2017年3月期 第3四半期決算説明

■ 2017年3月期 第3四半期
決算説明
2017年1月31日
北海道電力株式会社
■目 次
・泊発電所の再稼働に向けた取り組み
・・・
3
・現下の経営環境を踏まえた対応
・・・
6
・「総合エネルギー企業」に向けた事業領域の拡大
・・・
7
・将来の安定供給を支える発電・流通設備の構築
・・・
8
・地球温暖化問題への対応
・・・
9
・配 当
・・・ 10
・決 算
2017年3月期第3四半期決算
・・・ 11
2017年3月期 見通し
・・・ 23
・参考資料
・・・ 27
2
■泊発電所の再稼働に向けた取り組み
○原子力規制委員会による新規制基準への適合性審査は、地震・津波関連について、基準地震動に
加え、基準津波や火山に関する当社説明内容について概ねご了解いただいている。
現在、これまでの審査における議論や現地調査(昨年10月末実施)におけるご指摘を踏まえ、
適合性の確認を早期に得られるよう真摯に対応している。
○プラント設備関連については、昨年7月に約1年10ヵ月ぶりに審査が再開。昨年10月末の審査会合
では、これまでの審査における未回答の指摘事項や現地調査(昨年9月上旬実施)におけるコメ
ント、とりまとめに時間を要している事案等について、ご説明させていただいた。
○安全対策工事については、当初計画していた工事は概ね完了。
基準地震動見直しに伴う耐震補強工事などについても、一日も早い完成を目指し鋭意実施中。
【適合性審査への対応状況】
申請時期
審査会合の
開催状況
泊発電所1・2号機
2013年7月
2013年7月/2014年3月(補正)
84回
48回
○基準地震動は昨年12月に概ね了解いただいた。
○現在、これまでの審査における議論や現地調査におけるご指摘
などを踏まえ、さらに説明が必要な事項について鋭意対応中。
【安全対策工事の進捗状況】
対策
泊発電所3号機
主な設備
燃料損傷防止対策設備、原子炉格納容器破損防止対策設備、
新規制基準 防潮堤、緊急時対策所等
施行時点で
計画していた 特定重大事故等対処施設
貯水設備、重大事故時用ポンプ、重大事故時
安全対策工事
○プラント影響評価を除き、泊3号機と
合わせて審査中
泊発電所3号機
防潮堤は完成、緊急時対策所は使用を開始
その他も機器本体の搬入や据付け迄ほぼ完了
実施中
用発電機、フィルタ付ベント、緊急時制御室
適合性審査を 原子炉格納容器スプレイ配管の2重化
踏まえて
追加・変更し
た主な工事 竜巻対策工事、内部火災対策工事、内部溢水対策工事 等
泊発電所1・2号機
配管追加据付は
概ね完了
工事不要
追加・変更が生じる可能性はあるが、早期
の工事完了を目指し全力で取り組んでいる
3
■泊発電所の再稼働に向けた取り組み ~ 適合性審査の状況
○適合性審査において、原子力規制委員会から「審査は大詰め」とのコメントをいただいており、
残る検討課題は以下の3点に絞られてきている。
○地震・津波関連においては、「①積丹半島西岸の海岸地形の成り立ち」について、原子力規制委員会
による現地調査などを踏まえ、当社の説明性をさらに高める取り組みが求められている。
○プラント設備関連においては、「②津波により防波堤が損傷した場合の発電所設備への影響評価」、
「③地震による防潮堤地盤の液状化の影響評価」について、審査会合における当社説明に対し、
「多岐にわたる検討が必要」などのコメントをいただいている。
○これら課題については現在、検討などに時間を要しているが、できるだけ早く原子力規制委員会の
理解を得て、原子炉設置変更許可申請に係る補正申請を行えるよう、総力を挙げて取り組んでいる。
[主な審査項目]
項 目
地震・津波関連
プラント設備関連
主な課題
ポイント
対応
①積丹半島西岸の海岸地形
の成り立ち
「地震性隆起ではない」との当社
評価の説明性を更に高めるため、
地震性隆起が認められる他地域と
の違いを明確にすること。
地震性隆起が認められる
他地域のデータを拡充し、
積丹半島西岸との比較を
できるだけ早く説明する。
②津波により防波堤が損傷
した場合の発電所設備へ
の影響評価
防波堤が損傷した場合の発電所設
備への影響などについて、より詳
細に確認すること。
解析的評価や水理模型実
験等によって、波及的影
響がないことをできるだ
け早く説明する。
③地震による防潮堤地盤の
液状化の影響評価
地震による防潮堤(盛土区間)の
地盤の液状化などについて、複数
の手法で妥当性を説明すること。
液状化に関するデータの
取得および評価を進め、
できるだけ早く説明する。
4
■泊発電所の再稼働に向けた取り組み ~ 工程イメージ
○再稼働に向け、原子炉設置変更許可の補正申請を速やかに行うことができるよう、全社的な応援体制を組んでおり、
他プラントの先行事例を最大限活用し、工程の短縮を目指す。
○泊発電所の安全性向上の取り組みや再稼働の必要性などについてご理解いただくことを目的とした「説明会」に
ついて、昨年4月中旬から同9月中旬にかけて開催。(開催箇所:後志管内20市町村および札幌市)
○泊発電所を対象とした国の原子力防災訓練が昨年11月に開催され、当社は原子力事業者として、事故収束のための
訓練や関係機関への連絡などの訓練を行うとともに、オフサイトにおいては北海道や地元自治体の訓練に協力。
また、本年2月には暴風雪時の重大事故を想定した冬季訓練を予定。
これまでの動き
今後の予定(イメージ)
基準地震動概ね了解
新規制基準 適合性審査
原
現在
申請
補正書作成
子変 (2013年7月)
炉更
設許
審査対応
置可
工画
事認
計可
保定
安認
規可
泊発電所
補正書提出※1
審査
審査書案 パブリックコメント
作成
許可手続き
新たな基準地震動による耐震性の評価など
※1設備の設計のもとになる基準地震動や基準
津波などに関する審査会合での指摘を踏まえ、
変更・追加した内容を補正書として提出。
許可
申請(2013年7月)
補正書提出
審査
認可
申請(2013年7月)
補正書提出
審査
※2認可を受けた工事計画どおり
に工事が行われているかなど
認可 について、国が確認。
使用前検査※2
安全対策工事
起動操作 試運転
理解活動
<説明会を含む>
防災訓練
<当社の訓練および国、北海道、地元自治体の訓練を含む>
再稼働(発電再開)
5
■現下の経営環境を踏まえた対応
現下の経営環境やこの先の競争環境を踏まえ、「経営基盤強化の取り組み」および「競争の進展への
的確な対応」を加速化し、競争を勝ち抜くとともに、収支改善・財務基盤の強化を図る。
○経営基盤強化の取り組み
□小売全面自由化など事業環境が変化する中にあっても、責任あるエネルギー供給事業者として、
お客さまに低廉な電気をお届けするための経営基盤の一層の強化を図ることを目的に、社長を委員
長とする「経営基盤強化推進委員会」を立上げ、既成概念に捉われない様々な対策を強力に推進。
□競合する他社との競争環境の中でもお客さまのご期待にお応えできるよう価格競争力を高めるとと
もに、利益を拡大し、優先株式を償還しつつ、自己資本の回復を図る。
○競争の進展への的確な対応
□特別高圧・高圧分野
契約奪還・切替阻止に向け、お客さまニーズを捉えた最適なメニューの提案等、
きめ細かな営業活動を強力に展開。
□低圧分野
本年4月よりお得な新しい電気料金メニューを提供(下表)。料金メニューや
サービスの更なる充実を図り、お客さまのご期待に応えられるよう取り組む。
従来区分
従量電灯
時間帯別
メニュー
新メニュー名
エネとくLプラン
Web・eプラス
eタイム3プラス
対象となるお客さま
加入の目安・条件
メリット例注
電気のご使用量の比較的
多いお客さま
400kWh/月以上
△4.4%※1
30A以上
△3.9%※2
Web料金お知らせサービス
をご利用のお客さま
ヒートポンプ暖房等をご
ヒートポンプ式給湯器・暖房機,
利用のお客さま (スマート電化) ロードヒーティング機器の利用
△4.5%※3
注)当社モデルによる従来メニューからの比較。メリット例の値は下記※1~3のモデルを前提に算定。
※1: 従量電灯B,40A(400kWh/月) ※2:従量電灯B,30A(230kWh/月) ※3:契約容量12kVA(約12千kWh/年)
6
■「総合エネルギー企業」に向けた事業領域の拡大
○競争環境下においても、責任あるエネルギー供給の担い手として北海道の持続的発展を支えていく
ことを前提に、総合エネルギー企業としてのさらなる成長に向けた「事業領域拡大」の一環として、
昨年、「首都圏エリアでの電力販売」を開始するとともに、「福島県・相馬港における天然ガス火力
発電事業」へ参画。
○首都圏エリアでの電力販売は、昨年11月より営業活動を開始。当初は、業務用のお客さまを中心に
営業を進め、泊再稼働後には海外炭火力を中心としたベース電源余力の活用を図り、産業用のお客さ
まへも拡大。将来的に当社収益の柱の一つとして育てていく。
○ガス供給事業については、北海道内をターゲットに、来年の石狩湾新港発電所のLNGタンク完成も
踏まえ、早期に事業を開始できるよう準備作業を推進。
北海道地域以外での電力販売、発電事業への取り組み
(年度)
2016
販
売 ○首都圏エリアでの電力販売
体 [特別高圧・高圧分野を対象]
制
電 ○北海道外で調達
源 ○相馬港天然ガス火力発電事業
[10万kW程度]
確
保 ○泊再稼働後の自社電源の活用
2020
11月開始
※低圧分野については今後の競争状況などを踏まえ検討
春商業運転開始
道内の安定供給を前提とした供給余力の活用
ガス供給事業への取り組み
進 ○北海道内でのガス供給事業
出
7
■将来の安定供給を支える発電・流通設備の構築
○将来の安定供給を支える基盤整備
当社は、将来にわたる安定供給の確保、価格競争力、環境への適合性を兼ね備えた電源構成を追求。
現在、当社初のLNG火力発電所(石狩湾新港発電所)の導入や北本連系設備の増強を確実に推進。
○再生可能エネルギー導入拡大に向けた取り組み
・系統規模の小さい北海道においては、風力発電や太陽光発電の出力予測精度の向上や出力制御方法の確立な
どに取り組むことで、風力・太陽光発電の最大限の活用と電力品質維持を両立。
・再生可能エネルギーのさらなる活用に向け、東京電力殿との北本連系設備を活用した風力発電の実証試験
をはじめとする風力・太陽光発電の導入拡大の取り組みについて着実に推進。
<将来の安定供給を支える基盤整備>
□ 火力発電設備
・石狩湾新港発電所の導入(LNG発電所)
□ 流通設備
・北本連系設備の増強
<再生可能エネルギー導入拡大に向けた取り組み>
□ 風力・太陽光発電の導入拡大
・風力発電の導入拡大に向けた東京電力殿との実証事業
・再生可能エネルギー予測システムの導入
□ バイオマス発電事業
・家畜系バイオマス発電の出力制御に係る研究開発
・水素を活用した小規模木質バイオマス発電実証事業
□ 水力発電設備
・京極発電所(純揚水)、京極名水の郷発電所等の導入
・高効率機器導入等による未利用エネルギーの活用
□ 地熱発電
・壮瞥町における地熱資源調査
□ 大型蓄電池システム実証事業
・レドックスフロー電池の性能実証、制御技術の開発
□ 水素エネルギーシステム技術開発
・風力発電等の出力変動や余剰電力を水素を活用し、
吸収・制御するシステムの事業化可能性を調査
○S+3Eの観点から、電源構成の最適なエネルギーミックスを追求。
○LNG火力発電所や再生可能エネルギーの導入拡大などの上記取り組みに加え、安全性の確保
を大前提とした泊発電所の安定運転に取り組み、低炭素社会の実現に貢献。
8
■地球温暖化問題への対応
○当社は、水力発電をはじめ風力発電や太陽光発電など、再生可能エネルギーの導入拡大に積極的に
取り組んでおり、 2015年度において当社の電力量に占める再生可能エネルギーの割合は2割を超
える状況。(国の電源構成目標における再生可能エネルギーの比率は、2030年で22~24%)
○「電気事業低炭素社会協議会の低炭素社会実行計画」で掲げた目標の達成に向け、前頁の取り組み
を推進することにより、温室効果ガス排出削減に貢献していく。
電力量に占める再生可能エネルギーの割合
2015年度の電力量に占める再生可能エネルギー(※)
の割合は、2割を超える状況。
「電気事業低炭素社会協議会の
低炭素社会実行計画」の目標
 CO2排出原単位(2030年度)
0.37kg-CO2/kWh程度※(電気事業全体での目標値)を目指す。
※ お客さまのご使用量1kWhあたりの数値
2%
再生可能
エネルギー
2割程度
2割超
16%
27%
6%
2015年度
実績
当社のCO2排出原単位*1の推移
再エネ
(FIT電気以外)
FIT電気
0.68
0.7
石炭
卸電力取引所
・その他
0.5
0.4
※ 固定価格買取制度(FIT)適用分を含む。
0.69
0.68
LNG火力や更なる再エネの導入、
泊発電所の安定運転などに取り組み、
温室効果ガス排出削減に貢献。
0.49
0.42
0.37kg-CO2/kWh
0.34
0.3
0.2
0.68
東日本大震災発生
0.6
石油
49%
(kg-CO2/kWh)
泊発電所3基が稼働した2010年度は2030年度の目標値を下回るレベル。
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
(年度)
*1 CO2クレジット等調整後の値
9
■配 当
2016年度 期末
期末配当予想については、当期の業績を見極める必要があることから、普通株式、
優先株式ともに引き続き「未定」とさせていただく。
当社の配当方針である「安定配当の維持」を基本に業務運営を進め、配当予想が可能と
なり次第、速やかにお知らせする。
[配当の状況(普通株式)]
1株当たり配当金
中間
期末
年間
