1 学校教育

1 学校教育
女性 58 歳 両下肢障害 北海道
50 年前ころ小学 4 年か 5 年
小学校では体育はいつも見学で通信簿の体育の欄には斜線がついていたが、友達がドッ
ジボールなどをしているのを見ているのはおもしろいし応援するのも好きだった。自分は
学校では体育をしなくても良いものと思っていた。ところが、休み時間に友達数人がいっ
しょにドッジボールをしようと誘ってくれ、私のために特別ルールを考えてくれた。その
ルールだと、ドッジボールの本来のスピードが失われてしまい、たぶん他の人たちにはあ
まりおもしろくなかったと思うが、私をいっしょにと誘ってくれた気持はとてもうれしか
ったし、
同じところにいられるのはとても楽しかった。
自分には無理と思っていた事でも、
少し工夫すれば一緒にできるかもしれないとわかったという意味では、とても大切な経験
をさせてもらったし感謝している。子どもは「足どうしたの。
」と問いかけてくる無邪気な
残酷さがある反面、誰かのために特別ルールを作ってしまうというような柔軟な考え方も
できるものだと思う。そんな柔軟な考え方が誰でもできたら、障害を持っている人も生き
やすくなると思う。
7 公共施設・商業施設の利用
Aさん 男性 60 代 両下肢障害 宮城県
宴会に出席するために、ある料亭に行ったときのことである。会場は二階の広間で、エ
レベーターが無いようだ。階段の片側には手摺があるので、手伝ってもらって階段を上る
しかないと考えたところ、帳場の人が出てきて、
(料理を配膳するための)業務用エレベー
ターに案内してくれた。そして私はそれを利用して宴会場に行くことができた。客用のエ
レベーターが無くて申し訳ないと謝られたが、店の対応は私にとって、ありがたい配慮だ
った。
車の販売店で前に駐車していたら、私の運転席側ぎりぎりに他の車が停められていた。
私はドアを十分に開けないと車に乗り込めないことを店員に話したら、その店員は私の車
を運転して、私が乗りやすいように移動してくれた。お礼を言って帰ってきたが、後で後
悔した。障害者の駐車場は周りにゼブラゾーンを設置してもらうと乗り降りに不便を感じ
ることがないと話して協力を得るべきだった。今後、機会があったら申し出ようと思う。
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