「通販生活2017年春号」インタビュー記事

きたがわ・かずお● 衆議院議員・公明党副代
表 、弁 護 士 。1953年 、大 阪 府 生まれ。創 価
大 学 法 学 部 卒 業 。 年に衆 議 院 議 員に初 当
選 。党 幹 事 長 、国 土 交 通 大 臣などを歴 任 。現
在、衆議院憲法審査会では幹事を務めている。
について、どこまで認められ、どこか
憲法9条ではあいまいな〝自衛の措置〟
法制と立憲主義とはまったく無縁です。
している﹂と言う人がいますが、安保
と言ったりする人はいないと思います。
てもこれを否定したり、どうでもいい
義の核心であって、日本国憲法におい
法にきちんと書き込む。これが立憲主
権を国家権力に制約させないことを憲
まさしく表現の自由とのかかわりで問
すべきことです。国家が規制するのは、
来、メディアが自主的、自律的に解決
バランスをどう取るかです。これは本
テレビCMの問題のポイントは﹁国
民投票の公正さ﹂と﹁表現の自由﹂の
ないでしょうか。
たくない、と言っているのと一緒では
主体的・批判的に解釈する力︶がまっ
ディアリテラシー︵メディアの情報を
に聞こえます。まるで、有権者にはメ
テレビCMを全面禁止にすべきとい
うのは、私には有権者をばかにした話
らも何の心配もしていません。
わけはないので、立憲主義との関係か
考えます。
の点からも、全面禁止の必要はないと
し、逆効果になる場合もあります。そ
んなに効果がないような感じもします
はテレビCMを流してきましたが、そ
までの選挙でも、資金力のある大政党
だろうという疑問もあるんです。これ
費用のわりに効果はどれくらいあるん
テレビの影響力は大きいと思う一方
で、政党側にはテレビCMについて、
はちょうどいいと考えたからです。
それくらいが、バランスという意味で
民投票法でテレビCMを禁止しました。
期日前投票が始まる2週間前からは国
めには憲法を改正する必要があります。
そもそも最低投票率を設けるのであ
れば憲法の中で規定すべきで、そのた
結果ですから尊重されるべきです。
くの国民が〝棄権〟という選択をした
票率が低くなったとしても、それは多
況は起こりにくいと思います。仮に投
れているような投票率の極めて低い状
関心は高くなるはずで、一部で心配さ
たちも発信する。すると当然、国民の
さん
ら憲法改正が必要なのかを﹁武力行使
題になってくるわけですから。
5項目くらいなら適切だというのが、
公明党・憲法調査会長
北側一雄
の新3要件﹂で明確にしたのが安保法
とは言っても、テレビメディアも各
局、報道姿勢から経営状況まで違いま
憲法改正案が国民投票にかけられる
までには、衆院と参院の憲法審査会で
国民投票法制定時に自民党や民主党か
テレビCMの全面禁止も
最低投票率の規定も、
国民をばかにした
発想ではないでしょうか。
制であって、それを立憲主義に反する
すから、すべての放送局が先ほどのバ
相当長い期間、議論がされるわけです。
ら出ていた議論で、私もそう思います。
学問の自由など、さまざまな自由や人
私たち公明党も立法に深く関わった
安保法制を取り上げて﹁立憲主義に反
テレビCMについて
などと言うのは、政治的な意図をもっ
ランスをしっかり取るというのは現実
その間、メディアも報道しますし、私
立憲主義の目的は基本的人権の保障
です。表現の自由や思想・良心の自由、
た発言でしかありません。
にはなかなか難しいでしょう。それで、
最低投票率について
最低投票率を規定すべきだという意
見も、率直に言って、国民をばかにし
ているのではないかと感じます。
もちろん、1項目しかない場合はそ
れでもいい。ただ、複数であれば3∼
案は1項目に限るべきではありません。
しても、コストと手間の面から、改正
ありません。何年かに1回実施するに
国民投票は多額の税金を使う大事業
ですから、そう簡単にできるものでは
絞ることについて
改正案を1つに
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立憲主義について
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自民党の憲法改正草案についても、
あれがそのまま改正案として出てくる
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