に特化して人材関連の様々な情報、最新の雇用関連データを月に1回のペー
スで発信していきます。ご愛読いただければ幸いです。
1 建設業界のトピックス
■2016 年の建設技術者の平均有効求人倍率は 4.76 倍で過去最高となった
2017 年 1 月 31 日に発表された厚生労働省の「一般職業紹介状況」によると、2016 年の建設技術者の平均有効求人倍率
は 4.76 倍(対前年 0.69 ポイント上昇)となり、現在の職業分類で統計が発表されだした 2001 年以降で最高の倍率となっ
た。建設業各社にとっては今までに経験したことのない厳しい採用環境の 1 年間であったと言える。
建設技術者の有効求人倍率と新規求人数の推移を示すと図表①となる。建設技術者の有効求人倍率はリーマンショック
の影響で景気が落ち込んだ 2009 年には 0.84 倍にまで低下したが、その後は、東日本大震災の復興需要、東京オリンピッ
ク関連需要等により建設業界の景況が改善されてきたことを背景に 7 年連続で上昇している。
■先行指標である新規求人数は増加に転じ、建設業の景況感は好転
次に、建設技術者の今後の採用環境の変化を見るために、先行指標となる新規求人数の推移を見ると、2014 年、2015
年と 2 年連続で減少したが、2016 年は増加に転じた。新規求人数の増加は景気改善に先立って起こり、減少は景気後退
に先立って起こるとされており、2014 年、2015 年に一時的な後退局面を迎えた建設業の景況感は 2016 年には再び好転
したと考えられる。また、直近の 2016 年 10 月~12 月の新規求人数は 3 カ月連続で前年同月を上回っており、2017 年に
ついても建設業の景況は順調に推移し、建設技術者への旺盛な人材ニーズは続くと考えられる。
【図表① 「建築・土木・測量技術者」の有効求人倍率と新規求人数の推移】
300000
4.76
250000
3.97
215843
208046
200000
5
4.5
4.07
4
212547
3.5
199647
3
150000
2.5
2
100000
1.5
1
50000
0.84
0.5
0
0
2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
(単位:人)
建築・土木・測量技術者の新規求人数
(左目盛)
建築・土木・測量技術者の有効求人倍率
(右目盛)
り
り
■このレポートに関する問合せ■
(単位:倍)
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成
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「ヒューマンタッチ総研 Monthly Report」平成 29 年 2 月
2 建設業界の最新雇用関連データ(2017 年 1 月 31 日公表)
(1)建設業の就業者数・雇用者数・新規求人数
◆建設業の就業者数は 499 万人(前年同月比 101.0%)、雇用者数は 411 万人(同 102.0%)となり増加に転じる
<建設業の就業者数と雇用者数の推移>
就業者数(万人)
前年同月比
雇用者数(万人)
前年同月比
2016年1月
472
96.5%
382
95.5%
2月
478
99.8%
386
99.7%
3月
491
98.6%
396
98.0%
4月
499
97.8%
403
97.8%
5月
498
98.6%
405
98.3%
6月
495
97.1%
403
95.7%
7月
494
99.2%
405
100.0%
8月
495
100.8%
410
101.5%
9月
491
97.2%
402
98.0%
10月
493
95.5%
400
95.5%
11月
502
98.8%
407
98.5%
12月
499
101.0%
411
102.0%
出典:総務省「労働力調査」より作成
◆建設業の新規求人数は 58,187 人(前年同月比 110.3%)と 5 カ月連続で増加
<建設業の新規求人数の推移(新規学卒者とパートを除く)>
新規求人数(人)
前年同月比
2016年1月
64,418
99.5%
2月
62,356
107.2%
3月
62,201
104.8%
4月
63,232
100.5%
5月
59,401
108.9%
6月
65,804
107.2%
7月
64,035
98.8%
8月
59,860
108.5%
9月
67,907
109.8%
10月
67,334
101.0%
11月
59,504
108.6%
12月
58,187
110.3%
