週刊テクニカル分析

週刊テクニカル分析
前号のおさらい:東京金の一目均衡表とトレンドライン
発行日
:
2017/2/3
前回のレポート
1月6日
前回1月20日発行のテクニカル分析において「東京金は一目均衡表の各ラインがキレイに上昇トレンドを示す
方向に並んでいる。目先は転換線をサポートとして上昇が続くことが予測される。転換線を割り込んだ場合には
調整の下落となることが多く、基準線までの下落は想定したい。ただ、遅行線がロウソク足よりも上にある間は
上昇トレンドは継続しており、基準線等で反発した場合には押し目買いとなる」と分析した。その後は一旦調整
の動きとなり、基準線まで下落後反発している。一目均衡表のかクラインは変わらずに上昇トレンドを示してお
り、基準線を終値で越えてきたことにより、さらに上昇する可能性がある。
TOPICs 平均足、パラボリック、MACD
平均足(コマ足)は、値動きのブレを排除してトレンドをわかりやすく捉えられるようにローソク足に修正を加えた
指標で、平均足を使うとトレンドを明確にとらえることが出来る。
平均足の算出方法は高値・安値はローソク足の高値・安値と同じで、始値と終値の計算方法が違う。始値は(前日始
値+前日高値+前日安値+前日終値)÷4、終値は(当日始値+当日高値+当日安値+当日終値)÷4となる。
パラボリックは、J.W.ワイルダー氏が考案したSAR(Stop And Reverse)という指標を使用して、相場のトレンド転
換点を計るトレンドフォロー型の指標で、パラボリックは価格が長期間にわたって一方向に動く場合に有効だ。
MACDのクロスは、トレンド転換を捉えるタイミングが若干遅れる欠点があるが、MACDが上昇過程にあるときには
平均足が陰転した場合でも、MACDのシグナルがクロスしていなければトレンドが転換と判断しない。その後、平均足
が陽転や陰転した場合でも、MACDを併用することで、平均足のトレンドが継続しているかどうかの確認をすることが
できる。
これらの指標はトレンドフォロー系の同じようなシステムで長所と短所が似ているが、すべてのサインが揃ったとき
に売買することでダマシを回避でき有効なサインとなる。
- 1 -
TOPICs 金市場を平均足、パラボリック、MACDで見てみよう
NY金
NY金は上昇トレンドが再開か
NY金は一旦すべ
ての指標が下落サイ
ンへと変化したが、
大きな下落とはなら
ずに反転し、昨日の
取引にてパラボリッ
クが上昇のサインへ
と変化した。
MACDがまだゴー
ルデンクロスしてい
ないが、これももう
少しでゴールデンク
ロスしそうであり、
サインが揃うことで
上昇トレンドが再開
しそうだ。すでに1
月の高値は更新して
おり、再度上昇トレ
ンドが再開すること
が予測される。
東京金
東京金は戻り売りのポイントとなるか
東京金はサインが
すべて下向きとなり
下落した。ただ、大
きな下落となること
はなく平均足が陽転
したため一度反発す
るかたちとなってい
る。ただ、パラボ
リックが下落のサイ
ンを示したままなう
えに、MACDが
デッドクロスしたま
まであることから、
平均足が陰転した場
合には戻り売りのポ
イントとなる。この
まま上伸した場合で
もMACDがゴール
デンクロスするまで
は本格的な上昇とな
ることはない。
- 2 -
TOPICs 他市場はどうか
東京白金
東京白金はMACDがゴールデンとなるか
東京白金はパラボ
リックが上昇のサイ
ンを示しているもの
の、MACDがデッ
ドクロスしたままな
ことから横ばいの値
動きとなっている。
このままMACDが
ゴールデンするよう
ならば買いのサイン
が揃うことになる。
また、1月25日の高
値も更新することに
なりそうで、そのよ
うな場合には上昇ト
レンドとなりそうだ。
いずれにしてもすべ
てのサインが揃うま
では方向感が出ない
のでMACDのゴー
ルデンクロスを待ち
たい。
東京原油はレンジ相場で方向感がない
東京原油
東京原油は基準線
東京原油はパラボ
と転換線が交差しよ
リックが上昇のサイ
うとしており、また
ンとなったが、
遅行線もロウソク足
MACDが下向きの