2016年度
―
未定
未定
2015年度
―
5円
5円
10
■ 決 算
■ 2017年3月期 第3四半期決算
11
(空白)
12
■決算概要
2017年3月期第3四半期(4~12月)決算のポイント
(主な減収要因)
売上高
・販売電力量の減少や、燃料費調整制度に基づく電気料金の引下げによる収入の減少
など
(主な減益要因)
利
・燃料費調整制度に基づく電気料金の引下げによる売上高の減少が、燃料価格の低下
益
による燃料費の減少を上回る一時的な要因
・火力発電所定期検査基数の増加による修繕費の増加
など
(単位:億円)
連 結
当第3
四半期
(A)
売
上
前年同期
(B)
増 減
(A)-(B)
単
前 年
同期比%
(A)/(B)
当第3
四半期
(A)
独
前年同期
(B)
増 減
(A)-(B)
前 年
同期比%
(A)/(B)
高
5,057
5,208
△150
97.1
4,875
5,000
△125
97.5
営 業 利 益
202
331
△128
61.2
150
294
△144
51.1
経 常 利 益
89
224
△134
39.9
42
191
△148
22.5
四半期純利益
45
195
△149
23.2
15
178
△163
8.5
※「企業結合に関する会計基準」等を適用し、連結決算においては、「四半期純利益」を「親会社株主に帰属する四半期純利益」
としている。
13
■収支比較表(連結)
(単位:億円)
当第3四半期
(A)
5,057
4,863
前年同期
(B)
5,208
4,988
増 減
(A)-(B)
△150
△124
前年同期比%
(A)/(B)
97.1
97.5
193
220
△26
87.9
300
22
23
△0
99.1
30
5,079
5,231
△151
97.1
7,271
4,854
4,876
△22
99.5
6,810
4,691
4,687
3
100.1
6,551
163
188
△25
86.3
258
136
130
5
104.6
180
4,990
5,006
△16
99.7
6,990
[202]
89
[331]
224
[△128]
△134
[61.2]
39.9
[431]
280
渇水準備金引当又は取崩し(△)
12
-
12
-
10
特
16
-
16
-
-
税金等調整前四半期(当期)純利益
60
224
△163
27.1
270
法
13
27
△13
50.5
51
四 半 期(当 期) 純 利 益
47
197
△150
23.9
219
非支配株主に帰属する四半期(当期)純利益
1
45
2
195
△0
△149
73.7
23.2
6
212
174
△97
44.6
89
経
常
収
益
営業収益(売上高)
電気事業営業収益
その他事業営業収益
営業外収益
合
計
営業費用
経
常
費
用
電気事業営業費用
その他事業営業費用
営業外費用
合
[営
経
計
業
常
別
人
利
利
損
税
益]
益
失
等
親会社株主に帰属する四半期(当期)純利益
前年度
7,241
6,940
※昨年8月の台風災害に伴う復旧費用を特別損失に計上。
(参考)
四半期包括利益(包括利益)
77
14
■販売電力量
販売電力量
対前年同期比 6.0%の減少
・春先や冬季の気温が前年に比べ低く推移したことによる暖房需要の増加はあったが、他事業者への
契約切り替えの影響や一部お客さまの自家発電の稼働増による当社売電の減少などにより、
販売電力量合計で、1,217百万kWhの減少(対前年同期比 △6.0%)となった。
(単位:百万kWh)
当第3四半期
(A)
低
圧
高圧・特別高圧
合
計
前年同期
(B)
増 減
(A)-(B)
前年同期比%
(A)/(B)
前年度
8,954
8,919
35
100.4
13,444
10,019
11,271
△1,252
88.9
15,148
18,973
20,190
△1,217
94.0
28,592
(単位:℃)
3月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
績
1.4
7.0
13.9
15.4
19.9
23.2
18.7
10.2
1.7
△1.5
前年差
△1.7
△0.8
0.8
△0.5
△0.6
1.7
1.0
△0.2
△3.3
△1.9
平年差
1.4
0.8
2.5
△0.3
0.5
1.9
1.3
△1.1
△2.7
△0.1
実
平均気温
(2016年)
4月
15
■供給電力量
・泊発電所が全基停止していることに加え、火力発電所の計画外停止・出力抑制などはあったが、
出水率が113.5%と平年を上回ったことや、供給設備の適切な運用を図ったことなどから、
安定供給を維持。
【対前年同期増減理由】
(自 社 水 力)出水率が113.5%と豊水となったこと など
( 〃
火 力)販売電力量の減少や水力発電量の増 など
( 〃
原子力)泊発電所は前年と同様に全基停止
(融通・他社受電)他社火力発電所からの受電増 など
(単位:百万kWh)
当第3四半期
(A)
前年同期
(B)
増 減
(A)-(B)
自
(出水率)
(113.5%)
(97.2%)
(16.3%)
水
力
火
力
3,238
13,997
2,834
15,730
404
△1,733
( -)
( -)
( -)
-
96
17,331
4,284
△146
21,469
-
93
18,657
4,245
△104
22,798
-
3
△1,326
39
△42
△1,329
(設備利用率)
社
原子力
新エネルギー等
計
融通・他社受電
揚水用
合
計
前年同期比%
(A)/(B)
前年度
(99.8%)
114.2
89.0
3,502
22,158
( -)
-
103.0
92.9
100.9
140.2
94.2
-
131
25,791
6,229
△120
31,900
16
■収支比較表(収益-単独)
(単位:億円)
当第3四半期
(A)
電
灯
電
力
料
前年同期
(B)
増 減
(A)-(B)
電灯料
1,950
2,058
△107
電力料
2,188
2,531
△343
計
4,138
4,590
△451
その他収益
763
433
329
[売 上 高]
[4,875]
[5,000]
[△125]
経 常 収 益
4,901
5,024
△122
主
な
増
減
要
因
〔売上高の増減要因〕
・再エネ賦課金の増(101)
・再エネ特措法交付金の増(131)
・燃料費調整制度に基づく電気料金の引下げ
(△330)
・販売電力量の減(△119)
17
■収支比較表(費用・利益-単独)
(単位:億円)
当第3四半期
(A)
人件費
前年同期
(B)
増 減
(A)-(B)
主 な 増
減 要
因
405
381
24
1,635
1,866
△230
燃料費
772
1,106
△333
購入電力料
863
760
103
・再エネ買取量の増(131)
・燃料価格の低下(△199)
・水力発電量の増(△77)
・販売電力量の減(△67)
修繕費
764
592
172
・火力発電所定期検査基数の増(107)
減価償却費
591
628
△36
支払利息
114
122
△8
1,346
1,242
104
経 常 費 用
4,858
4,833
25
[営 業 利 益]
経 常 利 益
[150]
42
[294]
191
[△144]
△148
渇水準備金引当/取崩し(△)
12
-
12
特 別 損 失
15
-
15
法 人 税 等
-
12
△12
四半期純利益
15
178
△163
燃料費・購入電力料
その他費用
・退職給付費用の増など
・定率償却による逓減効果
など
・再エネ特措法納付金の増(101)
・台風災害に伴う復旧費用
18
■経常利益の変動要因(単独)
2016年3月期第3四半期 経常利益
好
転
要
悪
因
■燃料価格の低下による燃料費の減少
191億円
199億円
化
要 因
■燃料費調整制度に基づく電気料金の
引下げによる売上高の減少
330億円
■販売電力量の減少による燃料費の減少
67億円
■販売電力量の減少による売上高の減少
119億円
■水力発電量の増加による燃料費の減少
77億円
■修繕費の増
(火力発電所定期検査基数の増加 など)
172億円
■その他
・減価償却費・支払利息の減少
・卸電力取引所における取引増 など
130億円
差し引き
148億円
減少
2017年3月期第3四半期 経常利益
42億円
19
■四半期純利益の変動要因(単独)
2016年3月期第3四半期 四半期純利益
好
■法人税等の減少
転
要
178億円
悪
因
12億円
差し引き
化
要 因
■経常利益の減少
148億円
■渇水準備金の引当
12億円
■特別損失の計上
(台風災害に伴う復旧費用)
15億円
163億円
減少
2017年3月期第3四半期 四半期純利益
15億円
20
■貸借対照表(連結・単独)
(単位:億円)
当第3四半期末
(A)
資
負
前年度末
(B)
増 減
(A)-(B)
連結
18,020
18,261
△241
単独
17,387
17,650
△263
連結
16,050
16,289
△238
単独
15,803
16,042
△238
連結
1,860
1,863
△3
単独
1,584
1,608
△24
産
債
純 資 産
主な増減要因(単独)
・設備投資(959)
・減価償却による電気事業固定資産等の減
(△591)
・再処理等拠出金法施行に伴う使用済燃料
再処理等積立金の取崩しなどによる減
(△486)
・有利子負債の増(525)
・再処理等拠出金法施行に伴う使用済燃料
再処理等引当金の取崩しなどによる減
(△493)
・支払債務の減(△152)
・四半期純利益の計上(15)
・その他有価証券評価差額金(39)
・前期末配当金(△46)
・優先株式の消却による資本剰余金の減
(△32)
※連結の純資産額は非支配株主持分を除く。
自己資本比率(%)
有利子負債残高
(億円)
連結
10.3
10.2
0.1
単独
9.1
9.1
0
連結
13,391
12,890
500
単独
13,425
12,900
525
21
(空白)
22
■ 2017年3月期 見通し
23
■2017年3月期の業績見通し(連結・単独)
業績予想
・売上高は、販売電力量の減少や燃料費調整制度に基づく電気料金の引下げによる収入の減少など
により、減収となる見通しです。
・利益は、燃料費調整制度に基づく電気料金の引下げによる売上高の減少が、燃料価格の低下による
燃料費の減少を上回る一時的な要因に加え、火力発電所定期検査基数の増加による修繕費の増加
などにより、減益となる見通しです。
(単位:億円,億kWh)
2016年度
連
結
売 上 高
営 業 利 益
経 常 利 益
親会社株主に 帰属する
当 期 純 利 益
単
独
売 上 高
営 業 利 益
経 常 利 益
当期純利益
(対前期増減率)
販 売 電 力 量
今回見通し (A)
10月見通し (B)
7,070程度
260程度
120程度
70程度
6,790程度
210程度
70程度
40程度
7,070程度
-
-
-
6,790程度
-
-
-
(△5.7%程度)
増
減 (A)-(B)
2015年度
(C)
対前期増減
(A)-(C)
同程度
-
-
-
同程度
-
-
-
7,241
431
280
212
6,957
361
212
170
△170程度
△170程度
△160程度
△140程度
△170程度
△150程度
△140程度
△130程度
(△5.4%程度)
270程度
270程度
同程度
286
△16程度
109程度
48程度
105程度
47程度
4程度
1程度
120
48.7
△11程度
△0.7程度
【主要諸元】
為替レート(円/$)
原油CIF価格($/bl)
※今回見通しでは、為替レート及び原油CIF価格は、1月以降それぞれ115円/$程度、55$/bl程度として想定。
配
当
・期末配当予想につきましては、当期の業績を見極める必要があることから、普通株式および優先株式
ともに引き続き未定とさせていただきますが、当社の配当方針である「安定配当の維持」を基本に
業務運営を進め、配当予想が可能となり次第、速やかにお知らせいたします。
24
■経常利益の変動要因(単独)
2016年3月期 経常利益
好
転
要
212億円
悪
因
100億円程度
■燃料価格の低下による
燃料費の減少
化
要 因
■燃料費調整制度に基づく電気料金
の引下げによる売上高の減少
380億円程度
■販売電力量の減少による
燃料費の減少
80億円程度
■販売電力量の減少による
売上高の減少
130億円程度
■水力発電量の増加による
燃料費の減少
70億円程度
■修繕費の増加
(火力発電所定期検査基数の増加 など)
140億円程度
■減価償却費・支払利息の減少
70億円程度
■その他
・貸倒引当の減少
・卸電力取引所における取引増 など
190億円程度
差し引き
140億円程度
2017年3月期 経常利益
減少
70億円程度
25
■当期純利益の変動要因(単独)
2016年3月期 当期純利益
好
■法人税等の減少
転
要
170億円
悪
因
30億円程度
化
要 因
■経常利益の減少
■特別損失の計上(15億円)など
(台風災害に伴う復旧費用)
差し引き
130億円程度
2017年3月期 当期純利益
140億円程度
20億円程度
減少
40億円程度
26
■ 参考資料
【決 算】
□ 費用項目(単独)
・人件費 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・燃料費・購入電力料 、主要諸元 ・・・・・・・・・・・・・・・・
