ODAを活用した中小企業等の海外展開支援グッドプラクティス集

2016年11月
ODAを活用した中小企業等の海外展開支援グッドプラクティス集 2016年11月
○案件化調査、基礎調査
1. ベトナム国 新生児黄疸診断機器導入を通じた新生児医療向上(株式会社アペレ)
2. タイ国 日本の先端測量計測機器及び計測技術を活用した構造物の3D維持管理手法普及に係る案件化調査
(クモノスコーポレーション株式会社)
3. インドネシア国 空気攪拌装置による温室効果ガス排出削減事業に向けた基礎調査 (空調企業株式会社・株式会社アイシーエイチジャパン)
4. バングラデシュ国 脆弱な通信環境に対応できるeラーニングシステムを使った情報処理技術者試験(ITEE)対策講座の案件化調査
(株式会社教育情報サービス)
5. ブラジル国 エネルギーハーベスティング技術に関する案件化調査(株式会社音力発電)
6. ボリビア国 井戸診断による長寿命化に関する案件化調査(株式会社レアックス)
7. フィリピン国 地産地消型バイオディーゼル生産システム普及のための案件化調査(株式会社キャリアカーサービス)
8. カンボジア国 高品質な道路補修材の普及と舗装マネジメントシステムにかかる案件化調査(株式会社愛亀)
9. ラオス国 ビエンチャンにおけるバス事業改善システム案件化調査(イーグルバス株式会社)
10. ケニア国 小規模園芸農家のグループ経営力強化事業案件化調査(株式会社和郷)
11. インドネシア国 ダム湖の水草除去マネジメント向上事業案件化調査(ノダック株式会社)
12. インド国 高濃度酸素水供給装置によるダム湖の水源機能再生案件化調査(松江土建株式会社)
13. ネパール国 ヒマラヤ農村貧困地域における軽水力発電機導入プロジェクト案件化調査(株式会社茨城製作所)
14. タイ国 日本の道路陥没リスク診断技術を活用した道路ネットワークのレジリエンス強化に係る案件化調査(ジオ・サーチ株式会社)
15. ミャンマー国 ミャンマー国安全・高品質・衛生的な医療用酸素ガスの供給システム構築に係る案件化調査(北島酸素株式会社)
○普及・実証事業
16. スリランカ国 経済的な水道整備に資するPC(Pre-stressed Concrete)タンクの普及・実証事業(株式会社安部日鋼工業)
17. モロッコ 乾燥地節水型農業技術普及・実証事業(株式会社鳥取再資源化研究所)
18. ザンビア国土壌分析・施肥設計及び鶏糞化成混合肥料技術の普及・実証事業(株式会社ジャパンバイオファーム)
19. インドネシア国 産学連携によるeラーニングを活用した子供たちの数学の学力達成度強化のための普及・実証事業(株式会社すららネット)
20. ペルー国 ネオナイト工法を活用した水質浄化普及・実証事業(株式会社ネオナイト)
21. パラグアイ国 ゴマ加工品の生産管理技術の普及・実証事業(株式会社わだまんサイエンス)
22. フィリピン国 環境負荷を低減する電動三輪自動車(Eトライシクル)都市交通システム普及・実証事業(渦潮電機株式会社)
23. ベトナム国 「バイオトイレ」と「新浄化装置」を活用した環境改善技術の普及・実証事業(正和電工株式会社)
24. インド国 ジャガイモ収穫機普及に向けた普及・実証事業(東洋農機株式会社)
25. インドネシア国 島嶼地域における環境に配慮した小型焼却炉の普及・実証事業(株式会社トマス技術研究所)
○その他
26. 東九州メディカルバレー構想での透析医療技術の海外展開支援
27. 新潟県三条市への海外販路開拓支援
ベトナム
保健
医療
新生児黄疸診断機器導入を通じた
新生児医療向上案件化調査
株式会社アペレ(埼玉県川口市)
ベトナム国の開発ニーズ
 新生児の早期治療により完治
可能な黄疸の適時診断が行え
ないことにより、新生児死亡率
及び後遺症による障害が増加
 地方、農村部で高精度な確定
診断用機器が未普及
 検査機器のある大規模病院、
都市病院への負荷集中
中小企業の技術・製品
2016年11月
2013年度
案件化
調査
1
ベトナム側に見込まれる成果
 高精度な新生児黄疸の確定診断に
よる早期治療の実施
 単機能、簡易な操作であり、未電化
の地方部(農村部)での診断も可能
 新生児医療関係者の能力向上
新生児黄疸を診断するための
測定器
日本企業側の成果
調査の内容
現状

 現地の黄疸診断事情を調査
 保健省を通じて、現地病院へ製
品紹介の合同研修、パイロット
導入を実施
 海外展開事業計画の策定
現地の病院で試行するため、
医師、看護師へ測定器の使用
方法を研修する様子
※新生児黄疸とは、血中のピルビン酸増加による
もので、早期の治療(光を当てるなど)により完治す
る場合が多いが、重篤な後遺症をもたらす可能性
がある。
保健省、公的医療機関での製品の
認知度向上
(公的医療機関への導入促進)
 ベトナム自社工場を設立し、2014年
11月より生産開始
 現地にて5名を雇用し、技術移転を
実施
今後
 ベトナム国内生産、ベトナムから各
国に輸出する計画
タイ
職業
訓練
日本の先端測量計測機器及び計測技術を活用した
構造物の3D維持管理手法普及に係る案件化調査
クモノスコーポレーション株式会社(大阪府箕面市)
タイ国の開発ニーズ
 経済成長に伴い増加している
インフラ構造物の予防保全型
維持管理体制を構築したい
 維持管理に不可欠である初期
データを整備したい
 正確性に課題がある目視によ
る点検のみを行っており、かつ
人が近付けない場所は点検さ
えできない
中小企業の技術・製品
遠隔ひび割れ計測システム
「KUMONOS(クモノス)」の実機を
用いたプレゼンテーション風景
2016年11月
2
2013年度
案件化
調査
2014年度
普及・実証
事業
タイ側に見込まれる成果
 維持管理に対する意識の向上
 ひび割れ計測技術及び情報管理能
力の向上により経年劣化の把握・構
造物の健全度分析精度が向上
 適切な補修タイミング・手法の選定
による事故の未然防止
 予防保全によるライフサイクルコスト
の削減
日本企業側の成果
調査の内容
現状
 遠隔ひび割れ計測システム
KUMONOS及び3Dレーザース
キャナの有効性、特に経年劣化
の正確な把握・予測に基づく適
切な補修計画策定の重要性を
現地政府へ説明
 構造物管理組織及び点検業者
に対する啓蒙活動
 KUMONOSを活用した海外展開
事業計画の策定
 海外からKUMONOSについての問合せ
の増加
 日本国内で海外人材の積極採用に
よる社内国際化
今後
【高架橋でのデモンストレーション】
-100メートル離れた構造物の
ひび割れも計測可能
 タイ国内の地下鉄や空港鉄道、デ
パートなどの大型施設への適用や周
辺諸国への横展開による販売・計測
需要の拡大
2016年11月
インドネシア
環境・
エネルギー
空気攪拌装置による温室効果ガス排出削減事業に向けた基礎調査
空調企業株式会社(宮城県)株式会社アイシーエイチジャパン(東京都)
インドネシア国の開発ニーズ
中小企業の技術・製品
 温室効果ガス(GHG)排出量が、
中国、米国、ブラジルに次ぐ世
界第4位の多さである。
 ジャワ島とバリ島ではインドネ
シア全体の発電電力量の8割
を消費し、近年電力不足が深
刻化している。
調査の内容
「ウィンドウィル(空気攪拌装置)」
は、①直接電力を消費しない、②
室内空気を攪拌する、③室内温度
のムラが低減される等の特徴があ
る。
3
2014年度
基礎調査
インドネシア側に見込まれる成果
 電力量の削減による電力不足を緩
和する。
 温室効果ガス(GHG)排出量を削減
する。
 現地生産体制の構築による雇用の
創出及び労働者の生活レベルを向
上する。
日本企業側の成果
現状
 現地パートナー企業との連携を
深め、インドネシアでの販路開
拓や生産体制の確立を図る。
 インドネシアにおけるグリーン・
ビルディング認証システム「グ
リーンシップ」に認定される。
 実験による電力量削減効果を
検証する。


