第2編 河川編 - 中部地方整備局

第 2 編 河川編 第 1 章 河川一般
第2編 河川編
第1章 河川一般
1-1 法制概要
河川行政は、治水事業を通じて、国民の生命・財産の安全を確保し、また、水資源の開発、河川敷地の適正
利用等によって生活環境の向上や、産業基盤の整備に寄与する等、国民生活と密接な関係がある。
河川関係の法制の中で、河川工事等に関連する法令は下記の通りである。
法令名
(1) 河
川
法
法令番号
法令の概要
昭和 39 年法律
第 167 号
河川について、洪水、高潮等による災害発生が防止され、河
川が適正に利用され、流水の正常な機能が維持され、河川環境
の整備と保全がされるよう、総合的に管理するために必要な制
度の整備を図ったもの。
(2) 河 川 法 施 行 法
(3) 河川管理施設等
構造令
昭和 39 年法律
第 168 号
昭和 51 年政令
第 199 号
河川法の施行に伴い必要な経過措置等につき定めるもの。
河川管理施設又は許可工作物のうち、ダム・堤防その他の主
要なものの構造について河川管理上必要とされる一般的技術的
準を定めるもの。
(4) 治 山 治 水 緊 急
措置法
昭和 35 年法律
第 21 号
治山治水事業の緊急かつ計画的な実施を促進するため、治
山事業五箇年計画、治水事業五箇年計画の決定等につき定める
もの。
(5) 治水特別会計法
昭和 35 年法律
第 40 号
治水事業五箇年計画の実施に伴い、直轄治水事業、多目的ダ
ム建設工事等に関する政府の経理を明確にするため、これらの
工事等を経理する特別会計を設置するもの。
(6) 災害対策基本法
昭和 36 年法律
第 223 号
国土並びに国民の生命、身体及び財産を災害から保護するた
め、防災体制を確立し、災害対策の基本を定めることにより、
総合的かつ計画的な防災行政の整備及び推進を図るもの。
(7) 公共土木施設災
害復旧事業費国
昭和 26 年法律
第 97 号
公共土木施設の災害復旧事業費について地方公共団体の財
政力に適応するように国の負担を定めるもの。
庫負担法
(8) 激甚災害に対処
するための特別
の財政援助等に
昭和 37 年法律
第 150 号
災害対策基本法に規定する著しく激甚である災害が発生し
た場合の国の地方公共団体に対する特別の財政援助又は被災
に対する特別の助成措置につき定めるもの。
関する法律
2-1-1
第 2 編 河川編 第 1 章 河川一般
1-2 本要領の記載概要
(1) 堤防
「解説・河川管理施設等構造令」
、
「建設省河川砂防技術基準(案)同解説設計編〔Ⅰ〕第 1 章第 2 節堤防」
、
「河
川堤防設計指針」
、
「河川堤防の構造検討の手引き」
、
「河川構造物の耐震性能照査指針・解説−Ⅱ堤防編−」およ
び「河川堤防の耐震点検マニュアル」を参考にして主として既設堤防の強化に向けた堤防設計の基本的な考え
方をとりまとめたものである。
(2) 護岸
「建設省河川砂防技術基準(案)同解説設計編〔Ⅰ〕第 1 章第 4 節護岸」
、
「護岸力学設計法」および「河川
構造物の耐震性能照査指針・解説 Ⅲ特殊堤編」を参考にして河道特性に応じた設計外力の考え方、近年の環
境への関心を踏まえた護岸タイプ別の設計方法についてまとめたものである。
(3) 水制
「建設省河川砂防技術基準(案)同解説設計編〔Ⅰ〕第 1 章第 5 節水制」
、および、
「日本の水制」を参考に
してまとめたものである。
(4) 河道掘削
流下能力向上のための河道掘削と浚渫の設計方法についてまとめたものである。
(5) 樋門
「建設省河川砂防技術基準(案)同解説設計編〔Ⅰ〕第 1 章第 8 節樋門」
、
「柔構造樋門設計の手引き」
、お
よび「河川構造物の耐震性能照査指針・解説−Ⅳ水門・樋門及び堰編−」を参考にとりまとめたものである。
(6) 水門
「建設省河川砂防技術基準(案)同解説設計編〔Ⅰ〕第 1 章第 9 節水門」
、および「河川構造物の耐震性能照
査指針・解説−Ⅳ水門・樋門及び堰編−」を参考にとりまとめたものである。
(7) 堰
「建設省河川砂防技術基準(案)同解説設計編〔Ⅰ〕第1章第7節堰」 、
「ゴム引布製起伏堰技術基準(案)
」
、
「鋼製起伏ゲート設計要領(案)
」および「河川構造物の耐震性能照査指針・解説−Ⅳ水門・樋門及び堰編−」
を 参考にとりまとめたものである。
(8) 排水機場
「揚排水ポンプ設備技術基準(案)
・同解説」を参考にとりまとめたものである。
(9) 床止め
「建設省河川砂防技術基準(案)同解説設計編〔Ⅰ〕第1章6節床止め」
、および「床止めの構造設計手引
き」を参考にとりまとめたものである。
(10) 杭基礎
、および「杭基礎設計便覧」を参考にしてまとめ
「道路橋示方書・同解説Ⅳ下部構造編 12 章杭基礎の設計」
たものである。
2-1-2
第 2 編 河川編 第 1 章 河川一般
1-3 中部地方整備局管内の河川の概要
河川工事の計画・設計・施工に当たり、各河川の特性に応じて適切な対応ができるよう中部地整管内の河川
の概要を示す。
表 1-3-1 中部地方整備局管内の治水の計画
基本高水とその河道、ダムへの配分に関する事項
水系名
河川名
基
準
地 点 名
天竜川
〃
木曽川
〃
〃
狩野川
安倍川
大井川
菊 川
豊 川
矢作川
庄内川
〃
鈴鹿川
雲出川
櫛田川
宮 川
天竜川
〃
木曽川
揖斐川
長良川
狩野川
安倍川
大井川
菊 川
豊 川
矢作川
庄内川
〃
鈴鹿川
雲出川
櫛田川
宮 川
天竜峡
鹿 島
犬 山
万 石
忠 節
大 仁
手 越
神 座
国 安
石 田
岩 津
枇杷島
多治見
高 岡
雲出橋
両郡橋
岩 出
基本高水の
ピーク流量
(m3/s)
5,700
19,000
19,500
6,300
8,900
4,000
6,000
11,500
1,500
7,100
8,100
4,700
3,200
3,900
8,000
4,800
8,400
ダム等による
調 節 流 量
(m3/s)
1,200
4,000
6,000
2,400
600
0
0
2,000
0
3,000
1,700
300
600
0
1,900
500
800
図 1-3-1 河川位置図
2-1-3
河 道 へ の
配 分 流 量
(m3/s)
4,500
15,000
13,500
3,900
8,300
4,000
6,000
9,500
1,500
4,100
6,400
4,400
2,600
3,900
6,100
4,300
7,600
河川整備基本方針
策 定 日
H20. 7.25
〃
H19.11.22
〃
〃
H12.12.19
H16. 6.14
H18.11. 1
H18. 2.14
H11.12. 1