・修繕費、減価償却費 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・支払利息、その他費用 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
□ 再生可能エネルギー固定価格買取制度の影響額(参考) ・
□ セグメント情報 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
□ 連結包括利益計算書 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
30
31
32
33
34
35
36
【再生可能エネルギー導入拡大に向けた取り組み】
□ 太陽光発電の導入状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
□ 風力発電の導入状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
□ 再生可能エネルギー予測システムの導入 ・・・・・・・・・・・・
□ 風力発電導入拡大に向けた東京電力殿との実証試験 ・・
□ 大型蓄電システムの実証事業 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
□ 水力発電所の未利用エネルギーの有効活用 ・・・・・・・・・・
□ 地熱発電の取り組み ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
□ 家畜系バイオマス発電に係る研究開発 ・・・・・・・・・・・・・・
□ 水素を活用した「小規模木質バイオマス発電実証事業」・
□ 「水素を活用した再エネ電力の有効活用技術開発」への参画 ・
【泊発電所の再稼働に向けた取り組み ~適合性審査への対応】
□ 泊発電所の再稼働に向けた取り組み ~課題① ・・・・・・ 38
□ 泊発電所の再稼働に向けた取り組み ~課題② ・・・・・・ 39 【事業領域の拡大】
□ 泊発電所の再稼働に向けた取り組み ~課題③ ・・・・・・ 40
□ 事業領域の拡大 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
□ 首都圏エリアでの電力販売の開始 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【泊発電所の安全性向上への取り組み】
□ 福島県・相馬港における天然ガス火力発電事業への参画 ・・・
□ 泊発電所の安全性向上への取り組み ・・・・・・・・・・・・・・・ 42
□ 泊発電所の早期再稼働と安全性向上に向けた取り組み ・ 43
【昨夏の台風被害について】 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
□ リスク低減に向けたたゆまぬ取組み ・・・・・・・・・・・・・・・ 44
□ リスクコミュニケーション活動への取り組み ・・・・・・・ 45 【今冬の電力需給対策について】 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
□ リスクコミュニケーション活動への取り組み ~外部による評価と改善~・ 46
【広域的な事業者間連携の取り組み】 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
□ 泊発電所の安全対策の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 47
□ 泊発電所の安全対策設備の配置イメージ ・・・・・・・・・・・ 48 【経営効率化の取り組み】 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
□ 安全性向上に向けた設備対応 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 49
【競争を勝ち抜くための販売活動の展開】
□ 事故収束活動の体制について【緊急時対応チーム】・・ 50
□ 競争を勝ち抜くための販売活動の展開 ・・・・・・・・・・・・・・
□ 教育訓練を通じた改善活動の実施 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 52
□ 新たな電気料金メニューの導入 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
□ 泊発電所の安全対策等に関する説明会の開催 ・・・・・・・ 54
□ 会員制Webサービス“ほくでんエネモール”の拡充 ・・・
□ 原子力防災への取り組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 55
□ スマート電化の採用促進に向けた活動 ・・・・・・・・・・・・・・
□ 2016年度 国の原子力総合防災訓練での取り組み ・・・・ 56
□ 法人のお客さまへの営業活動 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
□ さらなる安全性向上の取り組み ~PWR各社の技術協力協定・ 57
【主な設備計画】
□ 電源開発計画 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
□ 石狩湾新港発電所(LNG火力)の建設 ・・・・・・・・・・・・・・・・
□ 石狩湾新港発電所1号機 建設工事状況 ・・・・・・・・・・・・
□ 北本連系設備の増強 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
□ 北本連系設備増強工事のイメージ図 ・・・・・・・・・・・・・・・
60
61
62
63
64
67
68
69
70
71
73
75
76
77
78
80
81
82
83
84
85
87
90
91
95
96
97
【電力システム改革への対応】
□ 電力システム改革への対応スタンス ・・・・・・・・・・・・・・・ 100
□ 電力システム改革の工程表 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 101
27
(空白)
28
■ 決算
29
■決 算 - 費用項目(単独)
人件費
(単位:億円)
当第3四半期
人
405
件 費
【数理計算上の差異】
増
前年同期
減
381
24
主な増減要因
・退職給付費用の増
*発生年度の翌年度から5年均等償却
*第3四半期では、年間償却額の3/4を計上
発生額
前年度
償却額
10年度発生分
△ 18
△
4
11年度発生分
△ 21
△
4
12年度発生分
△ 89
13年度発生分
など
(単位:億円)
当年度
償却額
終了年度
(残存年数)
-
-
4
-
16年度(1年)
△ 18
△ 18
△ 18
17年度(2年)
△128
△ 26
△ 26
△ 51
18年度(3年)
14年度発生分
69
14
14
41
19年度(4年)
15年度発生分
50
-
10
40
20年度(5年)
△ 37
△ 24
13
合計
-
未償却残
△
30
■決 算 - 費用項目(単独)
燃料費・購入電力料
(単位:億円)
当第3四半期
増
減
1,635
1,866
△230
燃料費
772
1,106
△333
購入電力料
863
760
103
燃料費・購入電力料
内 訳
前年同期
主な増減要因
・再エネ買取量の増(131)
・燃料価格の低下(△199)
・水力発電量の増(△77)
・販売電力量の減(△67)
【主要諸元】
当第3四半期
前年同期
増
減
為替レート(円/$)
107
122
△ 15
原油CIF価格($/bl)
44.9
54.6
△9.7
海外炭CIF価格($/t)
74.5
77.3
△2.8
31
■決 算 - 費用項目(単独)
修繕費
(単位:億円)
当第3四半期
修繕費
内
前年同期
増
減
主な増減要因
764
592
172
・火力発電所定期検査基数の増(107)
[4基→6基]
電 源
467
322
145
・スマートメーターの取替費用増(10)
流 通
287
259
27
その他
9
10
△0
訳
減価償却費
(単位:億円)
当第3四半期
減価償却費
内
訳
591
前年同期
628
増
減
△36
電 源
335
366
△30
流 通
219
223
△3
その他
35
37
△2
主な増減要因
・定率効果(△67)
・新規取得資産等(31)
32
■決 算 - 費用項目(単独)
支払利息
(単位:億円)
当第3四半期
(期中平均金利 %)
支払利息
前年同期
増
減
(1.15)
(1.24)
(△0.09)
114
122
△8
その他費用
・金利の低下
など
(単位:億円)
当第3四半期
その他費用
主な増減要因
1,346
前年同期
1,242
増
減
104
主な増減要因
・再エネ特措法納付金の増(101)
33
■決 算 - 再生可能エネルギー固定価格買取制度の影響額(参考)
北海道の
再生可能エネルギー
発電事業者様
④
③
購入電力料
再エネ特措法交付金
当
社
再エネ特措法納付金
再エネ賦課金
①
費用負担
調整機関
②
北海道のお客さま
再生可能エネルギー固定価格買取制度の影響額〔2016年度第3四半期実績〕
① 再生可能エネルギー賦課金
372
お客さまより電気料金の一部として回収
③ 再エネ特措法交付金
(単位:億円)
② 再エネ特措法納付金
372
お客さまよりいただいた賦課金を納入
432
当社が買い取りに要した費用から、買い取ることにより
節約できた燃料費等を除いた費用を交付
④ 購入電力料
535
国が定める期間、固定価格で電気を買取り
34
■決 算 - セグメント情報
(単位:億円)
報告セグメント
その他
計
四半期連結
損益計算書
計上額
調整額
電気事業
売上高
当第3四半期
4,872
939
5,812
△755
5,057
前年同期
4,996
886
5,883
△675
5,208
△123
52
△71
△79
△150
当第3四半期
150
45
195
7
202
前年同期
283
42
326
5
331
△133
2
△131
2
△128
増
セグメント利益
増
減
減
電 気 事 業
その他
電力供給
電気・電気通信工事、建物の総合管理、土木・建築工事、
発電所の定期点検・保守・補修工事など
35
■決 算 - 連結包括利益計算書
連結包括利益計算書
(単位:億円)
当第3四半期
前年同期
(A)
(B)
増
減
(A)-(B)
四半期純利益
47
197
△150
その他の包括利益
30
△22
53
40
△3
43
退職給付に係る調整額
△9
△18
9
四 半 期 包 括 利 益
77
174
△97
親会社株主に係る四半期包括利益
76
172
△95
非支配株主に係る四半期包括利益
1
2
△1
その他有価証券評価差額金
36
■ 泊発電所の再稼働に向けた取り組み
~適合性審査への対応
37
■泊発電所の再稼働に向けた取り組み ~ 課題①
○「積丹半島西岸の海岸地形の成り立ち」については、昨年7月1日の現地調査において「地震性隆起に
よるものではない」という当社評価の説明性をさらに高めるよう、原子力規制委員会から指摘があった。
○昨年10月末の現地調査では、「地震性隆起を示すものは確認されなかったが、当社説明の妥当性を高め
るため、地震性隆起との相違点を示すデータの拡充を図ること」などのコメントをいただいた。
○現在、他地域のデータ拡充や積丹半島西岸との比較評価を行っており、説明性を高めていくとともに、
できるだけ早くヒアリングや審査会合の場で説明していく。
積丹半島の海岸地形は、地震性隆起によるものではなく、潮位変化や波浪時の波食、風化
作用により形成されたものであり、敷地および敷地近傍を含む積丹半島西岸には、後期更
新世以降の活動を考慮する活構造(震源として考慮すべき活断層)は認められない。
[ 当社の調査範囲 ]
③
積丹半島西岸の海岸地形
①,⑤
②
ランプ
ランパート
積丹半島
波食棚
④
泊発電所
⑥
岩内平野
※ 積丹半島の海岸地形に関する当社のこれまでの検討事項
①
②
③
④
⑤
⑥
積丹半島の形成に関する検討
積丹半島の段丘分布高度に関する検討
積丹半島の海岸地形分布高度に関する検討
積丹半島西岸近傍海域の地質構造等に関する検討
積丹半島の隆起要因に関する検討
敷地近傍陸域の地質・地質構造に関する検討、敷地周辺の活断層調査など
10月末の現地調査の様子
38
■泊発電所の再稼働に向けた取り組み ~ 課題②
<津波により防波堤が損傷した場合の発電所設備への影響評価>
○ 泊発電所では、平常時の復水器に必要な安定した冷却水の取水などを目的に港内の静穏度を確保す
るため、敷地前面の海域に防波堤(北・南防波堤、ケーソン式混成堤)を設置している。
○ 基準地震動・基準津波の見直しに伴う防波堤への影響については、これまで課題の抽出等を行い検
討を進めてきたが、審査会合等において「防波堤が損傷した場合の影響などについても、津波影響評
価全般に対してより安全側の評価になることを説明すること」などのコメントをいただいたことか
ら、解析的評価および水理模型実験等の検討を行い、発電所設備への波及的影響がないことをでき
るだけ早く説明していく。
[泊発電所 防波堤の概略]
北防波堤標準断面図
南防波堤標準断面図
構
造
ケーソン
天端高(m)
延 長
(m)
北防波堤
ケーソン式混成堤
T.P.+4.5
422
南防波堤
ケーソン式混成堤
T.P.+3.5
340
39
■泊発電所の再稼働に向けた取り組み ~ 課題③
