名古屋大学国際教育交流センター紀要 第3号 平成27年度 教育発達科学研究科・教育学部留学生相談室活動報告 国際教育交流センター教育交流部門 中 島 美 奈 子 希望する教員と直接のやり取りが制限されていること 1.はじめに が,優秀な留学生の獲得の獲得にどのような影響を及 平成27年度における教育発達科学研究科・教育学部 ぼしているかどうかについては疑問が残る。また,作 における業務に関する報告を行う。 業の効率化を図るためには,オンライン出願システム の確立が求められるところである。 就学・生活面において困難を抱えた学部生の対応は, 2.留学生相談室業務の概要 対応件数としては少ないものの時間や労力を割いてい 留学生,留学希望者,留学生に関連する相談者の相 る。研究科国際交流委員会,教務課留学生担当や国際 談業務対応件数は1,201件であった。具体的な業務内容 教育交流センターアドバイジング部門の協力を得なが の件数は,下記の表のとおりである。 ら対応しているが,在留の問題等の関連の中で,孤立 しやすい学部生や対応には引き続き課題が残る。 平成27年 相談業務対応件数 入学・研究生問合せ 720 就職・進路・学位 19 履修・学習 13 教員との相談(大学推薦による国費外国人留学生 等) 96 3.学部・研究科内の留学生関連および国際交流 関連業務 新入留学生に対するガイダンスや奨学金の部局推薦 チューター関係 139 奨学金/授業料 43 在留資格 23 宿舎 36 日本語 49 定校であるインドネシアディポネゴロ大学・ドイツ PC・図書利用 5 デュイスブルグ大学の来訪時の今後の交流等について 心身健康 1 日常生活 10 の協議や,北京師範大学との学術交流協定書の交換, その他(休学,アルバイト保証人,家族訪問, 留学相談,ポスドク,海外渡航届等) 47 合計 の選考,私費留学生選抜試験,日本語添削事業の運営 などに加え,国際交流委員会の委員や国際化推進教員 として,国際交流関連業務に携わった。部局間交流協 タイ王国カセサート大学教育発達科学部人材・コミュ ニティ資源開発学科からの視察等に対応した。また, 3月7日から11日にかけて,協定校の中国華東師範大 1201 学から3名の大学院生と9名の教員が来日し,第4回 前年同様,対応件数の半数以上を占める「入学・研 協定校間連携の大学院生指導交流プログラムや教員シ 究生問い合わせ」は,主に研究生の入学出願希望者へ ンポジウムを行った際の運営を行った。 の対応であった。年間3回設けられている出願の際に 行う,出願方法の案内や郵送前の書類確認,電話イン タビューの実施,国際交流委員会における予備審査が 4.授業担当 含まれる。志願者は希望する指導教員への直接の連絡 前研究科長からのご依頼により,27年度前期から英 は行わないことになっており,予備審査を通過した時 語による「異文化間教育講義」を担当している。これ 点において,初めて希望する指導教員として挙げられ は,学部2年生以上を対象とした専門科目として設定 た教員が研究計画書等を確認することになる。指導を されている。23名の受講者の中には,異文化に継続し -78- 教育交流部門 て興味を持った学生が,留学生チューターとして活躍 チューターハンドブック改定や部局の交換留学説明会 することにも繋がっており,研究科における国際理 の開催,財団が募集する留学生宿舎の入居選考を行っ 解,多文化理解への関心を持続させる良い循環が生ま た。 れている。 また,2月13日から2月20日までカナダおよび日本 の学部生・大学院生28名を対象に行われた平成27年度 日本・カナダ学生フォーラムでは,企画から当日の調 5.全学の留学生関連業務等 整・同行等を担当した。 国際教育交流センターの他部門とも連携し,宿舎 -79-
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