委 員 会 宣 言 国労東日本本部は本日、交通ビルにて第34回拡大委員会を開催し、委員の真摯な討論により、組 織強化・拡大や17春闘をはじめとした当面する闘争方針を確立した。 私たちを取り巻く政治情勢はめまぐるしく変化し、厳しさも増している。TPP法は安倍政権が広範な 反対を押し切って成立させながらアメリカ離脱により事実上発効停止となった。年金カットを強行し、カ ジノによる経済再建を打ち出し、改憲によって9条を変え基本的人権の制限をめざすべく『憲法審査会』 を再開、戦争法発効に基づき自衛隊へ「駆けつけ警護」の任務を付与した。今国会においては「共謀罪を 再優先で成立させる」と、安倍政権の暴走は止まらない。 加えてアベノミクスの破たんを隠すため、「一億総活躍社会に向けて」と、『働き方改革本部』を発足 させ、「同一労働同一賃金、非正規雇用の正規化、長時間労働の是正」を謳いながら、「金銭解雇や残業 代ゼロ法案、残業時間の見直し」を進め、「世界で一番企業の活動しやすい国」づくりを目論んでいる。 正に、私たちの平和と生活が大きな岐路に立たされている。 JRは発足から30年を迎える。JR東日本では、 「グループ経営構想Ⅴ~限りなき前進~」に基づ き、出向を伴う外注化施策が、運転士・運転車掌を除く全系統・職種に拡大し、総額人件費の抑制、 グループ会社の再編・強化が図られている。この1月に策定された「技術革新中長期ビジョン」では、 「鉄道のシステムチェンジ、 『水平分業』の深度化、社員の急速な世代交代などのさまざまな『変化点』 に直面」とし、「『安全・安定輸送』のレベルアップを最重点に据え、「『変化点』における課題を克服 する」とし、世代交代期を技術革新と委託化で乗り切ろうとしている。 JR貨物においても、 「グループ中期経営計画」に基づき、平成28年度に鉄道事業を黒字化、その後 も経営の安定的な自立化をはかるため、要員や作業ダイヤ見直しによる働き度向上など、全系統にわた る「合理化」施策を進める、としている。 こうした施策がスピードアップされて展開される中で、働く者の健康破壊や若年退職の増大、加えて、 利用者の安全とサービスが脅かされている。とりわけ 1 月に蕨駅で視覚障がい者の痛ましい転落死亡事 故が発生した。相次ぐ事故や輸送障害の背後要因には慢性的な要員不足と技術継承の遅れ、設備の老朽 化の問題がある。 「安全は輸送業務の最大の使命」を肝に銘じ、労働組合として、チェック機能を果たし、 安全への提言や、改善に向けての闘いを強化していかなければならない。 私たち国労にとっての喫緊の課題が組織拡大にあることは論を待たない。昨年の大会以降○○名の仲間 を迎えた。各委員から報告された、成果や反省・教訓も踏まえながら、グループ会社も含め次への足がか りをしっかり築いてきた報告に学び、全体で共有化し、職場で実践していこう。 国労の17春闘は2月13日の要求提出により事実上スタートする。生活改善を実感できる賃上げや 60歳以上の雇用条件の改善をはじめ、国民的な課題をあわせた諸闘争に全力を上げていくとともに、 契約社員の正社員化やJRグループ内での格差是正に向けた取り組みも求められている。 この間、東日本本部と各地方本部の取り組みによって、JR本体に限らず、通年したグループ会社へ の要求・交渉等の改善に向けた取り組みも前進してきた。今後も業務委託化が進む中で、さらなる取り 組みが求められている。 「労働条件に関する協約改訂」に向けた取り組み、安全・サービスの低下を許さない立場での「仕事・ 安全総点検」運動の強化、安心して働き続けられる職場環境と労働条件改善を目指し、全ての闘いを組 織拡大へと集約し、結果にこだわった取り組みに全力を上げよう! 以上宣言する。 2017月2月5日 第34回国鉄労働組合東日本本部拡大委員会
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