体感温度が2℃程度下がる等の効
果が得られ、空調に係る電力消費
エネルギーを約30%削減すること
ができる。また、メンテナンスフリー
のため、維持管理費も不要である。
ジャカルタ特別州を対象に現地パートナー
企業の関連先が保有するオフィスビルを主
体として輸出販売を行う。
基礎調査を通じ、「ウィンドウィル」が現地
のグリーンリスティングに認証された。
今後

合弁会社を設立し、インドネシアへの生産
移管を実施。生産移管時には、委託先樹
脂成型会社へ技術員を派遣し、生産技術
確立、品質安定化の教育を実施する。
バングラデシュ
教育
脆弱な通信環境に対応できるeラーニングシステムを使った
情報処理技術者試験(ITEE)対策講座の案件化調査
2014年度
株式会社教育情報サービス(宮崎県宮崎市)
案件化調査
バングラデシュ国の開発ニーズ
中小企業の技術・製品
 国策として「デジタル・バングラ
デシュ」を掲げているが、IT技術
者が不足。
 IT技術者能力評価のための国
家試験が存在せず、個人や企
業のIT技術を客観的に判定で
きず、国際競争力に欠ける。
調査の内容
 バングラデシュにおけるIT技術
者能力試験(ITEE試験)の実施
状況、普及状況等の調査
 現地学生による提案製品の試
用による効果測定、ニーズの調
査
 ビジネスパートナー選定、現地
大学やIT企業等販売先の開拓、
ビジネスモデルの構築
2016年11月
4
2015年度
普及・実証事業
バングラデシュ側に見込まれる成果
 学習者のレベルに合わせ音声・手書
き描画で説明を加えたITEE試験対策
教材がインターネット環境を通じ広く
提供される。
 ITEE受験者・合格者並びに国際競争
力を有するIT技術者が増加する。
動画コンテンツ作成ソフト
「ThinkBoard」
―説明を加えたいWord・PDF等
のファイルに、音声と手書き描画
で解説を加えることができる
学習管理システムも搭載
―管理者が各学習者の学習状況
を随時確認することができる
日本企業側の成果
現状
 JICAが実施中の技術協力プロジェクト
「ITEE運営能力向上プロジェクト」専門家と
連携し基礎情報の入手、相手国政府機関
とのネットワークを強化
 2015年5月実施ITEE試験では、提案製品を
活用した学生が合格者の40%を占める
 社員1名を現地ビジネスパートナーへ長期
出向、技術移転を実施
今後
 普及・実証事業を活用した更なる普及、
ITEE分野以外も視野に入れたビジネス展
開を検討中
2016年11月
ブラジル
防災・災害
対策
エネルギーハーベスティング技術に関する案件化調査
2014年度
株式会社音力発電(神奈川県藤沢市)
ブラジル国の開発ニーズ
案件化調査
中小企業の技術・製品
 人口の8割以上が都市部に居
住しているものの、住宅、建
設物への安全基準の整備、遵
守の遅れ
 強盗事件などが多発し治安が
悪化
調査の内容
 「発電床」の設置候補地の選定
 公共入札参加に向けた法制度・
許認可制度の確認
 建材メーカーや床材メーカーの
ニーズ確認
 現地工場の技術レベルの確認
と現地生産の可能性検討
5
2015年度
普及・実証事業
ブラジル側に見込まれる成果
 「発電床」を用いた避難誘導灯の
敷設による建物内における防災効
果の向上
 「発電床」を用いた街頭照明やセ
ンサーシステムの導入による治安
回復
日本企業側の成果
「発電床®」
―外部電源不要、音や振動で発電す
るエネルギーハーベスティング技術
―踏むことにより発電しLEDライトの
点滅や防犯センサーとして活用可能
現状
 ブラジル国にて実施している第三国研
修「持続可能な都市管理コース」(2014
年度)にて製品・技術を紹介
今後
第三国研修での発表の様子
 クリチバ市で実施予定の公共事業
(「公共照明マスタープラン」)での活用
可能性を検討
 現地建築事務所と代理店契約に関す
る覚書を締結
2016年11月
ボリビア国井戸診断による長寿命化に関する案件化調査ボリビア国井戸診断に
ボリビア
6
よる長寿命化に関井戸診断による長寿命化に関する案件化調査
2015年度
2014年度
水の浄化・
株式会社レアックス(北海道札幌市)
普及・実証
案件化調査
水処理
ボリビア国の開発ニーズ
中小企業の技術・製品
 飲料水供給率が低い一方で、
井戸等の多くの給水施設が適
切に維持管理されず機能が低
下している
 水資源が減少しており、水の有
効利用への対策が急務である
調査の内容
 給水分野に係る政策、組織・制
度、開発計画、課題、他ドナー
の動向、井戸の維持管理の現
状と課題について把握
 製品のデモンストレーション
及び改修作業
 技術紹介セミナーによりニーズ
を確認するとともに有効性及び
現地適合性を検証
事業
ボリビア側に見込まれる成果
 井戸の機能診断に基づく適切な改修
による既存井戸の長寿命化
 井戸の計画的、効率的な維持管理
による水資源の有効利用・保全
 維持管理能力向上により、日本の支
援による井戸の開発効果が持続
「ボアホールカメラ」
―井戸内部の状態を画像・映像に
より診断し、変状や破損個所を
特定し、機能不全の原因を解明
する水中カメラ。
―直接目視では確認できない地下
構造を明らかにできる
日本企業側の成果
現状
 製品を現地ビジネスパートナー企業へ
販売・導入
 チュキサカ県に提案製品を販売・納入
今後
 全国の給水事業所管官庁、水道事業
者及び維持管理技術サービス民間業
者への販売強化
 ボリビア国内での給水事業以外の民
間分野(工場、農場、鉱山等)への展開
フィリピン
2016年11月
地産地消型バイオディーゼル生産システム
普及のための案件化調査
株式会社キャリアカーサービス(三重県津市寿町)
フィリピン国の開発ニーズ
 廃食油を含む生活排水の垂れ
流しによる水質汚染
 バス・ジプニー等のディーゼル
エンジンからの黒煙が要因とさ
れる大気汚染
 水質・大気汚染による住民の健
康被害・経済的損失
中小企業の技術・製品
廃食油再生燃料化(BDF)装置
 廃食油再生燃料化装置導入候
補となる現地自治体の選定
 現地で調達した廃食油からの
BDF精製実証実験
 精製したBDFを使用したジプ
ニーの走行試験及び排気ガス
の成分試験
 現地オペレーターの熟練度確
認
― 6時間~7時間で100リットルのBDF
を精製可能
― 2坪の作業スペース
― 扱いが容易
2014年度
案件化調査
フィリピン側に見込まれる成果
 河川に廃棄されていた廃食油回収に
よる水質改善
 バス・ジプニー等がBDFを使用して走
行することによる排気ガスの低減に
よる大気汚染の軽減
 水質・大気汚染の改善による健康被
害・経済損失の軽減
「ワンダー100」
調査の内容
7
日本企業側の成果
現状
 JICAが実施中の有償勘定技術支援「新
ボホール空港建設に係る持続可能型環
境保全プロジェクト」への製品紹介
今後
廃食油を精製したBDFで
走行するジプニー
 現地企業と販売・据付・メンテナンスにお
ける技術提携
 廃食油調達先の多角化
 ロスバーニョス市を含む製品導入先の確
保
2016年11月
カンボジア
その他
インフラ強
化
高品質な道路補修材の普及と
舗装マネジメントシステムに係る案件化調査
株式会社愛亀(愛媛県松山市)
カンボジア国の開発ニーズ
中小企業の技術・製品
 天災や過積載による道路の損傷
 持続的な道路の維持管理能力向上
 民間企業及び公共事業運輸省の技術
及び機材不足による維持管理コストの
増加と非効率な事業実施
 周辺国からの輸入依存による建設資
材の不足
8
2014年度
案件化調査
2015年度
普及・実証
事業
カンボジア側に見込まれる成果
 維持管理(舗装、補修)における技術的課題
の整理
 舗装施工技術の向上
 適切な時期に、適切な工法による補修を実
施することで道路維持管理コストを削減
 交通事情改善による、運送コストの削減
道路補修材「エクセル」
調査の内容
1) 雨天時での施工が可能(全天候型)
2) 足踏み程度の転圧で、速やかな交
通解放
3) 短時間で施工が可能
4) 緊急時に対応が可能
 製品を活用した試験施工およびモニタ
リング
 材料の現地調達可能性調査
 現地道路事業へ参入のための条件等
確認
 リサイクル事業(材料の一部を再資源
化)の可能性調査
日本企業側の成果
現状
 技術協力プロジェクト「道路・橋梁の維持管
理能力強化プロジェクト(2015年~)」が実施
する道路補修のパイロット施工にて、道路補
修材「エクセル」が使用される予定
 現地工場設立に向け準備中
今後
過積載車両の通行により
破損状況が深刻化
 道路補修材の製造・販売
 公共事業(インフラ整備)の受注、民間建設
事業への参入
 リサイクル事業による建設資材生産などの
事業展開
2016年11月
ラオス
その他
交通インフラ
ラオス国ビエンチャンにおけるバス事業改善システム
案件化調査
2014年度
案件化調査
イーグルバス株式会社(埼玉県川越市)
ラオス国の開発ニーズ
中小企業の技術・製品
 経済活動の活発化に伴う車両
台数の増加、交通渋滞の発生
 バス利用者数の減少(2002
年:760万人、2009年:285万
人)によるバス事業の衰退
 バス公社の運営体制・能力強
化が急務
「イーグルバス・バス事業改善システ
ム」のラオスでの適用可能性と、ラオ
スの環境に合わせた仕様の確認

