東アフリカ干ばつ - セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン

Press Release
報道関係者各位
2017年2月14日
公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン
【東アフリカ干ばつ】
何万世帯もの家族が食料と水を求めて避難―ソマリア
深刻な干ばつに見舞われ、食料危機の兆候が表れて
いるアフリカ東部(アフリカの角地域)。ソマリアでは現
在、何万世帯もの家族が、食料や水、放牧地を求め
て故郷からの避難を余儀なくされています。
現地政府職員やセーブ・ザ・チルドレン現地事務所ス
タッフによれば、過去 6 週間の間に、日に何百台もの
トラックが、はるばるソマリランドからプントランドの沿
岸部に到着しています。彼らは、クリスマス前にわず
かな降雨があったと聞き、トラックに家族や家畜を乗
せて移動してきました。
また、国連からの報告によると、南中央ソマリアでは、多くのソマリア人が内陸部に向かって移動しています。
今年1月以降、日に 100 人以上が干ばつを逃れて国境を越え、エチオピアのドロアド難民キャンプに流入し
ていますが、これは、過去 4 年間で最大規模です。
1950 年以降最悪の干ばつに見舞われているプントランド全域では、家畜を失った人々が新たに国内避難民
となり、食料や水、援助を求めて、小規模な非公式のキャンプに集まっています。しかし、食料や水の価格が
高騰しているため生活は圧迫されています。
セーブ・ザ・チルドレンのソマリア事務所代表ハッサン・ノーア・サアディは、「ソマリアやソマリランド全域およ
び国境を越えてエチオピアへと人々が移動しているこの状況は、誇り高き地方の家族が危機的な状況にあ
ることを示唆しています」と訴えます。
「ここ数十年で最も乾燥した状態にあり、見渡す限りヤギの死骸が散乱しています。地域によってはラクダの
死骸を見かけるようになりましたが、これは通常、人命が失われる惨事の前兆です。5 歳未満の子ども 36 万
人がすでに急性栄養不良に苦しみ、うち 71,000 人の子どもが重度の症状で、生命の危機に晒されていま
す。」
「2011 年にも同じような状況になりましたが、当時、世界は迅速に行動しませんでした。その結果、25 万人以
上のソマリア人が飢饉の犠牲になりました。私たちは、同じことを繰り返してはいけません。」
プントランド Bohol-Olodley 近郊の小規模キャンプで、4 人の子どもと暮らす 37 歳の母親ディーカさんは、家
畜のため緑の牧草地を求めてこの地に移動してきましたが、所有していたラクダやヤギ、牛の 90%は死んで
しまったと言います。子どもたちを通わせる学校もなく、非公式キャンプでの生活で、子どもたちの多くが病気
にかかっています。
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ディーカさんは、「家畜を亡くし、大きな都市にも住んでいないとしたら、どうやって生き延びればいいのでしょ
うか?命がある限り、私たちは生き抜かなくてはなりません。でも、もしこのまま雨が降らなければ、誰が生き
延びられるというのでしょうか?命は失われてしまうでしょう」と語ります。
ガローウェ近郊から避難してきた別の母親アミーナさん 37 歳も、
同じように肥沃な土地を捜して、子どもを連れてこの地へ移動し
て来ましたが、所有していた家畜 400 頭のうち、現在残るのはわ
ずか 50 頭です。かろうじて生き延びている家畜も、弱り過ぎてい
て乳を搾ることもできない状態です。
アミーナさんは、「このような規模の干ばつは、見たことも聞いた
こともありません。こんなことが起こるとは、想像もしませんでし
た」と語ります。
ソマリランドおよびプントランド、南中央ソマリア全域に暮らす 600
万人以上(うち、半数が子ども)が、緊急人道支援を今必要として
います。
アミーナさんと娘のバスラさん 4 歳
今後数カ月はわずかな降雨しか見込まれず、最も脆弱な人々、とりわけ子どもたちに水や薬などの必要な
支援を届けるための重要な資金が集まらなければ、ソマリアは飢饉の瀬戸際にあります。
現地の写真などのダウンロードはこちらから可能です。
http://storycentral.savethechildren.org.uk/pages/search.php?search=%21collection44468&k=c0ac3aecff
<セーブ・ザ・チルドレン概要>
セーブ・ザ・チルドレンは、すべての子どもにとって、生きる、育つ、守られる、参加する、「子どもの権利」が
実現されている世界を目指して活動する子ども支援の国際NGOです。1919年に英国で設立され、現在、日
本を含む29の国と地域の独立したメンバーが連携し、約120ヶ国で子ども支援活動を展開しています。2015
年には、およそ9,400万人(うち、子ども約6,200万人)に支援を届けました。
本件に対する報道関係者のお問い合わせ先
公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン 広報 田代範子、太田しのぶ
TEL: 03-6859-0011 E-mail: [email protected]
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