岡山朝日高 管弦楽部 - 岡山朝日高校同窓会

 終戦直後の部活動は混乱もあったが
勢いがあり、それぞれが理想を掲げて活
動に燃えていた。創部 100 年を迎える
まざまな部が生まれ、また消えて行った。
14 頁にあるように多くの部が中国大会や
運動部が 15、文化部が 18、同好会が
は囲碁将棋部女子が団体で全国制覇を
現在、実質的に活動している部活動は、
伝統ある部もあれば、その時代には隆
4で、応援団は休眠状態にある。また、
部に至ったものもある。とくに文化部は、
入部率は 81% )。学区再編に対応して
盛を誇っていたものの、すでに休部、廃
時代を敏感に反映し、同好会を含めてさ
入部率は非常に高く106%である ( 実
取り組んだ部活動活性化が成果を上げ、
全国大会に出場、平成 23 年 (2011) に
成し遂げた。生徒たちにとって中国大会・
全国大会はすでに縁遠いものではなく
なっている。
こうした長年にわたる朝日高校の部活動の歴史の中でも、特筆に値するのが「岡山朝日高校管弦楽部」と言える
だろう。団員100人以上、実に在校生の8人に1人が所属しているというこの部にスポットを当てた。
岡山朝日高
管弦楽部
現在 100 人を超える部員を擁する
合体、 現在の管弦楽部となる。2003
岡山朝日高校管弦楽部は 1962 年に5
年には三木記念ホールにおいて第1回
人の男子生徒によって誕生したブラス
の定期演奏会を開いている。
アンサンブルが母体となっている。ブ
2004 年に初参加した全国高等学校
ラスアンサンブルは2年後に吹奏楽部
選抜オーケストラフェスタでは、 これ
に昇格し、 1967 年吹奏楽コンクール
まで 12 年連続で選抜され、 団体表彰
岡山県予選、 岡山県高等学校吹奏楽
受賞の快挙も成し遂げている。また第
部連盟の発表演奏会に初参加。2002
2回定期演奏会以降は会場を岡山シン
年まで参加を重ねて数々の受賞歴を残
フォニーホールに移して外部からゲスト
している。
演奏家を招き、「春うららの音楽会」と
2001 年に現在顧問の一人で音楽監
して開催を続けている。ちなみに今年
督をしておられる松北髙行先生が本校
のゲスト奏者は世界的なトランペット奏
に赴任され、 吹奏楽部を弦楽合奏部と
者アンドレ・アンリ氏だった。
も基本を大切に、各パートリーダーを
〜生徒に伝えたい思いは〜
With a Smile
中心に先輩が熱心に指導しています。
「中途半端は零と同じ」の気持ちで努
己表現の手段としての魅力を体感して
「With a Smile」と「めざせ!世界一の
が大切です。音楽のメッセージ性と自
もらう時期と考えます。
松北 髙行 先生
〜普段の練習は〜
日頃の練習は朝7時 40 分から 8 時
岡山朝日高管弦楽部をここまで率い
10 分まで。水曜日と日曜日は休みで
学ばれ前任校でも吹奏楽部を指導され
きる時間を効果的に使います。
てきた松北髙行先生は、大学で指揮を
てきた方だ。その松北先生にお話を
伺った。
〜部員指導で大切にしている理念は〜
まずは生徒の自主性を重んじていま
す。部員一人ひとりが責任を持って練
習を行い、仲間や友人との関係も学ん
でいくので、私は見守るだけです。
す。放課後は午後 6 時までで、集中で
〜演奏会前の取り組みは〜
定期演奏会でのクラシックの選曲は
その年の生徒の様子に合わせて私が行
います。ポップスやジャスなどそれ以
外の曲は部員が挙手で決めています。
最近の定期演奏会には、わが校の取
り組みに賛同して下さる演奏者をゲス
トとしてお迎えして、1か月ほど前と
〜新入部員への指導は〜
前日に1回ずつ一緒に練習していま
割合が増えてきましたが、弦楽器は、
と力量に接することで、成長のきっか
ここ数年で管打楽器は、経験者の
ほとんど全員が初心者です。どの楽器
⑷
私が恩師からいただいた言葉ですが、
新入生は当面楽器に慣れ、楽しむこと
す。部員にとってはソリストのオーラ
けになる素晴らしい機会です。
力を続けてほしいと思います。さらに
ユースオーケストラ」を合言葉にして、
くじけず前向きに生きる事の大切さを
学んでもらいたい。感受性豊かな3年
間で身に付けた「他者への思いやり」
や「感謝」は、卒業後も永く心に残る
でしょう。その心で音楽を続けてもら
いたいと願っています。