第1回運営協議会議事録

【会議録】
(事務局)
本日は、平成28年度第1回板橋グリーンカレッジ運営協議会にお集まりいただき、
誠にありがとうございます。私は、本日司会進行を務めます、長寿社会推進課長の平岩
と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。
協議会に先立ち、委嘱状伝達式を執り行います。本日は、坂本区長が公務により出席
できませんので、健康生きがい部長の渡邊から、委嘱状をお渡しいたします。お名前を
お呼びしますので自席にてお受け取りください。
=委嘱状伝達=
(事務局)
それでは、改めて、委員の方々のご紹介をさせていただきます。
=資料1に基づき委員紹介=
(事務局)
以上をもちまして、委嘱状伝達式を終了します。傍聴される方がいらっしゃいますの
で、委員の皆様はそのままお待ちください。
=傍聴者入場=
(事務局)
それでは、これから板橋グリーンカレッジ運営協議会を開会します。
まず資料の確認を行いたいと思います。式次第がありまして、次が配布資料です。資
料番号1から 10 までございます。
=議長選出=
(事務局)
それでは、これから議長を選出して、議事進行に移ります。板橋グリーンカレッジ運
営協議会運営要綱第5条第2項により、議長選出は、委員の互選によることとなってい
ます。どなたか、議長をご推薦いただけますでしょうか。
(委員)
昨年も中村先生に議長をお願いして順調に行きましたので、今年度も中村先生にお願
いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
(事務局)
只今、中村昭雄委員が推薦されました。ほかにご推薦がないようでしたら、中村委員
に議長をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
《 「異議なし」の声 》
(事務局)
異議なしの声がございましたので、今期の議長を中村委員にお願いすることとします。
1
=副議長選出=
(事務局)
次に、副議長の選出に移ります。副議長は、同じく要綱第5条第2項により、議長が
指名することになっております。中村委員、副議長の指名をお願いします。
(議
長)
前年度も副議長を務めていただいた、板橋グリーンカレッジOB会会長
野志一男委
員を指名したいと思います。
(事務局)
ありがとうございます。野志委員に副議長をお願いしたいと思います。中村委員、野
志委員のお二人は、議長席、副議長席に移動願います。
それでは、まず中村議長にご挨拶をお願いします。
=議長挨拶=
(議長)
議長の大役を仰せつかりました、中村でございます。皆さんのご協力のもとに、議事
をしっかり進めてまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。
(事務局)
続きまして、野志副議長にご挨拶をお願いします。
(副議長)
板橋グリーンカレッジOB会の会長を務めております、野志と申します。少しでも中
村先生の手助けになるよう、頑張りたいと思います。よろしくお願いします。
(事務局)
それでは、中村議長、議事の進行をお願いします。
(議長)
只今から運営協議会を始めます。議事進行に先立ち、本日2名の傍聴者がいらっしゃ
ることをご報告します。
それでは、お手元に配布しております、式次第に従い議事を進めさせていただきます。
まず、報告事項につきまして事務局から説明をお願いいたします。
(事務局)
報告事項に先立ち、本日、机上に追加資料を一点お配りしております。
右上に資料 10 と記載のある資料ですが、先週行われた、卒業生企画による板橋グリー
ンカレッジ公開講座のアンケート結果です。のちほど説明の際に使用します。
それからご発言の際には、恐れ入りますが、マイクを通じてご発言をお願いします。
それでは、資料2をご覧ください。板橋グリーンカレッジの体系図です。今回初めて委
員になられた方もいらっしゃいますので、現在の体系についてご説明します。
グリーンカレッジは、高齢者大学校と大学院から構成されております。高齢者大学校で
は、1年目の教養課程で広いジャンルについて学び、2年目の専門課程で文化文学コース、
社会生活コース、健康福祉コースの3コースに分かれて学ぶことになっております。A4
用紙1枚程度のレポート提出が卒業の要件となっており、卒業式において、レポート集を
配布します。
2
卒業後の継続学習の場としては、専門課程の1コースを受講できる、聴講制度がござい
まして、何度でも申し込むことができ、定員に余裕があれば受け入れております。
また、講義とグループ研究を行う一年制の大学院も設置しております。大学院は、ゼミ
ナール形式の講座で、文化文学コース、社会生活コース、健康福祉コースの3コースに分
かれており、研究内容を発表とレポートにまとめることが年間の目標です。
続いて資料3をご覧ください。今年3月実施の卒業式及び4月実施の入学式の日程、卒
業生、入学生の人数等を示してございます。
入学式では、例年グリーンカレッジにご登壇いただいている講師の方に記念講演を行っ
ていただいており、今年度は慶應義塾大学法学博士の、麻生 利勝先生に「板橋グリーン
カレッジの学習について」というテーマで講演していただきました。
また、卒業式・入学式共に、OB会の皆様に受付や会場案内等のお手伝いをいただきま
した。誠にありがとうございました。
次に、資料4と5の大学校・大学院の入学決定者数等の受講状況の説明です。
資料4は、大学校の受講状況等についてです。平成6年度の開校当時からの推移を載せ
ていますが、今年度については3頁目をご覧ください。今年度入学決定者数は昨年度より
16 名多く、全体で 251 名の新規入学者がございました。
専門課程は、教養課程からの進級者が 211 名、聴講者が 214 名でした。
次に、資料5の大学院の受講状況等です。こちらも、平成 15 年度の開校当時からの推
移を載せています。今年度の入学決定者は昨年度より 34 名多く 107 名となっており、コ
ース別の内訳は、文化文学コースが 40 名、社会生活コースが 38 名、健康福祉コースが
29 名となっております。
例年、大学院の申込人数が落ち込んでおり、当協議会でも度々ご協議いただいてきまし
たが、今年度は2つのコースで定員を上回る申込みがあり、それぞれ受講決定しています。