ハードウェア(GPS器機、乗降センサー、
通信器機)を実際にバス車両に設置
し、現地環境における稼働性の確認、
改良必要事項の把握

現地カウンターパートのニーズ調査、
サービス受益者側のバス利用者意識
調査
2015年度
普及・実証
事業
ラオス側に見込まれる成果

バスサービス提供に必要な運営体制、運行
システムの整備

バス公社が持続的なバスサービス提供を行
える体制の構築

バスの利便性の向上、利用客の増加、交通
渋滞の緩和
日本企業側の成果
改善提案されたバス運行システム
調査の内容

9
現状
 無償資金協力「首都ビエンチャン市公共
バス交通改善計画」(2011)により供与さ
れたバスの利用率増加に向けたバス事業
改善システムの導入

JICAが実施中の技術協力プロジェクト「ビ
エンチャンバス公社運営能力改善プロ
ジェクト」との連携、相手国政府機関との
ネットワーク強化
今後

ラオス周辺国のバス事業者・自治体等へ
の「イーグルバス・バス事業改善システ
ム」の展開

バス事業改善システムをマネジメントする
人材育成・研修の事業化
首都ビエンチャンのバス一部路線
にシステムを設置し、データを収集
2016年11月
ケニア
農業
小規模園芸農家のグループ経営力強化事業
案件化調査
2014年度
案件化調査
株式会社和郷(千葉県香取市)
ケニア国の開発ニーズ
中小企業の技術・製品
2015年度
普及・実証
事業
ケニア側に見込まれる成果
 科学的土壌分析等による品質管理
技術の向上
小規模園芸農家の農作物の課題
 品質が不安定
 高付加価値の農作物を開発するノウ
ハウの習得による販売単価の向上
 付加価値を付ける工夫に乏しく、
販売単価が低い
 産地リレー方式導入による農作物の
安定供給・販売体制の強化
 供給量が不安定
調査の内容
10
市場のニーズにマッチした高付加
価値農作物にかかる商品開発・生
産・管理・商品開発・市場開拓等の
ノウハウ
日本企業側の成果
現状
 実施中の技術協力プロジェクト「地方
分権下における小規模園芸農民組織
強化・振興プロジェクト(SHEP PLUS)」と
の情報交換
 調査を通じた事業の可能性の確認
 C/Pを特定し、事業実施にかかる協力
内容の確認
 ケニア国における高付加価値
農作物ニーズの確認
 日本流の農作物栽培技術の現
地実証実験
 小規模農家の現状確認
 カウンターパート(C/P)の選定、
及び意向確認
今後
土壌分析の様子
 普及・実証事業を活用したビジネス展
開を検討中
インドネシア
環境・エネル
ギー
2016年11月
ダム湖の水草除去マネジメント向上事業案件化調査
ノダック株式会社(大阪府豊中市)
2015年度
案件化調査
インドネシア国の開発ニーズ