H18. 4.24
H17.11.18
〃
H20. 6.11
H18. 9. 1
H15.10. 2
H19.11.22
第 2 編 河川編 第 1 章 河川一般
水系特性:天竜川水系天竜川
区間
下流域
扇状地で遠州平野等を形成してい
る。
中流域
長野、静岡、愛知の県境となる山
間地形である。
上流域
複造山帯と呼ばれ、造山運動によ
り形成された複雑な地史を持ち、
現在もなお隆起を続ける山地と天
竜川の侵食とによって形成された
段丘や田切地形が発達している。
地形 ※2(p1-1)
・日本列島有数の大きな構造線である中央構造線や糸魚川−静岡構造線が通り、諏訪地方ではグリーンタフ
地帯、中央構造線より西側の内帯では花崗岩類からなる領家帯、東側は砂岩・粘板岩等の海底で堆積し隆起
した堆積岩からなる秩父帯等様々な地質構造が観られる。
・上流域では地形が急峻なことに加え、地質が脆弱で大規模な崩壊地が多いため、土砂生産が活発であり、
大量の土砂は有史以前から谷を下り、遠州平野の扇状地を形成するとともに、御前崎から伊良湖岬に至る遠
州灘の海岸線を形成した。
地質 ※2(p1-1)
河道特性
※2(p1-1)
河床勾配
約1/500∼1/1,000 程度
約1/200 程度
約1/300∼1/700 程度
・佐久間ダム等の構造物により土砂の連続性が分断されている。
・佐久間ダムの上流では、地質の脆弱な地域が広がっており、太田切川等の右支川は花崗岩の風化等により
土砂生産量が多く、中央構造線が通る三峰川等の左支川は結晶片岩等の岩石の崩壊により土砂生産量が多い
等の特徴を有し、支川のダム貯水池での土砂堆積の進行、狭窄部上流の河床上昇、砂州の樹林化等が発生し
ている。
・佐久間ダムの下流では、ダム等の貯水池への堆積、砂州の樹林化、河口テラスの減少、海岸線の後退等が
発生している。
土砂動態 ※1(p3)
・扇状地が広がり砂礫主体の「白
い河原」が景観の基をなしている
ほか、河口部や支川合流部にはワ
ンドや湿地、樹林などの環境・景
観が形成されている。
自然環境 ※3(p2-1)
・3,000m 級の山麓には、落葉広葉
樹林や針葉樹林が広がっている。
河道内の砂礫河原には河原特有の
植物が生育・繁殖している。
・瀬はアユやアカザが生息し、ワ
ンドやたまりには、スナヤツメや
ダルマガエルが生息・繁殖する。
・「天竜奥三河国定公園」に指定
されており、名勝「天竜峡」に代
表される渓谷区間と渓谷沿いの山
地に広がる「天竜美林」と称され
るスギ・ヒノキ植林が景観の基を
なし、特徴的な景観となってい
る。
河川整備計画において目標とする流量と河道整備流量 ※2(p2-4)
河川名
地点名
洪水調節
施設による
洪水調節量
目標流量
河道整備流量
(河道の整備で
対応する流量)
天竜峡
5,000
/s
1,000
/s
4,000
/s
鹿 島
15,000
/s
1,500
/s
13,500
/s
天竜川
備 考
戦後最大規模相当の
洪水対応
単位:(
遠
州
灘
河
口
●
13,500
大
千
瀬
川
鹿
島
■
13,500
佐
久
間
●
和
知
野
川
太
田
切
川
天
竜
峡
■
5,300
4,000
/s)
伊
那
●
1,200
横
川
川
釜
口
水
門
●
500
諏
訪
湖
釜口水門(県)
気
田
川
水
窪
川
凡例
■:基準地点
●:主要地点
小
渕
川
三
峰
川
策定日:平成21年7月30日
2-1-4
※1 河川基本方針 ※2 河川整備計画
※3 天竜川系流域及び河川の概要
第 2 編 河川編 第 1 章 河川一般
水系特性:木曽川水系木曽川
区間
下流域
木曽川大堰より河口までの区間
は、背後地が干拓地、長良川との
背割堤となっている。
中流域
犬山頭首工から三派川地区までの
区間は背後地が扇状地地形となっ
ている。
上流域
長野県にある木曽谷に源を発する
木曽川は、多くの支川を合わせた
あと、今渡ダムに注いでいる。
地形 ※2(p15)
・木曽川の上流山間部の北側では、古生層と中生層を主とし部分的に花崗岩が露出している。
・中央アルプス側では、花崗岩類を基調とし、部分的に濃飛流紋岩が露出するが、飛騨川沿いには、濃飛流
紋岩が一帯に広がる。
・下呂市から中津川市に抜ける阿寺断層等数多くの断層は、古生層と中生層の崩れやすい風化岩である。
・木曽三川が集まる西濃地方の低平地は、三川がもたらす土砂が堆積してできた沖積平野であるため、礫層
と泥層が互層になっており、礫層が帯水層となっている。
地質 ※1(p1-2)
河道特性
※2(p16)
水平∼1/5,000程度
河床勾配
セグメント
土砂動態 ※2(p20)
自然環境 ※2(p26)
1/420∼1/800
1/330∼1/630
セグメント2-2、3
セグメント1、2-2
・0.0∼57k付近までは、昭和40年代から河道浚渫、砂利採取、地盤沈
下、ダム建設により平均河床高が大きく低下した。
・平成2年度から平成14年現在までは、縦断的に堆積・洗掘が現れる動
的平衡状態で河床高はほぼ安定しているが、近年、犬山頭首工の下流な
ど河床低下が進行している区間もみられる。
・木曽川の源流部から美濃加茂市
に至る区間では、岩肌が連なる寝
覚の床、恵那峡、蘇水峡に代表さ
れる風光明媚な景観を呈してい
る。
・美濃加茂市から各務原市に至る
区間は、飛騨川から続く飛騨木曽
川国定公園に指定され、風情ある
河川景観が広がる。
・扇状地が広がる各務原市から笠
松町に至る区間は、本川、北派
川、南派川からなる三派川を擁
し、瀬と淵が交互に連なりながら
蛇行し、砂礫河原の広大な河川空
間が広がる。
・笠松町から木曽川大堰に至る区
間は、木曽川大堰の淡湛水域と
なっている。
・木曽川大堰から河口に至る区間
は、感潮・汽水域であり、川幅が
広く緩やかな流れとなる。
・明治時代に設置されたケレップ
水制群には、ワンド等からなる多
様な水際湿地が形成され、水生生
物や湿性植物等の多様な動植物が
生息・生育している。
セグメントM
・57k(犬山頭首工付近)より上流
は強固な岩盤が露岩した区間で、
河床高は昭和40年代からほとんど
変動していない。
河川整備計画において目標とする流量と河道整備流量 ※2(p2-6)
河川名
地点名
木曽川
犬山
洪水調節
施設による
洪水調節量
目標流量
16,500
/s
4,000
河道整備流量
(河道の整備で
対応する流量)
備 考
12,500
昭和58年9月洪水対応
/s
/s
単位:(
北派川
/s)
木曽川
伊
勢
湾
13,500
●
河
口
■
犬
山
12,500
●
今
渡
南派川
■:基準地点
●:主要地点
※13,500とは、現況の流下能力を踏まえ基本方針に対応した
基準地点犬山下流における流量
