回答(PDF形式:42KB)

規制改革ホットライン検討要請項目の現状と措置概要
更に精査・検討を要すると認められる事項については、規制改革推進会議(各ワーキング・グループ等)において対応します。
※「規制改革推進会議における再検討項目」欄の記号(◎、○、△)については、所管省庁の回答をもとに、規制改革推進会議が以下のとおり判断したものです。
◎:各ワーキング・グループ等(本会議で取り扱うこととされている事項に関する提案については本会議)で検討している事項及び検討を予定している事項
○:再検討が必要(「◎」に該当するものを除く)と判断し、規制シートの作成対象とする事項
△:再検討の要否を判断するため、事務局が提案内容に関する事実関係を確認する事項
管理番号
受付日
所管省
庁への
検討
要請日
内閣府
での
回答取り
まとめ日
所管省庁の検討結果
提案事項
提案の具体的内容等
提案
主体
所管
官庁
制度の現状
【具体的内容】
類似記載内容が多く、移出者、移入者間で郵送でのやり取りが発生し、マイナンバーを記入等の
後、税務署へ持参し申告している「揮発油税及び地方揮発油税納税申告書」「揮発油税及び地方揮
発油税課税標準数量及び税額計算書」および「揮発油税特定石油化学製品の移出数量等報告書」
に加えて、これらの書類に添付する①移出通知書(控)、②移出通知書、③移入届出書、④移入証明
書を電子化することにより、揮発油税納税申告および揮発油税特定石油化学製品の移出数量等報
告の電子申告を可能とすべきである。
281130013
28年
11月1日
【提案理由】
毎月の揮発油税納税申告および揮発油税特定石油化学製品の移出数量等報告(以下揮発油税納
税申告等、と呼ぶ)を行うためには、①移出通知書(控)、②移出通知書、③移入届出書、④移入証
明書の4枚つづりの添付書類が必要である。
これらの書類作成手続き、書類の流れは下記(1)〜(6)の通りである。
揮発油税納
(1) 移出量を記載した上記①〜④の4枚つづりの書類を移出者が発行する。
税申告および
(2) ①は移出者が保存し、②〜④の書類を移入者に郵送する。
揮発油税特
(3) ②は移入者が移入量等を記載し、移入者が保存する。
28年
28年
定石油化学
(4) ③は移入者が移入量、マイナンバー等を記入・押印後、税務署長に提出する。
11月16日 11月30日 製品の移出
(5) ④は移入者が移入量等を記入・押印後、移出者に郵送にて返却する。
数量等報告
(6) ④は移出者が揮発油税納税申告書および揮発油税特定石油化学製品の移出数量等報告書の
の電子申告
添付書類としている。
化
揮発油税納税申告等のためには、移出者が上記①〜④の書類に記載した数字を揮発油税納税申
請書類等に転記し、マイナンバーを記入・押印等で書類作成後、④の書類と共に税務署へ持参する
必要がある(同時に申告書の控えも受け取っている)。このため、移出者が同じ数字を複数の書類に
記載(転記)する必要があるほか、移出者と移入者の間で郵送で書類のやり取りが必要となる。加え
て、税務署に提出するため、移出者は類似内容の書類を整えるとともに、書類を郵送する必要があ
る。以上の通り、手続きが煩雑なため、準備、確認、郵送作業等により事業者の大きな負担となって
いる。
そこで、揮発油税納税申告および揮発油税特定石油化学製品の移出数量等報告の電子申告を可
能とすべきである。
要望の実現により、揮発油の移出入および特定石油化学製品移出入に関係する多数の企業で
の、これら書類への同じ数字の転記やそれに伴う確認作業が不要となり、大幅な事務作業負担軽減
となる。また、行政においても確認作業が大幅に減少するため、マイナンバー制度の導入も併せて、
徴税漏れ防止や、行政コストの削減等、メリットが大きいと考えられる。
281130014
28年
11月1日
措置の概要(対応策)
規制改革
推進会議に
おける再検
討項目
【揮発油税及び地方揮発油税申告書の提出】
揮発油の製造者は、その製造場から移出した揮発油につき、揮発油
税を納める義務があり、その製造場ごとに毎月、「揮発油税及び地方
揮発油税納税申告書」及び「揮発油税及び地方揮発油税課税標準数
量及び税額計算書」(以下併せて「申告書」という。)を、翌月末日まで
に、その製造場の所在地の所轄税務署長に提出しなければならないと
されています。
(一社)日
本経済
財務省
団体連
合会