水力発電所のチラタダム湖では、異常繁
殖を繰り返す水草(ホテイアオイ)除去が
手作業で行われており、 PLN(インドネシ
ア国営電力公社)、PJB(ジャワ・バリ発電
公社)などは非効率で維持管理コストが嵩
んでいる。
取り残された水草群は、ダム湖内の漁民
の漁船航行を阻み、刈取後、岸に放置さ
れた水草も、水質悪化を招き、養殖事業に
悪影響を及ぼしている。
調査の内容
中小企業の技術・製品
11
2015年度
普及・実証
事業
インドネシア側に見込まれる成果


水草除去船の導入により、PJBのチラタダム
湖の効率的な水草刈取手法が確認され、
実践され、維持管理コストの削減に貢献す
る。
刈取後の水草の適切な処理方法が考案さ
れ、チラタダム湖の水域環境が改善される。
①水草除去船(WH-3000)
一人で操作出来、様々な種類の水草の
回収が可能。ノダック社は国内唯一の水
草除去船メーカーで、全国で施工・販売
実績を有する。
日本企業側の成果
現状
 チラタダム湖の管理会社であるPJBに提案
製品の紹介を行い、水草除去業務の機械
化への意向、導入への関心度合いを調査。
 水草問題を抱える水域(ダム湖、自然湖沼、
調整池)を、管轄機関および研究機関への
ヒアリング、現地踏査、報道資料などから
調査。
 製品普及の市場規模、分布状況、活用機
会に訴求できる除去船価格の想定、販売
計画などの作成。
 国内では広く販売が行われており、買い替え需
要はあるものの、新規での販売が困難。
今後
②チラタダム:湖上を埋め尽くす水草
繁茂した水草が水力発電所の取水障
害の危険性を高め、漁船の航行を阻
害している。現在は手作業による処理
で膨大な時間とコストがかかっている。
 効率的、効果的なダム湖の水草マネジメントモデ
ルを確立することで、同様の課題を抱える他の水
力発電所ダム湖はもとより、水草除去に課題を
持ち、需要が見込める用水路や人工湖等への導
入ビジネスに繋げる。
 現地パートナーを選定し、刈取り船の販売、リー
スあるいは現地生産をも視野に入れた事業機会
の拡大を図る。
インド
水の浄化・
水処理
高濃度酸素水供給装置による
ダム湖の水源機能再生案件化調査
松江土建株式会社(島根県松江市)
インド国の開発ニーズ
 インドの湖沼の多くは、都市活
動の活発化、下水道施設整備
の遅れにより、富栄養化や金
属汚染など、著しい水質悪化
の問題を抱えている。
 水質悪化のために近年は飲料
用や灌漑用水源として利用さ
れなくなった湖沼も多く、水源
確保が求められている。
調査の内容
 湖の深度の把握、高溶存酸素
水の拡散範囲の確認を通じた
WEPシステム適用性の検証。
 水質データ収集、富栄養状態の
確認等を通じたWEPシステムに
よる水質改善の可能性の検討。
 モデル装置を用いたWEPシステ
ムのデモンストレーションによる
同システムの構成、機能、効果
の自治体関係者への紹介。
中小企業の技術・製品
高濃度酸素水供給装置
(WEPシステム)
2016年11月
2014年度
案件化
調査
12
インド側に見込まれる成果
 湖の水質改善(①底層溶存酸素量の
改善、②栄養塩および金属イオン濃
度の低減)
 間接的な効果:水質管理コストの縮
減、上水道施設の浄水処理コストの
縮減等
日本企業側の成果
• 湖中の成層構造を乱さずに高濃
度酸素水を供給するシステム
• 類似製品と比べ、水質浄化の効
用が広範囲に効率よく拡散
現状


調査対象湖の水質の把握、WEPシ
ステム導入にかかるウッタラーカンド州
政府機関(NLRSADA)と協議。
現地企業や近接のラジャスタン州政府
より、WEPシステム導入にかかる引
き合い。
今後

WEPシステムの概要図
公共管理の湖沼へのWEPシステム
の導入。
ネパール
環境・エネル
ギー
ヒマラヤ農村貧困地域における
軽水力発電機導入プロジェクト案件化調査
株式会社茨城製作所(茨城県日立市)
中小企業の技術・製品
ネパール国の開発ニーズ
 慢性的な電力不足による計画
停電により、国民生活や経済
活動に大きな支障が生じてお
り、発電能力の増強が課題。
 山岳部・農村部には無電化地
域や電力不足地域が多く存在。
 2015年の大地震に伴う震災に
より、電力インフラにも深刻な
被害が発生。
調査の内容
 水路・河川及びその周辺地形を
調査し、製品の現地適応性を確
認する。
 エネルギー関連省庁や現地企
業等を対象とした製品デモンス
トレーションを行い、製品PRとと
もに、製品の導入可能性やその
導入に伴う課題を検討する。
 地域コミュニティによる製品の維
持管理にかかる可能性を確認。





軽水力発電機 「Cappa」
落差を必要とせず、水流に入れ
るだけで発電を開始する。
24時間天候に左右されず稼働率
ほぼ100%。
設置にあたり大規模工事が不要。
系統連携を必要としない分散型
独立電源。
構成部品が少ないため、メンテナ
ンスが容易。
2016年11月
13
2014年度
案件化調査
2016年度
普及・実証
事業
ネパール側に見込まれる成果
 無電化・電力不足地域への電力供給
による貧困層の生活環境の向上。
 学校やコミュニティ施設への導入によ
る教育機会の拡充や質の向上。
 地域の医療機関(例:ヘルスポスト)
への電力供給により、夜間医療サー
ビスへのアクセスの増加。
日本企業側の成果
現状


無電化・電力不足地域及び被災地
の地域住民・教育機関における電
力ニーズの把握。
「代替エネルギー促進センター」
(AEPC)や郡政庁との間で製品導入
にかかる協議を実施。
今後