にぶつかっており、
まま推移しており、
重要な局面を迎えて
方向感がないことか
いる。現在価格は基
ら値動きも横ばいと
準線を割り込んでお
なっている。下落の
り、下落を示唆して
サインが揃っている
おり遅行線がこのま
あいだもほとんど下
まロウソク足を下回
落せずに横ばいの動
るようであれば、雲
きとなっていたこと
まで続落することが
からトレンドそのも
予測される。反発し
のがないレンジ相場
た場合でも遅行線が
になっていることが
ロウソク足に絡みや
うかがわれるが、サ
すい位置であること
インが揃った場合に
から1月10日高値を
はその方向について
更新するまではレン
いきたい。
ジ相場となることが
予測される。
- 3 -
東京ゴムは下落か
東京ゴム
東京ゴムは366
円まで上昇後、パラ
ボリックが下落のサ
インへと変化してい
る。MACDもあと
少しでデッドクロス
しそうなうえに完全
に下向きとなってお
り、サインが揃った
場合には一旦下落ト
レンドとなることが
予測される。ただ長
期的には上昇トレン
ドで下落は小幅なも
のにとどまる可能性
も高いことに注意し
たい。
今後の予想
今週は一目均衡表とトレンドラインを利用して分析した。
金市場は、NYはサインが揃うことで上昇トレンドが再開しそうだ。すでに1月の高値は更新しており、再度上昇トレ
ンドが再開することが予測される。東京はパラボリックが下落のサインを示したままなうえに、MACDがデッドクロス
したままであることから、平均足が陰転した場合には戻り売りのポイントとなる。
東京白金はMACDがゴールデンするようならば買いのサインが揃うことになるうえに、1月25日の高値も更新するこ
とになりそうで、上昇トレンドとなりそうだ。
東京原油はトレンドそのものがないレンジ相場になっていることがうかがわれるが、サインが揃った場合にはその方
向についていきたい。
東京ゴムはMACDもあと少しでデッドクロスしそうなうえに完全に下向きとなっており、サインが揃った場合には一
旦下落トレンドとなることが予測される。
掲載される情報は株式会社コモディティー インテリジェンス (以下「COMMi」という) が信頼できると判断した情報源をもとにCOMMiが作
成・表示したものですが、その内容及び情報の正確性、完全性、適時性について、COMMiは保証を行なっておらず、また、いかなる責任を
持つものでもありません。
本資料に記載された内容は、資料作成時点において作成されたものであり、予告なく変更する場合があります。
本文およびデータ等の著作権を含む知的所有権はCOMMiに帰属し、事前にCOMMiへの書面による承諾を得ることなく本資料およびその
複製物に修正・加工することは堅く禁じられています。また、本資料およびその複製物を送信、複製および配布・譲渡することは堅く禁じられ
ています。
COMMiが提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものであり、投資その他の行動を勧誘するものではありません。
本資料に掲載される株式、債券、為替および商品等金融商品は、企業の活動内容、経済政策や世界情勢などの影響により、その価値を増
大または減少することもあり、価値を失う場合があります。
本資料は、投資された資金がその価値を維持または増大を補償するものではなく、本資料に基づいて投資を行った結果、お客様に何らか
の障害が発生した場合でも、COMMiは、理由のいかんを問わず、責任を負いません。
COMMiおよび関連会社とその取締役、役員、従業員は、本資料に掲載されている金融商品について保有している場合があります。
投資対象および銘柄の選択、売買価格などの投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いします。
発行元 :
株式会社コモディティー インテリジェンス
〒103-0014東京都中央区日本橋蛎殼町1丁目11-3-310
会社電話: 03-3667-6130 会社ファックス 03-3667-3692
メールアドレス: [email protected]
- 4 -