【特定石油化学製品の移出入に関する手続】
特定石油化学製品を指定用途に供する場所等に移出する者は「特定
石油化学製品移出通知書」(以下「移出通知書」という。)、「特定石油
化学製品移入証明書」(以下「移入証明書」という。)及び「特定石油化
学製品移入届出書」(以下「移入届出書」という。)を作成し、移入者へ
送付することとなります。
送付を受けた移入者は、各書類に移入事績を記載の上、移入証明書
については移出者に交付(返付)し、移入届出書については、移入場所
の所在地の所轄税務署長に提出しなければなないとされています。
移入事績を記載した移入証明書の送付(返付)を受けた移出者は、
「揮発油税特定石油化学製品の移出数量等報告書」(以下「移出数量
等報告書」という。)に移入証明書を添付し、移出場所の所在地の所轄
税務署長に提出しなければならないとされています。
ご指摘の移出数量等報告書(添付書類である移入証明書を含む。)及び移入届出書につい
ては、現状でも電子申告(e-tax)による提出に対応しております。
・揮発油税法第
しかしながら、現状の利用実績は低調であることから、まずは、こうした手続の電子申告(e10条、第14条
tax)が可能であることについて周知を図ってまいります。
・地方揮発油税
なお、申告書の電子申告(e-tax)についても、その手続を行う事業者の数や頻度なども踏まえ
法第7条
事実誤認 つつ、システム開発や保守のコスト等を考慮する必要があります。
・租税特別措置
(参考1)国税庁HP電子申告利用可能手続一覧について
法第89条の2第6
「http://www.e-tax.nta.go.jp/tetsuzuki/tetsuzuki6.htm」
項
(参考2)申告書の提出は、基本的には、石油化学工場等の製造場等が対象
移出数量等報告書や移入届出書は、石油化学製品の蔵置場や使用場も対象となる
ため、提出件数が多い
△
所得税法第228
条の4、所得税法
・生命保険関係の支払調書を含め、全ての法定調書について、書面や光ディスク(CD・DVDな
施行規則第97条
ど)の持込・郵送のほか、e-Taxにより提出することができます。
・法定調書を税務署に提出する場合、書面や光ディスク(CD・DVDなど) の4、国税関係法
令に係る行政手 事実誤認 ・e-Taxを利用していただくことで、安全かつ効率的なデータ提出が可能であり、生命保険会社
の持込・郵送のほか、e-Taxにより提出する方法が認められておりま
続等における情
を含む一部の金融機関においても、e-Taxを利用して法定調書を提出していただいております。
す。
報通信の技術の
利用に関する省
・是非、e-Taxのご利用をご検討ください。
令第5条
△
【電子申告(e-tax)への対応状況】
申告書については、現状、電子申告(e-tax)に対応していないことか
ら、所轄税務署へ書面により提出する必要があります。
移入届出書、報告書及び移入証明書については、電子申告(e-tax)
に既に対応しています。
【具体的内容】
法定調書に係るデータの所轄税務署への提出方法の選択肢を拡大すべきである。
法定調書に 【提案理由】
係るデータの 生命保険関係の支払調書を税務署に提出する場合、現在は書面や光ディスク(CD・DVDなど)の
28年
28年
提出における 持込・郵送等で対応する必要が生じ、データ提出に係る効率性が損なわれている。
11月16日 11月30日
そこで、現在の持込や郵送の方法に加えて、事業者が法定調書に係るデータの送受信を直接かつ
選択肢の拡
効率的に行う方法について検討すべきである。
大
要望の実現により、法定調書に係る安全かつ効率的なデータ提出が可能となる。また、『日本再興
戦略2016』にて、GDP600兆円の実現に向けて取り組むべき課題のひとつとして掲げられている「生産
性革命」にも通ずるものと考える。
該当法令等
措置の
分類
(一社)日
本経済
財務省
団体連
合会
規制改革ホットライン検討要請項目の現状と措置概要
更に精査・検討を要すると認められる事項については、規制改革推進会議(各ワーキング・グループ等)において対応します。
※「規制改革推進会議における再検討項目」欄の記号(◎、○、△)については、所管省庁の回答をもとに、規制改革推進会議が以下のとおり判断したものです。