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成
(2)建設技術職の雇用動向
◆建築・土木・測量技術者の有効求人倍率は 5.69 倍(前年同月比 1.03 ポイント上昇)と 19 カ月連続で前年同月を上回る
◆有効求人数は 13 カ月連続で前年同月を上回り、建設技術職への需要は高水準が続いている
<建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)>
新規求人数(人)
有効求人数(人)
新規求職者数(人)
有効求職者数(人)
有効求人倍率
就職件数(人)
充足率
2016年1月
17,172
47,863
2,759
10,461
4.58
817
4.8%
2月
18,191
50,246
2,835
10,662
4.71
684
3.8%
3月
16,819
51,412
3,073
11,335
4.54
1,252
7.4%
4月
17,232
51,034
4,126
12,434
4.10
1,207
7.0%
5月
17,396
50,469
2,941
12,292
4.11
1,125
6.5%
6月
18,470
52,159
2,784
11,902
4.38
1,191
6.4%
7月
17,666
52,066
2,472
11,057
4.71
1,063
6.0%
8月
17,703
52,728
2,484
10,674
4.94
1,027
5.8%
9月
18,858
53,251
2,343
10,364
5.14
1,053
5.6%
10月
18,451
54,183
2,439
10,255
5.28
1,018
5.5%
11月
17,275
53,517
2,181
9,783
5.47
1,028
6.0%
12月
17,314
52,239
1,910
9,180
5.69
848
4.9%
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成
<建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート)>
新規求人数
有効求人数
新規求職者数
有効求職者数
有効求人倍率
就職件数
充足率
2016年1月
95.5%
102.0%
87.5%
93.2%
0.40
85.6%
-0.5%
2月
111.7%
104.3%
101.7%
93.6%
0.48
68.3%
-2.4%
3月
105.0%
103.9%
93.7%
93.0%
0.48
98.3%
-0.5%
4月
99.8%
104.9%
88.2%
91.2%
0.53
89.7%
-0.8%
5月
114.2%
106.2%
96.0%
92.0%
0.55
89.9%
-1.8%
6月
106.9%
106.6%
92.0%
91.4%
0.62
97.5%
-0.6%
7月
98.7%
105.7%
83.5%
89.2%
0.73
87.4%
-0.8%
8月
112.4%
106.9%
95.9%
89.9%
0.79
102.5%
-0.6%
9月
113.9%
108.1%
90.1%
88.9%
0.92
97.4%
-0.9%
10月
103.3%
109.6%
85.5%
88.2%
1.03
89.1%
-0.9%
11月
108.4%
107.9%
89.5%
87.9%
1.01
144.0%
1.5%
12月
111.1%
107.5%
88.4%
88.0%
1.03
94.0%
-0.9%
(3)建設技能工の雇用動向
◆建設・採掘の職業の有効求人倍率は 4.03 倍(前年同月比 0.61 ポイント上昇)と 20 カ月連続で前年同月を上回る
◆有効求人数は 13 カ月連続で前年同月を上回り、建設技能工への需要も高水準が続いている
<建設・採掘の職業の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)>
新規求人数(人)
有効求人数(人)
新規求職者数(人)
有効求職者数(人)
有効求人倍率
就職件数
充足率
2016年1月
33,498
86,685
8,163
26,642
3.25
3,029
9.0%
2月
31,610
90,289
8,214
28,237
3.20
3,601
11.4%
3月
31,954
94,445
8,971
30,646
3.08
4,040
12.6%
4月
32,559
93,457
9,230
31,276
2.99
4,102
12.6%
5月
29,452
90,968
7,816
30,490
