Enterprise Strategy Group | Getting to the bigger truth.™ ソリューションショーケース HPE と IoT のコネクティビティ 日付: 2016 年 3 月 著者: Dan Conde(アナリスト) 概要: コネクティビティ(接続性)は、企業の IoT 戦略のすべての柱の基礎となります。多種多様なデータソース、プロトコル、およびデバイス が存在することを考えると、IoT の接続スタック全体に及ぶデータの流れのどこに信頼を置くべきなのかを理解することは重要です。適切な IoT の手法を用いれば、信頼性の低いデバイスからでも信頼性の高いデータを送ることが可能になり、ビジネスアプリケーションやデータマイ ニングエンジンの役に立てることができるようになります。 はじめに – 市場の概要 IoT(モノのインターネット)は、人、アプリケーション、およびその他のマシンと情報を共有する 接続デバイスで構成されます。IoT は広範囲にわたるため、IT(情報テクノロジー)、OT(運用 テクノロジー)、サイバーセキュリティ、そしてさらにはマーケティング組織にまで及ぶセキュリ ティ、相互運用性、コンピュート、および拡張性の要件を十分に検討する必要があります。ま た IoT ソリューションは、主要な関係者それぞれの要件に責任を持って対応できるものでなけ ればなりません ESG が最近、北米の IT および情報セキュリティプロフェッショナル 306 人 (31%が中規模組 織、69%が大企業で勤務) を対象に実施した調査では、調査対象組織の 77%から、IoT がすでにネットワークアーキテクチャーに影響 を与えているという回答が得られました 1。 IoT の設計に関する留意事項: IT(情報テクノロジー)と OT(運用テクノロジー) 有効な IoT 戦略を策定するには、IT の 6 つの柱である コネクティビティ、コンピュート、セキュリティ、分析、アプリケーション、およびサービ スをカバーする必要があります。コネクティビティは他の柱の基礎となり、データの集約、分析、およびデバイスの制御を担うコンピュートシ ステムとの間でデータを伝送する役割を果たします。計算処理はエンドポイント内、またはネットワークエッジで行われる場合がありま すが、セキュアな接続がなければ、データとそのソースを信頼性の高いものとみなすことはできません。 IoT のデータソースは、固定かモバイルか、有線か無線か、アナログかデジタル化、低速か高速かを問わず、非常に多様です。ユー ザーやデバイスの位置といった新しいコンテキストデータは、データがデバイスからデータセンターに送られるときに生成され、マイニングに よってビジネスインテリジェンスを得られる新たなデータソースを構築します。 IoT デバイスのネットワーク接続には、従来のエンタープライズ IT ネットワークにはない、いくつかの固有の課題が存在し、物理メディ ア、通信プロトコル、パケットペイロード、レイテンシ、帯域幅、そして応答時間までもが大きく異なります。また、データソースは内蔵の 1 出典: ESG 調査レポート、『データセンターネットワーキングの動向』、2016 年 2 月。 このESGソリューションショーケースは、HPEの委託を受けて作成されたものであり、ESGから使用許諾を受けて配布されています。 © 2016 by The Enterprise Strategy Group, Inc. All Rights Reserved. ソリューションショーケース: HPE と IoT のコネクティビティ 2 センサーやアクチュエーターから BLE デバイス、石油プラットフォーム、航空エンジンに至るまで、非常に多岐にわたります。こうした理 由から、IoT の接続とインフラストラクチャは、多くのプロトコルやメディアにわたって機能するものでなければならず、ソリューションはア プリケーションの種類や市場に合わせてカスタマイズされるため、「万能の」IoT ソリューションは存在しません。 IoT の設計に関するセキュリティの留意事項: Connect and Protect IoT のデータソースがどのようなものであるかにかかわらず、生成元のデバイスや伝送のメカニズムが信頼性の高いものでなければ、 それを信頼して活用したり、他のアプリケーション、システム、サービスと共有したりすることはできません。そのようなソースを利用す ると、すべてのデバイス、プロセス、アプリケーション、およびビジネスに関する意思決定が、信頼性の低いデータに基づいて行われて しまう恐れがあります。 このような問題を解決するには、現時点で得られていないデバイスとシステムの信頼関係を新たに築く必要があり、これこそがヒュー レット・パッカード エンタープライズ(HPE)の目指す、IoT の Connect and Protect (接続/保護) 手法です。