平林 万紀彦

当病院は、地域における慢性痛の専門
医療機関として、慢性痛の診断・治療、
医療連携強化を図ることを目的に平成
29 年 2 月 1 日から、痛みセンターを開設
しました。治療抵抗性の難治性慢性痛を
抱える患者様に対しても、回復を促すた
めに精神科医、麻酔科医、整形外科
医、看護師、作業療法士、精神保健福
祉士などが関わり行っています。お困りのこ
とがありましたら、お気軽にご利用ください。
慢性痛に関する専門医療機関
本人、家族、関係機関(各種医療機関、地域包
括支援センター、市町村、保健センター、福祉機
関など)からの慢性痛に関する医療相談に応じ、
状況に応じて適切な医療機関の紹介を行いま
す。
慢性痛の鑑別診断(疾患の原因特定)
鑑別診断や治療方針の選定が必要な方には、適
切な医療機関をご紹介する他、当院にて専門の
医師の診察を行う場合もあります。
慢性の痛みによる障害の初期診断・治療
慢性痛にくわえ、不眠・食欲低下・体力低下など
身体症状や意欲低下・不安など精神症状を呈し
ている方に、診断の上、適切な治療を行い、必要
であれば入院治療を行います。
入院をご検討されている方
当院への入院をご検討されている方は、当院地
域医療連携室にご相談ください。 専門のスタッフ
が対応いたします。
地域医療連携室専用ダイヤル
☏
047-411-8871
FAX
047-411-8876
医療・福祉スタッフへの研修
医師・看護師・作業療法士・臨床心理士・理学
療法士・精神保健福祉士など地域の保健医療
福祉関係者への研修等を行うとともに、慢性痛の
悪化予防から生活の質向上まで、必要な医療を
提供できる連携体制の構築を図ります。
痛みセンター長
平林 万紀彦
医療機関を受診する方のうちおよそ半数は“痛み”
を訴えているといった報告もあるほど痛みはありふれ
た症状であり、また最も苦痛の強いもののひとつでも
あります。わが国でも成人のおよそ 6 人に1人が慢
性的に痛みを抱えている実態が近年明らかになり
ました。慢性の痛みは、時が経てば自然に改善し
たり鎮痛剤を内服すると痛みが和らぐこともあれば、
薬物治療や神経ブロックの他に手術まで受けても
なお痛みに苦しむことも多いのです。痛みが長引くと
意欲が低下したり、睡眠が妨げられるなど実際の
生活で様々な障害が起こってきます。そこで厚生
労働省が平成 21 年に「慢性の痛みに関する検討
会」を発足するなど適切な痛み対策が求められて
います。
当院では痛みを発信する体の部位だけでなく、痛
みを過敏に感じる脳にも着目し、痛みの不快感を
和らげて「自分らしい生活を取り戻す」ための治療
に取り組んでいます。難治性疼痛と言われるもので
も心身からのケアにより治療可能な場合も少なくあ
りませんので、受診をお待ちしています。