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Press Release
報道関係者各位
2016年8月15日
公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン
セーブ・ザ・チルドレン・インターナショナル事務局長ヘレ・トーニング=シュミット
シリア北西部では、学校への爆撃が増え
子どもたちが紛争の前線に立たされている
シリア北西部のイドリブやアレッポでは、
空爆と地上戦が激化しており、それに
伴い、学校への攻撃が増えています。
最近では、わずか 1 週間の間にセー
ブ・ザ・チルドレンのパートナー団体が
運営する 6 校の学校が砲撃を受け、う
ち 4 校で校舎が損壊し、3 校で生徒とス
タッフに負傷者が出ました。
セーブ・ザ・チルドレンのパートナー団
体で働くスタッフの証言によると、ドロー
ンやヘリコプター、戦闘機が一日中空
写真差し替え
を飛び交っているため、子どもたちは
常に脅え、親たちは子どもを学校に送
爆撃の被害を受けた学校校舎(アレッポ県)
り出すことに躊躇しています。
セーブ・ザ・チルドレン・インターナショナルの事務局長であるヘレ・トーニング=シュミットは、子どもたちを紛
争の前線に立たせ、その生命や未来を脅かしている状況に対して、次のように述べました。
「シリアの子どもたちは、『教育を続ける』そのためだけに、大きなリスクに晒されています。スナイパーから
の狙撃を逃れ、危険な検問所を通過しながら登校し、空爆から身を守るために地下の教室で学んでいます。
また、紛争地に留まっている先生たちは勇敢にも、課外授業を実施するなどの工夫をしながら、子どもたち
が学び続けられるようにしていますが、残念ながら、シリアでは 200 万人の子どもたちが学校に通っていない
のが現状です。紛争の中にあっても、子どもたちは命の危険に晒されることなく、学んだり、遊んだりする権
利があるのです。毎週のように、学校や通学路が爆撃を受けているような今の状況から、一刻も早く停戦が
実現されるべきです。」
セーブ・ザ・チルドレンが支援しているシリアのパートナー団体は、シリア国内で 60 の学校や、学習スペース
を運営し、1 万 7,772 人の子どもたちの学びを支えています。8 月 2 日~8 日の一週間に、イドリブとアレッポ
では下記のような事故が起きました。

アレッポ農村地帯では、学校から数百メートルしか離れていない場所への爆撃で、少年 2 人と 10 歳の
少女1人が負傷しました。少女は目の負傷により難しい手術を受けて、いまだに入院中です。

イドリブ農村地帯では、学校から数百メートルしか離れていない場所への爆撃で、少女1人が死亡しま
した。

アレッポでは、セーブ・ザ・チルドレンが支援する学校が入居している建物が、爆撃を受けました。建物
の上層階は完全に破壊されましたが、学校は一階にあったため、被害はわずかで済みました。
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イドリブ農村地帯の学校では、子どもたちが教室で授業を受けている時に校庭に爆撃が落下し、守衛が
瀕死の重傷を負いました。
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イドリブ農村地帯の別の学校では、爆撃で窓と壁が損壊しました。この学校は、5 日間に 2 度にわたる被
害を受けました。
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イドリブ農村地帯のある学校では、百メートルと離れていない場所に爆撃があり、損壊の被害を受けま
した。
<ヘレ・トーニング=シュミット略歴>
1966 年生まれ。 1994 年から 2004 年まで欧州議会議員を、 2005 年から 2015 年までデンマーク社会民主
党党首を務め、 2011 年から 2015 年までデンマーク首相として連立政権を率いました。夫はイギリスの下院
議員スティーブン・キノック氏で、 2 人の娘の母親。2016 年 4 月、セーブ・ザ・チルドレン・インターナショナル
の事務局長に就任しました。
<セーブ・ザ・チルドレン概要>
セーブ・ザ・チルドレンは、すべての子どもにとって、生きる、育つ、守られる、参加する、「子どもの権利」が
実現されている世界を目指して活動する子ども支援の国際 NGO です。1919 年に英国で設立され、現在、日
本を含む 29 ヶ国の独立したメンバーが連携し、約 120 ヶ国で子ども支援活動を展開しています。
シリア危機への対応では、セーブ・ザ・チルドレンは、2016 年 6 月までにシリア国内、レバノン、ヨルダン、イラ
ク、エジプトで約 410 万人(うち、子ども 260 万人)に支援を届けました。
ヘレ・トーニング=シュミットや、シリア事業ディレクターへのご取材が可能です。
本件に対するお問い合わせ
公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン 広報 担当 田代範子
TEL: 03-6859-0011 E-mail: [email protected]
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