映像ソリューション市場を調査

PRESS RELEASE
第17013号
株式会社
2017年2月20日
富士キメラ総研
〒103-0001
東京都中央区日本橋小伝馬町
1 番 5 号 PMO 日本橋江戸通
TEL.03-3664-5839 FAX.03-3661-1414
http://www.fcr.co.jp/
広報部 03-3664-5697
http://www.group.fuji-keizai.co.jp/
東京五輪開催に向け様々な用途で利用増加が期待される
映像ソリューション市場を調査
―2021年市場予測(2015年比)―
■映像ソリューションの国内市場 3兆2,734億円(38.3%増)
∼AR/VR、デジタル映像配信プラットフォーム、デジタルサイネージなどが大きく伸びる∼
■映像機器・システムの国内市場 1兆1,101億円(18.1%増)
∼東京五輪関連で表示機器、入力/撮像機器などの需要が増加∼
マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 田中 一志
03-3664-5839)は、映像機器/デバイス技術の向上に加えて、情報配信/通信技術、画像処理/解析技術などの進
歩により、ビジネス領域が拡大している映像ソリューション(映像関連サービスを含む)の市場を調査した。
その結果を報告書「次世代映像ビジネス総覧 2017」にまとめた。
この報告書では映像機器・システム販売/構築、映像コンテンツ制作/配信などといったビジネスやサービスで
ある映像ソリューション18品目に加え、映像ソリューションを構成する主要な機器・システム25品目を対象に
国内市場規模推移、メーカー/ベンダーシェア、需要先別動向、技術トレンド、今後の方向性などを捉えた。また、
関連する映像デバイス5品目について世界市場規模推移、技術トレンドなどをまとめた。
<調査結果の概要>
■映像ソリューションの国内市場
(億円)
3 兆 2,734 億円
35,000
30,000
2 兆 5,107 億円
その他
25,000
デジタル映像配信
プラットフォーム
20,000
15,000
医用画像/
遠隔医療
10,000
デジタルサイネージ
5,000
AR/VR
0
2015年
2016年見込 2017年予測 2018年予測 2019年予測 2020年予測 2021年予測
2020年の東京五輪開催に向け、商業施設や自治体などにおけるデジタルサイネージの新規導入をはじめ、各
施設のセキュリティシステムの更新、BS/CS放送での4K・8K実用放送に向けた放送システムの設備更新な
どの需要が活発化するため、市場は拡大が続くとみられる。
品目別では、映像利用の増加と多様化、またWebサイトやスマートデバイスなどでの映像のマルチユース化が
進んでいる映像制作が40%以上の大きな割合を占めている。また、車載ソリューションの比率も高く25%以上
を占めている。カーナビゲーションシステムの安定した需要に加え、ADAS(先進運転支援システム)の伸びが
拡大をけん引している。
2016年から2021年にかけて高い伸長率が予想されるのは、デジタルシネマやAR/VR、デジタルサイ
ネージ、医用画像/遠隔医療といったソリューション、デジタル配信プラットフォームなどである。デジタルシネ
マソリューションは2020年前後に更新需要のピークを迎える。また、放送局向け、セキュリティ、自治体とい
ったソリューションなどはピークの年は異なるものの2020年の東京五輪開催に向けた需要増加が予想される。
セキュリティソリューションは、施設改修に伴うシステムの更新や増設案件などが増えるとともに、4K対応カメ
ラの本格的な普及が進むとみられる。
●AR/VRソリューション
業務用途で利用されるAR/VRソリューションを対象とし、保守点検や医療、物流、製造業などにおける各種
のシミュレーションなどで使用されるウェアラブル端末、開発用ARエンジン、AR/VRコンテンツ制作ビジネ
スの市場を捉えた。
2016年にヘッドマウントディスプレイやスマートグラスなど対応ウェアラブル端末の投入が進んだことか
ら注目されており、今後大幅な伸びが予想される。特に医療分野で術前シミュレーションや術中トレーニングなど
での活用が期待される。
●デジタルサイネージソリューション
システム販売/構築ビジネス、コンテンツ制作/配信ビジネス、広告ビジネスを対象とした。
ディスプレイや配信システムの低コスト化に伴うユーザー層の拡大、
さらに2020年の東京五輪開催に向けて
観光や交通案内、災害時の緊急情報などの用途で商業施設を中心に導入が進むとみられる。また、東京五輪では先
進技術のアピールの場として、8Kディスプレイやフレキシブルディスプレイ/フォルダブルディスプレイ、AI
やAR/VRなどの技術を用いた新たな利用法や設置、演出による需要創出も期待される。
システム販売/構築ビジネス市場は、2020年頃に伸びが落ち着くものの、ユーザー数やディスプレイ数(媒
体数)
の増加によりコンテンツ制作/配信ビジネスや広告ビジネスは2020年以降も二桁成長が続くと予想され
る。
●医用画像/遠隔医療ソリューション
離島やへき地などで対面診療が困難な場合に患者症状の情報共有で使用されるTV/Web会議システムと、
C
TやMRIなどで撮影された医療画像を、
医師が遠隔で専用システムを用いて読影する遠隔画像診断サービスを対
象とした。
サービスの種類が増加しており、専門医の不足を補うための有力なサービスとして導入が進んでいる。2015
年に厚生労働省が通達した遠隔医療に関する解釈変更も追い風となり、
今後はスマートフォンやタブレット端末を
用いたサービス利用が本格的に開始されるとみられ、大幅な需要増加が予想される。
●デジタル映像配信プラットフォーム
デジタル映像配信プラットフォームはVODなどの映像配信サービスで用いられ、会員管理やセキュリティ、著