<地震による防潮堤地盤の液状化の影響評価>
○防潮堤(盛土区間)下部の地盤(埋立土)には、発電所造成時の掘削岩砕を使用しており、その
粒度分布から、国土交通省による技術基準(道路橋示方書※)に基づき液状化の判定は不要と評価
していた。
○これまでの審査会合等において、「防潮堤地盤の液状化などについて、複数の手法で妥当性を説
明すること」などのコメントをいただいたことから、埋立土の性状データを拡充するため、追加
地質調査及び室内試験を実施しており、今後、埋立土の液状化に関する評価、防潮堤への影響に
ついて、できるだけ早く説明する。
※国土交通省が定める橋や高架の道路等に関する技術基準
[防潮堤盛土区間]
[A-A断面図]
T.P.+16.5m
防潮堤
砂層
T.P.+5.5m
・A-A断面(入力津波の設定資料で
消波工
埋 立 土
使用した図)の埋立土の色を次頁と
捨石
海 同じ色にしてほしい。地下水以上,
傾斜堤
鋼管杭
以下で分けない。
岩 盤
・捨石傾斜堤も地下水以上,以下で
分けないで,色を濃くしてほしい。
T.P.+10.0m
40
■ 泊発電所の安全性向上への取り組み
41
■泊発電所の安全性向上への取り組み
・当社は、全社を挙げた原子力事故のリスク低減への取り組みや活動実績も踏まえ、「泊発電所安
全性向上計画」を策定。
・本計画は、残余のリスク※1を一層低減するためのものであり、新組織の設置等により強化した
リスクマネジメント体制に基づき、確率論的リスク評価(PRA)※2等を活用することにより、
網羅的にリスクを分析・評価し、継続的にリスク低減対策を検討・実施することとしている。
・当社は、社長のトップマネジメントのもと、新規制基準への適合はもとより、自ら不断の努力を
重ね、本計画に示す安全性向上活動を通して泊発電所の安全性をより一層向上させるとともに、
皆さまに泊発電所の安全性について一層のご理解を頂けるよう取り組んでいく。
※1.安全対策により大幅にリスクは低減するが、完全には無くすことはできないリスクのこと。
※2.施設を構成する機器・系統等を対象として、発生する可能性がある事象(事故・故障)を網羅的・系統的に分析・評価したうえで、
重大事故に至る過程を網羅的に抽出し、それぞれの発生頻度と、万一それらが発生した場合の被害の大きさを定量的に評価する方
法のこと。
<安全性向上計画において取り組む活動の概要>
1.リスクマネジメントの強化
2.確率論的リスク評価(PRA)の活用
3.包括的なリスクの分析・評価
4.安全性向上に向けた設備対応
5.教育訓練を通じた改善活動の実施
6.研究開発への取り組み
7.リスクコミュニケーション活動への取り組み
42
■泊発電所の早期再稼働と安全性向上に向けた取り組み
・当社は、「経営方針」の中で、原子力事故リスクを経営リスクの一番目に掲げ、「原子力事故リ
スクの発現防止」「万一事故リスクが発現した場合の影響低減」に全社をあげて取り組んでいる。
・新規制基準適合性対策はもとより、自主的な安全対策の実施、外部機関による提言を踏まえた
「安全性向上計画」の策定・着実な実施など、様々な取組みを積み重ねることでリスク低減およ
び安全性の向上に努めていく。
※ 新規制基準施行前から自主的な安全対策を随時実施
①建屋入口へ水密扉を設置
(2011年10月完了)
○防潮堤の高さ(16.5m)決定 (2012年5月)
防潮堤完成 (2014年12月)
リ
ス
ク
の
低
減
機器の故障等
の防止を中心
②蒸気発生器直接給水用高圧ポンプの設置
とした対策
福島第一原子力 (1・2号機:2012年11月完了)
発電所事故後の ( 3号機:2013年10月完了)
緊急安全対策
(2011年5月)
新規制基準
適合性対策
福島第一原子力
発電所事故発生
(2011年3月)
(2013年7月)
当社 は、 毎年 度、 外部 機関
(JANSI ・ WANO 等 ) に よ る
③総合管理事務所の
評価・提言を活用しながら、
耐震補強
自主的な「安全性向上計画」
(2016年1月完了)
を策定しており、その計画に
基づ き、 リス ク低 減お よび
安全性の向上に継続的に取り
組んでいきます
安
全
性
の
向
上
43
■リスク低減に向けたたゆまぬ取組み
・当社は、安全性向上計画に基づき、継続的にリスク低減対策を検討・実施していく。
・各種安全対策によりリスクの低減を図っても、原子力発電所の安全性向上の追求に終わりはない。
・福島第一原子力発電所のような事故を決して起こさないという強い決意のもと、泊発電所の安全
性向上のあくなき追求に今後とも取り組んでいく。
(参考)安全性向上計画の検討フロー
反映
新知見情報の
収集・評価
確率論的リスク評価※
反映
自然現象等の分類・整理
その他対策検討
※P42注釈参考
弱点の抽出
・事象の発生頻度
・発電所への影響評価
弱点の抽出
【ハード面】
【ソフト面】
【ハード面】
【ソフト面】
【ハード面】
【ソフト面】
・建屋や機器の特 ・教育訓練による ・新知見等を踏ま ・設計想定を超え ・その他のリスク ・その他のリスク
性に応じたきめ 手順書見直し、 え、事象の発生 る事象に対して に対し、さらな に対し、事故の
細 や か な 確 率 論 力量の維持・向上 頻 度 や 発 電 所 へ も 事 故 の 拡 大 防 る 安 全 対 策 の 要 拡大防止・影響緩
的 リ ス ク 評 価 を を継続的に実施
の 影 響 に 関 す る 止・影響緩和がで 否 を 継 続 的 に 検 和 が で き る か と
実施し、更なる
評価を行い、さ きるかとの観点 討
の観点から手順
安全対策の要否
らなる安全対策 から手順書見直
書見直しの要否
を継続的に検討
の要否を継続的 しの要否を継続
を継続的に検討
に検討
的に検討
PDCA※
残ったリスクを明確化し、継続的に
リスク低減対策を検討・実施する。
※PDCA:
Plan(計画)⇒Do(実行)⇒Check(評価)⇒Action(改善)
の4つのステップをひとつのプロセスとして捉え、組織を運
営していくことで、継続的な改善を図るもの
44
■リスクコミュニケーション活動への取り組み
・これまでの取り組みにより、リスクは大幅に低減するものの、それでもなお残余のリスクはある
との認識の下、リスク情報(PRA等)を活用し、残余のリスクを一層低減させるため、安全性
向上計画を毎年見直していく。
・この安全性向上計画については、外部有識者も含め、より一層広く意見を伺い客観性を確保して
いく。
・リスクコミュニケーション活動の中で得られたご意見は、安全性向上計画の策定の際に参考とさ
せていただく。
安全(確認)協定締結自治体
(北海道、岩宇4町村 、後志管内16市町村)
情報提供、広報
説明
ご意見
説明
学識経験者
(大学関係者等)
ご意見
説明
北海道電力
道民の皆さま
ご意見
ご意見・ご質問
説明会
45
■リスクコミュニケーション活動への取り組み~外部による評価と改善~
・泊発電所では、従来からJANSI※1やWANO※2といった外部機関による評価・提言等を受けてお
り、今後も積極的にこれらの評価・提言等を取り入れていくことで、さらなる安全性向上を目
指す。
・NRRC※3の研究活動へ参画し、確率論的リスク評価※4の高度化研究等の成果を積極的に取り入
れる。
・メーカーや海外電力などとの情報交換等により、安全性向上計画につながる知見を収集し、活
用する。
・ピアレビュー※5による
発電所等の評価と提言・
支援
泊発電所の
更なる
安全性向上
・他発電所(海
外含む)との
情報交換等
・リスク情報活用に
基づく改善提案
・研究成果の確認、
活用促進(JANSI
と連携協力)
※1 JANSI
:原子力安全推進協会
※2 WANO
:世界原子力発電事業者協会
※3 NRRC
:原子力リスク研究センター
※4 確率論的リスク評価:
施設を構成する機器・系統等を対象とし
て、発生する可能性がある事象(事故・
故障)を網羅的・系統的に分析・評価し
たうえで、重大事故に至る過程を網羅的
に抽出し、それぞれの発生頻度と、万一
それらが発生した場合の被害の大きさを
定量的に評価する方法のこと
※5 ピアレビュー:専門的・技術的な共通の知
識 を 有 す る 者 に よ って 行
われる評価や審査
46
■泊発電所の安全対策の概要
・福島第一原子力発電所の事故を踏まえ、地震や津波などの自然現象によって、電源や冷却設備などの原子力発電
所の安全を守る機能が失われることのないよう、多重・多様な安全対策を進めている。また、それでも重大事故
は起こりうるとの考えに立ち、重大事故に備えた設備の設置や継続的な訓練にも取り組んでいる。
★ 水源の確保
★電源の強化
○電源確保の一層の信頼性向上
常設設備が使用できない場合の備えとして、
バックアップ電源の拡充、蓄電池の増設、
外部電源ルートの更なる多重化を実施
補助給水ピットや燃
料取替用水ピットの
枯渇に備え、海水の
他、代替屋外給水タ
ンクや原水槽等から
の補給手段も整備
★ 炉心を守る
○蒸気発生器を使用した冷却手段の多様化
電動補助給水ポンプやタービン動補
助給水ポンプが使用できない場合の
備えとして、蒸気発生器直接給水用
高圧ポンプや可搬型大型送水ポンプ
車による代替給水手段を整備
蒸気発生器
直接給水用
高圧ポンプ
○炉心への直接注水による
冷却手段の多様化
代替非常用発電機
高圧注入ポンプや余熱除去ポンプが
使用できない場合の備えとして、代
替格納容器スプレイポンプや可搬型
大型送水ポンプ車による代替給水手
段を整備
・蓄電池
・後備蓄電池
代替屋外給水タンク
(T.P.31mに設置)
可搬型代替電源車
可搬型大型
送水ポンプ車
★ 格納容器を守る
○格納容器上部からのスプレイ
による格納容器内の冷却・減
圧手段の多様化
格納容器スプレイポンプが使用でき
ない場合の備えとして、代替格納容
器スプレイポンプや可搬型大型送水
ポンプ車による代替給水手段を整備
外部電源
★ アクセスルートの確保
地震や津波の際に発生する可
能性のある ガレキ撤去や段差
解消するためのホイールローダ
およびバックホウを配備
代替格納容器
スプレイポンプ
空気水蒸気
○格納容器内の水素濃度を低減
ホイールローダ
バックホウ
炉心損傷により発生する可能性のあ
る水素の濃度上昇による水素爆発防
止のため、動作原理の異なる2種類
の水素処理装置を設置
水蒸気
電極
触媒プレート
水素、空気、水蒸気
格納容器内水素処理装置
(PAR)
水素、空気
格納容器水素イグナイタ
★ 放射性物質の拡散抑制
万が一格納容器が破損した場合に
放射性物質の拡散を抑制するため
の放水砲を配備
また、排水経路に吸着剤を設置して
落下した放射性物質を低減する設備
および前面海域への放射性物質の
拡散を抑制するシルトフェンスを配備
:吸着剤
可搬型大容量海水
送水ポンプ車
放水砲
吸着剤による
放射性物質低減
シルトフェンス
47
■泊発電所の安全対策設備の配置イメージ
赤文字:福島第一原子力発電所の事故を受け実施している主な安全対策
48
■安全性向上に向けた設備対応
・2015年度は、緊急時対策所の設置や総合管理事務所の耐震工事が完了。
緊急時対策所
総合管理事務所耐震補強工事
空調建屋
待機所
指揮所
(事故対応を行う際の対策本部)
外観
指揮所配置例
待機所配置例
49
■事故収束活動の体制について【緊急時対応チーム】 ①
・万が一に備え、泊発電所構内に初動対応要員として41名※が24時間常駐。
また、発電所災害対策要員が事故発生から3時間以内に参集できる体制を構築。
・発電所災害対策要員として500名程度、更にメーカ等の外部技術支援要員を500名規模確保。
福島第一原子力
発電所事故以降
(新規制基準への対応等)
福島第一原子力
発電所事故前
初動(常駐)
初動(常駐)
17名(待機含)
41名※
運転員(3号機): 6名
消火要員
: 8名
本部要員
運転員
災害対策要員
消火要員
初動(待機)
本部要員:
※ 3号機再稼働に向け増強する要員
停止中の1,2号機には、運転員
(9名)が常駐
: 3名
: 6名
: 24名
: 8名
 事故発生時の迅速な通報連絡の
実施
 外部の支援なしでの原子炉等への
給水、使用済燃料ピット損壊時の
給水や状態監視設備の配備など、
新たな事故対応に伴う要員増員
3名
参集
参集ルート
0
1km
発電所災害対策要員として
500名程度
発電所敷地境界線
緊急時対策所
T.P.39 m
迂回概略
ルー ト※
寮・社宅
 必要な技量を持つ要員派遣を確実
に受けることができる体制を構築
 大規模自然災害による交通手段
の途絶を想定した場合でも、確実
に参集できる体制を構築
プラントメーカによる技術支援
泊発電所:11名
神戸:約400~500名
※地すべり等で通行できなく
なった場合の迂回ルート
宮丘地区
○参集訓練実績:2013年以降計5回実施。(悪天候や迂回路も訓練に考慮。)
例)2015.2.26 夜間に徒歩及びクローラ車により所長や炉主任等、計20名参加
2016.2. 9 暴風雪警報等が発令中の夜間に徒歩及びクローラ車により炉主任等、計20名参加
参集訓練の様子
冬季においても迅速
な参集が可能となる
よう、雪上でも走行
可能なクローラ車を
配備
50
■事故収束活動の体制について【緊急時対応チーム】 ②
・災害対策要員のうちシビアアクシデントを専門に取り扱うチームとして自衛隊経験者を含む当社
社員によるSAチーム(略称SAT)を創設
・SATは日常的に教育訓練を実施することで事故対応に必要な力量の維持・向上を図るとともに、
SA設備に精通した専門要員とすべくSA設備の巡視点検、定期点検、保守等に従事
・SATは4直2交代勤務とし24時間体制で事故対応に備える体制として整備
災害対策要員:24名