◎:各ワーキング・グループ等(本会議で取り扱うこととされている事項に関する提案については本会議)で検討している事項及び検討を予定している事項
○:再検討が必要(「◎」に該当するものを除く)と判断し、規制シートの作成対象とする事項
△:再検討の要否を判断するため、事務局が提案内容に関する事実関係を確認する事項
管理番号
281130034
受付日
28年
11月2日
所管省
庁への
検討
要請日
内閣府
での
回答取り
まとめ日
所管省庁の検討結果
提案事項
提案の具体的内容等
提案
主体
所管
官庁
制度の現状
tax-free販売を行う際に、事業者が販売場毎に輸出物品販売許可の申請を行うが、審査基準・審査
期間の地域差が大きい実情がある。同じチェーンのコンビニエンスストアでありながら、1週間かから
ずに許可が下りるケースもあれば、最大2か月かかったケースもあり、事業者に何らかの不具合が
輸出物品販 あってのケースであれば理解できるが、そういった理由もなく期間の違いが発生しているケースも散
売許可手続き 見される。
28年
28年
11月16日 11月30日 の簡素化・時 必要書類・資料以外の書類などの提出を求められるケースもあり、中には消耗品の実物の提出を求
間短縮
められるケースも一部地域にて発生した。各税務署間での情報共有を徹底いただき、審査期間の短
縮・偏差解消をお願いしたい。また、提出書類に販売商品リストがあるが、実態として国に持ち帰り可
能な商品は多岐に渡っており、商品リストの提出の必要性が感じられないため、こうした提出書類の
見直しも行っていただきたい。
(一社)日
本フラン
チャイズ 財務省
チェーン
協会
輸出物品販売場制度とは、輸出物品販売場(免税店)を経営する事
業者が、外国人旅行者などの非居住者に対して免税対象物品を一定
の方法で販売する場合には、消費税が免除される制度です。
なお、輸出物品販売場を開設しようとする事業者(消費税の課税事業
者に限ります。)は、販売場ごとに事業者の納税地を所轄する税務署
長の許可を受ける必要があります。その際、一般型輸出販売場の許可
申請書に添付する書類及び許可要件は、次のとおり定められていま
す。
(添付書類)
・許可を受けようとする販売場の見取図その他参考となるべき書類
(許可要件)
・国税の滞納がないこと
・申請者が許可申請の日から起算して過去3年以内に開始した課税
期間の国税について、その納税義務が適正に履行されていると認めら
れること
・販売場の所在地は、非居住者の利用度が高いと認められる場所で
あること
・販売場が非居住者に対する販売に必要な人員の配置及び物的施
設を有するものであること
該当法令等
措置の
分類
・消費税法第8条
第1項、第6項
対応
・消費税法施行
規則第10条
措置の概要(対応策)
①各税務署間での情報共有と審査期間の短縮については、これまでも、担当部署で許可申請
に係る審査の事務処理要領やチェック表を共有して、処理の効率化に努めているほか、許可事
業者の名簿等の共有も行っているところです。また、申請手続きが急増していることから、各種
会議等においても適正な処理を指示してきております。
ご提案を踏まえ、改めて適正かつ効率的な審査を行うよう、担当部署に周知してまいります。
(参考)
輸出物品販売場における免税販売の許可申請手続は、各輸出物品販売場(店舗)において
行うこととされています。また、同じチェーンの小売店であっても、いわゆる直営店ではなく、独
立した事業者である加盟店(フランチャイジー)のケースが大半となっているため、許可申請の
審査事務においては、各事業者(店舗)ごとの検討・確認も必要となります。
②商品リストについては、事務処理を円滑に行うための参考資料として提出をお願いしており
ますが、すべての取扱商品のリストの提出をお願いしているものではありません。公表している
輸出物品販売場制度に関するQ&Aにおいても「主な取扱商品の一覧表など」としているところで
す。
ご提案を踏まえ、上記①の周知とあわせて、このことの周知も行ってまいります。
販売場の取扱商品が分かる資料の提出を依頼する場合があります
が、これは審査手続きの参考資料として依頼しているものになります。
【具体的内容】
現在の総合評価落札方式においては、価格点と技術点の評価が同一(価格点:技術点=1:1)が
基本であり、効率や利便性の飛躍的向上に結び付く最新システムの導入(価格点:技術点=1:3)の