Connect and Protect は、ネイ ティブのデバイス機能、標準ベースのツール、およびビジネスクリティカルなデータへのアクセスが集まるポイントに保護サービスのレ イヤーを追加するソリューションで、セキュリティ分析、SIEM、EMM、ファイアウォールにより保護を強化します。このソリューションは、 従来のデバイスと新しい IoT デバイスのどちらにも適用でき、商用の IoT システムと政府機関向けの IoT システムの両方に適したセ キュリティを実現するうえ、中小企業から最大規模の企業にまで拡張することが可能です。 物理レイヤー (PHY) の接続から、プロトコル変換、認証、暗号化、セキュアトンネリング、役割/ポリシーベースのアクセス、管理分析 に至るまでをサポートする Connect and Protect のアーキテクチャーは、信頼性の低いデバイスからビジネスアプリケーションとデータマ イニングエンジンの役に立つ信頼性の高いデータを得るうえで大きな効果を発揮します。 © 2016 by The Enterprise Strategy Group, Inc. All Rights Reserved. ソリューションショーケース: HPE と IoT のコネクティビティ 3 まとめ IoT 戦略の策定に着手する企業はまず、既存のインフラストラクチャの評価と調査を行い、現在の接続の要件と機能を把握する必要 があります。スタンドアロンの IoT デバイスがすでに使用されており、新しいシステムの導入が予定されている場合もあるため、その両 方に対応できる拡張性と柔軟性に優れたアーキテクチャーを定義することが、最初の重要なステップとなります。全社規模の IoT プロ ジェクトを実施するにしても、小規模から開始するのが最善のアプローチとなるため、詳細を把握しているドメインの一部を選択し、接 続の確立に取り組むことが重要です。そしてプロジェクトが成功したら、そこで得た知識を大規模な実装に適用します。 HPE テクニカルコンサルティングは、既存のシステムのレビューとお客様に固有の要件や予算に合わせてカスタマイズした、Connect and Protect のセキュアな接続プラットフォームの定義をサポートできます。 このアプローチにより、ビジネスクリティカルなアプリケーションで IoT のデータをセキュアに伝送して最大限に活用することが可能にな り、最大限のビジネス価値を生み出す適切なフレームワークが構築されます。 詳細については、次のドキュメントをご覧ください。 Connect and Protect に関するホワイトペーパー: ビジネスクリティカルなアプリケーションに対応する信頼ベースのモノのインターネット の構築 Aruba のモノのインターネットの Web ページ ESG/HPE IoT に関するホワイトペーパー: モノのインターネットを推進する IT プラットフォームの選び方 すべての商標はそれぞれの会社の所有物です。本書に記載されている情報は、ESG (Enterprise Strategy Group) が信頼できると判断した情 報源から取得していますが、ESG はこれらの情報に対する保証は行わないものとします。本書には ESG の見解が含まれる可能性があり、ESG はこれらの見解を将来変更することがあります。本書の著作権は、Enterprise Strategy Group, Inc.に帰属します。Enterprise Strategy Group, Inc. の明示的な同意を得ずに本書の全体または一部を、物理的および電子的に複製した場合、またはそれを受領する権限のない者に配布した 場合、米国著作権法に違反し、民事損害賠償訴訟の対象となり、場合によっては刑事処罰の対象となります。ご質問がございましたら、ESG Client Relations (電話: 508.482.0188) までお問い合わせください。 Enterprise Strategy Groupは、市場に関するインテリジェンスと実用的な情報をグローバルな ITコミュニティに提供する、ITアナリスト/調査/検証/戦略企業です。 © 2016 by The Enterprise Strategy Group, Inc. All Rights Reserved. www.esg-global.com © 2016 by The Enterprise Strategy Group, Inc. All Rights Reserved. [email protected] P. 508.482.0188
© Copyright 2024 ExpyDoc