SAT要員
7名
SA対応の核となる要員として配置
ガレキ撤去要員
2名
地震・津波発生時の対応要員として配置
SA支援要員
15名
SA時の補助的要員(モニタリング対応、SAT支援等)として配置
S A T体制
管理グループ
合計35名
SAチーム長(副長クラス):1名
SA担当:6名
対応グループ:1直7名(チーム長1+担当6)×4直
SAチーム長(当直):各直1名
訓練実績
現場での実働訓練を約390回実施
(2016年1月~8月末時点)
SA担当(当直):各直6名
訓練項目(例):
可搬型大型送水ポンプ車ポンプ運転操作/ホース施設/水中ポンプ組み立て
可搬型代替電源車起動操作/ケーブル敷設/ケーブルコネクタ接続訓練
可搬型計測器取り扱い訓練
51
■教育訓練を通じた改善活動の実施(1)
・泊発電所では、福島第一原子力発電所の事故を受け、多重・多様な安全対策を講じているが、
「それでも事故は起こりうる」「安全を守るのは人」との考えに立ち、平時から実践的な訓練を
継続して実施している。
・福島第一原子力発電所の事故以降、本店を含めた総合防災訓練や泊発電所における個別項目
(代替給水・給電など)に係る訓練など延べ3,500回(2016年8月までの回数)を超える教育・
訓練を実施。
・本店対策本部内の情報共有機能向上としてマルチモニター等の情報共有機器を強化した。
(2016年7月の訓練から使用開始)
総合防災訓練
原子力災害対策本部設置訓練
緊急時通報・連絡訓練
代替給水訓練
(可搬型のポンプ車を使った
原子炉への送水訓練)
本店
泊発電所
52
■教育訓練を通じた改善活動の実施(2)
・泊発電所においては、事故の状況に応じた多種多様な安全対策設備を有効に使用するための手順
書を整備している。訓練においては、整備した手順書の実効性の確認や新たに設置した安全対策
設備に対する対応要員の習熟度の向上を目的としている。
・また、訓練を通じて発見された課題を手順書に反映して改善し、さらに訓練を継続していくこと
で、事故対応能力の一層の向上に努めている。
代替給電訓練
(可搬型代替電源車の起動、
受電設備への接続訓練)
全交流動力電源喪失を想定した
運転シミュレータ訓練
参集訓練
(厳冬期・夜間等の
条件でも訓練を実施)
53
■泊発電所の安全対策等に関する説明会の開催
・「泊発電所周辺の安全確保及び環境保全に関する協定」を締結している岩宇4町村※1および「泊
発電所周辺の安全確認等に関する協定」を締結している後志管内16市町村※2にお住まいの方々
を対象に、原子力発電所の新規制基準や泊発電所の安全対策等についての説明会を、昨年4月中
旬から8月上旬にかけて開催。
・また、同9月18日には、北海道内にお住まいの方を対象に、道庁所在地で道内各地からのアクセ
スのよい札幌市で説明会を開催。
・各会場では、「泊発電所の安全対策」をはじめ、「福島第一原子力発電所事故」、「原子力発電
所の必要性」、「高レベル放射性廃棄物」、「原子力防災」に関することなど、多くの貴重なご
意見やご質問をいただいた。
・説明会での「配布資料」、「主なご質問と回答」については、説明会に参加できなかった方を含
めて広く道民の皆さまに説明会の内容をお知らせするため、当社ホームページに掲載している。
説明会開催実績
市町村名
後志管内20市町村
開催期間
旭川
回数
64回
1回
20km
神恵内村
札幌
函館
小樽市
仁木町
48回
積丹町
30km
余市町
16回
古平町
岩宇4町村 2016年4月13日~5月30日
後志 上記以外
2016年4月13日~8月9日
地域 16市町村
(後志地域合計)
札幌市
2016年9月18日
10km 泊村
5km
赤井川村
泊発電所
共和町
岩内町
倶知安町
京極町
寿都町
島牧村
ニセコ町
蘭越町
真狩村
喜茂別町
留寿都村
黒松内町
後志地域での説明会の様子
札幌市での説明会の様子
※1 岩宇4町村:泊村、共和町、岩内町、神恵内村
※2 後志管内の岩宇4町村を除く16市町村:
小樽市、島牧村、寿都町、黒松内町、蘭越町、
ニセコ町、真狩村、留寿都村、喜茂別町、京極町、
倶知安町、積丹町、古平町、仁木町、余市町、赤井川村
54
■原子力防災への取り組み
○ 泊地域の緊急時対応に基づく事業者としての支援・協力
・内閣府が地域の防災計画の充実化を支援する目的で設置した「泊地域原子力防災協議会作業部
会」において、取りまとめられた「泊地域の緊急時対応」が、泊地域原子力防災協議会での確
認を経て昨年10月14日に開催された国の原子力防災会議で了承された。
・当社としては、原子力災害が発生した場合、これに基づき、発電所周辺に居住されている住民
の避難については、原子力事業者として最大限の支援・協力を行っていく。
【泊地域の緊急時対応における事業者の主な実施事項】
項目
具体的内容
輸送力に関する支援
PAZ圏内の要支援者の避難手段として不
足する福祉車両の確保協力
避難退域時検査への支援
避難退域時の検査・除染への要員および資
機材の支援協力
放射線防護対策施設への
生活物資の供給支援
保存食料・飲料水の供給支援協力
オフサイトセンターへの
電源供給
オフサイトセンターへの電源確保支援協力
55
■ 2016年度 国の原子力総合防災訓練での取り組み
毎年実施している北海道の防災訓練に加え、原子力災害の対応体制を検証することを目的に実施
される2016年度の国の原子力総合防災訓練は、泊発電所を対象に昨年11月13日、14日の2日間
で実施され、当社は、約370名が事業者が参加主体となる訓練を実施するとともに、自治体が主
体となる訓練にも支援・協力を行った。
厳冬期防災訓練の実施
・国の原子力総合防災訓練の一環として、厳しい暴風雪が発生する中、原子力災害の事態が進展す
る状況を想定し、当該状況下における住民の防護措置に係る対応手順等を確認する訓練が2月4
日に実施される。当社はこれに参加、協力して行く。
56
■さらなる安全性向上の取り組み ~PWR各社の技術協力協定
○加圧水型原子力発電所(PWR)の安全性向上を目指す技術協力協定の締結
・更なる安全性向上の取り組みとして、加圧水型原子力発電所を保有する当社、関西電力殿、
四国電力殿、九州電力殿との間で、技術協力協定を締結(昨年10月19日)。
・原子力事業に関わる知見などを互いに有効活用し、原子力の安全性・信頼性の更なる向上を図り、
原子力事業の円滑な実施に寄与していく。
[PWR4社 技術協力協定の概要]
協力内容
具体的な取組み
①安全性向上評価の推進
○安全性向上評価の実施における、確率論的リスク評価
(PRA)等の方法や設備・運用対策に係る情報共有、更なる
安全性向上対策の共同検討
等
②運転管理等に係る海外知見、
ノウハウ等の共有拡充
○運転管理、保守管理、放射線管理等の海外知見やノウハウ
に係る情報共有、相互ベンチマーキング調査 等
③既設炉の更なる安全性向上に
向けた次世代軽水炉等の新技
術の調査・検討の推進
○世界の次世代軽水炉、新型炉等の新技術の共同調査
○調査結果を踏まえた、既設炉の更なる安全性向上の検討 等
57
(空白)
58
■ 主な設備計画
59
■電源開発計画
【主な電源工事計画】
〔火力〕石狩湾新港発電所(LNG):1号機 2019年2月、2号機 2023年12月、3号機 2028年12月
〔水力〕京極発電所(純揚水)
:3号機 2026年度以降
電源開発計画
出力(万kW)
着 工※
運転開始/廃止
20.0
2001- 9
2026年度以降
石狩湾新港(LNG火力)
1号機
56.94
2015- 8
2019- 2
沓形10号(内燃力)
0.075
2016- 3
2016- 7 運開済
石狩湾新港(LNG火力)
2号機
3号機
56.94
56.94
2020- 3
2025- 3
2023-12
2028-12
2.31
2018-12
2021- 8
高見2号機(水力)
10.0 → 11.4
―
2018-12(出力変更)
上岩松1号機(水力)
▲2.0
―
2020-11(廃止)
音別(石油火力)
▲14.8
(▲7.4×2台)
―
未定(廃止)
沓形4号機(内燃力)
▲0.075
―
2016- 4(廃止済)
発 電 所
京
工事中
着 工
準備中
極(水力)
3号機
新得(水力)
その他
※ 電気事業法第48条に基づく届出年月。
60
■石狩湾新港発電所(LNG火力)の建設
・既設火力発電所の経年化への対応、燃料種
の多様化、電源の分散化を図り、将来的な
電力の安定供給を確実なものとするため、
石狩湾新港発電所(LNG火力)の導入を
計画。
・1号機は、2015年8月に本工事を開始してお
り、2019年2月に営業運転を開始する予定。
完成予想図
<石狩湾新港発電所の特徴>
高い発電効率
優れた環境特性
優れた運用性
ガスタービンと蒸気タービンを組
み合わせたコンバインドサイクル
発電方式。世界トップクラスの発
電効率約62%を計画。
燃料となる天然ガスは、化石燃
料の中でも発電時における二酸
化炭素(CO2)や窒素酸化物
(NOx)の排出量が少なく、環境
特性に優れている。
発電機の起動にかかる時間が
短く、また発電出力の調整速度
が速いため、時々刻々と変化す
る電力需要への即応力がある。
<石狩湾新港発電所の概要>
所在地
小樽市
銭函5丁目
発電方式
出力
1号機56.94万kW
ガスタービン
2号機56.94万kW
コンバインドサイクル
3号機56.94万kW
発電方式
合計170.82万kW
燃料
着工
営業運転開始(予定)
天然ガス
1号機2015年8月
2号機2020年3月(予定)
3号機2025年3月(予定)
1号機2019年2月
2号機2023年12月
3号機2028年12月
61
■石狩湾新港発電所1号機
建設工事状況
・現在、取放水設備工事や発電所本館建屋等の土木・建築工事がピークを迎えている。
・1月20日現在の発電所の建設工事進捗率は、34.7%。
・また、北海道ガス(株)が運営する石狩LNG基地においては、発電所用燃料設備を増設工事中。
放水口
放水路
トンネル
北防波堤
石狩湾新港発電所
発電所用燃料設備
(当社所有)
石狩LNG基地
放水路
立抗
3号機(予定)
2号機(予定)
1号機
プラント設備
プラント設備とは、LNGの受
け入れ、気化、払い出しなど
を行う燃料供給のための設
備。
<石狩湾新港発電所の工事状況>
<石狩LNG基地における増設工事状況>
発電所本館他工事
主要煙突工事
№3タンク工事
管理事務所工事
№4タンク工事
放水路
蓋渠工事
取水口・
循環水ポンプ室工事
放水路立坑工事
(シールドトンネル発進坑)
プラント設備工事
62
■北本連系設備の増強
・発電所の緊急停止リスクへのより確実な対応など、北海道エリアの安定供給を確保する観点か
ら、北本連系設備の増強を計画(現行60万kW→増強後90万kW)。
・北海道内での再生可能エネルギーの導入拡大や電力取引の活性化への寄与も期待。
・現在、架空送電線工事、青函トンネル内のケーブル工事および各変換所における電気工事・建
物工事等を実施中。
<北本連系設備増強工事の概要>
工事概要
・送電容量:30万kW
・送電電圧:250kV(直流)
・送電亘長:122km
架空送電線 北海道側77km
本州側21km
地中ケーブル 24km
ルート図
自励式変換器の採用
直流送電としては国内で初めて
「自励式変換器※」を採用
北斗変換所
※ 交流電源がなくても交流・直流の変換が
可能な機器
新ルート
30万kW
既設ルート
60万kW
※電源開発㈱
所有
青函トンネル
・工程:2014年4月着工
2019年3月運転開始
今別変換所
・電圧調整が可能
・交流系統に影響されず運転可能
⇒系統の安定運用に貢献
・調相設備・フィルタ等が不要
⇒建設コスト低減
63
■北本連系設備増強工事のイメージ図
・増強工事は、北海道の北斗市と青森県の今別町に交流・
直流変換所を建設し、青函トンネル内を経由して、直流
送電線により連系する計画。
・12月31日現在の工事全体進捗率は、40.4%。
鉄塔組立の状況
北斗変換所
バルブホール※2
建屋工事
吉岡ケーブルヘッド※1
4m
15.55m
屋外機器
基礎工事
電線つなぎ込み作業
(2016年8月26日撮影)
・今別変換所は敷地造成・本館建屋工事ほかを実施中
交流送電
9.75m
ヘリによる
電線延線の状況
本館建屋
工事
・竜飛ケーブルヘッドは
遮風建屋工事を実施中
北斗変換所
青函トンネル
竜飛ケーブルヘッド※1
直流送電
今別変換所
交流送電
※1: 架空送電線と地中送電線を接続させる設備
※2: 交流を直流に、または直流を交流に変換するための
“交直変換器(バルブ)”を収納する建物
64
■ 再生可能エネルギー導入拡大に向けた取り組み
65
(空白)
66
■太陽光発電の導入状況
・太陽光発電は家庭用を中心に導入が進んでいたが、固定価格買取制度の開始(2012年度)により
連系申込が急増(設備認定量 約246.0万kW、申込量 約208.5万kW)。
・2016年12月末時点において、連系量が約106.2万kW※1。
・指定電気事業者制度の下、需給調整面の接続可能量(117万kW)を超える連系については、360
時間を超えた無補償での出力制御に同意いただくことを前提に受入れを継続。
太陽光発電の導入状況
9.5 (億kWh)※2
(万kW)
(万kW)
120
106.2 (万kW)※1
連系設備量(左軸)
購入電力量 ※2 (右軸)
100
(億kWh)
12.0
10.0
80
8.0
60
6.0
40
4.0
20
2.0
0
0.0
'99
'00
'01
'02
'03
'04
'05
'06
'07
'08
'09
'10
'11
'12
'13
'14
'15
'16 (3Q)(年度)