大人2人で設置が可能
地域コミュニティとの連携等を通じ、
学校等の公共機関への製品の導入。
タイ
防災・災
害対策
日本の道路陥没リスク診断技術を活用した
道路ネットワークのレジリエンス強化に係る案件化調査
ジオ・サーチ株式会社(東京都大田区)
タイ国の開発ニーズ
 事前防災・減災の概念に基づ
いた道路陥没予防の実施体制
が確立されていない
近年バンコク首都圏で道路陥没が顕在化し、
交通を遮断する事象が増加(2011年以降に
100件以上の陥没事故が発生)しているもの
の、事後対応となっており、予防する確実な
診断技術やノウハウがない
中小企業の技術・製品
提案製品の写真
及びキャプション
「スケルカ」:地中に潜む危険を特
定し減災対策に資する情報を提供
する診断サービス
2016年11月
2015年度
案件化
調査
14
タイ側に見込まれる成果
 タイ国の、道路陥没による交通事故
が予防され、道路ネットワークのレジ
リエンス強化と経済損失の回避
 同国の行政機関に道路陥没対策の
ノウハウが構築されるほか、人材育
成/技術水準の向上
日本企業側の成果
調査の内容
今後
 「スケルカ」の実車をタイ国へ一
時輸出し、現地道路で計測・解
析診断し、空洞を発見
 運輸省地方道路局(DRR)を含
むタイ道路行政関係者に対し、
各種説明・本邦受入活動、また
チュラルローンコーン大学、タイ
工業会等と連携しつつ、セミ
ナーを実施
タイ国バンコクエリアでスケルカを
用いた試験走査(写真中央が「ス
ケルカ」)
 普及・実証事業を活用し、道路行政
機関に道路陥没防止アクションを導
入し、陥没予防体制を構築する手段
として「道路陥没防止ガイドライン」を
策定する
 同国でのガイドライン策定の成果を
活用し、道路行政機関、ならびに電
力公社や空港などの公共機関へス
ケルカ技術サービス等を展開
ミャンマー
医療
保険
ミャンマー国安全・高品質・衛生的な医療用酸素ガスの
供給システム構築に係る案件化調査
北島酸素株式会社(徳島県徳島市)
ミャンマー国の開発ニーズ
 医療用高圧ガス容器の安全・
衛生管理体制が未整備
 高品質な医療用酸素の供給体
制が不足
 医療用高圧ガス容器の安全な
配送体制の未整備
調査の内容
 病院における医療酸素ガス取り
扱いに関する現状確認
 医療酸素ガス供給体制の現状
確認
 現地のニーズ把握
 ミャンマー国に適合した北島
ROCシステムの使用検証活動
の実施
中小企業の技術・製品

北島ROCシステム(アカウンタビ
リティ機能の下、酸素品質管理、
容器品質管理、安全配送、安
定供給4つの機能を制御)にて
24時間365日体制で高品質な
医療ガスを安定的に供給
2014年度
案件化
調査
15
ミャンマー側に見込まれる成果

北島ROCシステムで利用する
規格化された医療用高圧ガス
2016年11月
安全・高品質・衛生的な医療酸素ガスを安
定的に供給することが出来るようになり、酸
素ガスに起因する同国の医療事故の減少
(酸素濃度68~86%⇒95%以上)
保健省や医療従事者の医療酸素ガスにお
ける安全・品質・衛生に関する意識の向上
(⇒規制・法律が整備される)
日本企業側の成果
今後
 ヤンゴンやマンダレーなどの主要都市部の
公立・私立病院、医療酸素ガス販売所及び
寄付場への医療酸素ガスの販売供給及び
管理体制を整備し、高品質医療酸素ガス
市場のシェア拡大
 郊外等遠隔地への在宅用医療酸素ガスの
販売供給及び管理体制を整備し、高品質
医療ガスブランドの確立
 高品質医療酸素ガス取扱い資格(民間資
格制度)を立上げ、ローカル企業など協賛
代理店の増強
スリランカ
水の浄化・
水処理
2016年11月
経済的な水道整備に資する
PC(Pre-stressed Concrete)タンクの普及・実証事業
株式会社安部日鋼工業(岐阜県)
水の浄化・
16
2013年度
普及・実証
事業
水処理
スリランカ国の開発ニーズ
 都市部の水道整備が急務
 都市部の配水池の建設用地確
保が困難
 建設工期の短縮
 建設コストの節約
 工事における安全確保の徹底
普及・実証事業の内容
ベールワラ市に貯水容量約2,000m3のエ
アードーム工法を用いたPCタンクを建設




PCタンクの有用性と優位性を実証
PCタンクの設計、建設、維持管理に
係る技術をC/P等に移転する
エアードームを用いたPCタンクがスリ
ランカで標準的配水池として取り入
れられる
この技術・製品の普及方法及びその
課題について整理・検討
中小企業の技術・製品
安価で耐久性に優れ、安全確実
に建設できる『PCタンク』
・PCタンクを日本において普及させ
た技術力による差別化
・PCタンクによる省スペース化、低
コスト化、耐久性向上
・エアードーム工法による建設工期
の短縮化、安全施工
・固有の独自技術による差別化
期間:2014年12月~2017年3月
スリランカ国側に見込まれる成果
 安全な水を安定供給できる水道が拡
張・普及される
 安価で耐久性あるエアードーム工法
を用いたPCタンクが普及する
 省スペースが図られることで配水池
建設用地の利用が広がる
日本企業側の成果
現状