受講者が増えた理由としては、テーマや先生に左右されるということもございますが、
OB会の皆様にご協力いただき、
「大学院はこんなことをやっている」
、「大学院でこんな
ものが得られた」など、受講者の目線でご紹介いただいたことや、講師との連携によりこ
れまで以上にグループ学習のサポートを行っていくなど、課題であった大学院の敷居を低
くする努力を行った結果が出てきたこともあるのではないかと考えております。
続いて資料6は、グリーンカレッジの講義概要です。
教養課程の講義内容は、全員が同じ講義を聞きますので、2年目の専門課程に繋がる内
容を、バランスを考えながら組ませていただきました。
資料6の1、2頁が前期、3、4頁が後期の講義概要です。新規の講師の方をご紹介し
ますと、資料6の1頁、3回目の講義において、本日お越しいただいております、淑徳大
学人文学部教授歴史学科長の森田 喜久男先生に「出雲の神話に学ぶ」というテーマでご
登壇いただきました。
また、2頁目の5回目講義、日本大学医学部救急集中治療医学教授、木下 浩作先生、
6回目講義をしていただく弁護士の栗原 健二先生も、初めてのご登壇です。
なお8回目講義は、本協議会の議長をお務めいただいている、大東文化大学教授、中村
昭雄先生です。
後期講義概要は3頁をご覧ください。12 回目講義は、新規講師、東京大学高齢社会総
3
合研究機構 客員研究員 木村 清一先生に「超高齢社会をいきいきと楽しく~学び・遊
び・働く・そして役立ちがいのすすめ~」というテーマで講義をお願いしています。
また、4頁、17 回目講義は、本日の出席委員、文化財専門員の畠山
聡先生に「江戸
時代の寺社参詣について-徳丸出羽三山講-」というテーマでご講義いただきます。
次に専門課程です。資料6の5~7頁が前期、8~10 頁が後期の講義概要です。
こちらも新規の講師の方をご紹介いたします。資料6の5頁、文化文学コース前半部分
にて、大東文化大学文学部教授 藤尾 健剛先生に、「夏目漱石の前期3部作を読む」と
いうテーマで、ご講義をいただきました。
後期の講師の方々については、特に新規の方はいらっしゃいませんが、それぞれテーマ
や内容を更新していただいています。
次に、11~13 頁、大学院課程についてです。大学院では、毎年、グリーンカレッジで
のご登壇実績のある先生方にお願いしています。
まず、文化文学コースの東海大学文学部教授 堀 啓子先生には、
「明治のベストセラ
ーを読む」というテーマで、明治の文学作品について講義いただいております。
社会生活コースの尚美学園大学総合政策学部教授 安 章浩先生には、
「日本の政治・
行政の仕組みと今後の政策課題」というテーマで、学習を進めていただいています。
健康福祉コースの東京家政大学教授 西村 純一先生には「サクセスフル・エイジング
(幸福な老い)の探究」というテーマで、7つの観点から幸福に生きるために考えること
をご講義いただいております。
資料7は、卒業生企画による板橋グリーンカレッジ公開講座についてです。本講座は、
今年度も板橋グリーンカレッジOB会に講座企画運営のご協力をいただいております。
第1回講座では、東京大学史料編纂所准教授の金子
拓先生に、「織田信長 天下人の
実像」というテーマで、6月 24 日にご講義いただきました。
資料 10 がアンケート結果で、資料7の2頁目以降が、昨年度の第2回講座のアンケー
トです。参考までにご覧いただければ幸いです。
資料8は、昨年度、実施した教養課程・専門課程・大学院のアンケートの集計結果です。
駆け足ではございますが、以上が資料の説明と報告になります。
(議長)
それでは、報告事項の説明がありましたが、只今の説明についてご質問はありますか。
資料2の体系図は、多くの皆さんにご案内かと思いますが、大丈夫でしょうか。
次の資料、平成 27 年度卒業式等についてもよろしいですね。
資料4の受講状況等にご意見ご質問等ありましたらお願いします。平成6年度から 28
年度までの新規入学者と進級者、受講者数、そして聴講者等の数字が出ております。いず
れも平成 28 年度は前年度比増ということですよね。
(事務局)
はい。
(議 長)
増になった要因があったらご説明ください。
(事務局)
講義の内容も従前どおりではなく、新規講師を招いたり、テーマを変えたりしておりま
4
すので、興味を惹くような講座があって、申込みが増えたという状況もあるかと思います。
あとは、OB会の皆様にPRを行っていただいたので、その効果も表れたものと思います。
(議長)
ありがとうございます。OB会でPRの方法について何かありましたらお願いします。
(委員)
専門課程の講師でもある、OB会の事務局長が様々な先生方を知っていて、その講演内
容が皆さんに受けるような内容であるので、彼によるところが非常に大きいと言えます。
今回の卒業生の企画もいい先生をお呼びしました。ところが、会場の人数が決まってい
るので、競争率の高い講演会になって、聞けなかった方がたくさんいて、残念でした。
(議長)
かねてより、広報については協議会でも話し合いが行われてきました。例えば、地域掲
示板に案内を出すという話も出たかと思いますが、今のお話を聞くと、人から人へのコミ
ュニケーション、その方が非常にコーディネーターの役割を果たしているような気がしま
すので、そういった方がいらっしゃることが功を奏しているのかなと思います。ぜひ、パ
ーソナルな広報を続けられるといいと思います。ほかにありますか。
(委員)
今おっしゃったように、パーソナルな関係でどんどん増えていくのが理想だと思います。
こういったことは住民の皆さんが主体となって動いていくのが理想でございますので、今
は、様々な課で動いていると思いますが、最終的にはOBの方や受講生の方が、積極的に
「こういう先生にお越しいただきたい」という雰囲気を作っていくことが、長続きするコ
ツであると思います。そういった人を増やしていくことが大事だと思いますので、行政の
皆さんには積極的に中に入っていただきたいと思う次第です。
今、住民の皆さんの目はかなり肥えてきていて、結論や学会で話題になっていることを
話しても受けないと思います。そういうことではなく、どういうプロセスでどういうこと
がわかっていったかという、謎解きではないですが、そのようなことを知りたがっておら
