新成人のことば 松嶋 美和 本日は、私たちのためにこのような盛大な式典を開催していただき、誠にありがとうございます。今 日、成人式を迎えるにあたり、これからの人生に大きな期待をふくらませ、胸が高まっています。また 、 たくさんの時間を共有し、励まし合った仲間とこの日を迎えられたことを大変嬉しく思います。 私には、高校生のときに、人生に大きな影響を与えた恩師との出会いがありました。それは、吹奏楽 部の顧問の先生との出会いです。その顧問の先生からは、音楽について教えていただいたほか、部の一 員としての自覚を持たせるために、基本となる挨拶が出来ているか、身だしなみは整っているかなど厳 しくご指導していただきました。 当時の私は、特に、挨拶について深く考えてはおらず、小さな声で挨拶をするなどと軽視していまし た。しかし、挨拶はやり方次第でその人の印象が決まることや人間関係を円滑にするということなどを 教えていただいたことから、大切さに気付くことができ、成長できたのではないかと感じています。 そして二十歳になり、大学生活で先生方や友達など、人との関わりが増えてくる中で、顧問の先生か ら教えていただいたことが活きています。普段からの挨拶のお陰で、「いつも挨拶してくれて嬉し い。」と友人から声をかけてもらうことがあり、改めて挨拶は人と人との距離を縮めるとても大切なこ とであると実感しました。 また、私は現在、昔からの夢である放射線技師になるために、医療系の大学へ進み、勉強を必死に頑 張っているところです。大学の先生方は医療知識を教えるだけでなく、挨拶や礼儀についても力を入れ ているため、学校の廊下ですれ違う先生方に対して、積極的に挨拶をしてコミュニケーションを図って います。医療知識を磨き上げることも必要ですが、実際、医療現場では患者さんを相手に仕事をするた め、コミュニケーション能力が求められています。 例えば、患者さんに治療の流れを説明するときに、専門用語だけを並べてお話をするのではなく、相 手が今の説明で理解しているかという意思疎通が大事になってきます。病院に訪れる方は不安を抱えな がら来院して来られ、そのような時、病院側の対応が良ければ少しでも患者さんの不安が和らぐのでは ないかと思います。私は、患者さんの想いを汲み取り、寄り添いながら優しい医療を提供し、たくさん の方に頼られるような放射線技師になりたいと思っています。 この 20 年間で家族や友人、先生方、地域の皆様方など多くの出会いがありました。特に、部活動の仲 間や顧問の先生との出会いでは、自分自身を成長させることができ、人生において必要なことをたくさ ん学ぶことが出来ました。 また、家族には成人の日を迎えるまで育てていただき、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。これか らは、社会に出ても恥じることのない立派な大人になり、恩返しをしていきたいと思います。
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