米国等の国際経済について

資料3
米国等の国際経済について
内閣府
平成29年1月25日
米国のGDPと生産性・賃金
米国の長期GDP成長率と労働生産性上昇率
米国の賃金上昇率
○米国経済のGDP成長率は停滞傾向。
労働生産性も伸びは鈍化。
○実質賃金は停滞傾向。2010年代はほぼ横ばい(年平均0.5%
上昇)。
実質GDP成長率
賃金上昇率(実質)
(平均伸び率、%)
6
6
5
4
(%)
5
2010~15年平均
2.1%
4
2016年
12月
0.8%
3
2
3
1
2
0
1
-1
10~15
05~10
00~05
95~2000
90~95
85~90
80~85
75~80
70~75
65~70
60~65
55~60
-2
1950~55
0
(年)
-3
3
9
07
3
9
08
3
9
09
3
9
10
3
9
11
3
9
12
3
9
13
3
9
14
3
9
15
3
16
9 (月)
(年)
労働生産性上昇率
(平均伸び率、%)
4
3
2010~15年平均
0.6%
2
(備考)
1.左上図 内閣府「世界経済の潮流 2016年Ⅱ」より抜粋。
2. 左下図 内閣府「世界経済の潮流 2016年Ⅱ」より抜粋。
非農業部門を対象。
3. 右上図 米国労働省より作成。
非農業部門を対象。
1
10~15
05~10
00~05
95~2000
90~95
85~90
80~85
75~80
70~75
65~70
60~65
55~60
0
1950~55
前年比。
(年)
1
米国の労働分配率と失業率
日米の労働分配率
米国の失業率と労働参加率
○失業率は足下、世界経済金融危機前の水準近くまで低下した
ものの、労働参加率は2000年をピークとした低下が顕著。
○米国の労働分配率は、低下傾向。
失業率と労働参加率
労働分配率(雇用者報酬/名目GDP)
70%
12
(%)
米国
65%
(%)
68
2015年12月
62.7%
労働参加率
(右軸)
66
10
2014年
56.5%
64
60%
8
62
55%
6
60
50%
58
日本
2015年
49.4%
45%
4
失業率
(左軸)
2015年12月
4.7%
56
2
40%
54
0
35%
60
65
70
75
80
85
90
95
00
05
(備考)米国は、米国労働省より作成。
日本は、79年まで1990年基準(68SNA)、80年から93年まで2000年
基準(93SNA)、94年から2015年まで2011年基準(2008SNA)。
10
52
15
(備考)米国労働省より作成。
労働参加率=労働力人口/15歳以上人口
2
米国の所得格差・最低賃金
米国の所得格差
米国の最低賃金
○ジニ係数で見た米国の所得格差はG7で最大。格差は拡大傾向。
中所得者層以下の所得が停滞。
(ポイント)
○連邦最低賃金は、名目値は上昇しているものの、実質値では上昇
していない。
(ドル)
12
G7各国のジニ係数
0.40
10
0.35
(実質:2012年価格)
8
6
0.30
(名目)
4
0.25
0.20
名目(2016年)
7.25ドル
カナダ
イタリア
アメリカ
1980
85
90
フランス
日本
95
2000
ドイツ
英国
05
10
2
14(年)
0
60
65
70
75
80
85
90
95
00
05
10
15 (年)
米国 所得分位別の実質所得の推移
(1979~2013年)
1979年を基点とする上昇率(%)
300
250
200
188%
150
上位1%
上位2‐20%
100
上位21‐80%
50
63%
0
18%
18%
下位20%
(備考)
左上図:1.内閣府「世界経済の潮流 2016Ⅱ」より抜粋。
2.各国ともに所得再分配後の等価可処分所得のジニ係数。
左下図:1.2013年価格。
2.所得は労働所得、事業所得、売却益、配当、退職金などの
所得を含む。政府移転受取は含まない。
右上図:1.米国労働省より作成。
2.2014-15年は公表実質値がないため、CPI総合で実質化。
3.州ごとに規定あり。最高はワシントンDCの11.5ドル。
2013
2011
2009
2007
2005
2003
2001
1999
1997
1995
1993
1991
1989
1987
1985
1983
1981
1979
‐50
(年)
(出典)米国議会予算局"The Distribution of Household Income and Federal Taxes 2013" (2016年)