れるので、今回の公開講座の金子先生のように、今研究が充実している方に来ていただく
というのが大事だと思います。もちろんわかりやすい話をしていただかないと困りますが、
その辺をどう選ぶかを一番分かっておられるのが、住民の皆さんだと思います。様々な先
生の話を聞いて、これは面白い、これは面白くない、そういったのをお分かりだと思いま
すので、住民の声を組み上げるということが大事だと思います。
(議長)
受講生やOB会からリーダー的な方が出ることが好ましいということですので、地域の
リーダー育成ということで、受け身で話を聞くだけでなく、そういった中から指導的な立
場の方が生まれることを期待したいと思います。ほかにいかがでしょうか。
(委員)
今年度大学院の応募者数が多く、良かったなと思う反面、定員をかなり超えているの
で、何か支障があったりはしないかと不安なのですが、いかがでしょうか。
(議長)
事務局、いかがですか。
(事務局)
大学院は、定員を 10 名ほどオーバーしているコースもございますが、今のところ問題
5
なく進行しており、受講生の方からも不満は出ておりません。これから秋になるとグルー
プ学習が始まりますが、そこでグループ数が多くなったり、グループ内の人数が多くなっ
たりして、例年と違うというところは出てくるかと思います。その点については、不満が
出ないようにサポートしてまいりたいと思っております。
(委員)
卒業発表時にグループ数が増えると、同じ時間内で収めるのが大変なので、ご配慮いた
だければと思います。よろしくお願いいたします。
(委員)
大学院の年間予定表は、大学でいうシラバスに相当するものなので、もう少し詳しく書
いてほしいと思います。講義1~5、グループ学習1~6だと、分かりにくいと思います。
私もその立場になると書きにくいと思いますが、1行でいいので、「こういったことをや
りますよ」というものがあったほうがいいのかなという気がします。
(議長)
資料6の 11 頁から 13 頁ですね。事務局から何かありますでしょうか。
(事務局)
講義①、②というところに、その回のテーマや内容を記載するということでしょうか。
(委員)
そうですね。そういうものによって、大学院のイメージも変わってくると思います。難
しそうなイメージがあると思うので、ひとつひとつステップアップしていくということが
分かるように、先生方の負担になるかもしれませんが、大学のように 150 字も 200 字も書
けということではなくて、1行ですので、ぜひ書いていただければと思います。
(事務局)
はい、先生と相談しながら進めさせていただきたいと思います。
(議長)
皆さん大学の先生なので、シラバスについてももう熟知というか、毎年書かなければい
けないことになっていますので、お伝えすればお分かりになると思います。大学ほどでは
ないけれども、1,2行書いていただくとありがたいということを次回以降お伝えいただ
ければと思います。ほかにいかがでしょうか。
(委員)
埼玉県の高齢者大学だと卒業後にサークル等をやっていますが、その辺はどうですか。
(事務局)
グリーンカレッジを卒業した後は、OB会という組織がございまして、そちらで、サー
クルや専門部を設けて、様々な活動をしていただいております。活動内容は、OB会の方
からお話いただくのがよろしいかと思いますが、いかがですか。
(委員)
OB会は、グリーンカレッジの卒業生だけで構成しています。現在は、サークルが全部
で 13 あります。その中の文化部では年4回、大学の先生をお呼びして、皆さんから会費
を集めて、その中から講演料を払って、講演会を行っています。ほかにはアウトドア部、
パソコン部、クラシック音楽をCDで聞かせる会などがあります。小さいグループでは、
男が料理をする会、能楽の会、ハーモニカの会、絵手紙の会などもあります。現在、会員
6
は 845 名おりまして、非常に大きい組織体になっております。
(議長)
ありがとうございます。資料7の公開講座ですが、申込者 275 名は全員受けられたので
しょうか。対象者と、申込者数についてご説明をお願いします。
(事務局)
今回の公開講座は、資料 10 をご覧ください。申込者が 275 名いて、会場はグリーンカ
レッジホールの 4 階ホールを使用しました。そちらが机を並べると 150 名しか入れないと
いうことで、定員を 150 名として、当日お越しになった方が 131 名でした。
(議長)
ということは、実際申し込んだ方が 275 名いたけれど。
(委員)
会場の制限ですね。
(議長)
その辺もご案内お願いいたします。
(事務局)
275 名の方から抽選をさせていただきまして、150 名まで絞らせていただきました。
(事務局)
実際に来られた方が 131 名です。
(議長)
あと 20 名くらいは座れたわけですね。
(事務局)
そうですね。結果的にはそうでした。
(事務局)
キャンセルの場合はご連絡をいただいて、補欠を 20 人ほど取っていましたので、順次
連絡をして、なるべく 150 に近い形に持っていきました。ただ、当日になるとお休みの方
がどうしてもいらっしゃったということになります。
(議長)
本当に人気のある講座のようですので、多くの方に聴かせたいけれど、なかなかそうは
いかなかったということですね。
(事務局)
もっと大きい会場であれば、全部の方に聴いていただけたのかもしれないですが、確保
もなかなか難しいところもございます。特に今回は、非常に皆さんが興味のあるようなテ
ーマを選んでいただいたので、多くの方にご応募いただいたのかなと思います。
(議長)
今まで、この人数というのは初めてですか。
(事務局)
多い時には 300 名を超えるお申込みもありました。昨年度もだいたい 270~280 名前後
のお申込みがあったかと思います。
(議長)
定員を超えた場合は抽選するということは、予めアナウンスされているわけですね。
7
(事務局)
そうですね。申込多数の場合抽選と広報にもチラシにも書いております。
(議長)
テレビカメラを設置して、ほかの部屋で視聴できるというのはないわけですよね。
(事務局)
仕組としてはあるのかもしれないですが、他の講座もやっていたりするので。
(議 長)
分かりました。盛況ということだと思います。
(委 員)
今、机を並べて 150 名というお話を伺ったのですが。
