マルセル・ブロイヤーの家具: Improvement for good

東京国立近代美術館 展覧会プレスリリース
「マルセル・ブロイヤーの家具:Improvement for good」
2017年1月20日 1/4
マルセル・ブロイヤーの家具: Improvement for good
2017年3月3日(金) ~ 5月7日(日)
東京国立近代美術館(ギャラリー4)
ドイツのバウハウス・デッサウ財団より10点、スイスのヴィトラ・デザイン・ミュージアム
より8点、その他国内外のコレクションよりブロイヤー家具が集結します!
マルセル・ブロイヤーの家具デザインを一堂に紹介する国内初の展覧会
たっぷりとしたクッションや大仰な布張りをす
っかり取り除いて、それまでの重々しい椅子のイ
メージを一新した《クラブチェア B3》(ワシリー
チェア)。戦後にパリのユネスコ本部やニューヨ
ークの旧ホイットニー美術館(現・メトロポリタ
ン美術館分館)を手がけ、建築家としても知られ
るデザイナーのマルセル・ブロイヤー(1902-
81)が1925年、23歳で考案した椅子です。
本展は、 国内の美術館に所蔵される4つの異な
る《クラブチェア B3》のモデルを筆頭に、ブロイ
ヤーの家具デザインに見られるいくつものバージ
ョンの違いに注目しながら、国内外のコレクショ
ンによる家具約40点で構成します。家具を起点と
して、戦後は建築へと創造の幅を広げたブロイヤ
ーですが、そのデザインの核心は、家具デザイン
に凝縮されています。本展が、モダンデザインと
いう言葉に様々な解釈の可能性を示しているブロ
イヤーのデザインにあらためて触れ、21世紀に生
きる私たちに送られた彼のメッセージを受け取る
機会になれば幸いです。
(上)【広報用図版1】 展覧会チラシ
(左)【広報用図版2】《クラブチェア B3》1927-28年
東京国立近代美術館蔵
《クラブチェア B3》について、内面に詳細>>
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公式HP
東京国立近代美術館工芸館 (展覧会会場とは異なります)
展覧会担当/北村、野見山 広報担当/髙橋
Tel:03-3211-7781(工芸課直通) E-mail:[email protected]
Tel:03-5777-8600(ハローダイヤル)
http://www.momat.go.jp
1. バウハウス ヴァイマール時代 ―木製の家具―
ブロイヤーは1920年にドイツの造形学校・バウハウスに入学し、
初代校長ヴァルター・グロピウスの指導のもとに行われていた
実験的な教育のなかで、デザイナーとしての才能を開花させま
した。1925-28年には自身も学んだ家具工房で主任を務め、デ
ッサウ・バウハウス校舎のインテリアデザインを手がけるなど、
彼の作風はバウハウスの進化と密接に結びついています。
ここが見所!
修復後初公開!「実験住宅」のドレッサー
1923年、バウハウスの展覧会で発表した実験住宅の「婦人の部屋」
に置かれた鏡台。構成主義の影響がうかがえる外見に加え、鏡や天板
が動くようになっており使い勝手も考えられています。
左)《ドレッサー(アム・ホルンのバウハウス実験住宅の家具より)》
1923年(2004年一部復元)バウハウス・デッサウ財団蔵
右)《アームチェア(ti 1a)》1922年 大阪新美術館建設準備室蔵
2. バウハウス デッサウ時代
―スティールパイプの家具―
【広報用図版3】
《ネストテーブル B9-9c》1929年
東京国立近代美術館蔵
デッサウ
オランダ
2
ヴァイマール
ベルギー
スツールとテーブルの機能を兼ね備え、バウハウスの校
舎でも使われた《ネストテーブル B9-9c》など、ブロイ
ヤーはスティールパイプを使った初めての住居用家具を
制作します。特に《クラブチェア B3》は従来の椅子の
概念を覆す「空中に浮いたような」姿が人々の注目を集
めました。その後のブロイヤーの素材や構造へのあくな
き探究心を象徴する重要な作品である《クラブチェア
B3》と、それに続くバリエーション豊かなスティール
パイプ製の家具を中心にご紹介します。
ドイツ
1
チェコ
オーストリア
3-1
部品の接合方法や背も
たれ、座面の素材の違
いなど、実物を比べる
ことでしか味わえない
面白さ満載!
「空中に浮かぶように」座ることができる椅子、
ワシリーチェアこと《クラブチェア B3》の4つの異なるモデルを一堂に展示!
ここが見所!
例えばこんな違いが…
左)《クラブチェア B3》1925-26年
右)《クラブチェア B3》1927-28年
宇都宮美術館蔵
大阪新美術館建設準備室蔵
組み立て工程を映像化!
ノル社の家具の組み立てを長年請け負った
職人さんによる工程を映像化。分解可能な
《クラブチェア B3》の構造に迫ります。
初期のモデル( ●)は主に熔接で接合されたが、後の
モデルはビスが用いられクッション性が増した。
取っ手が付け加えられたのも後に
なってからだった。
会場で座れます!
こんなことも!
「ワシリーチェア」のワシリーとは?