※1 自社分および他社電力購入契約分の合計
※2 他社購入電力量
【申込状況(電圧別)】
連系電圧
特別高圧・高 圧
500kW以上
154.8万kW (約600件)
2,000kW以上
84.6万kW(約40件)
500kW未満
12.6万kW (約500件)
10kW以上50kW未満
25.6万kW (約7,300件)
10kW未満
15.6万kW(約31,100件)
[再掲] 特別高圧
高 圧
低 圧
合
※1
申込状況(12/31現在)
計
2016.9末現在(経済産業省資源エネルギー庁公表値)
208.5万kW(約39,600件)
設備認定量※1
163.4万kW
82.6万kW
246.0万kW
67
■風力発電の導入状況
・風力発電については、周波数調整面の制約※1から出力変動による電力系統への影響を評価しなが
ら段階的に導入を拡大。2016年12月末時点において連系量は約34.9万kW※2。
・指定電気事業者制度の下、需給調整面の接続可能量(36万kW:東京電力殿との実証試験分20万
kWは除く)を超える連系については、720時間を超えた無補償での出力制御に同意いただくこ
とを前提に受入れを継続。
■
風力発電の導入状況
(万kW)60
東京電力殿との実証試験
連系可能量
20万kW追加連系
50
5.6 (億kWh)※3
34.9(万kW)※2
40
20
16
36万kW
接続可能量※4
31万kW
30
20
24(億kWh)
56万kW
12
25万kW
8
15万kW
10
4
(年度)
0
'99
'00
'01
'02
'03
'04
※1
※2
※3
※4
'05
'06
'07
'08
'09
'10
'11
'12
'13
'14
0
'15
'16
(3Q)(年度)
周波数調整面の制約:再エネの出力変動によって発生する周波数変動の調整可否
道内系統に連系する風力発電設備容量の合計
他社購入電力量
周波数調整面の制約による接続可能量
68
■再生可能エネルギー予測システムの導入
・新開発した再生可能エネルギー予測システムを中央給電指令所に導入し、今年度より実運用を通じ
た検証を進めている。
・太陽光発電や風力発電の出力予測精度の向上を図り、安定した需給運用および太陽光、風力発電の
出力制御量削減につなげていく。
<システム概要>
・本システムは、気象会社から配
信される予測用の気象予報と実
績に基づき、太陽光および風力
発電の出力(30分値)を予測し
て、中央給電指令所の発受電計
画機能等とデータ連係する。
<予測方法>
予測の流れと太陽光予測の例
発電量
日射量
・予測用気象予報データから発電
所地点の日射量を予測し、これ
を出力予測モデルに入力するこ
とによって発電量の予測を行な
う。
① 日射量予測
① 日射量予測
② 出力予測モデル
② 出力予測モデル
③ 発電量予測
発電量
発電量実績
学習機能で
モデルを
自動更新
実績
日射量
時間
③ 発電量予測
直前実績で
自動補正
(当日予測)
時間
69
■風力発電導入拡大に向けた東京電力殿との実証試験
・風力発電の導入拡大に向けた新たな取り組みとして、東京電力殿と共同で北本連系設備を活用し
た実証試験を実施する。
・本実証試験では、風力発電出力予測に基づいて、風力発電の出力変動(長周期)に相当する電力
を当社から東京電力エリアへ送電することにより、東京電力殿の調整力を活用。
・本実証試験にあたり、20万kW程度の風力発電募集を実施しており、2017年度以降、実証試験を
開始する予定であり、引き続き詳細について検討を進める。
○実証試験スキーム概要
既設地域間連系線の活用
風力発電出力予測にもとづいて北海道電力が東京電力に送電することにより、
東京電力の調整力を利用し、北海道の調整力不足を解消。
ウィンド
ファーム
風力発電出力制
御技術の導入
北海道地域内
の系統
ウィンド
ファーム
既設地域間
連系線
ウィンド
ファーム
既設地域間
連系線の活用
東京電力への送電電力
ウィンド
ファーム
風力発電出力制御技術の導入
調整力が不足する場合には、風力発電の出力を制御し、電力系統の安定化を図る。
風力発電出力
送電電力
30分
東京電力へ送電
時間
70
■大型蓄電システムの実証事業 ①
設置場所
北海道電力 南早来変電所 (北海道勇払郡安平町)
実証設備
レドックスフロー電池
定格出力:15,000kW
蓄電容量:60,000kWh
実証期間
2013年度~2018年度
(2015年12月25日に設備の運用を開始。2018年度まで実証試験を実施)
実証項目
・蓄電池を周波数調整用電源とみなした周波数変動抑制制御手法の開発
・蓄電池による余剰電力(下げ代)対策運転手法の開発
・レドックスフロー電池の性能評価 等
蓄電池制御イメージ
蓄電池建屋外観
中央給電指令所
(蓄電池制御システムを設置)
風力発電出力
太陽光発電出力
電解液タンク
制御指令
レドックスフロー電池
では、電解液タンクに
貯蔵している電解液の
電池反応により充放電
を行います。
※蓄電池の充放電により
周波数の変動を抑制
放電
建屋内部
周波数
大型蓄電池
充電
(レドックスフロー電池)
71
■大型蓄電システムの実証事業 ②
・基幹系統の変電所に大型蓄電池を設置し、再生可能エネルギーの出力変動に対する新たな調整
力としての性能実証および最適な制御技術の確立を目的に、実証試験を行っている。
・2015年12月の試験開始以降、順調に試験を進めており、実際に短い周期の周波数変動に対し
て抑制効果があることを確認。
・今後は、より効率的な制御に向けた改良や、長い周期の周波数変動・余剰電力の発生を抑制す
る制御の試験等を行う。
蓄電池制御システムの開発
・本事業では、風力や太陽光発電の出力状況を把握し、かつ電力系統の周波数維持を担ってきた火力や水力
発電などの既存電源と協調して蓄電池の制御を行う、蓄電池制御システムを開発する。
・各制御手法について、様々な条件下で試験し、その結果を踏まえ、適宜制御システムの改良を行う。
制御手法
短
周
期
変
動
抑
制
制
御
概要
風力・太陽光発電の変動
補償制御
複数の風力・太陽光の発電出力データを収集し、それらの
合計出力の短周期変動分を補償する制御
ガバナフリー相当制御
蓄電池側で周波数を検出し、周波数偏差に応じて制御
(自律制御)
負荷周波数制御(LFC)
周波数偏差に応じて、系統全体の出力調整量を決定し、
各水力発電所・蓄電池に配分する制御
長周期変動抑制制御
風力・太陽光発電の出力予測に基づき、これらの発電に
よる長周期出力変動を緩和する制御
下げ代不足対策運転
風力・太陽光発電の出力予測と需給計画に基づき、余剰
電力の発生を回避するよう運転を計画
72
■水力発電所の未利用エネルギーの有効活用 ①
・未利用水力エネルギーを有効活用した水力発電所の開発や、高効率な水車ランナの採用などによ
る既設発電所における出力向上の取り組みを推進。
・最大出力の増加により、供給力の確保およびCO2排出量削減に貢献。
今後も、出力向上の取り組みを進め、低炭素社会の実現に貢献していく。
《 ほくでんグループにおける取り組み 》
発電所名
新規開発
再開発
(廃止発電所名)
朱鞠内発電所
ユコマンベツ発電所
新岩松発電所
当 社
エコエナジー 株(
ほくでん
グループ会社
新規開発
再開発
)
既設発電所
の出力向上
増分
運開時期
-
-
1,120
710
+1,120
+710
2013年3月
2014年6月
12,600
16,000
+3,400
2016年1月
20,000
23,100
+3,100
2021年8月(予定)
23,800
50,000
16,400
11,000
40,000
1,300
5,500
10,000
27,000
13,500
100,000
-
-
25,400
51,900
18,000
12,000
41,300
1,600
5,600
10,200
28,500
14,300
114,000
410
1,100
+ 1,600
+ 1,900
+ 1,600
+ 1,000
+ 1,300
+ 300
+ 100
+ 200
+ 1,500
+ 800
+14,000
+410
+1,100
2011年2月
2011年6月
2012年2月
2012年7月
2015年3月
2015年10月
2015年10月
2016年1月
2016年3月
2016年4月
2018年12月(予定)
2016年10月
2018年1月(予定)
112
260
+148
2013年12月
洞爺発電所
5,500
6,400
+900
2018年6月(予定)
豊浦発電所
3,400
3,500
+100
2013年3月
(岩松発電所)
新得発電所
(上岩松発電所1号)
既設発電所
の出力向上
最大出力(kW)
変更前
変更後
層雲峡発電所
豊平峡発電所
真勲別発電所
比羅夫発電所
富村発電所
志比内発電所
愛別発電所
砥山発電所
春別発電所
岩知志発電所
高見発電所2号機
京極名水の郷発電所
サンル発電所
滝上芝ざくら発電所
(滝の上発電所)
73
■水力発電所の未利用エネルギーの有効活用 ②
水力発電所の開発
○ 新規開発
○ 再開発
老朽化した水車発電機の更新に合せた出力向上
ユコマンベツ発電所
新岩松発電所
既設の江卸発電所取
水設備を一部改良し、
これまで利用されて
いなかった河川水の
未利用水力エネル
ギーを有効活用。
既設発電所における出力向上の取組み
高効率な水車ランナの採用や、水力発電機の性能確認
試験に基づき最大出力を増加。
比羅夫発電所で採用された水車ランナ
新岩松発電所
岩松発電所
(新設)
(除却)
発電所付近概要図
【既設(流用)】導水路
【既設(流用)】調圧水槽
十
勝
川
【新設】水圧管路
【新設】新岩松発電所
G
G
【既設(除却)】
水圧管路・岩松発電所・
放水路
【新設】放水路
新型水車ランナ(左)と旧水車ランナ(右)
羽の形状と水の流れ・圧力を条件に解析し、羽の形・厚
さ・角度を最適化することで効率が上がる。また、損失
エネルギーを減らしたことで、水車の損傷も減少。
十
勝
川
岩松発電所の老朽化に伴う水車・発電機の更新に合わせ
て新設。岩松ダムからの余水放流を有効活用し、最大使
用水量を増加させることにより、最大出力を増加。
74
■地熱発電の取り組み
・当社は、地熱発電所である森発電所を30年以上に亘り運転しており、現在、新規に壮瞥町の地
熱資源調査等に取り組んでいる。
森発電所
・我が国で8番目の地熱発電所として1982年11月に運
転を開始。
・国定公園外に最初に設置し、民家に隣接している珍
しい発電所。
・発電以外にも、地熱エネルギーの有効利用として、
町内のビニールハウスでの野菜栽培などに活用。
[ 設備概要 ]
運転開始
1982年11月
所在地
茅部郡森町
発電出力
25,000kW
壮瞥町における地熱資源調査
・当社は、壮瞥(そうべつ)町が実施する、壮瞥町黄渓(おうけい)地域の地熱資源調査に
参画することとし、2016年5月、壮瞥町および九州電力株式会社と協定を締結。
・壮瞥町東部の黄渓地域は、過去の国による調査結果から地熱資源の存在が期待され
ており、今年度はまず地表調査により地下構造の推定を図る。調査結果を踏まえ、
来年度以降は調査井掘削により地熱資源量の評価を行う予定。
・壮瞥町では、これらの調査を経て、発電可能な地熱資源量や設備投資等の経済性お
よび周辺環境への影響の有無などを総合的に勘案し、事業化判断を行う予定。
「壮瞥町黄渓地域地熱資源開発調査事業」
に関する協定の概要
・地熱資源の調査等の実施
・発電事業化の検討
調査等への協力
調査結果
を踏まえ
発電事業
を推進
壮瞥町
[調査範囲図]
洞爺湖町
壮瞥町
調査結果
を踏まえ
発電事業
を推進
札幌市
伊達市
大滝区
森町
洞爺湖
壮瞥町
白老町
有珠山
昭和新山
凡例
当社
協力
九州電力
調査範囲
伊達市
登別市
3km
75
■家畜系バイオマス発電に係る研究開発
・ 北海道の基幹産業である畜産業とも密接に関係し、地域に根ざしたエネルギーである家畜系
バイオマス発電の出力制御に係る研究開発に取り組んでいる。
・ 家畜系バイオマス発電は、現在まで連系実績が少なく、出力の特性を把握し、電力系統への
影響を評価していくことが必要。
・ 家畜系バイオマス発電は、電気と熱の併給により熱も含めた蓄エネルギーが可能であり、
本研究開発では、電気と熱を効率的に制御することで、出力制御技術の開発とエネルギーの
有効利用方策の検討を進めている。
・ 研究期間:2014年度~2018年度
大規模プラントでの研究開発
(鹿追町、別海町) 電気の流れ
実証プラントでの研究開発
(酪農学園大学構内)
電力系統
出力を制御
電気の流れ
電力系統
発電量
状況に合わせて運転制御
(余剰電力を熱に変換)
バイオマス発電機
(新設50kW+既設30kW)
補機などの
電力使用量
温水を供給
発電機の排熱
発電機の排熱
熱の流れ
貯湯槽
酪農設備などでの
電力使用量
予測データ
バイオマス発電機
ヒートポンプ(50kW)
攪拌(かくはん)器、
ポンプなどの
電力使用量
バイオマスプラント設備
(原料槽、発酵槽など)
発酵槽の加温など
周辺設備
ボイラ
ヒーター、
温水使用量
灯油使用量など
学内設備
熱の流れ
※本研究開発は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「電力系統出力変動対応
技術研究開発事業」の一つとして、当社と北海道大学が共同で実施。
76
■水素を活用した「小規模木質バイオマス発電実証事業」
・地域に根ざした再生可能エネルギーの導入拡大に向けて、2016年度から倶知安町において水素を活用
した新たな技術の開発を目指す「小規模木質バイオマス発電実証事業」に取り組んでいる。