(事務局)
やはり消防法もありますので。
(委員)
広い部屋というのは、なかなか競争が厳しくて取れないですよね。
消防法上の定員ということですが、机を並べると 150 名だけれど、机がないと 200 名座れ
るという場所がほかにあれば、毎回 200 名、300 名の応募があると、なるべく聴いていた
だくことも、グリーンカレッジの入学に結びつくのではないかなと考えますと、この場所
以外も検討していただいた方がいいのかなと思います。
今年の金子先生も第一線で研究されている方ですので、そういった方の話を聴いて、グ
リーンカレッジに入学されてくる方もいらっしゃると思いますので、そういった芽を会場
の定員で切ってしまうのは、チャンスを逃すような感じがしています。可能なら年間スケ
ジュールを立てて、有名な先生をお呼びする場合は、少し広めの会場を取っておいた方が
いいと思います。
(事務局)
この会場でやるのは、グリーンカレッジの本拠地であるということと、これだけ立派な
施設がありながら、区民でもご存知ない方が多いので、様々な人に来ていただいて、区に
は素晴らしいホールがあって、教養の高い講座を開いているというのを知っていただくの
も一つの役割なのかなと思います。
ただ、おっしゃるように、折角応募していただいて、興味を持っていただいたにも関わ
らず、聴けなかったということは非常にもったいないということもありますので、大きい
会場を含めて、OB会の方とも話し合いをしながら決めていきたいと思います。
(議長)
テーマを決めるまでのプロセス、折衝も含めて裏話も聞かせてもらうと準備の大変さ、
難しさも分かりますので、教えていただけるとありがたいのですが。
(事務局)
公開講座は、年2回開催しておりまして、年度のはじめにOB会にお願いをして、会の
中から企画者を5名選出していただきます。その企画者の方々で、講師を選定していただ
いて、先生から了解を得られた時点で企画書をご提出いただき、そこから実施に向けて進
めるという流れになります。
今回は6月 24 日実施でしたので4月の当初からOB会にも動いていただき、実施しま
8
した。2回目についても企画段階でして、講師と調整をしていただいています。
(議長)
はい、ありがとうございます。2回目の実施時期はだいたい決まっているのですか。
(事務局)
だいたい秋冬頃になろうかと思います。
(議長)
はい、分かりました。毎年、11 月とか 12 月に決まっているわけでもないのですか。
(事務局)
なかなかご都合もあったりしますので。
(議長)
ここが決まらないと広報もできないですよね。先生の都合を聞きながら、なおかつ早め
に区民の方にお知らせするという瀬戸際のところかと思いますが、なるべく早く年間の行
事予定を決めて、広報でお知らせをする方法もぜひご尽力いただければと思います。
この辺につきまして、もうそろそろ年度末のテーマが決まりつつあるわけですよね。講
師の方との折衝中という感じですよね。はい。ありがとうございます。
委員いかがですか。
(委員)
本当に素人なので。ここの場所も知らなかった。大山のグリーンホールかと。
(事務局)
そうですよね。
(委員)
私もそう思いました。
(委員)
ここにこういうものをあることを、近いのですが知りませんでした。でも、ご近所の方
に、ここで切り絵などをやっていると聞いて、下見に来ました。1階でトレーニングをし
ている方がいたり、これからどのクラスを取るとかいう話をしているお元気な方の姿を見
て、感心して、帰ってご近所の皆さんに教えてきました。知らない方も結構いらっしゃい
ますよね。
(議長)
なかなか板橋区の財産がまだ知られていないというところを再認識されたということで
すので、積極的に情報発信にご尽力いただければと思います。ほかにいかがですか。
(委員)
公開講座ですが、いい先生にあたるというのは、非常に難しいですよね。有名な方に講
演をお願いすれば、たくさん集まるのですが、講演料との関係もありますし。今回の金子
拓先生は、ご著書をうちの事務局長が見て、これはいいことが書いてある、今の歴史学の
先端を行くような話だということで、ダメもとで聞いてみたら、先生に気持ちよく受けて
いただいたのですが、これはたまたまですよね。
先生の選定は、文化部の講演会でお願いする時もそうですが、非常に難しいですね。で
すから、人づての情報というのは、非常に大事だと思います。
また、なかなか先の日にちを設定しにくい、どれくらいの人が集まるか、これが非常に
9
半分賭けもあるような感じですね。ですから、定規で引くような線はなかなか書けないも
のですから、非常に難しいということを申し上げたいと思います。
(議長)
はい、ありがとうございました。
(委員)
おっしゃったように、本屋さんで新書や一般書を書いておられる方を調べる方法もある
かもしれませんね。あと、ネットですね。
資料7のアンケートを見ると、かなり皆さん評価が厳しいなと思いますが、一般書もピ
ンからキリまでありますので、なかなか一般の方は難しいだろうと思います。この辺は、
私たちも含めて様々な方がサポートをしないといけないという気がします。OB会の皆さ
んたちが主体となってやられることなのですが、情報提供ぐらいはできるので、みんなで
サポートしていくことが大事だと思います。
(議長)
お二人の話は、協議事項にも関連してくると思いますので、このあたりで報告事項を終
わらせていただきます。只今いただいたご意見については、事務局で今後の運営の参考に
させていただきます。続いて、協議事項に移ります。事務局から説明をお願いします。
(事務局)
協議事項の説明を行います。資料9をご覧ください。今回は、グリーンカレッジの講師
についてです。グリーンカレッジでは、全コース合わせて年間約 35 名の方にご登壇いた
だいており、そのうち4、5名の方を新規講師として招いています。
教養課程では、幅広く様々な分野を学ぶコースであることから、毎回違う講師を選定し
ております。
専門課程では、ある程度専門的に学習するため、同一の講師で2回から5回の講義をい
ただくよう選定しております。
大学院は、年間を通してグループ学習を行い、研究成果を発表するため、各コース一人
の講師の方にご担当いただくよう選定しております。
講師選定は、各コースの目的に則したテーマで、多方面の分野からご講義をいだけるよ