ためには、一定の要件(※)を満たす必要がある。この点について、全ての要件を満たさなければなら
ない現行規則を改めるべきである。
281228017
28年
11月1日
28年
12月6日
【提案理由】
政府調達において、各省職員等における業務効率化や国民の利便性向上を推進するうえでは、新
しい技術をはじめとしたICT技術の導入が効果的である。しかしながら、現在の総合評価落札方式に
おいては、価格点:技術点=1:1の評価が基本であり、価格点:技術点=1:3が適用されるのは以
下要件の全てに該当し、かつ各省庁の長が認めるものに限られている。
(※)【要件】
総合評価落
①システム化対象の業務の実施方法や内容が複雑かつ多岐にわたるもの
札方式におけ
②技術的構造の異なる複数の情報システムと連携するもの
28年
る技術点評価
③制度・業務の見直し等に伴う頻繁な機能改修を伴うもの
12月28日
重視のための
④大規模なプロジェクトで多人数の要員への高度な統制力が必要なもの
要件見直し
⑤連携、統合等を伴う情報システムや関係組織が多く存在するもの
現在の総合評価方式において、技術点は基礎点(仕様を満たせば満点)と加点に分割されるため、
提案で加点される技術点よりも価格点が全体評価に対するウェイトが大きいと言える。そのため、調
達に与える価格割合が大きく、新しい技術を導入することによって得られる効果の最大化の障壁に
なっていると考えられる。
そこで、業務効率の向上を目指すシステムの構築を可能とするため、技術点を重視する必要があ
る。そのためには、上記要件を全て満たさなければならない現行規則を改定し、例えばひとつ、また
は複数の項目に相当し、かつ各省庁の長が認められるものとすべきである。
要望の実現により、技術点の全体評価に対するウェイトが高まり、新しい技術をはじめとした効果的
な技術提案の促進につながると考えられる。例えば、SDN、クラウド、サイバーセキュリティ対策、ビッ
グデータ等の活用により業務効率化及び国民の利便性が向上すると想定される。
(一社)日
本経済
団体連
合会
内閣官
房
総務省
財務省
総合評価落札方式は、会計法(昭和22年3月31日法律第35号)第29
条の6第2項に基づき行われる落札方式です。情報システム等に係る
調達案件については、予算決算及び会計令(昭和22年4月30日勅令第
165号)第91条第2項による財務大臣との協議により、除算方式による
総合評価及び加算方式による総合評価が出来ることになっておりま
す。後者の加算方式については、価格点と技術点の得点配分を等しく
する評価方法(価格点:技術点=1:1)が導入されています。また、これ
に加えて、事業者の技術力の評価を重視するものとして、入札価格に
対する得点配分の割合を全体の四分の一以上とする評価方法(価格
点:技術点=1:3(技術点の得点配分を最大にした場合))も導入され
ており、この評価方法については、下記の要件全てに該当する調達案
件に適用することとなっております。
1 システム化対象の業務の実施方法や内容が複雑かつ多岐にわた
るもの
2 技術的構造の異なる複数の情報システムと連携するもの
3 制度・業務の見直し等に伴う頻繁な機能改修を伴うもの
4 大規模なプロジェクトで多人数の要員への高度な統制力が必要なも
の
5 連携、統合等を行う情報システムや関係組織が多く存在するもの
入札価格に対する得点配分の割合を全体の四分の一以上とする評価方法(価格点:技術点
=1:3(技術点の得点配分を最大にした場合))の適用にあたり、5つの要件全てを満たすこと
にしている理由といたしましては、事業者の能力不足による調達成果物の品質低下やプロジェ
クトの遅延等を防ぐため、特に難度の高い調達案件について、事業者に対して高次の機能設
計能力やシステム構造設計能力、プロジェクト管理能力等を求めているということであり、ご提
案にあります「最新システムの導入」や「新しい技術をはじめとした効果的な技術提案」を主とし
て求めている趣旨のものではありません。調達においてこのような内容を求める場合には、発
注者側である各府省等が技術動向等を適切に調査・把握した上で、求める要件を調達仕様書
情報システムの
現行制度
において網羅的かつ具体的に明示し、提案内容の評価を適切に行うことが最も重要であるもの
調達に係る総合
下で対応
と考えております。
評価落札方式の
可能