・従来の木質バイオマス発電の多くは、石炭火力発電と同様に蒸気タービン式の発電システムを採用し
ており、小規模では発電効率が低下することが課題。
・本実証事業では、木質バイオマスをガス化および改質することで「水素」を生成し、燃料電池で発電
する“高効率発電システム”を構築するとともに、燃料電池から発生する排熱を全量回収・活用するこ
とで、全体のエネルギー効率向上を目指す。[発電効率50%以上、総合エネルギー効率70%以上]
・実施期間: 2016年度~2019年度
【小規模木質バイオマス発電実証システムの概要】
: 木質チップ
二酸化炭素
① 木質バイオマス(チップ)を蒸し焼きにして一酸化炭
素を発生させ、改質器で水素を生成。
改質器※2
② この水素を使って燃料電池で発電。
①
一酸化炭素、水蒸気
主成分
炭素、水
③ 燃料電池から発生する排熱を全量回収し、ガス化炉の
加熱に利用。
流動層ガス化炉※1
800~1100℃
水
素
③
電気
排熱利用
燃料電池
水素
②
※1:流動層ガス化炉
木質チップを熱分解し、一酸化炭素と水蒸気を発生する炉
※2:改質器
一酸化炭素と水蒸気を触媒で反応させ、水素と二酸化炭素に
改質する装置
注)本実証事業は、ほくでんグループの北電総合設計㈱が、国立大学法人
東京大学および一般社団法人日本森林技術協会と共同で林野庁の
2016年度補助事業に採択された。
77
■「水素を活用した再エネ電力の有効活用技術開発」への参画
・風力発電など再生可能エネルギーの導入が進む稚内市において、水素を活用し、低コストで出力変
動や余剰電力を吸収・制御するシステムの事業可能性調査を実施。
・これは、NEDOの「水素社会構築技術開発事業/水素エネルギーシステム技術開発」の委託先に株
式会社日立製作所殿および一般財団法人エネルギー総合工学研究所殿と共に採択されたもので、
2017年9月までに調査結果をまとめる予定。
水素エネルギーシステムの概要
・本システムは、蓄電池、水素を発生させる水電解装置、水素を貯蔵するタンクおよび水素と軽油を燃料とし
た水素混焼エンジンで構成。
・これらの装置を独自のアルゴリズムを用いて協調制御することにより、出力変動や余剰電力を吸収・制御す
ることができるとともに、安価な水電解装置、水素タンクおよび水素混焼エンジンなどを組み合わせること
により、低コストなシステムの構築が可能。
・また、水素混焼エンジンは電気とともに熱も発生させることから、各種需要家施設の空調用熱源などとして
の活用も可能。
出力制御システム
出力制御指令
【電力系統】
協調制御
コントローラー
【蓄電池】
電 気
水 素
電力制御
機器
熱
油
水素混焼
エンジン
【再生可能エネルギー】
【水電解装置】【水素タンク】
《当社の役割》
【需要家】
【油タンク】
・系統制約ケース・パターンの設定
・系統影響の調査・検討
・エネルギーの測定評価の検討など
78
■ 事業領域の拡大
79
■事業領域の拡大
・当社は、今年度の経営計画において、成長戦略の展開に向けて事業領域の拡大を目指すこととし
ており、その一つとして北海道エリア以外の地域における電力販売および電源保有について、検
討を進め、「首都圏エリアにおける電力販売」および「福島県・相馬港における天然ガス火力発
電事業への参画」について、昨年10月11日に公表。
・当社は、今後も事業領域の一層の拡大を図り、「総合エネルギー企業」として、お客さまへ貢献
し続けられるよう取り組んでいく。
2016年度経営計画「さらなる成長へ向けた事業領域の拡大」
・ 総合エネルギー企業としてさらなる成長と発展を遂げるため、収益拡大に資する成長戦略を展開し、北海道
外での電力販売やガス供給事業などについて、他企業とのアライアンスを含めて検討を進めていく。
昨年10/11の
公表範囲
80
■首都圏エリアでの電力販売の開始
・2016年4月から「電力の小売全面自由化」が開始。
・当社はこの環境の変化を自らが成長する機会ととらえ、昨年11月より首都圏エリアにおいて電力
販売を開始。厳しい環境下にはあるが、精力的に営業活動を進め、着実に成果を積み上げていく。
・販売する電力については、当面は道外で調達することとし、道内での安定供給を前提に泊発電所再
稼働後の自社電源活用にも取り組んでいく。
首都圏エリアでの電力販売の概要
対象とするエリア
首都圏エリア
栃木県・群馬県・茨城県・埼玉県・東京都・千葉県・神奈川県・山梨県・
静岡県(富士川以東)
※ 離島供給約款が適用されている地域は除く。
特別高圧・高圧のお客さま
対象とするお客さま
※ ご家庭など低圧のお客さまについては、特別高圧・高圧分野でのお客さま獲得状況や、
他社の低圧分野での競争状況や顧客獲得状況などを踏まえて検討する。
お問い合わせ先
東京支社営業グループ
9時00分~17時00分(土・日・祝日・年末年始を除く)
03-3217-0870
81
■福島県・相馬港における天然ガス火力発電事業への参画
・当社は、昨年10月、2020年春の商業運転開始を目指す「福島県・相馬港における天然ガス火力発電
事業」への参画を決定。
・将来にわたり、約10万kWの自社電源を道外で確保。首都圏エリアでの電力販売において、最大限に
活用していく。
本発電事業の実施主体
福島ガス発電株式会社
○ 事業パートナーと出資比率
石油資源開発株式会社
(33.0%)
三井物産株式会社
(29.0%)
大阪ガス株式会社
(20.0%)
三菱ガス化学株式会社
( 9.0%)
北海道電力株式会社
( 9.0%)
発電所完成イメージ鳥瞰図
建設予定地広域地図
相馬港天然ガス火力発電所(仮称) 概要
名
称
建設予定地
相馬港天然ガス火力発電所(仮称)
福島県相馬郡新地町 相馬港4号埠頭
※ JAPEX相馬LNG基地隣接地
動力および発電方式 ガスタービンおよび汽力(コンバインドサイクル方式)
天然ガス(LNGを気化)
燃 料
※ 隣接するJAPEX相馬LNG基地へLNGの気化と天然ガスの供給を委託予定
発電規模
今後の予定
118万kW(59万kW発電設備×2基)
2017年 夏
建設工事着工 ※ 環境アセスメントなどの手続き終了後
2019年 秋
試運転開始
2020年 春
商業運転開始(59万kW) ※ 118万kW規模は同年夏以降
82
■昨夏の台風被害について
・昨年8月17日に台風7号が北海道に上陸して以降、台風11号、9号、10号が次々に上陸・接近し、
道内各地で大きな被害をもたらした。
・当社の設備も大きな被害を受け、台風の影響による停電戸数は、7号で延べ8万戸、台風9号で延
べ5千戸、台風10号で延べ15万戸にも達した。
・当社は、早期に社内に非常災害対策本部を立ち上げ、台風が近づく前に事業所間での応援体制を敷
くとともに、社内の各部門やグループ会社、協力会社が緊密に連携し、懸命の復旧作業にあたった。
また、ホームページやプレスリリース、広報車、各事業所における電話対応など、迅速な情報提供
にも努めた。
台風被害の状況
(芽室町)河川氾濫による配電柱倒壊
(日高町)奥沙流発電所
河川氾濫による発電所前の被害
元の川
の流れ
(新得町)河川氾濫による道路の陥没
奥沙流
発電所
管理橋
(流出)
元は地面
(流出)
管理用道路
(流出)
(北斗市)倒木被害からの復旧作業
83
■今冬の電力需給対策について
・昨年10月28日の国の電力需給に関する検討会合でこの冬の需給対策が決定された。
・北海道エリアについては、他電力からの電力融通に制約があること、発電機1基あたりの計画外停
止が予備率に与える影響が大きいこと、厳寒により万一の需給ひっ迫が生じた場合、道民の生命、
安全を脅かす可能性があることなどを踏まえ、リスクへの特段の備えが必要との見解が示された。
・このため、需給対策(下記)について取り組んでいる。
今冬の電力需給見通し
[万kW]
608万kW
今冬の見通し
12月
需要
(厳寒時の最大1日電力)
供給力(合計)
供給予備力
予備率(%)
521
1月
521
2月
521
計画外停止発生時(過去最大級)の状況
※予備力は16万kW 程度
に相当する。
3月
発電設備
トラブル
▲129万kW
482
610
611
608
605
89
90
87
123
今冬2月
供給力
526万kW
供給予備力
北本受電
47万kW
19万kW
注)
521万kW
507万kW
479万kW
※広域機関が設定した需給
ひっ迫などの緊急時に
受電可能な電力
(今冬2月の値)
17.1 17.3 16.6 25.6
※ 供給力は火力増出力分を含む。(約6万kW)
※ 四捨五入の関係で計算が合わない箇所がある。
予備率3%※を確保
供給力
需要
14万kW
通告調整 今冬2月
契約
最大電力
想定
四捨五入の関係で、合計や差引が合わない場合がある。
需給対策
・過去最大級129万kWを上回る電源トラブルに備えて緊急時ネガワット入札等の仕組みを整備す
ること、また政府は状況に応じて緊急調整プログラムの準備や数値目標付きの節電協力要請を
検討することがまとめられた。
・最も厳しい2月において、供給予備力は87万kW、予備率で16.6%を確保できる見通しだが、複
数の発電設備のトラブルが重なった場合には、本州から北本連系線を通じて融通を受けなけれ
ばならず、決して安心できる状況にはない。
・当社は設備の安定運用に万全を期すため、可能な限りの設備点検や補修を行うとともに、パト
ロールや点検の強化に加え、万一に備えた復旧用資機材や施工力の確保など、この冬の安定供
給確保に向け全力で取り組んでいる。
84
■広域的な事業者間連携の取り組み
事業者間共通の課題について広域的に連携し、人材・知見等における相互協力を積極的に推進。
非常災害時の復旧対応
<熊本地震における復旧対応>
(熊本県南阿蘇村付近)
○非常災害時には広域的な連携体制を取り、支援活動を実施。
・昨年4月の熊本地震では、九州電力㈱から応援派遣の要請を
受け、復旧応援を実施。
・4月17日から5月2日の16日間に亘り、高圧移動発電機車4台、
高所作業車4台、サポート車1台、復旧要員延べ54名を派遣。
A
B
立野地区
(地滑り箇所)
A:アーデンホテル阿蘇付近
阿蘇大橋
B:阿蘇ファームランド付近
原子力事業における事業者間連携
地図データ
C
2016 ZENRIN
<PWR4社の技術協力協定>
○昨年10月19日、加圧水型原子力発電所(PWR)を保有する4社間
で、自主的に技術協力協定を締結。[北海道、関西、四国、九州]
○原子力事業に関わる知見などを互いに有効活用し、原子力の安全性・
信頼性の更なる向上を図り、原子力事業の円滑な実施に寄与していく。
北海道電力
関西電力
※原子力発電の危機管理や安全対策についての事業者間連携は、震災後に内容を拡充し
た12社(電力10社と日本原燃、電源開発)による「原子力災害時における原子力事業
者間協力協定」に基づいて実施されることが基本。
資機材の共同調達
○契約条件や仕様の共通化などに取り組み、電力各社との共同
調達を行うことで、スケールメリットによるコスト削減を実現。
○スマートメーターについては、北海道、北陸、四国の3社において共同
調達を実施している。
○現在、複数の電力会社間における共同調達品目の拡大を検討。
九州電力
四国電力
<3社によるスマートメーターの共同調達>
北海道電力
北陸電力
四国電力
85
(空白)
86
■経営効率化の取り組み
■2013~2015年度の経営効率化の取り組み状況
○ 東日本大震災以降の泊発電所の長期停止に伴う厳しい収支状況を踏まえ、当社はこれまで、
人件費、修繕費、資機材調達コスト、諸経費など、費用全般にわたる経営効率化に取り組んできた。
○ その結果として、2013年度には460億円程度、2014年度には770億円程度、2015年度には756
億円の効率化を達成。
○2016年度については、2014年の電気料金の値上げ時に560億円程度とお示しした2015年度の効
率化計画と同様の取り組みを継続していく。また、効率化の実施段階においてもコスト削減余地
の洗い出しを行い、さらなる効率化の達成に努めていく。
(単位:億円程度、億円)
2013年度
計画 実績
費用項目
2014年度
計画 実績
2015年度
計画 実績
主な取り組み
費
125
120
164
165
160
163
・役員報酬の削減
・給料手当ての削減
需 給 関 係 費
34
70
109
131
190
221
・燃料調達方法の多様化による削減
・卸電力取引所の活用
設備投資関連費用
11
10
34
36
60
62
修
費
79
150
223
223
130
175
・資機材調達コストの低減
・工事実施時期の見直し
・普及開発関係費の削減
・資機材調達コストの低減
人
件
繕
諸
経
費
等
67
110
154
154
120
134
資
産
売
却
-
-
18
20
-
0
-
-
-
45
-
-
316
460
702
774
660
756
2014年の料金値上げ認可に
際して示された査定への対応
合
計
・資機材調達コストの低減
・工事実施時期、工事内容・工法の見直し
・不動産、株式の売却
・燃料調達価格のさらなる低減
各年度とも計画を上回る効率化を達成
87
■資機材調達コストの低減 <主な取り組み事例>
項目
内容
取り組みの成果
調達検討委員会に
よる取り組み
・2012年5月に経営層をトップとした調達
検討委員会を設置。
・主管部門、調達部門および経営層が一体と
なり、コスト低減・競争拡大の観点から、
案件の特性に応じた発注方式・課題解決策
を検討、調達コストの低減も強力に推進
している。
・2013~2015年度において資機材調達コスト
の10%以上の低減、平均30%程度の競争拡大
を達成。
・ほくでんグループが調達する一般資機材・
サービス系委託などを対象に、外部専門家
