Autodesk公認のユーザーコミュニティが mouseの3D CAD向けエントリー

Autodesk公認のユーザーコミュニティが
mouseの3D CAD向けエントリーモデル
「MousePro-S276G-WS」
の実力を解説
ドラフターによる手書きから、2D CADの登場で飛躍的な
進化を遂げた設計業務。そして現在は、建築、土木、設備な
どさまざまな業界で3D CADが主流になりつつある。その中
でもスタンダードなソフトウェアの 1つとして、Autodeskの
「AutoCAD」が挙げられるだろう。
しかし 3D CADは一般的な事務用 PCと比べて高いパ
フォーマンスを必要とするのもまた事実。事務用のミドルクラ
スモデルを転用していたり、数世代前の CAD向けモデルを
使っているユーザーは「3Dオブジェクトがスムーズに移動・
回転しない」
「作業中に Fatal errorと表示されて突然
AutoCADが落ちる」
「作業中のデータが失われないように
自動保存の間隔を短くしたら、中断が多くて仕事にならない」
など、日頃からストレスを感じているのではないだろうか。ま
た一方で、「買い換えたいけれど 3D CAD向けモデルは高
い」
「どの製品を選べば良いのか分からない」といった声も多
く聞かれる。
そ んな中 、A u t o d e s k 公 認 の ユ ー ザ ーコミュニティ
「AUGIjp(Autodesk User Group International)」
に、マウスコンピューターの 3D CAD向けエントリーモデル
3D CAD向けエントリーモデルとしての
要件を網羅したスペック
レビュー対象となる MPro-S276G-WS の主なスペック
は、CPUがインテル Core i7-6700 プロセッサー、OSは
Windows 7 Professional 64ビット
(Windows 10 Pro
ダウングレード版)
。メモリは 16GB
(DDR4)
、ストレージが
240GBの SSDで、グラフィックカードは 3D CADの描画に
用 いら れ る「 O p e n G L / D i r e c t 3 D 」に 最 適 化 さ れ た
「NVIDIA Quadro K620
(VRAM 2GB)
( 以下、Quadro
K620)
」
を採用。これだけの性能を有していながら本体のみ
で 13 万円台
(送料/税込)
と、同価格帯の 3D CAD向けエ
ントリーモデルと比べて圧倒的なコストパフォーマンスを実
現し、経営者にとって一括償却資産で処理できる金額は魅
力的だ。
この中でも特筆すべきは、やはりQuadro K620の存在
だろう。今回はその性能を見極める方法として、Quadro
K620を装着した状態と、グラフィックカードを外したインテ
が 導 入 さ れ た と い う 情 報 を 入 手し た 。A U G I j p は 、
Autodesk製品のユーザー同士が互いに助け合える環境を
提供している団体だ。
マウスコンピューターでは、こうした AUGIjpの活動をハー
ドウェア面で支援するべく、2017年 1月に協賛企業として法
人モデル「MousePro-S276G-WS-HGH(以下、MProS276G-WS)」と 23 型ワイド液晶ディスプレイ「iiyama
ProLite XUB2390HS-2」の機材提供を行ったのである。
そこで今回は AUGIjpの協力を得て、同団体のオフィシャル
マシンとなった MPro-S276G-WSに関するベンチマークを
実施。実際の使用感なども含めてレポートしよう。
AUGIjpの協力のもと、同団体のオフィシャルマシンとなった MPro-S276G-WSに関す
るベンチマークを行った
Autodesk公認のユーザーコミュニティが
mouseの3D CAD向けエントリーモデル「MousePro-S276G-WS」の実力を解説
●使用表示スタイル
●使用データおよびファイルサイズ
AUGIjpロゴ1
965KB
ワイヤーフレーム
境界を表す直線と曲線で3Dオブジェクトを表示する
AUGIjpロゴ2
5,410KB
リアリスティック
NVIDIA本社3Dモデル
9,787KB
オブジェクトをシェーディングし、ポリゴン面間のエッジを滑
らかに表示。オブジェクトにアタッチしたマテリアルも表示す
る
コンセプト
オブジェクトをシェーディングし、ポリゴン面間のエッジを滑
らかに表示。シェーディングでは光の当たり方を寒色から暖
色の色変化で表現する
Xレイ
面の不透明度変更によりオブジェクトを半透明に表示する
●MPro-S276G-WSのベンチマーク結果
使用データ
表示スタイル
AUGIjpロゴ1(965KB)
AUGIjpロゴ2(5410KB)
インテル HD グラフィックス 530(単位:fps)
ワイヤーフレーム
198
490
リアリスティック
186