うバランスよく選定していますが、なかなか新規講師が増えないことや新たな分野の開拓
が難しい状況です。特に大学院は、1年間を通して一人の講師に 13 回、講義やグループ
学習のサポートをお願いしていますので、ある程度教養課程や専門課程での実績がある方
から選定していますが、ここ数年は決まった講師の方にお願いしている状況です。
そこで本協議会の皆様に講師をご紹介いただきたく協議事項として提案します。特に不
足している分野は、社会参加、地域貢献、健康寿命、日本文化、世界の文化のテーマです。
このほかにも取り入れてみたらどうかというテーマがございましたら、ご紹介いただきた
く思います。よろしくお願いします。
(議長)
グリーンカレッジの方針に基づいてのテーマ設定、それにふさわしい講師の紹介になり
ます。確認ですが、この協議会は講師の選定ではなく、推薦ですよね。
(事務局)
そうですね。講師への依頼は事務局で行います。もし、委員の中でこの先生がふさわし
10
いのではないかという方がいたら、ご推薦いただければと思います。
(議長)
推薦ということで私たち協議会の力量が問われているのかもしれませんが、特に社会参
加、地域貢献、健康寿命の延伸、日本文化、世界の文化、こういった講師のご推薦、ある
いはこういうテーマはどうかという意見がありましたら、お願いいたします。
(委員)
健康寿命の延伸で、区内には健康長寿医療センターの研究所が 40 年以上前からありま
すね。長年の研究成果で大変貴重な資料や論文を出していらっしゃいます。そういう意味
では、板橋と大田区だけですよね。この健康長寿医療センターの影響は大きいと思います。
あとは、つい最近出た本で、まだまだ普及していない老化に対する意識改革について書
いてある本があります。そういう先生にぜひご参加いただいて、広げていただくようにす
ることは、とても大事なことではないかと感じています。
(委員)
健康寿命の延伸は私どもの東京都健康長寿医療センター研究所の大きなテーマなので、
研究している方はたくさんいるのですが、一つは講師の推薦にあたって、何回も日程を確
保するのは難しい先生が多いですよね。例えば、健康寿命の延伸というテーマで、私ども
の研究所の様々な講師が毎回違う側面からシリーズで講義するとか、そういうことの方が
面白いかなと個人的には思っています。
もう一つは、私どもは2か月に1回、都内で公開講座を開催していて、板橋区でも毎年
文化会館でやっています。それは区のご協力もあってやっているのですが、グリーンカレ
ッジの学生さんにも紹介して出ていただくとか、そこでやったテーマをもう1回こちらで
話すとか、そういう連携があれば、地の利を活かしたと言いますか、良いかなと思ってお
ります。ご希望があれば、研究所の上の先生方にお願いすることは可能です。
(議長)
一つのテーマで何人かの先生が担当される、いわゆるオムニバス方式ですね。
それから、連携については積極的に進めたらいかがでしょう。大きい会場でアナウンス
すれば、もっとネットワークが広がる気がしますので、ぜひ。
(委員)
お役に立てることがありましたら。
(議長)
ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。
(委員)
文化とはどういう意味ですか。文化というと、様々な物が入っているので歴史や宗教の
話なのか、文学も含めてなのかお聞きしたい。
(事務局)
文化文学コースのテーマに則した講師を探すのに毎回苦労しております。文学は、お引
き受けくださる先生が多くいて、英米文学や古典文学など幅広いジャンルの方々をお招き
していますが、文化というテーマになりますと極端に狭くなってしまって、絵画について
とか、食文化についてとか、ピンポイントの狭いテーマになってきてしまっておりますの
で、その辺でもう少し裾野を広げていければと思っております。
11
(議長)
こういうのはいかがでしょうか。私たち日本人は異文化との接触が苦手な国民かなとい
うも気もしますが、異文化との接触についてのテーマは今まで何かありましたか。
(事務局)
最近は、そういったテーマを取り上げておりませんので、ぜひご紹介をお願いします。
(議長)
すぐには浮かびませんが、お話しできる方を探してみたいと思います。
それから社会参加、地域貢献、これは理論の話を聞いてもあまり面白くないでしょう。理
論の話もありますが、実践してきた方のお話でしょうか。もし、詳しく何かイメージがあ
りましたら、ご説明いただければと思います。
(事務局)
グリーンカレッジは、教養を高めていただくとともに、今後も潤いのある生活を送って
いただくことを目指して講座を開いておりますので、シニアになっても、こういう社会参
加ができるとか、貢献できることはたくさんあるとか、将来が明るくなるテーマで講義を
していただくと非常にありがたいと思います。視野が広がっていくような講師がいらっし
ゃればと思います。
(議長)
ボランティア活動等に限定する話ではなく、起業やビジネスの話はどうでしょうか。
(事務局)
非常にいいかと思います。
(議長)
新たに企業業を起こすとか働く、こういったことで何かありますか。
(委員)
多くの市民大学は、教養的なことで終わっていて、なかなか今までの自分の生活を変え
て地域で活動するというのが少ないです。比較的豊かな人が、こういうところに参加され
て、現実に今地域で起きていることを学んでいないなと実感しています。今高齢者は元気
だから、そういうところを見なくて済んでいますが、すぐ自分がその渦中に入る、その現
実をきちんと知ることが必要ではないかと。自分のためにも地域参加が大事だという認識
を持てるような、学習が欠けていると感じています。
(議長)
教養講座プラス地域に入っていくきっかけみたいなところですね。
私の思いつきですが、この運営協議会に大学関係者が3人います。そして、こちらは高
齢者の学びの場ということですが、若い学生と高齢者が交わる場というのを考えなくても
いいのでしょうか。先生方、どう思いますか。
(委員)
実は、今大学の教育改革推進事業でキャンパスを横断して、地域貢献できる人材を育て
ていくプログラムがあって、これから第2の人生で学んでいこうとされる方も、学生も受
講できるようなカリキュラムができないか、検討を始めているところです。今、日本の大