2.98
3,950
13.4%
6月
33,579
93,050
7,535
29,448
3.16
4,016
12.0%
7月
33,120
93,482
6,793
27,995
3.34
3,633
11.0%
8月
30,270
94,194
6,852
27,110
3.47
3,378
11.2%
9月
34,856
96,156
6,848
26,603
3.61
3,582
10.3%
10月
34,385
96,848
6,501
25,703
3.77
3,527
10.3%
11月
30,791
97,242
5,866
24,384
3.99
3,312
10.8%
12月
28,952
91,896
5,262
22,777
4.03
2,700
9.3%
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成
<建設・採掘の職業の雇用関連指標の前年同月比(常用・除くパート)>
新規求人数
有効求人数
新規求職者数
有効求職者数
有効求人倍率
就職件数
充足率
2016年1月
99.3%
101.3%
93.2%
95.5%
0.18
89.5%
-1.0%
2月
102.7%
102.2%
102.0%
97.1%
0.16
100.4%
-0.3%
3月
104.2%
102.2%
96.9%
96.7%
0.16
92.7%
-1.6%
4月
101.1%
102.8%
87.8%
92.9%
0.29
90.3%
-1.5%
5月
102.9%
103.1%
99.3%
93.9%
0.26
92.8%
-1.5%
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
107.5%
99.7%
104.9%
108.6%
100.3%
109.2%
108.0%
104.4%
103.8%
104.8%
104.9%
104.3%
106.3%
105.8%
91.2%
88.3%
97.7%
97.9%
89.3%
92.4%
86.4%
92.4%
91.7%
92.4%
93.3%
91.8%
91.9%
89.7%
Human
Touch
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0.36 Copyright©
0.39
0.40
0.39 Co.,Ltd.
0.45 All0.54
0.61
87.6%
85.8%
95.0%
94.5%
86.4%
93.7%
87.6%
-2.7%
-1.8%
-1.2%
-1.5%
-1.6%
-1.8%
-2.2%
「ヒューマンタッチ総研 Monthly Report」平成 29 年 2 月
3 2016 年 12 月の雇用関連データのまとめ(2017 年 1 月 31 日公表)
◆
◆就業者数、雇用者数ともに大幅に増加しており、雇用環境は依然として改善基調が続く
就業者数は 6,466 万人(前年同月比 81 万人増)で 25 ヶ月連続の増加となった。雇用者数も 5,798 万人(同 104 万人増)
で 48 ヶ月連続の増加となっており、雇用環境は改善基調が続いている。
◆完全失業者数は 193 万人で 6 年 7 カ月連続の減少
完全失業者数は 193 万人(前年同月比 11 万人の減少)で 6 年 7 カ月連続の減少となった。完全失業率(季節調整値)は前
月と同じで 3.1%となった。
◆中長期的にも雇用環境は改善傾向が続いている
過去 5 年間の 12 月の数値を見ると、完全失業者数は 5 年連続で減少、完全失業率も 5 年連続で改善されている。また、就
業率も 5 年連続で上昇しており、中長期的にも雇用環境は改善傾向が続いている。
【主要雇用環境指標の推移】
2016年1月
労働力人口(万人)
2月
6,610
対前年同月増減(万人)
就業者数(万人)
70
6,399
対前年同月増減(万人)
就業率(15歳以上人口に占める就業者の割合)
90
57.8%
対前年同月増減
雇用者数(万人)
3月
6,564
4月
6,555
16
8
6,351
29
20
54
46
72
36
6,465
98
6,497
86
58.8%
10月
6,701
74
6,479
58.6%
9月
6,677
79
6,497
58.2%
8月
6,682
59
6,446
57.8%
7月
6,707
38
6,396
57.2%
6月
6,662
45
6,339
57.4%
5月
6,621
58
58.4%
58.6%
11月
6,690
50
6,495
63
58.6%
12月
6,649
