「H-1129」の海外における オプションライセンス契約締結のお知らせ

平 成 29 年 2 月 2 日
各
位
会社名
代表者名
株 式 会 社 デ・ウエスタン・セラピテクス研 究 所
代表取締役社長
日高 有一
( コ ー ド 番 号 :4 5 7 6 )
問合せ先
取締役総務管理部長
T EL
川上
哲也
05 2-2 18 -87 85
緑 内 障 治 療 剤 「 H -1129」 の 海 外 に お け る
オプションライセンス契約締結のお知らせ
当 社 が 創 製 し た「 H -1129」に つ き 、国 内 の 医 薬 品 事 業 会 社( 以 下 、
「 当 事 業 会 社 」)
に 対 し て 、緑 内 障 等 の 領 域 の 日 本 を 除 く 全 世 界 を 対 象 と す る 独 占 的 開 発 権・販 売 権
を 付 与 す る オ プ シ ョ ン ラ イ セ ン ス 契 約( 以 下 、
「 本 オ プ シ ョ ン 契 約 」)を 締 結 す る こ
とを本日決議しましたので、お知らせいたします。
本 オ プ シ ョ ン 契 約 の 締 結 に よ り 、当 事 業 会 社 は 、
「 H -1129」に 関 す る 緑 内 障 等 を
適 応 症 と し 、 日 本 を 除 く 全 世 界 に お い て 独 占 的 に 「 H -1129」 を 利 用 す る 前 提 で 、
その価値を一定期間評価検討する権利を得ることになります。
当 社 は 、当 事 業 会 社 が オ プ シ ョ ン 権 を 行 使( ま た は 放 棄 )す る ま で の 期 間 、一 定
額のオプション料を受領いたします。
更 に 、本 オ プ シ ョ ン 権 が 行 使 さ れ た 際 に は 、契 約 一 時 金 並 び に 開 発 及 び 販 売 の 進
捗 に 応 じ た マ イ ル ス ト ー ン フ ィ ー を 受 領 し 、 そ の 総 額 は 最 大 73 億 円 と な る 可 能 性
が あ り ま す 。ま た 、製 品 の 販 売 後 は 、販 売 高 に 応 じ た ロ イ ヤ リ テ ィ を 受 領 い た し ま
す。
な お 、当 事 業 会 社 の 会 社 名 及 び 本 契 約 に 係 る 財 務 条 件 に つ き ま し て は 守 秘 義 務 上 、
非開示となります。
「 H -1129」の 緑 内 障 領 域 に 関 す る 日 本 の 権 利 は 、平 成 25 年 3 月 に わ か も と 製 薬
株 式 会 社( 以 下 、
「 わ か も と 製 薬 」)に ラ イ セ ン ス ア ウ ト し て お り 、現 在 、緑 内 障 ・
高 眼 圧 症 を 適 応 症 と し て 国 内 第 Ⅰ 相 臨 床 試 験 が 行 わ れ て お り ま す 。 ま た 、 平 成 29
年 度 に 国 内 第 Ⅱ 相 臨 床 試 験 の 開 始 、 平 成 30 年 度 に 国 内 第 Ⅲ 相 臨 床 試 験 の 開 始 を 計
画 し て お り ま す ( わ か も と 製 薬 の 開 発 コ ー ド :「 W P -1303」)。
な お 、本 件 に よ る 平 成 29 年 12 月 期 業 績 予 想 へ の 影 響 は 、平 成 29 年 2 月 14 日 公
表 予 定 の「 平 成 28 年 12 月 期 決 算 短 信〔 日 本 基 準 〕
( 連 結 )」の 平 成 29 年 12 月 期 業
績予想に織り込む予定であります。
当社は、
「 H -1129」に 関 し て 、緑 内 障 領 域 以 外 の 権 利 を 有 し て お り ま す の で 、今
後 は 他 疾 患 の 適 応 に 向 け た 研 究 開 発 に 取 り 組 み 、パ イ プ ラ イ ン の 拡 充 及 び パ イ プ ラ
インの価値向上に努めてまいります。
H -1129( W P -1303) に つ い て
プ ロ テ イ ン キ ナ ー ゼ 阻 害 剤 (注 1)を 中 心 と す る 当 社 化 合 物 ラ イ ブ ラ リ ー (注 2)の シ ー
ド化合物を基にして最適化された、緑内障・高眼圧症を適応症とする開発品です。
各 種 プ ロ テ イ ン キ ナ ー ゼ (注
3)
を 阻 害 す る 他 に 、 熱 シ ョ ッ ク タ ン パ ク 質 (注
4)
の Hsp90
に 結 合 す る こ と が 確 認 さ れ て お り 、そ の 結 果 、線 維 柱 帯 - シ ュ レ ム 管 を 介 し て 主 流
出路からの房水流出を促進し眼圧を下降させることが示唆されております。
日 本 に お け る 権 利 は 、 平 成 25 年 3 月 に わ か も と 製 薬 に ラ イ セ ン ス ア ウ ト い た し
ま し た 。 そ の 後 、 非 臨 床 試 験 が 進 め ら れ 、 平 成 28 年 3 月 よ り 国 内 第 Ⅰ 相 臨 床 試 験
が行われております。
以
上
用語解説
(注 1 )阻 害 剤
生 体 内 の 様 々 な 酵 素 分 子 に 結 合 し て 、そ の 酵 素 の 活 性 を 低 下 若 し く は 消 失 さ せ る 物
質 を 指 し ま す 。化 学 物 質 が 特 定 の 酵 素 の 活 性 を 低 下 若 し く は 消 失 さ せ る こ と に よ り 、
病気の治療薬として利用されることがあります。
(注 2 )化 合 物 ラ イ ブ ラ リ ー
化 合 物 ラ イ ブ ラ リ ー と は 、当 社 が 長 年 に わ た り 蓄 積 し て き た 新 薬 候 補 化 合 物 の タ ネ
と な る 化 合 物 群 で す 。こ れ ら の 化 合 物 の 一 つ 一 つ が 特 徴 的 な 性 質 を 有 し て お り 、基
礎研究や新薬候補化合物発見に利用されます。
(注 3 )プ ロ テ イ ン キ ナ ー ゼ
ATP(ア デ ノ シ ン 三 リ ン 酸 と 言 わ れ 、 体 内 で 作 ら れ る 高 エ ネ ル ギ ー 化 合 物 )等 、 生 体
に お い て エ ネ ル ギ ー の 元 と な る 低 分 子 物 質 等 の リ ン 酸 基 を 、タ ン パ ク 質 分 子 に 転 移
す る (リ ン 酸 化 )酵 素 で す 。一 般 に リ ン 酸 化 を 触 媒 す る 酵 素 を キ ナ ー ゼ と 呼 び 、特 に
タンパク質をリン酸化するキナーゼをプロテインキナーゼと言います。
(注 4 ) 熱 シ ョ ッ ク タ ン パ ク 質
細胞が熱等のストレス条件下にさらされた際に発現が上昇することで細胞を保護
するタンパク質の一群であり、
「 Hsp90」な ど の よ う に 、そ れ ぞ れ の 分 子 が そ の 分 子
量に基づいて名づけられています。