策定日:平成27年1月5 日
※1 河川整備計画
※2 河川維持管理計画(上流)
2-1-5
第 2 編 河川編 第 1 章 河川一般
水系特性:木曽川水系揖斐川
区間
下流域
河口から木曽川背割堤区間は、背
後地が自然堤防、デルタ、干拓地
となる区間である。
中流域
根尾川合流点より牧田川合流点付
近は、背後地が自然堤防である。
上流域
根尾川合流点より上流区間は、背
後地が扇状地地形である。
地形 ※2(p16)
地質 ※1(p1-2)
河道特性
※2(p16)
・上流山間部が、主として古生層、花崗岩類からなり根尾谷断層等数多くの断層が見られる。
・古生層は砂岩、粘板岩等で構成され、脆弱である。
・木曽三川が集まる西濃地方の低平地は、三川がもたらす土砂が堆積してできた沖積平野であるため、礫層
と泥層が互層になっており、礫層が帯水層となっている。
河床勾配
セグメント
水平∼1/5,000程度
1/1,000∼1/9,000
1/280∼1/450
セグメント2-2、3
セグメント2-2
セグメント1
・長良川が合流する下流区間については、地盤沈下が収束してきた平成2年までは昭和40年代と比べ、河床高
が40cm∼50cm程度低下したが、三川の中で変動高が最も小さく、最も安定している。
土砂動態 ※2(p21)
自然環境 ※2(p27)
・大垣市から海津市に至る区間
は、緩やかな流れとなり、水際は
ワンド等の湿地やヤナギ林が連な
り、大垣市周辺は湧水地帯であ
る。
・右支川の牧田川では、湧水地に
生息するハリヨが確認されてい
る。また、牧田川において、瀬切
れが多く発生している。
・海津市から河口に至る区間は、
感潮・汽水域であり、ヨシ原や干
潟が点在する。
・広大で変化に富んだ地形、気候
を反映して多様な動植物の生息・
生育地となっている。
・揖斐川扇状地が広がる揖斐川町
西平から大垣市に至る区間は、瀬
が連続し、砂礫河原が広がる。
・左支川の根尾川は、瀬が卓越
し、アユの産卵場となっている。
・揖斐川や根尾川において、瀬切
れが生じ、魚類等の生息環境や人
と川とのふれあい活動に影響が生
じている。
・源流部から揖斐川町西平に至る
区間は、渓谷が連続し、揖斐峡に
代表される風光明媚な渓流景観を
呈し、周辺にはブナ等の落葉広葉
樹林が広がる。
・左支川の根尾川の上流部には、
コタニワタリ等の好石灰岩植物が
生育する。
河川整備計画において目標とする流量と河道整備流量 ※1(p2-6)
河川名
地点名
揖斐川
万石
河道整備流量
(河道の整備で
対応する流量)
備 考
4,500
/s
600
/s
3,900
/s
平成14年7月洪水対応
5,000
/s
1,500
/s
3,500
/s
昭和50年8月洪水対応
単位:(
杭瀬川
1,800
牧
田
川
河
口
●
/s)
800
揖斐川
4,700
11,000
■
万
石
長良川
1,500
2,100
●
今
尾
3,900
根
尾
川
1,100
伊
勢
湾
洪水調節
施設による
洪水調節量
目標流量
伊
自
良
川
8,000
7,700
●
墨
俣
■
忠
節
策定日:平成27年1月5日
※1 河川整備計画
※2 河川維持管理計画(上流)
2-1-6
第 2 編 河川編 第 1 章 河川一般
水系特性:木曽川水系長良川
区間
下流域
河口から木曽川背割堤区間は、背
後地が自然堤防、デルタ、干拓地
となる区間である。
中流域
伊自良川合流点から南濃大橋付近
までは、背後地が自然堤防となっ
ている。
上流域
上流部から伊自良川合流点までの
上流域では、背後地が扇状地地形
となっている。
地形 ※2(p15)
地質 ※1(p1-2)
河道特性
※2(p16)
・上流山間部が白山火山帯の火成岩地帯をなし、安山岩、流紋岩等を主体としている。
・中流部は古生層が主体をなし、このうち安山岩類は風化・浸食に弱い岩質である。
・木曽三川が集まる西濃地方の低平地は、三川がもたらす土砂が堆積してできた沖積平野であるため、礫層
と泥層が互層になっており、礫層が帯水層となっている。
水平∼1/5,000程度
河床勾配
セグメント
土砂動態 ※2(p20)
自然環境 ※2(p27)
1/1,500∼1/6,000程度
1/650程度
セグメント2-2、3
セグメント2-2
セグメント1
・下流区間(-0.6k∼30.2k区間)では、地盤沈下や昭和46年度から平成11年度まで実施された河道浚渫によ
り河床高は大きく低下した。
・既往最大流量を記録した平成16年10月出水後には部分的に河床洗掘が発生している。
・上流区間(30.2k∼56.2k)では、昭和45年以降の砂利採取により河床は低下したが、平成2年以降の河床高
は安定している。
・美濃市から岐阜市に至る区間
は、瀬と淵が交互に連なりながら
蛇行し、河川敷には砂礫河原が広
がる。
・長良川に隣接する金華山には照
葉樹林の自然植生が残存する。
・伊自良川合流点付近から長良川
河口堰に至る区間は、緩やかな流
れとなり、水際にはヤナギ林が連
なりワンド等の湿地が点在する。
・長良川河口堰付近の川岸に広が
るヨシ原には、鳥類や哺乳類が生
息する。
・汽水域の干潟は、シギ・チドリ
類の渡りの中継地となっている。
・源流部から美濃市に至る区間
は、渓谷美あふれる河川景観を呈
し、周辺はミズナラ等の落葉広葉
樹が広がる。
・上流の支川には天然記念物のオ
オサンショウウオやモリアオガエ
ル、郡上市のひるがの高原の高層
湿地にはホロムイソウ等の湿性植
物が生育する。
河川整備計画において目標とする流量と河道整備流量 ※1(p2-6)
河川名
地点名
長良川
忠節
洪水調節
施設による
洪水調節量
目標流量
8,100
/s
400
河道整備流量
(河道の整備で
対応する流量)
/s
7,700
備 考
/s
平成16年10月洪水対応
単位:(
800
揖斐川
4,700
11,000
3,900
■
万
石
長 良川
8,000
●
墨
俣
1,500
2,100
●
今
尾
根
尾
川
1,100
伊
勢
湾
1,800
河
口
●
/s)
杭瀬川
牧
田
川
伊
自
良
川
7,700
■
忠
節 策定日:平成27年1月5日
※1 河川整備計画
※2 河川維持管理計画(上流)
2-1-7
第 2 編 河川編 第 1 章 河川一般
水系特性:狩野川水系狩野川
区間 ※1(p3)
下流域
下流部は三島扇状地の先端を縫う
ように流れ、扇状地の先端部が三
島溶岩流の先端部にも当たること
から湧水に恵まれており、東洋一
といわれる柿田川湧水等の湧水群
が点在しているほか、河口付近に
は狭い三角州が見られる。
地形 ※3(p3)
※1(p42)
上流域
富士山、箱根山、愛鷹山、天城山
等の火山からなる山地がおよそ9