61
6,452
73
58.2%
6,658
70
6,466
81
58.4%
0.8%
0.3%
0.1%
0.5%
0.4%
0.6%
0.9%
0.8%
0.5%
0.6%
0.6%
0.8%
5,712
5,684
5,649
5,679
5,718
5,740
5,721
5,722
5,771
5,793
5,758
5,798
対前年同月増減(万人)
101
完全失業者数(万人)
211
対前年同月増減(万人)
完全失業率
89
69
101
94
75
213
216
224
216
210
89
83
84
89
82
104
203
212
204
195
197
193
-20
-13
-12
-10
-8
-14
-19
-13
-23
-13
-12
-11
3.2%
3.3%
3.2%
3.2%
3.2%
3.1%
3.0%
3.1%
3.0%
3.0%
3.1%
3.1%
出典:総務省統計局 労働力調査より作成
【主要雇用環境指標の前年同月の推移】
2012年12月 2013年12月 2014年12月 2015年12月 2016年12月
労働力人口(万人)
6,486
対前年同月増減(万人)
就業者数(万人)
-56
6,228
対前年同月増減(万人)
就業率(15歳以上人口に占める就業者の割合)
対前年同月増減
雇用者数(万人)
対前年同月増減(万人)
完全失業者数(万人)
対前年同月増減(万人)
完全失業率
-38
56.1%
6,544
6,567
58
6,319
6,357
91
57.0%
6,588
23
6,385
38
57.4%
6,658
21
70
6,466
28
57.6%
81
58.4%
-0.3%
0.9%
0.4%
0.2%
0.8%
5,490
-38
259
-17
4.3%
5,583
93
225
-34
3.7%
5,645
62
210
-15
3.4%
5,694
49
204
-6
3.3%
5,798
104
193
-11
3.1%
出典:総務省統計局 労働力調査より作成
◆サービス業(他に分類されない)が大幅に増加
産業別に就業者数を見ると、最も増加しているのはサービス業(他に分類されない)であり、前年同月比 21 万人の増
加で 431 万人となった。
【主要産業別の就業者数・雇用者数】
就
業
者
雇
用
者
実数(万人)
対前年同月増減
実数(万人)
対前年同月増減
農業・林業
建設業
製造業
情報通信業
運輸業
郵便業
卸売業
小売業
金融業
保険業
170
499
1,039
205
347
1,080
156
-2
5
-10
-2
-3
7
6
54
411
996
196
333
996
153
5
8
-3
-2
-4
16
5
学術研究
宿泊業
生活関連
サービス業
不動産業
教育
専門・技術 飲食サービス サービス業
医療・福祉 (他に分類さ
物品賃貸業
学習支援業
サービス業
業
娯楽業
れない)
就
業
者
雇
用
者
実数(万人)
対前年同月増減
実数(万人)
対前年同月増減
129
214
389
231
310
806
9
7
1
-6
10
8
431
21
114
164
340
175
285
777
389
7
5
6
-4
7
14
21
出典:総務省統計局 労働力調査より作成
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「ヒューマンタッチ総研 Monthly Report」平成 29 年 2 月
◆正規社員は 25 カ月連続の増加で 3,379 万人となる
正規の職員・従業員数は 3,379 万人(前年同月比 63 万人増)で 25 ヶ月連続の増加となった。非正規の職員・従業員数は
2,064 万人(前年同月比 26 万人増)で 13 カ月連続の増加となり、非正規社員の比率は 37.9%(前年同月比 0.2 ポイント
低下)となった。
【雇用形態別雇用者数の推移】
2016年1月
役員を除く雇用者数(万人)
正規の職員・従業員(万人)
構成比
対前年同月増減(万人)
非正規の職員・従業員(万人)
構成比
対前年同月増減(万人)
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
5,366
3,329
5,342
3,333
5,313
3,338
5,338
3,375
5,366
3,376
5,393
3,376
5,382
3,357
5,382
3,353
5,419
3,396
5,433
3,405
5,391
3,356
5,443
3,379
62.0%
62.4%
62.8%
