歴史が動く、その場所で

..... Secretariat of the House of Councillors .....
歴史が動く、
その場所で――
「この絨毯は全部でどのくらいの長さになるのですか ? 」
国会見学に来られた方からよく受ける質問です。
赤絨毯―――ときに、
「国会」、
取り分け、
その権威や威風を表現する言葉
として用いられます。皆さんも、一度は耳にされたことがあるのではないでしょう
か。石造りの廊下に伸びる赤絨毯の上を、国会議員はもちろん、
その秘書、
官僚、
マスコミ、
出入りの業者や参観者、
そして、
私たち国会職員が、
毎日のよう
に行き来しています。
SNSを始め、情報通信手段が多様化するこの時代に、赤い絨毯を敷き
詰めた議事堂では、人と人が、顔と顔を合わせ、言葉を交わし、議論を重ねる
姿があります。実直な説明、激しいやり取り、妥協、共感……人々の、言わば
「喜怒哀楽」を幾つもの議論のうちに孕みながら、法律が作られ、
あるいは、
政策が固まり、
この国が形作られていきます。皆さんは意外に思われるかもし
れませんが、私たちが働く国会では、個々人が持つコミュニケーションの力が日々
試され、
そうした、人と人との関わりによって、一つの歴史が動き始めるのです。
さて、
冒頭の質問―――国会の赤絨毯の長さですが、総延長は参議院と
衆議院を合わせて、4.6kmにも及ぶそうです。
歴史が動く、
その場所で、人生の新しい1ページを記してみませんか。
皆さんと共に、
「赤絨毯」
を歩んでいけることを楽しみにしています。
参議院事務総長 郷原
悟