394
コンセプト
119
204
Xレイ
112
169
ワイヤーフレーム
114
201
リアリスティック
95
122
コンセプト
42
52
Xレイ
35
41
140
278
リアリスティック
96
135
コンセプト
63
56
Xレイ
73
66
ワイヤーフレーム
NVIDIA本社3Dモデル(9787KB)
Quadro K620(単位:fps)
●総合評価
れる4 種類の表示スタイルを抽出してみた。
ワイヤーフレーム
インテル HD グラフィックス 530: ★ ★
Quadro K620:
★★★★★
リアリスティック
インテル HD グラフィックス 530: ★ ★
Quadro K620:
★★★★
per second)」
はフィルム映画が 24fps。テレビ放送の場
コンセプト
インテル HD グラフィックス 530: ★
Quadro K620:
★★
るが約30fpsというのが1つの目安になるだろう。
Xレイ
インテル HD グラフィックス 530: ★
Quadro K620:
★★
ンセプトおよび Xレイでインテル HD グラフィックス 530が
※この検証結果は参考であり、すべての環境でこの結果を保証するものではありません。
ちなみに、フレームレートの単位である
「fps( frames
合はプログレッシブ方式とインターレース方式の違いはあ
ベンチマーク結果を見ると、NVIDIA本社 3Dモデルのコ
わずかに上回っているが、こちらは数値的に誤差の範囲。そ
の他の項目はすべて Quadro K620が圧勝で、平均すると
ル Core i7-6700の内蔵 GPU
「インテル HD グラフィック
約 1.5 倍、AUGIjpロゴ 1のワイヤーフレームでは約 2.5 倍
ス 530」の状態で、AUGIjp 独自のベンチマークを実施し
もの 差 が 見られた。また、インテル H D グラフィックス
た。ベンチマークは、ファイルサイズが異なる 3 種類のデー
530の状態でも 3D CAD向けエントリーモデルとしては非
タを使用し、AutoCAD上でオブジェクトを回転させた際の
常に優秀なスコアであり、この結果からも MPro-S276G-
フレームレート
(1 秒間あたりに表示できるフレーム数)
を測
WSが持つ基本スペックの高さ、そして 3D CADに対する
定するというもの。実際のベンチマークでは、9 種類の表示
Quadro K620の有効性が伺える。
スタイルごとに 3 回測定し平均値を取得しているが、この中
AUGIjpでハードウェアプロジェクトマネージャーを務め
から今回は特にエントリー向けとして使用頻度が高いと思わ
る担当者は
「Quadro K620は OpenGL/Direct3Dに最適
Autodesk公認のユーザーコミュニティが
mouseの3D CAD向けエントリーモデル「MousePro-S276G-WS」の実力を解説
MPro-S276G-WSの筐体は、限られたスペースでの作業を可能とする省スペース設計で
あることが特長
ストレージに関しても、240GBの SSDを採用しているメ
リットは大きく、AUGIjpの担当者は
「HDDの場合、自動保
存中に操作を受け付けなくなる時間がストレスに感じます
が、SSDなら瞬時に終わるのでまったく気になりません。ま
た、フォルダ内のサムネイル表示も高速なので、ファイルの
ベンチマークはファイルサイズが異なる3種類のデータを使用して行われた
化されているため、3D CADの描画処理で大きな差が出ま
す。3Dオブジェクトを表示し回転させるという、普段の何気
中身がすぐに分かって便利です」
と説明する。 細部までこだわりぬいた
“国産品質”ならではの魅力
ない操作がストレスなく行える。これが業務効率に関わる大
続いてはスペック以外の部分について、実際の使用感を見
切なポイントなんです」
と語る。
ていこう。3D CAD向けモデルというとミドルタワーケースを
また、Quadro K620を含む全体としての仕上がりにつ
イメージするかもしれないが、MPro-S276G-WSの筐体は
いても「3D CAD 用のマシンはバランスが重要で、どこか
SOHOなどでも使いやすい省スペース設計。一方で 3.5イン
一 部 だけ が 欠 けて い ても 使 い づらくなります 。そ の 点 、
チベイ×1の空きがあるため、データ保存用にHDDを追加す
MPro-S276G-WSはエントリーモデルとして高次元でバラ
るなど拡張性も考えられている。またキーボードは、3D
ンスが取れていますね。建築、土木、設備などの分野では
CAD操作で必須となるテンキー搭載
(109日本語キー)
なが
即戦力になりますし、一般的に取り扱うデータサイズが大き
らコンパクトにまとまっており、机上に資料などを拡げて作業
くなる製 造 分 野でも、町 工 場クラス の 業 務なら十 分にカ