3
米国の産業・貿易等
米国
米国の貿易赤字(相手国別)
雇用者の産業別構成比
○米国の貿易赤字の大きさは、中国、ドイツ、日本、メキシコの順。
○雇用者の産業別構成比は、製造業は1割弱まで低下(2015年:
1,231万人)。サービス産業の割合は7割まで上昇。
1
(GDP比、%)
中国
3,672億ドル
0
公的部門
サービス業
100%
90%
製造業
建設業
鉱業・林業
0.6%
-1
4.5%
-2
8.8%
-3
カナダ
-4
英国
80%
-5
70%
日本
689億ドル
その他
メキシコ
607億ドル
-6
60%
50%
ドイツ
748億ドル
(いずれも2015年)
-7
70.5%
1985
90
95
2000
(備考)内閣府「世界経済の潮流
05
10
15 (年)
2016年Ⅱ」より抜粋。
40%
30%
(参考)アメリカの財政収支・GDPギャップ
○財政収支は金融危機で大幅に悪化したものの、近年は赤字幅が縮小傾向。
20%
6
4 (GDP比、%)
2
10%
15.6%
0
‐2
0%
‐4
1950
1960
1970
1980
1990
2000
2010
2015(年) ‐6
‐8
‐10
1950
1960
1970
1980
1990
2000
2010
2015
‐12
雇用者数
‐14
総計
0.44
0.54
0.71
0.91
1.09
1.31
1.30
1.41
(億人)
(備考)米国労働省より作成。
非農業部門。各年1月時点。
‐1.6 %
‐2.0 %
財政収支
基礎的財政収支(PB)
GDPギャップ
(年)
カーター レーガン ブッシュ(父)クリントン
(民主党) (共和党) (共和党) (民主党)
(備考)内閣府「世界経済の潮流
‐4.4 %
ブッシュ(Jr)
(共和党)
2016年Ⅱ」より抜粋。
オバマ
(民主党)
4
英国のEU離脱
○1月17日、メイ英国首相は、EU離脱に向けた交渉方針につき演説。予測可能性の
確保、EU単一市場からの離脱など12の目標を明らかにした。
主なポイント
<4つの原則>
全ての過程において、可能な限りの「予測可能性を確保」するとともに、「より強い英国」、
「より公正な英国」、「真にグローバルな英国」を築く。
<12の目標(主なもの)>
・予測可能性を確保
(議会にEUとの最終的な交渉結果の承認を求める等)
・欧州司法裁判所からの司法権の独立。
・移民流入の制限
・EUとの自由貿易協定の締結(単一市場からの離脱)
・EU以外の国との新たな貿易協定
・離脱交渉後の移行期間の設定
等
今後の主なスケジュール(見込み)
・今年3月末まで
英国がEU(欧州理事会)に離脱の意思を通知(欧州連合条約第50条の発動)
(英国とEUの将来的な関係の枠組みを考慮しつつ、英国の離脱に関する取決めを定める協定を交渉、締結)
・離脱通知の2年後 英国のEU離脱(離脱に関する協定において発効日が別途定められない場合、離脱通知から2年後に
(2019年3月)
EU条約の英国への適用終了(離脱)。ただし、欧州理事会での全会一致により交渉期間を2年以上に延長可。)
5
中国経済
○中国は、インフラ関連投資など各種政策効果もあり、景気はこのところ持ち直しの動きがみられる。
実質GDP成長率
(前年比、%)
固定資産投資(名目)
(前年比、%)
(前期比年率、%)
40
9
(四半期系列)
8
7.9
インフラ関連投資
7.8
7.4 7.4
7.3
7.4
7.4
7.0
6.9
7
30
7.8
7.8
7.0%
7.0
6.7%
20
6.6
(四半期系列、前年比、%)
8
7.4 7.5
6
7
15.5%
6.6
7.1 7.2 7.0 7.0
6.9 6.8
6.7 6.7 6.7
10.0%
10
8.0%
固定資産投資
(全体)
6.8%
5
6.8%
0
6
Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ
2014
15
(期)
(年)
4.9
不動産開発投資
4
-10
2012 13 14 15 16
製造業
16
Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ
14
(備考)前期比は内閣府による年率換算値。
15
16
(期)
(年)
1-2
7
2014
1-2
7
15
1-2
7
16
12 (期/月)
(年)
(備考)インフラ関連投資は、道路、ダム、鉄道等の投資額を合算したもの。
また、いずれも単月試算値の3か月移動平均の前年比。
6