63.2%
62.9%
62.6%
62.4%
62.3%
62.7%
62.7%
62.3%
62.1%
56
2,037
90
2,008
68
1,975
81
1,962
45
1,990
31
2,016
21
2,025
24
2,028
48
2,023
74
2,028
56
2,034
63
2,064
38.0%
37.6%
37.2%
36.8%
37.1%
37.4%
37.6%
37.7%
37.3%
37.3%
37.7%
37.9%
48
34
2
23
41
46
69
56
37
31
24
26
出典:総務省統計局 労働力調査より作成
◆完全失業者数は男性 6 万人減、女性 5 万人減となり、男性・女性ともに減少
完全失業者数は男性が 122 万人(対前年同月比 6 万人減)、女性が 70 万人(同 5 万人減)となり、男性・女性ともに減少し
た。
◆15 歳~24 歳の女性の有効求人倍率が最も大幅に上昇
完全失業率(季節調整値)を年齢層別・男女別に見ると、15 歳~24 歳の女性が 4.5%(対前月増減+1.3 ポイント)と、最も
大幅な上昇となった。
【年齢階級別・男女別完全失業者数・完全失業率】
年齢階級
完全失業者数 対前年同月増減 完全失業率
(万人)
(万人)
( 季節調整値)
総数
193
-11
対前月増減
(ポイント)
3.1%
0.0
(男)
122
-6
3.4%
0.2
(女)
70
-5
2.7%
-0.2
15歳~24歳
23
-1
4.9%
0.6
(男)
13
-1
5.2%
(女)
10
0
4.5%
25歳~34歳
49
-7
0.2
1.3
4.6%
0.1
(男)
32
-3
5.3%
0.5
(女)
18
-3
4.1%
-0.1
35歳~44歳
42
3
3.0%
0.1
(男)
26
3
3.2%
0.4
(女)
16
0
2.8%
-0.4
45歳~54歳
34
-7
2.4%
-0.2
(男)
20
-3
2.5%
0.0
(女)
14
-3
2.3%
-0.4
55歳~64歳
30
-3
2.6%
-0.1
(男)
21
-2
3.3%
0.1
(女)
9
0
1.9%
-0.1
65歳以上
1.9%
0.0
(男)
14
11
3
1
—
—
(女)
3
1
—
—
出典:総務省統計局 労働力調査より作成
◆「勤め先や事業の都合による離職」の減少傾向が続く
完全失業者を求職理由別に見ると、「勤め先や事業の都合による離職」が 32 万人で前年同月比 6 万人の減少となり、48
カ月連続の前年割れとなった。景気が回復基調で推移するなか、倒産やリストラ等の事業者都合による離職は減少傾向
が続いている。
【求職理由別完全失業者数の推移】
勤め先や事業の都合による離職(万人)
対前年同月増減(万人)
定年または雇用契約終了による離職(万人)
対前年同月増減(万人)
自発的な離職(自己都合)(万人)
対前年同月増減(万人)
2016年1月
44
-2
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
38
-3
37
-7
39
-2
36
-6
35
-5
35
-4
35
-6
33
-8
34
-5
29
-6
32
-6
21
22
24
29
29
22
19
24
24
20
19
20
-3
-2
-2
-3
4
-4
-3
-2
0
-4
-4
-1
84
90
82
88
88
87
88
92
88
83
85
85
-9
-3
-3
1
0
2
-2
-1
-6
-4
-5
0
出典:総務省統計局 労働力調査より作成
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「ヒューマンタッチ総研 Monthly Report」平成 29 年 2 月
◆有効求人倍率は前月比で 0.02 ポイント上昇して 1.43 倍となり、改善傾向が続く
有効求人倍率(季節調整値)は前月比 0.02 ポイント上昇して 1.43 倍となった。4 カ月連続の上昇であり、1991 年 7 月(1.44
倍)以来の高水準を維持している。先行指標となる新規求人倍率(同)は 2.18 倍で前月より 0.07 ポイント上昇しており、今後
も有効求人倍率は改善傾向が続きそうである。また、正社員の有効求人倍率(同)も前月より 0.02 ポイント上昇して、0.92
倍となった。
【有効求人倍率(パートタイムを含む/季節調整値)の推移】
有効求人倍率(倍)
新規求人倍率(倍)
正社員有効求人倍率(倍)
2013年
平均
0.93
1.46
0.56
2014年
平均
1.09
1.66