することが多い設計業務に最適だ。長時間の業務でも疲れづ
バーできるでしょう」
と続けた。
らい、スタンダードなキー配列と十分なキーストロークも魅力
実際、MPro-S276G-WSはエントリーモデルながら、グ
といえる。
ラフィックカード以外でも主要な構成パーツのレベル が高
使われているパーツ類も高品質で、AUGIjpの担当者に
い。たとえば、AutoCADと同時にメールクライアントや
よるとベンチマーク中でもファンの音や熱による処理能力
Excelなど通常業務で使うソフトウェア、そして設計に必要
の低下が気になることはなかったという。
な各種資料を同時に開くようなシチュエーションでも、4コ
「コンデンサキャップ付きのマザーボードを使用している
アのインテル Core i7 6700 プロセッサーと16GBのメモ
あたりにも信頼性の高さが伺えますし、納得の国内品質で
リにより快適に作業可能だ。
すね」
(AUGIjp担当者)
Autodesk公認のユーザーコミュニティが
mouseの3D CAD向けエントリーモデル「MousePro-S276G-WS」の実力を解説
細かい部分では、マザーボードの映像出力端子にカバー
実にも注目したい。まず MPro-S276G-WSを含めて、マウ
が取り付けられているのもポイントだ。本製品では Quadro
スコンピューターの MousePro製品全機種で、運送業者が
K620 の映像出力を使用するため、通常はマザーボードの
PCの設置場所を訪問して製品を預かり、同社サポートセン
映像出力に触れることはない。しかしPC自体の設置に慣れ
ターへ回収の上修理を行うピックアップ保証(オプション追
ていないと、誤ってこちらに接続してしまうケースも多いこ
加で最大 5 年間)
が標準で 1 年間無償だ。また 24 時間 365
とから、こうしたカバーが取り付けられているのである。こう
日対応の電話サポートも付属している。もちろん、サポート
した 細 か い 配 慮にも 、国 内 製 造をウリとするマウスコン
やマニュアル類は完全に日本語対応なので、海外メーカー
ピューターならではのこだわりが表れている。
のように英語力を必要としたり、対応が遅れるような心配も
そしてもう1つ、DisplayPortから DVIへの変換コネクタ
ない。さらに、公式サイトでシリアル番号を入力するだけ
が標準で付属している点にも注目したい。CADによる設計
で、その機種に対応するドライバが一覧表示されるといった
は各種資料を見ながら作業することが多いため、シングル
工夫も魅力といえる。
ディスプレイよりもデュアルディスプレイ環境の方が圧倒的
このように MPro-S276G-WSは、3D CAD 向けエント
に作業効率が高くなる。そこで CAD用の PCへ買い換える
リーモデルとして十分すぎるコストパフォーマンスを発揮し
際、従来使っていた液晶ディスプレイを流用することも多い
てくれる製品だ。確かにこれまで使っていた CAD用 PCを使
のだが、古い機種の大半は DisplayPortに対応していない
い続ければコストは抑えられるが、処理速度が高まればそ
のである。そんな時にこの変換コネクタがあれば、余計な
れだけ作業効率は向上。また、処理の遅さやエラー落ちな
出費なしで簡単に接続できるというわけだ。
どのストレスから解放されると考えれば、仕事に対するモチ
ベーションも大幅に上がってくる。これらを人件費に換算す
ビジネス用途でも安心して使える
高い信頼性と対応スピード
また、ビジネス用途で使用するにあたり、サポート面の充
れば、むしろ企業としては安い投資といえるのではないだろ
うか。これから 3D CADの活用に取り組む企業はもちろん、
従来機種のリプレイスを考えている企業にもぜひお勧めし
たい。
MousePro-S276G-WS-HGH
■マウスコンピューター webサイト
http://www.mouse-jp.co.jp/
■CAD設計・3DCG・VR・映像編集向けNVIDIA Quadro搭載パソコン webサイト
http://www.mouse-jp.co.jp/business/quadro/
AUGIjp はオートデスク株式会社公認の、AutoCADをはじめとするAutodesk製品のユーザーグ
ループです。ユーザーの技能向上や情報収集、交流の場として、協賛企業様にご協力頂きながら、
「学びと交流」
を支援するユーザー参加型のイベントを年に数回開催しています。イベントの詳細は
AUGIjpのWebサイトをチェックしてください。
■AUGIjpのイベント詳細はこちら
http://augi.jp/event/
※このリーフレットは2017年1月に実施した取材内容に基づいて作成しています。
株式会社マウスコンピューター
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