第33回南紀短歌大会の結果について[生涯学習課]

報道機関
各位
田辺市中央公民館
館長
杉若
信男
第33回南紀短歌大会の結果について
南紀短歌連盟(会長:石井和子)
・田辺市中央公民館(館長:杉若信男)共催
で「第33回南紀短歌大会」を平成29年1月9日(月・祝)に紀南文化会館
小ホールにて開催いたしました。
当日は、73名の参加があり、入賞者の表彰及び歌会が行われました。
なお、出詠数は137首(137名)で、表彰結果は別紙の通り決まりまし
たので、報道方よろしくお願いします。
事務担当
田辺市中央公民館
(田辺市生涯学習課)廣畑明央
TEL:26-4925 FAX:25-6029
【知事賞】
第三十三 回南紀短 歌大会
一歳と七十一歳生くる間の少し重なりかしの実ひろふ
【市長賞】
ひろとものほったらかしの日記帳月に一行 「とうさんかえる日」
【教育委員会賞】
湯の浮力かりて整う乳房へとゆらり冬至の柚子が寄りくる
【文化協会長賞】
各家にロボットの居て人間を連れて歩く日夢とも言えず
入賞者一 覧
田辺市 辻本 順子
海南市 立川 唱寛
田辺市 打越 眞知子
空襲で真っ赤に燃えた西の空へドクターヘリが戻りて往きぬ
東京都 佐藤 春夫
紀美野町 坂 千代香
田辺市 榎本 せい子
見上げればカメラが我を見張ってる負けじと見返す監視社会を
海南市 立川 唱寛
【川野 里子 特選】
ひろとものほったらかしの日記帳月に一行 「とうさんかえる日」
湯の浮力かりて整う乳房へとゆらり冬至の柚子が寄りくる
一太刃を浴びせし葛の衰えて古民家に降る秋陽あまねし
田辺市 辻本 順子
田辺市 打越 眞知子
日高町 奥田 房子
【井谷 まさみち 特選】
一歳と七十一歳生くる間の少し重なりかしの実ひろふ
【唐津麻 貴子 特選】
各家にロボットの居て人間を連れて歩く日夢とも言えず
対岸の千の 灯 は闇に生れ千の生活の物語する
和歌山市 籠田 くみよ
田辺市 榎本 せい子
田辺市 野口 初江
あかり
宝石はきらめきてをり遠足の杜にどんぐり拾ふ歓声
窓越しのすべての光身に受けて双子眠れる同じふりして
くつ箱に片側へりし妻の靴見れば悲しゑ風入れてやる
前触れもなしに故郷の早場米送りくれては不意をつく友
亡母ならばどうするだろう飴と鞭こんなに長く子育てがある
御坊 市
田辺 市
太地 町
橋本 市
日高 町
廣畑 明央
小山
栗山
中川
赤星
鍵本
和代
純子
治
靖子
和代
【川野 里子 入選】
出し入れの自由なゆえに厄介な心の 容 今日は蒼天
田辺 市
「なつやすみうみへいこう」と葉書出すもう仮名読める一年生に
各家にロボットの居て人間を連れて歩く日夢とも言えず
平穏な世に非ざれば今朝もまた鏡の中に笑顔を映す
海南市 立川 唱寛
田辺市 本田 花枝
田辺市 榎本 せい子
和歌山市 松田 容典
かたち
三日月が日に日に満ちていくように君の心も変わるといいな
ひろとものほったらかしの日記帳月に一行 「とうさんかえる日」
和歌山市 大河内 喜美子
睦生
和歌 山市
朝一番山を降り来しロープウェーすれ違いゆく透け透けの箱
那智勝浦町 引地 貞子
杉谷
おさな児をしっかと抱き若き父人込みの中ショッピングする
走り根につまづき歩む中辺路の杉の木立の木洩れ日仰ぐ
海南市 宮﨑 トシミ
【井谷 まさみち 入選】
売地とう看板朽ちて傾けり母校の跡に曼珠沙華咲く
これもまた繋ぎゆくこと難くしてそつと掬へり黒豆の灰汁
湯の浮力かりて整う乳房へとゆらり冬至の柚子が寄りくる
手作りの座蒲団二枚縁側に出して座れば月は昇りぬ
露草の殊更青く群れて咲く今年限りの蜜柑の畑に
白浜町 渡辺 美代子
田辺市 杉若 喜代香
田辺市 打越 眞知子
和歌山市 柚木 計枝
湯浅 町
【唐津麻 貴子 入選】
ふくらかな孫のおなかに触るる吾の手に確かなる小さきノック
田辺市 辻本 順子
湯浅 町
香代
一歳と七十一歳生くる間の少し重なりかしの実ひろふ
白浜町 小倉 三輪子
露草の殊更青く群れて咲く今年限りの蜜柑の畑に
白浜町 藤原 かをる
下野
義母は今息詰めながら産毛剃る生き様見ゆる白寿の春の
晩年の健やかなるを願いつつ朝ジョギングの靴紐しめる
和歌山市 廣田 明代
【連盟賞】
口数のめっきり減りて高三は見送る吾に片手上げ行く
日高町 玉井 かをる
香代
刈り終えし稲のにおいを漂わせ野辺はやさしく秋を深める
田辺市 釣本 和代
下野
洗い張りしたかのような青空がピーンと広がる朝のバス停