画家ヴァシリ―・カンディンスキーに由来する「ワシリー」という愛称は、《ク
ラブチェア B3》発表後からかなり経った1960年頃、生産権利を購入したイタリア
の家具メーカーが、正式な商品名としてその名をつけたことがはじまりです。
展示作品のほか現在
ノル社より販売され
ているモデルに座っ
て写真を撮って楽し
めるコーナーもあり
ます。
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3. スイス・イギリス時代
―アルミニウムとプライウッドの家具―
イギリス
ロンドン
3-2
ドイツ
フランス
スイス
3-1
1928年にバウハウスを去った後、ブロイヤーはヨー
ロッパの主要な都市を巡りながら様々な建築や家具デ
ザインのプロジェクトに携わります。スイス時代には、
骨組みが一本のつながったアルミニウムで構成された
《サイドチェア 301》、イギリス時代には、合板(=
プライウッド)を曲げたシルエットが独特の丸みを持
つ《アイソコン・サイドチェア BC3》を制作するな
ど、新しい素材との出会いが、家具の構造やデザイン
にも新しい展開をもたらしました。
バーゼル
チューリッヒ
6
左)広告「ローン・ロード
・フラットへようこそ」
右) アイソコン社のロゴ
《ロングチェア》1932年 ミサワホーム株式会社蔵
こんなことも!
イギリスのモダン家具メーカー、アイソコン社
イギリスでブロイヤーはモリ―とジャック・プリチャードが創立したアイソコン社のた
めに、合板を使った家具を提案しました。同社のモダンデザインへの強い関心は家具の
みならず建築にもおよび、ローン・ロード・フラットという集合住宅も作りました。こ
こにはグロピウスやブロイヤーも住んでいました。アイソコンの商品カタログのデザイ
ンにモホイ=ナジが参加するなど、バウハウス出身のデザイナーとの交流も見られます。
(上から)
【広報用図版4】
《サイドチェア 301》
1932-34年 ミサワホーム株式会社蔵
【広報用図版5】
《アイソコン・サイドチェア BC3》
1936年 東京国立近代美術館蔵
4. アメリカ時代 ―家具から建築へ―
ハーバード大学に招へいされたグロピウスに呼ばれ、ブロ
イヤーは1937年にアメリカに渡ります。その後もイギリス
時代の流れを思わせるプライウッドの家具などを制作しま
すが、徐々に活動の中心は建築へと移行します。本章では
アメリカ時代に手がけた家具2点と住宅建築8点を通じて、
ブロイヤーが「居住空間の重要な要素」と位置づけた家具
と、建築の関係性を考察します。
ケンブリッジ
アメリカ合衆国
4
《ローズ・ホール学生寮の家具、ブリンマー大学》
(ブリンマー、ペンシルバニア、アメリカ)1938年
ここが見所!
当時のカタログ
ブロイヤーが関わった展覧会や、デザ
インした家具を掲載するカタログ等の
関連資料も展示されます。
クルト・シュミット
《パンフレット『トーネットのスティールパイプ家具』》
1930-31年 東京国立近代美術館蔵
こんなことも!
ブロイヤーと日本
ブロイヤーがアメリカで構えた建築事務所には、武蔵
野美術大学や銀座のソニービルを手がけた建築家・芦
原義信氏も短期間所属していました。芦原氏の尽力に
よって来日が実現するなど、ブロイヤーが亡くなるま
で交流は続きました。展覧会の最後には、その様子を
うかがうことのできる特設コーナーを設けます。
マルセル・ブロイヤー(Marcel Breuer)について
1902年ハンガリーに生まれる。1920年ドイツの造形学校・バウハウスに入学し、初代校長ヴ
ァルター・グロピウスの指導のもとに行われていた実験的な教育の中でデザインを学ぶ。
1925年から1928年まで自身も学んだ同校の家具工房で主任を務めた。その後はスイスやイギ
リスで家具のデザインや建築プロジェクトに携わる。1937年にアメリカに拠点を移し、ハー
バード大学で教鞭を取りながらグロピウスと協働し様々な住宅建築を手がけた。1946年ニュ
ーヨークに個人事務所を移設、以降は住宅建築に加え、美術館や大学などの公共建築に携わ
る。1981年死去。
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「マルセル・ブロイヤーの家具: Improvement for good」
2017年1月20日 4/4
開催概要
(日本語)マルセル・ブロイヤーの家具: Improvement for good
展覧会名
(英 語)Marcel Breuer's Furniture: Improvement for good
会期
2017年3月3日(金)~ 5月7日(日)
開館時間
午前10時~午後5時(金曜日は午後8時まで、土曜日は本展及び所蔵作品展「MOMATコレ
クション」のみ午後8時まで)入館は閉館30分前まで
休館日
月曜日(3月20日、27日、4月3日、5月1日は開館)、3月21日(火)
主催
東京国立近代美術館
協賛
株式会社良品計画
協力
日本航空、Knoll Store青山本店、ミサワホーム株式会社
会場
東京国立近代美術館 2階 ギャラリー4
東京メトロ東西線「竹橋駅」1b出口 徒歩3分
アクセス
東京メトロ東西線・半蔵門線 / 都営新宿線「九段下駅」2番出口 徒歩15分
〒102-8322 東京都千代田区北の丸公園3-1
一般430円(220円) 大学生130円(70円)
高校生以下および18歳未満、65歳以上、「MOMATパスポート」をお持ちの方、友の会、賛助会員、