割を占めており、修善寺町付近か
ら河谷が開ける。
・狩野川流域は火山地帯であり、第四紀に噴出した箱根山・愛鷹山・富士山・天城山・達磨山、それに新第三
紀に形成された火山性地層からなる静浦山地などに囲まれ、その地質はほとんどが火山岩及び火山噴出物か
らなる。
・基底をなしているのは新第三紀に海底火山として噴出した安山岩、石英粗面岩及びこれらの集塊岩,凝炭岩
である。
・このように流域の大半が脆弱な火山噴出物で形成されているため、大雨などで崩壊しやすい地質構造となっ
ており、昭和33年9月の狩野川台風時には上流の天城地方を中心に約1,200 箇所もの斜面崩壊が生じている。
地質 ※3(p5)
河道特性
中流域
田方平野は、標高が10m 前後の盆
地状の低地であるとともに、田方
平野の末端には、黄瀬川からの三
島扇状地が押し迫り、狩野川の流
路が狭いため、洪水被害を受けや
すい地形となっている。
河床勾配
約1/1,800
1/180∼1/1,000 程度
急勾配
狩野川上流域では大半が脆弱な火山噴出物で覆われ、大雨などで崩落しやすい地質構造となっていることか
ら、狩野川台風(s33年)を契機として昭和34年に上流域の直轄砂防事業に着手し土砂流出の抑制を図ってい
る。また下流域では流速が減少しやすい来光川や大場川の合流点、河口において堆砂が生じやすい。
土砂動態 ※2(p7)
・沼津市等の都市域を流下し、河
川空間は公園や広場などに利用さ
れ、まちづくりと一体となった河
岸整備により、安らぎの水辺空間
を提供している。また、ウナギや
アユカケなどの回遊魚、ハゼ、ボ
ラなどの汽水・海水魚が生息し、
高水敷にはヨシ群落、オギ群落の
他にセイバンモロコシ群落も分布
している。
・河口部の干潟は、カモ類の集団
分布地であり、ウミネコなどカモ
メ類も多く見られる。
自然環境 ※3(p8)
・高水敷が広がり、ヨシ、オギ、ツ
ルヨシ、カワヤナギやメダケ等の
植生が広く分布し、オオヨシキリ
をはじめとした草地に依存する生
物が生息している。
・河道には瀬淵や洲が発達し、ア
ユ、ウグイ、オイカワといった魚
種が生息している。
・「アユ友釣り発祥の地」でもあ
り、狩野川を代表する魚類である
アユの産卵場が狩野川放水路分派
点付近を中心に分布している。
・渓流に沿ってカシやカエデ類の自
然植生が残されており、ヤマセ
ミ、カワセミ等の鳥類やアマゴ、
カジカ、タカハヤなどの清流に生
息する魚類が多く、良好な河川環
境を呈している。
河川整備計画において目標とする流量と河道整備流量 ※1(p34)
駿
河
湾
黄瀬川
1200
大場川
460
来光川
400
1200
460
400
: 計画高水流量
: 整備計画目標流量
■ : 基準地点
● : 主要地点
●本宿
徳
倉
●
2800
●大場
黒
瀬
●
3600
2400
2100
大
仁
■
4000
3000
2200
1800
1500
3100
: 整備計画目標流量
単位 :
/sec
●蛇ヶ橋
千
歳
●
放水路
: 計画高水流量
策定日:平成17年12月16日
2-1-8
※1 河川整備計画 ※2 河川維持管理計画
※3 狩野川水系流域及び河川の概要
第 2 編 河川編 第 1 章 河川一般
水系特性:安倍川水系安倍川
区間 ※2(p1)
下流域
牛妻より下流では、谷底平地が出
現し、さらに下流に至ると扇状地
性の静岡平野が開け、河口より海
岸に流出した土砂は静岡・清水海
岸を形成している。
地形 ※1(p2)
※2(p1)
河床勾配
セグメント
土砂動態
※2(p6、7)
自然環境 ※3(p6)
上流域
上流部に大谷崩の形成と関係のあ
る砂礫段丘が発達している。
・日本の地質構造分布からみると西南日本外帯の最東端に位置している。
・西南日本外帯と東北日本外帯とを分ける糸魚川・静岡構造線は、流域の北部では東縁分水界の十枚山から竜
爪山を連ねる山稜のわずかに東を南東に走り、南部では賤機山の東側に出ている。この構造線から東の部分
はフォッサマグナと呼ばれる大きな地溝帯にあたり、主として新第三紀か第四紀に属する地層岩石が分布し
ている。一方、この構造線から西は、より古い古第三系から古生界に属する地層が分布している。
・安倍川流域の大部分を占める瀬戸川層群は、西縁に笹山構造線、東縁に十枚山構造線が走り、これらの影響
により著しく破砕を受けているため、風化しやすく壊れやすい地層になっており、日本三大崩れの1つであ
る大谷崩に代表される崩壊地等から膨大な土砂流出が発生する。
地質 ※1(p3)
河道特性
中流域
孫佐島より下流は、概ね埋積谷の
状態となっている。
約1/250程度
約1/150
1/6∼1/130
セグメント1
セグメント1
セグメント1
・安倍川流域は、破砕帯も多く、脆弱な地質と段丘砂礫層からなっている。特に最上流部の大谷崩れは下流に
対する土砂供給源のひとつとなっている。
土砂流出が盛んな川であるため、河道の安全性を確保しながら洪水を安全に流下させるための管理が非常に
難しい状況である。
・昭和30年代後半に大量の砂利採取が行われ、河床低下や海岸侵食が深刻化した。このため昭和43年度より砂
利採取を中止し、海岸線が前進する兆しがみられてきた一方で、河道内の土砂堆積も進行し河道掘削の必要
性が高まってきた。
・安倍川の流出土砂によって形成さ ・人工林が多く、河岸にはコナラ群 ・奥大井県立自然公園に指定されて
れた扇状地面上に静岡市の市街地 落、シイ・カシ萌芽林などの樹林 いる。
や田園地帯が広がり、山裾にはス が連続する。林内には、無脊椎動 ・自然植生のブナ・ミズナラ・コメ
ギ・ヒノキの人工林と、温暖な気 物レッドリスト(環境庁)準絶滅 ツガの原生林や、オオイタヤメイ
候を特徴づける茶畑やミカン畑が 危惧種オオムラサキ、静岡県版
ゲツをはじめとしたカエデ類の純
連なっている。
レッドリスト準絶滅危惧種モリア 林、代償植生のアカシデ・イヌシ
オガエルなどが確認されている。 デ群落、スギ・ヒノキの人工林な
どが分布している。
河川整備計画において目標とする流量と河道整備流量※3(p57)
河川名
地点名
安倍川
手越
整備計画
目標流量
4,900
備 考
/s
計画高水量
( 6,000
/s )
観測史上最大流量が観測されてた昭和54年10月
洪水のピーク流量
( 流量確立 : W=1/50 年 )
単位:(
安倍川
牛妻
●
4,900
3,750
■:基準地点
●:主要地点
藁
科
川
1,500
/s)
駿
河
湾
■
手越
策定日:平成20年3月27日
2-1-9
※1 河川整備計画 ※2 河川維持管理計画
※3 安倍川水系流域及び河川の概要
第 2 編 河川編 第 1 章 河川一般
水系特性:大井川水系大井川
区間 ※3(p1)
下流域