学は、3つのパターンうちどれかを将来的に選べと文科省に言われています。国際化の中
で世界に通用する大学を目指すのか、芸術や音楽系のようなユニークな教育でやっていく
12
のか、地域貢献をやっていく大学を目指すのか。その先を読んで本学でも地域貢献を今考
えています。
そういったところで教員の中には地域貢献の形で、学びながら実践している先生もおら
れますし、私のところでは、埼玉県八潮市教育委員会から頼まれて、八潮こども夢大学と
いって、学生が講師となって八潮市の小学生に大学体験をしてもらうということもやって
います。去年に引き続き今年もやろうとしていて、学生に当日に向けての授業準備を今か
らさせています。そういった試みを、区内には本学を含めていくつか大学がありますので、
声をかけてくだされば、地域貢献をやっていかなければいけないと、みんな頭を悩ませて
いるところなので、大学も乗ってくると思います。
社会参加、地域貢献ということであれば、千葉キャンパスのコミュニティ政策学部が関
わってくるでしょうし、健康寿命は、総合福祉学部の領域だと思います。そして、日本・
世界文化は、歴史学科も関係してくるのかなという気がしております。異文化との接触は、
モンゴルとか東南アジアをフィールドに研究されている考古学の三宅という教授がいて、
まさに異文化の中で生きてきている人間ですので、話し方もうまいですからご紹介できま
す。板橋区とは包括協定を結んでいますので、ご相談に乗れると思います。
(議長)
ありがとうございました。最後に心強いお言葉をいただきました。どこかで学生とグリ
ーンカレッジの皆さんとコラボできる講座があってもいいですよね。
(委員)
そうですね。学生にしゃべらせることですごく勉強になると思います。逆に高齢者の方
も講師になっていただくと。学生と高齢者でコラボする、そういった試みをやっていると
ころはあまりないと思うので、板橋が先端を切ればいいと思います。
(議長)
はい、私も同感です。3大学それぞれが包括協定を結んでいますよね。それぞれの大学
に1講座持てという依頼をしたらいかがでしょうか。
学生も何かの講座を、私はスマホでもいいと思います。私もスマホを使いますが、使い
方はすべてゼミ生から聞きました。マニュアルがありませんので、使い方をみんな教えて
いただきました。そういったことから「学生もいいところあるね」、
「捨てたもんじゃない
ね」と。さっき異文化という話題がありましたが、学生と高齢者も異文化交流ですよね。
今なかなかそういった交流の場所がないので、ぜひグリーンカレッジが先駆的にトライし
てみたらいかがでしょうか。
(委員)
地域に関わる研究や教育は、地元の人とやるのがいいと私は思っています。今までは様々
な講師が主体だったけれども、教えながら学ぶ、学びながらお話をする、教員はコーディネ
ートに徹しきって、学生とシニアの方がお知り合いになるというのは難しいかもしれないけ
れど、講座の中に組み込まれると画期的なことになるだろうと思います。
(議長)
私も 15 年間くらい板橋区の地域課題の研究をしてきましたが、学生は地域の方に育てら
れていると実感していますので、これは先駆的に行いたいと思います。お願いします。
13
(委員)
日頃、区内大学の皆様には区の事業の公開講座でお力添えをいただき、ありがとうござ
います。公開講座は申込みが多く、私たちも、少しでも多くの方にご参加いただけるよう、
工夫を凝らして取り組んでいます。
先ほどの多世代との交流を実現できないかというお話ですが、今までどちらかというと、
ミドル・シニア世代の方々の活躍の場として位置づけられていた、大原・成増社会教育会
館について、10 月1日から生涯学習センターというものに改めて、中高生の居場所づくり
も含めた機能を持たせようと、準備を進めています。中高生を取り込んで、若者たちとミ
ドル・シニア世代が交流できる環境づくりということで準備を進めています。ぜひ、その
環境も活用していただきたいと思います。
私は常々、グリーンカレッジの皆様は、比較的、学ぶということを受け身で考えていら
っしゃる傾向が強いと思っています。しかし、相当のノウハウを持っていらっしゃいます
し、人生経験も豊富にございますので、そろそろ自分たちの知識をアウトプットしていた
だけないかと、講師としてご活躍いただけないかと考えています。
自分たちの知識を外に出す場ということで、生涯学習センターの運営にも関わっていた
だいて、若者たちとの交流もお考えいただいたらと思います。若者たちとミドル・シニア
世代にはある程度壁がございますので、これを乗り越えていくには年月が必要でございま
す。ただ、時間をかけながら、ミドル・シニア世代は「今の若者はこんなことを考えてい
るんだ」
、
「こんなことをやりたいんだ」と、若者たちは、
「自分たちの先輩はこういう苦労
をしてきたんだ」、
「こういう経験をしてきたんだ」ということをお互いに学びあう場を作
っていきたいと考えています。そういった意味で、生涯学習センターとグリーンカレッジ
をコラボしたいと思っておりますので、少し時間をかけながら、交流ができるような場を
設けていきたいと思っております。
(議長)
生涯学習センターに移行するのですね。その中に、大学生も運営側や中高生に教える立
場として、関わることができるといいですね。そこにミドル・シニア世代の方がいれば、
学生も学ぶ場所になりますね。板橋区にある様々な財産を結びつけていくことが、これか
ら大事だと思います。様々なネットワークで皆さんの持っているものを結びつけていくと、
新しい板橋区の学びの場が増えるような気がします。その辺の情報発信は、ホームページ
等でありますか。
(委員)
オープンが 10 月1日の予定ですので、8月から本格的にPRしたいと思っています。
それから、学生さんたちの活躍の場ということで、社会教育会館では、中高生の勉強会を
行っています。自ら学びたいという子どもたちに勉強を教えていただける学生さん方に、
ぜひお力を貸していただきたいと思っています。
(議長)
チャンスを与えていただければ、いろいろ活躍の場が広がりますので、ぜひ。
これに関してもう少し協議をしましょう。
(委員)
昨年で辞めてしまいましたが、農工大の学生さんと、30 年くらい米作り体験講座をやっ
てきました。子どもたちにとって、我々よりも大学生は身近な存在なので、とても影響が