建設技術が未熟であり、依然としてRCタン
クが主流でPCタンクは普及していない。
今後
エアードーム工法を用いたPCタンクがスリランカ
等で標準配水池として取り入れられることで、
 エアードームを活用したPCタンクについて
ODA案件の形成と受注
 スリランカ等でPCタンクを中心とした水ビジ
ネスパッケージの展開
 ハード面のみならずPCに係るエンジニアリ
ング(サービス)部門の海外展開
2016年11月
モロッコ
農業
乾燥地節水型農業技術普及・実証事業
株式会社鳥取再資源化研究所(鳥取県)
モロッコ国の開発ニーズ
 慢性的な水不足により農業用
水確保にかかるコストは年々
上昇し、水の有効活用が必要
 灌漑整備が進み、試験レベル
で保水材が用いられるも、質に
問題があり普及に至っていない
中、耐久性と安全面に優れた
保水材が必要
中小企業の技術・製品
ガラスびん
17
2013年度
普及・実証
事業
モロッコ側に見込まれる成果
貝殻
 水の消費量の低減
 農作物収量増加による所得水準の
向上
 農業付加価値額の向上
 気候変動による少雨化に対する農業
の安定生産の確保
日本企業側の成果
普及・実証事業の内容
現状
 スス・マッサ地域農業開発公団
(ORMVASM)研究施設および周
辺モデル農家での製品導入に
よる野菜栽培実証/栽培指導、
普及
 ORMVASM関係者への技術指
導(製品敷設方法、水の消費
量・土壌水分の測量技術など)
 小規模農家のための補助金調
査および紹介
土壌改良材
-細孔に水が貯えられ保水性が
高まり、節水化を実現する。
-同じ灌水量でより多くの水分を
根が吸収できるため、農作物収量
増加につながる。
-環境負荷が無い(主原材料がガ
ラスであるため長期間の利用で摩
耗した場合でも土壌に還すことに
問題はない。)
 世界トップクラスの乾燥地研究を行う
鳥取大学との連携(同社技術の乾燥
地農業への応用と大学側の知見蓄
積という協創関係)
今後
 モロッコ全土の点滴灌漑地域(55万
ha)を対象とした販売拡大。
 鳥取県の乾燥地研究を生かした、県
内産業の高付加価値化の推進
2016年11月
ザンビア国
農業
土壌分析・施肥設計及び鶏糞化成混合肥料技術の普及・実証事業
株式会社ジャパンバイオファーム(長野県)
2014年度
18
普及・実証
事業
ザンビア国の開発ニーズ
提案企業の技術・製品
 小型土壌分析機器
 成果1.土壌分析・施肥設計技術を
相手国実施機関が習得し、周辺農
家に対して土壌分析・施肥設計サー
ビスを提供することが可能となる。
 小規模農家の所得向上
 作物生産性の向上
 食用作物の多様化
 肥料の供給体制の確保
普及・実証事業の内容
-土壌分析
成分9項目(pH, EC, NH4-N, NO3-N,
P2O5, K2O, CaO, MgO, FeO, Mn, NaCl )
分析可能
-施肥設計
分析結果から養分の過不足を把握し、設
計ソフトを用いて施肥量を決定する
 活動1.土壌分析・施肥設計に
関する検証
 活動2.鶏糞化成混合肥料を使
用した実証栽培試験
 活動3.土壌分析・施肥設計及
び鶏糞化成混合肥料の普及可
能性の検証
ザンビア国側に見込まれる成果
 成果2.土壌分析・施肥設計に基づ
き鶏糞化成混合肥料を使用する実
証栽培試験を通して、対象地におけ
る対象作物の平均収量が増加する。
 成果3.事業体制を含む将来のビジ
ネス展開計画が策定される。
日本企業側の成果
 鶏糞化成混合肥料
施肥基準に合わせて、鶏糞と化成肥料を
配合し、水または造粒剤を使用して、ペ
レット状に製造する
事業概要
- 相手国実施機関:農業省農業研究所
- 事業期間:2016年2月~2019年1月
- 事業サイト:ルサカ(ルサカ州)、ムクシ
(中央州)、チョマ(南部州)、チェンベ(ル
アプラ州)
今後
 土壌分析機器の販路拡大
 日本国内で余剰となっている鶏糞肥
料の有効利用
 鶏糞化成混合肥料の販売拡大
 穀物類の日本への輸入
2016年11月
インドネシア
産学連携産学連携によるeラーニングを活用した子供たちの数学の学力達成度 19
強化のための普及・実証事業
2014年度
教育
普及・実証
株式会社 すららネット (東京都)
事業
インドネシア国の開発ニーズ
提案企業の技術・製品
 教育の質的改善(教員の質に
左右されない効果的な教授法)
 特に数学における小学校低学
年からのつまずき対策(指計算
から脱却した基礎計算力の強
化)
 eラーニングコンテンツにより学習成
果を出すための運用ノウハウの習得
と教員養成
 パイロット活動参加児童の計算力の
向上
日本企業側の成果
普及・実証事業の内容
 小学校1-4年生向け
基礎計算eラーニング「Surala
Ninja !」のインドネシア語版開発
 パイロット活動参加児童の基礎
計算力向上の検証
 学校でのeラーニング定着のた
めの教育・運用ノウハウ開発
 ビジネスモデルの開発と普及計
画の策定
インドネシア国側に見込まれる成果
インドネシア語版算数eラーニング
「Surala Ninja !」
⇒ 対話型アニメーション教材
という新しいコンセプトをもとに、
低学力の児童や学校に行って
いない生徒でも、能動的に自
分に合ったスピードで集中力
を維持しながら楽しく学習でき
る児童中心型教育システム
 現地の小学生の学力を上げるため
のコンテンツ・システム改善と運営ノ
ウハウの習得
 ビジネス展開のためのアライアンス
パートナー候補の探索とコンタクト
 日本の教材コンテンツ業者にとって
の「教育プラットホーム」の充実
2016年11月
ペルー国
ネオナイト工法を活用した水質浄化普及・実証事業
水の浄化・
水処理
株式会社ネオナイト(島根県)
ペルー国の開発ニーズ
実証
1. ネオナイト工法による汚染水処理技術の有効性が
確認される。
2. SEDAPAL、SNI及びSNI会員企業に対して、ネオナイト
工法の有効性、導入方法及び維持管理方法に関す
る技術指導が成される。
普及
1. SEDAPAL、SNI及びSNI会員企業等の技術者、リマ市
内の事業者によって、ネオナイト工法の有効性が理
解される。
2. リマ近郊の行政担当者、民間事業者によって、ネオ
ナイト工法を採用した排水処理技術の有効性が理
解される。
日本企業側の成果
普及・実証事業の内容
実証
SEDAPAL、SNIとの合意に基づき、ネオナイトプラン
トの設置・保管場所としてネオナイト工法の産業排
水に対する有効性の実証活動へ協力するモデル
企業4社 (繊維・印刷・食品加工・染色業界を想
定)を決定する。ネオナイト浄化剤の使用による既
存下水処分場に対する負荷軽減の効果・有効性
について、SEDAPALへ共有・報告を行う など。

製品・技術名
水処理装置:ネオナイトプラント


(ネオナイト浄化剤及び中和、濾
過に関する機材一式)

普及
SEDAPAL職員、SNI及びSNIに加盟する中小企業
(モデル企業を含む)の技術者に対して、ネオナイ
トプラントを活用した実習と排水処理技術に関する
理論からなる講習を実施し、排水処理技術者を育
成するなど。
20
ペルー国側に見込まれる成果
提案企業の技術・製品
リマ首都圏への低所得者層の人口流入と居
住域拡大が続いており、上下水道等の生活基
礎インフラの整備が急務となっている。排水処
理改善はペルーにおける優先課題の一つと
なっている。
 生活雑排水の流入が増加している。都圏
の人口増加に伴い排水量が増加し、既
存の下水処理場の処理能力は限界に達
している。
 排水処理が困難な小規模工場が多数存
在している。現地適正に基づく排水処理
の技術・機材の導入及び技術者の育成
が求められている。