扇状地性の沖積面が広がってい
る。
地形 ※ 2(p1-1)
地質 ※ 2(p1-2)
河道特性
※ 2(p1-1)
中流域
隆起作用と下刻作用等の影響によ
り河岸段丘が形成され、島田市川
根町家山付近の「鵜山の七曲り」
に代表される穿入蛇行がみられ
る。
上流域
隆起の著しい山地と流水による侵
食の激しい河川との結合からV字型
の急峻な地形となり、源流部に近
い山地では赤崩、ボッチ薙、上千
枚崩等の大規模崩壊地がみられ
る。
・中生代白亜紀の四万十層や第三紀層の瀬戸川層が帯状に配列され、砂岩や泥岩から構成されている。
・中央構造線と糸魚川−静岡構造線に挟まれていることから、地殻変動や風化を受けて非常に脆弱な地質
で、上流域からの土砂流出が多く、特に上中流域は標高が高く気温の較差が大きいことから風化が顕著であ
り、降水量も多いことから崩壊地が拡大している。
河床勾配
1/250程度
1/220
1/50∼1/100
・大井川流域の地質は砂岩や泥岩から構成され、中央構造線と糸魚川−静岡構造線に挟まれていることから
非常に脆弱な地質であり、上流域からは土砂流出が多いが、上中流域のダム湖に土砂が貯まりダムの貯水容
量が減少すると共に下流域への土砂供給が減少している。
土砂動態 ※ 3(p4)
自然環境 ※ 2(p1-2)
・砂礫河原が形成され、砂州や中
州にコゴメヤナギ等の河畔林が繁
茂している。
・砂礫河原に続く水辺にはサギ
類、チドリ類、セグロセキレイ等
の鳥類が生息する。
・河口部は、希少な魚類も生息す
る。
・河口部左岸には大井川河口野鳥
園がある。
・瀬や淵にアマゴやウグイ、アユ
等の魚類が生息し、コゴメヤナギ
等の河畔林が繁茂する砂礫河原に
はセグロセキレイやキセキレイ等
の鳥類が生息する。
・河川周辺にはニホンザル、ホン
ドタヌキ、ホンドキツネ等の哺乳
類が生息する。
・南アルプス国立公園や奥大井県
立自然公園等に指定される豊かな
自然環境を有し、国指定特別天然
記念物のニホンカモシカやライ
チョウが生息する。
・支川の源流部では、ヒダサン
ショウウオやアカイシサンショウ
ウオ等の両生類が生息する。
河川整備計画において目標とする流量と河道整備流量 ※ 1(p10,11)
河川名
基準
地点名
大井川
神座
河川整備計画
目標流量
9,500
■:基準地点
●:主要地点
/s
洪水調節
施設による
洪水調節量
1,400
河道整備流量
/s
8,100
/s
備 考
概ね50年に1度経験する
ような流量規模
単位:(
-0.4k
河口
●
23.4k
神座
■
/s)
9,500
8,100
流量単位 :
/S
上段 : 整備計画目標流量 ( 基本高水ピーク流量 )
下段 : 河道整備流量 ( 計画高水流量 )
策定日:平成23年10月25日
※1 河川基本方針 ※3 河川維持管理計画
2-1-10
※2 河川整備計画
第 2 編 河川編 第 1 章 河川一般
水系特性:菊川水系菊川
区間
下流域
中流域
上流域
下流域は、標高5m以下の旧湿地と 標高25m付近から下流の氾濫平野を 上流域は、標高500m付近の源流か
その下流側の標高15m程度まで達す 流下する区域であり、旧河道も多 ら標高25m程度までの丘陵地を流下
る砂丘が分布する区域である。
く、自然堤防も分布している。
する区域である。
地形 ※3(p6,7)
地質 ※2(p4)
河道特性
※2(p3)
・最も古い地層は最上流部に分布する古第三世紀の瀬戸川(せとがわ)層群であり、これを基盤として、上位
に新第三紀の大井川(おおいがわ)層群、三笠(みかさ)・相良(さがら)層群、掛川(かけがわ)層群が順に堆
積している。
・第三紀層の岩相は、海成の砂岩とシルト岩が大部分を占めている。
・三笠・相良層群は、NE-SW方向の背斜・向斜軸をもつ褶曲構造を造り、同方向の断層なども多い。
・掛川断層・曽我(そが)断層は、南西に開いた浅い向斜構造を呈し、数多くの小断層が分布している。しか
し、構造に大きな影響を与えるような大断層は見当たらない。
河床勾配
土砂動態 ※2(p4,5)
自然環境 ※2(p5)
1/1700∼1/4000程度
1/230∼1/900程度
1/40∼1/310程度
・床止工により、河床の安定化が図られており、上流から河川まで全川に渡り河床変動が少ないことから土
砂動態は安定している。
・河口部は、沿岸漂砂に伴う河口閉塞が発生していたが、導流堤の整備後、澪筋が左岸側に固定され、右岸
寄りに河口砂州が形成されている。
・縦断勾配が緩いため内カーブ部分を中心に土砂が溜まり、草が生え出すと上流に向かい異常埋塞状態を発
生させている。
・河口までの下流域の河道は、汽
水の混じる静穏水域である。
・河口部は、干潟にシロチドリな
どが生息しており、また水際の湿
地には、ヨシなどの湿性植物が見
られる。
・遠州灘に面する海岸は砂丘が連
続しており、遠州灘鳥獣保護区に
指定されている。
・平野部の主に農地を流下する区
間で、支川や水路と多くの溜池に
よって水域の連続性が保たれてい
る。
・小笠山には多くの野鳥が生息し
ており、鳥獣保護区に指定されて
いる。
・低平地を流れる区間の河川敷は
殆どが茶園の敷草の採草地となっ
ている。
・植林や茶園としての利用が進ん
でおり、自然植生は丘陵地の一部
に照葉樹林が見られる。
・丘陵地を流下する区間の河道に
は、ツルヨシやカワヂシャ等の湿
性植物が見られる。
河川整備計画において目標とする流量と河道整備流量 ※1(p7,8)
河川名
基準
地点名
基本高水の
ピーク流量
(m3/s)
菊川
国安
1,500
洪水調節施設に
河道への
よる洪水調節量
配分流量(m3/s)
(m3/s)
0
1,500
単位:(
堂山●
加
茂
●
/s)
170 丹野川
330
牛
淵
川
国
安
■
660
180
200
200
1,500
西
方
川
上
小
笠
川
下
小
笠
川
遠
州
灘
■:基準地点
●:主要地点
策定日:平成18年2月14日
2-1-11
※1 河川基本方針
※2 河川維持管理計画
※3 菊川水系流域及び河川の概要
第 2 編 河川編 第 1 章 河川一般
水系特性:豊川水系豊川
区間
地形 ※1(p1-3)
地質 ※1(p1-3)
河道特性
※1(p1-1)
河床勾配
土砂動態 ※1(p1-4)
自然環境 ※1(p1-5)
下流域
河床勾配も緩く干潮区域で流れの
中心部に細礫があるほかは砂粒土
が主体となり、大きく蛇行しなが
ら、干拓地を経て三河湾に注いで
いる。
中流域
河岸段丘部から豊橋平野を緩やか
に蛇行しながら流下し、砂州が発
達して瀬や淵を形成している。
上流域
阿寺の七滝・乳岩峡・鳳来峡など
を渓流となって流下している。