ありますし、学生も良い経験になったと言います。そう意味では、学生も勉強になると思
14
いますので、ぜひ進めていただければと思っています。
(議長)
ありがとうございました。只今いただいたご意見については、先ほどと同様に事務局で
整理して、今後の運営の参考にしていただければと思います。
それでは、最後に新しい委員の方もいらっしゃいますので、情報交換も含めて委員の皆
様の最近の研究や活動、公開講座に関する思いをお話しいただければと思います。
(委員)
私は 96 歳の母がいて、母との関係や家族との関係でいろいろと悩みがあって、何かでき
るかなということで公募委員に応募しました。実は、こういう内容であると把握できてい
なかったので、学生さんとの交流とか、そういう内容で驚いています。
今のおとしよりはすごく元気で、様々なことを学んでいる方がたくさんいますが、その
後動けなくなったり、自分で判断できなくなったり、私はその怖さを、母を見て分かって
いるので、そちらの方にとても興味があります。公開講座や生涯学習よりも、これから自
分はどうなるだろう、介護施設に入って一生を終わるのか、そういうことも含めて、お教
えいただきたいことがたくさんあります。
今、家族関係も子どもは子ども、親は親となっていて、我々団塊の世代は、親の面倒を
見るけれども、子どもは私たちのことを全く関知していないと思います。それを考えると
不安でいっぱいです。
様々な講師の方が、様々な話をしてくださるのでとてもありがたいのですが、年を取っ
てもこの家に住めるのか、動けなくなったらどれくらいの間隔でヘルパーが来てくれるの
か、ご近所にも同世代が多いので、例えば4軒で一人だけヘルパーを雇って持ち回りにし
ようとか、そういう話を普段しているので、レベルの違う話を聞いて、私はとてもカルチ
ャーショックを受けました。
(議長)
はい、ありがとうございます。
(委員)
私は、板橋に 40 年近く住んでいますが、定年になってから、私のマンションの集会所で
毎週1回サロンをやっています。私はサロン作り応援や、今言われたようなことについて
学習会をやってきましたが、料金を取ると会場も借りられません。少ない金額ですが、会
費、参加費と書くと会場を貸してくれません。資料代としか書きようがないですよね。自
腹ではやれませんので、なかなか普及できないと感じていて、サロンの中で皆さんに教え
たり、一緒に話し合いながらやっていますが、ぜひ今ご要望があったことを普及させてい
ただきたいと思います。学びこそ力になるので、特に高齢者は情報が入ってこなくなりま
すので、私は学びを広げていくことが大事だと思い、参加させていただきました。
(委員)
私は、今大学の教員をしていますが、3年前は島根県の出雲大社の隣にある古代歴史博
物館の学芸員をしていました。神話を研究していて、古事記や出雲風土記に出てくる神話
を映像にする仕事をしていました。そういった仕事をしているせいか、私の上司に持ち込
まれた相談で、出雲市今市町のメインストリートが、シャッター通りなので、商店街を活
性化するために神様のモニュメントを作りたいというお話があり、上司に呼ばれて、出雲
15
市の今市の人たちと2年間、毎月1回公民館で古事記を一緒に読んで、神様のキャラクタ
ーを市民の皆様と制作しました。
最初は、皆さん受け身でお聞きになっていたのですが、1年経ったくらいから、いつま
でも先生に任せっきりにしていないで、自分たちで何か考えていかなければいけないと、
モニュメントのデザインを考えたり、神話にちなんだグッズを作ろうという運動が広がっ
ていきました。古事記 1300 年ということで島根県が大々的に打ち出していたので、上手く
乗れると思ったら、行政は行政で進めるということでかみ合いませんでした。一方で私は、
行政に身を置いていたので非常に困ったなというのを目の当たりにしていました。そうい
ったことを体験して、淑徳大学に移り、今は博物館の学芸員の卵を育てることを仕事とし
ています。何かやってみたいという市民の方と行政とは上手くいくようで上手くいかない
のですが、両方の立場は分かります。市民の皆さんはそこまでやっているのだから、やっ
てくれるだろうと期待する。一方、行政というのは、できることとできないことがあって、
それをやりたくてもできない。その両方を繋ぐのが学芸員だろうと思っていました。今、
大学の教員という立場になりましたが、この協議会で自分の役割は両方を繋ぐことだと思
っております。
(議長)
はい、ありがとうございます。はい、委員。
(委員)
私は大学院を出てすぐ今の研究所に就職して、もう 17,8 年おります。専門は、社会心
理学で、健康そのものをテーマに研究している訳ではないのですが、先ほどご家族の問題
が出ましたけれど、家族や近所付き合いなど、身近な人間関係、高齢者の日常生活をテー
マにやっていて、アンケート調査をして、どういう傾向があるかをまとめるというのが主
な仕事です。
私どもの研究所は、健康長寿医療センター研究所という名前で、健康長寿という名前に
変わるときに個人的に疑問を感じまして、健康でないといけないというように感じました。
しかし、高齢になって機能が低下していくというのは、ある意味仕方ない面もあるので、
どう老いと付き合うか、様々な問題をどう乗り越えていくか、という面も必要ではないか
と思います。そういった点も注意して研究していきたいと思います。
区民代表の委員のお話を聞いて、実にその通りだと思いました。ここは、すごくお元気
な方ばかりなのですが、現実は介護の問題など、非常にたくさん不安があると思いますの
で、現実問題を示しながらも、こういう解決法があるとか、こういうやり方があるという、
不安を解消できるようなテーマがあってもいいかなと感じました。
(議長)
また、ご登壇いただきたいと思います。
(委員)
いや、私はデータを分析しているだけですので、どなたか紹介したいと思います。
(委員)
私も将来のことは心配ですが、現在はOB会を主催している側として、参加して良かっ
たと思ってくれることと、いつまでも元気でいて、自分も寿命が来るまでは、入院なんか
しないように、頑張って楽しみたいなと思っています。
16
それから、会長の立場で一番心配なのは、外での活動の際の怪我ですね。下見をして、
安全なルートを選んで皆さんをご案内するということに専心しております。
