グラバー園とヒッチコック監督~知られざる接点

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グラバー園とヒッチコック監督~知られざる接点
若き日のダフネ・デュ・モーリア
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グラバー園に現地保存されている3 棟の重要
Spirit)
がいきなりベストセラーとなった。その後ウィ
文化財の一つに「旧オルト住宅」がある。元の主
リアム・オルトの孫に当たる軍人のフレデリック・
は幕末の茶貿易などで活躍したイギリス人商人
ブラウニング
(Frederick Browning)
と結婚した彼
ウィリアム・オルト
(William Alt)
である。
女は、次々とベストセラー小説を発表して話題を
昭和 60 年(1985)
、オルト家の血をひく人物
呼んだ。
が久しぶりに長崎を訪れた。ひ孫にあたるモンゴ
映画化された小説の中で最も有名なのは、
「レ
メリー子爵夫人
(旧姓テッサ・ブラウニング)
である。
ベッカ」
(Rebecca)であろう。
「風と共に去りぬ」で
先祖の住宅を見たいという思いにかられて一路
名声を得たデイビッド・O・セルズニックがプロデュー
長崎を目ざしたようだが、長崎訪問の際、同夫人
スして昭和15年(1940)に映画化された「レベッカ」
の母親は有名な小説家ダフネ・デュ・モーリア
は、映画監督アルフレッド・ヒッチコックのアメリカ
(Daphne du Maurier)であることが初めて長
デビュー作となった。同年のアカデミー賞の作品賞
崎で知られることとなった。
に輝いたこの映画は、今尚、モノクロ映画の名作と
ダフネ・デュ・モーリアは、明治 40 年
(1907)
ロ
して絶賛されている。ヒッチコック監督の名作ホ
ンドンで生まれ、まだ 24 歳だった昭和 6 年
(1931)
ラー「鳥」
(The Birds)の原作者もダフネ・デュ・モー
に出版した処女作
「愛はすべての上に」
(The Loving
リアである。 2013 年 6 月