・中央構造線が東西にはしり、さらに三河高原の東側には設楽火山帯があり、豊川上流域左岸及び支川宇連
川は主として第三期古生層と結晶片岩層から構成されている。
・三河高原の続きである豊川上流域右岸の大部分は花崗岩、領家片麻岩及び雲母片岩であり、豊川下流域に
おいては沖積層と洪積層から成っている。
1/8400 程度
1/1800 程度
1/780∼1/970
・豊川流域は豊川に沿って中央構造線が網走しており、複雑な地質特性を有し一部風化しやすく脆弱な花崗
岩が多いため、本来は土砂流出が多いものと考えられる。
・平均河床高の経年変化量(昭和49年∼平成18年)をみると、豊川は一部区間を除けば33年間で概ね50cm程
度以内で、概ね安定した河道となっている。一方、砂利採取は平成11年まで行われており、その後の平均河
床高の変動量(平成13年∼平成18年)では、一部区間で堆積傾向がみられる。
・吉田大橋付近までは広い高水敷
があり、中流部と同様に豊かな自
然環境を形成しているが、ここよ
り河口までは、ゆったりとした水
面にヨシ群落が点在している。
・吉田城址付近は、歴史的景観と
調和した整備がなされ、都市域に
おける良好な空間を提供してい
る。
・連続する瀬や淵と広い高水敷が
あり、高水敷には農耕地のほか、
マダケ、エノキ等の竹や高木の群
生が見られる。
・水と緑の織りなす豊かな自然環
境を形成しており、アユ等が生息
している。
・複雑な地質や地形による自然崖
とそこに分布する自然植生とがあ
いまって良好な景観を形成してお
り、渓流に棲むアマゴ等のほか、
国指定の天然記念物であるネコギ
ギが生息している。
河川整備計画において目標とする流量と河道整備流量 ※1(p4-6,7)
策定日:平成18年4月6日
2-1-12
※1 河川維持管理計画
第 2 編 河川編 第 1 章 河川一般
水系特性:矢作川水系矢作川
区間 ※3(p74)
下流域
岡崎平野は矢作川及び矢作古川に
より運搬された土砂で形成された
平野で、西半分は洪積層からなる
丘陵地と台地が分布し、東半分は
沖積低地となっている。
地形 ※2(p1-2,1-3)
中流域
上流域
美濃三河高原は平坦な高原状の地
形で、川によって刻まれた谷底平
野には水田や集落が形成されてい
る。
―
・領家花崗岩類が大部分を占め、乙川流域には領家変成岩類が分布している。地表の花崗岩類はマサ化し崩
壊しやすいために、降雨時に多量の土砂が流出することにより、中・下流域の岡崎平野周辺の沖積平野を形
成してきた。
地質 ※1(p1-1)
河道特性
※1(p1-1)
※3(p74)
1/5000、1/2200∼1/1200
河床勾配
セグメント
土砂動態 ※2(p1-3)
1/800∼1/400、1/400∼1/130
1/60∼1/30
セグメント3、2-2、2-1
セグメントM、2-1、1
セグメントM
・豊富な水量を利用した水力発電用のダムや河川横断工作物により土砂移動の減少や堆砂によるダム機能の
低下といった問題が発生した。
・矢作ダムでは平成12年9月洪水により貯水池の堆砂が進み、平成19年度時点では計画堆砂量に対する堆砂量
の割合が約103%となっている。
・昭和49年から平成元年までに行われた砂利採取等により河床は低下傾向にあったが、現在ではほぼ安定し
ている一方で、近年は河床材料の粗粒化、砂州の固定化、樹林化、河口干潟の減少等が進行している。
・深い渓谷や香嵐渓等の景勝地が
あり、豊かな自然環境・河川環境
に恵まれている。
・矢作ダム貯水池周辺には静穏域
を好む魚類が確認されている。
・水際にはツルヨシ、連続する
瀬・淵環境にはアユ・ヨシノボリ
類等が生息場・産卵場として利用
している。
・下流部は砂礫底、砂州となって
いる。
・河口部には干潟が形成されてお
り、「日本の重要湿地500(環境
省)」に選定されている。
自然環境 ※1(p1-2)
河川整備計画において目標とする流量と河道整備流量 ※1(p2-3)
河川名
地点名
矢作川
岩津
洪水調節
施設による
洪水調節量
目標流量
6,200
巴
川
/s
600
河道整備流量
(河道の整備で
対応する流量)
備 考
5,600
平成12年9月洪水対応
/s
/s
矢
作
古
川
乙
川
三
河
湾
200
4,100
○
高
橋
5,600
■
岩
津
6,200
6,000
○
木
戸
○
米
津
凡例
■:基準地点
○:主要地点
単位:(
/s)
策定日:平成21年7月30日
※1 河川整備計画 ※2 河川維持管理計画
※3 矢作川水系流域及び河川の概要
2-1-13
第 2 編 河川編 第 1 章 河川一般
水系特性:庄内川水系庄内川
区間 ※2(p111-113)
下流域
標高50m以下の自然堤防、後背湿
地、三角州、及び干拓地などの低
平地からなる。
中流域
標高200m付近から下流の濃尾平野
に広がる丘陵、台地を主とする。
上流域
長標高700m付近の源流から濃尾平
野に至る標高200m程度までの山
地、盆地、峡谷を流下する。
地形 ※2(p7)
・庄内川流域は、西南日本内帯に位置し、新生代第三紀末の鮮新世の東海層群(瀬戸層群)が広く分布してい
る。西日本内帯には、古生層の領家帯、美濃帯等が幅広く帯状に分布し、流域の大部分は美濃帯の上にあ
る。これに新しい堆積が見られるのは新第三紀に入ってからであり、上流域、瀬戸、東濃地方等には第三紀
の鮮新帯に堆積した東海層群(瀬戸層群)が広く分布している。
・上流域は、領家花崗岩類と美濃帯の古生層が基盤となっており、河床には美濃帯堆積岩類の泥岩、チャー
トが露頭し、花崗岩が全体に分布している。地表の花崗岩は風化によりマサ化しており、崩壊しやすいこと
から流出土砂が多い。
地質 ※1(p3)
河道特性
※2(p111-113)
河床勾配
水平∼1/1,000以下
1/500∼1/700
1/100∼1/400
庄内川における昭和57年以降の主要地点付近の横断図、及び平均河床高縦断図から、河床の経年変化傾向を
みると、近年約20年間において河床低下や堆積などによる大きな変動はなく、安定化している。
土砂動態 ※2(p115)
自然環境 ※2(p17,19,20,22)
・緩やかに蛇行する河道は、都市
河川でありながら、自然豊かな環
境を有する貴重な空間となってい
る。
・河口部は、干潟とヨシ原が広が
る塩性湿地が形成され、多様な生
物を育んでいる。河口部の干潟
は、ラムサール条約湿地に登録さ
れている。
・急峻な山地は少なく、自然のア
カマツやコナラの群落やスギの人
工林などで覆われており、瀬と淵
が連続する渓谷部には、ヤマセ
ミ、カワガラスなどの鳥類が見ら
れる。
・土岐、多治見の盆地部では、市
街地の中心を流下し、河岸にはツ
ルヨシ群落が見られ、アカザやカ
ワヨシノボリなどが生息してい
る。