MOMAT支援サークルパートナー企業(同伴者1名まで、シルバー会員は本人のみ)、キャンパスメン
バーズ、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。
観覧料
※3月5日(日)、4月2日(日)、5月7日(日)は無料観覧日です。
本展および所蔵作品展のみ
*( )内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。
*割引・無料には入館の際、学生証・運転免許証など年齢のわかるもの、会員証、社員証、障害者手帳をご提示
ください。
*上記料金で、入館当日に限り所蔵作品展(本館、工芸館とも)がご覧いただけます。
◆ギャラリートーク
イベント
4月15日(土)芦原太郎氏(建築家)
4月22日(土)当館研究員
※各日とも午後3時から会場にて。申込不要・参加無料(要観覧券)
同時開催
茶碗の中の宇宙 樂家一子相伝の芸術(1階、企画展ギャラリー)3/14~5/21
所蔵作品展「MOMATコレクション」(4~2階)2/18~5/21
所蔵作品展「動物集合」(工芸館)2/28~5/21
掲載用お問い合わせ先
Tel:03-5777-8600(ハローダイヤル)
公式HP
http://www.momat.go.jp
3月2日(木)午後3時より、プレス内覧会を行います。別紙にてお申し込みください。
【巡回情報】
2017年7月15日~9月24日
まなびあテラス 東根市美術館(山形県東根市中央南1-7-3)
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「マルセル・ブロイヤーの家具: Improvement for good」
2017年1月20日 図版請求票
広報用図版
FAX :03-3211-7783(工芸課)広報担当
請求票
発信日
☑
年
月
行
日
No. 作品
1
展覧会チラシ画像
2
《クラブチェア B3》 1927-28年 東京国立近代美術館蔵
3
《ネストテーブル B9-9c》 1929年 東京国立近代美術館蔵
4
《サイドチェア 301》 1932-34年 ミサワホーム株式会社蔵
5
《アイソコン・サイドチェア BC3》 1936年 東京国立近代美術館蔵
・ご希望の図版の左枠内に✔を入れてFAXでお送りください。
・作品図版はJPEGデータをご用意しています。
・展覧会広報のみにご使用ください。著作権保護のため、他の目的でのご使用は固くお断りいたします。
・掲載見本を広報担当者へご寄贈ください。(Webサイトの場合は掲載時にお知らせ下さい)
ご担当者名:
E-mail:
貴社名:
出版物・放送番組・ウェブサイト名:
URL(http://www )
掲載予定号・発行日/放送・公開日時等:
電話番号: ( ) Fax: ( ) *展覧会をご紹介いただける場合は、読者プレゼント用招待券をご用意いたします。
希望しない/希望する( 組 枚)
〒
チケット送付先:
【報道関係の方からの本資料に関するお問い合わせ先】
東京国立近代美術館工芸館 広報担当/髙橋 TEL:03–3211-7781(工芸課直通)
E-mail: [email protected]
HP: http://www.momat.go.jp
平成 29 年 1 月吉日
各位
東京国立近代美術館
「マルセル・ブロイヤーの家具:Improvement for good」展
拝啓
記者内見会
時下、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申
し上げます。
東京国立近代美術館では 2017 年 3 月 3 日(金)~5 月 7 日(日)まで、「マルセル・ブロイヤーの家
具:Improvement for good」展を開催いたします。
パリのユネスコ本部やニューヨークの旧ホイットニー美術館(現・メトロポリタン美術館分館)を手
がけ、建築家としても知られるデザイナーのマルセル・ブロイヤー(1902-1981)。
「モダンデザイン」と
いう言葉に様々な解釈の可能性を示したブロイヤーの、デザインの核心が凝縮された家具デザインを国
内外のコレクション約 40 点でご紹介します。
つきましては、下記の日程で報道関係の皆さまを対象に内見会を行います。ご多用の折とは存じます
が、皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。
敬具
広報担当:髙橋
Tel: 03-3211-7781
Fax: 03-3211-7783
E-mail: [email protected]
記者内見会
※下記日時に限り、会場(2 階・ギャラリー4)入口にて本展カタログを進呈いたします。
日時:2017 年 3 月 2 日(木)
15:00~受付
15:00~16:50 記者内見会(撮影可能)
16:10~16:50 記者発表会
会場:東京国立近代美術館
2 階・ギャラリー4
(東京メトロ東西線「竹橋駅」1b 出口より徒歩 3 分 千代田区北の丸公園 3-1)
お名前:
ご参加予定人数:
ご所属/媒体名:
発行予定日:
TEL:
撮影のご予定
E-mail:
あり・なし
(いずれかに○を付けてください)
使用機材
※記者内見会に参加ご希望の方は上記ご記入のうえ、工芸課広報担当まで、
FAX(03-3211-7783)またはメール [email protected] でご連絡下さい。
(工芸課広報のアドレスが新しくなりました。
)