また、総合評価落札方式においては、「価格点と技術点の評価が同一(価格点:技術点=1:
標準ガイドライン
1)が基本」となっているというわけではなく、除算方式や加算方式、また、加算方式における価
格点:技術点の得点配分も含め、その評価方法を選択することが可能となっております。さらに
は、調達案件の内容によっては、総合評価落札方式でなく企画競争を採用することも可能と
なっており、調達において求める要件等に応じて、適切な調達方式を選択出来るようになって
います。加えて、これら各種の評価方法や調達方式における基礎点や加点の配点等について
も、重要視する評価事項を考慮の上、加点の配分割合の重点化等の工夫は可能となっていま
す。
規制改革
推進会議に
おける再検
討項目
規制改革ホットライン検討要請項目の現状と措置概要
更に精査・検討を要すると認められる事項については、規制改革推進会議(各ワーキング・グループ等)において対応します。
※「規制改革推進会議における再検討項目」欄の記号(◎、○、△)については、所管省庁の回答をもとに、規制改革推進会議が以下のとおり判断したものです。
◎:各ワーキング・グループ等(本会議で取り扱うこととされている事項に関する提案については本会議)で検討している事項及び検討を予定している事項
○:再検討が必要(「◎」に該当するものを除く)と判断し、規制シートの作成対象とする事項
△:再検討の要否を判断するため、事務局が提案内容に関する事実関係を確認する事項
管理番号
受付日
所管省
庁への
検討
要請日
内閣府
での
回答取り
まとめ日
所管省庁の検討結果
提案事項
提案の具体的内容等
提案
主体
所管
官庁
制度の現状
該当法令等
措置の
分類
措置の概要(対応策)
【具体的内容】
給与等の支払明細書等は、支払を受ける者に紙で交付することが原則とされており、電磁的方法
による提供を行うためには、支払を受ける者本人の承諾が必要とされている。これについて、支払を
受ける者本人の承諾要件を廃止すべきである。
281228033
28年
11月7日
28年
12月6日
【提案理由】
(a)規制の現状
所得税法第231条(給与等、退職手当等又は公的年金等の支払明細書)第1項において「・・・その給
与等、退職手当等又は公的年金等の金額その他必要な事項を記載した支払明細書を、その支払を
給与支払明
受ける者に交付しなければならない。」とある。
細書の電磁
28年
また、同第2項において「・・・当該給与等、退職手当等又は公的年金等の支払を受ける者の承諾を
的交付条件
12月28日
得て・・・電磁的方法により提供することができる。」とある。
の緩和につい
これにより、紙の支払明細書を交付することが原則とされている。
て
(一社)日
本経済
財務省
団体連
合会
(b)要望理由
企業においては、社内システムやメールなど電磁的方法による通知できる環境が整っており、支払
を受ける者(従業員等)においても、当該通知を確認・印刷できる状況にある。このため、承諾取り付
けにかかる負荷がなくなれば、電磁的方法による提供を広く導入することが可能となる。
居住者に対し国内において給与等の支払をする者は、所得税法第
231条第2項の規定により同項に規定する給与等の支払明細書に記載
すべき事項を提供しようとするときは、財務省令で定めるところにより、
あらかじめ、その給与等の支払を受ける者に対し、その用いる電磁的
方法の種類及び内容を示し、書面又は電磁的方法による承諾を得なけ
ればなりません。
民−民間の書面の電磁的方法による交付については、交付を行う人が受け手に対し、イン
ターネットを通じた電子メール等の方法により行うことを想定しています。その場合、受け手がコ
ンピュータやインターネットを利用していないことや、電磁的方法により交付を受けた情報を視
所得税法第231
覚的に認識できないこと等より、交付行為を適正に履行したとはいえない状況が生じることが
条(給与等、退職
手当等又は公的 対応不可 考えられます。そのため、交付を行う人は、電磁的方法による交付であっても、交付を受けた事
実やその内容を受け手が適切に把握できることを事前に確認する必要があると考えられます。
年金等の支払明
こうした考え方に基づき、民−民間の書面の交付について電磁的方法による交付を認めてい
細書)
る現行の各法令では、送信を受ける側の事前同意(承諾)を要件として、電子メール等の電磁