・広い河川敷が発達し、河原には
オギ群落、カワヤナギ群落が見ら
れる。河道は、瀬と淵、砂礫の州
が分布する多様な環境が形成され
ており、砂礫地に営巣するチドリ
類などが見られる。
・旧河道沿いの一部に自然堤防や
後背湿地が分布していたが、近年
では宅地等の整備が進んでいる。
河川整備計画において目標とする流量と河道整備流量 ※1(p42,43)
基準点
地点名
河川名
河川整備計画
の目標流量の
ピーク流量
洪水調節
施設による
洪水調節量
河道への
配分流量
備 考
枇杷島
3,900
/s
200
/s
3,700
/s
平成12年9月
東海豪雨対応
多治見
2,100
/s
200
/s
1,900
/s
平成元年9月洪水対応
庄内川
八
田
川
枇
杷
島
■
3,900
小田井
遊水地
4.5k
0
3,700
2,900
大
原
川
内
津
川
放
水
路
単位:(
多
治
見
■
2,500
/s)
59.6k
1,900
(
伊
勢
湾
新
川
内
津
川
︶
河
口
1,100 ■瀬古
矢
田
川
7.0k
小里川ダム
水
野
川
市
之
倉
川
笠
原
川
2-1-14
妻
木
川
小
里
川
策定日:平成20年3月3日
※1 河川整備計画
※2 庄内川水系の流域及び河川の概要
第 2 編 河川編 第 1 章 河川一般
水系特性:鈴鹿川水系鈴鹿川
区間
下流域
北側は鈴鹿山麓から発する支川御
弊川、内部川にはさまれた標高60
∼180mの広い扇状の台地が波状に
重なり、南側は河口まで沖積平野
が形成され肥沃な耕地となって、
伊勢湾に連なっている。
上流域
北西境界線を尾根とする800∼
1,000m程度の鎌ヶ岳、仙ヶ岳、高
畑山などからなる鈴鹿山脈によっ
て概ね占められており、山脈裾部
の丘陵地では急峻な地形を有し、
山間をぬって渓谷が形成されてい
る。
・山岳部は主に花崗岩類・花崗閃緑岩よりなり、一部、加太川上流に中新世鈴鹿層群加太累層、御幣川上流
に古生代秩父層群、三波川変成岩類がある。本川中流部及び安楽川、御幣川にはさまれた地帯は、鮮新世奄
芸層群、御幣川、内部川にはさまれた地帯は沖積層で形成されている。
・水源地一帯の砂岩、花崗岩類は風化が著しく、山崩れの素因を持っており、古くは江戸時代より砂防工事
が実施されている。
地形 ※2(p1-16)
地質 ※2(p1-5)
河道特性
※2(p1-5,113)
1/700∼1/1100 程度
河床勾配
セグメント
土砂動態 ※2(p1-20)
自然環境 ※3(p6)
中流域
急傾斜河川よりもたらされた扇状
の台地、流域東部の沖積低地から
なり、亀山市街地周辺からは、段
丘上に平地が広がっている。
1/200∼1/400 程度
1/50 以上
セグメント2-2、2-1
セグメント2-1
―
・昭和28年以降砂利採取等の影響もあり河床は低下傾向にあった。昭和55年の採取量ピーク後は減少し、そ
の後の砂利採取規制により近年は安定傾向となっている。
・近年は、砂州上への植生侵入に伴う中水敷化等が進行しているが、概ね安定している状況にある。
・ 河口砂州は平成10年以降は現在の形状で安定しているが、近年は砂州上に植生が繁茂し砂州が固定化され
ており注意を要する。
・標高100m以下の沖積平野となっ
ており、水田や市街地が広がって
いる。
・河口部にはシギ・チドリ類の休
息地となり、環境省の「日本の重
要湿地100」にも選定されている干
潟が存在する。
・標高100∼300mの扇状の台地や平
野を主とする。傾斜の緩い扇状の
台地には茶畑が、平野部には水田
が広がり、ところどころアカマツ
の植林も見られる。
・鈴鹿市や亀山市の市街地も広
がっている。
・支川の上流域に見られる豊かな
渓谷美や、山岳景観に代表される
特徴的な景観を形成している。
・植生は人工林が大半を占めてい
るが、野登山のブナ林は三重県の
天然記念物にも指定されている。
河川整備計画において目標とする流量と河道整備流量 ※1(p11)
河川名
基準
地点名
鈴鹿川
高岡
基本高水の
ピーク流量
3,900
洪水調節
施設による
洪水調節量
/s
0
河道への
配分流量
/s
3,900
/s
単位:(
安
楽
川
内
部
川
2,300
800
3,900
2,700
■
高岡
/s)
河口
●
3,500
伊
勢
湾
●
本郷
凡例
■:基準地点
●:主要地点
1,200
鈴鹿川派川
●
河口
策定日:平成20年6月11日
2-1-15
※1 河川基本方針
※2 河川維持管理計画
※3 鈴鹿川水系流域及び河川の概要
第 2 編 河川編 第 1 章 河川一般
水系特性:雲出川水系雲出川
区間
下流域
下流域は、沖積平野の周囲には段
丘層が見られる。
河口部は、規模の大きなデルタ地
帯が広がる。
地形 ※1(p1-1)
中流域
中流域に入ると、なだらかな丘陵
地形となる。
上流域
高見山地に含まれた600∼1000m 級
の山に囲まれ山地を蛇行し、侵食
と堆積を繰り返したため、発達し
た河岸段丘や沖積平野を形成して
いる。
上流域の地質は、主に花崗岩であるが領家変成岩類の貫入もところどころに見られる。中流域は、津市久居
地区、津市白山町、松阪市嬉野地区の一帯にわたって分布する一志層群の礫岩・砂岩などが広がり、下流域
では、主に砂・礫及び粘土の沖積層が広がっている。
地質 ※1(p1-2)
河道特性
※1(p1-1)
河床勾配
土砂動態 ※2(p1-19)
1/500∼1/14,000
1/200程度
1/100程度
・昭和37年以降砂利採取の影響もあり、河床は低下傾向にあったが、平成6年以降は砂利採取もほとんど無く
なり安定している。雲出古川では過去に、出水による砂州の消失によって下流部の河床低下が見られた。
・平成19年以降、多少の土砂堆積、河床低下等の変動は認められるが、概ね安定的に推移している。
・横断形状の経年変化は概ね安定している。
・雲出川及び雲出古川の河口砂州は現状では閉塞の状況には至っていない。流下断面は、整備計画流量
(案)に対してはHWL以下となる事から、維持管理上大きな問題は発生していない。なお、河口砂州が発達し
た場合、流下断面が不足することも考えられるため、監視が必要である。
・伊勢平野の広大な田園地帯が広
がり、本川の河岸は広い高水敷に
なっている。
・河口部及び雲出古川の干潟は、
環境省により「日本の重要湿地
500」に選定されている。
・川は大きく蛇行し、瀬、淵が連
続して川面と渓谷が鮮やかな渓谷
美を織りなす景勝地を創りだして
いる。また、森林にはオオタカ等
の鳥類、水辺には国の天然記念物
であるネコギギが生息している。
・室生赤目青山国定公園、赤目一
志峡県立自然公園に指定され、豊
かな自然環境となっている。
自然環境 ※1(p1-2)