0.67
2015年
平均
1.20
1.80
0.75
2016年1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1.28
2.07
0.80
1.28
1.92
0.81
1.30
1.90
0.82
1.34
2.06
0.85
1.36
2.09
0.87
1.37
2.01
0.88
1.37
2.01
0.88
1.37
2.02
0.88
1.38
2.09
0.88
1.40
2.11
0.89
1.41
2.11
0.90
1.43
2.18
0.92
出典:厚生労働省:一般職業紹介状況より作成
◆「建築・土木・測量技術者」の有効求人倍率は 5.69 倍に上昇
「建築・土木・測量技術者」の有効求人倍率は前年同月比 1.03 ポイント上昇して 5.69 倍となり、現在の職種区分となった
2000 年以降で最高値を更新した。「建設・採掘の職業」の有効求人倍率も前年同月比 0.61 ポイント上昇で 4.03 倍となってお
り、建設業における人材不足は一段と深刻な状況になっている。
【職業別有効求人倍率(除パート)の推移】
職業計 専門的・技術的職業
開発技術者
建築・土木・測量技術者
情報処理技術者
医師、歯科医師、獣医師、薬剤師
保健師、助産師、看護師
医療技術者
その他の保健医療の職業
社会福祉専門の職業
美術家、デザイナー、写真家
事務的職業
販売の職業
サービスの職業
生産工程の職業
輸送・機械運転の職業
建設・採掘の職業
2013年
平均
0.74
1.43
1.25
3.36
1.64
7.73
2.99
2.55
1.13
1.40
0.32
2014年
平均
0.89
1.61
1.62
3.97
1.95
7.72
2.90
2.71
1.25
1.71
0.36
0.22
0.88
1.30
0.66
1.34
2.46
0.27
1.06
1.60
0.93
1.58
2.96
2015 年
2016年1月
平均
0.98
1.12
1.74
2.00
1.86
1.98
4.07
4.58
2.16
2.38
7.18
7.64
2.78
3.08
2.88
3.24
1.39
1.57
2.05
2.52
0.38
0.43
0.30
0.34
1.22
1.44
1.94
2.29
1.03
1.14
1.69
1.87
3.04
3.25
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1.11
1.97
2.00
4.71
2.47
8.00
2.94
3.20
1.49
2.35
0.45
0.36
1.45
2.23
1.15
1.86
3.20
1.07
1.85
1.91
4.54
2.44
7.79
2.75
3.01
1.41
2.18
0.44
0.35
1.40
2.15
1.11
1.81
3.08
1.01
1.68
1.82
4.10
2.34
6.67
2.43
2.61
1.35
1.90
0.43
0.31
1.36
2.12
1.08
1.75
2.99
1.01
1.68
1.83
4.11
2.30
6.46
2.41
2.52
1.34
1.94
0.41
0.31
1.37
2.15
1.08
1.76
2.98
1.06
1.78
1.89
4.38
2.40
6.67
2.52
2.70
1.44
2.10
0.43
0.32
1.44
2.24
1.11
1.80
3.16
1.09
1.86
1.95
4.71
2.43
6.83
2.58
2.88
1.48
2.24
0.44
0.33
1.46
2.32
1.14
1.85
3.34
1.12
1.90
2.00
4.94
2.45
6.62
2.55
2.95
1.57
2.36
0.44
0.34
1.52
2.37
1.18
1.88
3.47
1.15
1.95
2.03
5.14
2.47
6.96
2.57
2.95
1.63
2.48
0.45
0.36
1.53
2.40
1.24
1.92
3.61
1.18
2.00
2.04
5.28
2.46
7.07
2.63
2.99
1.67
2.57
0.45
0.36
1.56
2.47
1.28
1.99
3.77
1.22
2.07
2.10
5.47
2.52
7.23
2.76
3.09
1.69
2.63
0.46
0.37
1.59
2.53
1.34
2.05
3.99
1.27
2.19
2.17
5.69
2.58
7.47
3.01
3.28
1.71
2.85
0.48
0.38
1.67
2.67