的方法によって交付を行えることとしているところです。
(c)要望が実現した場合の効果
給与等の支払明細書等の印刷・配布コストの削減および交付にかかる日数の短縮、ならびに誤配
布による個人情報漏洩リスクの低減。
【具体的内容】
国税関係書類のうち、重要書類以外の「一般書類」のスキャナ保存に関して、電子帳簿保存法で規
定される以下の要件を緩和し、国関係書類のスキャナ保存制度の普及を推進すべきである。
<一般書類のスキャナ保存要件>
①タイムスタンプ: 「必要」→「不要」
②画質:「カラーもしくはグレースケール」→「白黒2値画像を認める」
③申請:「必要」→「不要」
*適正事務処理要件を満たすことを前提とする。
281228034
28年
11月7日
28年
12月6日
【提案理由】
(a)規制の現状
国税関係書類のスキャナ保存制度について、平成27年度の税制改正で、スキャナ保存対象を「3万
円未満の契約書・領収書およびこれらの写し」に限る金額制限の撤廃や、電子署名要件の廃止など
の規制緩和が決定された。また、平成28年度の税制改正で、スマートフォン等による領収書等の記
録を可能とする追加緩和が決定されるなど、同制度を推進するための不断の見直しが進められてい
る。
電子帳簿保存法施行規則第3条では、重要書類以外の「一般書類」(契約申込書等)のスキャナ保
存には、当該電磁的記録の作成及び保存に関する事務の手続を明らかにした書類、カラーかグレー
国税関係書
スケールスキャン、タイムスタンプ付与、申請等が要件とされている。なお、平成27年度の税制改正 (一社)日
類のスキャナ
28年
では、電子署名要件の廃止に代えてタイムスタンプ要件が追加された。
本経済
保存要件(一
財務省
12月28日
団体連
般書類の要
(b)要望理由
合会
件)緩和
「一般書類」は、資金や物の流れに直結・連動せず、企業の実務実態としても「控え」の書類が大部
分を占めており重要度が低い。このため、「一般書類」のスキャナ保存については、タイムスタンプ付
与ではなく、適正事務処理要件による保存を認めるべきである。
また、平成27年度の税制改正で、「一般書類」について、カラーに加えグレースケールでのスキャナ
保存も認められたが、一般的なグレースケール画像(JPEGによる圧縮)はカラー画像と比較して保存
容量がほとんど変わらないため、保存・通信コストの観点からは効果が限定的である。この点、FAX
で使用される白黒2値画像はカラー画像の10分の1程度の保存容量であるため、保存・通信コストの
効率化が期待できる。
さらに、「電子取引」については、法第10条において「保存」は義務とされているが、「申請」は不要で
ある。これと同様に、「一般書類」のスキャナ保存についても「申請」を不要とすることで、制度の普及
を図るべきである。
(c)要望が実現した場合の効果
今般、「重要書類」の改ざん防止のために求められる適正事務処理要件の整備は、事業者が内部
統制等の観点から一般的に取り組む事項となってきている。このため、適正事務処理要件の整備を
前提として「申請」を不要とすることで、制度の普及につながると考えられる。また、この3要件を緩和
することで、「一般書類」のスキャナ保存要件が米国における電子化の要件と同じレベルになり、外国
企業の誘致や企業のグローバル展開にも有効と考えられる。
電子計算機を
使用して作成す
税務署長の承認を受けた者は、領収書等について、一定の要件に従
る国税関係帳簿
い、スキャナにより記録された電磁的記録を保存することをもって、そ
その他
書類の保存方法
の保存に代えることができることとされています。
等の特例に関す
る法律等
国税関係書類の保存のあり方については、紙保存の場合の事業者の負担の軽減や改ざん
防止措置等を講ずる必要性等を踏まえ、通常の税制改正プロセスで処理されるものであると考
えています。
規制改革
推進会議に
おける再検
討項目
規制改革ホットライン検討要請項目の現状と措置概要
更に精査・検討を要すると認められる事項については、規制改革推進会議(各ワーキング・グループ等)において対応します。
※「規制改革推進会議における再検討項目」欄の記号(◎、○、△)については、所管省庁の回答をもとに、規制改革推進会議が以下のとおり判断したものです。
◎:各ワーキング・グループ等(本会議で取り扱うこととされている事項に関する提案については本会議)で検討している事項及び検討を予定している事項