河川整備計画において目標とする流量と河道整備流量 ※1(p2-3)
河川名
地点名
目標流量
雲出川
雲出橋
5,400
/s
洪水調節
施設による
洪水調節量※)
河道整備流量
(河道の整備で
対応する流量)
備 考
1,000
4,400
昭和57年8月洪水対応
/s
/s
※) 洪水調節量には君ヶ野ダム及び無堤部(霞堤)における遊水機能を含んでいる。
単位: (
/s)
雲出古川
1,700
●大仰
●香良洲
雲出川
3,000
4,400
中
村
川
1,000
330
伊
勢
湾
■雲出橋
●八太新橋
■:基準地点
●:主要地点
2,700
波瀬川
●小川橋
策定日:平成26年11月25日
※1 河川整備計画
※2 河川維持管理計画
2-1-16
第 2 編 河川編 第 1 章 河川一般
水系特性:櫛田川水系櫛田川
区間
地形
下流域
両郡橋を過ぎて平野部に入り、北
流して扇状地及び三角州を形成し
伊勢湾に注ぐ。
※1(p3)
中流域
北側は三峰山、局ヶ岳等があり、
これらを連ねる東西の線から急崖
となっており、大小の蛇行を繰り
返し、局部的に狭小な段丘的平坦
地が見られる。
上流域
渓谷が発達し、急峻な地形を示
す。
・東西に中央構造線が走り、この線に沿って幅100∼1,000mの圧砕岩(ミロナイト)が直線上に分布している。
この線を境に南北に二分され、南側は黒色片岩・砂質片岩・緑色片岩、北側は花崗岩を主体とするまったく
異なった地質になっている。
地質 ※1(p3)
土砂動態 ※2(p1-18)
自然環境 ※3(p11)
・櫛田川の河床縦断形状は主に頭首工の存在に従って形成されており、河床は全川的に概ね安定している。
平成2年から平成10年の間に12.4km∼12.8km、14.6∼15.4kmで河床低下が見られるのは、H2.9洪水及びH6.9洪
水等の大規模出水時に低水路狭小箇所が低下したものである。
・櫛田第二頭首工上流の5.8km∼7.0km付近で河床上昇がみられるが、湾曲部内岸(左岸)の砂州が発達した
ものであり、近年においても上昇傾向を示している。2.0km∼2.4km付近の河床上昇は、平成5年に左岸低水路
護岸工事により横断形状が大きく変化したことによるものである。
・平成13年以降11k下流では概ね安定しているが、上流側では低下傾向にある。
・横断形状については概ね安定している。
・本川の河岸には河畔林が分布し
ている。
・両郡橋付近及び東黒部頭首工の
下流河道内では、アユの産卵場が
見られる。
・両郡橋から下流では、頭首工が
連続し流れの緩やかな区間に水生
植物が繁茂し、水生昆虫が生息し
ている。
・ヨシ原に依存するオオヨシキリ
の営巣や、湛水面を利用するカモ
類の休息の姿を見ることができ
る。
河川整備計画において目標とする流量と河道整備流量
河川名
地点名
櫛田川
両郡橋
・香肌峡とよばれ県立自然公園に
指定されている。
・沿川には人工林や樹林が連続
し、水辺には国指定の天然記念物
であるネコギギ、オオサンショウ
ウオが確認されている。
・青田渓谷(青田川)、蓮渓谷一
帯には、トガサワラの本州の北限
分布地となっている。
・水辺等には三重県指定の天然記
念物であるオオダイガハラサン
ショウウオをはじめ、山間の清流
にすむ生物の生息がみられる。
※1(p51)
蓮ダムによる
洪水調節量
目標流量
4,100
/s
600
河道整備流量
(河道の整備で
対応する流量)
/s
3,500
/s
備 考
流量観測開始後最大洪水
相当(平成6年9月洪水)
櫛
田
橋
3,500
伊
3,600
勢
■
両
郡
橋
0
130
佐
奈
川
西山橋
湾
祓川
■:基準地点
単位: /s
策定日:平成17年8月3日
2-1-17
※1 河川整備計画 ※2 河川維持管理計画
※3 櫛田川水系流域及び河川の概要
第 2 編 河川編 第 1 章 河川一般
水系特性:宮川水系宮川
区間
下流域
伊勢平野南端に位置し、はじめは
狭い範囲に扇状地を形成しJR参宮
線宮川橋付近から河口部にかけて
三角州が広がっている。
地形 ※1(p1-1)
中流域
河岸段丘が発達し丘陵地形であ
る。
上流域
概ね紀伊山地によって占められて
おり、日出ヶ岳を最高峰に池木屋
山、白倉山、迷岳といった1,000m
を超える標高の山々に囲まれ、深
いV字谷を形成している。
・中・古生代の三波川帯及び秩父帯に属し、源流部の一部と支川大内山川上流部には四万十帯が分布してい
る。
・宮川の両岸には第四紀の段丘堆積層、下流の低地には沖積堆積物が広がっている。
地質 ※1(p1-1)
河道特性
※1(p1-1)
河床勾配
土砂動態 ※2(p1-17)
自然環境 ※1(p1-1)
レベル∼1/1000程度
1/1000∼1/800程度
1/800∼1/200、1/200以上
・宮川においては、昭和50 年度から昭和59 年度にかけて1.6k∼3.6k、5.6k∼7.0k、8.2k∼8.8k、9.4k∼
11.8k区間において河床低下が見られるが、これらは砂利採取による影響と思われる。
・平成16年以降、7.4kまでは概ね安定的に推移しているが、それより上流の区間では一部の区間を除いて低
下傾向にある。
・横断形状は砂利採取が規制された後は概ね安定している。
徐々に川幅が広がり、瀬や淵が連
続し、アユの産卵床が形成され、
平瀬や早瀬にはオイカワや底生魚
のゴクラクハゼ等が生息し、ワン
ドにはヤリタナゴ等の緩やかな流
れを好む魚類が生息している。
・水域から河畔林まで多様な水辺
環境を利用するゲンジボタルが生
息している。
・河口部は、水際の塩沼地にヨシ
群落が広く分布している。
発達した河岸段丘に自然河岸が多
く残り、清流を好むアカザやスナ
ヤツメ等が生息する。
・本州南部における代表的原生林
として極めて貴重であることか
ら、国指定の天然記念物に指定さ
れている。
・国指定の特別天然記念物である
ニホンカモシカ、県指定の天然記
念物であるオオダイガハラサン
ショウウオ、国指定の天然記念物
であるネコギギやアマゴが生息す
る。
河川整備計画において目標とする流量と河道整備流量 ※1(p10,11)
洪水調節
施設による
洪水調節量
目標流量
河道整備流量
(河道の整備で
対応する流量)
備 考
/s
7,300
/s
平成16年(2004)9月洪水規模
0
/s
740
/s
-
0
/s
230
/s
昭和57年(1982)8月洪水規模
河川名
地点名
宮川
岩出
7,800
/s
500
五十鈴川
中村
740
/s
勢田川
神社
230
/s
岩出■
河口●
宮川 7,300
伊
勢
湾
五十鈴川 740
1,060
策定日:平成27年11月16日
※1 河川整備計画
※2 河川維持管理計画
2-1-18