を活用したコスト低減を実施している。
・2014年度、2015年度の2ヵ年で20品目
以上を対象に検討を行い、このうち通信費や
複合機など17品目について、コスト低減を
実現。
・当社からグループ会社へ発注している案件
について、グループ会社と一体となって
下請・外注先間競争を検討し、コスト低減
を図っている。
・グループワイドでの共同調達を進め、
バーゲニングパワーの相乗効果によるコス
ト低減を図っている。
・2015年度は、「外部専門家の活用」の取り組
みとも連動し、複合機や業務委託など、複数
の品目にてグループワイドでのコスト低減を
実現。
・水力発電所の水車発電機等の更新に伴い、
グループ会社との共同調達によりスケール
メリットを生かしたコスト低減に向け取り組
んでいる。
・取引先からの技術的コスト低減方法の提案
を当社の仕様に反映するVE提案などに
ついて、積極的に募集・受入を実施して
いる。
・2015年度は積極的にVE提案を募集した結果、
北本連系設備の直流ケーブルの購買契約や
石狩湾新港発電所(LNG)の建設工事など
の大型案件において複数の提案により、
コスト低減を実現。
外部専門家の活用
グループワイドに
おける取り組み
多様な発注方式の
採用
※電力各社との共同調達については、P.85参照
88
■ 競争を勝ち抜くための販売活動の展開
89
■競争を勝ち抜くための販売活動の展開
○ 昨年4月の小売全面自由化以降、これまで当社では、新たな電気料金メニュー(eタイム3〔Sプ
ラン〕〔Mプラン〕)や、会員制Webサービス「ほくでんエネモール」を導入するなど、サービ
スの拡充に取り組んできたが、当社から他事業者への契約切替件数は増加傾向にあり、厳しい競争
状況となっている。
○ 現下の競争環境を踏まえ、本年4月に家庭向けの新料金メニューを導入し、販売活動を強力に展開
することで、契約奪還・切替阻止を図る。
○ 法人のお客さまには、引き続き、ヒートポンプ機器等のご提案や、省エネ診断などお客さまサービ
スの向上に努めるほか、ほくでんグループ全体で「トータルソリューションサービス」を提供する
など、お客さまのニーズを捉えたきめ細かな営業活動を展開していく。
低圧分野のお客さま
➢新たな電気料金メニューの導入 ①
・エネとくLプラン:電気の使用量が比較的多い方
がお得になるメニュー
・Web・eプラス :Web料金お知らせサービスへ
の加入で毎月300円割引
・eタイム3プラス:スマート電化向け
➢会員制Webサービス「ほくでんエネモール」②
の提供・拡充
➢スマート電化の採用促進に向けた活動の展開 ③
特別高圧・高圧分野のお客さま ④
➢ヒートポンプ機器等のご提案
➢個別のお客さまへの最適メニュー提案
➢省エネ診断を活用した設備運用・保守・更新に関す
るコンサルティング
➢省エネ診断サービス要員などの増員によるきめ細や
かなコンサルティングでお客さまサービスを向上
➢ほくでんグループによる「トータルソリューション
サービス」の提供
お客さまのご要望にお応えし、選択いただける取り組みを展開
90
■新たな電気料金メニューの導入 ①
・本年4月より、当社の電気をご家庭や事務所などでおトクにご利用いただける、新しい料金メ
ニューを提供する。
・新しい料金メニューは、2月1日から申込受付を開始する。メニューの詳細については、次ペー
ジ以降を参照。
・当社では、今回の新しい料金メニューに加え、料金メニューやサービスの更なる充実を図り、お
客さまのご期待に応えられるよう取り組んでいく。
<メニューの概要>
・エネとくLプラン
・・・ 電気のご使用量が多いお客さまにメリット
・Web・eプラス
・・・ Web料金お知らせサービスにご登録のお客さまにメリット
・eタイム3プラス
・・・ ヒートポンプ暖房をご使用される等、スマート電化のお客さまに
メリット
※ 新しい料金メニューの実施にあわせ、本年3月31日をもって、eタイム3、eタイム3〔Sプラン〕、
eタイム3〔Mプラン〕および融雪用電力Lの新規申込受付を終了。
91
■新たな電気料金メニューの導入 ①-1
新料金メニュー「エネとくLプラン」
・ご使用量の多いお客さまにメリット
(毎月のご使用量が400kWh以上)
・従量電灯B・Cの適用範囲に該当するお客さまが対象
エネとくLプランB
エネとくLプランC
(契約電流40A、使用電力量400kWh/月間)
(契約容量10kVA、使用電力量1,000kWh/月間)
年 間 7 , 3 6 8 円
(4.4%)安い水準
165,876円
年間32,304円
(7.2%)安い水準
158,508円
446,448円
従量電灯B
エネとくLプランB
従量電灯C
414,144円
エネとくLプランC
92
■新たな電気料金メニューの導入 ①-2
新料金メニュー「Web・eプラス」
・Web料金お知らせサービスにご登録のお客さまにメリット
・従量電灯B(30A以上)および従量電灯Cの適用範囲に該当するお客さまが対象
・「Web料金お知らせサービス※ 」にご登録いただき、支払い方法を
「口座振替」か「クレジット払い」にすると、年間3,600円の割引
Web・eプラスBの場合
(契約電流30A、使用電力量230kWh/月間)
※Web料金お知らせサービス
毎月の電気ご使用量や料金等を、
Web上で確認できるサービス
年 間 3 , 6 0 0 円
(3.9%)安い水準
91,380円
従量電灯B
87,780円
Web・eプラスB
93
■新たな電気料金メニューの導入 ①-3
新料金メニュー「eタイム3プラス」
・ヒートポンプ(以下「HP」)暖房等に、新しく割引料金を設定
→ 冬期間(12月~3月分)の電力量料金から10%を割引
・従来のeタイム3よりも、スマート電化がよりおトク
※ 現行のeタイム3、Sプラン、Mプランは新規加入受付を終了
スマート電化住宅の場合
(契約容量12kVA、使用電力量11,961kWh/年間)
(契約容量15kVA、使用電力量13,382kWh/年間)
年 間 1 8 , 2 8 6 円
(4.6%)安い水準
年 間 1 5 , 2 9 2 円
(4.5%)安い水準
343,180円
従来の
eタイム3
327,888円
399,907円
eタイム3プラス
割引後
従来の
eタイム3
381,621円
eタイム3プラス
割引後
94
■会員制Webサービス“ほくでんエネモール”の拡充 ②
・電力小売全面自由化を迎え、新たに会員制Webサービス(サービス名称:ほくでんエネモール)
を昨年6月1日より開始。
・会員制Webサービスでは、「知る・得る・参加する・役立つ」をコンセプトに、お客さまにお楽
しみいただけるコンテンツやおトクなポイントサービス等を提供している。
・2月より、ポイント移行先企業の拡充。今後も移行先企業の拡大に取り組み、お客さまにとって
より魅力的なサービスとなるよう更なる充実を図っていく。
・エネモールの会員数は、昨年12月末時点で約36,000会員。
ポイントが貯まる
おトクなWebサービス
95
■スマート電化の採用促進に向けた活動 ③
・社会的な省エネルギーに対する関心の高まりを踏まえ、「お客さまの視点に立った最適なエネル
ギーシステム・サービスの推奨」を基本として、電気の効率的な利用方法の提案および省エネル
ギーや低炭素化に資する「エコキュート」・「あったかエアコン」等のスマート電化のPRを中心と
した販売活動を行っていく。
スマート電化PRイベントの開催
・札幌支店管内の家電量販店の店舗内で、会員制webサービス「エネモール」と「スマート電化」のPRイベ
ントを5会場で実施。
・厳寒の北海道でも十分な暖房能力を発揮する「あったかエアコン」や、ヒートポンプ給湯機である「エコ
キュート」「ネオキュート」などのスマート電化を積極的に紹介。
新料金メニュー「eタイム3プラス」のPR
・省エネに資するスマート電化推進の観点から、ヒートポンプ暖房等を利用されるお客さま向けのメニューを
新たに設定。
・新築や新規機器設置顧客をターゲットとした広告(住宅雑誌等)や、サブユーザーイベント(スマート電化
住宅の内覧会等)を活用してメニューPRを実施。
96
■法人のお客さまへの営業活動 ④
・ご使用状況に応じた契約内容見直し等による省コスト提案や、ヒートポンプ機器の導入等による
省エネルギー提案等、お客さまのニーズに沿った営業活動を展開していく。
・また、ほくでんグループでは、電気事業のみならず「省エネ促進」、「自然エネルギー・環境」、「土木・
建築」、「資機材調達」、「ビジネスサポート関連」等様々な分野でお客さまのビジネスをサポートして
おり、ほくでんグループ一体となって「トータルソリューションサービス」を提供していく。
法人のお客さまへのご提案
・お客さまの建物の状況に応じてエネルギー量やコスト、CO2
排出量などを試算のうえ、お客さまに最適なプランをご提案。
・省エネ診断サービスなどの増員により、サービスを向上。
・ほくでんグループの「トータルソリューションサービス」の
紹介を実施。
<トータルソリューションサービスの一例>
業務用電化厨房 [ほくでんサービス㈱]
ESCO事業 [北電興業(株)]
ネットワークサービス [北海道総合通信網㈱]
小規模の飲食店から大規模な福祉施設・病
院等まで、エネルギーコストの削減、作業環
境の改善等に貢献する最適な厨房システム
の提案、販売、施工。
省エネルギー診断等の結果に基づき、建築
物の設計・施工、運営・維持管理等お客さま
の経済的かつ効率的なエネルギー利用に
貢献するサービスの提供。
高度なセキュリティが確保された通信網を構
築し、お客さまの事業所をシームレスかつス
ピーディに結ぶサービスの提供。
業務用電化厨房
ESCO事業スキーム
ネットワークサービス概要
※ ほくでんグループのトータルソリューションサービスの詳細は、当社ホームページをご覧ください。
97
(空白)
98
■ 電力システム改革への対応
99
■電力システム改革への対応スタンス
基本的な考え方
[電力システム改革に対する基本的な考え方]
電力の安定供給の確保や電気料金の最大限の抑制など、改革の趣旨を踏まえ、真にお客さまの利
益につながるよう取り組む。
[小売全面自由化に対する当社の取り組み]
競争環境を自らが成長する機会と捉え、引き続き、お客さまにご満足いただき、選択していただ
ける商品・サービスの提供に努めていく。
[法的分離に関する基本的な考え方]
法に定められている一般送配電事業の中立性確保にしっかりと対応しつつ、当社グループの総合
力・効率性を発揮できる体制の構築を図り、真にお客さまの利益につながるよう検討を進める。
法的分離の実施にあたっては、政府が、安定供給を損なわないよう分離を補完する仕組みの整備、
電力需給の改善、原子力事業環境の整備という課題について、必要な措置が講じられているかを
確認、検証することとされており、当社としては、必要な措置が実施されることを求めていく。
(参考)改革工程と主な論点
第1段階
第2段階
第3段階
<電力広域的運営推進機関設立>
(2015年4月1日施行)
<小売全面自由化>
(2016年4月1日施行)
<発送電分離>
(2020年4月1日施行)
・電力広域的運営推進機関の運用開
始に向けた体制・ルール整備等
・卸電力市場の活性化
・ライセンス制の導入
・需要家保護策
・送配電事業の兼業規制
・小売料金規制の撤廃
(経過措置としての料金規制など)
・低圧託送制度
100
■電力システム改革の工程表
2013年度
2014年度
【第1段階】
2015年4月
【第2段階】
2016年4月
【第3段階】
2020年4月
電事法改正(第1弾)
2013年11月成立
電力システム改革に関する基本方針
広域機関の設立準備
広域機関
設立
運用開始
設立認可
電事法改正(第2弾)
2014年6月成立
小売全面自由化のための環境整備
卸市場の活性化
電事法改正(第3弾)
2015年6月成立
小売全面
自由化
家庭等の小口部門でも、電力会社の
選択や、自由な料金設定を可能に
料金規制
の経過措置
期間
料金規制
の撤廃
需要家保護
に必要な
制度を措置
卸規制の撤廃
改革検証
改革検証
(第3弾法施行前)
(第3弾法施行後5年以内)
法的分離の実施にあたっては、政府が、安定供給を損なわないよう分離を
補完する仕組みの整備、電力需給の改善、原子力事業環境の整備という課
題について、必要な措置が講じられているかを確認、検証することとされ
ており、当社としては、検証の結果を踏まえて必要な措置が実施されるこ
とを求めていきます。
送配電
部門の
法的分離
競争的な
市場環境を
実現
101
本資料は2017年1月31日現在のデータに基づいて作成されております。また、金融商品取引法上のディスクロー
ジャー資料ではなく、その情報の正確性、完全性を保証するものではありません。本資料には将来の業績に関する
記述が含まれておりますが、これらの記述は将来の業績を保証するものではなく、リスクと不確実性を内包するも
のです。将来の業績は経営環境に関する前提条件の変化などに伴い変化することにご留意ください。また、あくま
で当社の経営内容に関する情報の提供を目的としたものであり、当社が発行する有価証券の投資を勧誘することを
目的としたものではありません。本資料の利用については他の方法により入手された情報とも照合確認し、利用者
の判断によって行ってください。また、本資料利用の結果生じたいかなる損害についても、当社は一切責任を負い
ません。
お問い合わせ先
北海道電力株式会社 企画部IRグループ
〒060-8677 札幌市中央区大通東1丁目2番地
URL: http://www.hepco.co.jp/
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