○:再検討が必要(「◎」に該当するものを除く)と判断し、規制シートの作成対象とする事項
△:再検討の要否を判断するため、事務局が提案内容に関する事実関係を確認する事項
管理番号
受付日
所管省
庁への
検討
要請日
内閣府
での
回答取り
まとめ日
所管省庁の検討結果
提案事項
提案の具体的内容等
提案
主体
所管
官庁
制度の現状
該当法令等
措置の
分類
措置の概要(対応策)
【具体的内容】
平成28年度の制度改正により導入される受領者(営業担当者等)本人が国税関係書類(領収書等)
をスキャンする場合の入力方式「特に速やかに(3日以内)」について、受領者を直接監督する者によ
るけん制を適正事務処理要件の一部として規定し運用管理できる場合には、他の入力方式「速やか
に入力(1週間以内)」または「業務サイクル後速やかに入力(1ヵ月と1週間以内)」の選択を可能とす
るよう要件を緩和すべきである。
281228035
28年
11月7日
28年
12月6日
【提案理由】
(a)規制の現状
国税関係書類のスキャナ保存制度について、平成27年度の制度改正で、スキャナ保存対象を「3万
円未満の契約書・領収書およびこれらの写し」に限る金額制限の撤廃や、電子署名要件の廃止など
の規制緩和が決定された。また、平成28年度の制度改正で、スマートフォン等による領収書等の記
録を可能とする追加緩和が決定されるなど、同制度を推進するための不断の見直しが進められてい
る。
平成28年度の制度改正では、受領者本人が国税関係書類をスキャンする場合、これまで受領者以
外の者が読み取りを行ってきたことによるけん制効果が失われること、および、タイムスタンプを付す
国税関係書 までの期間を長く設定すれば改ざんも容易となってしまうことから、施行規則第3条第5項二ロにおい
類のスキャナ て、「特に速やかに、・・・タイムスタンプを付すこと。」と規定された。「特に速やかに」の定義について
(一社)日
保存要件(受 は、同取扱通達4-23において、「・・・国税関係書類の作成又は受領後3日以内にタイムスタンプを付
28年
本経済
領者本人がス している場合には、特に速やかに付しているものとして取り扱う。」とされた。
財務省
12月28日
団体連
キャンする場
合会
合の要件)緩 (b)要望理由
受領者が国税関係書類をスキャンする場合であっても、スキャン画質の運用管理や出張先のイン
和
ターネット環境等の事情により、受領者が帰社してから社内のスキャナ(複合機等)でスキャンして上
司に申請するニーズがある。また、出張期間が4日以上となる場合、受領後3日以内にタイムスタンプ
付与する事が困難なケースも想定される。
他方、「重要書類」の改ざん防止のために求められる適正事務処理要件の整備は、近年、事業者
が内部統制等の観点から一般的に取り組む事項となってきている。そのうえで、旅費精算業務にお
いては、当該業務の決裁者である上司が事前に出張命令を出し、これに基づき受領者から申請され
た内容(領収書画像等)を検証できることから、けん制および改ざん防止が可能と考えられる。このた
め、受領者を直接監督する者によるけん制を適正事務処理要件の一部として規定し運用管理できる
場合には、他の入力方式の選択を可能としていただきたい。
(c)要望が実現した場合の効果
旅費精算業務においては一般的に旅費精算システムに入力された電子データ(行き先、金額、交
通手段等)と、交通機関等の紙の領収書(台紙に貼付し、上司の確認後、事務部門に輸送したもの)
とを突合確認して処理するため、紙の書類の輸送コストが発生している(4,000人規模の事業者で年
間約400万円)。要件の緩和により制度が広く普及することで、当該輸送コスト等の削減が期待でき
る。
税務署長の承認を受けた者は、領収書等について、一定の要件に従
い、スキャナにより記録された電磁的記録を保存することをもって、そ
の保存に代えることができることとされています。
電子計算機を使
用して作成する
国税関係帳簿書
その他
類の保存方法等
の特例に関する
法律等
国税関係書類の保存のあり方については、紙保存の場合の事業者の負担の軽減や改ざん防
止措置等を講ずる必要性等を踏まえ、通常の税制改正プロセスで処理されるものであると考え
ています。
規制改革
推進会議に
おける再検
討項目