2014年度
普及・実証
事業

ネオナイト工法(ネオナイト浄化剤とネオナイトプラ
ントによる汚水浄化技術)による排水・汚水処理技
術の有効性が確認される。
SEDAPAL及びペルー工業会(SNI)に対して、ネオナ
イト工法の有効性、導入方法及び維持管理方法に
関する技術指導が成される。
SEDAPAL、SNI及びSNI会員企業等の技術者、リマ
市内の事業者、リマ近郊の行政担当者、民間事業
者にネオナイト工法を採用した排水処理技術の有
効性が理解される。
上記により、ペルーにてネオナイト工法を普及させ、
ネオナイト工法の市場を開拓するための素地が整
う。
2016年11月
パラグアイ
農業
ゴマ加工品の生産管理技術の普及・実証事業
株式会社わだまんサイエンス(京都府)
パラグアイ国の開発ニーズ
 農作物を主要産業とするため、
生産状況と国際価格に左右さ
れる経済の改善
 ゴマ生産を担う小規模農家の
生計向上
 食品加工技術の向上(原料とし
ての農産物の高付加価値化)
普及・実証事業の内容
 パラグアイのゴマ生産者をはじ
めとする関係者へのゴマ加工お
よび加工食品生産技術の移転
 パラグアイの嗜好に合わせたゴ
マ加工食品の共同開発および
ゴマ加工品の普及
 ビジネス展開計画の策定
提案企業の技術・製品
21
2014年度
普及・実証
事業
パラグアイ国側に見込まれる成果
 現在の原料としての生ゴマの輸出
だけでなく、ゴマの輸出先の多様化
 ゴマを消費しないパラグアイ国内に
おける市場の開拓
 加工ゴマ製品開発によるゴマ高付
加価値化の可能性実証
-ゴマ製品の加工技術
ゴマの杵つき、機能性食品の
研究・開発等
-ゴマ製品の販路作成
マーケティング方法、他業種・
ゴマ関係者との連携
事業概要
相手国実施機関:
国立アスンシオン大学農学部、
ラ・ノルテーニャ農協
事業期間:2016年1月~2018年2月
事業サイト:アスンシオン、サンペドロ
日本企業側の成果
現状
 主に日本国内にて輸入生ゴマの商
品開発・加工・販売を行っている
今後
 パラグアイ国における現地法人設立
 パラグアイ国におけるゴマ商品販売
店舗の設置
 パラグアイ国内でのゴマ商品の飲食
店・その他食品産業への卸売り事業
フィリピン
環境・エネル
ギー
2016年11月
環境負荷を低減する電動三輪自動車(Eトライシクル)
都市交通システム普及・実証事業
渦潮電機株式会社(愛媛県)
フィリピンの開発ニーズ
提案企業の技術・製品
 マニラ首都圏ケソン市の市街地
で、Eトライシクルを20台による
実証運行を実施して、現地機関
による維持管理体制を構築。
 収集された運行実績データや
運行収益・費用データ等を分析
し、既存車両からの代替可能性
を検証。
 持続可能なEトライシクル事業
モデルの確立。
2014年度
普及・実証
事業
フィリピン側に見込まれる成果
 地方自治体のEトライシクル普及施策
における行政能力の向上。
 地域住民や運行事業者のEトライシ
クル代替に対する理解の促進。
 フィリピン政府が進めるEトライシ
クル導入プロジェクトへの波及。
 マニラ首都圏における排気ガス
を主因とする大気汚染の改善。
 市民の生活の足となっている
トライシクル(サイドカー付オー
トバイ)代替の交通手段の確保。
普及・実証事業の内容
22
製品・技術名
-Eトライシクル:68VM
最高速度50km/h、乗員7 名(運転
手含む)の電動三輪自動車。
四輪車並みの快適な乗り心地、
安全走行 、優れた登坂能力、電
費の高い日本製リチウムイオン電
池搭載。
事業概要
相手国実施機関:
マニラ首都圏ケソン市
事業期間:
2016年3月~ 2017年9月
事業サイト:
マニラ首都圏ケソン市
日本企業側の成果
現状
 現地子会社及び工場を設立して、
Eトライシクルの量産体制を構築。
 ボラカイ島のトライシクル事業者及
びフィリピン大学に対してEトライシク
ルを導入。
今後
 現地子会社やパートナーを通じた
フィリピン及びアジア諸国での販売
促進活動の展開。
ベトナム
環境・エネル
ギー
2016年11月
「バイオトイレ」と「新浄化装置」を活用した
環境改善技術の普及・実証事業
正和電工株式会社(北海道旭川市)
ベトナム国の開発ニーズ
 公共用水域へ排出される生活
排水による汚濁負荷の削減と
持続的な水環境改善の推進
 生活排水による水質悪化や住
民の健康被害を防ぐための公
衆衛生意識の醸成
提案企業の技術・製品
バイオトイレ「Bio-Lux」
-オガクズの力のみでし尿を処理
-臭気は全く発生せず快適
-使用済み残渣は有機堆肥とし
て再利用
新浄化装置「Bio-Lux Water」
2014年度
普及・実証
事業
ベトナム国側に見込まれる成果
 バイオトイレ及び分散型排水処理システ
ムの設置により、該当地域の公共用水域
に流入する生活排水の汚濁負荷が50%
以上削減できる
 クアンニン省によるバイオトイレ及び分散
型排水処理システムの持続的な利活用
に向けた体制が整備され、普及計画案
が策定される
普及・実証事業の内容
 バイオトイレ「Bio-Lux」や新浄化
装置「Bio-Lux Water」を観光船・
公共施設・一般家庭を含むコ
ミュニティに導入しその有効性を
実証
 バイオトイレから発生する残渣
を有機堆肥として利活用するこ
とで環境に配慮した生活の実現
 環境教育活動による地域住民
の水環境改善に対する意識の
向上
23
日本企業側の成果
-生活排水からし尿を分離することで、
簡易な仕組みで生活雑排水の処
理を実現
-処理水を中水として再利用
事業概要
相手国実施機関:
クアンニン省人民委員会/
クアンニン省人民委員会天然資源
環境局
事業期間:2015年12月~2018年5月
事業サイト:クアンニン省ハロン市/
ヴァンドン島
現状
 様々な規制により日本国内での販路拡
大は困難
今後
バイオトイレや新浄化装置がベトナムで生
活排水処理設備として広く認知
 ニッチ市場(中山間地域や新中間層な
ど)の取り込み
 ベトナム企業との連携により安価な製
品製造を実現し、多様な販売チャンネル
を構築
2016年11月
インド国
農業
ジャガイモ収穫機普及に向けた普及・実証事業
東洋農機株式会社(北海道)
インド国の開発ニーズ
 ジャガイモ収穫の機械化促進
による作付面積・生産量拡大
(労働集約的農法の限界:労働
者確保困難、人件費高騰)
 適切な収穫後処理・輸送体系
の確立によるジャガイモの付加
価値向上、効率的な生産販売
普及・実証事業の内容
 インド仕様のジャガイモ収穫機
の導入検証(モデルファームで
の試用・調整、収穫効率等の評
価など)
 パンジャブ州園芸局(C/P)普及
員及び周辺農家を対象とした収
穫機使用および機械化に適し
た収穫体系確立に向けた指導
 現地生産可能性調査および普
及計画の策定
<牽引式>



インドの市場ニーズに適合したインド
仕様のジャガイモ収穫機が検証され
る
機械化に適した栽培体系、収穫体系
が提案される
C/Pおよび農家に収穫にかかる技術
が移転され、機械化普及のための基
盤が整う
- 畦の形状に合わせて掘取り、
塊茎にダメージを与えない。
- コンベヤシステムによる損傷防
止および作業効率改善。
ロータリー・カルチベーター
2014年度
普及・実証
事業
インド国側に見込まれる成果
提案企業の技術・製品
ジャガイモ収穫機
<自走式> - 小規模圃場に対応
24
日本企業側の成果
現状
 ジャガイモ収穫機の国内シェア70%
 農業試験場、大学等との協力
- ハードな土質の改善
事業概要
相手国実施機関: パンジャブ州園芸局
事業期間:2015年11月~2018年5月
事業サイト:パンジャブ州ジャンダール
今後
 インド仕様収穫機の一部現地生産によ
る販売、他州へのビジネス展開
 「フードバレーとかち」が推進する十勝
を拠点とした海外展開のモデルケース
2016年11月
インドネシア
島嶼地域における環境に配慮した小型焼却炉の普及・実証事業
2015年度
株式会社トマス技術研究所(沖縄県)
25
普及・実証
事業
インドネシア国の開発ニーズ
 医療廃棄物問題
①不適正処理
②最終処分場の負担
③感染症の蔓延リスク
 焼却処分による環境問題
①大気汚染
②焼却炉周辺地域住民・入院
患者への健康影響
普及・実証事業の内容
 既設焼却炉をチリメーサーに置
き換え、現地での適合性確認
 医療廃棄物の適切管理方法を
考案し、運用
 今回の事業をモデルケースに
他の医療機関や廃棄物処理需
要のある施設、地域などへ普及
活動を実施
提案企業の技術・製品
写真
チリメーサー TG-29
・煙を出さない焼却炉
・完全自動運転
・有害物質の排出抑制
・簡単設置
事業概要
相手国実施機関:
技術評価応用庁
事業期間:
2016年8月~2018年7月
事業サイト:
Wangaya総合病院
インドネシア国側に見込まれる成果