作権保護機能などを備えており、利用するコンテンツホルダーはサービスを迅速に展開できる。データ通信の高速
化やスマートフォン、タブレット端末の普及に伴いVODなどの映像配信サービスはユーザー数が増加している。
2015年に動画配信サービス「Netflix」のサービス開始によるVODサービスの認知度上昇によるユー
ザー数増加もデジタル配信プラットフォームの導入拡大を後押ししている。
●教育ソリューション
小中高校では政府による電子教材普及促進により、
電子黒板機能内蔵プロジェクターおよび業務用モニターなど
の電子黒板の導入が積極的に進められている。また、大学ではレーザープロジェクター、リモートカメラ、業務用
モニターなどの高額製品の導入も進んでいる。
■映像機器・システムの国内市場
2016年見込
2021年予測
2015年比
9,554億円
1兆1,101億円
118.1%
車載ディスプレイやスマートデバイス、業務用モニターなどを含む表示機器や、医療用カメラや監視カメラ、車
本件に関するお問合せ:広報部
(Tel.03-3664-5697
Fax.03-3664-5842またはmail address:[email protected])
載カメラモジュールなどを含む入力・撮像機器などの伸びがけん引し、2018年には市場は1兆円を突破し、以
降も市場拡大が予想される。
市場の7割以上を占める表示機器は、
業務用モニターやデジタルTVが商業施設でのデジタルサイネージ用途の
伸びに加えて、教育や会議利用などの需要が増えており、市場が拡大している。特にデジタルサイネージ用途は東
京五輪に向けて、スタジアムや交通機関、自治体における案内、防災、広告用途で需要増加が予想される。
入力/撮像機器も東京五輪に関連した需要増加が期待される。
監視カメラはCCTVからネットワークカメラへ
のシフトが進み、今後は都心部を中心に需要が増えるとみられる。放送分野では2018年にBS/CS放送で4
K・8Kの実用放送が予定されており放送用カメラなどの更新需要が活発化するとみられる。また、スタジアムや
競技場に設置されているシステムカメラやリモートカメラの更新需要も期待される。
記録/再生/編集機器・システムは需要が縮小するとみられるが、4K・8Kの大容量映像コンテンツ制作環境
の整備の進展に伴う映像アーカイブシステムの増加や、
メモリーカードや光ディスクの放送用メディアの伸びが予
想される。
出力/分配/配信/伝送機器・システムは4K−TVの普及や8Kなどの高精細映像製品の登場に伴い、光伝送
装置の需要増加が予想される。また、デジタルサイネージの利用拡大によりサイネージメディアプレーヤーの伸び
も期待される。
TV会議システムとWeb会議システムを対象とした通信機器・システムは、一般企業向けの需要が堅調である
ことに加え、医療機関や教育機関で需要が高まっており、市場拡大が予想される。
<調査対象>
会議ソリューション
セキュリティソリューション
映像ソリューション
デジタルサイネージソリュ
ーション
災害監視ソリューション
映像制作
コンテンツ配信ネットワーク
表示機器
業務用モニター
フルカラーLEDディスプ
レイ
車載ディスプレイ
品目
教育ソリューション
顔認証/生体認証ソリュー
ション
AR/VRソリューション
放送局向けソリューション
VODソリューション
医用画像/遠隔医療ソリュ
ーション
自治体ソリューション
フューネラルソリューション
デジタルシネマソリューション
車載ソリューション
デジタル映像配信プラット
フォーム
プロジェクションマッピング
業務用デジタルTV
ウェアラブル端末
ビジネスプロジェクター
スマートデバイス
放送用カメラ
ドローン
医療用カメラ
FA用カメラ/
マシンビジョンカメラ
入力/撮像
監視カメラ
車載カメラモジュール
機器・システム※1
映像デバイス※2
赤外線カメラ
リモートカメラ
記録/再生/編集機器・システム
監視レコーダー
映像アーカイブシステム
放送用メディア
出力/分配/配信/伝送機器・システム
マトリクススイッチャー
サイネージメディアプレーヤー
通信機器・システム
TV会議システム
Web会議システム
ディスプレイデバイス
フォルダブルディスプレイ
カメラモジュール
イメージセンサー
Webカメラ
ノンリニア編集システム
光伝送装置
マイクロディスプレイ
※1 機器・システムの内、網掛け11品目は国内市場に加えて世界市場も捉えた
※2 映像デバイス5品目は世界市場を捉えた
本件に関するお問合せ:広報部
(Tel.03-3664-5697
Fax.03-3664-5842またはmail address:[email protected])
<調査方法>
富士キメラ総研専門調査員によるヒアリング及び関連文献、データベース活用による調査・分析
<調査期間>
2016年10月∼12月
以上
資料タイトル:
「次世代映像ビジネス総覧 2017」
体
裁:A4判 279頁
価
格:150,000円+税
CD−ROM付 170,000円+税
発 行 所:株式会社 富士キメラ総研
〒103−0001 東京都中央区日本橋小伝馬町1番5号 PMO日本橋江戸通
TEL:03−3664−5839(代) FAX:03−3661−1414
URL:http://www.fcr.co.jp/
e-mail:[email protected]
調 査・編 集:研究開発本部 第一研究開発部門
TEL:03−3664−5839
FAX:03−3661−1414
この情報はホームページでもご覧いただけます。URL:http://www.group.fuji-keizai.co.jp/
本件に関するお問合せ:広報部
(Tel.03-3664-5697
Fax.03-3664-5842またはmail address:[email protected]