そして今悩んでいるのは、指導者の高齢化です。例えば、ハーモニカ部というのがあっ
て、先生が急に亡くなってしまい、その後継者探しがなかなか難しいです。我々の会は、
どの部も指導者を会員の中から出しているので、外から指導者を呼ぶ方法もあると思いま
すが、今のところ、やっていませんので、高齢化によって講師がいなくなると、楽しみの
部がなくなってしまうという悩みがあります。ただ、ある程度廃部になるのは仕方がない
と思うので、新しく部を創設したりして、やっていかなくてはならないと思っています。
直接関係はないかもしれませんが、以上でございます。
(委員)
今年度で2期目なのですが、1期目からアンケートを拝見していると、必ず、板橋区の
歴史学を知りたいという意見があります。これはいつか来るだろうと思っていたのですが、
とうとう今年度後期で講義することになりました。私は、奈良の東大寺、中世の歴史を専
門としていますが、こちらでお話しするテーマは、板橋区に関連して寺社参詣の話にさせ
ていただきました。徳丸出羽三山講は、現在も活動していて、江戸時代の 17 世紀の末くら
いから続いており、出羽に行く講というのは、東京でここだけです。あとは江戸時代や明
治時代の資料を見ると、寺社が庶民にとっていかに重要であったか、資料が残っています。
受講される方もお寺や神社に参詣された経験はあると思いますので、受講される方とリン
クできるのではないかと思いテーマを選びました。
もし、継続してアンケートの意見に応えていくのであれば、生涯学習課文化財係や郷土
資料館、公文書館もありますので、協力していければと考えている次第です。
(委員)
大変活発な議論をありがとうございました。この4月に異動してまいりましたが、以前
は、政策経営部長として、区の基本構想と基本計画等、長期計画を担当していました。昨
年 10 月に基本構想が新しく定まり、今年の1月にそれに基づいて 10 か年の基本計画がで
きました。その中で、健康長寿のまちづくりが、未来創造戦略ということで、シニアの分
野も様々な計画事業が盛り込まれており、これから計画を実行する段階になります。
健康生きがい部は、元気高齢者を対象とする、グリーンカレッジなども企画しています
が、介護保険や、先ほど委員がおっしゃったような課題も抱えており、これらの間で施策
をどうバランスをとっていくかというところがあろうかと思います。
また、区では、介護保険計画を3か年ごとに作っておりますが、次の計画を策定する際
に、同時にシニア活動推進計画をスタートさせようと、策定作業を始めています。
2025 年には団塊の世代が後期高齢者になるということで、いくら元気な高齢者でも加齢
には勝てないですし、要介護や要支援の方が増えていくのは、避けられないと思っていま
す。元気高齢者と支えられる側の高齢者のみんなで、お互いに自助・共助ができ、地域の
中でいつまでも住み続けられる、エイジング・イン・プレイスということで、国では、平
成 37 年(2025 年)までに地域の中でそういった地域包括ケアシステムを立ち上げろと言っ
ておりますが、区では、平成 32 年(2020 年)ぐらいまでに区内全 18 地区で立ち上げたい
と思っています。行政の力だけでは限りがありますので、様々な事業者や住民の方、地域
で活動されている団体の方の力もお借りしたいと思っております。
17
別の公募委員の方から、なかなか地域に還元する意識が薄いというようなお話がありま
したが、とても大切なことだと思います。それから、ほかの委員からもお話がありました
ように、元気であらねば何事もなしえないということもございます。その中で持てる力を
どれだけ地域に還元していけるかというところで、皆それぞれ価値観も生き方も多様です
ので、その辺を上手くまとめて総合的にできればと思っています。一億総活躍と言われて
いますが、みんながみんなそうあらねばならないという社会は非常に息苦しいと思います
ので、もう少し肩の力を抜いて、視野を広げて、それぞれの力を少しずつ出していければ、
それでもやがては大きな力にまとまっていくと思います。このグリーンカレッジもシニア
活動推進計画の中で改めて位置づけ、意義を検証しながら模索していきたいと考えている
次第です。
(議長)
私も7月 29 日に「私の研究と教育実践から」ということを講義させていただきます。最
新のニュースとしては、昨年のゼミ生の研究で、板橋の新河岸地域の工場地帯の経営者に
インタビューしたものが、今週初めに YouTube にアップされました。お時間がありました
ら、ご覧いただければと思います。
今年は8月頃に、区の商店街の研究をします。商店主から、現状の課題や後継者問題な
どについて、ヒアリングをしてデータを取る予定です。事業主体の方のお役に立てるよう
に、若者が見て聞いて感じたことなどを政策提案する研究を行います。私は、学生をあま
り教室に閉じ込めておきたくない、むしろ外に出そうと、地域の人と関わりながら研究を
しています。地域は教育をする場所と思っています。今までも産学官でコラボしながら研
究をさせていただいていて、最終的には区に対しても政策提案をさせていただいておりま
す。
昨年、一昨年は品川区で研究をして、品川区は、私たちの提案を「産業育成のためにこ
のように事業化しました」
、と提案をしていました。これからも、学生の提案が板橋区の行
政に何らかのインパクトを与えるようなことをやりながら、いつも私の片足は大学の外、
地域に置きながら学生と一緒に学ばせていただきたいと思います。そういったことが、グ
リーンカレッジの役に立てばと思って、務めさせていただきます。
ほかにございますか。それでは、本日はこれで終了させていただきます。ありがとうご
ざいました。次回の運営協議会の開催は、12 月に予定されております。決まり次第、事務
局からご案内します。どうぞよろしくお願いいたします。
(事務局)
長時間のご議論ありがとうございました。委員の皆様からいただいたご意見は今後の運
営に役立たせていきたいと思います。ありがとうございます。
本日はお忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございました。次回もよろしく
お願いいたします。
(議長)
ありがとうございました。
【閉 会】
12 時 00 分
18