医療廃棄物の適正処理体制作り
最終処分場の負担軽減
感染症蔓延可能性の低減
環境問題の改善
廃棄物処理コストの削減
日本企業側の成果
現状
 堅調な受注があるも県内を中心とし
た国内販売に留まる
今後
 海外市場への本格的な参入による
新たな市場の創出と普及拡大、雇用
拡大
 海外展開取組での人材育成
 廃棄物分野専門家・研究者との連携
による普及
東九州メディカルバレー透析医療技術の海外展開支援
途上国の医療事情
東九州メディカルバレーの医療事情


生活習慣病に起因する死因が上位を占める。
特に慢性腎不全の潜在リスク、高血圧や糖尿病罹患率が高
く、透析医療の患者ニーズが高い。
 人工透析患者数増加による看護師の負荷軽減やメンテナン
ス費用の削減が急務。



外務省「ニーズ調査」
2012.11-2013.1
 現地の血液透析医療
状況を調査。
 現地保健省の担当者
と透析医療従事者に
日本の血液透析医療
の現状を紹介。
 日本の医療技術に関
する現地のニーズを
把握。
タイ 医療従事者への透析
実務トレーニングの実施
日本の透析医療への理解醸成・
人的ネットワークの構築
JICA セミナー
2013.5
 8か国(注)17名の保健省・政府系大学病院幹部
職員を東九州へ招聘し、日本の血液透析医療、
人材育成等の現場を紹介。
 現地のニーズと日本のシーズのマッチング(ニー
ズ調査の結果検証)。
注:タイ、インド、南アフリカ、フィリピン、ベトナム、マレーシア、
インドネシア、ミャンマー
JETRO招聘事業
2013.6
 タイの三大私立病院グループの透析医師を東九
州へ招聘。
これまでの成果




26
大分県と宮崎県に広がる東九州地域には、血液や血管に関
する医療関連産業が集積。
「東九州メディカルバレー構想特区」に指定され、産学官連
携により国際競争力の強化と地域医療の活性化を推進。
日本は欧米と比べ高い透析技術を有する。
現在までの取組み
現地における血液透析
ニーズの確認調査(南アフ
リカ、インド、タイ)
2016年11月
CLAIR助成事業
2013.8-11、2013. 11-2014.1
 タイ国立病院(外務省ニーズ調査及びJICAセミナー
対象機関)の透析技師ら2名に対しそれぞれ3ヶ月
の受入による実務トレーニングを実施。
JICA「民間技術普及促進事業」
2014.6-2015.3
 タイの2つの有力国立病院を対象に、日本式の透析
技術(主に透析液の品質管理技術)の普及を図る。
 中核医師、看護師の本邦研修、現地での補完指
導・セミナーを実施。
JICA「民間技術普及促進事業」
2014年度第2回公示にて採択
 透析医療における水の精密膜ろ過装置と留置針に
係る理解促進・普及を図る。
 4か国(注2)の透析医療関係者をタイ及び本邦に招
聘し、日本式透析医療技術の普及を図る。
注2:マレーシア、ベトナム、フィリピン、インドネシア
ラチャウィティ病院は東南アジアの病院として初めて、新内科病棟に日本式透析設備(CDDS)の導入を決定
タマサート大学は、2015年新学期から臨床工学技士育成の新学科をスタート
大分大学がラチャウィティ病院と学術交流協定を締結
日タイの交流の結果、本事業に参画した地元の個別企業のタイでのビジネス拡大に寄与
新潟県三条市への海外販路開拓支援
2016年11月
~各種支援をきっかけに地域活性化を促進!~
途上国のニーズ
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作業工具メーカーの現状とニーズ
カンボジア
 スキルを身に付けた産業人材の育成
 裾野産業の育成
ベトナム
 裾野産業の育成
 地場産業の生産品品質向上



高い技術を有する作業工具メーカーが集積(全国191社中新
潟県に50社)
複数企業が夫々の持ち味と特徴を活かしつつ、分業、協力し
て、需要家のニーズに対応
海外展開のニーズがあるも、1社で海外展開に伴うリスクをカ
バーするだけの体力は不十分
途上国支援に活用できる製品・技術・産官学の担い手⇒中小企業等の製品・技術等と途上国ニーズのマッチング



企業に在籍する高いスキルを身に付けた技術者による技能訓練・指導機会の提供
同市周辺所在の高等教育機関による研修生・留学生の受入れによる人材育成
新潟県作業工具協同組合(県作協)及び製造に携わる関連企業等、産学官連携による中小企業育成・支援ノウハウの供与
セミナー(2012.10)
10ヶ国の途上国政府関係者らを招き、三条市の作業工具にスポットを当て、途上国に産業振興策や人材育成の取組みを紹介。
三条市の企業の販路拡大と人脈づくりに貢献。
県作協組合員(トップ工業、マルト長谷川工作所等)による案件化調査(2012.11-2013.3)
高レベルの作業工具を提供しつつ、その操作に当たっての基本動作を伝授することにより、産業人材並びに下請け企業等の育成するための
作業工具の新規市場開拓およびODA案件化に関する調査を実施。
県作協組合員(トップ工業)による
ODA事業の推進(カンボジア)
普及・実証事業(2013.8-2014.9)
 カンボジア国労働・職業訓練省 及び
傘下の職業訓練校に産学官連携ス
キームの運営ノウハウの移転を通じ
た、職業訓練能力の強化。
 カンボジア国日本人材開発センター
に人材を派遣し、日本の「ものづくり」
と高品質の製品の「よさ」の認知を向
上。
三条商工会議所を主体とした
ODA事業の推進(ベトナム)
業界と行政の連携を通した
地域としての海外販路開拓の推進
①草の根技術協力(地域活性化特別枠 2014.1-2016.3) 地域主体の広域的な取り組み
②草の根技術協力(地域活性化特別枠 2016.12-2018.8)
①ベトナム・バリア・ブンタウ省に対する産業
振興策や戦略的製品開発手法等の紹介を通
した、途上国の工業化促進、「三条ブランド」
の認知度向上、行政・企業間の交流促進。
②同省において①を通じて明らかとなった、
現地企業における営業ノウハウ、職場環境
改善、人材の定着化といった経営の課題解
決のための人材育成支援。
 JICAのODA事業による人脈形成を
通した、途上国ニーズの把握と地域
としての協力体制の検討・構築。
 (一財)燕三条地場産センターによる
海外拠点設置(シンガポール)等地域
を挙げての連携・交流による地域経
済の活性化。