種用さといもの貯蔵法

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(田試環境部 ・野菜花 き部)
1 背 景 とね らい
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の穴を掘 り株 のまま土中貯蔵 している。 この方法 は
産量の 2割 以上を便 い、固場 に深 さ約 1.5口
い もの貯蔵率 に年次差 があるうえに、労力的にも、いもの便用量の面からも効率が悪 く間便 な
種用さといもの貯蔵技術の確立が強 く望まれていた。そこで、平成 2年 度から 「いつてふるさ
と野菜開発育成事業」において、種用さといもの貯啓法について、親いもから離 した球率で、
土中貯蔵でない既設のむろ等を利用する方法について検討 していたが、得られた成果について
指導上 の 参考 に供 す る。
なお、 この 事業 は北 上農 業改良 普及所 、 」A北 上市 、 園芸試験場 の三 者 で 行 った もので ある。
2 技 術 内容 ‐
1)貯蔵方法
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・
(1)11月上 旬 に程 用 の さ とい もを堀取 り、親 株 か ら離 し、 ハ ウスの中 な どに 広 げて、 い も表面 の
上 が 軽 く乾 くまで乾燥 させ る。
(2)乾燥 したい もを網袋 (加工 用 きゅ う り出荷用 の ネ ッ トな どを使 用 )に 入 れヽ ベ ン レ ー トT水
和剤 20倍液 に 1分 間浸漬消毒 す る。
(3)消毒後 、木 箱等 に広 げて乾燥 させ る。
(4)乾燥後 、 プ ラス チ ック コ ンテナ (37伽 X52cmX 29cm)に 6∼ 7割 入れ 、 貯蔵 する。
2)貯蔵場 所
貯蔵期 間 (11月中旬 ∼ 4月上 旬 )の 温度 が 5∼8℃ 、湿 度 80∼90%に 推移 す る地上 ム ロ及 び地下
室等 で 行 う。
3 指 導上 の 留意事項
1)葉剤取 扱 い上 の 注意
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(1)ベンレー トT水 和剤 は皮膚 に刺激性があるので、消毒 、消毒後 の乾燥、乾燥後の貯蔵処理、
貯蔵後 の選 別等葉剤 と接 触するおそれのあるときは、必ずマス ク、手袋 、保護メ ガネを替用
する。
(2)薬剤処理 した種 いもは、食料や飼料 として絶対 に用 いな い。
(3)貯蔵調 にバ ンレー トT水 和 剤 に よる消毒 を実施 済 なの で、種 い も植 え付 け調 のベ ンレー トT
水和剤 による消毒 は しない。
(4)魚毒性 が強 いので、浸漬に用 いた廃液 、便用 した残 りの薬剤、使用 した器具 、容器の洗浄水、
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空袋の洗浄水、空袋などは本田、河川などには絶対にながさな い。
2 ) 消毒作業 の概要 はおよそ以下の とお りである ( 平成 4 年の例) 。2 0 機の葉液 を準備 し、9 ヨ
ン
ル(
1 6 0 ∼1 8 0 k g ) の
さといもを処理 した。全いも処理後 のみか けの薬液量は9 梅で あ つた。 しか し、
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さとし卜も裁培の機械化 、
(堀取 り機、再撃機 、選別機など)が 進み、販売価格 も好調な ことか
ら、北上地方を中心 に栽培面積が伸びている (平成 3年 221 ha)。 一 方、程用さとい もは生
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程用さといもの貯蔵法
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容器の底 に土壊 がたまっていたので、14∼15rル
の薬液 が使われた ものと思われる。作業時間
は5人で作業 して約 1時間 かかつた。
3)貯蔵終 了時 の貯蔵全 い もに対する健金いも割合は70∼80%で ある。
4)さとい もは低温障害懸受性の野菜 として しられているが、本試験 においても 3℃に貯蔵 した
場合、発芽時腐敗するい もの割合、発芽時 に正常 であって も生育が不良になる株が多 くみ ら
れたので、貯蔵期間中 5℃以下 の低温 に遭遇させな い。
4 試 験成績概要
表 1.貯 蔵終了時の健全 い も割合 (平成 4年)
貯蔵
区
調査
名
場所
0
田
個数
株貯蔵
里小
43
79.0
18.6
子い も貯蔵 (無消毒)
179
35.7
15.6
子 い も貯蔵 (消毒)①
328
78.6
1 8 . 9
337
75.9
1 7 . 2
〃
岩
②
0
2.3
97.6
29.6
51.3
0,3
97.5
4 . 7
2,0
93.1
18.9
2 . I
〃
③
344
58.7
3 3 . 0
7 . 3
1 . 1
〃
④
383
64.4
2 2 . 8
3 . 0
9.6
注 . い もの健 全度 : 0 健
全 、I わ
調査
貯蔵
里小
岩
区
正
常発芽
腐敗
個数 ( 個) ( % )
名
( % )
最終
歩留 まり
株貯蔵
27
88.9
1
子 い も貯蔵 (無消毒)
45
77.8
22.2
39.9
子 い も貯蔵 (消毒 )①
100
97.0
3.0
94.6
②
90
94.4
5,6
8 7 。9
③
101
95.0
5.0
87.1
④
100
9 0 。0
1 0 . 0
73.5
〃
9 1 . 7
87.2
ずか に 軟化 、 E 2 0 ∼ 3 0 % 軟化 、 回 5 0 % 程 度軟化
表 2 . 貯 蔵 い もの発芽状況 ( 平成 4 年 )
場所
0+I
1
.
I
″ 〃
注 .1)最 終歩留 ま り=貯 蔵終 了時健全 い も割合 (表 1の 0+I)X正
2)平成 5年 6月 7日 調査
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86,8
常発芽割合