1.40
2.14
4.03
【職業別有効求人倍率(除パート)の対前年同月差】
職業計 専門的・技術的職業
開発技術者
建築・土木・測量技術者
情報処理技術者
医師、歯科医師、獣医師、薬剤師
保健師、助産師、看護師
医療技術者
その他の保健医療の職業
社会福祉専門の職業
美術家、デザイナー、写真家
事務的職業
販売の職業
サービスの職業
生産工程の職業
輸送・機械運転の職業
建設・採掘の職業
2016年1月
0.11
0.13
0.00
0.40
0.20
-0.47
-0.08
0.16
0.18
0.27
0.05
0.03
0.23
0.39
0.10
0.15
0.18
2月
0.11
0.14
0.08
0.48
0.25
0.06
-0.10
0.08
0.08
0.24
0.06
0.04
0.25
0.38
0.11
0.15
0.16
3月
0.11
0.13
0.10
0.48
0.24
0.35
-0.10
0.07
0.02
0.24
0.06
0.04
0.24
0.37
0.10
0.16
0.16
4月
0.12
0.15
0.12
0.53
0.26
0.28
-0.04
0.04
0.09
0.29
0.08
0.04
0.27
0.39
0.13
0.18
0.29
5月
0.13
0.15
0.11
0.55
0.29
-0.08
-0.09
0.00
0.12
0.29
0.07
0.05
0.27
0.38
0.15
0.18
0.26
6月
0.14
0.17
0.09
0.62
0.29
-0.17
-0.08
0.06
0.17
0.31
0.07
0.04
0.28
0.40
0.15
0.19
0.36
7月
0.13
0.17
0.09
0.73
0.31
-0.23
-0.10
0.08
0.12
0.27
0.07
0.04
0.24
0.40
0.15
0.21
0.39
8月
0.13
0.16
0.12
0.79
0.28
-0.45
-0.13
0.04
0.16
0.26
0.06
0.04
0.26
0.38
0.15
0.20
0.40
9月
0.13
0.16
0.11
0.92
0.30
-0.18
-0.13
0.07
0.18
0.27
0.06
0.05
0.24
0.37
0.17
0.20
0.39
10月
0.15
0.20
0.16
1.03
0.32
0.04
-0.12
0.06
0.22
0.29
0.05
0.05
0.27
0.39
0.20
0.25
0.45
11月
0.15
0.18
0.15
1.01
0.29
-0.23
-0.16
-0.01
0.18
0.28
0.05
0.05
0.24
0.36
0.23
0.23
0.54
12月
0.17
0.21
0.18
1.03
0.27
-0.03
-0.15
0.05
0.14
0.35
0.06
0.06
0.27
0.39
0.27
0.28
0.61
出典:厚生労働省:一般職業紹介状況より作成
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「ヒューマンタッチ総研 Monthly Report」平成 29 年 2 月
<用語解説>
1.
労働力人口・就業者・雇用者・完全失業者
自営業者等
就業者
雇用者
労働力人口
完全失業者
15 歳以上人口
非労働力人口
*労働力人口
15 歳以上で働く意思と能力を持つ者。
*非労働力人口
15 歳以上で働く意思や能力のない者。
*就業者
賃金、給料、諸手当、営業収益、手数料、内職収入など収入(現物収入を含む。)になる仕事を少しでもした者。
*完全失業者
仕事がなくて仕事をしなかった者のうち,就業が可能でこれを希望し,かつ仕事を探していた者,および仕事があればすぐ
に就ける状態で過去に行った求職活動の結果を待っている者。
*自営業者
株式会社等の法人を設立せずに自ら事業を行っている者。
*雇用者
会社・団体・官公庁または自営業主や個人の家庭に雇われて給料・賃金を得ている者。
2.
就業率
「15 歳以上の人口」に占める「就業者」の割合
3.
完全失業率
「労働力人口」に占める「完全失業者数」の割合
4.
有効求人倍率
有効求人数/有効求職者数(倍)
5.
新規求人倍率
新規求人数/新規求職者数 (倍)
*「新規求人」とは、その月に受け付けた求人をいい、前月から未充足のまま繰り越された求人と新規求人との合計を「有効求人」という。
6.
充足率
(就職件数/新規求人数)× 100 (%)
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